JP4147392B2 - 塗布用漂白性洗浄剤製品 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣類等に付着した汚れに直接塗布するのに適した、塗布用漂白性洗浄剤製品に関する。さらに詳しくは、水溶性じみ及び疎水性じみの汚れ落ちが共に高く、さらに、汚れに直接塗布したときに汚れが容器に混入し難く、容器中の組成物の安定性に優れた塗布用漂白性洗浄剤製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、衣料用酸素系漂白剤は、白物ばかりでなく色柄物を含む幅広い衣料に使用できることから広く受け入れられている。さらに、液体タイプのものは溶けやすさや直接汚れのついた衣料に塗布できる等の簡便性の点から、酸素系漂白剤の主流となっている。
【0003】
しかし、液体タイプの酸素系漂白剤をスポット状の小さなしみに的確に塗布することは難しく、また、液だれが生じたり手についたりする問題があった。液体を塗布する際のこのような問題を解決する方法として、例えばスプレー型ディスペンサー容器を使用したもの(例えば、特許文献1参照)や、泡状塗布容器を使用したもの(例えば、特許文献2、3、4参照)が開示されている。このような容器を使用した場合、単に液を拭きつけているだけであり、こびりついたしつこい汚れまで落とすことは困難である。
【0004】
このような汚れに適した機械力を掛けられる容器としては、多孔質アプリケーター容器を使用したもの(例えば、特許文献5、6参照)や非多孔質塗り伸ばし面を持った容器を使用したもの(例えば、特許文献7参照)が開示されている。ただし、塗布部が多孔質の場合、汚れが塗布部に付着しやすいことが指摘されている。決まった種類の汚れに使用する場合は大きな問題にはならないと考えられるが、水溶性じみから疎水性じみまで多種の汚れに対応しなければならない場合は不適である。また、汚れが容器内部にも入り易いため、漂白基材を配合している場合、安定性に影響を及ぼし好ましくない。塗布部が非多孔質の場合は汚れは付き難いが、特許文献7で開示されている容器では、塗布している最中に汚れが液と共に容器に逆戻りする構造であり、漂白基材を配合している場合には不適である。
【0005】
【特許文献1】
特許第3121841号公報
【特許文献2】
特開平11−100594号公報
【特許文献3】
特開2002−309287号公報
【特許文献4】
特開平11−106795号公報
【特許文献5】
特表平10−512529号公報
【特許文献6】
実開昭56−135451号公報
【特許文献7】
特開平11−269500号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、水溶性じみ及び疎水性じみの汚れ落ちが共に高く、さらに、汚れに直接塗布したときに機械力がかけられ、かつ汚れが容器に混入し難く、容器中の組成物の安定性に優れた塗布用漂白性洗浄剤製品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、過酸化水素と特定のキレート剤、フェノール系ラジカルトラップ剤及び特定のノニオン界面活性剤2種を組み合わせた組成物を、特定の塗布部を有する容器に充填することで上記の課題を解決し得ることを見いだし、本発明を完成するに至ったものである。
【0008】
従って、本発明は、
[1].(a)過酸化水素、
(b)Fe3+及びCu2+に対するキレート安定度定数の対数値(log K)がそれぞれ10以上であって、Ca2+に対するキレート安定度定数の対数値(log K)が5.5以上のキレート剤、
(c)下記一般式(I)で表わされるノニオン界面活性剤、
1−O−(CH2CH2O)nav−H (I)
(式中、R1は炭素数7〜16のアルキル基又はアルケニル基を示し、navはエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数4〜10を示す。)
(d)フェノール系ラジカルトラップ剤、
(e)下記一般式(II)で表わされるノニオン界面活性剤
【化7】
Figure 0004147392
[式中、a+b+cは5〜100の整数、X、Y、ZはOH又はOCOR2(但し、R2は炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基)を示す。]
を含有する漂白性洗浄剤組成物を、この漂白性洗浄剤組成物を収容する容器本体と、この本体の上部に設けられ、前記漂白性洗浄剤組成物を外部に排出する液排出部と、排出された漂白性洗浄剤組成物を塗布対象物に塗布する、平面状もしくは多少の歪曲のある塗布面を有する塗布部とを備え、前記液排出部の液排出口は前記塗布対象物と直接接触しない位置に配置されていると共に、液排出口のうち最上部に位置する最上部液排出口から前記塗布部最先端までの高さが2mm以上である容器に充填してなることを特徴とする塗布用漂白性洗浄剤製品、
[2].(b)キレート剤の量が漂白性洗浄剤組成物中0.3〜3質量%である[1]記載の塗布用漂白性洗浄剤製品を提供する。
【0009】
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。
本発明における塗布用漂白性洗浄剤製品の漂白性洗浄剤組成物の(a)成分としては、漂白基材である過酸化水素が使用される。
【0010】
(a)成分の過酸化水素の配合量は、特に制限されるものではないが、本発明の漂白性洗浄剤組成物中に0.1〜10質量%含有することが好ましく、より好ましくは1〜6質量%、特に好ましくは2〜6質量%含有する。上記(a)成分の配合量が0.1質量%未満であると、充分な漂白性能が得られない場合があり、10質量%を超えると、組成物の保存安定性が損なわれる場合がある。
【0011】
本発明における漂白性洗浄剤組成物の(b)成分としては、Fe3+及びCu2+に対するキレート安定度定数の対数値(log K)がそれぞれ10以上であって、Ca2+に対するキレート安定度定数の対数値(log K)が5.5以上のキレート剤が使用される。過酸化水素を含む組成物中に微量の鉄イオン又は銅イオンが存在すると、過酸化水素の安定性が低下し、その他の成分の安定性にも影響を及ぼす。これら金属イオンを封鎖するにはキレート剤が有効であり、キレート効率の指標として一般的にキレート安定度定数の対数値(log K)が用いられ、この値が大きいほど良いといえる。(b)成分としてはFe3+及びCu2+に対するlog K値が共に10以上のキレート剤であり、好ましくは12以上である。Fe3+及びCu2+に対するlog K値が小さすぎると、金属イオンを充分に捕捉することができず、満足のいく安定性が得られない。なお、log Kの上限値は特に制限されるものではないが、通常Fe3+では30以下、Cu2+では25以下である。
【0012】
さらに、(b)成分としては、カルシウムイオンに対してもキレート効果の高いキレート剤が使用される。汚れの中にカルシウムが存在すると、汚れと繊維のバインダーとなって洗浄力を低下させる。本発明品のように漂白性洗浄剤組成物を濃厚な状態で直接塗布して使用する場合、カルシウムイオンに対するキレート効果の高いキレート剤を用いることがバインダーとなっているカルシウムを取り除くのに有効であり、洗浄効果を向上させることができる。(b)成分としてはCa2+に対するlog K値が5.5以上のキレート剤が好ましく、より好ましくは6.5以上である。Ca2+に対するlog K値が小さすぎると、カルシウムイオンを充分に捕捉できず、満足のいく性能が得られない。なお、log Kの上限値は特に制限されるものではないが、通常、15以下である。
【0013】
なお、安定度定数は以下の式で表わされる。
【0014】
【数1】
Figure 0004147392
【0015】
(b)成分の具体例を挙げると、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(logK値[ドータイトガタログ 第13版、1964年((株)同仁化学研究所及びBRIQUESTカタログ、1994年、ALBRIGHT & WILSONより];Fe3+/Cu2+/Ca2+=16.2/12.5/6.5、以下同様に表す。)、ニトリロトリメチレンホスホン酸(14.6/17.7/7.9)、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸(19.6/23.2/9.4)等の有機ホスホン酸誘導体、ニトリロ三酢酸(15.87/12.96/6.41)、エチレンジアミン四酢酸(25.1/18.80/10.96)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸(19.8/17.6/8.5)、ジエチレントリアミン5酢酸(28.6/21.53/10.74)、トリエチレンテトラミン6酢酸(26.8/19.2/10.06)等のアミノポリ酢酸類、ジカルボキシメチルグルタミン酸4ナトリウム(20.5/17.5/11.0)等の有機酸類が挙げられ、その中でも有機ホスホン酸誘導体が好ましく、特に、分子量の小さい1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸が好ましい。1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸の主な市販品として、オルブライトウィルソン社の BRIQUEST ADPA、キレスト社のキレストPH−210、モンサント社のDEQUEST 2010等が挙げられるが、何れを使用しても同様の効果が得られる。
【0016】
本発明の漂白性洗浄剤組成物における(b)成分のキレート剤の配合量は、組成物中に0.05〜3質量%含有することが好ましく、より好ましくは0.1〜3質量%、特に好ましくは0.3〜3質量%である。この範囲であると液外観も良好であり、漂白成分の安定性及び性能も良好である。
【0017】
