JP4148633B2 - 泥土固化処理装置の制御方法及び泥土固化処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、推進工事、シールド工事、基礎工事、浚渫工事等の建設工事で発生する泥土を固化材と混合して固化する泥土固化処理装置と泥土固化処理装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
縦穴掘削機等による基礎工事、管推進機による推進工事、シールド工事、浚渫工事等の建設工事で発生する軟弱な泥土は、建設汚泥と呼ばれ、産業廃棄物として脱水処理した後、最終処分地に埋立て処分されている。この建設汚泥と呼ばれる泥土は、微粒子分を多く含む含水比の高い泥水状や塑性状の土砂であり、一般の建設残土とは異なり、有害物質の有無にかかわりなく産業廃棄物として取り扱われて、所定の最終処分地で処分するように定められている。しかしながら、最近は、産業廃棄物の最終処分地の立地難が深刻化し、こうしたことを背景にして建設副産物のリサイクルの促進が要請されている。こうした要請から、これまで利用価値のなかった泥土について、施工業者自らが泥土の発生現場やその近辺で固化材を混合して改質処理を施すことにより、これを強度の高い一般建設残土と同等の土砂に改質して利用価値を創出し、改質処理現場から再利用先へと直接搬送して、路盤材、埋め戻し土、宅地造成土、土手の盛土等の種々の用途に再利用する技術の開発が進められている。
【0003】
泥土の発生現場やその近辺で改質処理を施す方法としては、泥土にセメント系や石灰系の固化材又は高分子系の固化材を混合する方法が知られている。こうした建設汚泥の改質処理に使用可能な装置として、従来、例えば特開昭64ー43399号公報及び特開昭64ー43400号公報に記載されているような装置が知られている。この出願の発明は、この種の従来の装置を改良しようとするものである。そこで、この種の従来の装置を本明細書で従来の技術として位置付け、その技術内容を図7に基づいて以下に説明する。図7は、従来の技術に係る泥土固化処理装置の縦断面図である。
【0004】
図7において、1は建設工事で発生する泥土を固化材と混合して固化する泥土固化処理装置、1aは固定状態で設置され回転ドラム10の後端の円孔を遮蔽する円盤状の後部固定板、1bは固定状態で設置され回転ドラム10の前端の円孔を遮蔽する円盤状の前部固定板、2aは泥土を投入するための泥土投入ホッパ、2bは固化材を投入するための固化材投入ホッパ、3aは泥土投入ホッパ2aに投入された泥土を回転ドラム10内にその後端側から搬入するための泥土搬入用スクリュコンベア、3bは固化材投入ホッパ2bに投入された固化材を回転ドラム10内にその後端側から搬入するための固化材搬入用スクリュコンベア、3cは泥土搬入用スクリュコンベア3aを回転駆動するための泥土搬入コンベア用の駆動装置、3dは固化材搬入用スクリュコンベア3bを回転駆動するための固化材搬入コンベア用の駆動装置、4は回転ドラム10を回転自在に支持するためのローラ、5はこのローラ4を軸着して基台6に回転自在に取付けるためのブラケット、6は泥土固化処理装置1を設置するための基台である。
【0005】
後部固定板1a及び前部固定板1bは、回転ドラム10の後端及び前端に設けた円孔にそれぞれその回転を妨げないように嵌入されおり、これらの円孔の内周面と固定板1a、1bの外周面との間は、相対回転が行えるようにシールされている。泥土搬入用スクリュコンベア3a及び固化材搬入用スクリュコンベア3bは、それぞれ泥土投入ホッパ2a及び固化材投入ホッパ2bと共に基台6で支持されるようにして回転ドラム10の後端側に設置されているとともに、前端部が後部固定板1aを貫通して回転ドラム10内に開口している。なお、図7には、泥土を符号MD、固化材を符号SDで示している。
【0006】
7aは長尺の矩形板状をなし回転ドラム10の内周面後部から前方に長手方向に向けて取付けられた後方の掻き上げ翼、7bはその前方に取付けられ後方の掻き上げ翼7aよりも短い同様の前方の掻き上げ翼、8は回転ドラム10の内周面の後方の掻き上げ翼7a寄りに取付けられ前方に向かって下方に傾斜した矩形板状の搬送翼、9は泥土を固化材で固化して生成された固化泥土を回転ドラム10の前端側から外部に搬出するための、土砂排出口9cを有する固化泥土搬出用スクリュコンベア、9bはこのスクリュコンベア9を回転駆動するための固化泥土搬出コンベア用の駆動装置、10は回転駆動することにより泥土を固化材と混合して固化する回転ドラムであり、例えば、回転ドラム10に設けたプーリと原動機と原動機の回転をプーリに伝達するベルトとからなる図示していない回転駆動装置により回転駆動されるようになっている。
【0007】
後方の掻き上げ翼7a及び前方の掻き上げ翼7bは、回転ドラム10の周方向に等間隔で放射状に多数取付けられている。後方の掻き上げ翼7aは、泥土搬入用スクリュコンベア3aや固化材搬入用スクリュコンベア3bで回転ドラム10内に搬入された泥土や固化材を、回転ドラム10の回転に伴って掻き上げるがごとく上昇させ、回転ドラム10の上半部に上昇させたときに自重により落下させる作用をする。回転ドラム10を回転駆動して泥土や固化材をこの後方の掻き上げ翼7aで上昇、落下させる動作を繰り返すことにより、泥土を固化材と混合して固化させることができる。前方の掻き上げ翼7bは、こうして生成された固化泥土を、後方の掻き上げ翼7aと同様、掻き上げるがごとく上昇させ、回転ドラム10の上半部に上昇させたときに自重により落下させて固化泥土搬出用スクリュコンベア9の土砂取り込み口9aに送り込む作用をする。搬送翼8は、回転ドラム10の内周面に前方に向かって下方に傾斜するようにその周方向に等間隔で取付けられているため、後方の掻き上げ翼7aから落下する泥土や固化材をとらえて漸次前方に移動させることができる。
【0008】
従来の泥土固化処理装置1は、こうした構造を備えているので、泥土及び固化材をそれぞれ泥土投入ホッパ2a及び固化材投入ホッパ2bに投入して、図示していない回転駆動装置により回転ドラム10を回転駆動すると、泥土及び固化材がそれぞれ泥土搬入用スクリュコンベア3a及び固化材搬入用スクリュコンベア3bで後端側の後部固定板1aから回転ドラム10内に搬入される。次いで、こうして回転ドラム10内に搬入された泥土や固化材は、回転ドラム10の回転に伴って後方の掻き上げ翼7aの働きにより上昇、落下し、落下時に回転ドラム10の底面部や他の泥土の塊と衝突して破砕されるとともに回転ドラム10の底面部に飛散する。また、落下する過程において、前方に下方傾斜した搬送翼8でとらえられ漸次前方に移動する。
【0009】
こうして回転ドラム10内で前方に移動しながら飛散した泥土と固化材は、後方の掻き上げ翼7aでかき集められて合体し、その過程で混合される。泥土と固化材が以上のような上昇−落下−破砕−飛散−合体の動作を反復して、細分化されながら離合集散を繰り返すことにより、泥土は、固化材と漸次混合して固化する。こうして生成された固化泥土は、今度は、前方の掻き上げ翼7bの働きより上昇、落下の動作を繰り返し、落下時に固化泥土搬出用スクリュコンベア9の土砂取り込み口9aに逐次取り込まれて行き、固化泥土搬出用スクリュコンベア9で前端側の前部固定板1bから搬出されて土砂排出口9cから排出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたような従来の技術に係る泥土固化処理装置では、これまで、起動時や定常時の運転を、試行錯誤しながらオペレータの経験や勘に頼って行っていたため、運転経験の浅いオペレータが運転すると、泥土を良好な状態で経済的に固化することができず、また、作業効率の低下をもたらした。泥土を良好な状態で固化するには、オペレータは、泥土固化処理装置について種々の運転条件を考慮しながらその条件を適切に調整する必要があり熟練を要したが、建設工事で発生する泥土は、性状が多様であるため、とりわけ、泥土への固化材の混合量を適切に調整するのに高度の熟練を要して多大の困難が伴った。
