JP4151951B2 - 一体型トランスポンダを有する包装 - Google Patents

Description

発明の詳細な説明

本発明は、一般的に、関連付けられる装置と情報交換するための無線周波数集積回路を含む包装に係り、より具体的には、蓋と容器を含むインタラクティブ情報包装に係る。この包装は、無線周波数集積回路、又は、接続された又は一体化されたマイクロセンサアレイを有する無線周波数集積回路を含み、この無線周波数集積回路は、製品宣伝、製品加工を含む製品情報の格納及び普及、製品包装内の状態を監視することによるタンパー指示を含む品質保証を含む様々な用途のために、内部に置かれる。

インタラクティブキャッピング機械の形である包装機械も開示する。この包装機械は、本発明の包装の電子部品に情報を書込み、及び、電子部品から情報を捕捉することが可能である。

集積回路の発展により、そのような素子を、様々な用途に用いることを可能にした。ＩＤカード、クレジットカード、及び、似たような物品は、「無線周波数識別（ＲＦＩＤ）」のためにそのような素子を含み、いわゆる「スマートカード」は、回路が保持する情報に、無線周波数インタフェースによってアクセスすることを可能にする。一般的に、集積回路には、無線周波数インタフェース用の誘導コイルとして機能するアンテナが設けられる。カードを、好適な無線周波数スキャナに提示することにより、集積回路に格納される情報に、物理的な接触なく、効率的にアクセスすることが可能である。このとき、無線周波数エネルギーにより、回路に電圧が加えられる。このような素子は、「読取り専用」インタフェースとして構成され、従って、関連付けられるスキャナに情報を供給し、また、無線周波数源によって入力される情報を受信するよう構成され得、それにより、必要に応じて、集積回路上の情報を上書きすることが可能にされる。例えば、運賃又は通行料金を支払うために、格納されている金銭値から支払いを差し引いたりすることができる。例示的な無線周波数識別システムを開示する米国特許第５，７３１，５７６号、第５，９０１，３０３号、及び、第６，１９９，１２８号は、本願に参考として組込む。

そのような集積回路の費用が低下したので、そのようなＲＦＩＤ素子を製品包装に用いることが次第に受け入れられている。そのような素子を製品包装に用いると、光学的なスキャンを必要としないバーコードのような機能を果たし、同時に、在庫管理目的のために、製品の追跡を可能にする。スキャン装置は、店の棚からの製品の移動を監視する、及び／又は、買い物客の購入物を個々に光学的にスキャンする必要なく、買い物客に「レジカウンタ」機能を与えるよう設けられることが可能である。

これまでは、このようなＲＦＩＤ素子を製品包装に用いることは、主に、製品のラベル上といったように包装の外部上にその素子を用いることに向けられていた。当然のことながら、製品自体が、そのラベル又は他の包装から剥がれてしまうと、ＲＦＩＤ素子によって提供される追跡機能は、実質的に失われる。更に、素子のこのような典型的な配置は、例えば、タンパー指示を含む品質保証といった製品自体に関連付けられる機能は供給することができない。

本発明は、包装内に配置されるよう構成される集積回路を含む改善された製品包装に係る。このような構成によって、集積回路素子は、様々な機能を与え、生産業者及び消費者の両者に包装構成の価値を大きく高めることが可能である。

本発明の原理を具現化する製品包装は、関連付けられる機器と無線周波数インタフェースするよう構成される集積回路素子を含む。包装は、集積回路素子が包装内に配置され、それにより、素子が、包装の内容物と関連付けられたままにされることを保証する。特に、この構成は、製品追跡及び在庫管理以外に、製品宣伝、製品情報の格納及び普及、及び、タンパー指示を含む品質保証を含む用途に素子を用いることを容易にする。集積回路素子に情報を書込みし、及び／又は、集積回路素子から情報を読出しする包装機械も開示する。

本発明によると、インタラクティブ情報包装は、プラスチック蓋と、容器の内容物を封じ込めるために、蓋がその上に固定される容器を含む。包装は、無線周波数集積回路と、集積回路に動作可能に接続されるアンテナを含み、蓋が容器に固定されると、包装内に配置される。集積回路は、無線周波数伝送を介して、包装の外部から遠隔プログラムされる。蓋は、集積回路に一体であることが好適であるマイクロセンサアレイを含み、製品品質を評価し且つタンパーエビデンスを可能にし得ることが考えられる。

本発明の構成によって、内部に配置される無線周波数集積回路を含む包装を用意することにより、宣伝を行う方法を実行することが可能である。無線周波数情報を、集積回路に入力することにより、宣伝情報は、回路に「書込み」されることが可能である。このことは、後から、宣伝情報を、無線周波数読出し装置によって、集積回路から取出しすることを可能にする。包装のアンテナは、２つの目的を果たす。アンテナ結合により集積回路に電力が供給されることによって、内部電源の必要を無くす。同時に、宣伝情報は、アンテナ結合により、集積回路に書込みされる、及び／又は、集積回路から読出しされることが可能である。