本発明における漂白性洗浄剤組成物の(c)成分としては、下記一般式(I)で表わされるノニオン界面活性剤である。下記一般式(I)で表されるノニオン界面活性剤と(a)成分及び(b)成分を組み合わせた漂白性洗浄剤組成物を濃厚な状態で塗布することにより、過酸化水素をより効果的にしみ汚れに作用させることができ、水溶性じみ及び疎水性じみに対して良好な洗浄効果が得られるものである。なお、(c)成分のノニオン界面活性剤としては、1種を単独でまた2種以上を組み合わせて用いることができる。
1−O−(CH2CH2O)nav−H 一般式(I)
(式中、R1は炭素数7〜16のアルキル基又はアルケニル基を示し、navはエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数4〜10を示す。)
【0018】
ここで、上記一般式(I)において、R1で表されるアルキル基又はアルケニル基としては、直鎖状でも、分岐を有するものでもよい。アルキル基又はアルケニル基の炭素数は7〜16であり、好ましくは10〜16、より好ましくは12〜14である。具体的なアルキル基としては、例えばヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基を挙げることができる。またアルケニル基としては、例えば、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基等が挙げられる。R1は2種以上の混合物としても使用することができる。例えば2種類以上のアルコールにエチレンオキサイドを付加させたものでもよい。
【0019】
エチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数navは4〜10、好ましくは4〜8、特に好ましくは5〜8である。ここで、navは使用するアルコール1モルに対して反応させたエチレンオキサイドのモル数を意味する。navがこの範囲内にあれば特に疎水性じみに対する良好な洗浄効果が得られ好ましい。
【0020】
エチレンオキサイドの付加反応によって、通常、平均付加モル数を中心として付加モル数の異なる分布を有するノニオン界面活性剤が得られる。さらに、式(I)の付加モル数の分布がシャープなノニオン界面活性剤(式(I)のノニオン界面活性剤の合計質量に対する、nav−2〜nav+2の範囲に含まれる式(I)のノニオン界面活性剤の合計質量(Yi)が55質量%以上、好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上)を用いると、液安定性の点で好ましい。
【0021】
これらのノニオン界面活性剤の中で疎水性パラメーターlogP値が2.0〜5.0であるものが、性能面において特に高い効果を有しているのでより好ましい。さらにlogP値が2.5〜4.5であるノニオン界面活性剤を用いることにより、使用する容器に適した適度な粘度を発現し、使用性において好ましい。なお、ここでいう疎水性パラメーターとは対象とする化合物の性質を示すパラメーターとして一般的に用いられており、下記に示すものである。
【0022】
logP値におけるP(分配係数)は水とオクタノールとの間における平衡状態での物質の活動度の比としてP=Co/Cwとして表される(ここで、Coはオクタノール中の濃度、Cwは水中の濃度である)。疎水性パラメーターについての詳細は例えば「科学の領域増刊号」122号(1979年)、第73頁に記載されている。
【0023】
分配係数の測定方法としてはFlask Shaking法や薄層クロマトグラフ法、HPLCによる測定法が知られているが、Ghose,Pritchett,Crippenらのパラメーターを用いて計算によって算出することもできる(「J.Comp.Chem.」,9,80(1998))。計算によって算出する場合、個々のアルキル基又はアルケニル基と、個々のEO付加モル数についての値が算出される。例えば、下記式(III)において、いくつかのlogP値を計算すると、3.27(R2=C1225,n=5)、4.07(R2=C1429,n=5)、4.47(R2=C1531,n=5)、2.94(R2=C1225,n=7)となる。
3−O−(CH2CH2O)n−H (III)
(式中、R3はアルキル基又はアルケニル基を示し、nはエチレンオキサイド(EO)の付加モル数を示す。)
【0024】
しかし、本発明で使用する式(I)のノニオン界面活性剤は、通常アルキル分布やEO分布をもつ。EO分布は平均付加モル数を中心にほぼ左右対称となるので、本発明におけるlogP値を計算するときは、n=navとして計算する。一方アルキル基やアルケニル基の場合は対称分布にはならないので、各アルキル基、アルケニル基でlogP値を求めた後、最終的なlogP値は個々のアルキル基、アルケニル基の比率を掛け合わせて計算される。
【0025】
例えば、式(I)においてR1:C1225/C1429=70/30,nav=5のlogP値は、logP(R2=C1225,n=5)×0.7+logP(R2=C1429,n=5)×0.3=3.27×0.7+4.07×0.3=3.51であり、R1:C1429/C1531=65/35,nav=5のlogP値は、logP(R2=C1429,n=5)×0.65+logP(R2=C1531,n=5)×0.35=4.07×0.65+4.47×0.35=4.21である。
【0026】
上記(c)成分のノニオン界面活性剤の配合量は、組成物中に0.5〜40質量%が好適であり、より好ましくは3〜40質量%、さらに好ましくは10〜30質量%である。0.5質量%未満ではこびりついた汚れへの浸透性が不充分であり、また、40質量%を超えると製剤の安定性が不充分となる場合がある。
【0027】
本発明における漂白性洗浄剤組成物には、さらに(d)成分としてフェノール系ラジカルトラップ剤を使用することができる。本発明で使用する容器は、塗布時に汚れが入りにくい構造になっているが、万一塗布容器の塗布部に残った汚れが混入しても(d)成分を配合することによって、過酸化水素の異常分解を抑制することができる。特に製品のpHが5以上の場合は、(b)成分のみでは過酸化水素の異常分解を抑制しきれない場合があり、(d)成分を併用することが好ましい。また、誤使用で衣類に塗布後、長時間放置してしまった場合、汚れの中の金属や過酸化水素と反応性の高い成分による過酸化水素の異常分解によって衣類を損傷する場合があるが、(d)成分の添加によってこのような衣類のダメージを抑制することが可能である。
【0028】
本発明においてフェノール系ラジカルトラップ剤とは、フェノール及びフェノール誘導体であり、フェノール誘導体としては、フェノール性OH基を有する化合物、又はフェノール性OH基のエステル誘導体、エーテル誘導体が好ましい。なお、置換位置は、オルト位、メタ位、パラ位のいずれでもよい。これらの中でも、フェノール性のOH基を有する化合物がより好ましい。また、これらの化合物は、1種単独で用いてもよく、あるいは複数の化合物の混合物として用いてもよい。
【0029】
これらの中でもさらに好ましい化合物は、「G.E.Penketh,J.Appl.Chem」,7,512〜521頁(1957)に記載された酸化還元電位(O.P.)0が1.25V以下の化合物であり、特に好ましくは、0.75V以下の化合物である。フェノール系ラジカルトラップ剤は、他のラジカルトラップ剤よりラジカルをトラップする効果が高いため、汚れ成分との反応による過酸化水素の異常分解を抑制する。従って、容器中の組成物の安定性を保ち、衣類のダメージを抑制する効果が高い。
【0030】
上記化合物の中でも、好ましくはジメトキシフェノール、カテコール、ハイドロキノン、4−メトキシフェノール、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)等を挙げることができ、これらの中でも特に好ましくは4−メトキシフェノールが挙げられる。
【0031】
以下に、(d)成分の具体例として、代表的な化合物の構造式を示す。なお、式中に示してあるMeはメチル基を、Etはエチル基を示す。
【0032】
【化2】
Figure 0004147392
【0033】
【化3】
Figure 0004147392
【0034】
【化4】
Figure 0004147392
【0035】
上記(d)成分のフェノール系ラジカルトラップ剤の配合量は、特に制限されるものではないが、組成物中に、通常0.01〜6質量%が好適であり、より好ましくは0.05〜5質量%、さらに好ましくは0.1〜3質量%である。0.01質量%未満では汚れ成分による過酸化水素の異常分解を抑制するには不充分であり、また、6質量%を超えると製剤の安定性が不充分となる場合があり、結晶の析出や液の分離が生じるおそれがある。
【0036】
本発明における漂白性洗浄剤組成物には、さらに(e)成分として下記一般式(II)で表わされるノニオン界面活性剤を使用することができる。(e)成分を添加することで、綿製品だけでなく合成繊維製品の疎水性汚れにも高い洗浄効果を得ることができる。
【0037】
【化5】
Figure 0004147392
[式中、a+b+cは5〜100の整数、X、Y、ZはOH又はOCOR2(但し、R2は炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基)を示す。]
【0038】
ここで、a、b、cはエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数であり、a+b+cは5〜100であり、好ましくは5〜80、より好ましくは10〜60である。a+b+cが5未満であると白濁等外観に支障が生じる場合があり、100を超えるとゲル化等必要以上に増粘してしまう場合がある。
【0039】
X、Y、ZはOH基又はOCOR2(但し、R2は炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基)であり、全てが同一であってもよく、異なってもよい。R2は炭素数11〜21、好ましくは11〜17、さらに好ましくは17のアルキル基又はアルケニル基であり、直鎖状でも、分岐を有するものでもよい。
【0040】
