JP2003306562A - エラストマー塗装形状物 - Google Patents

エラストマー塗装形状物

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JP2003306562A JP2002111096A JP2002111096A JP2003306562A JP 2003306562 A JP2003306562 A JP 2003306562A JP 2002111096 A JP2002111096 A JP 2002111096A JP 2002111096 A JP2002111096 A JP 2002111096A JP 2003306562 A JP2003306562 A JP 2003306562A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各種機械、電気機械、家電機器、電子機器、等
において使われるTPE部材をUV塗装や加飾UV塗装
することで、その良さを更に強調でき、商品としての見
栄えを良くする。 【解決手段】硬質透明樹脂よりなるキートップ1、TP
E部材よりなるキー周辺緩衝部(スカート部)3と基盤
部2は、インサート2色成形で一旦この形状物を得た
後、これを生地としてその表面を、(1)白調色プライ
マ−、(2)半透明シルバーメタリック塗料、(3)特
殊UV硬化塗料で順次塗装される。(2)と(3)の間
に、文字数字のパッド印刷をキートップ上面に行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機械、電子機
器、移動機械、一般機械、その他の緩衝部、結線ジャッ
ク部の防塵キャップ、スイッチボタン等に使用される、
エラストマー塗装形状物に関する。特に、材質がエラス
トマーで作られた部品を装飾のために加飾し、又は印刷
や塗装で表示し、しかも耐磨耗性に優れた塗装膜がされ
ているエラストマー塗装形状物に関する。
【0002】
【従来の技術】エラストマーとはゴム的な物性を有する
物体を言い、ゴム、又は熱可塑性エラストマー(以下、
TPE(Thermo Plastic Elastomerの略)という。)を
指す。ゴムは熱硬化性樹脂の一種であり、TPEは文字
通り熱可塑性樹脂である点で異なる。機械的性質、耐熱
性、耐候性等の物性ではゴムの方が優れているが、多く
の用途の中にはTPEの使用で十分役目を果たせる分野
がある。
【0003】TPEを使用すると、射出成形機を使用で
きるので生産性が良く複雑な形状品を得ることができる
し、最も耐熱性の良い熱可塑性ポリエステルエラストマ
ー(以下、TPEE(Thermo Plastic Poly-ester Elas
tomerの略)という。)や、耐熱性に比較的優れている
熱可塑性ポリウレタンエラストマー(以下、TPU(Th
ermo Plastic Poly-urethan Elastomerの略)とい
う。)や、熱可塑性ポリアミドエラストマー(以下、T
PA(Thermo Plastic Poly-amide Elastomerの略)と
いう。)は、通常の使用環境ではゴムに近い物性が維持
できる。
【0004】これらの素材で作られた部品は、各種機
械、装置、機器等の緩衝部によく使用される。例えば、
TPU、TPA、TPEE等を携帯電話や携帯型パソコ
ンの筐体外部に使用することにより、機器を誤って落下
させたときの内部回路への衝撃を緩和することができ
る。また、携帯電話のイヤホンジャックキャップ、電源
ジャックキャップ等は殆どがTPEE製の部品である。
【0005】従来、TPU、TPEE、TPA部材への
塗装は、一般的に言って十分に満足できる品質ではなか
った。即ち、硬質の物質、例えばABS樹脂、PC(ポ
リカーボネート)、PP(ポリピロピレン)等の硬質の
合成樹脂、金属、木材、ガラス、その他の軟質でない硬
い物の表面に塗装した塗装面と比較して、生地が変形し
易いために割れが生じ易く、かつ一般的には接着力も劣
り、その結果、装飾性も耐久性も硬質面への塗装に比較
して大きく劣っていた。
【0006】その理由は、柔軟で伸びがある生地に対し
て十分接着力のある弾性塗料が開発されていなかったこ
とによる。更に言えば、耐熱性の高い熱可塑性エラスト
マーであるTPEE製の部材(部品)に対して塗装した
場合でも、やや強い力で擦過すると局所的な瞬間発熱で
TPEE自体の強度が低下して削られることがあり、仮
にTPEEと塗膜の接着強度がかなり強くとも塗膜は生
地TPEE諸共剥がれてしまう事故もある。
【0007】これらの事情からTPEE部材への塗装が
行なわれることは殆どない。一般に、TPEEは使用に
耐えうるような丈夫な塗装ができないというのが当業者
の常識のようであり、少なくとも本発明者等が知る限
り、TPU、TPEEやTPAに塗装して商品化したと
いう話は、聞いたことがない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
技術背景のもとになされたものであり、下記目的を達成
する。本発明の目的は、耐熱性の高いエラストマーであ
る、TPEE、TPU、及びTPAを主に含むTPE部
材や、これらTPEと硬質物質の双方から接着法で得た