【0011】
すなわち、建設工事で発生する泥土は、一般残土に近い含水比の比較的低いもの、含水比のきわめて高い泥水状のもの、含水比がその中間の泥状のものというように性状が雑多であり、泥土への固化材の混合量をこうした泥土の性状に応じて適切に調整しないと、品質の良い固化泥土に改質することはできない。また、こうした事態の発生を防止しようとすると、固化材を泥土に過剰に混合する結果を招き、泥土を経済的に固化することができなくなる。こうしたことから、泥土固化処理装置の運転をこれまでのようにオペレータの経験や勘に頼っていては、泥土を常に良好な状態で経済的に固化することは困難である。
【0012】
この出願の発明は、こうした従来の技術の問題点を解消しようとするものであって、その技術課題は、建設工事で発生する泥土をオペレータの経験や勘に頼ることなく適切な量の固化材と混合して良好な状態で経済的に固化することができ作業効率も向上できる泥土の固化処理技術を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
特許請求の範囲の請求項1及び請求項2に記載の泥土固化処理装置の制御方法に関するこの出願の第1番目及び第2番目の発明は、何れも、「建設工事で発生する泥土とこの泥土を固化する固化材を一端側から搬入するとともに固化材により固化した固化泥土を他端側から搬出し、回転駆動することにより泥土と固化材とを上昇、落下させ搬送しながら内部で混合して泥土を固化する回転ドラムを備えた泥土固化処理装置」において採用される制御方法である。前記の技術課題を達成するため、これら泥土固化処理装置の制御方法に関する第1番目及び第2番目の発明では、こうした泥土固化処理装置において、それぞれ次の1)及び2)に示す手段を採用した。
【0014】
1)固化泥土の搬出を停止した状態で泥土と固化材の回転ドラム内への搬入を行い、回転ドラムを回転させるとともに、回転ドラム内への泥土の充填量に関する設定値と泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて回転ドラム内への泥土及び固化材の充填量と回転ドラムの回転時間とを制御して起動運転を行うようにする。
【0015】
2)泥土と固化材の回転ドラム内への搬入及び固化泥土の搬出を行い、回転ドラムを回転させるとともに、回転ドラム内への泥土の搬入量の設定値に関する入力データと泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて回転ドラム内への泥土及び固化材の搬入量を制御して通常運転を行うようにする。
【0016】
前記1)の手段を採用した泥土固化処理装置の制御方法に関するこの出願の第1番目の発明では、泥土固化処理装置の起動運転を行うときに、固化泥土の搬出を停止した状態で泥土と固化材の回転ドラム内への搬入を行う。そうすると、回転ドラム内への泥土の充填量に関する設定値に基づいて回転ドラム内への泥土の充填量を制御することにより、泥土を設定された充填量に達するまで回転ドラム内に搬入して外部に搬出することなく充填することができる。また、泥土中に含まれている水分の比率が分かれば、単位量の泥土を固化するのに要する固化材の量が定まり、ひいては、この回転ドラム内に充填された泥土を固化するのに要する固化材の総量も定まるので、回転ドラム内への泥土の充填量に関する設定値と泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて回転ドラム内への固化材の充填量を制御することにより、設定された充填量の泥土を固化するのに必要な量の固化材を回転ドラム内に過不足なく自動的に搬入して充填することができる。したがって、回転ドラムを回転させると、泥土をオペレータの経験や勘に頼ることなく適切な量の固化材と混合して良好な状態で経済的に固化することができる。また、泥土の固化処理作業を従来のように試行錯誤によることなく効率的に行うことができる。
【0017】
一方、回転ドラム内に充填した泥土の量と泥土中に含まれている水分の比率が分かると、泥土が正常に固化するのに要する回転ドラムの回転時間が実験的に又は経験的に定まるので、回転ドラム内への泥土の充填量に関する設定値と泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて回転ドラムの回転時間を適切に制御することにより、回転ドラム内に充填された泥土を、泥土の固化状況の確認の手間や必要以上の時間を費やすことなく良好な状態で固化することができ、泥土固化処理装置の起動運転を円滑に行うことができる。こうして回転ドラムの回転時間を制御すると、回転ドラム内の雰囲気は、通常運転による泥土の連続処理を実施するのに好適な状態に整えられている。したがって、固化処理する泥土の量が多く泥土の連続処理の実施を所望する場合には、引き続いて通常運転に移行することができる。また、固化処理する泥土の量が連続処理を要するほど多くない場合には、この起動運転の終了後に固化泥土を回転ドラムから搬出すればよく、その結果、品質の良い土砂に改質された固化泥土を得ることができる。
【0018】
前記2)の手段を採用した泥土固化処理装置の制御方法に関するこの出願の第2番目の発明では、泥土と固化材の回転ドラム内への搬入及び固化泥土の搬出を行い、回転ドラムを回転させて、泥土の連続処理による泥土固化処理装置の通常運転を行うと、オペレータが入力した回転ドラム内への泥土の搬入量の設定値に関する入力データに基づいて回転ドラム内への泥土の搬入量を制御することにより、泥土を設定された搬入量で回転ドラム内に自動的に搬入することができる。また、その泥土の搬入量の設定値に関する入力データと、オペレータが入力した泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて回転ドラム内への泥土及び固化材の搬入量を制御することにより、第1番目の発明で述べたのと同様の原理で、設定された搬入量の泥土を固化するのに必要な量の固化材を回転ドラム内に過不足なく自動的に搬入することができる。したがって、回転ドラムを回転させると、泥土をオペレータの経験や勘に頼ることなく適切な量の固化材と混合して良好な状態で経済的に固化することができる。また、泥土の固化処理作業を従来のように試行錯誤によることなく効率的に行うことができる。
【0019】
特許請求の範囲の請求項4及び請求項5に記載の泥土固化処理装置に関するこの出願の第1番目及び第2番目の発明は、何れも、「建設工事で発生する泥土とこの泥土を固化する固化材を一端側から搬入するとともに固化材により固化した固化泥土を他端側から搬出し、回転駆動することにより泥土と固化材とを上昇、落下させ搬送しながら内部で混合して泥土を固化する回転ドラムを備えた泥土固化処理装置」に関するものである。前記の技術課題を達成するため、これら泥土固化処理装置に関する第1番目及び第2番目の発明では、こうした泥土固化処理装置において、それぞれ次の3)及び4)に示す手段を採用した。
【0020】
