JP4149555B2 - 機械翻訳装置及び機械翻訳処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

機械翻訳装置及び機械翻訳処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械翻訳装置及び機械翻訳処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、詳しくは、慣用表現を用いて表現された文と、そうでない文を適切に翻訳し分ける技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の機械翻訳装置では、ことわざや慣用句などのように、文字通りに翻訳するのではなく意訳が必要な表現が原言語文中に存在すると、通常の翻訳処理では、正しく翻訳されなかった。そのため、原言語の慣用表現文字列を目的言語の文字列と対にして慣用表現用辞書として予め登録しておき、早い段階で処理することにより通常の辞書に基づき目的言語に変換するよりも早い段階でその表現部分を目的言語に変換していたため、このような表現に対しては常に一定の訳を得ることができた。例えば、特開昭62−82464号公報に記載された発明のように、訳語辞書に一般語句対応の一般訳語句に加えて定型文対応の訳文をも格納し、翻訳部が辞書検索を行った結果、定型文を検索し得たときにはこの定型文を構成する各単語の係り受け解析等、解析処理を略し、訳文生成に際してこの定型文対応の訳文をそのまま翻訳結果として出力するようにしたものである。
【0003】
このような原言語の慣用表現を、さらに構文解析して、修飾関係や格関係を明確にした上で、目的言語の文字列や構造と対にして登録するタイプの辞書もある。
【0004】
どちらの場合も、入力された原言語文の表現が、慣用表現用辞書に登録されている表現と同じ場合に、対にして登録されている目的言語の文字列が訳語として与えられる。例えば原言語の慣用表現として「足を洗う」が慣用表現用辞書に登録されている場合、前者のタイプの辞書では、「足を完全に洗う」は慣用表現として処理されないが、後者のタイプの辞書では慣用表現として処理される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の方法を用いた従来の機械翻訳装置では、慣用表現用辞書に登録されている表現が常に慣用表現として翻訳されてしまう。例えば日本語の「足を洗う」という表現について、「その仕事から足を洗う」であれば慣用句であるが、「水で足を洗う」は慣用句ではない。ところが、慣用表現用辞書に「足を洗う」という表現が登録されている場合、「その仕事から足を洗う」と「水で足を洗う」のどちらにも「足を洗う」という表現があるので、どちらも慣用表現として処理されてしまう。そして、使用者が慣用表現としての翻訳結果ではなく通常の翻訳結果を所望しても、原言語の表現が「足を洗う」である限り、所望の結果は得られない。また、「足を洗う」を「仕事」などと関連付けて辞書に登録することも考えられるが、極めて多くの語句を登録する必要がある一方で、いくら辞書を充実しても文脈からしか判断が出来ない場合も多い。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、翻訳処理中に慣用表現として処理されたことを使用者に明示すると共に、使用者が再翻訳を求めた場合には、慣用表現としてではなく、通常の翻訳処理を行うことによって、使用者が所望する翻訳結果を得ることが可能な機械翻訳装置及び機械翻訳処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載の機械翻訳装置は、原言語文を入力する入力装置と、前記入力装置から入力された前記原言語文を記憶する原言語文記憶手段と、前記原言語文の解析及び変換と目的言語の生成に必要な単語情報や文法情報を記憶した翻訳辞書と、前記原言語文記憶手段に記憶された原言語文を前記翻訳辞書に記憶された単語情報と文法情報とに基づいて解析する解析手段と、慣用表現情報を記憶した慣用表現辞書と、前記解析手段により解析された前記原言語文中の慣用表現を、前記慣用表現辞書に記憶された慣用表現情報に基づいて目的言語に変換して目的言語文を生成する慣用表現処理手段と、前記原言語文のうち前記慣用表現処理手段により処理されていない部分を、前記翻訳辞書に基づいて目的言語に変換して目的言語文を生成する翻訳手段と、前記慣用表現処理手段及び前記翻訳手段により生成された翻訳結果文を記憶する翻訳結果記憶手段と、前記翻訳結果記憶手段に記憶された前記翻訳結果文を表示する表示手段と、前記慣用表現処理手段において処理が行われたかどうかを監視する処理判断手段と、前記処理判断手段によって前記慣用表現処理手段において処理が行われたと判断された場合に、前記表示手段に表示される前記翻訳結果文に前記慣用表現処理がされたことを明示する明示手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
