JP4150538B2 - エレベーターの乗りかご - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベーターの乗りかごに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来エレベーターの乗りかごは、塗装鋼板或いは印刷鋼板からなる天井、複数枚からなる両側面の側板、背面側板、操作盤及びかご位置表示器の取付けられた前側板および天枠から構成されている。そして、前側板部は、図４に示すように、前側板１００に穴１０１、１０２が設けられ、この穴１０１、１０２部に、操作盤１０３、かご位置表示器１０４、これら操作盤１０３及びかご位置表示器１０４の電気部品の取りつけられるケース１０５、１０６が設けられていた。これらのケース１０５、１０６は前側板１００に固定され、各々のケース１０５、１０６に前記操作盤１０３及びかご位置表示器１０４を係合する構成となっていた。又前側板１００は、左右を箱曲げ形状にしているが、この構造単体では乗客が寄りかかった際の強度確保及び乗客が前側板を叩いた際の質感増加には寄与できないため、前側板の上下に複数個の補強１０７を設け、この補強１０７と前側板左右の折り曲げ部１０８とを締結することで強度及び質感を確保していた。
これに関連するものとして、特開平６−３２１４６４号公報を挙げることができる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の前側板１００の部分の構成は、操作盤１０３、かご位置表示器１０４、これら操作盤１０３及びかご位置表示器１０４の電気部品の取りつけられるケース１０５、１０６及び補強１０７と多数の部品の組み合わせから形成されているため、前記前側板１００の部分の組立て調整に多大の作業時間がかかるという問題があった。
【０００４】
本発明の目的は、組立て調整の作業時間を短縮することのできるエレベーターの乗りかごを提供するにある。
【０００５】
上記目的を達成するために、本発明は、天井、両側面の側板、背面側板、前側板、及び天枠とから構成されるエレべーターの乗りかごにおいて、前記前側板を、鉛直方向に亘って一体に折り曲げて溝形部を備えた構成とし、この溝形部の上下部に、内側に折り曲げられ、天井及び床に固定される取付片を設けると共に、この溝形部に、操作釦とこの操作釦によって操作されるスイッチ等の電気品を備えケースを設けた操作盤とかご位置表示器とを備えた表面枠を係合固定したことを特徴とする。
【０００６】
このように、現地では、溝形部に表面枠を係合固定する作業で前側板部の組立て調整作業を終了することができるため、短時間で作業を終了することができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明になるエレベーターの乗りかごの一実施の形態を図に基づいて説明する。
【０００８】
図１は本発明の一実施形態になるエレベーターの乗りかごの概略図、図２は前側板部の全体詳細斜視図、図３は図２のイーイ断面図である。
【０００９】
図において、１は乗りかごで、この乗りかご１は、塗装鋼板或いは印刷鋼板からなる天井２、複数枚からなる両側面の側板３、背面側板４、前側板５及び天枠６から構成されている。前記前側板５は、鉛直方向に亘って溝形体７を構成するように一体に折り曲げられ、上下部にも取付片８、９が内側に折り曲げられて設けられている。この取付片８、９に設けた穴部８ａ，９ａを用いて、前記前側板５を、天井２と床（図示せず）にボルト固定する構成となっている。溝形部７の内側にはピン１０が設けられている。１１はコ字形に構成された表面枠で、この表面枠１１にはかご位置表示器１２、間隔片１３、操作盤１４およびステンレス鋼板等からなる表面板１５が設けられ、また、表面枠１１の側面には前記ピン１０と係合する切り欠き部１６が設けられている。前記操作盤１４には、操作釦１７、この操作釦１７により操作されるスイッチ（図示せず）等の電気品を備えたケース１８が取付けられている。図示はしていないが、かご位置表示器１２の電気品を備えたケース等も同様に備えられている。１９はリード線である。
【００１０】
前記前側板５の部分を組立てる場合、先ず、前側板５を取付片８、９を用いて天井２と床に固定する。次いで、工場で既にかご位置表示器１２、間隔片１３、操作盤１４及び表面板１５の組込まれている表面枠１１を、前記前側板５の溝形部７に係合し、切り欠き部１６をピン１０と係合して固定する。
【００１１】
このように、前側板５の溝形部７に、表面枠１１を係合するだけでかご位置表示器１２や運転盤１４の組み合せ調整を行うことができ短時間に作業を終了することができる。また、取付片８、９を用いて前側板５の取付を行うことにより、簡単に前側板５の取付作業を終了できる。更に、前側板５の溝形部７を、かご位置表示器１２、操作盤１４の電気品の保護カバーとして兼用することにより新たな部品を設ける必要がない。また、前側板５を鉛直方向に溝形部７を形状するよう一体に折り曲げたことにより、捩れ等に対して剛になるため、前側板１１の剛性が確保でき、従来のように補強を設ける必要がない。また、前側板１１を一体成形品としたことで前側板の剛性ＵＰにより前側板１１を叩いた際の質感が向上する。更に、表面枠１１に、かご位置表示器１２、間隔片１３、操作盤１４及び表面板１５を設ける構成としたため、自由に配置を考慮でき、また、間隔片１３、表面板１５の意匠を自由に変えることができ、変化に富んだ意匠とすることができる。
【００１２】
なお、この例では、ピンと切り欠き部による固定としたがボルト固定でも同様の効果を得ることができる。また、取付片８、９を折り曲げて構成したが、別物体を溶接やボルト等で取付けても良い。
【００１３】
【発明の効果】