3)泥土を搬入する手段として回転数を調整できる泥土搬入用スクリュコンベアを設け、固化材を搬入する手段として回転数を調整できる固化材搬入用スクリュコンベアを設けるとともに、回転ドラム内への泥土の搬入量の設定値に関する入力データに基づいて泥土の搬入量が設定値になるように泥土搬入用スクリュコンベアの回転数を制御し、この入力データと泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて泥土への固化材の添加量が適切になるように固化材搬入用スクリュコンベアの回転数を制御する制御装置を設ける。
【0021】
4)泥土を搬入する手段として単位時間当たりの泥土の圧送回数を調整できる泥土搬入用容積型ポンプを設け、固化材を搬入する手段として回転数を調整できる固化材搬入用スクリュコンベアを設けるとともに、回転ドラム内への泥土の搬入量の設定値に関する入力データに基づいて泥土の搬入量が設定値になるように泥土搬入用容積型ポンプについての単位時間当たりの泥土の圧送回数を制御し、この入力データと泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて泥土への固化材の添加量が適切になるように固化材搬入用スクリュコンベアの回転数を制御する制御装置を設ける。
【0022】
前記3)の手段を採用した泥土固化処理装置に関するこの出願の第1番目の発明では、泥土の連続処理による泥土固化処理装置の通常運転を行うと、オペレータが入力した回転ドラム内への泥土の搬入量の設定値に関する入力データに基づいて、泥土の搬入量が設定値になるように泥土搬入用スクリュコンベアの回転数を制御装置で制御して、泥土を設定された搬入量で回転ドラム内に自動的に搬入することができる。また、その泥土の搬入量の設定値に関する入力データと、オペレータが入力した泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて、泥土への固化材の添加量が適切になるように固化材搬入用スクリュコンベアの回転数を制御装置で制御して、設定された搬入量の泥土を固化するのに必要な量の固化材を回転ドラム内に自動的に搬入することができる。したがって、回転ドラムを回転させると、泥土をオペレータの経験や勘に頼ることなく適切な量の固化材と混合して良好な状態で経済的に固化することができる。また、泥土の固化作業を従来のように試行錯誤によることなく効率的に行うことができる。
【0023】
前記4)の手段を採用した泥土固化処理装置に関するこの出願の第2番目の発明は、この第1番目の発明において、泥土を搬入する手段として泥土搬入用スクリュコンベアの代わりに泥土搬入用容積型ポンプを設け、これに伴って、泥土搬入用スクリュコンベアの回転数を制御する代わりに泥土搬入用容積型ポンプについての単位時間当たりの泥土の圧送回数を制御するようにして第1番目の発明と同様の作用効果を発揮できるようにしたものである。したがって、第1番目の発明と同様、泥土をオペレータの経験や勘に頼ることなく適切な量の固化材と混合して良好な状態で経済的に固化することができ、かつ、作業効率を向上させるできる。容積型ポンプは、スクリュコンベアに比べて搬送量が泥土の性状の変化に影響されにくいが、第2番目の発明では、泥土を搬入する手段としてこうした容積型ポンプを設けているので、建設工事で発生する種々の性状の泥土を、その泥土の性状にほとんど影響されることなく、効率的に回転ドラム内に定量供給することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、泥土固化処理装置に関するこの出願の第1番目及び第2番目の発明が実際上どのように具体化されるのかを示す具体化例を図1乃至図6に基づいて説明することにより、方法および装置に関するこの出願の第1番目及び第2番目の発明の実施の形態を明らかにする。図1は、泥土固化処理装置に関するこの出願の第1番目の発明の具体化例を示す縦断面図、図2は、図1の泥土固化処理装置における制御装置の作用を説明するための流れ図、図3は、図2の流れ図における起動時運転条件の詳細を表形式で示した図、図4は、図2の流れ図における通常運転条件の詳細を表形式で示した図、図5は、泥土固化処理装置に関するこの出願の第2番目の発明の具体化例を示す縦断面図、図6は、図5の泥土固化処理装置の横断面図である。これらの図において、図7と同一符号を付けた部分はこれら同図と同等の部分を表すので詳述しない。
【0025】
まず、図1乃至図4に基づき第1番目の発明の具体化例の泥土固化処理装置1について説明する。この具体化例の泥土固化処理装置1は、従来の技術と同様、建設工事で発生する泥土及びこの泥土を固化する固化材をそれぞれ泥土搬入用スクリュコンベア3a及び固化材搬入用スクリュコンベア3bにより後端側の後部固定板1aから搬入するとともに固化材により固化した固化泥土を前端側の前部固定板1bから固化泥土搬出用スクリュコンベア9により搬出し、回転駆動することにより泥土と固化材とを上昇、落下させ搬送しながら内部で混合して泥土を固化する回転ドラム10を備えたものである。この回転ドラム10には、後方の掻き上げ翼7aと前方の掻き上げ翼7bと搬送翼8とが従来の技術と同様の態様で多数取付けられている。また、回転ドラム10は、基台6にブラケット5を介して回転自在に取付けられたローラ4により回転自在に支持されていて、図示していない回転ドラム用の駆動装置により回転駆動されるようになっており、この点でも、従来の技術と変わらない。
【0026】
この泥土固化処理装置1の最大の特徴は、泥土搬入用スクリュコンベア3a及び固化材搬入用スクリュコンベア3bとして、特に回転数を調整できるものを用いるとともに、これらのスクリュコンベア3a,3b及び回転ドラム10を制御する制御装置11を設けて、起動運転時や通常運転時にスクリュコンベア3a,3bや回転ドラム10の回転時間や回転数等を制御装置11で制御することにより、建設工事で発生する泥土を適切な量の固化材と混合して良好な状態で固化することができるようにした点にある。以下、この点をテーマにして、固化材に生石灰を用いた場合を例に採り説明する。
【0027】
この制御装置11による制御の概要を図2に基づいて説明すると、泥土固化処理装置1の運転を開始するため、オペレータがスタート操作を行った後、泥土固化処理装置1を自動運転で運転するか手動運転で運転するかの選択を行う。ここでは、発明との関連上、自動運転を選択した場合について述べる。自動運転を選択した場合、オペレータは、回転ドラム10内への泥土の搬入量Qmd(m3 /min)すなわち回転ドラム10内に搬入して固化処理すべき泥土の量Qmdと泥土の含水比W(泥土中の乾燥土砂の重量に対する水の重量の比率)を、図示しない入力装置により設定値として制御装置11に入力する。泥土固化処理装置1の運転を行う場合、後に詳述する起動運転と通常運転(起動運転後の定常時の運転)とを行うが、泥土の搬入量Qmdは、通常運転時に回転ドラム10内に搬入すべき単位時間当たりの泥土の搬入量である。この泥土の搬入量Qmdは、当該建設現場での泥土の発生量や泥土の処理時間に関するユーザの要望等に基づいて設定する。また、泥土の含水比Wは、当該建設現場の泥土を採取して予め測定しておく。
【0028】
泥土の搬入量Qmdは、回転ドラム10の回転数Ndに比例するので、泥土の搬入量Qmdは、次式で表わすことができる。
【0029】
Qmd=β*Nd……………(1)