集積回路素子に実際に「書込み」される唯一の情報は、「シリアル番号」又は、同様の製品コードであり得、これは、単に、製品そのものではなく、個々の包装を一意の識別し得る。このアプローチは、宣伝情報の大部分が、個々の集積回路に格納されるのではなく、インターネット又は他の電子データベースに書込みされることを必要とする。上述から分かるように、本発明のシステムの好適な面は、キャッピング工程、又は、キャッピングされた製品が様々な小売店に入る際に、集積回路に宣伝情報又は宣伝コードを書込みする可能性に関する。この構成は、好適に、宣伝を計画するために一般的に必要となる長いリードタイムと、宣伝在庫の必要なプリビルド及び潜在的なスクラッピングを排除することを可能にする。

本発明の更なる面は、タンパー指示を含む品質保証のために、製品の内容物を監視する方法が考えられる。容器と蓋を含む包装が用意され、包装は、包装内に配置される無線周波数集積回路とアンテナを含む。包装には、集積回路に動作可能に接続され、好適には集積回路と一体にされる少なくとも１つの感知素子が設けられ、センサは、包装内の温度及び／又は圧力といった状態を送るよう構成される。タンパーエビデンス指示の機能を満足するために、小型電源が、集積回路に動作可能に接続されることが考えられる。一部の用途に対し、マイクロセンサのアレイを設けることが可能であり、無線周波数集積回路と一体にされることが好適である。

容器と、電子部品が設置される蓋を含む包装が、無線周波数書込み装置の付近に置かれると、包装の集積回路上に情報を書込むことが可能であり、それにより、電源をオンにし、小型圧力センサといった感知素子を作動させることが可能である。マイクロセンサのアレイが設けられる場合、アレイが、集積回路に情報を書込むことが可能である（無線周波数書込み装置が集積回路に電力を供給し、一体式のセンサアレイから集積回路に情報を転送することを可能にする）。無線周波数読出し装置を用いて、集積回路から、センサ情報（例えば、圧力「履歴」）を後で取出しすることも可能である。製品宣伝に用いる場合、本発明のこのような方法における利用は、集積回路に動作可能に接続されるアンテナを介する包装の集積回路の無線周波数結合によって達成される。

集積回路に接続されるそのような感知素子を用いることによって、様々な品質保証機能が与えられる。密封包装における圧力又は真空のかなりの及び測定可能な損失は、その包装が開封された、及び／又は、いたずらされたことを示す明らかな指示を与える。集積回路は、その利用寿命の間、包装の圧力状態を連続的に監視するよう構成されることが可能であるので、そのような圧力又は真空損失の大きさ及び頻度を記録且つ取出しすることが可能である。マイクロセンサアレイは、（以下に制限されないが）、圧力センサ、温度センサ、化学センサ、及び、微生物学的センサ、又は、特定の製品用途のために選択されるこれらのセンサの所定のサブセットからなることが考えられる。

上述から分かるように、本発明のこの面は、現行のタンパーエビデンスシステムに対しかなりの利点を与える。加圧された又は真空包装された容器に対する現行の技術は、一般的に、消費者によって包装が開封されると、破損する、永久的に変形する、変色する、又は、可聴音をたてる包装が関連する。このような構成には、包装が開封されたときに蓋から離れる、プラスチック蓋上のタンパーバンドを含む。真空パック容器に用いられる金属ラグキャップは、一般的に、開封時に包装内の真空が解放されると、金属蓋の弾性変形した上部から「ポン」という可聴音を形成する。消費者は、製品が小売店のレジカウンタにある好適な無線周波数読出し装置又はスキャナによって読出しされることによって、製品購入の時点において、本発明の品質保証システムにより恩恵を受けることが考えられる。このような構成が広まるに従い、消費者は、タンパーエビデンス及び他の品質保証情報を包装から直接的に読出しする家庭用の好適な電化製品又は読出し装置を有することになるであろう。

好適な極小オーディオ素子を含むことにより、本発明が、製品の開封時に消費者に「リアルタイム」メッセージを与えることを可能にする。従って、無線周波数読取り装置又は同様のスキャナの必要を無くす。このような構成は、包装の回路が許容可能な圧力／時間履歴記録を監視している場合、蓋が容器から取り除かれたときに、製品が「使用してよい」又は「飲んでよい」といった可聴メッセージを与えることが可能であると考えられる。

