JP4146714B2 - 減速機付き電動機 - Google Patents

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    • Y10T74/21Elements
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Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機と該電動機の回転を減速して出力軸に伝達する減速機とを備えた減速機付き電動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種の制御系の操作部を構成するアクチュエータとして、減速機付きの電動機が多く用いられている。例えば、内燃機関により駆動される車両等においては、自動変速機を2輪駆動の状態と4輪駆動の状態とに切り換える操作を行うアクチュエータや、自動変速機のクラッチを操作するアクチュエータ、或いは、排気制御バルブやスロットルバルブ等の各種のバルブを操作するアクチュエータとして、減速機付きの電動機が用いられている。
【0003】
この種の目的で用いる減速機付き電動機は、特許文献1に示されているように、電動機と、該電動機の回転軸に入力部が連結された歯車減速機と、該歯車減速機の出力段の歯車に取り付けられた出力軸とを備えていて、該出力軸が制御対象としての負荷の被操作部に直接または適宜の連結部材を介して連結される。
【0004】
またこの種の電動機は、負荷の位置を制御する目的で用いられるため、出力軸の回転角度位置情報を検出して制御装置に与える位置センサを備えている。特許文献1にも示されているように、位置センサは通常ポテンショメータからなっていて、その入力軸が減速機の出力段の歯車に直結された状態で設けられている。 位置センサの入力軸を出力段の歯車に直結した構造を有する減速機付き電動機では、負荷側から出力軸に径方向荷重がかかって、出力軸の中心軸線が位置センサの入力軸の中心軸線に対して僅かに傾いたときに、出力軸側から位置センサの入力軸に径方向の荷重がかかるため、位置センサの入力軸を支持している軸受が摩耗して該入力軸にガタが生じたり、位置センサの入力軸が折損したりすることがあった。
【0005】
特に出力軸と負荷との連結点が出力軸の中心軸線に対して偏心した位置にある場合、例えば出力軸をレバーを介して負荷に連結する場合には、出力軸に大きな径方向荷重がかかるため、上記のような問題が生じやすい。
【0006】
なお特許文献2に示されているように、回動体を被検出対象物として、該回転体の回転変位をポテンショメータにより検出する回転変位検出器において、回転体とポテンショメータの入力軸とをゴム等の弾性体からなるブッシュを介して連結することが知られている。
【0007】
特許文献2に示された回転変位検出器では、ポテンショメータの入力軸の先端部の断面形状をD字形にするとともに、回転体の端部の軸心部に設けた穴内に弾性体からなるブッシュを嵌合させて、このブッシュの中心部に設けたDカット孔(断面がD字形を呈する孔)にポテンショメータの入力軸の先端のDカット部を圧入することにより、ポテンショメータの入力軸と回転体とを連結している。ポテンショメータの入力軸と回転体との間に介在させるブッシュとしては、回転体の軸心部に設けた穴に嵌合する部分のみを有するものが用いられている。
【0008】
このように構成すれば、出力軸に径方向の荷重がかかったときに、出力軸側からポテンショメータの入力軸に加わる径方向荷重を弾性体からなるブッシュにより吸収して、ポテンショメータの入力軸に大きな径方向荷重がかかるのを防ぐことができるため、ポテンショメータが破損するのを防ぐことができる。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−45710号公報
【0010】
【特許文献2】
