JP4147048B2 - エラストマー塗装形状物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気機械、電子機器、移動機械、一般機械、その他の緩衝部、結線ジャック部の防塵キャップ、スイッチボタン等に使用される、エラストマー塗装形状物に関する。特に、材質がエラストマーで作られた部品を装飾のために加飾し、又は印刷や塗装で表示し、しかも耐磨耗性に優れた塗装膜がされているエラストマー塗装形状物に関する。
【0002】
【従来の技術】
エラストマーとはゴム的な物性を有する物体を言い、ゴム、又は熱可塑性エラストマー(以下、TPE(Thermo Plastic Elastomerの略)という。)を指す。ゴムは熱硬化性樹脂の一種であり、TPEは文字通り熱可塑性樹脂である点で異なる。機械的性質、耐熱性、耐候性等の物性ではゴムの方が優れているが、多くの用途の中にはTPEの使用で十分役目を果たせる分野がある。
【0003】
TPEを使用すると、射出成形機を使用できるので生産性が良く複雑な形状品を得ることができるし、最も耐熱性の良い熱可塑性ポリエステルエラストマー(以下、TPEE(Thermo Plastic Poly-ester Elastomerの略)という。)や、耐熱性に比較的優れている熱可塑性ポリウレタンエラストマー(以下、TPU(Thermo Plastic Poly-urethan Elastomerの略)という。)や、熱可塑性ポリアミドエラストマー(以下、TPA(Thermo Plastic Poly-amide Elastomerの略)という。)は、通常の使用環境ではゴムに近い物性が維持できる。
【0004】
これらの素材で作られた部品は、各種機械、装置、機器等の緩衝部によく使用される。例えば、TPU、TPA、TPEE等を携帯電話や携帯型パソコンの筐体外部に使用することにより、機器を誤って落下させたときの内部回路への衝撃を緩和することができる。また、携帯電話のイヤホンジャックキャップ、電源ジャックキャップ等は殆どがTPEE製の部品である。
【0005】
従来、TPU、TPEE、TPA部材への塗装は、一般的に言って十分に満足できる品質ではなかった。即ち、硬質の物質、例えばABS樹脂、PC(ポリカーボネート)、PP(ポリピロピレン)等の硬質の合成樹脂、金属、木材、ガラス、その他の軟質でない硬い物の表面に塗装した塗装面と比較して、生地が変形し易いために割れが生じ易く、かつ一般的には接着力も劣り、その結果、装飾性も耐久性も硬質面への塗装に比較して大きく劣っていた。
【0006】
その理由は、柔軟で伸びがある生地に対して十分接着力のある弾性塗料が開発されていなかったことによる。更に言えば、耐熱性の高い熱可塑性エラストマーであるTPEE製の部材(部品)に対して塗装した場合でも、やや強い力で擦過すると局所的な瞬間発熱でTPEE自体の強度が低下して削られることがあり、仮にTPEEと塗膜の接着強度がかなり強くとも塗膜は生地TPEE諸共剥がれてしまう事故もある。
【0007】
これらの事情からTPEE部材への塗装が行なわれることは殆どない。一般に、TPEEは使用に耐えうるような丈夫な塗装ができないというのが当業者の常識のようであり、少なくとも本発明者等が知る限り、TPU、TPEEやTPAに塗装して商品化したという話は、聞いたことがない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記目的を達成する。
本発明の目的は、耐熱性の高いエラストマーである、TPEE、TPU、及びTPAを主に含むTPE部材や、これらTPEと硬質物質の双方から接着法で得た一体化部材、融着その他の手法で得られた一体化部材等に対して、十分実用に耐えるエラストマー塗装形状物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、次の手段を採る。
本発明のエラストマー塗装形状物は、
熱可塑性樹脂組成物の生地に少なくともUV塗装をしたエラストマー塗装形状物であって、
前記UV塗装に使用するUV硬化塗料は、
分子内に次記式(1)及び/又は次記式(2)の構造を含むオリゴマーが重量比で40%以上含まれるポリウレタンアクリレート混合物を光重合性プレポリマーとし、前記光重合性プレポリマーが重量比で全硬化成分の30〜70重量%を占め、
【数3】
Figure 0004147048
【数4】
Figure 0004147048
分子内に前記式(1)及び/又は前記式(2)を含むアクリレート、炭素数10〜14の高級アルコールのアクリレート、イソボルニルアクリレート、の群から選択される1種以上を10〜95重量%含み、
