JP4201692B2 - 硬質表面用漂白洗浄担体入り容器 - Google Patents

硬質表面用漂白洗浄担体入り容器 Download PDF

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Description

本発明は、主としてキッチンのカウンタートップやレンジなどの台所まわりのシミ汚れや油の焦げ付き汚れあるいはシンク、洗面台、浴室などの皮脂、水垢、カビ汚れを除去するための硬質表面用漂白洗浄担体が封入された容器に関する。
住居用の漂白剤組成物としては、主として次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系漂白剤や酸素系漂白剤が用いられている。次亜塩素酸ナトリウムを使用した硬質表面用漂白剤は、性能は優れているが目や皮膚に対する危険性が大きい。更に、特有の塩素系の臭いが強く、また使用後に硬質表面にヌメリ感が残ることがあり、人工大理石等からなるキッチンのカウンタートップなどの台所まわりで使用するには抵抗がある。
一方、酸素系漂白剤は、使用時に漂白剤と水とを混合して酸素を発生させる必要がある。従って、シャワー等による水の供給が容易な浴室などの水周りでの使用には適している。しかしキッチンのカウンタートップなどでの使用には不便である。また酸素系漂白剤は、保存中に不可避的に酸素が発生する場合があることから、発生する酸素ガスを考慮した収納容器を用いる必要がある。そこで、複数の区分室を有する容器の一室に酸素系漂白剤を収納し、また他室に水を収納しておき、両区分室間の仕切りを容易に連通させるようにしておき、更に酸素系漂白剤を収納した区画室に、酸素の発生に起因する破裂を防止する機能を設けた容器が提案されている(特許文献1参照)。
特開平9−216665号公報
しかし前述の容器では、酸素系漂白剤の粉末がそのままの状態で区分室内に収納されているだけなので、粉末が水と混合され、実際に使用する場面において、漂白液が流れ出してしまうので、対象面に均一に塗布することや、細かな場所の汚れを清掃することが難しい。また、該区分室内において粉末が偏りやすいため、粉末が水と混合された時に、混合が不均一となり、迅速に溶解しにくい場合がある。
従って本発明は、前述した従来の技術が有する不都合を解消し得る硬質表面用漂白洗浄担体入り容器を提供することを目的とする。
本発明は、酸素系漂白剤の粉末と水性液がそれぞれ別個に密封されていて、少なくとも一方が担体に保持されており、両者の密封状態を解いて混合して使用される硬質表面用漂白洗浄担体入り容器を提供することにより前記目的を達成したものである。
また本発明は、それぞれ別個に密封されている、担体に保持された酸素系漂白剤の粉末と水性液との密封状態を解いて両者を混合させ、混合液を含んだ前記担体によって清掃対象面を清拭する漂白清掃方法を提供するものである。
本発明の硬質表面用漂白洗浄担体入り容器によれば、酸素系漂白剤の粉末が担体に坦持されているので、容器内で粉末が偏りにくくなり水性液との混合が均一に行われる。従って酸素を迅速に発生させることができる。また、容器外観の見栄えも良好になる。更に、担体中で酸素系漂白剤の粉末と水性液との混合がすばやく完了されるので、含浸された該担体をウエットタイプの清掃具として用いることができる。従って別途清掃用のシートを用意しなくても、シミ汚れや焦げ付き汚れを効果的に除去できる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の硬質表面用漂白洗浄担体入り容器の一実施形態を一部破断した斜視図が示されている。本実施形態の容器1は、一枚のシート材を二つ折りにして、折曲部以外の三辺をシートシール等によって接合して袋状となしたものである。この袋状の容器1は、その長手方向のほぼ中央部の位置において、幅方向へ延びる仕切り部3によって仕切られており、互いに離隔された二つの区分室A,Bが画成されている。
区分室Aには、酸素系漂白剤の粉末が担体2に保持された状態で密封されている。一方、区分室Bには水性液が密封されている。つまり酸素系漂白剤の粉末と水性液とは互いに別個の区分室にそれぞれ密封されている。
各区分室A,Bを離隔する仕切り部3には、その一部に易剥離部4が設けられている。易剥離部4は、イージーピールオープン性シール部とも呼ばれるものであり、外力の作用によって接合状態が容易に解かれる部位である。易剥離部4を含む仕切り部3は、シート材の相対向する内面どうしを接合することに形成されている。易剥離部4は、該易剥離部4以外の仕切り部3の接合条件よりも弱い条件で接合する方法や、接合強度が弱くなるように前記シート材とは異種のシート片を挟み込む方法等によって形成することができる。
図1に示すように、区分室Aには、酸素系漂白剤の粉末が担体2に保持された状態で密封されている。図2及び図3には、酸素系漂白剤の粉末を保持した担体2が示されている。担体2は2層構造の繊維シートからなっている。担体を構成する第1のシート22及び第2のシート23は何れも縦長の矩形で同形をしている。シート22,23はそれらの四辺において互いに接合されている。更に、シートの周縁部より内部の位置においても、長手方向に沿って所定間隔を置いて複数箇所で接合されている。これによって担体2には、長手方向に延びる閉じた空間21が複数箇所形成されている。この空間21内に酸素系漂白剤の粉末23が保持されている。つまり2枚のシートの層間に漂白剤が保持されている。