特開平11−23207号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が対象とする減速機付き電動機においても、特許文献2に示された示唆に従って、出力段の歯車の軸心部の孔に弾性体からなるブッシュを嵌合させ、このブッシュを介して位置センサの入力軸と出力段の歯車とを結合することが考えられる。
【0012】
ところが、特許文献2の示唆に従って、出力段の歯車の軸心部の孔に嵌合する部分のみを有するブッシュを用いて、位置センサの入力軸と出力段の歯車とを結合した場合には、ブッシュの機械的強度を高めることが難しいため、回転体が回転を開始する際及び停止する際に、ブッシュに無視出来ないねじれが生じ、これにより、出力軸の位置検出精度が低下するという問題が発生することが明らかになった。
【0013】
即ち、回転体と位置センサの入力軸とを結合するブッシュにねじれが生じると、出力軸の回転角度と位置センサの入力軸の回転角度との間に差が生じるため、回転体の変位に対する位置センサの検出特性にヒステリシスが生じ、回転体の変位の検出精度が低下する。
【0014】
また出力段の歯車の軸心部の孔に出力軸を取り付ける際には、その角度位置の精度を十分に高くすることが必要であり、位置センサの入力軸をブッシュを介し出力段の歯車に結合する構造を採用する場合、出力軸は、位置センサの入力軸に結合されるブッシュに対して一定の位置関係を持つように取り付ける必要がある。出力段の歯車の軸心部の穴に嵌合する部分のみを有するブッシュを用いる場合には、位置センサの入力軸を嵌合させるためにブッシュの中心部に設けられた非円形な孔(通常はDカット孔)に位置決め用の治具を挿入して歯車を位置決めした状態で、この歯車の軸心部の孔に出力軸を圧入することが考えられる。
【0015】
このように、弾性体からなるブッシュの中心部の孔に治具を挿入して歯車を位置決めする方法をとる場合、ブッシュの変形を防ぐために、ブッシュの中心部の孔と治具との嵌合をきつくすることはできないため、ブッシュの孔と治具との間には、多少のクリアランスが生じるのを避けられない。ブッシュの中心部の孔と治具との間のクリアランスにより角度位置の誤差が生じると、それが例え僅かなものであったとしても、出力軸の外周側では大きな角度位置の誤差となって現れるため、ブッシュの中心部の孔を位置決めの基準としたのでは、出力軸の角度位置の精度を出すことが難しい。
【0016】
本発明の1つの目的は、出力軸の回転角度位置の検出精度を低下させることなく、位置センサの入力軸と出力段の歯車とを弾性体からなるカップリングを介して結合して、出力軸側からセンサ入力軸に加わることがある径方向荷重により位置センサに無理な力が加わって位置センサが破損するのを防ぐことができるようにした減速機付き電動機を提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、出力軸を位置センサに対して十分に高い角度位置精度を持たせて取り付けることができるようにした減速機付き電動機を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電動機と、該電動機の回転軸に入力部が連結された歯車減速機と、歯車減速機の出力段の歯車と軸線を共有した状態で設けられて該出力段の歯車に結合された出力軸と、出力軸と軸線を共有した状態で配置されて出力段の歯車に結合された入力軸を有して出力軸の回転角度位置を電気信号に変換する位置センサとを備えた減速機付き電動機に適用される。
【0019】
本発明においては、出力段の歯車が、軸心部に出力軸取付孔を有する歯車本体と、出力軸取付孔の周辺部から歯車本体の軸線方向の一端側に突出した状態で設けられて歯車本体に固定された突出部とを有している。出力軸は、歯車本体の軸線方向の他端側から出力軸取付孔に圧入されて歯車本体に結合される。また弾性材料により形成されていて、突出部の内側に配置されたコア部と突出部の外周側でコア部を取り囲む周壁部と突出部の先端部側でコア部と周壁部とを連結する連結部とを一体に有するカップリング部材が、突出部をコア部と周壁部との間に埋め込んだ状態で突出部に一体化されて出力段の歯車に固着され る。カップリング部材のコア部の中心部には、出力軸の中心軸線と一致する回転中心軸線を有する断面形状が非円形なセンサ入力軸挿入孔が形成され、位置センサの入力軸は、センサ入力軸挿入孔の断面形状に相応する断面形状を有する先端部を有して、該先端部がセンサ入力軸挿入孔に圧入されて出力段の歯車に結合される。