N−ビニルピロリドン、及び/又はN−ビニルカプロラクタムを5〜40重量%、
重合能を有するエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマー0〜85重量%、
を含めた混合物全体を光重合モノマーとし、
この光重合モノマーが重量比で前記全硬化成分の30〜70重量%を占め、かつ硬化後の樹脂分の引張破断伸びが20〜80%であり、
前記熱可塑性樹脂組成物の生地は、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、及び熱可塑性ポリアミドエラストマーを主に含む熱可塑性樹脂組成物から選択される1種以上であることを特徴とする。
【0010】
又、前記生地、装飾のための加飾塗装層を有し、この加飾塗装層の上層に、前記UV硬化塗料によりUV塗装されている前記UV硬化塗装層を有していると良い。更に、前記生地、金属蒸着されている金属蒸着層を有し、この金属蒸着層の上層に、前記UV硬化塗料によりUV塗装されている前記UV硬化塗装層を有していると良い。
【0011】
更に、前記エラストマー塗装形状物は、前記熱可塑性樹脂組成物の生地と、ABS樹脂、PC、PP、FRP、金属、木材、及びガラスから選択される1種以上の硬質の物質が一体化されたものであると良い。
更に、前記エラストマー塗装形状物は、表示のための印刷層を含んでいるものであっても良い。以下、本発明を構成する各要件毎に、その詳細を説明する。
【0012】
〔TPE製の生地〕
TPE製の生地には、TPEE、TPU、又はTPAを主に含む熱可塑性樹脂組成物が使用できる。この樹脂組成物を射出成形、又は、その他の熱加工工程で得た成形物を生地として使用する。
以下、まずこの樹脂組成物に含まれるTPE類について詳しく述べる。市販されているTPEE系TPEは、ポリブチレンテレフタレートからなるハードセグメントと、ポリテトラメチレンエーテルグリコールのテレフタル酸エステルからなるソフトセグメントが交互に結合したマルチブロックポリマーであるTPEEを主成分とする。このTPEE分をそのまま成形材料として使用することもあるが、多くはTPEEを主成分として、これに可塑剤や、EPR(エチレンプロピレンゴム)等の生ゴム類、SEBS(ポリスチレン/ポリエチレン/ポリブチレン/ポリスチレンのブロックポリマー)やSEPS(ポリスチレン/ポリエチレン/ポリプロピレン/ポリスチレンのブロックポリマー)等の軟質樹脂類、老化防止剤、顔料、染料、酸化防止剤、離型促進剤、結晶化核剤、光拡散材その他を加えペレット化され販売される。
【0013】
また、市販のTPU系TPEは、ハードセグメントがウレタン構造でソフトエレメントがポリエーテルやポリエステルからなるTPUを主成分とし、TPA系のTPEはハードセグメントがポリアミドでソフトエレメントがポリエーテルやポリエステルのTPAが主成分であるが、各々これに可塑剤、軟質樹脂、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、離型促進剤、その他が加えられていることが多い。本発明で使用できる熱可塑性樹脂組成物として、前述したTPEE、TPA、TPUがそのまま使用できるし、各種副成分をコンパウンドした混合組成物も問題なく使用できる。
【0014】
本発明に用いられるこれら熱可塑性樹脂組成物の硬度に関し、JISのA硬度で70度以下の軟質材である場合は、得られた生地が塗膜に対して柔らか過ぎるのであまり好ましい生地とは言えない。ただし、JISのA硬度70度以下の柔らかいTPE組成物の使用品であっても使い方によっては使用できる。例えば、硬質樹脂製の機器ケースの表面に、厚さ数ミリでTPEを接着や融着した形状物を生地とする場合、TPEの下地はしっかり固定されているので、かなり軟質のTPE組成物の使用であっても本発明を適用しても実用に耐えることができる。
【0015】
即ち、JISのA硬度70度以下の非常に軟質なTPEであっても、塗装される部位が実用時に繰り返し荷重により大きく屈曲されないような個所であれば特に問題は発生しない。もし生地が非常に軟質で、且つ生地が強い力で伸ばされたとき、塗膜は切れて無数の切れ目が生じるが、剥がれはせず生地にしっかり付着している。伸ばした力を抜いて形状が元に戻ったとき、切れ目は塞がって見えなくなる。
【0016】
〔硬質物質とTPEの一体化部材の生地〕
本発明でいう硬質物質とは軟質樹脂でない物質を指し、ABS樹脂、PC、PPなどの熱可塑性樹脂、FRPなどの熱硬化性樹脂などの合成樹脂に限らず、金属、木材、ガラス、その他の軟質でない硬い物の全般を指す。硬質物質とTPE類の一体化は双方の成形品を接着剤で接着してもよいし、硬質樹脂が熱可塑性樹脂であれば2色成形やインサート射出成形で融着され一体化された成形品でもよい。