本実施形態の容器1は図4に示す方法のように使用される。先ず、水性液が密封されている区分室Bを手で強く握る。これによって区分室Bの内圧が高まり、その力が仕切り部3における易剥離部4に作用する。この作用で易剥離部4の接合状態が解かれ両区分室A,Bが連通する。その結果、区分室Bに密封されていた水性液が区分室A内に流れ込む。区分室A内に流れ込んだ水性液は、担体2を構成する繊維シートを通じて酸素系漂白剤の粉末と混合される。この混合によって漂白活性種(OOH-)が発生する。過酸化水素水と水性液の混合は、区分室Aを手で揉むことによってさらに促進される。漂白剤と水性液とが十分に混合した頃を見計らい、容器1を開封して担体2を取り出す。この時点で担体2は混合液で濡れた状態にある。つまりウエットシートになっている。この担体2を用いて清掃対象面を清拭すれば、清掃対象面に存するシミ汚れや焦げ付き汚れが一層きれいに除去できる。別途清掃用シートを用意する必要もない。
このように、本実施形態の容器1によれば、水の供給が容易でない場所であっても酸素系粉末漂白剤を用いて容易に漂白清掃を行うことができる。従って、本実施形態の容器1は、水の供給が容易でなく且つ水で過度に濡らしたくない場所の清掃、例えば人工大理石からなるキッチンのカウンタートップやガスレンジなど台所まわりの清掃に極めて適している。また、酸素系漂白剤の粉末が担体2に坦持されているので、容器1内で粉末が偏りにくくなり水性液との混合が均一に行われる。また、予め一定量の酸素系漂白剤の粉末と、水性液が計量されて分包されているため使用時に計量する手間がない。従って酸素を迅速にまた効率的に発生させることができる。また、容器外観の見栄えも良好になる。更に、漂白剤の化学的な作用に加えてウエットな担体2を用いた機械的な清拭の作用によって、清掃対象面に頑固に付着した紅茶等のシミ汚れや油の焦げ付き汚れがきれいに除去される。
区分室Aに密封される酸素系漂白剤としては、従来のこの種の分野で用いられているものを特に制限なく用いることができる。例えばペルオキソ炭酸ナトリウム、ペルオキソホウ酸ナトリウム、ペルオキソ硫酸ナトリウム等が挙げられる。
一方、区分室Bに密封される水性液としては、水そのものでもよく、或いは各種有効成分を含む水であってもよい。
区分室Bに密封される水性液は、漂白力を向上させるため、漂白活性化剤を含有してもよい。例えば、エステル基、イミド基、又はニトリル基を有する漂白活性化剤等を0.05〜10質量%含有することで更に漂白効果を向上させることができる。エステル基を有する好ましい活性化剤としては、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、アルカノイルオキシベンゼンカルボン酸又はその塩が挙げられる。イミド基を有するものとしてはテトラアセチルエチレンジアミンなどが挙げられる。ニトリル基を有する活性化剤としては、例えば特開平1-068347号公報記載の化合物が挙げられる。
これらの中で、最も好ましい活性化剤としては、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸型漂白活性化剤、あるいはアルカノイルオキシベンゼンカルボン酸型漂白活性化剤が挙げられる。特に炭素数6〜14、好ましくは7〜13のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸もしくは炭素数6〜14、好ましくは7〜13のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシベンゼンカルボン酸又はその塩が好ましい。具体的に好ましい例としてはオクタノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、ノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、デカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、オクタノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、ノナノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、デカノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、ドデカノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、及びそれらの塩が挙げられる。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好ましく、特にナトリウム塩が溶解性の点から好ましい。