【0020】
上記のように、減速機の出力段を構成する歯車に弾性材料からなるカップリング部材を固定して、センサ入力軸をカップリング部材を介して歯車に結合する構造にすると、出力軸に径方向の荷重がかかって、出力軸の中心軸線がセンサ入力軸の中心軸線に対して傾いたときに、出力軸側からセンサ入力軸にかかる径方向荷重をカップリング部材により吸収することができるため、位置センサの入力軸に大きな径方向荷重がかかるのを防ぐことができ、負荷から出力軸に径方向荷重がかかった場合に位置センサに無理な力が加わって位置センサが破損するのを防ぐことができる。
【0021】
同様に、出力軸とセンサ入力軸との間に僅かな不整合が生じた状態で減速機付き電動機が組み立てられた場合にも、センサ入力軸にかかる径方向荷重を軽減して位置センサの破損を防ぐことができる。
【0022】
また上記のように、出力段の歯車に突出部を設けて、この突出部をカップリング部材の内部に埋め込んだ状態で、該カップリング部材を歯車に固定するようにすると、カップリング部材が突出部により補強されるため、出力軸が回転を開始する際及び停止する際に生じるカップリング部材のねじれを抑制することができる。従って、出力軸の回転角度と位置センサの入力軸の回転角度との間に生じる差を小さくすることができ、出力軸の回転角度位置の検出特性に生じるヒステリシスを抑制して検出精度を高めることができる。
【0023】
従って、本発明によれば、出力軸の回転角度位置の検出精度を低下させることなく、出力軸側からセンサ入力軸に作用する径方向荷重により位置センサが破損するのを防ぐことができる。
【0024】
本発明の好ましい態様では、上記カップリング部材の外周に、出力軸を出力段の歯車に圧入する際に該出力軸の位置決めの基準となる位置決め突起または位置決め凹部が形成される。
【0025】
このように、出力軸を出力段の歯車に圧入する際に該出力軸の位置決めの基準となる位置決め突起または位置決め凹部をカップリング部材の外周に設けておくと、カップリング部材の中心部の孔と外周の位置決め突起または位置決め凹部との双方を基準にして出力軸の角度位置を決めることができるため、出力軸の取付け精度を高めることができる。
【0026】
上記カップリング部材は、出力段の歯車の突出部に一体化した状態で成形するのが好ましい。即ち、出力段の歯車の少なくとも突出部をカップリング部材成形用の金型内にインサートして、該金型内にゴム性を有する樹脂の湯を注入することにより、カップリング部材を歯車の突出部と一体化した状態で取り付けるのが好ましい。
【0027】
カップリング部材を該突出部に一体成形するに当たり、出力段の歯車の突出部が筒状に形成されている場合には、該突出部を径方向に貫通した孔または切欠きを設けて、この孔または切欠き内にカップリング部材を形成する弾性材料が充填されるようにするのが好ましい。
【0028】
このように構成すると、カップリング部材を成形する際の湯めぐりを良好にして、成形されたカップリング部材に欠陥部分が生じるのを防ぐことができ、カップリング部材と突出部との密着性を良好にすることができる。またカップリング部材と突出部との結合強度を高めることができるため、カップリング部材が歯車から剥離して位置ずれが生じたり、位置センサの入力軸と歯車との結合部の機械的強度が低下したりするのを防ぐことができる。
【0029】
またカップリング部材を歯車の突出部に一体成形する場合、上記突出部を出力軸取付孔の周方向に間隔をあけて複数個設けて、複数の突出部相互間の隙間内にカップリング部材を形成する弾性材料が充填されるようにしても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0030】
上記出力段の歯車の突出部は、歯車本体と一体に設けられていてもよく、歯車本体と別体に形成されて、歯車本体に固定されるものでもよい。
【0031】