従って、翻訳手段により翻訳が行われる際、原言語文中に慣用的な表現が存在すれば、慣用表現処理手段がその慣用的な表現を翻訳し、こうして生成された翻訳結果は表示手段に表示される。この時、処理判断手段は、翻訳の過程で慣用表現処理手段での処理が行われたかどうかを監視しており、慣用表現処理手段での処理が行われた場合に、明示手段が、表示手段に表示された翻訳結果文にその旨を明示する。
【0009】
また、請求項2に記載の機械翻訳装置は、請求項1に記載の機械翻訳装置の構成に加え、前記明示手段によって前記慣用表現処理手段における処理が行われたと明示されている翻訳結果文を、再翻訳指示により再度翻訳させると、前記原言語文記憶手段に記憶された原言語文が、再度前記解析手段により解析され、前記翻訳手段により翻訳されるが、前記慣用表現処理手段での処理がされないように翻訳処理の流れを管理する翻訳処理管理手段を、更に備えたことを特徴とする。
【0010】
従って、翻訳処理管理手段は、翻訳結果文を再翻訳させる際、その翻訳結果文に、明示手段が、慣用表現処理手段での処理が行われた旨を明示している時、再翻訳では慣用表現手段での処理を行わないように翻訳処理の流れを管理する。
【0011】
また、請求項3に記載の記録媒体は、原言語文を目的言語文に翻訳するための機械翻訳処理プログラムを記録した記録媒体であって、入力手段から入力された前記原言語文を記憶する入力バッファ領域と、前記原言語文の解析及び変換と目的言語の生成とに必要な単語情報を記憶した翻訳辞書と、文法情報を記憶した文法部と、翻訳結果文を記憶する出力バッファ領域と、慣用表現情報を記憶した慣用表現辞書と、翻訳結果文を表示する表示手段とを備えた機械翻訳装置のコンピュータに、前記入力手段から入力された前記原言語文を前記入力バッファ領域に原言語文記憶手段によって記憶させる入力バッファ領域記憶手順と、当該入力バッファ領域記憶手順により、前記入力バッファ領域に記憶された原言語文を、前記翻訳辞書に記憶された単語情報及び前記文法部に記憶された文法情報に基づいて解析手段により解析させる解析手順と、当該解析手順により解析された前記原言語文中の慣用表現を前記慣用表現辞書に記憶された慣用表現情報に基づいて目的言語に変換して目的言語文を慣用表現処理手段により生成する慣用表現処理を行う慣用表現処理手順と、
前記原言語文のうち前記慣用表現処理手順により慣用表現として処理されない部分を前記単語情報及び前記文法情報に基づいて目的言語に変換して目的言語文を翻訳手段によって生成させる翻訳手順と、前記慣用表現処理手順と前記翻訳手順とにより生成された翻訳結果文を前記出力バッファ領域に翻訳結果記憶手段によって記憶させる出力バッファ領域記憶手順と、当該出力バッファ領域記憶手順により前記出力バッファ領域に記憶された前記翻訳結果文を表示手段に表示させる表示手順と、前記慣用表現処理手順により前記慣用表現処理が行われたかどうかを処理判断手段によって監視する監視処理判断手順と、当該監視処理判断手順によって、前記慣用表現処理が行われたと判断された場合に、前記表示手段に表示された前記翻訳結果文に前記慣用表現処理がされたことを明示手段によって明示させる手順とを実行させる機械翻訳処理プログラムを記録したことを特徴とする。
【0012】
従って、機械翻訳処理プログラムにより翻訳が行われる際、原言語文中に慣用的な表現が存在すれば、慣用表現処理手段による慣用表現処理手順でその慣用的な表現を翻訳し、こうして生成された翻訳結果は表示手順により表示される。この時、処理判断手段により監視する監視処理判断手順は、翻訳の過程で慣用表現処理手順による処理が行われたかどうかを監視しており、慣用表現処理手段による慣用表現処理手順で処理が行われた場合に、明示手段による明示手順により、表示された翻訳結果文にその旨を明示する。
【0013】
また、請求項4に記載の記録媒体では、請求項3に記載の機械翻訳処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体のプログラムの構成に加え、前記表示手段に前記慣用表現処理が行われたと明示されている翻訳結果文の再翻訳指示がコンピュータに入力されると、前記慣用表現処理手順により前記慣用表現処理を行わないで翻訳するように翻訳処理の流れを翻訳処理管理手段によって管理する手順を実行させることを特徴とする。
【0014】
従って、翻訳結果文を再翻訳させる際、その翻訳結果文に、慣用表現処理手順による処理が行われた旨を表示手段に明示している時、翻訳処理の流れを翻訳処理管理手段によって管理する手順により、再翻訳では慣用表現処理を行わないように翻訳処理の流れを管理する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を一の実施の形態により図面を参照して説明する。
【0016】
ここでは、原言語としての日本語文を目的言語としての英語文に翻訳する日英機械翻訳装置を例にして説明する。
【0017】
まず、図1を参照して、本実施形態の日英機械翻訳装置全体の構成の概略を説明する。
【0018】
図1に示すように、本実施形態の日英機械翻訳装置は入力装置10、出力装置50、CPU20、RAM30、ROM40からなる。
【0019】
CPU20は、装置全体を制御するための中央処理装置であり、入力装置10、出力装置50、RAM30、ROM40は、それぞれCPU20に接続されている。
【0020】
入力装置10は、キーボード、マウスからなり、翻訳の対象となる日本語文や指示コマンド等を入力する。
【0021】
出力装置50は、CRTからなり、入力された日本語文や翻訳結果である英語文を表示する。尚、出力装置50は本発明の表示手段を構成している。
【0022】
RAM30は、第1に、入力された日本語文を記憶するための原言語文記憶手段である入力バッファ領域31と、第2に、翻訳結果の英語文を記憶するための翻訳結果記憶手段である出力バッファ領域32と、第3に、翻訳処理において使用されるパラメータや翻訳中の文章情報等を一時的に記憶するためのワークエリア33とを有している。
【0023】
ROM40は、システムが予め用意したプログラムやデータを格納するものであり、まず第1に、入力・解析・変換等の各処理を行うための手順を実行させる制御プログラム41と、第2に、辞書情報を参照しながら形態素解析・構文解析・変換等の翻訳を進めるための文法ルールを格納した文法部43を備え、かつ与えられた日本語文を解析・変換するために単語の意味・品詞・活用等の単語情報を格納した翻訳辞書42と、第3に慣用表現に関する対訳を格納した慣用表現辞書44と、第4に、原言語文である日本語文中に慣用表現があるときに慣用表現辞書44を用いて翻訳処理を行う慣用表現処理の手順を実行させる慣用表現処理プログラムからなる慣用表現処理手段である慣用表現処理部45とからなる。
【0024】
制御プログラム41には、言語文を解析する解析プログラムからなる解析手段である解析部411と、翻訳プログラムからなる翻訳手段としての翻訳部412と、翻訳処理中に慣用表現処理部45で処理が行われたか否かを監視し、処理が行われていればその旨を示すフラグを文毎に記憶させるための、処理判断プログラムからなる処理判断手段としての処理判断部413と、処理判断部413により記憶されたフラグの有無を調べ、フラグがあれば、出力装置50に表示される翻訳結果文にその旨を明示する明示プログラムからなる明示手段としての明示部414とが含まれている。
【0025】
また、再翻訳させる際に、処理判断部413により記憶されたフラグがあれば、慣用表現処理部45での処理を行わないように翻訳部412の処理の流れを管理するための翻訳処理管理プログラムからなる翻訳処理管理手段としての翻訳処理管理部415も制御プログラム41に含まれている。
【0026】
図2は本実施形態の日英機械翻訳装置での処理の流れを示すフローチャートである。
【0027】
本実施形態の日英機械翻訳装置は、日本語の解析を行った後で慣用表現の処理を行うよう構成されていている。
【0028】
ここでは、「噂が耳に入る。」という日本語文を翻訳する場面を想定して説明する。なお、慣用表現辞書44には「耳に入る」という表現が慣用表現として登録されているものとする。
【0029】