【0017】
〔金属蒸着〕
本発明でいう金属蒸着とは、例えばアルミニューム、クロム、錫などの蒸着である。公知技術である蒸着釜法やスパッタリングで、TPE部材の表面に金属蒸着を行なう。蒸着に対応する生地TPEはJISのA硬度で90度以上の硬い物が好ましいが、JISのA硬度で90度以下の柔らかい生地にも蒸着自体は可能である。
【0018】
従来の当業者の技術常識では、TPEを鍍金風にするというアイデアはなかったし、硬い金属皮膜と柔らかいTPEを一体化できるということが元々科学的でないので、考えること自体も非科学的であったと言える。しかしながら、これらの考え方とは関係なく、TPE表面に金属皮膜を乗せること自体はABS樹脂をアルミ蒸着するのと同じ様に可能であるし、特に困難なことではない。
【0019】
例えば、TPEE製の形状物を蒸着釜に仕込み、10-3mmHgレベルの真空とし、ABS樹脂をアルミ蒸着する場合とほぼ同条件とすることで、TPEE表面をアルミ蒸着膜で覆うことができる。TPE生地上の金属蒸着膜は剥がれ易いので、蒸着釜やスパッタリング装置から出した後、直ぐにUV塗装工程に送るか、又は作業者の手に接触することで蒸着膜が割れたり剥がれたりしないようにして保存することが必要である。
【0020】
〔下地塗装〕
本発明では、下地塗装は必ずしも必須の要件ではない。本発明で指定した熱可塑性樹脂組成物製の生では、基本的に下地塗装を必要としない。即ち、UV塗装のみでOKというものは下地塗装を考慮する必要はない。ここでいう下地塗装とは、生地とUV塗装層の間に挟む加飾塗装層である。下地塗装をする場合、この塗膜は生地に強く接着することがまず必要である。生地の材質によって使用する下地塗料の構成ポリマー種も当然異なる。
【0021】
本発明に使用される下地塗料は、使用される生地の材質に適合させて最適な塗料を用いるが、これは実際の塗装試験によって選択する。また、この塗装試験は、下地塗料の塗装硬化の結果を見るだけでなく、更にUV硬化塗料を上塗りし硬化させ、得られた物の屈曲、擦過試験等の結果を見て進める必要がある。何故なら、生地と下地塗料の接着が十分であっても、これにUV塗装すると下地塗料の特性が変わることが多いからである。
【0022】
即ち、下地塗料とUV硬化塗料の接着力が強すぎて、一旦生地に接着していると見られた下地塗料の塗膜が、擦過試験で剥がれてしまうことがある。又、生地が硬質物質とTPE組成物とからなる一体化品である場合、下地塗料の選択は更に複雑になる。硬質物質に適合する下地塗料を使うと、一般に下地塗料とエラストマーとの接着力は弱くなり好ましくない。
【0023】
一方、TPEに最適な下地塗料を選択すると硬質物質への接着力が不十分になり、擦過試験で剥離することが多い。本発明者等の実験では、軟質材に適した下地塗料やプライマ−を薄く塗装し、その上に硬質樹脂用の弾性加飾塗料を塗装すること、要するに、2層以上の下地塗装が好ましいようであった。
【0024】
従って、本発明の下地塗装は1層塗りとは限らない。ただし、1層塗りでも複層塗りでも、下地塗装は最終的に十分硬化させる必要がある。例えば、塗料メーカーが指定している硬化条件より厳しい条件で硬化させ、更に硬化をより確実にするために数日の間室温で放置してから次のUV硬化塗料塗布工程に送るのが好ましい。理由は、UV硬化塗料に多量に含まれる光重合モノマーにある。
【0025】
UV硬化塗料は、これを塗布の後に70〜80℃で数分の間乾燥させるが、この乾燥工程で揮発するのは溶剤が主であって光重合モノマーは殆ど揮発しない。乾燥工程で溶剤の大部分を揮発させた後で紫外線を照射してUV塗膜を硬化させるが、塗布以降から紫外線照射工程の間に時間がかかれば、光重合モノマーは強い溶剤として働き下地塗膜を部分的に壊してしまうことになる。もし下地塗膜が十分硬化していれば、この様な事故は殆ど避けることができる。
【0026】
〔UV硬化塗料〕
市販されている一般的なUV硬化塗料は、硬化後の樹脂硬度を優先しているものが大部分で柔軟性が低く殆ど使用できない。一方、ポッテイング用に市販されているUV硬化材料は、柔軟性に優れているが薄い塗膜で使用するには耐磨耗性が不足する。本発明で使用できるUV硬化塗料は、少なくとも、硬化後の塗膜の引張破断伸びが20〜80%、好ましくは25〜60%、である範囲の柔軟性を持たせたものである。
【0027】