上記(e)成分の配合量は、特に制限されるものではないが、組成物中に0.5〜20質量%が好適であり、より好ましくは1〜20質量%、さらに好ましくは3〜20質量%である。0.5質量%未満では合成繊維製品の疎水性汚れに対する高い洗浄効果を求めるには不充分である場合があり、また、20質量%を超えると製剤の安定性が不充分となる場合がある。
【0041】
さらに、液安定性、性能向上、あるいは粘度調整の目的で、上記(c)、(e)成分以外の界面活性剤を、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0042】
界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面活性剤が用いられる。これらの界面活性剤は、(c)成分や(e)成分と共存したときの液外観の点で、直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜24のアルキル基又はアルケニル基を少なくとも1個有する界面活性剤、又は炭素数8〜24のアルキル基で置換されたアリール基を少なくとも1個有する界面活性剤を用いるのが好ましい。
【0043】
ノニオン界面活性剤は、上記(c)成分、(e)成分を除くものであり、例としては、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜20)アルキル(炭素数10〜22)又はアルケニル(炭素数10〜20)エーテル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜20)ポリオキシプロピレン(平均付加モル数1〜20)アルキル(炭素数10〜22)又はアルケニル(炭素数10〜20)エーテル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜20)アルキル(炭素数10〜22)フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜20)ソルビタン脂肪酸(炭素数10〜22)エステル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜20)ソルビット脂肪酸(炭素数10〜22)エステル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜20)グリコール脂肪酸(炭素数10〜22)エステル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜20)アルキル(炭素数10〜22)アミン、グリセリン脂肪酸(炭素数10〜22)エステル、高級脂肪酸(炭素数10〜22)アルカノール(炭素数2〜10)アミド、アルキル(炭素数10〜22)(ポリ)グリコシド、及びアルキル(炭素数10〜22)アミンオキサイド等が挙げられる。
【0044】
アニオン界面活性剤の例としては、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩(炭素数8〜16)、α−オレフィンスルホン酸塩(炭素数10〜20)、アルキル硫酸エステル塩(炭素数10〜20)、炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチレンオキサイドを付加したアルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩(炭素数10〜20)、高級脂肪酸塩(炭素数10〜20)等が挙げられる。なお、これらの塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。
【0045】
本発明においては、これらの中でもアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、(炭素数8〜16、特に10〜14)、α−オレフィンスルホン酸塩(炭素数10〜20、特に12〜16)が液安定性の点で好ましい。
【0046】
カチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩(炭素数6〜24のアルキル基及び炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基)等を挙げることができ、両性界面活性剤としては、カルボベタイン、スルホベタイン、ヒドロキシスルホベタイン等を挙げることができる。
【0047】
これらの界面活性剤の配合量は、特に制限されるものではないが、組成物中に0.5質量%以上が好ましく、特に1〜20質量%が好ましい。
【0048】
本発明における漂白性洗浄剤組成物には、さらに水溶性じみの漂白洗浄効果を向上させる目的でホウ素化合物を配合することができる。ホウ素化合物の例としては、ホウ酸やホウ酸塩等を挙げることができるが、中でも4ホウ酸ナトリウム・5水塩、4ホウ酸ナトリウム・10水塩が製造上好ましい。
【0049】
これらのホウ素化合物の配合量は、組成物中に、ホウ素分として0.01質量%以上が好ましく、特に0.1〜1質量%が好ましい。配合量が0.01質量%未満では、満足のいく水溶性じみの漂白効果向上が得られない場合があり、1質量%を超えると析出等安定性に問題が生じる場合がある。
【0050】
さらに、これらのホウ素化合物と(e)成分を組み合わせることによって、焼肉のタレやミートソース汚れのような、水溶性・疎水性の複合しみ汚れの漂白洗浄効果を向上させることができる。ホウ素化合物中のホウ素分と(e)成分の比率(質量比)は1/1〜1/500が好ましく、より好ましくは1/10〜1/200である。この範囲内にあると、複合汚れに対して特に良好な漂白洗浄効果が得られる。
【0051】
本発明における漂白性洗浄剤組成物には、さらに漂白洗浄効果を向上させる目的で有機過酸前駆体を配合することができる。洗浄中に発生する有機過酸は、過酸化水素が作用しにくい草汚れにも効果的である。有機過酸前駆体の代表例としては、テトラアセチルエチレンジアミン、ペンタアセチルグルコース、オクタノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、デカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ウンデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタノイルオキシ安息香酸、ノナノイルオキシ安息香酸、デカノイルオキシ安息香酸、ウンデカノイルオキシ安息香酸、ドデカノイルオキシ安息香酸、オクタノイルオキシベンゼン、ノナノイルオキシベンゼン、デカノイルオキシベンゼン、ウンデカノイルオキシベンゼン、ドデカノイルオキシベンゼン等を挙げることができる。その中でも特にノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、デカノイルオキシ安息香酸が好ましい。
【0052】
これらの有機過酸前駆体は、漂白性洗浄剤組成物中に通常0.1質量%以上、好ましくは0.3〜3質量%含有するとよい。
【0053】
本発明における漂白性洗浄剤組成物は、さらに適度な粘度にすることにより、使用性を向上することができる。また、漂白性洗浄剤組成物を後述する容器に充填することで、塗布後に汚れが容器に混入しにくい塗布用漂白性洗浄剤製品とする点から、好ましい粘度(25℃)は10〜200mPa・s、より好ましくは20〜100mPa・sである。この漂白性洗浄剤組成物の減粘手段として、エタノール、イソプロピルアルコール、フェニルポリオキシエチレンアルコール等の1価のアルコール類や、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類や、パラトルエンスルホン酸等の有機酸を配合することができる。これらは、また、外観安定化や低温での粘度上昇抑制を目的としても配合される。これらのなかでも、エタノール、フェニルポリオキシエチレンアルコールが粘度安定性に好ましい。
【0054】
この塗布用漂白性洗浄剤製品の増粘手段としては、界面活性剤の組み合わせによる増粘方法、増粘剤として、ポリアクリル酸、アクリル酸共重合体、架橋性ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール(分子量1万以上)、カルボキシメチルセルロース等を添加する方法等を挙げることができる。
【0055】
本発明における漂白性洗浄剤組成物には、さらに任意成分として、本発明の効果を損なわない範囲で、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩類や、香料、色素、シリコーン類、殺菌剤、蛍光染料、酵素等の一般に液体洗浄剤組成物や液体漂白剤組成物に配合される成分であれば必要に応じて配合することができる。
【0056】
本発明の漂白性洗浄剤組成物の原液pHは、酸性物質として、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、p−トルエンスルホン酸、クエン酸、ホスホン酸誘導体等の有機酸を用いて、また、アルカリ性物質として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア等を用いて、pH2.0〜10.0に調整するのが好ましく、pH4.0〜7.0に調整するのがより好ましい。pHをこの範囲に規定することにより、より安定で、しかも高い洗浄性能が得られるので好ましい。
【0057】
本発明の塗布用漂白性洗浄剤製品は、前記漂白性洗浄剤組成物を塗布容器に充填してなるものである。
【0058】
ここで、本発明における塗布容器は、前記漂白性洗浄剤組成物を収容する容器本体と、この容器本体の上部に設けられ、前記漂白性洗浄剤組成物を外部に排出するための液排出部と、排出された洗浄剤組成物を塗布対象物に塗布する塗布部とを備え、前記液排出部の液排出口は前記塗布対象物と直接接触しない位置に配置されていると共に、液排出口のうち最上部に位置する最上部液排出口から前記塗布部最先端までの高さが2mm以上である容器である。
【0059】