一体化部材、融着その他の手法で得られた一体化部材等
に対して、十分実用に耐えるエラストマー塗装形状物を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、次の手段を採る。本発明のエラストマー塗
装形状物は、熱可塑性樹脂組成物の生地に少なくともU
V塗装をしたエラストマー塗装形状物であって、前記U
V塗装に使用するUV硬化塗料は、分子内に次記式
(1)及び/又は次記式(2)の構造を含むオリゴマー
が重量比で40%以上含まれるポリウレタンアクリレー
ト混合物を光重合性プレポリマーとし、前記光重合性プ
レポリマーが重量比で全硬化成分の30〜70重量%を
占め、
【数3】
【数4】 分子内に前記式(1)及び/又は前記式(2)を含むア
クリレート、炭素数10〜14の高級アルコールのアク
リレート、イソボルニルアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、の群から選択される1種以上を10〜95
重量%含み、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロ
ラクタム、及びアミン系でしかも重合能を有するエチレ
ン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマー、の群
から選択される1種以上を5〜40重量%、重合能を有
するエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノ
マー0〜85重量%、を含めた混合物全体を光重合モノ
マーとし、この光重合モノマーが重量比で前記全硬化成
分の30〜70重量%を占め、かつ硬化後の樹脂分の引
張破断伸びが20〜80%であることを特徴とする。
【0010】前記熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性ポリ
エステルエラストマー、熱可塑性ポリウレタンエラスト
マー、及び熱可塑性ポリアミドエラストマーを主に含む
熱可塑性樹脂組成物から選択される1種以上であると良
い。又、前記生地には、装飾のための加飾塗装層の上層
に、前記UV硬化塗料によりUV塗装されている前記U
V硬化塗装層を有していると良い。更に、前記生地に
は、金属蒸着されている金属蒸着層の上層に、前記UV
硬化塗料によりUV塗装されている前記UV硬化塗装層
を有していると良い。
【0011】更に、前記エラストマー塗装形状物は、前
記熱可塑性樹脂組成物と硬質の物質が一体化されたもの
であると良い。更に、前記エラストマー塗装形状物は、
表示のための印刷層を含んでいるものであっても良い。
以下、本発明を構成する各要件毎に、その詳細を説明す
る。
【0012】〔TPE製の生地〕TPE製の生地には、
TPEE、TPU、又はTPAを主に含む熱可塑性樹脂
組成物が使用できる。この樹脂組成物を射出成形、又
は、その他の熱加工工程で得た成形物を生地として使用
する。以下、まずこの樹脂組成物に含まれるTPE類に
ついて詳しく述べる。市販されているTPEE系TPE
は、ポリブチレンテレフタレートからなるハードセグメ
ントと、ポリテトラメチレンエーテルグリコールのテレ
フタル酸エステルからなるソフトセグメントが交互に結
合したマルチブロックポリマーであるTPEEを主成分
とする。このTPEE分をそのまま成形材料として使用
することもあるが、多くはTPEEを主成分として、こ
れに可塑剤や、EPR(エチレンプロピレンゴム)等の
生ゴム類、SEBS(ポリスチレン/ポリエチレン/ポ
リブチレン/ポリスチレンのブロックポリマー)やSE
PS(ポリスチレン/ポリエチレン/ポリプロピレン/
ポリスチレンのブロックポリマー)等の軟質樹脂類、老
化防止剤、顔料、染料、酸化防止剤、離型促進剤、結晶
化核剤、光拡散材その他を加えペレット化され販売され
る。
【0013】また、市販のTPU系TPEは、ハードセ
グメントがウレタン構造でソフトエレメントがポリエー
テルやポリエステルからなるTPUを主成分とし、TP
A系のTPEはハードセグメントがポリアミドでソフト
エレメントがポリエーテルやポリエステルのTPAが主
成分であるが、各々これに可塑剤、軟質樹脂、顔料、染
料、老化防止剤、酸化防止剤、離型促進剤、その他が加
えられていることが多い。本発明で使用できる熱可塑性
樹脂組成物として、前述したTPEE、TPA、TPU
がそのまま使用できるし、各種副成分をコンパウンドし
た混合組成物も問題なく使用できる。
【0014】本発明に用いられるこれら熱可塑性樹脂組
成物の硬度に関し、JISのA硬度で70度以下の軟質
材である場合は、得られた生地が塗膜に対して柔らか過
ぎるのであまり好ましい生地とは言えない。ただし、J
ISのA硬度70度以下の柔らかいTPE組成物の使用
品であっても使い方によっては使用できる。例えば、硬
質樹脂製の機器ケースの表面に、厚さ数ミリでTPEを
接着や融着した形状物を生地とする場合、TPEの下地
はしっかり固定されているので、かなり軟質のTPE組
成物の使用であっても本発明を適用しても実用に耐える
ことができる。
【0015】即ち、JISのA硬度70度以下の非常に
軟質なTPEであっても、塗装される部位が実用時に繰
り返し荷重により大きく屈曲されないような個所であれ
ば特に問題は発生しない。もし生地が非常に軟質で、且
つ生地が強い力で伸ばされたとき、塗膜は切れて無数の
切れ目が生じるが、剥がれはせず生地にしっかり付着し
ている。伸ばした力を抜いて形状が元に戻ったとき、切
れ目は塞がって見えなくなる。
【0016】〔硬質物質とTPEの一体化部材の生地〕
本発明でいう硬質物質とは軟質樹脂でない物質を指し、
ABS樹脂、PC、PPなどの熱可塑性樹脂、FRPな
どの熱硬化性樹脂などの合成樹脂に限らず、金属、木
材、ガラス、その他の軟質でない硬い物の全般を指す。
硬質物質とTPE類の一体化は双方の成形品を接着剤で
接着してもよいし、硬質樹脂が熱可塑性樹脂であれば2
色成形やインサート射出成形で融着され一体化された成
形品でもよい。
【0017】〔金属蒸着〕本発明でいう金属蒸着とは、
例えばアルミニューム、クロム、錫などの蒸着である。
公知技術である蒸着釜法やスパッタリングで、TPE部
材の表面に金属蒸着を行なう。蒸着に対応する生地TP
EはJISのA硬度で90度以上の硬い物が好ましい
が、JISのA硬度で90度以下の柔らかい生地にも蒸
着自体は可能である。
【0018】従来の当業者の技術常識では、TPEを鍍
金風にするというアイデアはなかったし、硬い金属皮膜
と柔らかいTPEを一体化できるということが元々科学
的でないので、考えること自体も非科学的であったと言
える。しかしながら、これらの考え方とは関係なく、T
PE表面に金属皮膜を乗せること自体はABS樹脂をア
ルミ蒸着するのと同じ様に可能であるし、特に困難なこ
とではない。
【0019】例えば、TPEE製の形状物を蒸着釜に仕
込み、10-3mmHgレベルの真空とし、ABS樹脂を
アルミ蒸着する場合とほぼ同条件とすることで、TPE
E表面をアルミ蒸着膜で覆うことができる。TPE生地
上の金属蒸着膜は剥がれ易いので、蒸着釜やスパッタリ
ング装置から出した後、直ぐにUV塗装工程に送るか、
又は作業者の手に接触することで蒸着膜が割れたり剥が
れたりしないようにして保存することが必要である。
【0020】〔下地塗装〕本発明では、下地塗装は必ず
しも必須の要件ではない。本発明で指定した熱可塑性樹
脂組成物製の生では、基本的に下地塗装を必要としな
い。即ち、UV塗装のみでOKというものは下地塗装を
考慮する必要はない。ここでいう下地塗装とは、生地と
UV塗装層の間に挟む加飾塗装層である。下地塗装をす
る場合、この塗膜は生地に強く接着することがまず必要
である。生地の材質によって使用する下地塗料の構成ポ
リマー種も当然異なる。
【0021】本発明に使用される下地塗料は、使用され
る生地の材質に適合させて最適な塗料を用いるが、これ
は実際の塗装試験によって選択する。また、この塗装試
験は、下地塗料の塗装硬化の結果を見るだけでなく、更
にUV硬化塗料を上塗りし硬化させ、得られた物の屈
曲、擦過試験等の結果を見て進める必要がある。何故な
ら、生地と下地塗料の接着が十分であっても、これにU
V塗装すると下地塗料の特性が変わることが多いからで
ある。
【0022】即ち、下地塗料とUV硬化塗料の接着力が
強すぎて、一旦生地に接着していると見られた下地塗料
の塗膜が、擦過試験で剥がれてしまうことがある。又、
生地が硬質物質とTPE組成物とからなる一体化品であ
る場合、下地塗料の選択は更に複雑になる。硬質物質に
適合する下地塗料を使うと、一般に下地塗料とエラスト
マーとの接着力は弱くなり好ましくない。
【0023】一方、TPEに最適な下地塗料を選択する
と硬質物質への接着力が不十分になり、擦過試験で剥離
することが多い。本発明者等の実験では、軟質材に適し
た下地塗料やプライマ−を薄く塗装し、その上に硬質樹
脂用の弾性加飾塗料を塗装すること、要するに、2層以
上の下地塗装が好ましいようであった。
【0024】従って、本発明の下地塗装は1層塗りとは
限らない。ただし、1層塗りでも複層塗りでも、下地塗
装は最終的に十分硬化させる必要がある。例えば、塗料
メーカーが指定している硬化条件より厳しい条件で硬化
させ、更に硬化をより確実にするために数日の間室温で
放置してから次のUV硬化塗料塗布工程に送るのが好ま
しい。理由は、UV硬化塗料に多量に含まれる光重合モ
ノマーにある。
【0025】UV硬化塗料は、これを塗布の後に70〜
80℃で数分の間乾燥させるが、この乾燥工程で揮発す
るのは溶剤が主であって光重合モノマーは殆ど揮発しな
い。乾燥工程で溶剤の大部分を揮発させた後で紫外線を
照射してUV塗膜を硬化させるが、塗布以降から紫外線
照射工程の間に時間がかかれば、光重合モノマーは強い
溶剤として働き下地塗膜を部分的に壊してしまうことに
なる。もし下地塗膜が十分硬化していれば、この様な事
故は殆ど避けることができる。
【0026】〔UV硬化塗料〕市販されている一般的な
UV硬化塗料は、硬化後の樹脂硬度を優先しているもの
が大部分で柔軟性が低く殆ど使用できない。一方、ポッ
テイング用に市販されているUV硬化材料は、柔軟性に
優れているが薄い塗膜で使用するには耐磨耗性が不足す
る。本発明で使用できるUV硬化塗料は、少なくとも、
硬化後の塗膜の引張破断伸びが20〜80%、好ましく
は25〜60%、である範囲の柔軟性を持たせたもので
ある。