伸びが20%以下では軟質材であるTPEに塗布するには無理がある。また、伸びが80%以上のものは組成物の配合を工夫しても硬度と耐磨耗性が実際の使用場面で不足する。また、硬化後の樹脂膜に求められるのは柔軟性だけではない。その他に、耐磨耗性、硬度、滑り性、下地との接着力、低い変色性、等が必要であるから、塗料中に含まれるUV硬化成分の組成内容は重要である。
【0028】
UV硬化塗料にはUV硬化成分の他に、溶剤、レベリング剤、顔料・染料等の加飾材が含まれるが、本発明では硬化成分が重要である。硬化成分は光重合プレポリマー、光重合モノマーと、少量の光開始剤からなる。物性は、基本成分である光重合プレポリマー、光重合モノマーで決まるので、これらについて詳細に説明する。
【0029】
本発明に使用するUV硬化塗料に含まれる光重合プレポリマーは、基本的にポリウレタンアクリレートである。この光重合プレポリマーは、空気の共存下でも塗膜のUV硬化に支障が少ないうえ、硬化後の塗膜の耐磨耗性が非常に優れている。
【0030】
具体的には、光重合プレポリマーは殆どポリウレタンアクリレートであって、しかも、分子内に式(1)及び/又は式(2)の構造を含むポリウレタンアクリレートが、重量比でポリウレタンアクリレートの40%以上であり、50%以上であるのが好ましい。式(1)(2)の構造を含むポリウレタンアクリレートは柔軟性を与え易い。
【0031】
【数5】
Figure 0004147048
【数6】
Figure 0004147048
また、光重合プレポリマー全体は重量比で全硬化成分のうちの30〜70%を占め、35〜65%であるのが好ましい。30%以下では塗料としての粘度が低くなり易い。また、70%以上では粘度が高くなり易い。
【0032】
次に本発明に使用するUV硬化塗料に含まれる光重合モノマーについて述べる。以下は、各モノマーが全光重合モノマー中に占める割合を示している。分子内に式(1)及び/又は式(2)の構造を含むアクリレート、炭素数が10〜14の高級アルコールのアクリルエステル、イソボルニルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、の群から選ばれる1種以上は、10〜95%含まれる。
【0033】
これらは何れも柔軟性を与え易いモノマーである。又、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、又はアミン系でしかも重合能を有するエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマーは、5〜40%含まれる。これらは下地への接着性を高める効果がある。その他の重合能を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーは、0〜85%含まれる。これら光重合モノマーは、重量比で全硬化成分のうちの30〜70%を占めるが、好ましくは35〜65%である。
【0034】
塗料とするには、詳細に前述した硬化成分の他に、溶剤、レベリング材、顔料・染料等が必要である。本発明は、UV硬化塗料の溶剤として、一般塗料用の溶剤、即ち、主として芳香族炭化水素とシクロヘキサノンを含み、若干の遅乾性溶剤(イソホロンなど)等も含めた混合溶剤を配合して使用したが、被塗装物や塗布方法により溶剤の最適組成は変わり得るので溶剤組成としては特に制限は付けない。また、本発明は、市販のレベリング剤、即ち、シリコーンオイルやシランカップリング剤等、から選んだ1種又は2種を配合した。
【0035】
配合比は、UV硬化成分を重量比で100重量部として、溶剤は80〜200重量部、レベリング剤は0.005〜2重量部として調整したものが塗料として好ましい。下地塗装の塗膜によっては、異なる溶剤系と異なるレベリング剤が適しているものと推定される。実際に適用するには、塗装対象に応じて塗料配合の試行錯誤による微調整が必要である。
【0036】
〔UV硬化塗料塗布〕
本発明のUV塗装はスプレーガンで行なうことができる。手吹きでも良いが、固定ガンを備え付けたスピンドル塗装ライン、又、ロボットにガンを備え付けたスピンドル塗装ラインの使用が量産には適している。塗装後に70〜80℃で10分ほど乾燥して溶剤を蒸発させた後、UV(紫外線)照射器の前を数分通過させ硬化させる。
【0037】
〔評価試験〕
本発明者らは当初の試作品として、(1)TPEE製の携帯電話電源ジャックキャップの加飾塗装(図1参照)、(2)透明ABS樹脂とTPEE組成物の2種材料を使ってインサート成形法で作った携帯電話器用キーパッド形状の生地の加飾印刷塗装を行なった(図2〜4参照)。
【0038】