本発明における液排出部とは、洗浄液を外部に排出するための流路を指し、液排出口とは、漂白性洗浄剤組成物が最終的に容器外部に排出される部分と定義する。また、塗布部を水平面に設置して真横から見たときに、塗布部の最も高い位置を塗布部最先端と定義し、液排出口のうち塗布部最先端の高さに最も近い高さに位置する液排出口を、最上部液排出口と定義する。
【0060】
本発明における漂白性洗浄剤組成物を上記容器に充填することにより、容器の機械力と漂白性洗浄剤組成物の汚れへの作用が相乗的に高まり、さらに、内容物が劣化することなく長期間高い性能を維持するという効果をもたらすものである。
【0061】
この容器は、漂白性洗浄剤組成物を前記液排出口から排出させて、前記塗布部にてこの排出した漂白性洗浄剤組成物を布等の汚れに直接塗布できると共に、塗布しながら機械力ないし物理力を与えて(あるいは擦るようにして)汚れを除去できるものである。この場合、容器はスクイズ可能なものが好ましく、機械力ないし物理力を与えながらスクイズすることによって塗布量を調節でき、またスクイズ操作を停止し、容器に対する押圧力を解除した時に、布等にたまる等して存在する汚れを含んだ漂白性洗浄剤組成物(液)が前記排出口より容器本体内に吸い戻りにくい構造を有し、このため容器本体内の漂白性洗浄剤組成物が、一旦外部に排出された漂白性洗浄剤組成物によって汚染されることが防止されるものである。
【0062】
このような容器としては、特願2002−317832号等に記載の非多孔質の塗布部を備えたもの(図1)や、特開平10−155549号公報、特開平11−61196号公報に記載の刷毛部を持つブラシ付き形状等のうち、最上部液排出口から塗布部最先端までの高さが2mm以上であるものが挙げられる。多用途を想定するならば、中でも、デリケート衣料にもダメージを与えずに機械力をかけられる非多孔質の塗布部を備えたものが好ましい。
【0063】
なお、前記漂白性洗浄剤組成物は、このような塗布容器に収容されて使用されるものであるが、使用以前にこのような容器に詰め替えるあるいは付け替えることを目的とした容器(スタンディングパウチ、薄肉容器、塗布部材付け替え容器等)に収容されていてもよい。
【0064】
本発明における塗布容器について添付の図を用いてさらに具体的に説明するが、本発明の漂白性洗浄剤組成物(以下、単に洗浄液という)に用いられる容器はこれに制限されるものではない。
【0065】
図1に塗布容器の一態様を示す。(a)は縦断面図、(b)は正面図、(c)は胴部の位置A−Dにおける概略横断面図、(d)は側面図である。
ここで示した塗布容器10の構成は大きく3つの部分(容器本体11、液排出部と塗布部を有する塗布部材12、キャップ13)に分けられる。以下に各部分について説明する。
【0066】
〈容器本体〉
容器本体11は、洗浄液が収容される部分である。また、塗布時に容器を握って使用することから、使用性に関わる部分である。
塗布部材12が被着される口部11aの先端面は、水平方向に一致しても傾斜していてもよいが、使用方法に叩く操作を含む場合は、水平方向に一致しているほうが、力が掛けやすくて好ましい。口部11aには、塗布部材12と螺合されるため、形状は円状が好ましい。口部11aの大きさは特に規定しないが、口部先端の内径が2〜3.5cmの程度であれば、製造性や詰め替え性の点で好ましい。
【0067】
胴部の断面形状は円状でも楕円状でも略方形でもよいが、使用するときに塗布量を調節しやすくするためにはある程度のスクイズ性が必要となるので、スクイズしやすい楕円状もしくは横に長い略方形が好ましい。また、人の手の大きさ、特に女性の手の大きさを考慮すると、容器本体11を握って塗布するときに中指があたる位置の容器本体外周が19cm以下、特に17〜13cm程度が握りやすい。容器本体11の肉厚は、強度に問題が生じない程度に薄くすることができ、容易にスクイズさせることができる厚さが好ましい。通常の肉厚は胴部で0.5〜1.6mm、好ましくは0.7〜1.4mm程度である。この範囲にあると使用性が良好である。さらに容器本体11側面に、滑り止めとなる凹凸等を形成すると、使用性にとって好ましい。
【0068】
また、内容物が過酸化水素製剤であるため、経時での僅かな分解によっても酸素ガスを発生することから、底部に凹みを設け、耐圧性を高めた形状(例えばアーチ状)にすることが好ましい。凹みの深さは1mm以上、好ましくは2〜5mmである。この範囲にあると膨らみにくく、製造性も良好である。底部の肉厚は胴部より0.2〜1.5mm程度厚い方が、強度を高める点で好ましい。
【0069】
本発明に用いられる容器本体の一態様を図1により説明する。容器本体11は、口部11aを上側にして、ほぼ平坦な底部11bにより静置できるような形態に構成されている。口部11aの軸線方向と、底部11bを含む平面との間のなす角度αは90度であり、口部11aの先端面は水平方向に一致している。容器本体11の横断面形状は、口部11a付近がほぼ円形で、位置Aにかけて次第に横方向に細長い楕円状になり、位置B及び位置Cは、位置Aよりも横方向の長さが短い略方形で、位置Dで断面積が最も大きくなっている。容器を握って塗布するときに中指があたる位置とされる位置Bの容器外周は15cm程度、肉厚は1mm程度である。容器本体11の側部には滑り止めとして、複数の凹条部11cが形成されている。また、底部11bに凹みを3mm程度設けて、内圧がかかって容器本体11が多少膨らんでも倒れにくい構造になっている。このような構成とすることにより、静置したときに安定で、塗布するときの使用性も良好になっている。
【0070】
容器本体11は、例えば、プラスチックのブロー成形により一体形成され、容器本体11の樹脂材料としては、熱可塑性樹脂が適しており、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンポリマー、ポリエチレンテレフタレート等から自由に選ぶことができる。これらの中でも、密度0.91〜0.93g/cm3の低密度ポリエチレン(LDPE)、密度0.94〜0.97g/cm3の高密度ポリエチレン(HDPE)、又はLDPEとHDPEの混合物が好ましい。
【0071】
容器本体11は、表面が完全に遮光されていてもよいが、表面の一部もしくは全部において200〜700nmの範囲の光透過率を10%以上にしてもよい。例えば、容器本体11表面の一部に透明帯状の目盛りを付けたり、容器本体11全面において液面のレベルが確認できると、目視で詰替え時期が分かり、使用性の点で好ましい。
【0072】
さらに、過酸化水素製剤では過酸化水素の分解によってガスが発生するため、容器本体11にはある程度のガス透過性があることが好ましい。従って樹脂材料のガス透過性は、酸素透過率で500〜4000cm3/m2・24h・atm、二酸化炭素透過率で1500〜20000cm3/m2・24h・atmが好ましい。なお、ガス透過率の測定はJIS K7126差圧法に準拠して測定した値である(23℃、厚さ0.025mm換算)。
【0073】
容器本体11は、顔料を用いて着色を施してもよい。含金属顔料としてフタロシアニン系顔料、含チタン顔料、酸化クロム、コバルト、シリカ、アルミナ等を、一般顔料として、アゾ系顔料、アントラキノン顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料等、有機顔料を用いることができる。
【0074】
さらに、酸化防止剤や帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等、一般的な容器用添加剤を添加することもできる。
【0075】
〈塗布部材〉
塗布部材は容器本体の口部に施蓋され、容器本体に収容された洗浄液を塗布対象物に塗る、あるいは機械力ないし物理力を与えて汚れを除去する機能を持つ、性能及び使用性に関わる部分である。塗布部材は、塗布対象物に塗布するための塗布部と、洗浄液を外部に排出する液排出部とを備えている。
【0076】
塗布部は洗浄液を塗布対象物に塗り延ばすことができる、平面状もしくは多少の歪曲のある塗布面を有するものでも、塗布対象物についた汚れをかき出すことのできるブラシを有するものでもよい。ブラシの場合は、ブラシの先端が位置する点をつなぎ合わせた面を塗布面に相当すると定義する。塗布面の面積は、塗布性の観点から50〜700mm2の範囲が好ましい。
【0077】
平面状もしくは多少の歪曲のある塗布面を有する場合は、通液性又は吸油性を実質的に有しないような非多孔質の材質が好ましく、特に、硬質の材質で構成されることが好ましい。ここで硬質とは、排出された洗浄液を塗り延ばすのに充分な硬さを有することを意味する。本発明の塗布用漂白性洗浄剤製品は種々の汚れを対象とするため、塗布部を非多孔質にすることにより、塗布面への汚れの付着や、その汚れが他の衣料に移る再汚染等の問題を防止することができる。
【0078】
また、平面状もしくは多少の歪曲のある塗布面を有する場合は、用途に応じた塗布面形状を持つことができる。大きな機械力を付与したい場合は、塗布面の凹凸等を多くすればよいし、デリケートな衣料にも使う場合は凹凸等を少なくすればよい。
【0079】
液排出部のうち、液排出口は容器外部に最終的に液を排出する場所である。液排出口の形状や数は特に規定しないが、本発明においては、液排出口の位置は、塗布時に塗布対象物に直接接触しない位置に配置され、さらに、最上部液排出口と塗布部最先端までの高さは2mm以上、特に好ましくは3mm以上である。最上部液排出口がこの位置にないと、塗布容器をスクイズしながら塗布した場合、スクイズを解除すると布上に滞留した汚れを含んだ洗浄液を、最上部液排出口から容器内に吸い込んでしまう「吸い込み現象」が生じ、混入した汚れ成分が過酸化水素の安定性を劣化させる問題となるからである。
【0080】
塗布部材の形状が複雑で最上部液排出口の位置の判定が難しい場合、以下の方法で確認する。ビーカーに水を入れたものを用意し、水面と平行になるよう塗布面を下に向けて塗布容器を持ち、容器本体をスクイズする。塗布面が水に接触する位置に固定した後、スクイズを解除する。吸い込み現象が生じなかった場合、さらに塗布面の水中での位置を徐々に下げて同様操作を繰り返し行い、初めて吸い込み現象が生じた位置を最上部液排出口の位置とする。塗布時の液排出性に影響するのは、後述する液排出部総面積であるので、液排出口の総面積は特に規定しないが、通常0.1〜80mm2である。