突出部を歯車本体と別体に形成するようにした場合には、歯車本体に歯を形成する際に、多数の歯車を軸線方向に並べて重ね合わせた状態で工作機械にセットして、該多数の歯車に同時に歯を刻むことができるため、歯車の製造を能率よく行なうことができる。
【0032】
上記のように、出力段の歯車の突出部を歯車本体と別体に形成する場合、歯車本体の軸線方向の一端に固定されるフランジ部材を設けて、該フランジ部材に突出部を一体に形成するようにするのが好ましい。フランジ部材は歯車本体への固定が容易であるため、このように構成すると、突出部の歯車本体への固定を容易にすることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明に係わる減速機付き電動機の全体的な構成の一例を示した断面図で、同図において1は第1のケース半部1Aと第2のケース半部1Bとにより2つ割り形成されたケースである。このケースは例えば熱可塑性樹脂により形成される。
【0035】
第1のケース半部1Aは、周壁部101と、周壁部101の一端を閉じるように形成された底壁部102とを一体に有し、底壁部102の下部の外面には断面が円形の輪郭形状を有する台座部103が突設されている。また底壁部102の上部外面には中空の突出部104が形成されている。
【0036】
第1のケース半部1Aにはまた、筒状の軸受保持部105が、その一部を第1のケース半部1B側に突出させた状態で、かつその軸線を台座部103の外周の円筒面の中心軸線に一致させた状態で形成されている。第1のケース半部1Aの底壁部102の内側には、軸受保持部105よりも上方に位置させた状態で環状の軸保持部106が形成され、軸保持部106と突出部104との間に位置させて、同じく環状の軸保持部107が形成されている。
【0037】
第2のケース半部1Bは、第1のケース半部1Aの周壁部101の輪郭形状と同じ輪郭形状を有する周壁部110と、周壁部110の一端を閉じるように形成された底壁部111とを一体に有し、底壁部111の上部外面には、第1のケース半部1Aの突出部104と反対側に突出した筒状のボス部112が形成されている。第2のケース半部1Bの底壁部111の内側の、第1のケース半部1Aの軸保持部106及び107にそれぞれ相対する位置には、軸保持部113及び114が形成されている。
【0038】
ケース1を組み立てる際には、第1のケース半部1Aの周壁部101の端面に形成された溝内にOリング115が嵌合され、第1のケース半部1Aの周壁部101の端面と、第2のケース半部1Bの周壁部110の端面とがOリング115を介して突き合わされる。そして、周壁部101と110とが複数のボルト116(図1には1つのボルトのみが示されている。)により締結され、これによりケース半部1A及び1Bが結合されてケース1が組み立てられる。
【0039】
第1のケース半部1Aの台座部103の外周に円筒状の電動機ハウジング2の周壁部の開口端が嵌合され、ハウジング2の開口端の周辺に形成されたフランジ2aが図示しないネジにより第1のケース半部1Aの底壁部に締結されている。ハウジング2の周壁部の内周には、永久磁石が取り付けられて固定子側の界磁3が構成されている。またハウジング2の底壁部の中心部から外側に突出させて設けた筒状突出部2bの内側に軸受4が保持され、この軸受4と、第1のケース半部1Aに形成された第1の軸受保持部105内に保持された軸受5とにより、電動機の回転軸6が回転自在に支持されている。回転軸6には、電機子鉄心7と該電機子鉄心に巻装された電機子コイル8とからなる回転子9が取り付けられ、電機子コイル8の端末部は、回転軸6に取り付けられた整流子10に接続されている。整流子10には、図示しない1対のブラシが接触させられ、図示しない直流電源から1対のブラシと整流子10とを通して電機子コイル8に電流が供給されるようになっている。ハウジング2と、固定子側の界磁3と、回転軸6と、回転子9と、整流子10と、該整流子に接触する図示しないブラシとにより、直流電動機11が構成されている。
【0040】