携帯電話器の分野では、通常の温度と湿度に関する環境試験の他に、印刷塗装部分を消しゴムで消す消しゴム試験、印刷塗装された部品で屈曲される部品での繰り返し屈曲試験等が経験上の試験として行われている。これらの試験基準は携帯電話器メーカーによって異なる。一例では、消しゴム試験は、指定プラスチック消しゴムで荷重4.9N程度をかけて塗装面に押し付け、1000往復とか2000往復して印刷表示が明瞭なこと、塗装が禿げぬこと等である。また、屈曲試験では、もっとも屈曲させられる可能性のある部位で、1000回程度繰り返し屈曲させて塗膜に剥がれがないこと等である。
【0039】
〔作用〕
本発明は、TPEE、TPU、又はTPAを主成分として含む熱可塑性樹脂組成物製の形状物の表面に、UV塗装を直接行っても良い。又は、加飾塗装をした後にUV塗装しても良い。また、これらTPE組成物と硬質物質とが一体化した形状品にも同様に直接的にUV塗装、又は加飾塗装した後でUV塗装をすることができる。
【0040】
このようなことが可能になったのは、硬化後の熱可塑性樹脂にある程度の伸びがあるUV硬化塗料をTPE組成物成形品の表面に塗布して硬化させた場合、生地TPE組成物成形品の曲げや伸びに対して追従できること、またUV硬化塗料が生地や下地塗膜に対して非常に強く接着でき、耐磨耗性の優れていることによる。本発明を使用することで、モバイル電子機器等の衝撃防止部、各種ジャックキャップ、自動車内装部品、その他において、装飾性が高く、耐候性よく、かつ磨耗に強い部品に生まれ変わらせることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下に実施例を示して本発明の具体的な実施の状況を示す。
[実施例1]
図1は、携帯電話の電源ジャックキャップを模した試験片の外観を示す図である。この電源ジャックキャップ5は、端部を固定され他端を開閉するので端部近傍は折曲げ応力を受ける。この電源ジャックキャップ5は、TPEE材料「ハイトレル5557(商品名、東レデュポン社製)」で成形した。電源ジャックキャップ5を塗装用の治具に両面テープで貼り付け、治具を回転しつつ電源ジャックキャップ5の表面に下地塗装した。この塗装層6は、塗装ブースに続くトンネル型乾燥器により簡易乾燥した。使用塗料は以下に示す。
【0042】
シルバーメタリックに調色した市販品である2液性ウレタン硬化型TPE用塗料と、その硬化促進剤、その塗料用溶剤を塗料会社指示のレシピ−で混合し、塗布し、70℃×5分の簡易乾燥を行なった。
【0043】
次に、微細雲母粉を用意し、これを3重量%分、前述した市販2液性ウレタン硬化型TPE用塗料で無調色物の塗料、即ちクリア塗料に混合した。更に硬化促進剤、溶剤を加えてパール入りクリア塗料とし、前記塗装物に上塗りした。70℃×5分の簡易乾燥の後、その塗料の指定の硬化条件(70℃×30分)より高い温度と時間である80℃×1時間の硬化をさせ、更にそのまま室温で翌日まで放置した。
この2層の下塗りをした生地を、以下のUV硬化塗料で3層目を塗布した。まず使用したUV硬化塗料の製造法を述べる。次の3段階で製造した。
【0044】
(ウレタンアクリレートの合成)
攪拌機を備えた反応容器に、ノリルフェノキシテトラエチレングリコールアクリレート「アローニクスM113(東亜合成社製)」を100g、2,4−トリレンジイソシアネートを70.2g、ジブチル錫ジラウレートを1g、及び重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル-メチルフェノールを0.3g仕込んだ。これに平均分子量4000のエチレンオキサイドと1,2−ブチレンオキサイドとの共重合ジオール(エチレンオキサイド:1,2−ブチレンオキサイド=重量比で3:7の物)である「PBG2000(第一工業製薬社製)」4453gを温度40〜50℃に保ちながら添加し、2時間反応させた。次いでヒドロキシエチルアクリレート26.8gを添加し、50〜60℃で5時間攪拌を継続した後、反応を終了させ、数平均分子量が約10800のウレタンアクリレートを得た。
【0045】
(UV硬化性液状組成物の作製)
攪拌機を備えた反応容器に、前記ウレタンアクリレートを54部、アローニクスM113を24部、イソボルニルアクリレートを13.5部、N−ビニルピロリドンを5部、老化防止剤「Irganox1035(チバガイギー社製)」を0.3部、ジエチルアミンを0.1部、及びシランカップリング剤「SH6062(トーレシリコーン社製)」0.4部を50〜60℃で攪拌混合し、粘度が3000cpの透明液状組成物を得た。ここへ光開始剤のベンゾフェノン3部を加え、更に攪拌混合してUV硬化性液状組成物を得た。このUV硬化性液状組成物を150μm厚のアプリケーターバーを用いてガラス板上塗布し、30mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させた。次いでガラス板上から硬化フィルムを剥がし1日放置して試験片とした。これを引っ張り試験機にかけたところ破断伸びは32%であった。