これらの中でも特にノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、デカノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸、ノナノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸、ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸及びこれらの塩が、親油性汚れ漂白効果の点から好ましい。
水性液中の漂白活性化剤の含有量は、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜7質量%、特に好ましくは0.1〜5質量%である。
水性液はアルカリ剤を含有していてもよい。アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、四ホウ酸ナトリウムから選ばれる1種以上が挙げられる。特に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、及びモノエタノールアミンから選ばれる1種以上を使用することが好適である。これらのアルカリ剤は、水性液中に好ましくは3〜20質量%、より好ましくは3.5〜15質量%、特に好ましくは4〜10質量%含有される。
漂白洗浄効果を高める目的から、水性液には界面活性剤を配合することが好ましい。界面活性剤としては非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤または両性界面活性剤から選ばれる1種以上が好ましい。非イオン界面活性剤としては、一般式(1)の化合物が好ましい。
Figure 0004201692
一般式(1)の化合物の具体例として以下の化合物を挙げることができる。
Figure 0004201692
本発明ではこれらの中でも特に(1−a)又は(1−b)から選ばれる非イオン界面活性剤が好ましい。
陽イオン界面活性剤としては、一般式(2)のモノ長鎖アルキル(もしくはアルケニル)トリ短鎖アルキル型陽イオン界面活性剤が好ましい。
Figure 0004201692
陰イオン界面活性剤としては、分子中に炭素数10〜18、好ましくは10〜16、特に好ましくは10〜15のアルキル基又はアルケニル基と、−SO3M基及び/又は−OSO3M基(M:対イオン)を有する陰イオン界面活性剤が好ましい。具体的には上記炭素数を有するアルキルベンゼンスルホン酸、アルキル(又はアルケニル)硫酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸エステル、オレフィンスルホン酸、アルカンスルホン酸、α-スルホ脂肪酸、α-スルホ脂肪酸エステル及びこれらの塩が好ましい。これらの中でも特に炭素数10〜16のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル(又はアルケニル)硫酸エステル、炭素数10〜16アルキル基又はアルケニル基を有し、エチレンオキサイド(以下、EOと表記する)平均付加モル数が1〜6、好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜3であるポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)エーテル硫酸エステル、炭素数10〜15のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸、及びこれらの塩から選ばれる一種以上を配合することが好ましい。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩が貯蔵安定性の点から良好である。
両性界面活性剤としては、一般式(3)の化合物又は一般式(4)の化合物から選ばれる化合物が好ましい。
Figure 0004201692
水性液は、洗浄効果の点から、非イオン界面活性剤を0〜40質量%更に0.1〜20質量%含有することが好適であり、陰イオン界面活性剤を0〜30質量%、更に0.1〜10質量%含有することが好適である。また、両性界面活性剤を0〜15質量%、更に0.1〜5質量%含有することが好適であり、陽イオン界面活性剤を0〜10質量%、更に0.1〜5質量%含有することが好適である。
本発明では、水性液の洗浄性を向上させる目的から、アクリル酸、メタクリル酸、又はマレイン酸を重合していられるホモポリマー若しくはこれらのモノマーからなるコポリマー、又はこれらのモノマーと共重合して得られるホモポリマー若しくはこれらのモノマーからなるコポリマーを配合することが好ましい。これらのカルボン酸系ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは3,000から100,000、更に好ましくは5,000から80,000である。重量平均分子量は、ポリエチレングリコールを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで求めることができる。また、このようなカルボン酸系ポリマーは一部及び/又は全部がアルカリ剤で中和された塩の状態であっても差し支えない。アルカリ剤としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属を含む化合物が好ましい。具体的には、好ましくは重量平均分子量3,000〜30,000のポリアクリル酸ナトリウム(若しくはカリウム)又はポリメタクリル酸ナトリウム(若しくはカリウム)、あるいは好ましくは重量平均分子量20,000〜100,000、更に好ましくは50,000〜80,000のアクリル酸−マレイン酸コポリマーのナトリウム塩(若しくはカリウム塩)が良好である。アクリル酸−マレイン酸コポリマーの場合はアクリル酸/マレイン酸が質量比で5/5〜9/1、好ましくは6/4〜8/2が洗浄効果の点から好ましい。