前式において、βは、回転ドラム10内に設けた泥土の搬送手段に関する搬送係数であって、泥土の搬送効率の指標となる。この搬送係数βは、泥土の搬送手段がここに示すように搬送翼8の場合、搬送翼8の面積、傾斜及びピッチや回転ドラム10の回転数等により実験的又は経験的に定めることができる。オペレータが泥土の搬入量Qmdを入力すると、制御装置11では、泥土固化処理装置1を運転するときの回転ドラム10の回転数Ndをその泥土の搬入量Qmdに基づいて演算する。
【0030】
この泥土の搬入量Qmdと共に当該泥土の含水比Wを入力すると、起動運転時及び通常運転時における各運転条件が制御装置11で決定される。ここでは、泥土の搬入量については、通常運転時の運転条件を決めるための泥土の搬入量に関する入力値Qmdにより起動運転時の運転条件も決定するようにしているが、起動運転に好適な回転ドラム10内への泥土の搬入量qmd(m3 /min)を予め設定して制御装置11に記憶させておき、その泥土の搬入量に関する設定値に基づいて起動運転時の運転条件を決定するようにすることもできる。
【0031】
図2に示す例では、泥土の含水比に応じて三つの運転パターン1〜3が設定されており、当該泥土の搬入量Qmd及び含水比Wを入力すると、泥土固化処理装置1の起動時及び通常運転時の各運転条件が決定され、プログラム化された運転パターンで起動運転及び通常運転が実行されるようになっている。すなわち、含水比の値W1,W2,W3を境界値にして泥土の性状を3種類に分け、その3種類の泥土の性状に応じて三つの運転パターン1〜3中の運転条件の何れかで運転するようにしている。その場合、制御装置11では、入力した泥土の含水比Wと各境界値W1,W2,W3との大小関係を比較判断して、当該泥土をパターン1〜3のうちのどの運転パターンで運転して固化処理するのが適当であるのかを決定する。
【0032】
ここに示す例では、図3の土質の欄に示すように、泥土を、含水比がW1以下と比較的低く一般残土に近い状態の一般残土状の泥土、含水比がW2以上のきわめて高い泥水状の泥土、含水比がこれらの中間すなわちW1超W2未満の泥状の泥土の3種類に大別して、パターン1〜3の運転パターンを設定しているが、運転パターンは、泥土の含水比Wに応じて更に細分化してもよい。ここでは、運転条件を決定するためのファクタとして含水比を用いているが、含水比は、含水率(泥土全体の重量に対する泥土中の水の重量の比率)であってもよく、要は、泥土中の含有水分の比率に関するデータであればよい。
【0033】
いま、当該泥土の含水比の値WがW1以下であって、当該泥土を固化処理する場合の運転条件がパターン1に該当するものであると制御装置11で判断されたとする。そうすると、まず、図3に示すパターン1での運転条件による起動時運転が実行される。この起動運転は、泥土と固化材とを回転ドラム10内に溜めた状態において泥土の固化を行うことにより、冷えている回転ドラム10内の雰囲気をその固化による反応熱で温めて、通常運転による泥土の連続処理を実施するのに好適な状態に整えるために行う。したがって、回転ドラム10内の雰囲気がある程度高まっているときには、ここに示すような方法にる起動運転は、必ずしも実施する必要がない。
【0034】
起動運転では、固化泥土搬出用スクリュコンベア9を駆動しないで固化泥土の搬出を停止した状態において泥土搬入用スクリュコンベア3a、固化材搬入用スクリュコンベア3b及び回転ドラム10を駆動する。このとき、スクリュコンベア3a,3b及び回転ドラム10は、図4に示すパターン1での泥土の搬入量Qmd1(m3 /min)及び含水比W1についての入力値により決定さる通常運転時の回転数で駆動される。スクリュコンベア3a,3bを駆動すると、泥土と固化材は、その回転数に比例した搬入量で回転ドラム10内に搬入され、予め設定した回転ドラム10内への泥土の充填量に関する設定値に基づいて回転ドラム10内への泥土の充填量が制御されて、泥土は、設定された充填量に達するまで外部に搬出されることなく回転ドラム10内に充填される。
【0035】
回転ドラム10内に充填する泥土の充填量Vmd1(m3 )は、回転ドラム10の容積に対する泥土の容量の比率が適切になるように設定される。この泥土の容量の比率は、10%〜20%の範囲で設定され、通常、15%前後が最適である。泥土の充填量Vmd1(m3 )は、ここに示す例では、予め設定されて制御装置11に記憶されているが、オペレータが回転ドラム10内の温度等を考慮しながら、別途入力できるようにしてもよい。パターン1での単位時間当たりの泥土の搬入量は、前述したとおりQmd1であるから、充填量Vmd1の泥土を回転ドラム10内に搬入するのに要する時間すなわち泥土搬入時間Tmd1(min)は、次式で表わすことができる。
【0036】
Tmd1=Vmd1/Qmd1……………(2)
一方、泥土の含水比W1が入力されれば、含水比W1に対する固化材の所要添加率(泥土の量に対するその泥土を固化するのに要する固化材の量の比率)が定まるので、この所要添加率をα1とすると、充填量Vmd1の泥土を固化するのに要する固化材の量Vsd1(m3 )は、次式で表わすことができる。
【0037】
Vsd1=Vmd1*α1……………(3)
固化材搬入用スクリュコンベア3bは、前述したように起動時も通常運転時の回転数で駆動していて、パターン1での単位時間当たりの固化材の搬入量は、図4に示すとおりQsd1(m3 /min)であるから、Vsd1の量の固化材を回転ドラム10内に搬入するのに要する時間すなわち固化材搬入時間Tsd1(min)は、次式で表わすことができる。
【0038】
Tsd1=Vsd1/Qsd1……………(4)
起動時運転の運転条件をこうした手法で決定できるので、泥土搬入用スクリュコンベア3a及び固化材搬入用スクリュコンベア3bを回転駆動して泥土と固化材を回転ドラム10内に搬入すると、設定値としての泥土の充填量Vmd1に基づいて泥土搬入用スクリュコンベア3aによる泥土搬入時間がTmd1になるように制御装置11で制御して回転ドラム10内への泥土の充填量を調整することにより、泥土を、設定された充填量Vmd1に達するまで回転ドラム10内に自動的に搬入、充填することができる。
【0039】
また、泥土の含水比W1が分かれば、前(3)式により回転ドラム10内の充填量Vmd1の泥土を固化するのに要する固化材の量Vsd1も定まるので、設定した泥土の充填量Vmd1と測定した泥土の含水比W1とに基づいて固化材搬入用スクリュコンベア3bによる固化材搬入時間がTsd1になるように制御装置11で制御して回転ドラム10内への固化材の充填量を調整することにより、充填量Vmd1の泥土を固化するのに必要な量の固化材を回転ドラム10内に過不足なく自動的に搬入、充填することができる。したがって、回転ドラム10を回転させると、泥土をオペレータの経験や勘に頼ることなく適切な量の固化材と混合して良好な状態で経済的に固化することができる。また、泥土の固化処理作業を従来のように試行錯誤によることなく効率的に行うことができる。
【0040】
以上のようにして泥土と固化材を回転ドラム10内に搬入している間、回転ドラム10を回転させて泥土と固化材を撹拌混合し泥土を固化処理する。こうして回転ドラム10回転させて泥土を固化処理する時間すなわちドラム回転時間は、回転ドラム10への泥土の充填量Vmd1及び固化材の充填量Vsd1と泥土の含水比W1とで実験的又は経験的に決定することができ、こうした方法で決定された値をTd1とする。このうち固化材の充填量Vsd1は、泥土の含水比W1と泥土の充填量Vmd1とが定まれば、前(3)式から自ずと求められるので、ドラム回転時間Td1は、帰するところ、泥土の充填量Vmd1及び泥土の含水比W1に基づいて定めることができる。
【0041】