【0027】伸びが20%以下では軟質材であるTPE
に塗布するには無理がある。また、伸びが80%以上の
ものは組成物の配合を工夫しても硬度と耐磨耗性が実際
の使用場面で不足する。また、硬化後の樹脂膜に求めら
れるのは柔軟性だけではない。その他に、耐磨耗性、硬
度、滑り性、下地との接着力、低い変色性、等が必要で
あるから、塗料中に含まれるUV硬化成分の組成内容は
重要である。
【0028】UV硬化塗料にはUV硬化成分の他に、溶
剤、レベリング剤、顔料・染料等の加飾材が含まれる
が、本発明では硬化成分が重要である。硬化成分は光重
合プレポリマー、光重合モノマーと、少量の光開始剤か
らなる。物性は、基本成分である光重合プレポリマー、
光重合モノマーで決まるので、これらについて詳細に説
明する。
【0029】本発明に使用するUV硬化塗料に含まれる
光重合プレポリマーは、基本的にポリウレタンアクリレ
ートである。この光重合プレポリマーは、空気の共存下
でも塗膜のUV硬化に支障が少ないうえ、硬化後の塗膜
の耐磨耗性が非常に優れている。
【0030】具体的には、光重合プレポリマーは殆どポ
リウレタンアクリレートであって、しかも、分子内に式
(1)及び/又は式(2)の構造を含むポリウレタンア
クリレートが、重量比でポリウレタンアクリレートの4
0%以上であり、50%以上であるのが好ましい。式
(1)(2)の構造を含むポリウレタンアクリレートは
柔軟性を与え易い。
【0031】
【数5】
【数6】 また、光重合プレポリマー全体は重量比で全硬化成分の
うちの30〜70%を占め、35〜65%であるのが好
ましい。30%以下では塗料としての粘度が低くなり易
い。また、70%以上では粘度が高くなり易い。
【0032】次に本発明に使用するUV硬化塗料に含ま
れる光重合モノマーについて述べる。以下は、各モノマ
ーが全光重合モノマー中に占める割合を示している。分
子内に式(1)及び/又は式(2)の構造を含むアクリ
レート、炭素数が10〜14の高級アルコールのアクリ
ルエステル、イソボルニルアクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、の群から選ばれる1種以上は、10〜9
5%含まれる。
【0033】これらは何れも柔軟性を与え易いモノマー
である。又、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロ
ラクタム、又はアミン系でしかも重合能を有するエチレ
ン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマーは、5
〜40%含まれる。これらは下地への接着性を高める効
果がある。その他の重合能を有するエチレン性不飽和結
合を有するモノマーは、0〜85%含まれる。これら光
重合モノマーは、重量比で全硬化成分のうちの30〜7
0%を占めるが、好ましくは35〜65%である。
【0034】塗料とするには、詳細に前述した硬化成分
の他に、溶剤、レベリング材、顔料・染料等が必要であ
る。本発明は、UV硬化塗料の溶剤として、一般塗料用
の溶剤、即ち、主として芳香族炭化水素とシクロヘキサ
ノンを含み、若干の遅乾性溶剤(イソホロンなど)等も
含めた混合溶剤を配合して使用したが、被塗装物や塗布
方法により溶剤の最適組成は変わり得るので溶剤組成と
しては特に制限は付けない。また、本発明は、市販のレ
ベリング剤、即ち、シリコーンオイルやシランカップリ
ング剤等、から選んだ1種又は2種を配合した。
【0035】配合比は、UV硬化成分を重量比で100
重量部として、溶剤は80〜200重量部、レベリング
剤は0.005〜2重量部として調整したものが塗料と
して好ましい。下地塗装の塗膜によっては、異なる溶剤
系と異なるレベリング剤が適しているものと推定され
る。実際に適用するには、塗装対象に応じて塗料配合の
試行錯誤による微調整が必要である。
【0036】〔UV硬化塗料塗布〕本発明のUV塗装は
スプレーガンで行なうことができる。手吹きでも良い
が、固定ガンを備え付けたスピンドル塗装ライン、又、
ロボットにガンを備え付けたスピンドル塗装ラインの使
用が量産には適している。塗装後に70〜80℃で10
分ほど乾燥して溶剤を蒸発させた後、UV(紫外線)照
射器の前を数分通過させ硬化させる。
【0037】〔評価試験〕本発明者らは当初の試作品と
して、(1)TPEE製の携帯電話電源ジャックキャッ
プの加飾塗装(図1参照)、(2)透明ABS樹脂とT
PEE組成物の2種材料を使ってインサート成形法で作
った携帯電話器用キーパッド形状の生地の加飾印刷塗装
を行なった(図2〜4参照)。
【0038】携帯電話器の分野では、通常の温度と湿度
に関する環境試験の他に、印刷塗装部分を消しゴムで消
す消しゴム試験、印刷塗装された部品で屈曲される部品
での繰り返し屈曲試験等が経験上の試験として行われて
いる。これらの試験基準は携帯電話器メーカーによって
異なる。一例では、消しゴム試験は、指定プラスチック
消しゴムで荷重4.9N程度をかけて塗装面に押し付
け、1000往復とか2000往復して印刷表示が明瞭
なこと、塗装が禿げぬこと等である。また、屈曲試験で
は、もっとも屈曲させられる可能性のある部位で、10
00回程度繰り返し屈曲させて塗膜に剥がれがないこと