前記カルボン酸系ポリマーの含有量は、水性液中、好ましくは0.1〜10質量%、更に好ましくは0.5〜8質量%である。
水性液には、洗浄効果を高める目的で溶剤を配合することが好ましい。溶剤としては(イ)炭素数1〜5の一価アルコール、(ロ)炭素数2〜12の多価アルコール、(ハ)下記の一般式(5)で表される化合物、(ニ)下記の一般式(6)で表される化合物、(ホ)下記の一般式(7)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004201692
(イ)の炭素数1〜5の一価アルコールとしては、一般的にエタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコールが挙げられる。これらの低級アルコールを配合することにより低温における系の安定性を更に向上させることができる。
(ロ)の炭素数2〜12の多価アルコールとしては、イソプレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
(ハ)の化合物は、一般式(5)において、R16、R17がアルキル基である場合の炭素数は1〜4が好ましい。また、一般式(5)中、EO及びプロピレンオキシドの平均付加モル数のg及びhは、それぞれ0〜10の数である(g及びhの双方が0である場合を除く)が、これらの付加順序は特に限定されず、ランダム不可したものであってもよい。
(ハ)の化合物の具体例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ポリオキシエチレン(p=2〜3)ポリオキシプロピレン(p=2〜3)グリコールジメチルエーテル(pは平均付加モル数を示す)、ポリオキシエチレン(p=3)グリコールフェニルエーテル、フェニルカルビトール、フェニルセロソルブ、ベンジルカルビトール等が挙げられる。このうち洗浄力及び使用感の点から、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリオキシエチレン(p=1〜4)グリコールモノフェニルエーテルが好ましい。
(ニ)の化合物としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノンが好適なものとして例示され、(ホ)の化合物としてはアルキルグリセリルエーテル化合物が好適なものとして例示され、好ましくはR20が炭素数3〜8のアルキル基の化合物である。
これらのなかでも本発明の性質を満たすために(イ)、(ロ)、(ハ)、(ホ)の水溶性溶剤が好ましく、特にエタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ペンチルグリセリルエーテル、オクチルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレン(p=1〜4)グリコールモノフェニルエーテルから選ばれる溶剤が好ましい。水性液は、このような溶剤を0〜20質量%、更に1〜10質量%含有することが良好である。
水性液は、金属イオン封鎖剤を含有することが好ましい。本発明に用いられる金属イオン封鎖剤としては、下記(i)〜(ix)のものが挙げられ、なかでも(i)、(iii)、(vi)、(vii)及び(viii)からなる選ばれる少なくとも1種が好ましく、(i)、又は(iii)から選ばれる少なくとも1種が更に好ましい。
(i)トリポリリン酸、オルトリン酸、ヘキサリン酸、メタリン酸などのリン酸塩又はアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(ii)フィチン酸等のリン酸系化合物のアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(iii)エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸及びその誘導体、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸のアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(iv)2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等のホスホノカルボン酸のアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(v)アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン等のアミノ酸のアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(vi)ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、トリエチルテトラミン六酢酸、ジエンコル酸等のアミノポリ酢酸のアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(vii)ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、リンゴ酸、オキシジコハク酸、グルコン酸、カルボキシメチルコハク酸、カルボキシメチル酒石酸等の有機酸のアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(viii)ゼオライトAに代表されるアルミノケイ酸のアルカリ金属塩又はアルカノールアミン塩
(ix)アミノポリ(メチレンホスホン酸)のアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、又はポリエチレンポリアミンポリ(メチレンホスホン酸)のアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
このような金属イオン封鎖剤の含有量は、水性液中に好ましくは0〜5質量%、更に好ましくは0.01〜3質量%である。
水性液には、染料や顔料のような着色剤、香料、シリコーン類、殺菌剤、紫外線吸収剤等の種々の微量添加物を適量配合することが好ましい。また前記成分の他に、防黴剤、防汚剤、ワックス剤等を含有させることもできる。更に、前記成分の他に通常添加される公知の成分を添加することもできる。低温での液の安定性及び凍結復元性を改善したり、高温での液分離を防止する目的でハイドロトロープ剤を配合することが好ましい。このようなハイドロトロープ剤としては、一般的には、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩等に代表される短鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン等に代表されるアルコール及び多価アルコール等が好ましい。ハイドロトロープ剤は、水性液中に0〜30質量%程度配合することが好ましい。
酸素系漂白剤と水性液との比率は、漂白剤1gに対して水性液を7〜30g、特に7〜15g用いることが、有効酸素濃度を高く維持でき、高洗浄力を得る点から好ましい。
先に述べた通り、本実施形態においては容器1の区分室Bを手で強く握って易剥離部4を剥離させることから、容器1を構成する材料は可撓性の材料であることが好ましい。また、容器1の保存中に酸素系漂白剤から不可避的に酸素が発生して区分室Aの内圧が高くなって膨張したり、或いは区分室Aが破裂することを防止する観点から、少なくとも区分室Aは酸素透過性の材料から構成されていることが好ましい。
以上の点を考慮すると、容器1における少なくとも区分室Aが、多層構造の可撓性シート材から構成されていることが好ましい。例えば内層に低融点開始温度を有する低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などから選ばれるポリオレフィン系ポリマーを含む樹脂ブレンドの層を配し、外層に内層よりも高い溶融開始温度を有する同様のポリオレフィン系ポリマーやポリエステルを含む樹脂ブレンドの層を配した2層構造のシート材を用いることができる。この場合、易剥離部4が形成されるべき部位にのみ、イージーピールオープン性材料の層を形成することもできる。なお、このような制約があるのは酸素系漂白剤が密封されている区分室Aのみであり、区分室Bについては水性液の液漏れが生じなければその構成材料に特に制限はない。尤も容器1の製造において区分室Aと区分室Bとで異なるシート材料を用いると、製造に手間がかかる場合が多いことから、一枚のシート材から容器1を製造することが好ましい。
酸素系透過性の材料としては例えば、延伸ポリプロピレン、低密度ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。イージーピールオープン性材料としては例えば、特許第2675075号明細書の請求項1や同公報の第6欄41行〜第7欄40行に記載の溶融開始温度が異なる少なくとも2種以上のポリオレフィン系樹脂からなる樹脂混合物が挙げられる。
区分室Aにおける酸素透過性の程度は、100〜20000ml/(m2・day・MPa)(20℃、90%RH、JISK7126)、特に200〜15000ml/(m2・day・MPa)(20℃、90%RH、JISK7126)であることが好ましい。