本発明の更なる面は、在庫管理及び製品情報の普及を高める方法を提供することを考える。包装の時間及び日付に関する情報は、時として、「製造日」と呼ばれ、本発明の包装の集積回路に容易に書込みされることが可能である。他の加工情報も、必要に応じて、後続のアクセスに対し与えることが可能である。包装ラベル上に簡単に印刷される以外の製品情報が、本発明の包装の集積回路に書込みされ得る。製品情報には、例えば、栄養成分、製品レシピ等が含まれる。ここでも、或いは、一意の識別コードのみが集積回路に実際に書込みされ、他の関連情報の大部分は、その一意の製品識別コードを介して後からアクセスすることが可能であるインターネット又は他の電子データベースに書込みされることが考えられる。

上述から分かるように、プラスチック蓋と、マイクロセンサアレイとの結合を含む無線周波数識別技術を含む同様の包装は、個々の包装がキャッピングされた、閉じられた、又は、密閉されたときの状態に関する重要な情報を捕捉することを可能にする。例えば、アプリケーショントルク、アプリケーション角度、キャッピング時の温度、キャッピング時における線速度、キャッピングの全体性の確認、シールの全体性の確認などを監視することが可能である。上述したように、「製造」日の製品を提供且つ捕捉する、各包装に一意の製品識別を書込みする、各包装に宣伝情報を書込みする、無線周波数識別技術が各キャッピングされ且つ密閉された包装において動作していることを保証するために無線周波数識別技術そのものの機能性を試験する必要がある。

このために、本発明は、高速キャッピングライン又は同様の包装動作において適用するために標準の無線周波数識別読出し／書込み装置を適応するのではなく、「スマートキャッピング機械」が、利用可能な拡張情報を書込み且つ捕捉するための理想的な機器プラットホームである。蓋の取付け及び包装の同時の密閉は、実際に、各包装の「誕生」を決める。蓋を取付ける前に、包装は、原則的には、密閉されていない容器であり、加工及び流通経路の為に用意ができている包装ではない。本発明の原理を具現化するキャッピング機械は、キャッピング状態情報を供給するセンサと、この情報を各包装にそれがキャッピングされる際に転送する必要な無線周波数インタフェース電子部品が具備される。

本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から容易に明らかとなろう。

本発明は、様々な形態の実施例が可能ではあるが、現在好適な実施例を図面に示し、且つ、以下に説明をする。しかし、本開示は、本発明の例示であり、本発明を本願に開示する特定の実施例に限定するものではないことを理解するものとする。

本発明は、プラスチックの蓋及び容器を含むインタラクティブ情報包装に関する。無線周波数集積回路及びそれに関連付けられるアンテナは、包装内に配置され、特に、包装蓋の内面上に又は内面に配置されることが好適である。本発明の包装の構成は、製品宣伝を行う方法、製品加工情報を含む製品情報を格納且つ広める方法、タンパーエビデンス（いたずら証拠）を含む製品品質保証を提供する方法を含む様々な用途におけるその包装の使用を容易にする。本発明は更に、バーコードの光学スキャン等の手段に頼らず製品購入を効率よく追跡可能にすることにより、効率のよい在庫管理を可能にする。

図１に示すように、本発明の原理を具現化する包装１０は、プラスチックの蓋１２とそれに関連付けられる容器１４を含み、蓋は、例えば、協働及び互いにかみ合わされるネジ山構成物によって容器に固定されることが可能である。プラスチックの蓋１２は、射出成型、又は、圧縮成形によって形成されることが可能である。本願に参照として組込まれる米国特許第４，４９７，７６５号は、このような種類の蓋を効率よく圧縮成形する方法及び装置を開示する。

本発明では、包装１０は、包装１０内、好適には蓋１２の内面上又は内面に配置される無線周波数集積回路１６を含む。この構成は、集積回路１６に動作可能に接続されるアンテナ１８を含み、アンテナは、集積回路と協働して、電源を物理的に接続することなく、集積回路を外部から動作させることを可能にする。アンテナ１８は、集積回路１６に対する遠隔入力、及び／又は、集積回路１６により保持される電子情報の読出し且つ取出しを供給するよう構成可能な関連付けられる無線周波数入力／出力装置２０（図２）との所望の無線周波数インタフェースを供給する。

集積回路１６及びアンテナ１８（及び任意の関連付けられる部品）は、例えば、好適な接着剤を用いて蓋１２内に固定されることが考えられる。一部の用途においては、集積回路１６及びアンテナ１８は、蓋を成形している際に蓋内に位置付けられて固定されることが可能である。超音波溶接といった回路及びアンテナのヒートボンディングも、回路及びアンテナを好適なヒートボンディング可能基板に配置することによって用いることが可能である。回路１６及びアンテナ１８を蓋１２内に固定するために、機械的な取付け方法も可能である。