等である。
【0039】〔作用〕本発明は、TPEE、TPU、又
はTPAを主成分として含む熱可塑性樹脂組成物製の形
状物の表面に、UV塗装を直接行っても良い。又は、加
飾塗装をした後にUV塗装しても良い。また、これらT
PE組成物と硬質物質とが一体化した形状品にも同様に
直接的にUV塗装、又は加飾塗装した後でUV塗装をす
ることができる。
【0040】このようなことが可能になったのは、硬化
後の熱可塑性樹脂にある程度の伸びがあるUV硬化塗料
をTPE組成物成形品の表面に塗布して硬化させた場
合、生地TPE組成物成形品の曲げや伸びに対して追従
できること、またUV硬化塗料が生地や下地塗膜に対し
て非常に強く接着でき、耐磨耗性の優れていることによ
る。本発明を使用することで、モバイル電子機器等の衝
撃防止部、各種ジャックキャップ、自動車内装部品、そ
の他において、装飾性が高く、耐候性よく、かつ磨耗に
強い部品に生まれ変わらせることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に実施例を示して本発明の具
体的な実施の状況を示す。 [実施例1]図1は、携帯電話の電源ジャックキャップ
を模した試験片の外観を示す図である。この電源ジャッ
クキャップ5は、端部を固定され他端を開閉するので端
部近傍は折曲げ応力を受ける。この電源ジャックキャッ
プ5は、TPEE材料「ハイトレル5557(商品名、
東レデュポン社製)」で成形した。電源ジャックキャッ
プ5を塗装用の治具に両面テープで貼り付け、治具を回
転しつつ電源ジャックキャップ5の表面に下地塗装し
た。この塗装層6は、塗装ブースに続くトンネル型乾燥
器により簡易乾燥した。使用塗料は以下に示す。
【0042】シルバーメタリックに調色した市販品であ
る2液性ウレタン硬化型TPE用塗料と、その硬化促進
剤、その塗料用溶剤を塗料会社指示のレシピ−で混合
し、塗布し、70℃×5分の簡易乾燥を行なった。
【0043】次に、微細雲母粉を用意し、これを3重量
%分、前述した市販2液性ウレタン硬化型TPE用塗料
で無調色物の塗料、即ちクリア塗料に混合した。更に硬
化促進剤、溶剤を加えてパール入りクリア塗料とし、前
記塗装物に上塗りした。70℃×5分の簡易乾燥の後、
その塗料の指定の硬化条件(70℃×30分)より高い
温度と時間である80℃×1時間の硬化をさせ、更にそ
のまま室温で翌日まで放置した。この2層の下塗りをし
た生地を、以下のUV硬化塗料で3層目を塗布した。ま
ず使用したUV硬化塗料の製造法を述べる。次の3段階
で製造した。
【0044】(ウレタンアクリレートの合成)攪拌機を
備えた反応容器に、ノリルフェノキシテトラエチレング
リコールアクリレート「アローニクスM113(東亜合
成社製)」を100g、2,4−トリレンジイソシアネ
ートを70.2g、ジブチル錫ジラウレートを1g、及
び重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル-メチルフ
ェノールを0.3g仕込んだ。これに平均分子量400
0のエチレンオキサイドと1,2−ブチレンオキサイド
との共重合ジオール(エチレンオキサイド:1,2−ブ
チレンオキサイド=重量比で3:7の物)である「PB
G2000(第一工業製薬社製)」4453gを温度4
0〜50℃に保ちながら添加し、2時間反応させた。次
いでヒドロキシエチルアクリレート26.8gを添加
し、50〜60℃で5時間攪拌を継続した後、反応を終
了させ、数平均分子量が約10800のウレタンアクリ
レートを得た。
【0045】(UV硬化性液状組成物の作製)攪拌機を
備えた反応容器に、前記ウレタンアクリレートを54
部、アローニクスM113を24部、イソボルニルアク
リレートを13.5部、N−ビニルピロリドンを5部、
老化防止剤「Irganox1035(チバガイギー社
製)」を0.3部、ジエチルアミンを0.1部、及びシ
ランカップリング剤「SH6062(トーレシリコーン
社製)」0.4部を50〜60℃で攪拌混合し、粘度が
3000cpの透明液状組成物を得た。ここへ光開始剤
のベンゾフェノン3部を加え、更に攪拌混合してUV硬
化性液状組成物を得た。このUV硬化性液状組成物を1
50μm厚のアプリケーターバーを用いてガラス板上の
塗布し、30mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させ
た。次いでガラス板上から硬化フィルムを剥がし1日放
置して試験片とした。これを引っ張り試験機にかけたと
ころ破断伸びは32%であった。
【0046】(UV硬化塗料の作製)攪拌機を備えた容
器に、前述したUV硬化性液状組成物を100重量部、
混合溶剤「PG7394C(藤倉化成社製)」を75重
量部、シクロヘキサノン25重量部、レベリング剤「N
o3(長島特殊塗料社製)」を0.5重量部、室温下で
攪拌混合してUV硬化塗料を得た。このUV硬化塗料
を、前述した下地塗装済みキャップに塗布し簡易乾燥し
ベルト型UV照射器に投入して硬化させ完成させた。雲
母粉(パールとも言う)による輝度があって美感だけで
なく、指による接触感は表面に凹凸がなく滑らかであり
硬度もあった。無塗装の現行品と比較して高級感があ
る。
【0047】前述した電源ジャックキャップ5の裏面側