【0046】
(UV硬化塗料の作製)
攪拌機を備えた容器に、前述したUV硬化性液状組成物を100重量部、混合溶剤「PG7394C(藤倉化成社製)」を75重量部、シクロヘキサノン25重量部、レベリング剤「No3(長島特殊塗料社製)」を0.5重量部、室温下で攪拌混合してUV硬化塗料を得た。
このUV硬化塗料を、前述した下地塗装済みキャップに塗布し簡易乾燥しベルト型UV照射器に投入して硬化させ完成させた。雲母粉(パールとも言う)による輝度があって美感だけでなく、指による接触感は表面に凹凸がなく滑らかであり硬度もあった。無塗装の現行品と比較して高級感がある。
【0047】
前述した電源ジャックキャップ5の裏面側をカッターで切断して水平にし、両面テープで消しゴム試験機の固定台に粘着した。プラスチック製の消しゴム「MONO(トンボ社製)」上部に500gの錘を乗せて、キャップ上面の塗装面を擦る様に往復させた。1250回往復させて一旦停止し、表面を観察したところ目視では全く当初と変化なく、ルーペ観察でかろうじて擦り跡状の薄い線状痕が分かった。続けて計2000まで往復させたが、やはり目視でキズは見えなかった。
【0048】
次に、キャップ端部の細い部分を180度折り曲げた。塗装面に全く変化は見られないので、同様の折り曲げ動作を1000回繰り返した。目視で観察すると、剥がれは全くないが僅かにUV塗膜がシワ状に見えた。ルーペ観察したところ、シワはかえって分からない。そこでルーペ観察しつつ180度折り曲げると、UV塗膜に微細な切れ目が存在することが分かった。
【0049】
それでも剥がれは全く発生せず、力を抜いて折り曲げ部分がほぼ元に戻ると切れ目は繋がって見えなくなった。これらの実験結果から、塗膜のTPE部材に対する接着性は十分高く、UV塗膜の破断伸びを大幅に越えるレベルに生地が伸ばされた場合には微細に切れた形で接着していることが分かった。以上の結果から、この実施例による電源ジャックキャップ5は、携帯電話器の部品としての使用では全く実用性に問題のないことが確認できた。
【0050】
[実施例2]
実施例1で使用したと同じ金型を使用し、TPUである「レザミンPH890(大日精化社製)」で成形品を得た。成形品の表面側を、メタノールを湿した布で拭いて脱脂し、実施例1と全く同様に3層塗装しUV硬化させた。この表面は、実施例1で得られたのと同様に、指の感触では凹凸がなく滑らかであった。更に、実施例1と同様に消しゴム試験を2000往復行なったが、塗膜上に目視でキズらしいものは見出せなかった。
【0051】
[実施例3]
実施例1で使用したと同じ金型を使用し、TPAである「ペバックス4033SN(東レ社製)」で成形品を得た。成形品の表面側を、メタノールを湿した布で拭いて脱脂し、実施例1と全く同様に3層塗装しUV硬化した。表面は、実施例1で得られたのと同様にすべすべしていた。更に、実施例1と同様に消しゴム試験を2000往復行なったが、塗膜上に目視でキズらしいものは見出せなかった。
【0052】
[実施例4]
実施例1で使用したと同じ金型を使用し、TPEEである「ハイトレル4047(東レデユポン社製)」で成形品を得た。成形品の表面側を、メタノールを湿した布で拭いて脱脂し、下地塗装なしに、実施例1で使用したのと同じUV硬化塗料を使用して塗布硬化させた。表面は、実施例1で得られたのと同様にすべすべしていた。更に、実施例1と同様に消しゴム試験を2000往復行なったが、目視では塗膜上にキズらしいものは見出せなかった。
【0053】
[実施例5]
実施例1で使用したと同じ金型を使用し、TPEEである「ハイトレル4047」で成形品を得た。成形品を蒸着釜に入れて真空度を10-3mmHgとし、アルミニュームを使用して蒸着させた。蒸着時間は試行錯誤したが、蒸着操作を終えて常圧下に出して見た様子で表面側の全面が金属光沢に満たされた物を取り出せた。この蒸着済みキャップを塗装用の治具に両面テープで貼り付け、治具を回転しつつキャップ表面にUV塗装した。使用した塗料は実施例1で使用したのと同じUV硬化塗料であった。簡易乾燥させ、UV照射器で硬化した。表面は、実施例1と同様に凹凸がなく滑らかであった。更に、実施例1と同様に消しゴム試験を1000往復行なったが、その表面に目視ではキズらしいものは確認できなかった。
【0054】
[実施例6]