このように泥土の充填量Vmd1と泥土の含水比W1が分かると、泥土が正常に固化するのに要する回転ドラム10の回転時間Td1が実験的に又は経験的に定まるので、設定した泥土の充填量Vmd1と測定した泥土の含水比率W1とに基づいて回転ドラム10の回転時間がTd1になるように制御装置11で制御することにより、回転ドラム10内に充填された泥土を、泥土の固化状況の確認の手間や必要以上の時間を費やすことなく良好な状態で固化することができ、泥土固化処理装置1の起動運転を円滑に行うことができる。また、回転ドラム10内の雰囲気は、通常運転による泥土の連続処理の実施に好適な状態に整えられている。したがって、固化処理する泥土の量が多く泥土の連続処理の実施を所望する場合には、引き続き通常運転に移行することができる。また、固化処理する泥土の量が連続処理を要するほど多くない場合には、この起動運転後に固化泥土を回転ドラム10から搬出すればよく、その結果、品質の良い土砂に改質された固化泥土を得ることができる。
【0042】
固化泥土搬出用スクリュコンベア9は、泥土を良好な状態で固化処理した後、直ちに起動するので、泥土固化処理装置1の運転開始から固化泥土搬出用スクリュコンベア9を起動するまでの時間すなわち搬出スクリュ停止時間Tsc1は、ドラム回転時間Td1にほぼ等しく設定する。回転ドラム10は、固化泥土搬出用スクリュコンベア9を起動するまでの間、停止させることなく駆動し続ける。ここでは、当該泥土を固化処理する場合の運転条件がパターン1に該当するときを例にして、起動運転する方法について述べたが、パターン2及びパターン3に該当するときについても同様の手法により起動運転を行うことができる。図3には、以上のような手法により制御装置11で求められたパターン1〜パターン3の起動時運転条件Td1〜Td3、Tmd1〜Tmd3、Tsd1〜Tsd3及びTsc1〜Tsc3を示している。
【0043】
図2に示す例では、固化泥土搬出用スクリュコンベア9の起動後、直ちに、泥土を連続的に固化処理する通常運転に移行する。通常運転は、図4に示すパターン1の運転条件で実施され、オペレータが設定値として予め入力した前述の回転ドラム10内への泥土の搬入量Qmd1と泥土の含水比W1とに基づいてスクリュコンベア3a,3b,9及び回転ドラム10の回転数を制御装置11により制御する。
【0044】
この通常運転時の泥土固化処理装置1の制御について述べる。設定値としての泥土の搬入量Qmd1(m3 /min)が特定されると、この搬入量Qmd1で搬入される泥土を固化するのに要する単位時間当たりの固化材の搬入量Qsd1(m3 /min)は、前(3)式に準じて次式で求めることができる。
【0045】
Qsd1=Qmd1*α1……………(5)
前述したように、所要添加率α1は、泥土の含水比W1により定まる値であるから、固化材の搬入量Qsd1は、帰するところ、入力値である泥土の搬入量Qmd1と含水比W1に基づいて求めることができる。
【0046】
泥土の搬入量Qmd1及び固化材の搬入量Qsd1はすなわち泥土搬入用スクリュコンベア3a及び固化材搬入用スクリュコンベア3bの搬送量であり、これらのスクリュコンベア3a,3bの搬送量は、それぞれスクリュコンベア3a,3bの回転数に比例する。したがって、Qmd1の量の泥土を搬送するのに必要な泥土搬入用スクリュコンベア3aの回転数Nmd1は、次の(6)式で表わすことができ、Qsd1の量の固化材を搬送するのに必要な固化材搬入用スクリュコンベア3bの回転数Nsd1は、次の(7)式で表わすことができる。
【0047】
Nmd1=Qmd1/γmd……………(6)
Nsd1=Qsd1/γsd……………(7)
なお、前(6),(7)に式において、γmd,γsdは、スクリュコンベア3a,3bのスクリュ羽根、軸、スクリュ羽根のピッチ及び搬送物の充満率等により定まる搬送係数であって搬送効率の指標となる。
【0048】
通常時運転の運転条件をこうした手法で決定できるので、泥土固化処理装置1の通常運転を行うときに、オペレータが設定値として入力した泥土の搬入量Qmd1に基づいて泥土の搬入量が設定値になるように泥土搬入用スクリュコンベア3aの回転数を制御装置11でNmd1の値に制御することにより、泥土を、設定した搬入量Qmd1で回転ドラム10内に自動的に搬入することができる。また、前(5)式及び(7)式を総合すれば明らかなように、設定した泥土の搬入量Qmd1と測定した泥土の含水比W1とに基づいて、泥土への固化材の添加量が適切になるように固化材搬入用スクリュコンベア3bの回転数を制御装置11でNsd1の値に制御することにより、設定した搬入量Qmd1の泥土を固化するのに必要な量の固化材を、回転ドラム10内に過不足なく自動的に搬入することができる。こうして、予定処理量の泥土を適切な量の固化材と混合して固化泥土を生成し、泥土を連続的に固化処理することができる。したがって、通常運転時においても、泥土をオペレータの経験や勘に頼ることなく適切な量の固化材と混合して良好な状態で経済的に固化することができる。また、泥土の固化処理作業を従来のように試行錯誤によることなく効率的に行うことができる。
【0049】
通常運転時の運転条件として、以上述べたQmd1,Nmd1,Qsd1,Nsd1のほか回転ドラム10の回転数Nd1を決める必要があるが、この回転ドラム10の回転数Nd1は、前(1)式により泥土の搬入量Qmd1に基づいて算定することができる。したがって、こうして算定された回転数Nd1になるように回転ドラム10を制御すれば、回転ドラム10内に搬入量Qmd1で搬入された泥土を回転ドラム10内に滞留させることなく常に円滑に連続処理することができる。以上、当該泥土を固化処理する場合の運転条件がパターン1に該当するときを例にして、通常運転する方法について述べたが、パターン2及びパターン3に該当するときについても同様の手法により通常運転を行うことができる。図4には、以上のような手法で制御装置11で求められた起動時運転条件Qmd1〜Qmd3、Nmd1〜Nmd3、Qsd1〜Qsd3、Nsd1〜Nsd3及びNd1〜Nd3を示している。
【0050】
図4には、固化泥土搬出用スクリュコンベア9の回転数は示していないが、回転ドラム10内への固化材の搬入量Qsd1は泥土の搬入量Qmd1に比べて僅かであるので、固化泥土の搬出量を泥土の搬入量Qmd1とほぼ等量にすれば、生成した固化処理泥土を回転ドラム10内に滞留させることなく外部に搬出することができる。したがって、固化泥土搬出用スクリュコンベア9の回転数は、泥土の搬入量Qmd1とほぼ等量の固化泥土を搬出するように制御装置11で制御すればよい。ここでは、固化泥土搬出用スクリュコンベア9の駆動装置9bも回転数を可変にするものとして説明したが、この駆動装置9bの回転数は、想定し得る最大回転数に設定して一定回転数にしてもよい。
【0051】
以上のような方法で泥土固化処理装置1の通常運転を行う過程において、ときには、泥土の性状が変化することもある。この泥土固化処理装置1には、こうした場合に対応して、オペレータが自動運転中でも操作手段を手動操作することにより固化材搬入用スクリュコンベア3bの回転数を調整して、泥土への固化材の添加量が適切になるように回転ドラム10内への固化材の搬入量を変更できる固化材搬入量の手動調整装置(図示せず)を設けている。したがって、通常運転時に泥土の性状が変化する事態に遭遇しても、泥土を常に適切な量の固化材と混合して良好な状態で固化することができる。
【0052】