をカッターで切断して水平にし、両面テープで消しゴム
試験機の固定台に粘着した。プラスチック製の消しゴム
「MONO(トンボ社製)」上部に500gの錘を乗せ
て、キャップ上面の塗装面を擦る様に往復させた。12
50回往復させて一旦停止し、表面を観察したところ目
視では全く当初と変化なく、ルーペ観察でかろうじて擦
り跡状の薄い線状痕が分かった。続けて計2000まで
往復させたが、やはり目視でキズは見えなかった。
【0048】次に、キャップ端部の細い部分を180度
折り曲げた。塗装面に全く変化は見られないので、同様
の折り曲げ動作を1000回繰り返した。目視で観察す
ると、剥がれは全くないが僅かにUV塗膜がシワ状に見
えた。ルーペ観察したところ、シワはかえって分からな
い。そこでルーペ観察しつつ180度折り曲げると、U
V塗膜に微細な切れ目が存在することが分かった。
【0049】それでも剥がれは全く発生せず、力を抜い
て折り曲げ部分がほぼ元に戻ると切れ目は繋がって見え
なくなった。これらの実験結果から、塗膜のTPE部材
に対する接着性は十分高く、UV塗膜の破断伸びを大幅
に越えるレベルに生地が伸ばされた場合には微細に切れ
た形で接着していることが分かった。以上の結果から、
この実施例による電源ジャックキャップ5は、携帯電話
器の部品としての使用では全く実用性に問題のないこと
が確認できた。
【0050】[実施例2]実施例1で使用したと同じ金
型を使用し、TPUである「レザミンPH890(大日
精化社製)」で成形品を得た。成形品の表面側を、メタ
ノールを湿した布で拭いて脱脂し、実施例1と全く同様
に3層塗装しUV硬化した。この表面は、実施例1で得
られたのと同様に、指の感触では凹凸がなく滑らかであ
った。更に、実施例1と同様に消しゴム試験を2000
往復行なったが、塗膜上に目視でキズらしいものは見出
せなかった。
【0051】[実施例3]実施例1で使用したと同じ金
型を使用し、TPAである「ペバックス4033SN
(東レ社製)」で成形品を得た。成形品の表面側を、メ
タノールを湿した布で拭いて脱脂し、実施例1と全く同
様に3層塗装しUV硬化した。表面は、実施例1で得ら
れたのと同様にすべすべしていた。更に、実施例1と同
様に消しゴム試験を2000往復行なったが、塗膜上に
目視でキズらしいものは見出せなかった。
【0052】[実施例4]実施例1で使用したと同じ金
型を使用し、TPEEである「ハイトレル4047(東
レデユポン社製)」で成形品を得た。成形品の表面側
を、メタノールを湿した布で拭いて脱脂し、下地塗装な
しに、実施例1で使用したのと同じUV硬化塗料を使用
して塗布硬化させた。表面は、実施例1で得られたのと
同様にすべすべしていた。更に、実施例1と同様に消し
ゴム試験を2000往復行なったが、目視では塗膜上に
キズらしいものは見出せなかった。
【0053】[実施例5]実施例1で使用したと同じ金
型を使用し、TPEEである「ハイトレル4047」で
成形品を得た。成形品を蒸着釜に入れて真空度を10-3
mmHgとし、アルミニュームを使用して蒸着させた。
蒸着時間は試行錯誤したが、蒸着操作を終えて常圧下に
出して見た様子で表面側の全面が金属光沢に満たされた
物を取り出せた。この蒸着済みキャップを塗装用の治具
に両面テープで貼り付け、治具を回転しつつキャップ表
面にUV塗装した。使用した塗料は実施例1で使用した
のと同じUV硬化塗料であった。簡易乾燥させ、UV照
射器で硬化した。表面は、実施例1と同様に凹凸がなく
滑らかであった。更に、実施例1と同様に消しゴム試験
を1000往復行なったが、その表面に目視ではキズら
しいものは確認できなかった。
【0054】[実施例6]図2〜4は、複数の押ボタン
を一体に成型した携帯電話器等のキーシートに適用した
例である。透明樹脂であるポリカーボネート樹脂(P
C)や透明ABS樹脂と、TPEE組成物とを一体にし
た成形品である。透明樹脂部分がキートップ1、TPE
E組成物部分がシート部2を形成するように製作すれば
携帯電話器用のキーシートができる。これは、透明樹脂
製のキートップ1と、TPEE組成物製のシート部2と
を接着剤による接着、超音波接着、又は射出成形等によ
る融着、その他の方法で固着させたものである。キート
ップ1を押すと、これを支持している基盤部分のスカー
ト部3が撓んで、突起4がスイッチ(図示せず)を押し
て、電流をオンオフするものである。
【0055】このキーシートの表側全体を加飾塗装し、
次いでキートップ1の表面に文字数字等の表示を印刷
し、続いてUV塗装する。数回行なう塗装は、何れもマ
スキングをする必要はない。以下、これを詳細に述べ
る。透明ABS樹脂「クララスチックST100(住友
ノーガタック社製)」でキートップ1を成形し、このキ
ートップ1を射出成形金型にインサートしてTPEE系
樹脂である「ハイトレルSB704(東レデユポン社
製)」と「プリマロイA1500(三菱化学社製)」の
3:1混合物を射出して熱融着させキーシート状の生地
を得た。
【0056】この外観図を図2に示す。透明ABS製の
キートップ1は厚さ1mmであり、TPEE組成物製の
スカート部3の厚さは0.3mmであり、スカート部3
はTPEE製の基盤部2に続いているが幅1mm厚さ