図2〜4は、複数の押ボタンを一体に成型した携帯電話器等のキーシートに適用した例である。透明樹脂であるポリカーボネート樹脂(PC)や透明ABS樹脂と、TPEE組成物とを一体にした成形品である。透明樹脂部分がキートップ1、TPEE組成物部分がシート部2を形成するように製作すれば携帯電話器用のキーシートができる。
これは、透明樹脂製のキートップ1と、TPEE組成物製のシート部2とを接着剤による接着、超音波接着、又は射出成形等による融着、その他の方法で固着させたものである。キートップ1を押すと、これを支持している基盤部分のスカート部3が撓んで、突起4がスイッチ(図示せず)を押して、電流をオンオフするものである。
【0055】
このキーシートの表側全体を加飾塗装し、次いでキートップ1の表面に文字数字等の表示を印刷し、続いてUV塗装する。数回行なう塗装は、何れもマスキングをする必要はない。以下、これを詳細に述べる。透明ABS樹脂「クララスチックST100(住友ノーガタック社製)」でキートップ1を成形し、このキートップ1を射出成形金型にインサートしてTPEE系樹脂である「ハイトレルSB704(東レデユポン社製)」と「プリマロイA1500(三菱化学社製)」の3:1混合物を射出して熱融着させキーシート状の生地を得た。
【0056】
この外観図を図2に示す。透明ABS製のキートップ1は厚さ1mmであり、TPEE組成物製のスカート部3の厚さは0.3mmであり、スカート部3はTPEE製の基盤部2に続いているが幅1mm厚さ0.15mmと特に薄くしたスカート部3である。キートップ1の裏面側はTPEE製の基盤部2が繋がっており0.3mmの厚さであり、キートップ1の中心に当たる位置の裏面側には直径2mmの突起4が更に0.3mmの長さで下に突き出している。
【0057】
なお、ハイトレルSB704には、TPEEの他に何らかの軟質化材が含まれており、プリマロイA1500にはTPEEの他にSEBSが含まれていることが分かっている。この混合物の硬度はJISA硬度70度程度で柔らかい。このキーシート生地を両面テープで台紙である厚紙に貼り付けた。まず塗装前にキートップ1の表面を、メタノールを湿した布で拭き脱脂した。
【0058】
市販品の塩素化オレフィン系プライマ−に白色顔料を混合して第1塗料とした。塗装ブースで塗装ガンを使用し、台紙を回転させながら薄く塗装した。70℃×5分の簡易乾燥をした。
【0059】
次に、市販の携帯電話ケースの塗装用に市販されている一般プラスチック塗装用塗料の2液性アクリルウレタン系塗料で半透明シルバーメタリックに調色した物を用意し、軟質性のイソシアネート系硬化材、塗料メーカー指定溶剤を40:10:20のレシピ−で混合し塗布した。この塗布後に簡易乾燥し、更にメーカー指定硬化条件(80℃×30分)よりきつい硬化条件である80℃×2時間の硬化をした。その後これを更に室温下で1日放置した。
【0060】
このキーシート用の受け治具を用意した。この受け治具には十数個の径1mmの穴が開けてあり、真空減圧手段で吸引してキーシートが動かぬように固定した。この固定後にパッド印刷し、図4の様に文字数字をキートップに印刷した。印刷に使用したインキは2液性ウレタン硬化型インキ「SG740黒(セイコーアドバンス社製)」であった。印刷後、80℃×1時間で硬化した。次に、実施例1と同じUV硬化塗料を使用して塗布し、簡易乾燥し、UV照射器で硬化した。
【0061】
得られた加飾物が図4に示すものである。これは携帯電話用のテンキー用キーシートの試作品である。キーシートの基盤部2の厚さは0.3mmと薄く、更にキートップ1の外周にはスカート部3の厚さ0.15mmと特に薄くした部分が幅1mm取り巻いているが、UV塗装で特に硬くなっているという印象はなかった。TPEE組成物からなる基盤部2を180度折り曲げたが基盤部2からUV塗膜が剥がれる様子は全くなかった。
【0062】
次に得られたキーシートの突起4をカッターナイフで削り取り、裏面を水平にして消しゴム試験機の固定台に両面テープで貼り付けた。キートップ1に対し、実施例1と全く同様に2000往復の磨耗試験をしたが印刷表示には全く影響はなかった。
【0063】
次に、キーシートを試作用の携帯電話器に組み込み、打鍵試験を行なった。キーシートの下はガラス/エポキシ基板にマウントされた0.2mmストロークの金属タクトスイッチであった。電話器を固定し、「2」番キーを500g荷重で2.5回/秒の速度で100万回打鍵し、分解してキーシートを観察したが、スカート部3も基盤部2も全く変化が見られなかった。
【0064】