以上述べた起動運転及び通常運転における泥土搬入用スクリュコンベア3a、固化材搬入用スクリュコンベア3b、固化泥土搬出用スクリュコンベア9及び回転ドラム10の各回転数の制御は、それぞれ、制御装置11から泥土搬入コンベア用の駆動装置3c、固化材搬入コンベア用の駆動装置3d、固化泥土搬出コンベア用の駆動装置9b及び回転ドラム10を回転駆動するための回転ドラム用の駆動装置10aに制御信号を送ることにより行われる。
【0053】
次に、図5及び図6に基づき泥土固化処理装置に関するこの出願の第2番目の発明の具体化例について説明する。図5及び図6において、図1及び図7と同一の符号を付けた部分は、これらの図と同等の部分を表わすので詳述しない。
【0054】
この第2番目の発明の具体化例の泥土固化処理装置1は、前記の図1の泥土固化処理装置1と同様、建設工事で発生する泥土及びこの泥土を固化する固化材をそれぞれ後端側の後部固定板1aから搬入するとともに固化材により固化した固化泥土を前端側の前部固定板1bから搬出し、回転駆動することにより泥土と固化材とを上昇、落下させ搬送しながら内部で混合して泥土を固化する回転ドラム10を備えたものである。しかしながら、泥土を回転ドラム10内に搬入する手段として、特に土砂圧送ポンプ13を用いている点、泥土と固化材とを搬送しながら混合する手段として、特に多軸撹拌機18を付設している点、この多軸撹拌機18を、固化泥土を回転ドラム10の前端側から外部に搬出するための手段に兼用している点で図1の泥土固化処理装置1とは異なる。以下、これらの点を中心に述べる。
【0055】
図5及び図6において、10bは固化処理するための泥土を回転ドラム10内の後端部に導入する泥土導入管、12は泥土が投入され投入された泥土を土砂圧送ポンプ13に送り込むための泥土投入ホッパ、13はこの泥土投入ホッパ12を付設し泥土投入ホッパ12に投入された泥土を回転ドラム10内に圧送する容積型ポンプとしての土砂圧送ポンプ、14は土砂圧送ポンプ13を油圧駆動するための土砂圧送ポンプ用の駆動装置、15はこの駆動装置14からの圧油を土砂圧送ポンプ13に供給したり土砂圧送ポンプ13からの戻り油を排出するめの油圧の供給管路及び排出管路の集合体、16は土砂圧送ポンプ13と泥土導入管10bとを接続し土砂圧送ポンプ13で圧送される泥土を泥土導入管10bを通じて回転ドラム10内に供給する可撓性の泥土供給ホース、17は泥土固化処理装置1を前述したのと同様の運転条件に従って制御する制御装置である。
【0056】
土砂圧送ポンプ13は、一端部を開放した筒状のケーシングとこのケーシングに対し出没可能に嵌入され一端部開口から泥土を取り込むシリンダとこのシリンダに嵌入されシリンダに取り込んだ泥土を押し込んで圧送する土砂圧送用のピストンとを備えている。これらシリンダや土砂圧送用のピストンは、泥土の圧送を反復するように土砂圧送ポンプ用の駆動装置14で駆動される。この土砂圧送ポンプ用の駆動装置14は、図示しない油圧ポンプから供給される圧油の流れの方向や流量を調整する方向切換弁又は可変吐出容量型油圧ポンプを備えており、この方向切換弁又は可変吐出容量型油圧ポンプにより、泥土の圧送を反復させるようにシリンダと土砂圧送用のピストンを前進後退させるための操作や土砂圧送ポンプ13の泥土の圧送量を調整するための操作を行う。土砂圧送ポンプ13は、土砂圧送用のピストンを前進させる都度泥土を圧送し、その前進動作の周期を調整することにより、単位時間当たりの泥土の圧送回数を調整することができる。ここでは、泥土を圧送するポンプとしてこうした構造の土砂圧送ポンプ13を使用しているが、泥土を圧送するポンプは、要は、単位時間当たりの泥土の圧送回数を調整できる容積型ポンプであればよく、その種類は問わない。例えば、チューブホースを、回転するロータで押し潰して、チューブホース内の泥土を絞り出すようにして圧送する形式のポンプを使用することもできる。
【0057】
泥土の搬送手段としてスクリューコンベアを用いた場合、泥土の性状が著しく変化すると、スクリューの搬送効率が変動するため、スクリューの回転数による泥土の供給量の調整が不可能になったり泥土の搬送効率が低下したりすることがあるが、容積型ポンプは、スクリュコンベアに比べて搬送量が泥土の性状の変化に影響されにくい。この泥土固化処理装置1では、泥土を搬入する手段としてこうした容積型ポンプとしての土砂圧送ポンプ13を設けているので、建設工事で発生する種々の性状の泥土を、その泥土の性状にほとんど影響されることなく、回転ドラム10内にほぼ一定の搬入量(m3 /min)で効率的に搬入することができて定量供給することができる。また、ホッパ12に投入された泥土を固化処理装置1へ供給する場合、土砂圧送ポンプ13を用いて供給するようにしたことにより、スクリュコンベアを用いたときとは異なり、ホッパ12と固化処理装置1との間を、土砂圧送ポンプ13を介して可撓性の泥土供給ホース16で接続して供給することが可能となる。その結果、泥土発生現場周辺の状況に応じて泥土供給ホース16を任意に屈曲させて、固化処理装置1に対するホッパ12の位置を調節することができ、建設工事現場の周辺状況に応じてホッパ12や固化処理装置1を弾力的に配置することができる。
【0058】
制御装置17は、起動運転及び通常運転時に、固化材搬入コンベア用の駆動装置3d、回転ドラム用の駆動装置10a、土砂圧送ポンプ用の駆動装置14及び多軸撹拌機用の駆動装置19bに制御信号を送ってそれぞれ固化材搬入用スクリュコンベア3bの回転数、回転ドラム10の回転数、土砂圧送ポンプ13の単位時間当たりの泥土の圧送回数及び多軸撹拌機18の回転数を制御する。土砂圧送ポンプ13の単位時間当たりの泥土の圧送回数を制御する場合は、前記した土砂圧送ポンプ用の駆動装置14の方向切換弁又は可変吐出容量型油圧ポンプに制御信号を送って制御する。この制御装置17は、前述の制御装置11と比較して、泥土搬入用スクリュコンベア3a及び固化泥土搬出用スクリュコンベア9の代わりにそれぞれ土砂圧送ポンプ13及び多軸撹拌機18を制御するようにしている点で異なるが、起動運転時及び通常運転時に図3及び図4の運転条件に準じた制御を行うものであって、制御内容は、制御装置11と基本的に変わらない。
【0059】
18は泥土と固化材を撹拌羽根19dで剪断破砕しながら撹拌混合し得るように撹拌機19を複数個並列させて構成した多軸撹拌機、19aは撹拌機19の回転軸、19bは各撹拌機19の回転軸19aを所定方向に回転駆動する多軸撹拌機用の駆動装置、19dはこの回転軸19aに非連続的に設けられて固着された撹拌羽根、19eは多軸撹拌機18に設けられて多軸撹拌機18の固化泥土の搬出側を収容するケーシングであり、回転ドラム10の外側の部位に土砂排出口19cが設けられている。回転軸19aは、後端を後部固定板1aに軸受で支承するとともに、前端部を前部固定板1bから突出させるように配設している。
【0060】
撹拌羽根19dは、所定間隔を置いて回転軸19aに多数固着されている。これらの撹拌羽根19dは、パドル羽根と称するものであって、スクリュ羽根とは異なり、それぞれが独立している。多数の撹拌羽根19dは、何れも前方に向かって下方に傾斜するように設けられ、互いに平行になるように配列されている。多数の撹拌羽根19dは、このように前方に向かって下方に傾斜させたことにより、後方の掻き上げ翼7aから落下する泥土や固化材が各撹拌羽根19dを通過する都度漸次前方に移動させることができて搬送翼8と同等の機能を果たすことができ、それゆえ、回転ドラム10に搬送翼8を設けることは必須不可欠の要件ではない。各撹拌機19の撹拌羽根19dは、隣接するもの同士で半径方向においてラップするようにするとともに、隣接する撹拌機19の撹拌羽根19dと回転軸方向に位相をずらして両者が干渉しないように配列している。