本発明によれば、前側板の溝形部に表面枠を係合することにより、かご位置表示器、操作盤の組立て調整を終えることができため、極めて短時間に全体の作業を終了することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態になるエレベーターの乗りかごの概略図である。
【図２】 前側板部の全体詳細斜視図である。
【図３】 図２のイーイ断面図である。
【図４】従来技術になる前側板の構造図である。
【符号の説明】
１ 乗りかご
２ 天井
３ 側板
４ 背面側板
５ 前側板
６ 天枠
７ 溝形部
８、９ 取付片
１１ 表面枠
１２ かご位置表示器
１３ 間隔片
１４ 操作盤
１５ 表面板
１７ 操作釦
１８ ケース
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベーターの乗りかごに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来エレベーターの乗りかごは、塗装鋼板或いは印刷鋼板からなる天井、複数枚からなる両側面の側板、背面側板、操作盤及びかご位置表示器の取付けられた前側板および天枠から構成されている。そして、前側板部は、図４に示すように、前側板１００に穴１０１、１０２が設けられ、この穴１０１、１０２部に、操作盤１０３、かご位置表示器１０４、これら操作盤１０３及びかご位置表示器１０４の電気部品の取りつけられるケース１０５、１０６が設けられていた。これらのケース１０５、１０６は前側板１００に固定され、各々のケース１０５、１０６に前記操作盤１０３及びかご位置表示器１０４を係合する構成となっていた。又前側板１００は、左右を箱曲げ形状にしているが、この構造単体では乗客が寄りかかった際の強度確保及び乗客が前側板を叩いた際の質感増加には寄与できないため、前側板の上下に複数個の補強１０７を設け、この補強１０７と前側板左右の折り曲げ部１０８とを締結することで強度及び質感を確保していた。
これに関連するものとして、特開平６−３２１４６４号公報を挙げることができる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の前側板１００の部分の構成は、操作盤１０３、かご位置表示器１０４、これら操作盤１０３及びかご位置表示器１０４の電気部品の取りつけられるケース１０５、１０６及び補強１０７と多数の部品の組み合わせから形成されているため、前記前側板１００の部分の組立て調整に多大の作業時間がかかるという問題があった。
【０００４】
本発明の目的は、組立て調整の作業時間を短縮することのできるエレベーターの乗りかごを提供するにある。
【０００５】
上記目的を達成するために、本発明は、天井、両側面の側板、背面側板、前側板、及び天枠とから構成されるエレべーターの乗りかごにおいて、前記前側板を、鉛直方向に亘って一体に折り曲げて溝形部を備えた構成とし、この溝形部の上下部に、内側に折り曲げられ、天井及び床に固定される取付片を設けると共に、この溝形部に、操作釦とこの操作釦によって操作されるスイッチ等の電気品を備えケースを設けた操作盤とかご位置表示器とを備えた表面枠を係合固定したことを特徴とする。
【０００６】
このように、現地では、溝形部に表面枠を係合固定する作業で前側板部の組立て調整作業を終了することができるため、短時間で作業を終了することができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明になるエレベーターの乗りかごの一実施の形態を図に基づいて説明する。
【０００８】
図１は本発明の一実施形態になるエレベーターの乗りかごの概略図、図２は前側板部の全体詳細斜視図、図３は図２のイーイ断面図である。
【０００９】
図において、１は乗りかごで、この乗りかご１は、塗装鋼板或いは印刷鋼板からなる天井２、複数枚からなる両側面の側板３、背面側板４、前側板５及び天枠６から構成されている。前記前側板５は、鉛直方向に亘って溝形体７を構成するように一体に折り曲げられ、上下部にも取付片８、９が内側に折り曲げられて設けられている。この取付片８、９に設けた穴部８ａ，９ａを用いて、前記前側板５を、天井２と床（図示せず）にボルト固定する構成となっている。溝形部７の内側にはピン１０が設けられている。１１はコ字形に構成された表面枠で、この表面枠１１にはかご位置表示器１２、間隔片１３、操作盤１４およびステンレス鋼板等からなる表面板１５が設けられ、また、表面枠１１の側面には前記ピン１０と係合する切り欠き部１６が設けられている。前記操作盤１４には、操作釦１７、この操作釦１７により操作されるスイッチ（図示せず）等の電気品を備えたケース１８が取付けられている。図示はしていないが、かご位置表示器１２の電気品を備えたケース等も同様に備えられている。１９はリード線である。
【００１０】
前記前側板５の部分を組立てる場合、先ず、前側板５を取付片８、９を用いて天井２と床に固定する。次いで、工場で既にかご位置表示器１２、間隔片１３、操作盤１４及び表面板１５の組込まれている表面枠１１を、前記前側板５の溝形部７に係合し、切り欠き部１６をピン１０と係合して固定する。
【００１１】
このように、前側板５の溝形部７に、表面枠１１を係合するだけでかご位置表示器１２や運転盤１４の組み合せ調整を行うことができ短時間に作業を終了することができる。また、取付片８、９を用いて前側板５の取付を行うことにより、簡単に前側板５の取付作業を終了できる。更に、前側板５の溝形部７を、かご位置表示器１２、操作盤１４の電気品の保護カバーとして兼用することにより新たな部品を設ける必要がない。また、前側板５を鉛直方向に溝形部７を形状するよう一体に折り曲げたことにより、捩れ等に対して剛になるため、前側板１１の剛性が確保でき、従来のように補強を設ける必要がない。また、前側板１１を一体成形品としたことで前側板の剛性ＵＰにより前側板１１を叩いた際の質感が向上する。更に、表面枠１１に、かご位置表示器１２、間隔片１３、操作盤１４及び表面板１５を設ける構成としたため、自由に配置を考慮でき、また、間隔片１３、表面板１５の意匠を自由に変えることができ、変化に富んだ意匠とすることができる。