更に、このキーシートを組み込んだ携帯電話器と打鍵試験機を冷凍室に持ち込み、−20℃の環境下で「5」番キーを500g荷重で2.5回/秒の速度で10万回打鍵し、分解してキーシートを観察したが、スカート部3も基盤部2も全く変化は見られなかった。
【0065】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明のエラストマー塗装形状物は、装飾性が高く、デザイン自由度が増し、折り曲げ等の機械的強度、耐候性が向上する。しかも耐磨耗性に優れているので携帯用品でも長持ちする。本発明のエラストマー塗装形状物は、形状を得てから加飾するので発生する不良率が少ない。
【0066】
本発明のエラストマー塗装形状物のUV硬化塗料により、TPEE等を含むTPE組成物へのUV塗装や加飾UV塗装されたものが可能となった。また、これらTPE組成物と硬質樹脂との接着品、2色成形品、射出成形品、及びインサートによる2色成形物へのUV塗装や加飾UV塗装が可能となった。
【0067】
更に、本発明のエラストマー塗装形状物のUV硬化塗料は、TPE組成物と硬質樹脂との接着物、2色成形物、及び成形したものをインサートして成形する2色成形物等への一体的な塗装が可能になるので、携帯電話用キーシート等の新しい製造方法を与えることにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、携帯電話の電源ジャックキャップの外観図である。
【図2】図2は、複数の押ボタンを一体に成型した携帯電話器等のキーシートに適用した例である。
【図3】図3は、図2のA−A線で切断したときの断面図である。
【図4】図4は、本発明の方法により塗装したときのキーシートの外観図である。
【符号の説明】
1…キートップ
2…基盤部
3…スカート部
4…突起
5…電源ジャックキャップ

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂組成物の生地に少なくともUV塗装をしたエラストマー塗装形状物であって、
    前記UV塗装に使用するUV硬化塗料は、
    分子内に次記式(1)及び/又は次記式(2)の構造を含むオリゴマーが重量比で40%以上含まれるポリウレタンアクリレート混合物を光重合性プレポリマーとし、前記光重合性プレポリマーが重量比で全硬化成分の30〜70重量%を占め、
    Figure 0004147048
    Figure 0004147048
    分子内に前記式(1)及び/又は前記式(2)を含むアクリレート、炭素数10〜14の高級アルコールのアクリレート、イソボルニルアクリレート、の群から選択される1種以上を10〜95重量%含み、
    N−ビニルピロリドン、及び/又はN−ビニルカプロラクタムを5〜40重量%、
    重合能を有するエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマー0〜85重量%、
    を含めた混合物全体を光重合モノマーとし、
    この光重合モノマーが重量比で前記全硬化成分の30〜70重量%を占め、かつ硬化後の樹脂分の引張破断伸びが20〜80%であり、
    前記熱可塑性樹脂組成物の生地は、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、及び熱可塑性ポリアミドエラストマーを主に含む熱可塑性樹脂組成物から選択される1種以上であることを特徴とするエラストマー塗装形状物。
  2. 請求項1に記載のエラストマー塗装形状物において、
    前記生地、装飾のための加飾塗装層を有し、この加飾塗装層の上層に、前記UV硬化塗料によりUV塗装されている前記UV硬化塗装層を有していることを特徴とするエラストマー塗装形状物。
  3. 請求項1に記載のエラストマー塗装形状物において、
    前記生地、金属蒸着されている金属蒸着層を有し、この金属蒸着層の上層に、前記UV硬化塗料によりUV塗装されている前記UV硬化塗装層を有していることを特徴とするエラストマー塗装形状物。
  4. 請求項1又は2に記載のエラストマー塗装形状物において、
    前記エラストマー塗装形状物は、前記熱可塑性樹脂組成物の生地と、ABS樹脂、PC、PP、FRP、金属、木材、及びガラスから選択される1種以上の硬質の物質が一体化されたものであることを特徴とするエラストマー塗装形状物。
  5. 請求項2ないし4から選択される1項に記載のエラストマー塗装形状物において、
    前記エラストマー塗装形状物は、表示のための印刷層を含んでいることを特徴とするエラストマー塗装形状物。
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