【0081】
塗布部材には、容器本体から液排出口まで液を導く流路が必要となる。流路の数や形状や断面積は漂白性洗浄剤組成物の粘度によって自由に設定できるが、断面積が0.1〜5mm2の液排出部を1ヶ所以上、液排出部総面積が0.1〜20mm2、好ましくは0.2〜16mm2である流路を設けることが好ましい。
【0082】
本発明でいう液排出部とは、容器本体から液排出口まで液を導く各経路のことを指し、液排出部面積とは、各経路において最小の断面積を指し、液排出部総面積とは、各液排出部面積の総和を示す。液排出部総面積は、塗布時の液量をコントロールする指標となる。洗浄液の粘度や流路の形状にもよるが、液排出部総面積が0.1mm2より小さいと液の出が悪くなりかなり強くスクイズしなくてはならなくなり、20mm2を超えると液が出過ぎてポイントに塗りにくくなってしまう。
【0083】
ここで、図1〜4を参照して、液排出部が非直線状の塗布部材の具体的な一態様を説明すると、塗布部材12は、容器本体11に着脱可能に螺着されるもので、容器本体11から後述する塗布面22hまで液を導き、布等の汚れに機械力を与える部分である。
【0084】
塗布部材12は、図2〜4に示したように、塗布部材本体21(以下、本体21と記載)と、その上に配置された塗布部22と、この塗布部22を本体21に固定するリング23とを備える。このような構成にすることにより、塗布部22の形状を変えるだけで種々の用途に応じた塗布部材を容易に製造することができる。
【0085】
この場合、これらの塗布部材12の各部品(本体21、塗布部22、リング23)は、プラスチックの射出成形により形成することができる。ここで用いる樹脂材料としては、熱可塑性樹脂が適しており、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等から自由に選ぶことができる。これらの中でも、密度0.91〜0.93g/cm3の低密度ポリエチレン(LDPE)又は密度0.94〜0.97g/cm3の高密度ポリエチレン(HDPE)、もしくはLDPEとHDPEの混合物が好ましい。
【0086】
なお、本体21、塗布部22、リング23は、それぞれ同じ材質であっても異なっていてもよく、また顔料を用いて着色を施してもよい。含金属顔料としてフタロシアニン系顔料、含チタン顔料、酸化クロム、コバルト、シリカ、アルミナ等を、一般顔料として、アゾ系顔料、アントラキノン顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料等、有機顔料を用いることができる。さらに、酸化防止剤や帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等、一般的な容器用添加剤を添加することもできる。
【0087】
上記本体21は、円筒状下部21aと、その上に一体に連設された円筒状上部21bと、この円筒状上部21bの上端開口部を閉塞する仕切板21cと、この仕切板21cの上面外周縁に一体に突設されたガード21dとを備える。上記円筒状下部21aの内周壁には、上記容器本体11の雄ねじ部(図示せず)と着脱可能に螺合される雌ねじ部21eが形成されていると共に、円筒状上部21bの外周壁には、後述するキャップ13の雌ねじ部(図示せず)と着脱可能に螺合される雄ねじ部21fが形成されている。なお、容器本体11、塗布部材12、キャップ13を一体化したときに、なめらかなアウトラインにするために、円筒状下部21aの径は、円筒状上部21bの径より大きくする。
【0088】
上記仕切板21cには、その外周縁近傍に周方向に沿って互いに等間隔ずつ離間して、いわば環状に複数(図3では6個)の通液孔21gが形成されている。本発明において通液孔21gの数や大きさに特に制限はないが、好ましくは、2個以上の通液孔21gをもち、通液孔21gの総面積が6〜20mm2、特に9〜20mm2となるように形成することが好ましい。
【0089】
上記塗布部22は、円柱状部22aと、その上端に位置し一体に形成された塗布面部22bとを備えたものである。図2〜4では、円柱状部22aの中心は、樹脂量を削減する目的で、強度に支障のない程度に空洞化されているが、空洞化しなくてもよい。この場合、上記円柱状部22aの下端外周縁部には、リング状鍔部22cが一体に突設されていると共に、円柱状部22aの下端面には、上記仕切板21cの通液孔21gと対向してリング状溝22dが一部もしくは全部重なるように形成される。溝22dの形状は特に規定しないが、通液孔21gの配置に合った形状が好ましい。さらに、上記鍔部22cには、周方向に沿って互いに等間隔ずつ離間して複数個(図3においては4個)の切り欠き22fが形成され、これら切り欠き22fと上記リング状溝22dとを連通する凹路22gが円柱状部22a下端面に形成されている。切り欠き22fと凹路22gの数は同数であることが好ましく、塗布面部22bに均等に液を導くためには、2個以上、好ましくは4個以上形成するとよい。
【0090】
また、上記塗布面部22bは、その中央部上面が平坦な塗布面22hとされ、この塗布面22hの外周縁に沿って、リング状溝部22iが形成されていると共に、この溝部22iから上記円柱状部22aの上端外周部にかけての肩部が丸味を持って形成されており、かつこの肩部には、周方向に沿って互いに等間隔ずつ離間して複数個(図では4個)の案内凹路22jが形成されている。
【0091】
上記リング23は、リング下部23aと、その上に一体に連設されたリング上部23bとを備え、リング下部23aの下端内周縁部には、本体21の円筒状上部21b上端外周縁とガード21dの下端外周縁との間に形成されたリング状凹陥部21hに着脱可能に嵌着される環状の水平凸部23cが一体に突設されていると共に、リング下部23aとリング上部23bとの連設部23dの下面には、リング23が本体21に嵌着された際、ガード21d内周面に当接する環状の垂直凸部23eが一体に突設されており、このようにリング23を本体21に取り付けることにより、リング23のリング上部体23b下端面と本体21の仕切板21cとで塗布部22の鍔部22cを挟持することにより、塗布部22が固定される。また、この水平凸部23cを、ガード21d下に環状に形成した凹部21hにはめ込み、リング下部23aと垂直凸部23eでガードを挟むようにして、リング23は本体21に固定される。
【0092】
そして、このように本体21、塗布部22、リング23を取り付けた状態において、リング23のリング上部23b下端内周縁と塗布部22の鍔部22cに形成された切り欠き22fの上端内周縁との間には小隙間31が形成され、かつリング上部23bの内径よりも円柱状部22a外径を小さくすることにより、リング23のリング上部23b内周面と塗布部22の円柱状部22aの外周面との間は空隙32を有し、この空隙32の先端部が、液が内部から外部に排出される液排出口33として形成されている。
【0093】
従って、このような状態において、図4に示すように、容器本体11内の洗浄液は、本体21の仕切板21cに形成された通液孔21gから、リング状溝22d、凹路22g、切り欠き22f、小隙間31、空隙32からなる液排出部30を通り、その先端の液排出口33から外部に流出し、さらに塗布部22の円柱状部22aの外周面、特に肩部の凹路22j、リング状溝部22iより塗布面22h方向へ流れるものである。
【0094】
本発明における塗布部22は機械力が掛けられる塗布面22hを持ち、かつ汚れが付着し難い非多孔質でできていることが好ましい。従って、塗布部22には、本体21の通液孔21gから液を導くための液の流路として溝や孔が上記のように設けられる。この場合、塗布部22の塗布面22hに直接穴を開けても差し支えないが、穴を開けると、液戻りの問題や塗布時に一気に液が出やすい傾向があるため、図示したように、塗布部22の底面や外周壁面に上記通液孔21gと連絡する溝を設けて、塗布面22hの外周縁に液を導くようにすることが有効である。液流路の設け方としては、上記のようにリング23の内径よりも塗布部22の外径を小さくして円筒状の隙間を設ける方法や、円筒状の隙間は設けずに塗布部側面の溝(例えば22j)による隙間を設ける方法等がある。塗布部22に均一に液を導きかつ塗布面22hにスムースに液を導くためには、円筒状の隙間を設けかつ塗布面22hへつながる溝(例えば22j、22i)を設けることが好ましい。
【0095】
上述した通り、本発明において、容器本体から塗布部材内に導かれた液が最終的に外部に排出される部分を液排出口(上記33部分)と定義する。液排出口が1個の場合、また、最終的に外部に排出される部分が複数あり、その位置が異なる場合は、最も塗布部最先端に近い高さの所を最上部液排出口とし、その他の所は液排出口と定義する。本発明でいう塗布部最先端とは、塗布部を水平面に置いたとき、最も高い位置にある部分を指す。上記、塗布面22hは平坦であるので、塗布部最先端は塗布面22hの位置となる。
【0096】
本発明の塗布容器では、最上部液排出口から塗布部最先端までの高さを2mm以上と規定している。塗布容器をスクイズしながら塗布した場合、スクイズを除去すると布表面に滞留した液が容器内に吸い込まれる現象が起こり、このとき液に溶け込んだ汚れ成分も一緒に容器に入ることが内容物(洗浄液)の安定性を劣化させる問題となるからである。図4を例にして説明すると、上述したように、リング23のリング上部23b内周面と塗布部22の円柱状部22aの外周面との間に形成された空隙32の先端部が最上部液排出口33となるので、リング23のリング上部23b上端面と塗布部22の塗布面22hとの間の高さ方向距離(図面4ではh)が規定され、この高さを2mm以上、好ましくは3mm以上にすることで、塗布容器をスクイズしながら塗布した場合の液の吸い込み現象を抑制することができ、内容物(洗浄液)を汚れによる汚染から防止して長期に亘る安定性を確保することができる。
【0097】