図１に示す実施例では、集積回路１６に外部から電力が与えられることによって、集積回路に電力を供給するために集積回路に動作可能に接続される内部電源を必要としない。しかし、本発明の一部の構成（例えば、タンパーエビデンス指示を与える、又は、圧力及び／又は温度といった包装パラメータに関する連続的な履歴データを捕捉する）では、図２に示すように、集積回路１６に動作可能に接続される小型電源２２を設けることが好適である。

包装の電子部品は、１つ以上の様々な小型（即ち、極小の）感知素子を含むよう構成されることが可能である。このような感知素子は、例えば、圧力センサ２４、温度センサ２６、酸素といった化学物質の存在を感知する化学センサ２８、及び／又は、包装１０内の微生物の存在を感知する生物学的センサ３０を含む。以下に更に説明するように、１つ以上の内部感知素子を有する本発明の包装の構成は、タンパーエビデンス、ブランド保護、及び、偽造防止を含む品質保証機能のために、本発明の包装の多目的使用を非常に高める。特定の用途のためにセンサアレイを設けることも可能であり、このアレイは、無線周波数集積回路１６に組込まれることが好適である。１つ以上のセンサを設けることによって、包装された物品の品質状態を直接評価することが可能となる。

本発明の包装を、製品宣伝に関連して用いることを以下に説明する。この用途に対し、包装１０の集積回路１６は、アンテナ１８を介して外部から電力が与えられ、従って、２２のような内部電源は一般的に必要ないと考えられる。本発明に従い宣伝を行う方法は、本願に開示する包装１０を用意し、更に、包装内に配置するために、無線周波数集積回路を設けることを含む。集積回路１６及びアンテナ１８は、蓋１２の内側に位置付けられることが好適であり、蓋又は包装１０の他の部分にある好適な印が、消費者に宣伝が行われていることを通知する。

蓋１２が容器１４に固定される包装１０が、２０のような無線周波数「書込み」装置の付近に置かれると、集積回路１６は、無線周波数伝送を介して、包装の外側から、遠隔からプログラムされることが可能である。この構成によって、宣伝情報を集積回路に書込むことが可能であり、この情報は、後から、無線周波数伝送によって、好適な読出し装置又はスキャナを用いて集積回路１６から取出しされることが可能である。上述したように、アンテナ１８は、集積回路に電力を与えるよう機能して、内部電源の必要を無くすだけでなく、集積回路を外部の入力／出力装置２０に接続するよう作用し、それにより、宣伝情報を集積回路１６に書込む、及び／又は、宣伝情報を集積回路１６から取出しすることを可能にする。

上述から分かるように、集積回路に、「書込む」ことが可能である特定の情報は、本願に開示する原理を維持しながら変更することが可能であるが、現在では、この情報は、「シリアル番号」の性質を有する、又は、個々の包装を一意に識別するのに十分な特定性を有する他のコードであることが考えられる。このコードは、「スマート」キャッピング機械、又は、スタンドアロンの無線周波数書込み装置を用いることによって、例えば、容器１４の充填といった製品包装時に、集積回路１６に書込みされることが可能である。

コードが、好適な無線周波数読出し装置又はスキャナによって読出しされるとき、コードは、インターネット（又はその他の）データベースにアクセス及びインタフェースするために用いることが可能であり、そのデータベースには実際の宣伝ゲームが格納される。本発明のこの面は、宣伝情報の大部分は、インターネット又は他のデータベースに格納されるので、集積回路１６に要求される寸法及びデータ記憶容量を抑えるよう作用することが好適である。必要とされる集積回路１６の寸法を抑えることにより、宣伝用の蓋１２に設置される集積回路１６及びそれに関連付けられるアンテナ１８の費用が、好適に最小限にすることが可能となる。上述から認識可能であるように、実際の宣伝ゲームをそのようなデータベースに格納することにより、そのゲームシステムの安全性も、全ての宣伝システムが、個々の集積回路に格納される構成と比較して高められる。

製品宣伝のための本発明の特に好適な面は、宣伝情報又は宣伝コードを、包装（キャッピング）工程の間に、又は、製品包装が様々な小売販売店に入る際に、集積回路１６に書込むことができることである。このような構成により、宣伝を計画するのに一般的に必要となる長いリードタイムを排除し、且つ、製品在庫の一般的に必要とされる「プレビルド（Ｐｒｅｂｕｉｌｄ）」及び潜在的なスクラッピングを不必要にすることが可能である。製品宣伝情報は、好適なソフトウェアを介して包装の蓋に伝送することが可能であるので、大きなイベント（例えば、ニューヨーク・ヤンキーズがワールドシリーズで優勝する等）が行われる非常に短い時間の間に、特定の宣伝蓋及び包装を発売することができる。