【0061】
各撹拌機19の回転方向については、隣接する左方の一対の撹拌機19の撹拌羽根19dは、落下した泥土を挾み込み得るように、反対方向に同一の回転数で回転させるようにしている。また、隣接する右方の一対の撹拌機19の撹拌羽根19dは、同じ方向に同一の回転数で回転させるようにしている。これら各一対の撹拌機19は、各撹拌羽根19dが傾斜するように設けられていて、その回転に伴って、隣接する左右の撹拌羽根19d間の間隔を変化させるので、同一方向及び反対方向の何れの方向に回転させるときでも、隣接する左右の撹拌羽根19dにより泥土を巻き込み、剪断破砕することができる。多軸撹拌機18を構成する場合、図には撹拌機19を3台並べて構成した例を示しているが、2台以上所望の台数並べて構成することができ、その台数は、回転ドラム10の内径や撹拌羽根19dの大きさ等を考慮しながら設計上適宜選択すればよい。
【0062】
多軸撹拌機18は、その端部を前部固定板1bを貫通させて回転ドラム10の前端部から突出させるようにして設置するとともに、各撹拌機19の回転軸19を同一水平面内に配置するようにして回転ドラム10の略中央部に水平に設置する。こうして回転ドラム10に設置した多軸撹拌機18は、後方の掻き上げ翼7aや搬送翼8を設けた区域にほぼ対応する区域において、泥土を破砕し固化材と撹拌混合する働きをする。また、前方の掻き上げ翼7bを設けた区域にほぼ対応する区域において、固化を済ませて落下した固化泥土を取り込んで前方に搬送する働きをし、その搬送された固化泥土は、回転ドラム10の前端側から搬出されて排出口19cから排出される。多軸撹拌機18中、固化泥土を取り込んで前方に搬出する区域にはケーシング19eを設けて、その前端部を、回転軸19aと同様、回転ドラム10の前部固定板1bから突出させるようにしている。このケーシング19eは、落下した固化泥土を取り込む区域においてケーシング19eの上方側を開放して土砂取り込み部19fを形成し、掻き上げ翼7bで掻き上げられて落下した固化泥土をケーシング19e内に取り込めるようにしている。
【0063】
こうした構造を備えた泥土固化処理装置1にあっては、起動の際、土砂排出口19cを閉じて固化泥土の排出を停止させた状態で固化材搬入用スクリュコンベア3b、回転ドラム10、土砂圧送ポンプ13及び多軸撹拌機18を駆動する。そうすると、泥土及び固化材をそれぞれ泥土導入管3及び固化材投入ホッパ2bから回転ドラム10内に後部固定板1a側から搬入する。また、回転ドラム10の回転に伴って泥土と固化材を後方の掻き上げ翼7aにより上昇、落下させ、その落下時に、泥土の塊が多軸撹拌機18の撹拌羽根19dの縁部に衝突して一部破砕される。次いで、この段階で十分に破砕されなかった泥土の塊は、隣接する各撹拌機19の撹拌羽根19dの間に固化材と共に巻き込まれて、撹拌羽根19dの回転により、再度、剪断破砕されて細かく砕かれながら固化材と一層均一に混ぜ合わされる。また、回転ドラム10の回転により上昇、落下させた泥土と固化材は、多軸撹拌機18の撹拌羽根19dや回転ドラム10の下部に衝突することによっても破砕される。
【0064】
こうして破砕された泥土及び固化材と撹拌羽根19dにより混ぜ合わされた泥土及び固化材とは、回転ドラム10の下部に飛散するが、これらは、後方の掻き上げ翼7aで掻き集められて合体し、この過程でも混合される。泥土と固化材は、このように二重の手段により破砕混合され、以後、回転ドラム10の回転により上昇、落下を繰り返して、同様の作用の反復により十分に破砕混合される。こうした泥土と固化材の上昇、落下、破砕、混合の動作は、回転ドラム10の回転に伴って繰り返され、その間、泥土は、搬送翼8や撹拌羽根19dの傾斜により漸次前方に進められながら固化材と混合して固化する。この間、回転ドラム10の回転時間、泥土搬入時間、固化材搬入時間を図3の運転条件と同様の条件で制御装置17により制御することにより、泥土を適切な量の固化材と適正時間混合して良好な状態で固化泥土を生成し、起動運転を終了する。
【0065】
次いで、土砂排出口19cを開いて通常運転に移行する。通常運転では、前記の起動運転と同様の過程を経て泥土を固化材と混合して固化泥土を生成する。こうして生成された固化泥土は、今度は、前方の掻き上げ翼7bで押し上げられて上昇、落下し、この落下した固化泥土をケーシング19eの土砂取り込み部19fからケーシング19e内に取り込む。回転ドラム10の回転によりこうした動作を繰り返して固化泥土をケーシング19e内に漸次取り込むが、ケーシング19e内に取り込まれた固化泥土は、ケーシング19eに収容された状態で撹拌羽根19dの傾斜により前方に搬送され、前部固定板1b側から回転ドラム10の外部に搬出されて土砂排出口19cから排出される。
【0066】
この間、回転ドラム10の回転数、土砂圧送ポンプ13の単位時間当たりの泥土の圧送回数及び多軸撹拌機18の回転数を図4の運転条件に準じた条件で制御装置17により制御することにより、回転ドラム10内への泥土の搬入量に関する入力データに基づいて泥土の搬入量が設定値になるように土砂圧送ポンプ13についての単位時間当たりの泥土の圧送回数を制御する。さらに、この入力データと泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて泥土への固化材の添加量が適切になるように固化材搬入用スクリュコンベア3bの回転数を制御して泥土を連続的に固化処理する。こうして、予定処理量の泥土を適切な量の固化材と混合して固化泥土を生成し、通常運転を終了する。
【0067】
この第2番目の発明の具体化例の泥土固化処理装置1では、このように第1番目の発明の具体化例の装置に準じた運転条件で制御するので、同装置と同様の効果を奏する。こうした効果を奏することに加え、泥土を搬入する手段として容積型ポンプとしての土砂圧送ポンプ13を設けているので、建設工事で発生する種々の性状の泥土を、その泥土の性状にほとんど影響されることなく、効率的に回転ドラム10内に定量供給することができる。すでに述べた例では、泥土の破砕と固化材との混合を泥土の自由落下に依存していて、泥土を良質の性状に改質するには、回転ドラム10の内径を十分大きくすることが必要になるが、この泥土固化処理装置1では、多軸撹拌機18を設けて以上の作用で泥土を破砕して固化材と混合するようにしているので、回転ドラム10の径を従来の技術より小さくしても泥土を十分に破砕して固化材と効果的に混合することができる。こうした優れた効果を発揮することに加え、固化泥土を回転ドラム10外に搬出する手段を多軸撹拌機18で兼用しているので、泥土固化処理装置1を製作する際に部品点数を少なくすることができるとともに組立工程を簡素化することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、泥土固化処理装置の制御方法に関するこの出願の第1番目及び第2番目の発明では、それぞれ、「課題を解決する手段」の項の1)及び2)に示した手段を採用し、泥土固化処理装置に関するこの出願の第1番目及び第2番目の発明では、それぞれ、「課題を解決する手段」の項の3)及び4)に示した手段を採用しているので、何れも、建設工事で発生する泥土をオペレータの経験や勘に頼ることなく適切な量の固化材と混合して良好な状態で経済的に固化することができ、泥土の固化処理作業の効率も向上することができる。特に、泥土固化処理装置の制御方法に関する第1番目の発明では、起動運転時にこうした効果を発揮するだけではなく、起動運転の終了後、回転ドラム内の雰囲気が通常運転による泥土の連続処理を実施するのに好適な状態に整えられているので、固化処理する泥土の量が多く通常運転による泥土の連続処理の実施を所望する場合に通常運転に円滑に移行することができる。また、泥土固化処理装置に関する第2番目の発明では、建設工事で発生する種々の性状の泥土を、その泥土の性状にほとんど影響されることなく、効率的に回転ドラム内に定量供給することができる。