まず、本装置のキーボードから「噂が耳に入る。」と、原言語文である日本語による文章を入力する(ステップ197以下ステップを単にSと略記する。)。
【0030】
入力された、原言語文である日本語文は、一旦RAM30の入力バッファ領域31に格納される(S199)。次に、日本語文の翻訳開始を指示すると(S201)、入力バッファ領域31格納された原言語文である日本語文「噂が耳に入る。」をワークエリア33に呼び出し、翻訳部412が、ROM40に格納された翻訳辞書42の情報を参照しながら文法部43に格納された文法ルールを実行し、日本語の解析を行う(S203)。
【0031】
解析は、まず「噂が耳に入る。」の各文字を翻訳辞書42に格納された単語情報と照らし合わせ、最長一致法により単語に切り分ける形態素解析を行う。その結果、「噂」「が」「耳」「に」「入る」「。」と単語に切り分けられ、それぞれの単語に属性の情報が翻訳辞書により付加される。そして、夫々の属性を分析して構文が解析される。「噂」は名詞、名詞の後にくる「が」は格助詞であり、「噂が」が主部を構成すると判断される。「耳」は名詞、名詞の後に来る「に」は格助詞であり、「耳に」が場所を表わす連用修飾句であると判断される。「入る」は動詞、「。」は句点であり、「入る」は述部を構成し、句点があることから終止形であると判断される。こうして、述部を構成する動詞「入る」に対して、主部「噂(が)」が主述の関係で係り、「耳(に)」が、場所を表わす連用修飾の関係で係るという文の構造が解析され、この関係が、木構造により、図3の(a)のような関係として認識される。
【0032】
日本語の解析が終わると、翻訳処理管理部415が、その文について慣用表現処理を行った旨を示すフラグの有無を確認する(S205)。このフラグは再翻訳時に有効となるものであり、フラグが付く過程については後述する。最初の翻訳時にはフラグは付いていないため(S205:NO)、日本語文中に慣用表現があれば、慣用表現処理を行うこととなる。慣用表現があるか否かは、解析結果の構造と同じ構造が、慣用表現辞書44に登録されているかを検索して判断する。 図3(a)は日本語解析が終わった段階での解析結果を模式的に示した図である。直線で結ばれた単語の上下で修飾関係を表している。下の単語が修飾、上の単語が被修飾の関係である。図3(a)では、「噂」が助詞「が」を伴って、「耳」が助詞「に」を伴って、それぞれ「入る」を修飾している。
【0033】
慣用表現辞書44には、慣用表現として処理すべき日本語の解析結果の構造と、それを慣用表現として翻訳したときの英語の構造が対になって登録されている。図4は本実施形態における慣用表現辞書44に登録されている慣用表現「耳に入る」の対を模式的に示した図である。図4では、Xは文字列を限定しないことを示す。助詞「が」を伴う名詞句と、助詞「に」を伴う「耳」が「入る」を修飾する構造があれば、「耳に入る」の部分を”hear”に変換し、助詞「が」を伴う名詞句は前置詞”about”を伴う前置詞句に変換する処理を行うことを示す。
【0034】
ここで、慣用表現処理部45によって、図3(a)に示した解析結果中に、慣用表現辞書44内に登録された構造と同じものがあるかを検索された結果、図4に示した構造が同じであるので、慣用表現があると判断され(S207:YES)、図4に示した慣用表現処理が行われる。即ち、図4に示した構造の変形に合わせて、図3(a)の構造を図3(b)のように変形する。更にこの時、処理判断部413が、慣用表現処理が行われたことを示すフラグをつけておく(S211)。
【0035】
その後翻訳辞書42を参照して、例えば「噂」ならば「rumor」に変換し(S213)、他の単語も同様に原言語である日本語から、目的言語である英語に原則1対1の対応で変換され、次に、例えば主部と述部がS+V等の文型などに並び替えられて目的言語文の生成(S215)の処理が行われ、翻訳結果の英語文”It hears about the rumor.”が生成されるが、既知の技術であるので詳細な説明は省く。更に翻訳結果である英語文は、出力バッファ領域32に記憶される(S217)とともに、出力装置50にも表示される。
【0036】
出力バッファ領域32に記憶された英語文を出力装置50に表示する際には、S211において処理判断部413によってつけられたフラグの有無を調べる(S219)。S211においてフラグがつけられているので(S219:YES)、明示部414が、出力バッファ領域32に記憶された英語文に印を付けて出力手段50に表示する(S223)。この時の出力手段50の画面イメージを図5(a)に示す。#は、明示部414によって英語文に付けられた印である。