【００１２】
なお、この例では、ピンと切り欠き部による固定としたがボルト固定でも同様の効果を得ることができる。また、取付片８、９を折り曲げて構成したが、別物体を溶接やボルト等で取付けても良い。
【００１３】
【発明の効果】
本発明によれば、前側板の溝形部に表面枠を係合することにより、かご位置表示器、操作盤の組立て調整を終えることができため、極めて短時間に全体の作業を終了することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態になるエレベーターの乗りかごの概略図である。
【図２】 前側板部の全体詳細斜視図である。
【図３】 図２のイーイ断面図である。
【図４】従来技術になる前側板の構造図である。
【符号の説明】
１ 乗りかご
２ 天井
３ 側板
４ 背面側板
５ 前側板
６ 天枠
７ 溝形部
８、９ 取付片
１１ 表面枠
１２ かご位置表示器
１３ 間隔片
１４ 操作盤
１５ 表面板
１７ 操作釦
１８ ケース
Claims (2)
- 天井、両側面の側板、背面側板、前側板、及び天枠とから構成されるエレべーターの乗りかごにおいて、
前記前側板を、鉛直方向に亘って一体に折り曲げて溝形部を備えた構成とし、この溝形部の上下部に、内側に折り曲げられ、天井及び床に固定される取付片を設けると共に、この溝形部に、操作釦とこの操作釦によって操作されるスイッチ等の電気品を備えケースを設けた操作盤とかご位置表示器とを備えた表面枠を係合固定したことを特徴とするエレベーターの乗りかご。 - 前記溝形部を、前記操作盤の電気品の保護カバーとして兼用したことを特徴とする請求項１記載のエレベーターの乗りかご。
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|---|---|---|---|
| JP2002178849A JP4150538B2 (ja) | 2002-06-19 | 2002-06-19 | エレベーターの乗りかご |
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002178849A JP4150538B2 (ja) | 2002-06-19 | 2002-06-19 | エレベーターの乗りかご |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004018234A JP2004018234A (ja) | 2004-01-22 |
| JP4150538B2 true JP4150538B2 (ja) | 2008-09-17 |
Family
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002178849A Expired - Fee Related JP4150538B2 (ja) | 2002-06-19 | 2002-06-19 | エレベーターの乗りかご |
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| CN (1) | CN1467151A (ja) |
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|---|
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| CN102862899A (zh) * | 2012-09-29 | 2013-01-09 | 苏州新里程电控系统有限公司 | 操纵盘底盒 |
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| WO2024121881A1 (ja) * | 2022-12-05 | 2024-06-13 | 株式会社日立製作所 | エレベーターおよびエレベーターの製造方法 |
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2002
- 2002-06-19 JP JP2002178849A patent/JP4150538B2/ja not_active Expired - Fee Related
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2003
- 2003-04-03 TW TW92107633A patent/TWI290531B/zh not_active IP Right Cessation
- 2003-04-07 CN CNA031102352A patent/CN1467151A/zh active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013150617A1 (ja) * | 2012-04-04 | 2013-10-10 | 三菱電機株式会社 | エレベータ装置 |
| JPWO2013150617A1 (ja) * | 2012-04-04 | 2015-12-14 | 三菱電機株式会社 | エレベータ装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CN1467151A (zh) | 2004-01-14 |
| TW200400153A (en) | 2004-01-01 |
| TWI290531B (en) | 2007-12-01 |
| JP2004018234A (ja) | 2004-01-22 |
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