ケース1内に導入された回転軸6の先端に減速機の入力段を構成する小歯車12が取り付けられ、相対する軸保持部106及び113に一端及び他端が支持された軸13に、減速機の2段目を構成する歯車14が回転自在に支持されている。歯車14は、軸線方向に並ぶ大歯車14aと小歯車14bとからなっていて、その小歯車14bを第1のケース半部1A側に位置させた状態で取り付けられ、大歯車14aが小歯車12に噛み合わされている。
【0041】
また相対する軸保持部107と114に一端及び他端が支持された軸15に、減速機の3段目を構成する歯車16が回転自在に支持されている。この歯車16は、軸線方向に並ぶ大歯車16aと小歯車16bとからなっていて、大歯車16aを第1のケース半部側に位置させた状態で取り付けられ、大歯車16aが小歯車14bに噛み合わされている。
【0042】
更に、第2のケース半部1Bのボス部112により出力軸17が回転自在に支持され、この出力軸17のケース1内に位置する端部に減速機の出力段を構成する歯車18が取り付けられている。出力段を構成する歯車18は、減速機の3段目を構成する小歯車16bに噛み合わされている。
【0043】
図示の例では、出力軸17の中間部に形成された溝17b内にゴム等からなるOリング19が嵌合され、このOリングにより、出力軸17の導出部のシールが図られている。
【0044】
この例では、歯車12、歯車14、歯車16及び歯車18により、減速機20が構成され、電動機11の回転が減速機20により減速されて出力軸17に伝達されるようになっている。
【0045】
図示の例では、出力軸17の外側に導出された端部の端面に偏心軸17aが設けられている。偏心軸17aは、出力軸の中心軸線に対して偏心した位置に設けられていて、この偏心軸が、操作すべき制御対象の操作力入力部、例えば、排気制御バルブの駆動レバーや、車両用の変速機を2輪駆動の状態と4輪駆動の状態とに切り換える切換装置の切換レバー等に連結される。
【0046】
電動機11は、出力軸17を一定の角度範囲で往復回転させるように駆動され、出力軸17の往復回転に伴って生じる偏心軸17aの往復回動運動が、操作すべき制御対象の操作力入力部に伝達される。
【0047】
本実施形態の減速機付き電動機は、各種の制御対象の位置を目標位置に一致させるように制御する制御装置の操作部として用いられる。制御対象の位置を制御する際には、制御対象の現在位置の情報を取得するために、出力軸17の回転角度位置を検出する位置センサを必要とする。
【0048】
図示の例では、ポテンショメータを位置センサ21として用いている。位置センサ21を構成するポテンショメータは、抵抗体パターンを形成した基板と、該基板の抵抗体パターンに接触しつつ摺動する摺動子とをケース内に収容してなるセンサ本体21aと、摺動子に連結されるとともに、センサ本体21aに軸受21bを介して回転自在に支持された入力軸21cとを備えた周知のもので、入力軸21cの先端部には、断面がD字形を呈するDカット部21c1が形成されている。
【0049】
位置センサ21は、その入力軸21cの先端のDカット部21c1を出力段の歯車18側に向け、かつ入力軸21cの中心軸線を歯車18の中心軸線に一致させた状態で配置されて、第1のケース半部1Aに固定されたブラケット22に取り付けられている。
【0050】
図2(A)ないし(C)に示したように、出力段の歯車18は、軸心部に出力軸取付孔18a1を有する歯車本体18aと、出力軸取付孔18a1の周辺部から歯車本体の軸線方向の一端側(位置センサ側)に突出した状態で設けられて歯車本体に固定された筒状の突出部18bとを一体に有している。
【0051】
歯車18には、JIS規格の工業用ゴム材料等の弾性材料からなるカップリング部材25が取り付けられている。図示のカップリング部材25は、突出部18bの内側に配置されるコア部25aと、突出部18bの外側でコア部25aを取り囲む周壁部25bと、突出部18bの先端部側でコア部25aと周壁部25bとを連結する連結部25cとを一体に有していて、突出部18bをコア部25aと周壁部25bとの間に埋め込んだ状態で突出部18bに固定されている。
【0052】