【0069】
泥土固化処理装置の制御方法に関する第1番目の発明を具体化する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項3に記載のように具体化すれば、起動運転により品質の良い土砂に改質された固化泥土を得ることができるとともに、起動運転の終了後、回転ドラム内の雰囲気が通常運転による泥土の連続処理を実施するのに好適な状態に整えられていて、通常運転による泥土の連続処理に円滑に移行することができる。泥土固化処理装置に関する第1番目の発明及び第2番目の発明を具体化する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項6に記載のように具体化すれば、通常運転時に泥土の性状が変化する事態に遭遇しても、泥土を常に適切な量の固化材と混合して良好な状態で固化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】泥土固化処理装置に関するこの出願の第1番目の発明の具体化例を示す縦断面図である。
【図2】図1の泥土固化処理装置における制御装置の作用を説明するための流れ図である。
【図3】図2の流れ図における起動時運転条件の詳細を表形式で示した図である。
【図4】図2の流れ図における通常運転条件の詳細を表形式で示した図である。
【図5】泥土固化処理装置に関するこの出願の第2番目の発明の具体化例を示す縦断面図である。
【図6】図5の泥土固化処理装置の横断面図である。
【図7】従来の技術に係る泥土固化処理装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 泥土固化処理装置
2a 泥土投入ホッパ
2b 固化材投入ホッパ
3a 泥土搬入用スクリュコンベア
3b 固化材搬入用スクリュコンベア
3c 泥土搬入コンベア用の駆動装置
3d 固化材搬入コンベア用の駆動装置
7a,7b 掻き上げ翼
8 搬送翼
9 固化泥土搬出用スクリュコンベア
9b 固化泥土搬出コンベア用の駆動装置
10 回転ドラム
10a 回転ドラム用の駆動装置
11 制御装置
12 泥土投入ホッパ
13 土砂圧送ポンプ
14 土砂圧送ポンプ用の駆動装置
16 泥土供給ホース
17 制御装置
18 多軸撹拌機
19 撹拌機
19a 回転軸
19b 多軸撹拌機用の駆動装置
19c 土砂排出口
19d 撹拌羽根
19e ケーシング
19f 土砂取り込み部
MD 泥土
SD 固化材
Claims (6)
- 建設工事で発生する泥土とこの泥土を固化する固化材を一端側から搬入するとともに固化材により固化した固化泥土を他端側から搬出し、回転駆動することにより泥土と固化材とを上昇、落下させ搬送しながら内部で混合して泥土を固化する回転ドラムを備えた泥土固化処理装置において、固化泥土の搬出を停止した状態で泥土と固化材の回転ドラム内への搬入を行い、回転ドラムを回転させるとともに、回転ドラム内への泥土の充填量に関する設定値と泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて回転ドラム内への泥土及び固化材の充填量と回転ドラムの回転時間とを制御して起動運転を行うようにしたことを特徴とする泥土固化処理装置の制御方法。
- 建設工事で発生する泥土とこの泥土を固化する固化材を一端側から搬入するとともに固化材により固化した固化泥土を他端側から搬出し、回転駆動することにより泥土と固化材とを上昇、落下させ搬送しながら内部で混合して泥土を固化する回転ドラムを備えた泥土固化処理装置において、泥土と固化材の回転ドラム内への搬入及び固化泥土の搬出を行い、回転ドラムを回転させるとともに、回転ドラム内への泥土の搬入量の設定値に関する入力データと泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて回転ドラム内への泥土及び固化材の搬入量を制御して通常運転を行うようにしたことを特徴とする泥土固化処理装置の制御方法。
- 請求項1に記載の泥土固化処理装置の制御方法において、起動運転を行った後、泥土と固化材の回転ドラム内への搬入及び固化泥土の搬出を行い、回転ドラムを回転させるとともに、回転ドラム内への泥土の搬入量の設定値に関する入力データと泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて回転ドラム内への泥土及び固化材の搬入量を制御して通常運転を行うようにしたことを特徴とする泥土固化処理装置の制御方法。
- 建設工事で発生する泥土とこの泥土を固化する固化材を一端側から搬入するとともに固化材により固化した固化泥土を他端側から搬出し、回転駆動することにより泥土と固化材とを上昇、落下させ搬送しながら内部で混合して泥土を固化する回転ドラムを備えた泥土固化処理装置において、泥土を搬入する手段として回転数を調整できる泥土搬入用スクリュコンベアを設け、固化材を搬入する手段として回転数を調整できる固化材搬入用スクリュコンベアを設けるとともに、回転ドラム内への泥土の搬入量の設定値に関する入力データに基づいて泥土の搬入量が設定値になるように泥土搬入用スクリュコンベアの回転数を制御し、この入力データと泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて泥土への固化材の添加量が適切になるように固化材搬入用スクリュコンベアの回転数を制御する制御装置を設けたことを特徴とする泥土固化処理装置。
- 建設工事で発生する泥土とこの泥土を固化する固化材を一端側から搬入するとともに固化材により固化した固化泥土を他端側から搬出し、回転駆動することにより泥土と固化材とを上昇、落下させ搬送しながら内部で混合して泥土を固化する回転ドラムを備えた泥土固化処理装置において、泥土を搬入する手段として単位時間当たりの泥土の圧送回数を調整できる泥土搬入用容積型ポンプを設け、固化材を搬入する手段として回転数を調整できる固化材搬入用スクリュコンベアを設けるとともに、回転ドラム内への泥土の搬入量の設定値に関する入力データに基づいて泥土の搬入量が設定値になるように泥土搬入用容積型ポンプについての単位時間当たりの泥土の圧送回数を制御し、この入力データと泥土中の含有水分の比率に関する入力データとに基づいて泥土への固化材の添加量が適切になるように固化材搬入用スクリュコンベアの回転数を制御する制御装置を設けたことを特徴とする泥土固化処理装置。
- 請求項4又は請求項5に記載の泥土固化処理装置において、通常運転時に、操作手段の操作により回転ドラム内への固化材の搬入量を変更することができる固化材搬入量の調整手段を設けたことを特徴とする泥土固化処理装置。
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- 2000-05-18 JP JP2000146884A patent/JP4148633B2/ja not_active Expired - Lifetime
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