【0037】
次に、「虫が耳に入る。」という日本語文を使用して、再翻訳時の処理について説明する。
【0038】
まず、最初の翻訳開始を指示すると(S201)、入力バッファ領域に格納された日本文が再び読みだされ、前述したような解析が行われる(S203)。この日本語文の解析結果は図3(c)に示すような構造となる。この構造は図4の慣用表現の構造と同じなので、以降も前述と同様の処理が行われ、翻訳結果として”It hears about the insect.”という英語文が得られる。この時の出力手段50の画面イメージを図5(b)に示す。「耳に入る」が慣用句として処理されたので、翻訳結果の英語文に印が付いている。また、内部的には、S211において処理判断部413によりフラグがつけられている。
【0039】
しかしながら、「虫が耳に入る。」という日本語文において、「耳に入る」という表現は慣用表現ではない。従って、翻訳結果である英語文も不適当な表現になっている。ユーザが英語が不得意な日本語話者であっても、この日本語文が慣用表現処理されるのは正しくないと判断できる。翻訳結果文につけられるこの印は、このようにユーザが翻訳結果をチェックする際に注意を促す役割を持つ。ここでユーザがこの文について再翻訳を指示することとなる。
【0040】
ここでは再翻訳の指示を、通常の、即ち最初の翻訳と同じ方法で行う。
【0041】
ユーザが再翻訳を意図して翻訳の開始を指示すると(S201)、解析が行われ(S203)、図3(c)に示す解析結果が得られる。ここで、最初の翻訳時にS211においてつけられたフラグの有無を翻訳処理管理部415が調べる(S205)。フラグがあるので(S205:YES)、翻訳処理管理部415は、このフラグを消して(S209)、変換(S213)、生成(S215)の処理へと送る。即ち、この時は慣用表現処理が行われない。翻訳結果である英語文が出力バッファ領域32に記憶され(S217)、出力手段50に表示される際、S209において翻訳処理管理部415によってフラグが消されているため(S219:NO)、翻訳結果の表示は、印のない状態となる(S221)。この時の画面イメージを図5(c)に示す。なお、図5(a)の状態で翻訳を確定させたい場合には、再翻訳指示なしに確定する命令とともに、出力時に「#」を表示させないように削除するような処理をしてもよい。あるいは、再翻訳の指示をしないことにより、確定したと見なしてもよい。
【0042】
尚、本発明は以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0043】
例えば、「耳に入る」という慣用表現を例に挙げたが、ことわざやユーザーが定めた定型句などについても同様に実施が可能である。
【0044】
また、解析等の各処理段階の処理方法は、周知の他の方法を用いてもよく要は、機械翻訳装置として構成され得る種々の方法を採り得る。
【0045】
さらに、本実施の形態の機械翻訳装置は、制御プログラム41、翻訳辞書42、慣用表現辞書44、慣用表現処理45とがROM40に予め格納され、制御プログラム41には、さらに解析部411、翻訳部412、処理判断部413、明示部414、翻訳処理管理部415が格納され、翻訳辞書42には文法部43が格納されているものであるが、本発明は必ずしも本実施の形態のデータ構造に限定されるものではなく、例えば、これらのプログラムは、それぞれ明確に区別されて格納される必要はなく、要は夫々の機能を有する部分が存在すれば十分で、これらのプログラムが混在しているような形式であっても差し支えない。また、記録媒体は必ずしもROMによるものでなくてもよく、要はこれらのプログラムが格納さえできれば十分で、フロッピーディスクやCD−ROM等の記録媒体に格納したものを読み取り装置により読み取ることによって動作させることもできる。また、有線若しくは無線回線を使用して外部情報処理装置からプログラムを読み込んで動作させることもできる。この場合、前記フロッピーディスクやCD−ROM、或いは、コンピュータに内臓又は外付けされたハードディスクや、さらに外部情報処理装置の当該プログラムを格納したメモリが本発明の記録媒体を構成することになる。