酸素系漂白剤が保持される担体2は、可撓性を有し、上記洗浄剤が含浸可能なものであり、使用時に十分な強度を有し、くず等の発生の無いものが用いられる。特に無荷重下において該担体重量に対して、50〜5000質量%の洗浄液を含浸しうる担体を用いることが好ましい。さらに好ましくは、200〜1000質量%の洗浄液を含浸しうる担体を用いるのが好ましい。そのような担体としては、繊維状材料から構成される繊維構造体、例えば、各種紙、不織布、織布若しくは編布及びパルプシートが挙げられる。これらの繊維構造体を構成する繊維状材料としては、例えばセルロース系繊維、変性セルロース繊維、合成繊維及びこれらの二種以上の混合物などが挙げられる。上記セルロース系繊維としては、例えば木材系パルプや綿、麻等の天然繊維、テンセル、ビスコースレーヨンやアセテート等のセルロース系化学繊維が挙げられる。一方、上記合成繊維としては、例えば、ポリエチレン系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維及びこれらの合成繊維の少なくとも二種を芯鞘型等に複合化した繊維、並びにこれらの合成繊維の少なくとも二種を混合した繊維等が挙げられる。
また、樹脂からなる多孔質構造体(例えば、スポンジ状構造体)も上記担体として使用できる。この場合、該多孔質構造体の形状としては、例えばシート状や柱状、直方体等が挙げられるがこれに限定されるものではない。上記多孔質構造体を構成する材料としては、セルロース系樹脂、合成繊維及びこれらの二種以上の混合物などが挙げられる。上記セルロース系樹脂としては、ビスコースレーヨンやアセテート等が挙げられる。一方、合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂などが挙げられる。
特に、担体への上記洗浄剤の含浸性、ならびに洗浄剤含浸物品の使用感、及び操作性の点から、上記担体として、紙、不織布、織布、編布、パルプシート又は可撓性多孔質構造体を用いることが好ましい。なお、坪量は、清掃性能および経済性の面から20g/m2〜300g/m2程度が好ましい。
また、担体2として、先に述べた通り2枚のシート材から構成されたシートを用いることも好ましい。2枚のシート材は、先に述べた、紙、不織布、織布、編布、パルプシート又は可撓性多孔質構造体の中から任意に組み合わせることができる。
また、これらのシート材22,23のうち少なくとも一方、例えば図2及び図3におけるシート材22は、硬質表面に存する汚れに対する研磨性ないし掻き取り性を有していることが好ましい。これによってウエット状態の担体2による清掃対象面の清拭操作を一層効率的に行うことができる。
図3に示すように、シート材22はその表面、つまり担体2における清掃面に、熱可塑性繊維の先端部が多数存在して、該清掃面が、清掃対象面に存する汚れに対する研磨性ないし掻き取り性を有することが好ましい。これによって、汚れの除去性が一層高まる。先端部の本数は、清掃対象面に存する汚れに対する十分な研磨性ないし掻き取り性が発現するのに十分な数とする。この目的のために、熱可塑性繊維として、繊維長が2〜15mmで且つ繊度が10〜150dtexのものを用いることが好ましい(以下、この熱可塑性繊維を、太径熱可塑性繊維という)。太径熱可塑性繊維を用いることで、シート材22の表面に多数の先端部が存在することになり、清掃対象面に存する汚れに対する研摩性ないし掻き取り性が高くなる。
太径熱可塑性繊維の繊維長は、該シートを形成する方法に適した繊維長に設定できる。例えば、シート材22をエアレイ法で形成する場合、繊維長を2〜15mmとすることでシート材22からの繊維の脱落が防止され、また繊維を均一に分散させることができる。特に、太径熱可塑性繊維の繊維長が好ましくは3〜8mm、更に好ましくは4〜6mmであると、シート材22からの太径熱可塑性繊維の脱落等が一層防止され、また一層均一で、汚れの掻き取り性に優れたシート材22を形成することができる。また、前記範囲内の繊維長は、シート材22をエアレイ法で形成する場合に、ウエブ形成の点から好適な繊維長でもある。シート材22を湿式抄紙法で形成する場合には、繊維長を0.1〜20mm、特に0.2〜15mmであることが好ましい。シート材22をスパンレース法、サーマルボンド法、ニードルパンチ法により形成する場合には、繊維長は30〜100mm、特に35〜65mmであることが好ましい。
太径熱可塑性繊維の繊度を前記範囲内とすることで、こびりついた汚れ(紅茶等のシミ汚れ、油の焦げ付き汚れ)の掻き取り性が良好となり、また繊維を均一に分散させることができる。
太径熱可塑性繊維としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸やポリメタクリル酸等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂、ナイロンなどのポリアミド系樹脂が用いられる。樹脂製の太径熱可塑性繊維を用いる場合、その樹脂硬度は、ロックウェル硬さでR40〜R150の範囲が好ましい。特に、汚れの掻き取り性を向上させる点からは、R80〜R150の樹脂を用いることが好ましい。前記の各種原料のうち、2種の樹脂の組み合わせからなる複合繊維(芯鞘型複合繊維やサイド・バイ・サイド型複合繊維)を用いることもできる。太径熱可塑性繊維として、捲縮性を有しているものを用いることもできる。これによって、シート材22の厚み感(嵩高性)を向上させることができ、良好な拭き心地が得られる。捲縮形態としては、スパイラル型、ジグザグ型、U字型などがあり、これの何れもが好適に用いられる。太径熱可塑性繊維は1種又は2種以上を用いることができる。