本体21の通液孔21gから最上部液排出口及びこの排出口へ至るまでの溝等の流路の断面積や形状は洗浄液の粘度によって自由に設定できるが、図4に示す非直線状の液排出部の場合、断面積が0.2〜4mm2の液排出部を2ヶ所以上、液排出部総面積が0.4〜20mm2、好ましくは0.8〜16mm2である溝等を設けることが好ましい。液排出部の総面積は塗布時の液量のコントロールの指標となる。洗浄剤の粘度にもよるが、0.4mm2より小さいと液の出が悪くなり、かなり強くスクイズしなくてはならなくなり、20mm2を超えると液が出過ぎてポイントに塗りにくくなってしまう。
【0098】
本発明でいう液排出部とは、具体的に本体22の通液孔21gから最上部液排出口及び液排出口へ液を導く各経路のことを指し、液排出部面積とは各経路において最小の断面積を指し、液排出部総面積とは各液排出部面積の総和を示す。例えば、図2〜4において液排出部は4経路となる(21g→22d→22g→22f→31→32→33の流路が四ヶ所)。ここで溝22gの断面積S22gが経路1の断面積で最も小さいとすると液排出部面積はS22gとなり、4経路のS22gが等しければ液排出部総面積は4×S22gとなる。
【0099】
塗布部の塗布面部は、用途に応じた形状を持つことができる。大きな機械力を付与したい場合は、塗布面部の凹凸や溝を多くすればよいし、デリケートな衣料にも使う場合は凹凸や溝を少なくすればよい。例えば、図2〜4の塗布面部22bではデリケート衣料にも使用でき、適度な機械力がかけられるような溝22iが設けられている。
【0100】
上記のような非直線状の液排出部ではなく、塗布面部に直接穴を開ける液排出部を持つ別の塗布部の例を図5に示した。(a)は縦断面図、(b)は塗布部材の平面図である。塗布面部22bに直接穴を開ける場合、その開孔部は1ヶ所でも複数箇所でもよい。ここで、この容器において、本体21、リング23の構成は上記と同様であるので、同一の参照符号を付してその説明を省略する。塗布部22は、円柱状主体22kの下端外周縁に一体にリング状鍔部22cが突設されており、図2〜4で説明した場合と同様に固定されるが、上述した切り欠きは形成されておらず、また、リング23のリング上部23b内周面と上記主体22k外周面との間に空隙は形成されていない。その代りに、主体22kの下端面に、本体21の通液孔21gと連通する円錐状窪み22mが形成されていると共に、主体22k中央部を軸方向に貫通して、上記円錐状窪み22mと連通し、また外部に開放された穴状通液部22nが形成され、この穴状通液部22nの先端部(上端部)が主体22k上端面中央部に形成された逆円錐状の液溜り部22oと連通し、上記穴状通液部22nと液溜り部22oとから構成される液排出部30において、上記液溜り部22o上端部(即ち、主体22k上端面位置)が最上部液排出口33として構成されている。
【0101】
そして、上記主体22kの上端面には、先端が丸味を帯びた略円錐状の高さ2mm以上の突起部22pが複数本突設されており(図5では8本)、これら突起部22pの先端部が塗布面22hとして構成され、従って、この例においても、最上部液排出口から塗布面までの高さが2mm以上となっている。突起部22pの数や形状は特に規定しないが、図5の突起部22pは先端が丸みを帯びた略円錐状をしており、衣類を傷めにくい形状となっている。
【0102】
本発明における塗布容器は、塗布時に汚れを吸い込み難くするために最上部液排出口から塗布部最先端までの高さを2mm以上に規定している。図5のように主体22kに直接穴(穴状通液部22n)を開ける場合は、主体22k上端面の位置に最上部液排出口が位置することになるため、主体22k上端面には最上部液排出口から2mm以上、好ましくは3mm以上の高さをもつ突起部22p等を設けて、塗布時の液の吸い込み現象を抑制するものである。
【0103】
なお、主体22kに設けられた穴状通液部22n1ヶ所あたりの断面積は0.1〜5mm2が好ましく、排出部総面積は0.1〜7mm2が好ましく、さらに0.2〜5mm2が好ましい。図5の場合、液の排出経路は1経路(21g→22m→22n→22o→33)であり、この経路中の断面積のうち穴状通液部22nの断面積S22nが最も小さければ、液排出部総面積はS22nとなる。
【0104】
洗浄剤の粘度にもよるが0.1mm2より小さいと液の出が悪くなりかなり強くスクイズしなくてはならなくなり、7mm2を超えると液が出過ぎてポイントに塗りにくくなってしまう。
【0105】
上記のような平面状もしくは多少の歪曲のある塗布面部を有する塗布部材ではなく、ブラシを有する別の塗布容器100の例を図6、7に示した。この容器100は、口部11aが傾斜した容器本体11に上記塗布部材101が着脱可能に螺着され、かつこの塗布部材101を覆ってキャップ13が塗布部材101に着脱可能に螺着しているものである。なお、容器本体11、キャップ13の材質等については、上述した図1〜5の場合と同様である。
【0106】
容器本体11は、口部11aを上側にして、ほぼ平坦な底部11bにより静置できるような形態に構成されている。口部11aの面の軸線方向と、底部11bを含む平面との間のなす角度αは90度以上あり、口部11aは平面に対して傾斜している。容器本体11の断面形状は、口部11a付近がほぼ円形で、位置Eにかけて次第に横方向に細長い略方形になり、位置Fは位置Eよりも横方向の長さが短い略方形で、位置Gで断面積が最も大きくなっている。容器を握って塗布するときに人差し指があたる位置Fの容器外周は16cm程度、厚みは1mm程度である。側面には滑り止めとして、複数の凹条部11cが形成されている。また、底部11bに凹みを3mm程度設けて、内圧がかかって容器本体11が多少膨らんでも倒れにくい構造になっている。このような構成とすることにより、静置したときに安定で、塗布するときの使用性も良好になっている。
【0107】
上記塗布部材101は、ブラシ体の円筒状下部110の上端開口部を覆って環状結合部111を介して仕切板112が設けられた構成とされたもので、上述円筒状下部110の内周面に形成された雌ねじ部110aが容器本体11の雄ねじ部と螺合すると共に、上記環状結合部111上面に突設されたブラシ体の円筒状上部111aの外周面に形成された雄ねじ部111bがキャップ13の内周面に形成された雌ねじ部と螺合するようになっている。上記仕切板112は、外周縁部より中心に向けて下向傾斜するすり鉢状に形成されたもので、中心部に凹部113が設けられ、この凹部113に容器本体11内の洗浄液を流出させるための穴状通液部114が形成されている。そして、上記凹部113を囲んで円筒状区画壁115が一体に突設されていると共に、この区画壁115の上端縁部上及びこの区画壁115を取り囲んで上記仕切板112上には、多数のブラシ毛116が、その先端部が同一水平高さにそろえられて植毛され、上記穴状通液部114からの液が区画壁115内の液溜め部115aに流入し、さらにこれからブラシ毛116間に供給されるようになっている。
【0108】
ここで、図7において、液排出部は穴状通液部114及び液留め部115aから形成され、最上部液排出口は、上記区画壁115上端面位置であり、塗布面はブラシ毛116先端部であり、従ってこの最上部液排出口とブラシ毛先端部との間の高さが2mm以上となるように形成されているものである。
【0109】
内容物の安定性の点から、本実施形態においては、最上部液排出口からブラシ先端までの高さを2mm以上、特に5mm以上、さらに好ましくは7mm以上にすることで、このような問題を解決することができる。図7においては液溜め部115aを設けているので、上述した通り、最上部液排出口は区画壁115の上端面からとなる。
【0110】
このように、この例では塗布部はブラシであるが、上記塗布部には、通液孔面積が0.1〜5mmの穴状通液部114が一ヶ所以上設けられる。この場合、穴状通液部114の総面積は0.1〜7mm2が好ましく、さらに好ましくは0.2〜5mm2である。図7の場合、液の排出経路は1経路であり、穴状通液部114の断面積S114が液排出部総面積となる。洗浄液の粘度にもよるが、液排出部総面積が0.1mm2より小さいと液の出が悪くなりかなり強くスクイズしなくてはならなくなり、7mm2を超えると液が出過ぎてポイントに塗りにくくなってしまう。なお、塗布部材101には液溜め部115aを設けても設けなくてもよい。
【0111】
汚れの除去効果が高く、繊維への損傷を避けるためには、ブラシ毛116のブラシ先端形状及びブラシの硬さが重要であり、ブラシの先端角度θは10〜60度の範囲内であるのが好ましく、20〜40度の範囲内であるのがさらに好ましい。ブラシ毛先端部の断面形状は円形でも、多角形でもよいが、三角形であるのが好ましい。スムーズにブラッシングするのに好適なものとするため、ブラシの根本太さは0.5〜2mmの範囲内にあるのが好ましく、0.8〜1.5mmの範囲内にあるのがさらに好ましい。厚みのある衣料をブラッシングすることを容易にし、かつブラシを長期間使用してもブラシがへたりにくいものとするため、ブラシの毛の長さは5〜15mmの範囲内にあるのが好ましい。
【0112】
ブラシに用いられる樹脂材料としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリルアミド、ポリスルホン、ポリアクリル酸、ポリカーボネート等である。この中でも、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリエチレンフタレートが弾性、耐磨耗性、屈曲回復性等の面から好ましい。
【0113】
ブラシ体の円筒状下部110は、顔料を用いて着色を施してもよい。含金属顔料としてフタロシアニン系顔料、含チタン顔料、酸化クロム、コバルト、シリカ、アルミナ等を、一般顔料として、アゾ系顔料、アントラキノン顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料等有機顔料を用いることができる。
【0114】
さらに、酸化防止剤や帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等一般的な容器用添加剤を添加することができる。
【0115】
〈キャップ〉