【0046】
また、前記実施の形態においては、解析処理が終わってから、その解析結果を利用して慣用表現処理を行ったが、解析処理を行う前に、日本語の文字列を利用して慣用表現処理を行ってもよい。その場合、慣用表現処理部45に登録された慣用表現は、文字列を利用して処理できるように、登録方法が異なる。更に、再翻訳時の翻訳処理管理部415は、処理判断部413によってつけられたフラグがある時は、慣用表現処理を行わずに解析処理へ送るように構成されることになる。
【0047】
また、入力手段は、キーボードやマウスに限らず、入力が可能な種々の手段、例えば有線若しくは無線回線を用いるものや、OCRや音声認識装置などによるものであってもよい。
【0048】
表示手段も、CRTに限らず液晶ディスプレーはもちろん、有線若しくは無線回線によるもの、プリンタによるハードコピーや音声出力など表示が可能であれば如何なる方法によるものであってもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したことから明かなように、請求項1に記載の機械翻訳装置は、翻訳時に慣用表現としての処理が行われたかどうかをユーザに明示することによって、ユーザが翻訳結果を見直すときに注意を促し、作業負荷を軽減させることができる。
【0050】
また、請求項2に記載の機械翻訳装置では、最初の翻訳時に慣用表現処理が行われた文について、再翻訳時には慣用表現処理を行わないことにより、確実に前回と異なる翻訳結果を生成するので、ユーザの欲する結果を効率的に得ることができる。
【0051】
更に、再翻訳時にフラグを消すので、仮に、ユーザが間違えて再翻訳させてしまった場合でも、再び再翻訳をすれば最初の翻訳時と同様に慣用表現処理が行われ、最初と同じ翻訳結果を得ることができる。
【0052】
また、請求項3に記載の機械翻訳処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、翻訳時に慣用表現としての処理が行われたかどうかをユーザに明示することによって、ユーザが翻訳結果を見直すときに注意を促し、作業負荷を軽減させることができる。
【0053】
また、請求項4に記載の機械翻訳処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、最初の翻訳時に慣用表現処理が行われた文について、再翻訳時には慣用表現処理を行わないことにより、確実に前回と異なる翻訳結果を生成するので、ユーザの欲する結果を効率的に得ることができる。
【0054】
更に、再翻訳時にフラグを消すので、仮に、ユーザが間違えて再翻訳させてしまった場合でも、再び再翻訳をすれば最初の翻訳時と同様に慣用表現処理が行われ、最初と同じ翻訳結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の機械翻訳装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施形態の翻訳処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】(a)原言語文の解析結果の構造を模式的に示した図である。
(b)(a)の構造を変形した慣用表現処理の構造を模式的に示した図である。(c)本発明の実施形態の解析結果の構造を模式的に示した図である。
【図4】 本発明の実施形態の慣用表現処理部に登録された慣用表現構造を模式的に示した図である。
【図5】(a)慣用表現処理がされて表示された翻訳結果文の画面イメージ図である。(b)慣用表現処理がされて表示された翻訳結果文の画面イメージ図である。(c)慣用表現処理がされないで表示された翻訳結果文の画面イメージ図である。
【符号の説明】
10 入力装置
20 CPU
30 RAM
31 入力バッファ領域
32 出力バッファ領域
33 ワークエリア
40 ROM
41 制御プログラム
42 翻訳辞書
43 文法部
44 慣用表現辞書
45 慣用表現処理部
50 出力装置
411 解析部
412 翻訳部
413 処理判断部
414 明示部
415 翻訳処理管理部

Claims (4)

  1. 原言語文を入力する入力装置と、
    前記入力装置から入力された前記原言語文を記憶する原言語文記憶手段と、
    前記原言語文の解析及び変換と目的言語の生成に必要な単語情報や文法情報を記憶した翻訳辞書と、