シート材22をエアレイ法で製造すると、太径熱可塑性繊維をランダムに三次元配向させることが可能であることから、シート材22の表面に、太径熱可塑性繊維の先端部を多数存在させることができる。特に、太径熱可塑性繊維として前記繊維長のものを用いることで、該太径熱可塑性繊維がシート材22の厚み方向に配向し易くなり、汚れの掻き取り性が高くなる。その上、太径熱可塑性繊維として前記繊度のものを用いることで、該太径熱可塑性繊維の剛性が高くなり、汚れに対する研摩性ないし掻き取り性が一層高くなる。
担体2を構成する他方のシート材も、前述したシート材22と同様の構成とすることができる。或いはシート材22とは異なる材料、例えば紙、不織布、織布、編布、パルプシート又は多孔質構造体からシート材23を構成することもできる。異なる材料である場合には、酸素系漂白剤の粉末の脱落防止や水性液の含浸性の観点からシート材23の構成材料を選定することが好ましい。具体的には親水性繊維を含む繊維シートを用いることが好ましい。親水性繊維としては、レーヨン及びキュプラ等の再生セルロース繊維、針葉樹クラフトパルプや広葉樹クラフトパルプのような木材パルプ、木綿パルプ及びワラパルプ等の天然セルロース繊維などの親水性セルロース繊維が挙げられる。シート材23は、親水性セルロース繊維のみから構成されていても良く、或いは他の繊維材料を含んでいてもよい。他の繊維材料としては、例えばポリエチレン繊維やポリプロピレン繊維などの熱融着性繊維(熱可塑性繊維)を用いることができる。熱融着性繊維が含まれていると、2枚のシート材のヒートシール性が良好になる。他方のシート材は例えばエアレイ法、スパンレース法などの各種不織布製造方法あるいは湿式抄紙法によって製造することができる。
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、漂白剤と水性液とが、互いに離隔された二つの区分室A,Bを有する一の容器1に密封されていたが、これに代えて互いに別体となっている個別の容器に漂白剤と水性液とがそれぞれ封入されていてもよい。この場合には、使用時に各容器を開封して漂白剤と水性液とを混合すればよい。
また、漂白剤が坦持される担体は前述の実施形態のものに限定されず、他の形態のシート材を担体として用いてもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〜6〕
(1)容器の製造
図1に示す容器を製造した。即ち、イージーピールオープン性材料層(未延伸ポリプロピレン 20μm)/酸素透過性層(ポリエステル 12μm)からなる積層材料をイージーピールオープン性材料層が容器の内側になるように袋状に成形した。酸素透過度は1151ml/(m2・day・MPa)(20℃、90%RH JIS K 7126)であった。
(2)担体の製造
図2に示す担体を製造した。即ち、セルロース系繊維としてのパルプ繊維(長さ加重平均繊維長2.5mm)と、熱融着性繊維としての芯がポリエチレンテレフタレートで鞘がポリエチレンからなる芯鞘構造の捲縮タイプ低融点複合繊維(2.2dtex×5mm、鞘部分の融点130℃)とを60/40の重量比で混合して原料を調製した。この原料からエアレイ法によりウェブを形成した。このウェブにおける構成繊維同士の交点を、バインダー(スチレン−ブタジエンゴム)によって接着し、坪量70g/m2の第1のエアレイド不織布(乾式パルプシート)を得た。これとは別に、芯がポリエチレンテレフタレートで鞘が低融点ポリエチレンテレフタレートからなる繊度56dtexの捲縮タイプ芯鞘型複合繊維(鞘部分の融点110℃)と芯がポリエチレンテレフタレートで鞘が低融点ポリエチレンテレフタレートからなる繊度2.2dtexの捲縮タイプ芯鞘型複合繊維(鞘部分の融点110℃)とを75/25の重量比で混合して原料を調製した。この繊維原料からエアレイ法により坪御量80g/m2のウェブを形成した。このウェブにおける構成繊維同士の交点を熱融着によって接着し、第2のエアレイド不織布を得た。得られた第1エアレイド不織布の上に第2のエアレイド不織布を積層し、両者をヒートエンボスによって熱融着一体化し、坪量150g/m2の担体を得た。
(3)密封される剤
表1に示す剤を同表に示す量で、容器の区分室A、Bにそれぞれ密封して、漂白洗浄担体入りの容器を得た。漂白剤は上記で製造した担体に保持された状態で密封されている。
〔性能評価〕
実施例及び比較例で得られた漂白洗浄担体入りの容器について、以下の方法で紅茶汚れ漂白率を測定し、また変性油汚れ洗浄性、貯蔵安定性及び基材損傷防止性を評価した。これらの結果を表1に示す。
〔紅茶汚れ漂白率〕
ポリエステル/アクリル系人工大理石(色:白)を予めサンドペーパーで研磨した。その上に、紅茶ティーバッグ(日東紅茶製)1袋を150mlのお湯(95℃)で5分間抽出した紅茶液を0.1g/cm2塗布した。塗布部分を25℃で1昼夜乾燥させた後に水洗いした。各区分室に密閉されている剤を混合させて得られた混合液を、その放出量が0.2ml/100cm2となるように含浸させた担体を用いて、紅茶液の塗布部分を清拭し、25℃にて10分間放置後、水洗いした。初期、紅茶汚れ付着後及び洗浄後それぞれの人工大理石のb値を測定し、以下の式にから漂白率を求めた。