宣伝又は宣伝コードを書込むことができる可能性は更に、今までは利用可能でなかった製品宣伝形式に柔軟性を与える。移動式読出し／書込み無線周波数装置を用いることによって、小売店の棚から製品を移動させることなく、宣伝をリプログラムすることが可能である。

消費者は、まず、小売店のレジカウンタエリアにあるスキャナ（読出し装置）によって製品が読出しされるので、宣伝製品の購入の時点においてこの製品宣伝システムからの恩恵を受ける。将来において、消費者は、消費者の住居において包装から直接宣伝情報を読出しすることを可能にする「スマート」電化製品及び／又は無線周波数読出し装置を有することが考えられる。

以下に説明する本発明の次なる面は、品質保証目的のために、包装内の内容物の状態を監視する方法である。このように包装１０を用いることは、集積回路１６に動作可能に接続される１つ以上のセンサを設けることが考えられる。アンテナ１８を介して起動される無線周波数エネルギー源以外の包装の電子部品の動作を可能にする、集積回路に動作可能に接続される一体式電源２２を設けることは、タンパーエビデンス指示の場合のように、包装品質状態の連続的な記録が要求される場合にのみ必要となる。本発明のこの面の主な用途は、タンパーエビデンス又はタンパー指示である。上述したように、現行のタンパーエビデンス技術は一般的に、蓋の盗難防止バンドの破損又は変形、色の変化、又は、他の視覚的に識別可能な物理的な変化といったように、開封を試みることによって物理的に変わる製品包装が関連する。上述から分かるように、このような一般的な構成は、通常、開封時のテンパーエビデンスを可能にするために容器及び／又は蓋に特別な特徴を必要とする。これらの追加の特徴は、使用する材料を増加し、従って、包装費用をかなり増加してしまう。タンパーエビデンスは一般的に、本質的には機械的であり、出荷又はキャッピングの際に破損が起き、それにより、いたずらされていない包装をかなりの量で望ましくなく廃棄しなくてはならないという結果をもたらす（損失生産と呼ばれる）。このような構成は非常に効果的ではあるが、依然として、いたずらされる可能性がある。

真空包装された容器用のタンパーエビデンスは、一般的に、そのような容器に付けられる弾性可能に形成された金属蓋に依存しており、この蓋は、開封時に包装から真空が解放されると「ポン」という可聴音をたてる。蓋自体も、容器真空が解放された後には、視覚的に識別可能な非変形外観を示す。

本発明をタンパーエビデンスに用いることは、上述した蓋及び容器を含み、更に、集積回路１６及び１つ以上の関連付けられるセンサを含む容器包装を提供することに関る。１つの考えられる構成では、極小圧力センサ２４が、好適な極小電源２２を有する集積回路１６に動作可能に接続される。電源２２は、集積回路及び圧力センサと共に蓋１２に設けられる。電子部品が設けられた包装１０が、好適な無線周波数書込み装置の近くに置かれると、集積回路１６に情報を書込むことが可能であり、従って、電源２２及び圧力センサ２４を作動させる。更に、無線周波数読出し装置又はスキャナを介して集積回路１６から圧力履歴情報を後から取出しすることも可能である。アンテナ１８は、包装の物理的な接触無しに、無線周波数を介して集積回路１６を外部の入力／出力装置に接続するよう機能する。

加圧された内容物を有する容器、又は、真空が内部に形成される容器の場合、圧力又は真空の明らかな又は測定可能な損失は、包装が開封されたこと、及び／又は、包装にいたずらされたことに対する明白な指示を与える。包装１０内の内部電子部品は、包装の寿命の間、包装内部の圧力状態を監視し続けるので、任意の圧力又は真空損失の大きさ及び頻度を記録且つ取出しすることが可能である。包装が開封されたか否かのみを示すことのできる現在のタンパーエビデンスシステムとは異なり、本発明は、（最初のキャッピングの時から計って）いつ包装が開封されたのか、どれくらいの頻度で包装が開封されたのか（即ち、包装の完全な圧力／時間履歴を監査することが可能である）に関して指示することができる。

密封された包装における圧力又は真空の所定の損失は、直接的に、製品の品質に関連する。例えば、炭酸飲料は、炭酸化作用の１７％損失に到達すると、劣悪な品質と判断される。包装の炭酸化作用のレベルは、包装のヘッドスペースにおける圧力及び製品の温度に直接的に依存する。任意の時点における圧力及び温度を知ることにより、炭酸化された製品の品質及びその消費の適性を直ぐに評価することが可能である。同様に、真空包装された容器における真空の損失は、混入による潜在的な損傷を直接的に示す。同様に、微生物、病原体、又は、化合物の存在も感知されて、食品又は飲料製品が消費の適性を有さないことを直接的に示すことが可能である。