0.15mmと特に薄くしたスカート部3である。キー
トップ1の裏面側はTPEE製の基盤部2が繋がってお
り0.3mmの厚さであり、キートップ1の中心に当た
る位置の裏面側には直径2mmの突起4が更に0.3m
mの長さで下に突き出している。
【0057】なお、ハイトレルSB704には、TPE
Eの他に何らかの軟質化材が含まれており、プリマロイ
A1500にはTPEEの他にSEBSが含まれている
ことが分かっている。この混合物の硬度はJISA硬度
70度程度で柔らかい。このキーシート生地を両面テー
プで台紙である厚紙に貼り付けた。まず塗装前にキート
ップ1の表面を、メタノールを湿した布で拭き脱脂し
た。
【0058】市販品の塩素化オレフィン系プライマ−に
白色顔料を混合して第1塗料とした。塗装ブースで塗装
ガンを使用し、台紙を回転させながら薄く塗装した。7
0℃×5分の簡易乾燥をした。
【0059】次に、市販の携帯電話ケースの塗装用に市
販されている一般プラスチック塗装用塗料の2液性アク
リルウレタン系塗料で半透明シルバーメタリックに調色
した物を用意し、軟質性のイソシアネート系硬化材、塗
料メーカー指定溶剤を40:10:20のレシピ−で混
合し塗布した。この塗布後に簡易乾燥し、更にメーカー
指定硬化条件(80℃×30分)よりきつい硬化条件で
ある80℃×2時間の硬化をした。その後これを更に室
温下で1日放置した。
【0060】このキーシート用の受け治具を用意した。
この受け治具には十数個の径1mmの穴が開けてあり、
真空減圧手段で吸引してキーシートが動かぬように固定
した。この固定後にパッド印刷し、図4の様に文字数字
をキートップに印刷した。印刷に使用したインキは2液
性ウレタン硬化型インキ「SG740黒(セイコーアド
バンス社製)」であった。印刷後、80℃×1時間で硬
化した。次に、実施例1と同じUV硬化塗料を使用して
塗布し、簡易乾燥し、UV照射器で硬化した。
【0061】得られた加飾物が図4に示すものである。
これは携帯電話用のテンキー用キーシートの試作品であ
る。キーシートの基盤部2の厚さは0.3mmと薄く、
更にキートップ1の外周にはスカート部3の厚さ0.1
5mmと特に薄くした部分が幅1mm取り巻いている
が、UV塗装で特に硬くなっているという印象はなかっ
た。TPEE組成物からなる基盤部2を180度折り曲
げたが基盤部2からUV塗膜が剥がれる様子は全くなか
った。
【0062】次に得られたキーシートの突起4をカッタ
ーナイフで削り取り、裏面を水平にして消しゴム試験機
の固定台に両面テープで貼り付けた。キートップ1に対
し、実施例1と全く同様に2000往復の磨耗試験をし
たが印刷表示には全く影響はなかった。
【0063】次に、キーシートを試作用の携帯電話器に
組み込み、打鍵試験を行なった。キーシートの下はガラ
ス/エポキシ基板にマウントされた0.2mmストロー
クの金属タクトスイッチであった。電話器を固定し、
「2」番キーを500g荷重で2.5回/秒の速度で1
00万回打鍵し、分解してキーシートを観察したが、ス
カート部3も基盤部2も全く変化が見られなかった。
【0064】更に、このキーシートを組み込んだ携帯電
話器と打鍵試験機を冷凍室に持ち込み、−20℃の環境
下で「5」番キーを500g荷重で2.5回/秒の速度
で10万回打鍵し、分解してキーシートを観察したが、
スカート部3も基盤部2も全く変化は見られなかった。
【0065】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明のエラスト
マー塗装形状物は、装飾性が高く、デザイン自由度が増
し、折り曲げ等の機械的強度、耐候性が向上する。しか
も耐磨耗性に優れているので携帯用品でも長持ちする。
本発明のエラストマー塗装形状物は、形状を得てから加
飾するので発生する不良率が少ない。
【0066】本発明のエラストマー塗装形状物のUV硬
化塗料により、TPEE等を含むTPE組成物へのUV
塗装や加飾UV塗装されたものが可能となった。また、
これらTPE組成物と硬質樹脂との接着品、2色成形
品、射出成形品、及びインサートによる2色成形物への
UV塗装や加飾UV塗装が可能となった。
【0067】更に、本発明のエラストマー塗装形状物の
UV硬化塗料は、TPE組成物と硬質樹脂との接着物、
2色成形物、及び成形したものをインサートして成形す
る2色成形物等への一体的な塗装が可能になるので、携
帯電話用キーシート等の新しい製造方法を与えることに
もなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、携帯電話の電源ジャックキャップの外
観図である。
【図2】図2は、複数の押ボタンを一体に成型した携帯
電話器等のキーシートに適用した例である。
【図3】図3は、図2のA−A線で切断したときの断面
図である。
【図4】図4は、本発明の方法により塗装したときのキ
ーシートの外観図である。