    前記原言語文記憶手段に記憶された原言語文を前記翻訳辞書に記憶された単語情報と文法情報とに基づいて解析する解析手段と、
    慣用表現情報を記憶した慣用表現辞書と、
    前記解析手段により解析された前記原言語文中の慣用表現を、前記慣用表現辞書に記憶された慣用表現情報に基づいて目的言語に変換して目的言語文を生成する慣用表現処理手段と、
    前記原言語文のうち前記慣用表現処理手段により処理されていない部分を、前記翻訳辞書に基づいて目的言語に変換して目的言語文を生成する翻訳手段と、
    前記慣用表現処理手段及び前記翻訳手段により生成された翻訳結果文を記憶する翻訳結果記憶手段と、
    前記翻訳結果記憶手段に記憶された前記翻訳結果文を表示する表示手段と、
    前記慣用表現処理手段において処理が行われたかどうかを監視する処理判断手段と、
    前記処理判断手段によって前記慣用表現処理手段において処理が行われたと判断された場合に、前記表示手段に表示される前記翻訳結果文に前記慣用表現処理がされたことを明示する明示手段と
    を備えたことを特徴とする機械翻訳装置。
  2. 前記明示手段によって前記慣用表現処理手段における処理が行われたと明示されている翻訳結果文を、再翻訳指示により再度翻訳させると、前記原言語文記憶手段に記憶された原言語文が、再度前記解析手段により解析され、前記翻訳手段により翻訳されるが、前記慣用表現処理手段での処理がされないように翻訳処理の流れを管理する翻訳処理管理手段を、更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の機械翻訳装置。
  3. 原言語文を目的言語文に翻訳するための機械翻訳処理プログラムを記録した記録媒体であって、
    入力手段から入力された前記原言語文を記憶する入力バッファ領域と、前記原言語文の解析及び変換と目的言語の生成とに必要な単語情報を記憶した翻訳辞書と、文法情報を記憶した文法部と、翻訳結果文を記憶する出力バッファ領域と、慣用表現情報を記憶した慣用表現辞書と、翻訳結果文を表示する表示手段とを備えた機械翻訳装置のコンピュータに、
    前記入力手段から入力された前記原言語文を前記入力バッファ領域に原言語文記憶手段によって記憶させる入力バッファ領域記憶手順と、
    当該入力バッファ領域記憶手順により、前記入力バッファ領域に記憶された原言語文を、前記翻訳辞書に記憶された単語情報及び前記文法部に記憶された文法情報に基づいて解析手段により解析させる解析手順と、
    当該解析手順により解析された前記原言語文中の慣用表現を前記慣用表現辞書に記憶された慣用表現情報に基づいて目的言語に変換して目的言語文を慣用表現処理手段により生成する慣用表現処理を行う慣用表現処理手順と、
    前記原言語文のうち前記慣用表現処理手順により慣用表現として処理されない部分を前記単語情報及び前記文法情報に基づいて目的言語に変換して目的言語文を翻訳手段によって生成させる翻訳手順と、
    前記慣用表現処理手順と前記翻訳手順とにより生成された翻訳結果文を前記出力バッファ領域に翻訳結果記憶手段によって記憶させる出力バッファ領域記憶手順と、
    当該出力バッファ領域記憶手順により前記出力バッファ領域に記憶された前記翻訳結果文を表示手段に表示させる表示手順と、
    前記慣用表現処理手順により前記慣用表現処理が行われたかどうかを処理判断手段によって監視する監視処理判断手順と、
    当該監視処理判断手順によって、前記慣用表現処理が行われたと判断された場合に、前記表示手段に表示された前記翻訳結果文に前記慣用表現処理がされたことを明示手段によって明示させる手順と
    を実行させる機械翻訳処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  4. 前記表示手段に前記慣用表現処理が行われたと明示されている翻訳結果文の再翻訳指示がコンピュータに入力されると、前記慣用表現処理手順により前記慣用表現処理を行わないで翻訳するように翻訳処理の流れを翻訳処理管理手段によって管理する手順を実行させることを特徴とする請求項3に記載の機械翻訳処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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