消費者は、まず、製品が小売店のレジカウンタエリアにある好適な無線周波数読出し装置又はスキャナによって読出しされることによって、製品購入の時点において、本発明の品質保証システムにより恩恵を受けることが考えられる。また、ここでも、将来において、消費者は一般的に好適な「スマート」電化製品又は家庭用無線周波数読出し装置を有し、消費者の家庭において包装から製品品質情報を直接読み出しすることが可能となることが考えられる。

蓋１２に好適な極小オーディオ素子が設置され、開封時に消費者に「リアルタイム」メッセージを与え、それにより、無線周波数読出し装置又はスキャナの必要を無くすことも本発明のシステムの範囲内である。このような構成によって、包装は、集積回路１６内に格納される許容可能な圧力／時間履歴記録に基づいて、蓋１２が容器１４から外されたときに、「使用してよいです」、又は、「飲んでよいです」といった音声を提供するよう構成されることが可能である。「読出し」装置の必要をなくすために、極小オーディオ素子を組込むことは、一般的に、２２のような電源を追加することが必要となる。

包装業者、及び、究極的には消費者に対する費用削減が、本発明のタンパーエビデンスシステムを用いることにより達成可能であることが考えられる。本発明のシステムは、機械的なタンパーエビデンス構成を作動させるために現在要求される一般的なタンパーエビデンス特徴を排除する結果、包装材料の減量を可能にすることが好適である。

本発明は、他の種類の品質保証機能のために構成可能であることも考えられる。集積回路１６に動作可能に接続される温度センサ２６を設けることによって、包装１０の内容物に対する温度時間履歴を生成且つ捕捉することが可能である。このことは、例えば、低温殺菌または他の熱処理工程といった製品の加工時の温度特性を作成するのに特に適している。多くの製品の品質を保証するために、製品は、所定の時間間隔の間、高温にさらされる。製品の温度の監視及び温度特性の作成を可能にするシステムを与えることにより、製品の味質、及び、製品の一致性に対する熱処理工程を最適化するために、個々の包装をリアルタイムに監査することが可能である。同時に、加工機器の問題に関し迅速に注意を促すことのできる情報も供給される。

上述から認識されるように、食品及び飲料は、包装が消費者に届く前に全ての微生物が消滅されることを保証するよう低温殺菌又は包装後熱処理を必要とする。低温殺菌及び熱処理工程に関連付けられる固有の可変性があるので、製品は、不十分に低温殺菌又は熱加工される包装がないよう過剰に処理されなくてはならない。この過剰な処理は、食品又は飲料製品の味質及び製品の一致性を劣化し、それらの製品が消費者には魅力的ではないようにさせてしまう。

更に、食品及び飲料製品の低温殺菌又は熱処理時に、加工機器に関する問題は、タイムリーに検出されない場合もある。これは、かなりの包装の在庫を処分する必要が生じるか、より悪い場合には、流通チェーンから包装をリコールする必要が生じ得る。リコール処理は、製品ブランド名の信頼に非常に影響を与え、マーケットシェアの将来の売上にかなりの損失を引き起こし得る。

本発明の監査機能は、製品リコールに対するかなりの保護を提供し、従って、ブランド名の保護を容易にする。製品リコール、又は、他の製品から一部の包装を分ける必要性が生じる場合、本発明は、製品を分類するのに非破壊的且つ効果的な方法を提供し、従って、リコール処理による経済的な打撃を最小限に抑える。製品包装時と製品流通システム全体に亘っての品質保証が容易にされる。

品質保証は、集積回路１６の動作可能に接続される生物学的センサ２８を設けることによって、本発明により更に容易にされる。このような構成により、経時的に劣化する製品の品質を容易に監視することが可能である。同様に、圧力センサ２４を用いることによって、容器１０内の炭酸化された製品の監視を可能にし、それにより、容器を開封することなく、製品の「気が抜けた」かどうかを判断することが可能となる。このような場合、品質測定は、無線周波数読出し装置によってある時点において行われることが可能であり、品質データの連続的な履歴は一般的に必要ではないので、電源は必要ではない。

本発明の更なる面は、在庫管理を高め、製品情報の普及（広めること：ｄｉｓｓｅｍｉｎａｔｉｏｎ）を促進するシステムに関する。本発明のこの面は、集積回路１６、及び、アンテナ１８を含み、集積回路は、アンテナ１８を介する結合によって外部から電力が供給される包装１０の構成で実施されることが可能であることが考えられる。本発明のこの面は、集積回路１６に、内容物の包装に関する情報、及び／又は、レシピのような消費者向けの情報が与えられることが考えられる。