キャップ13は、塗布部材12、101を被覆保護し、キャップ13を容器本体11に被着するものである。この場合、キャップ13の形状は特に規定しないが、非使用時の液の蒸発防止や転倒したときの液漏れ防止の構造をもったものが好ましい。また、遮光性があるものでも、光透過性があるものでもよいが、塗布部材12、101が確認できる程度の光透過性があるほうが好ましい。
【0116】
なお、非使用時の洗浄液の蒸発や転倒したときの液漏れを防ぐ構造としては、キャップを被着したときに、液排出口を塞ぐ位置に突起物を設ける等とすることができる。例えば、図1(a)に示した一態様では、塗布体12の液排出口を塞ぐ位置に、円柱状の突起物を有したキャップ13が被着されている。図6(a)に示した一態様では、ブラシ付き塗布部材101の中心にある液排出口を塞ぐ位置に、棒状の突起物を有した、キャップ13を被着することができる。
【0117】
キャップ13の樹脂材料としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンポリマー、ポリエチレンテレフタレート等から自由に選ぶことができる。これらの中でも低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましい。
【0118】
キャップ13は、顔料を用いて着色を施しても良い。含金属顔料としてフタロシアニン系顔料、含チタン顔料、酸化クロム、コバルト、シリカ、アルミナ等を、一般顔料として、アゾ系顔料、アントラキノン顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料等有機顔料を用いることができる。
【0119】
さらに、酸化防止剤や帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等一般的な容器用添加剤を添加することができる。
【0120】
さらに、本発明品における洗浄液を使用する前に、本発明品の容器に詰め替えることを目的とした詰替え容器に収容してもよい。
【0121】
詰替容器の形状は、袋状でもボトル状でもよく、薄肉ボトルの場合、ボトル表面にリブ構造を有していてもよい。容器本体に簡易キャップを取りつけた付け替え容器でもよい。注ぎ口の形状も特に限定されない。
詰替容器の樹脂材料としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンポリマー、ポリエチレンテレフタレート等から自由に選ぶことができる。
【0122】
袋状詰替容器の場合には、公知の方法により製造される多層積層構造を有する熱可塑性樹脂フィルムから構成されるものが好ましい。特にスタンディングパウチの場合、2層以上の積層素材がスタンディング性等の強度の点で適している。積層材質としては、直鎖状低密度ポリエチレン、延伸ポリプロピレン、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、延伸ナイロン、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。詰替容器の内側には直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、延伸ポリプロピレンを使用し、外側には延伸ナイロンや延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等を使用することが好ましい。2層の層構成の場合には、これら樹脂の中で詰替容器の内側に用いる樹脂には直鎖状低密度ポリエチレンが特に好ましく、外側に用いる樹脂には、延伸ナイロン、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。3層の層構成の場合には、これら樹脂の中で詰替容器の最内層に用いる樹脂には直鎖状低密度ポリエチレンが特に好ましく、中間層に用いる樹脂には、延伸ポリプロピレン、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、延伸ナイロンが特に好ましく、最外層に用いる樹脂には、延伸ナイロン、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。また、フィルム層の層間にアルミ箔や着色層を挟み込んでもよい。
薄肉ボトルの場合は、容積100mLあたり2〜5gのポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂を使用するのが好ましい。
【0123】
詰替容器に使用する樹脂単層のガス透過性は、酸素透過率で10〜6000cm3/m2・24h・atm、二酸化炭素透過率で40〜20000cm3/m2・24h・atmが好ましく(測定23℃、厚さ0.025mm換算)、多層構造にした場合、層全体の酸素透過率は5〜600cm3/m2・24h・atm、二酸化炭素透過率で10〜2000cm3/m2・24h・atmが好ましい。
【0124】
詰替容器は、顔料を用いて着色を施してもよく、含金属顔料としてフタロシアニン系顔料、含チタン顔料、酸化クロム、コバルト、シリカ、アルミナ等を、一般顔料として、アゾ系顔料、アントラキノン顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料等有機顔料を用いることができる。
さらに、酸化防止剤や帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等一般的な容器用添加剤を添加することができる。
【0125】
【発明の効果】
本発明によれば、過酸化水素と特定のキレート剤及び界面活性剤を組み合わせた組成物を、汚れに直接塗布したときに機械力がかけられかつ汚れが容器に混入し難い特定の塗布部を有する容器に充填することで、安定性に優れ、さらに水溶性じみ、疎水性じみの汚れ落ちが共に高い塗布用漂白性洗浄剤製品を提供することができる。
【0126】
【実施例】
以下、実施例、参考例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は質量%を示す。
【0127】
[実施例1〜13、参考例1〜17、比較例1〜7]
表2〜5の組成となるように、漂白性洗浄剤組成物を常法に準じて調製し、表2〜5に示す表1記載の容器に収容して、実施例1〜13、参考例1〜17及び比較例1〜7の漂白性洗浄剤組成物を得た。これらについて、下記の液戻り試験、保存試験、性能評価方法及び容器の使用性評価方法に従って評価を行った。結果を表2〜5に併記する。
【0128】
〈液戻り試験〉
塗布時に発生する、液戻りによる汚れの混入を以下のモデル実験で評価した。
各実施例、参考例、比較例の洗浄液に5%となるよう硫酸鉄(II)7水和物(関東化学製)を溶解させ、直径12cmのシャーレに10g入れた。この中に木綿布(金巾#20、8×8cm)を入れ、各実施例、参考例、比較例で使用する空容器(予め重量を測定)で、5人のパネラーに10往復ずつ擦ってもらった(スクイズしながら前方に擦り、スクイズを解除しながら手前に擦るのを1往復とした)。塗布部に付いた液を軽く拭いた後容器の重量変化を測定し、平均値を求めた。この値を以下の評価基準によって判定した。
[評価基準]
各容器の満注量に対する液戻り量の割合が、
◎:0.05%未満、○:0.05%以上0.1%未満、△:0.1%以上0.2%未満、×:0.2%以上
【0129】
〈保存試験〉
上記液戻り試験を行って汚れが混入した容器に、各漂白性洗浄剤組成物を満注量の8割充填し、キャップを硬く閉め軽く振り混ぜた。40℃の恒温室に1ヶ月間放置し、容器の膨らみを5人のパネラーにより目視判定し下記評価基準で評価した。
[評価基準]
◎:膨らみは認められない、○:胴部が若干膨らむ、△:胴部が明らかに膨らみさわるとぐらつく、×:底部が飛び出る
【0130】
〈性能評価方法〉
1)紅茶汚染布の作製方法
沸騰した水道水150mLに紅茶ティーバッグ(トワイニング社製、オレンジペコ)一袋を3分間入れた後取り出す。この液を木綿布(金巾#20、5×5cm)に0.1mL滴下し、風乾した。
2)ミートソース汚染布
ミートソース缶(カゴメ)を加温後、ガーゼで濾過したものを合成繊維布(ポリエステルトロピカル、5×5cm)に0.06mL滴下し、1.5cm大の円状に塗り延ばし風乾した。
3)漂白洗浄率評価方法
各漂白性洗浄剤組成物を各容器の満注量の8割になるように入れた。容器1〜5で汚染布(5×5cm、5枚)を30回ずつこするか、容器6で汚染布に1プッシュずつスプレーし、5分間放置した後、Terg−O−Tometer(120rpm、25℃,4°DH水道水、浴比30、市販洗剤(ライオン(株)スーパートップ)500ppm)で10分間洗浄し、次いで1分間脱水し、2分間流水すすぎを行い、1分間脱水した。アイロンで乾燥後、反射率計(日本電色社製Σ90)を用いて下記の式により漂白洗浄率を求めた。なお、下記式において、白布は汚染前の布である。
【0131】
【数2】
Figure 0004147392
【0132】
〈使用性評価方法〉
各容器を用いて以下の操作を行い、下記の基準でパネラー5人により判定した。
1)ポイントへの塗りやすさ
木綿布(金巾#20)に0.5cm大のマジック汚れをつけ、塗布するときの汚れへの狙いやすさを評価した。
2)塗りやすさ
木綿布(金巾#20)に15cm長のマジック汚れをつけ、塗布するときの汚れへの塗り延ばし易さを評価した。
3)容器の汚れにくさ
木綿布(金巾#20)に1cm大のミートソース汚れをつけ、10回塗布したあとの容器の汚れにくさを評価した。
[評価基準]
評価点
5:非常によい、4:ややよい、3:ふつう、2:やや悪い、1:非常に悪い
総合の平均点が4.5点以上を◎、3.5点以上4.5点未満を○、2.5点以上3.5点未満を△、2.5点未満を×とした。
【0133】