カップリング部材のコア部25aの中心部には、出力軸17の中心軸線と一致する回転中心軸線を有する断面形状が非円形なセンサ入力軸挿入孔25dが形成されている。図示の例では、センサ入力軸挿入孔25dが、D字形の断面形状を有するDカット孔からなっていて、該Dカット孔の断面の円弧状部の中心を通る軸線O−Oがセンサ入力軸挿入孔25dの回転中心軸線(回転の中心となる軸線)となっている。
【0053】
本実施形態ではまた、カップリング部材25の外周に、径方向の外側に突出した円弧状の位置決め突起25eが形成されている。後記するように、この位置決め突起25eは、センサ入力軸挿入孔25dとともに、出力軸17を歯車18に圧入する際の位置決めの基準(衡)として用いられる。
【0054】
カップリング部材25は、歯車18に接着や焼き付け等により固定してもよいが、製造コストを削減し、かつ歯車に強固に固定するためには、歯車18の少なくとも突出部18b付近をカップリング部材成形用の金型内にインサートした状態で、該金型内にカップリング部材を形成するゴム性樹脂の湯を注入することにより、カップリング部材25を歯車18に一体成形するのが好ましい。
【0055】
出力軸17は、ケース1内に導入された端部にローレット加工が施された小径部17cを有していて、該小径部17cが歯車本体18aの軸線方向の他端側から出力軸取付孔18a1に圧入されて歯車18に結合されている。
【0056】
そして、センサ入力軸挿入孔25dの断面形状に相応する断面形状を有する位置センサ21の入力軸21cの先端のDカット部21c1がセンサ入力軸挿入孔25dに圧入されてカップリング部材25に結合されている。
【0057】
なお図1において、26は、位置センサ21から引き出された端子を外部の制御回路に接続するためのリード線である。
【0058】
上記のように、出力段を構成する歯車18に弾性材料からなるカップリング部材25を固定して、センサ入力軸21cをカップリング部材25を介して歯車18に結合する構造にすると、出力軸17に径方向の荷重がかかって、出力軸17の中心軸線がセンサ入力軸21cの中心軸線に対して僅かに傾いたときに、出力軸17側からセンサ入力軸21cにかかる径方向荷重をカップリング部材25により吸収することができるため、位置センサ21の入力軸21cに大きな径方向荷重がかかるのを防ぐことができる。従って、負荷から出力軸に径方向荷重がかかったときに、位置センサに無理な力が加わって位置センサが破損するのを防ぐことができる。
【0059】
上記のような減速機付き電動機において、特許文献2の示唆に従って、図13(A)及び(B)に示したように、出力段の歯車18の突出部18bの内側の孔に嵌合する部分のみを有するブッシュ25’を用いて、位置センサの入力軸と出力段の歯車18とを結合することが考えられる。しかしながら、このように構成した場合には、ブッシュ25’の機械的強度を高めることが難しいため、出力段の歯車18が回転した際にブッシュ25’に無視出来ないねじれが生じるのを避けられない。ブッシュ25’に無視出来ないねじれが生じると、出力軸17の回転角度と位置センサ21の入力軸21cの回転角度との間に差が生じるため、出力軸の回転角度位置の検出精度が低下するという問題が生じる。
【0060】
これに対し、本発明のように、出力段の歯車18に突出部18bを設けて、この突出部をカップリング部材25の内部に埋め込んだ状態で、該カップリング部材25を歯車18に固定するようにすると、カップリング部材25が突出部18bにより補強されるため、出力軸17が回転を開始する際及び停止する際にカップリング部材25に生じるねじれを抑制することができる。従って、出力軸17の回転角度と位置センサの回転角度との間に生じる差を少なくすることができ、出力軸の回転角度位置の検出特性に生じるヒステリシスを抑制して出力軸の位置検出精度を高めることができる。
【0061】
上記の実施形態のように、出力軸を出力段の歯車に圧入する際に該出力軸の位置決めの基準となる位置決め突起25eをカップリング部材25の外周に形成しておくと、カップリング部材25の中心部の孔25dと外周の位置決め突起25eとの双方を利用して出力軸の角度位置を決めることができるため、出力軸の取付け精度を高めることができる。