包装される飲料及び食品の生産において、在庫と在庫流通を追跡することが重要である。多くの飲料又は食品は、包装時に、包装に印刷される「製造日（ｂｏｒｎ ｏｎ ｄａｔｅ）」、「販売期限日」、又は、製品使用期限に依存して、製品の新鮮度を保証する。このことは、食品又は飲料製品が使用時に依然として消費に適しているか否かを消費者が判断することを幾らか可能にするが、この情報は、包装される食品又は飲料の品質の直接的な評価は反映しない。製品の年に対し製品品質に関連付けられる固有の分布があるので、「製造日」又は製品使用期限のみに依存することは、また使用できるのにも関わらず、消費者によって消費が拒絶されてしまう確率が大きくなってしまう。

例えば、発生し得る製品リコールの目的のために、製品情報日付を追跡することが非常に重要であり、且つ、しばしば求められる。更に、一般的に印刷される使用説明以外の製品の利用に関する詳細な情報も提供することが好適である。例えば、消費者に、特定の食品に対しレシピのリストを与えることが有益である。更に、製品包装業者に対し、製品が包装されたときの状態（即ち、包装を閉じるために与えられたトルク量、包装を閉じるために用いた特定のキャッピングヘッド、包装時の周囲温度、包装が閉じられた線速度等）を記録することが好適である。現在では、これらの情報は、包装ラベル付けに一般的に用いられる標準的な予め印刷される形式では、捕捉することが困難であるか又は不可能である。

本発明の原理を具現化するインタラクティブ情報包装は、上述したような製品情報の記録及び普及を非常に容易にする。本発明の包装の集積回路１６を、包装構造体内に配置することによって、ユーザは、集積回路が特定の包装及びその内容物に関連付けられたままであることが確実にされる。閉じた包装における一意の識別及び全ての保持される情報を失うことにつながる、例えば、ラベルをはがされる、又は、ラベルの貼り間違え、ラベルのいたずら、又は、ラベルの損傷のような無線周波数識別タグを配置することに固有の問題は、回避される。集積回路１６が蓋１２の内面上又は内面に位置付けられることが好適である本発明の追加の利点は、集積回路１６がアンテナ１８を介してインタフェースされることが可能な効率である。上述から分かるように、製品ラベルは、一般的に、包装の充填レベル内に位置付けられ、従って、任意の無線周波数インタフェースは、食品又は飲料製品を介して確立することが要求される。無線周波数情報の伝送は、それが通過する媒体によって悪影響を受ける場合があり、一般的に、液体は、空気ほど無線周波数伝送に対し伝送を促進するわけではない。このことは、超短波（ＵＨＦ）範囲での無線周波数伝送において特に言えることである。伝送のレンジを広げるために、無線周波数識別装置をＵＨＦレンジで動作させることが益々盛んとなっている。

本発明の他の用途に関連して説明したように、集積回路１６に「書込み」されるべき情報は、例えば、「スマート」キャッピング機械又は他の補助無線周波数書込み装置によって、製品包装時に実行されることが可能であることが考えられる。「スマート」キャッピング機械又は他の無線周波数書込み装置は、飲料又は食品に蓋を付ける時に、集積回路１６に情報を書込むことが可能である。このようにして、正確な「製造日」、一意の識別コード、詳細な製品利用情報、又は、他の関連情報を、所望に応じて、個々の包装に与えることが可能である。包装加工時に各包装に対し行われた選択処理パラメータを記録することも可能である。

一部の用途においては、設置する集積回路１６の寸法、複雑さ、及び、費用を減少することが好適である。そのような用途に対し、回路は、各包装を識別するよう作用する回路に書込みされる一意の識別コードを受容することだけが可能であることが考えられる。この技術によって、包装のセンサアレイから捕捉されるデータを含む関連生産情報の大部分は、各包装の一意の生産識別コードを介して後からアクセスされることが可能であるインターネット又は他のデータベース上で捕捉されることが可能である。

上述から分かるように、集積回路１６を、外部ラベル上に配置するのではなくて、本発明の包装の蓋１２内に配置することによって、ラベルが紛失する、外される、又は、損傷されるといった問題は回避される。集積回路が取付けられる蓋は、包装構造体の一体式及び機能的構成要素であるので、特定の密閉包装に分離不可能に関連付けられる。集積回路に格納される情報の無線周波数取出しは、密閉包装の完全な状態に影響を与えることなく行うことが可能であることが好適である。

集積回路１６は、好適に蓋１２内に位置付けられるので、集積回路１６は更に、無線周波数結合を介して情報の伝送のために、包装内容物に対し最適に位置付けられる。蓋は、一般的に、包装の最高の高さにあるので、液体又は空気以外の他の媒体を介する無線周波数伝送に関連する問題は、最小限にされるか又は排除される。