本発明の実施例1〜13、参考例1〜17及び比較例1〜7の漂白性洗浄剤組成物を収容する容器は表1に記載した通りである。なお、図8は塗布部として突起を用いたもの、図9は焼結体を用いたもの、図10はトリガータイプの吐出容器である。この場合、図8の容器は図5と同様の容器において、突起部22P’の軸長が短く、液たまり部22oがない以外は同一の構成である。また、図9の容器は図2〜4と同様の容器において、塗布部の先端部が円形ドーム状を有する円柱状形状に形成されたもので、下端面にリング状溝、凹路は形成されていないが、焼結体(多孔質体)にて形成され、このため洗浄液はこの焼結体(塗布部)の多孔連通路を流れて外面に排出されるものである。なお、図8、9において図1〜5と同一構成部品については同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0134】
【表1】
Figure 0004147392
【0135】
*1 高密度ポリエチレン(三井化学社製)
*2 ポリプロピレン(三井化学社製)
*3 PE−M SSC MC2473ブルー(大日精化社製)
*4 PE−M SSC MC2625イエロー(大日精化社製)
*5 PP−M AZ MC1461イエロー(大日精化社製)
*6 ノギスで測定
*7 設計図面より算出
*8 低密度ポリエチレン(旭化成社製)
*9 PE−M AZ MC2433Eブルー(大日精化社製)
*10 住友化学社製
*11 高分子粒体を加熱焼結により製造された高分子硬質多孔体(平均孔径200μm)
【0136】
【表2】
Figure 0004147392
【0137】
【表3】
Figure 0004147392
【0138】
【表4】
Figure 0004147392
【0139】
【表5】
Figure 0004147392
【0140】
本発明の実施例では、洗浄力は紅茶、ミートソースともに良好であった。すなわち、本発明の実施例は、水溶性じみ、疎水性じみともに高い洗浄効果を発揮するものであった。これに対して、比較例1〜7では、水溶性じみ、疎水性じみともに高い洗浄効果を得るには至らず、使用性の良好な容器を用いても、満足行く洗浄力まで到達しないものであった。
【0141】
また、塗布容器の吐出口から塗布部先端までの高さが2mm以上の特徴を持つ塗布容器の使用性は良好であり、液戻りによる汚れの混入も殆どなく、使用後の内容物の安定性も良好なことが示された。
【0142】
以上の結果から、本発明品は過酸化水素と特定のキレート剤及び界面活性剤を組み合わせた組成物を、汚れに直接塗布したときに機械力がかけられかつ汚れが容器に混入し難い特定の塗布部を有する容器に充填することで、安定性に優れ、さらに水溶性じみ、疎水性じみの汚れ落ちが共に高い塗布用漂白性洗浄剤製品であることが確認された。
【0143】
表2〜5中の*1〜28は、下記の通りである。
*1:三菱瓦斯化学社製
*2:1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(BRIQUEST ADPA;オルブライトウィルソン社製)(logK 値;Fe3+/Cu2+/Ca2+=16.2/12.5/6.5)
*3:1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(DEQUEST 2010;モンサント社製)(log K値;Fe3+/Cu2+/Ca2+=16.2/12.5/6.5)
*4:比較品:クエン酸一水和物(精製クエン酸(結晶);扶桑化学社製)(log K値;Fe3+/Cu2+/Ca2+=12.5/4.35/4.68)
*5:R1−O−(CH2CH2O)nav−H (I)
av:エチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数
Yi:式(I)のノニオン界面活性剤の合計質量に対する、nav−2〜nav+2の範囲に含まれるノニオン界面活性剤の合計質量
1:C1225/C1429=70/30、nav=5、Yi≧90%(ライオン化学社製)
*6:式(I)R1:C1429/C1531=65/35、nav=5、Yi≧90%(ナロアクティーN−50;三洋化成社製)
*7:式(I)R1:C1225、nav=7、Yi<55%(EMALEX707;日本エマルジョン社製)
*8:式(I)R1:C1225、C1429第2級アルキル、nav=9、Yi<55%、(ソフタール90;日本触媒社製)
*9:比較品:式(I)R1:C1225、nav=15、Yi<55%(EMALEX715;日本エマルジョン社製)
*10:MQ−F(川口化学社製)、化1:b−6 酸化還元電位:0.71V
*11:関東化学社製、化1:b−4 酸化還元電位:0.80V
*12:式(II)で表される化合物、a+b+c=20、X=Y=Z=OH(BLAUNON RCW−20;青木油脂社製)
【0144】
【化6】
Figure 0004147392
【0145】
*13:式(II)a+b+c=80、X=Y=Z=OH(NIKKOL HCO−80;日光ケミカルズ社製)
*14:式(II)a+b+c=30、X=Y=Z=OCOC1735(EMALEX RWIS−330;日本エマルジョン社製)
*15:炭素数10〜14アルキルベンゼンスルホン酸(ライポンLH−200;ライオン社製)
*16:炭素数14のα−オレフィンスルホン酸ナトリウム(リポランLB−440;ライオン社製)
*17:炭素数12のアルキル硫酸エステルナトリウム(サンノールLM−1130;ライオン社製)
*18:NEOBOR(BORAX社製)
*19:BORAX(BORAX社製)
*20:フェニルポリオキシエチレンアルコール(EO2モル)(サンファインPH−20;三洋化成社製)
*21:フェニルポリオキシエチレンアルコール(EO2モル)(フェニルジグリコール;日本乳化剤社製)
*22:95%エタノール(日本アルコール販売)
*23:85%プロピレングリコール(旭電化工業社製)
*24:カーボポールAQUA SF−1(日光ケミカルズ社製)
*25:ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(ライオン合成品)
*26:C.I.Solvent Blue 63(癸巳化成社製)
*27:C.I.Acid Yellow 141(住友化学社製)
*28:25%水酸化ナトリウム(旭硝子社製)、62.5%硫酸(日産化学工業社製)
【0146】
本発明の実施例1〜13、参考例1〜17、比較例1〜7に使用する香料組成物は表6〜12に記載した通りである。
【0147】
【表6】
Figure 0004147392
【0148】
【表7】
Figure 0004147392
【0149】
【表8】
Figure 0004147392
【0150】
【表9】
Figure 0004147392
【0151】
【表10】
Figure 0004147392
【0152】
【表11】
Figure 0004147392
【0153】
【表12】
Figure 0004147392

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の容器を示す(a)は縦断面図、(b)は正面図、(c)は位置A〜Dにおける横断面図、(d)は側面図である。
【図2】本発明の一実施形態の塗布部材を示す分解縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態の塗布部材を示し、(a)は分解斜視図、(b)は塗布部材を構成する塗布部を下面側から見た斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態の漂白性洗浄剤製品の使用時における、吐出された漂白性洗浄剤組成物が塗布対象物に塗布される状態を示す概略断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態の塗布部材を示し、(a)は縦断面図、(b)は塗布部材の平面図である。
【図6】本発明の別の実施形態の容器を示し、(a)は縦断面図、(b)は正面図、(c)は位置E〜Gにおける横断面図、(d)は側面図である。
【図7】本発明の別の実施形態の塗布部材を示す縦断面図である。
【図8】比較例としての容器の一例を示す縦断面図である。
【図9】比較例としての容器の他の例を示す縦断面図である。
【図10】比較例としての容器の別の例を示す概略構造の断面図である。
【符号の説明】
10 容器
11 容器本体
11a 口部
12 塗布部材
13 キャップ

Claims (2)

  1. (a)過酸化水素、
    (b)Fe3+及びCu2+に対するキレート安定度定数の対数値(log K)がそれぞれ10以上であって、Ca2+に対するキレート安定度定数の対数値(log K)が5.5以上のキレート剤、
    (c)下記一般式(I)で表わされるノニオン界面活性剤、
    1−O−(CH2CH2O)nav−H (I)
    (式中、R1は炭素数7〜16のアルキル基又はアルケニル基を示し、navはエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数4〜10を示す。)
    (d)フェノール系ラジカルトラップ剤、
    (e)下記一般式(II)で表わされるノニオン界面活性剤
    Figure 0004147392
    [式中、a+b+cは5〜100の整数、X、Y、ZはOH又はOCOR2(但し、R2は炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基)を示す。]
    を含有する漂白性洗浄剤組成物を、この漂白性洗浄剤組成物を収容する容器本体と、この本体の上部に設けられ、前記漂白性洗浄剤組成物を外部に排出する液排出部と、排出された漂白性洗浄剤組成物を塗布対象物に塗布する、平面状もしくは多少の歪曲のある塗布面を有する塗布部とを備え、前記液排出部の液排出口は前記塗布対象物と直接接触しない位置に配置されていると共に、液排出口のうち最上部に位置する最上部液排出口から前記塗布部最先端までの高さが2mm以上である容器に充填してなることを特徴とする塗布用漂白性洗浄剤製品。
  2. (b)キレート剤の量が漂白性洗浄剤組成物中0.3〜3質量%である請求項1記載の塗布用漂白性洗浄剤製品。
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