漂白率(%)=(汚れ付着後のb値−洗浄後のb値)/(汚れ付着後のb値−初期のb値)×100
〔変性油汚れ洗浄性〕
サンドペーパーで表面を擦った鉄製のテストピース(30×80mm)にサラダ油を0.06g均一に塗り、160℃で120分間焼き付けて変性油汚れを作った。この変性油汚れの鉛筆硬度は、HBであった。各区分室に密閉されている剤を混合させて得られた混合液を、その放出量が0.2ml/100cm2となるように含浸させた担体を用いて、作製した変性油汚れを30回清拭し、その後水洗いをした。その後、以下の基準によって、変性油汚れ洗浄性を評価した。
○:きれいに落ちている。
○△:一部に汚れが残っている。
△:半分程度汚れが残っている。
×:ほとんど汚れが落ちていない。
〔貯蔵安定性〕
各サンプルを40℃/80%RHの保存室に保管し、1ケ月後の容器の外観について以下の基準によって評価した。
○:膨れ、へこみがない。
△:やや膨れているか又はへこんでいる。
×:大きく膨れているか又はへこんでいる。
〔基材損傷防止性〕
各区分室に密閉されている剤を混合させて得られた混合液をその放出量が0.2ml/100cm2となるように含浸させた担体を用いて、各種テストピースを1日5往復清拭し、その後水洗いをし乾燥させた。各テストピースを40℃/80%RHに保存した。上記の操作を2週間繰り返し、2週間後に各テストピースの状態を観察し、以下の基準によって評価した。
○:変化なし。
×:変色、サビが見られる。
Figure 0004201692
表1に示す結果から明らかなように、実施例の漂白洗浄担体入り容器を用いると、漂白率が高くなることが判る。また変性油汚れに対する洗浄性及び貯蔵安定性が高く、漂白剤の変性が防止されることが判る。更に基材(清掃対象面)に損傷を与えにくいことが判る。
本発明の硬質表面用漂白洗浄担体入り容器の一実施形態を示す一部破断斜視図である。 酸素系漂白剤の粉末を保持した担体を示す斜視図である。 図2におけるIII−III線断面図である。 図1に示す硬質表面用漂白洗浄担体入り容器の使用方法を示す説明図である。
符号の説明
1 漂白洗浄担体入り容器
2 担体
3 仕切り部
4 易剥離部
5 漂白剤の粉末
21 空間
22,23 シート材
A,B 区分室

Claims (8)

  1. 互いに隔離された二つの区分室を有する一の容器からなり、酸素系漂白剤の粉末と水性液が各室にそれぞれ別個に密封されていて、酸素系漂白剤の粉末が担体に保持されており、両者の密封状態を解いて混合して使用される硬質表面用漂白洗浄担体入り容器であって
    前記担体が2層構造の繊維シートからなり、
    前記繊維シートは、周縁部において互いに接合されており、且つ該繊維シートの周縁部より内部の位置においても、長手方向に沿って所定間隔を置いて複数箇所で接合されており、この接合によって前記担体に、長手方向に延びる閉じた空間が複数箇所形成され、該空間内に前記酸素系漂白剤の粉末が保持されている硬質表面用漂白洗浄担体入り容器
  2. 少なくとも酸素系漂白剤の粉末が、酸素透過性の材料で密封されている請求項1記載の硬質表面用漂白洗浄担体入り容器。
  3. 前記繊維シートにおける一方のシート材が、繊度が10〜150dtex且つ樹脂硬度がロックウェル硬さでR40〜R150の範囲にある熱可塑性繊維を含み、
    前記繊維シートにおける他方のシート材が、前記一方のシート材とは異なる材料から構成され、且つ親水性繊維を含む繊維シートからなり、
    前記繊維シートにおける各シート材がエアレイ法によって製造されたものである請求項1または2記載の硬質表面用漂白洗浄担体入り容器。
  4. 二つの区分室を離隔する仕切り部に、外力の作用によって接合状態が容易に解かれて両区分室が連通する易剥離部が設けられており、該易剥離部を剥離させることにより各区分室の密封状態が解かれて担体に保持された酸素系漂白剤の粉末と水性液とが混合される請求項3記載の硬質表面用漂白洗浄担体入り容器。
  5. 前記担体が、無荷重下において該担体重量に対して、50〜5000質量%の洗浄液を含浸しうるものである請求項1〜4の何れかに記載の硬質表面用洗浄担体入り容器。
  6. 前記担体が、硬質表面に存する汚れに対する研磨性ないし掻き取り性を有しているシートからなる請求項1〜5の何れかに記載の硬質表面用漂白洗浄担体入り容器。
  7. 水性液が界面活性剤及びアルカリ剤を含む水である請求項1〜の何れかに記載の硬質表面用漂白洗浄担体入り容器。
  8. 互いに隔離された二つの区分室を有する一の容器の各室にそれぞれ別個に密封されている、担体に保持された酸素系漂白剤の粉末と水性液との密封状態を解いて両者を混合させ、混合液を含んだ前記担体によって清掃対象面を清拭する漂白清掃方法であって、
    前記担体と2層構造の繊維シートを用い、
    前記繊維シートは、周縁部において互いに接合されており、且つ該繊維シートの周縁部より内部の位置においても、長手方向に沿って所定間隔を置いて複数箇所で接合されており、この接合によって前記担体に、長手方向に延びる閉じた空間が複数箇所形成され、該空間内に前記酸素系漂白剤の粉末が保持されている漂白清掃方法
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