本発明の追加の利点は、「混合ラベル」の除去にあり、つまり、正しい無線周波数識別回路が目的の製品に関連付けられることを保証することにある。製品のラベル付けは、一般的に、キャッピング工程の後で行われるので、包装蓋内に集積回路１６を配置することは、各包装のキャッピング工程情報を、キャッピング時に捕捉する可能性を与える。無線周波数識別回路を蓋内に配置することによって、「タグ付けされた」ラベルの多数の物品明細書の必要がなくなり、というのは、全ての関連情報は、後から下流において包装にどのようにラベルが付けられると関係なく、包装時に捕捉されるからである。費用及び効率の観点から、各包装は、１つの無線周波数識別タグのみを必要とし、多数の識別タグを有する包装は、なんの本質的価値を与えない。ここでも、包装の内側ラベル付けに対しての、包装蓋に無線周波数集積回路を設けることの好適さを際立たせる。

本発明の更なる面は、「スマートキャッピング機械」、即ち、１２のような蓋を付けるためのキャッピング機械であり、この機械には、キャッピング状態情報を供給するセンサと、各包装がキャッピングされる際に、各包装にこの情報を転送するために必要な無線周波数インタフェース電子部品が具備される。本発明による無線周波数識別技術を有するキャッピング機械は、各包装に、「製造日」を書込みし、各包装に一意のアイテム識別コードを割当てし、及び／又は、各包装に宣伝情報を書込みすることが可能である。本発明のキャッピング機械は、各包装の無線周波数集積回路１６を試験して、包装が後処理及び流通経路に入る前に、素子が正常に機能していることを保証する。

無線周波数書込み技術が具備されるキャッピング機械は、各包装に一意の製品コードのみを書込みし、一方で同時に、全ての加工、宣伝、及び、無線周波数識別試験情報を、インターネット又は他のデータベースに書込みすることも、本発明の範囲内である。キャッピング機械は、一般的に上述したように機能する一方で、情報の大部分は、究極的には、包装の集積回路ではなくて、そのようなデータベースに格納される。

上述から、本発明の新規概念の真の技術的思想及び範囲から逸脱することなく、多数の修正及び変更を行うことが可能であることは明らかである。本願に開示する特定の実施例に制限することを意図するものではない又は推察されるべきではない。

プラスチックの蓋及び関連付けられる容器を含む、本発明の原理を具現化するインタラクティブ情報包装を示す図である。 本発明による宣伝及び品質保証機能を与える無線周波数集積回路系を示す図である。

Claims (5)

1. 包装の内容物の品質保証を与える方法であって、
   プラスチック蓋と、容器の内容物を封じ込めるために、上記蓋がその上に固定される容器と、上記蓋が上記容器に固定されると、上記包装内に配置される無線周波数集積回路と、上記包装内の内容物の状態を感知するために、上記集積回路に動作可能に接続される少なくとも１つの感知素子を含む製品包装を用意する段階と、
   上記包装の外部から上記集積回路を遠隔プログラムする段階と、
   上記包装の内容物の状態に関するオーディオメッセージを消費者に与えるよう、上記集積回路に動作可能に接続されるオーディオ素子を用意する段階と、を含む方法。
2. 上記少なくとも１つの感知素子は、上記包装の内容物の圧力を感知する圧力センサを含む請求項１記載の品質保証を与える方法。
3. 包装の内容物に関する情報を普及する方法であって、
   上壁部と垂れ下がる環状スカート部を含むプラスチック蓋と、容器の内容物を封じ込めるために、上記蓋がその上に固定される容器と、上記蓋が上記容器に固定されると、上記包装内で且つ上記上壁部の内面に配置される無線周波数集積回路を含む製品包装を用意する段階と、
   上記包装の内容物に関する情報で、上記包装の外部から上記集積回路を遠隔プログラムする段階と、
   無線周波数伝送によって、上記集積回路から情報を取出しする段階と、を含み、
   上記遠隔プログラムする段階は、上記包装の内容物が上記包装内に包装されるときの１つ以上の状態に関する情報をプログラムする段階、及び、上記包装の内容物の準備及び利用法に関する情報をプログラムする段階のうち、少なくとも一方を含み、
   無線周波数伝送によって取出しされる上記情報を用いて、インターネット上の追加の情報にアクセスする段階を含む方法。
4. 上記プログラムされる情報は、包装日、包装装置、上記蓋に加えられるトルク、及び、包装時の周囲温度を含む群から選択される請求項３記載の情報を普及する方法。
5. 上記蓋を、上記容器に取付けるためのキャッピング装置を用意する段階を含み、
   上記キャッピング装置を用意する段階は、上記キャッピング装置に、上記遠隔プログラム段階を実行させるための無線周波数インタフェース電子部品を設ける段階を含む、請求項３記載の情報を普及する方法。

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