【符号の説明】 1…キートップ 2…基盤部 3…スカート部 4…突起 5…電源ジャックキャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 4/00 C09D 4/00 4/02 4/02 5/00 5/00 Z 171/00 171/00 175/14 175/14 // C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 4D075 AC41 AE03 BB42Z BB46Z BB85Y CA02 CA03 CA05 CA09 CA13 DA06 DA23 DB35 DB36 DB37 DB48 DB50 DB53 DC15 DC18 DC21 EA07 EA21 EB22 EB24 EB38 EB56 4F006 AA35 AA37 AA38 AB24 BA02 CA08 DA04 EA03 4F100 AB01D AC05 AK01A AK25B AK25J AK25K AK41A AK46A AK51A AK51B AK51J AL05A AL05B AL09A AL09B BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10C EH46B EH66D GB90 HB00C HB31E JB14B JB16A JK09 JK11 YY00B 4J027 AG02 AG04 AG09 AG23 AG27 AJ01 BA02 BA07 BA13 BA15 BA19 BA24 BA25 CC03 CC05 CD08 4J038 FA121 FA122 FA131 FA132 FA161 FA162 FA171 FA172 FA271 FA272 FA281 FA282 NA11 NA12 PA07 PA17 PC08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂組成物の生地に少なくともU
    V塗装をしたエラストマー塗装形状物であって、 前記UV塗装に使用するUV硬化塗料は、 分子内に次記式(1)及び/又は次記式(2)の構造を
    含むオリゴマーが重量比で40%以上含まれるポリウレ
    タンアクリレート混合物を光重合性プレポリマーとし、
    前記光重合性プレポリマーが重量比で全硬化成分の30
    〜70重量%を占め、 【数1】 【数2】 分子内に前記式(1)及び/又は前記式(2)を含むア
    クリレート、炭素数10〜14の高級アルコールのアク
    リレート、イソボルニルアクリレート、ペンタエリスリ
    トールトリアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
    クリレート、の群から選択される1種以上を10〜95
    重量%含み、 N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、及
    びアミン系でしかも重合能を有するエチレン性不飽和結
    合を少なくとも1つ有するモノマー、の群から選択され
    る1種以上を5〜40重量%、重合能を有するエチレン
    性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマー0〜85
    重量%、 を含めた混合物全体を光重合モノマーとし、 この光重合モノマーが重量比で前記全硬化成分の30〜
    70重量%を占め、かつ硬化後の樹脂分の引張破断伸び
    が20〜80%であることを特徴とするエラストマー塗
    装形状物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のエラストマー塗装形状物
    において、 前記熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性ポリエステルエラ
    ストマー、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、及び熱
    可塑性ポリアミドエラストマーを主に含む熱可塑性樹脂
    組成物から選択される1種以上であることを特徴とする
    エラストマー塗装形状物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のエラストマー塗装
    形状物において、 前記生地には、装飾のための加飾塗装層の上層に、前記
    UV硬化塗料によりUV塗装されている前記UV硬化塗
    装層を有していることを特徴とするエラストマー塗装形
    状物。
  4. 【請求項4】請求項1又は2に記載のエラストマー塗装
    形状物において、 前記生地には、金属蒸着されている金属蒸着層の上層
    に、前記UV硬化塗料によりUV塗装されている前記U
    V硬化塗装層を有していることを特徴とするエラストマ
    ー塗装形状物。
  5. 【請求項5】請求項1又は2に記載のエラストマー塗装
    形状物において、 前記エラストマー塗装形状物は、前記熱可塑性樹脂組成
    物と硬質の物質が一体化されたものであることを特徴と
    するエラストマー塗装形状物。
  6. 【請求項6】請求項3、4、又は5に記載のエラストマ
    ー塗装形状物において、 前記エラストマー塗装形状物は、表示のための印刷層を
    含んでいることを特徴とするエラストマー塗装形状物。
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