【0062】
出力軸17を歯車18に取り付ける際に用いる治具の一例を図3及び図4に示した。図3(A)は歯車18に取り付ける歯車側治具30の上面図、図3(B)は同図(A)の3B−3B線断面図、図4(A)は、出力軸に取り付ける出力軸側治具31を正面からみて垂直面に沿って断面して示した縦断面図、図4(B)は同図(A)の底面図である。
【0063】
図3に示した歯車側治具30は、円柱状の部材に、カップリング部材25の外周の円筒面状の部分を隙間なく嵌合させる円筒面状の内周部30a1と、カップリング部材25の外周に形成された位置決め突起25eを隙間なく嵌合させる位置決め突起嵌合部30a2とを有する凹部30aを設けるとともに、カップリング部材25のセンサ入力軸挿入孔25dに挿入される軸部30bを凹部30の底部から起立させた構造を有している。
【0064】
また図4に示した出力軸側治具31は、円柱状の部材に出力軸17を嵌合させる出力軸嵌合穴31aを形成したものからなっている。本実施形態では、出力軸17が偏心軸部17aを有しているため、出力軸嵌合穴31aは、出力軸17の本体部分を嵌合させる断面円形の第1の穴31a1と、偏心軸部17aを嵌合させる第2の穴31a2とからなっている。穴31aの開口部と反対側に位置する治具31の端部には、この治具を圧入装置の可動ロッドに取り付ける際に用いられる小径の取付け部31bが形成されている。
【0065】
これらの治具30及び31を用いて歯車18に出力軸17を取り付ける際には、図5に示すように、歯車側治具30を圧入装置の固定テーブル32上に固定し、出力軸側治具31を、上下方向に駆動される圧入装置の可動ロッド33の下端に取り付ける。そして、歯車側治具30の凹部30a内に歯車18に取り付けられたカップリング部材25を嵌合させるとともに、軸部30bをカップリング部材25の中心部のセンサ入力軸挿入孔25d内に挿入し、歯車18を治具30の上端面に当接させる。
【0066】
また出力軸側治具31の穴31a内に出力軸17を嵌合させる。出力軸17と穴31aとの嵌合は、出力軸17を歯車18に圧入した後、出力軸17を穴31aから抜き出す作業を困難にすることがない範囲で、出力軸17がその自重により穴31aから離脱して落下するのを防ぐことができる程度にきつくしておく。 上記のように、歯車18及び出力軸17をそれぞれ治具30及び31にセットした後、圧入装置の可動ロッド33を下降させて、治具31の下端から突出している出力軸の小径部17cを歯車18の軸心部の孔18a1に圧入する。
【0067】
カップリング部材25は治具30により一定の角度位置に位置決めされ、出力軸17は治具31により一定の角度位置に位置決めされるため、出力軸17は、常にカップリング部材25に対して一定の角度位置関係を持った状態で歯車18に取り付けられる。
【0068】
上記のように、出力軸17を出力段の歯車18に圧入する際に該出力軸の位置決めの基準となる位置決め突起25eをカップリング部材25の外周に設けておくと、カップリング部材25の中心部の孔25dと外周の突起25eとの双方により出力軸の角度位置を決めることができるため、位置センサの入力軸の角度位置に対する出力軸の位置精度を高めることができる。
【0069】
上記の実施形態では、カップリング部材25の外周に位置決め突起25eを形成して、この位置決め突起を出力軸の位置決めの基準とするようにしたが、図6(A)ないし(C)に示すように、カップリング部材25の外周に位置決め凹部25fを形成して、この位置決め凹部25fを出力軸の位置決めの基準として用いるようにしてもよい。出力軸の位置決めの基準として用いる位置決め凹部25fは、少なくとも1つあればよいが、図6に示した例では、位置決め凹部25fが周方向に等しい間隔をあけて6個設けられている。
【0070】
上記カップリング部材を形成するに当たっては、図7に示すように、出力段の歯車18の少なくとも突出部18bをカップリング部材成形用の金型35内にインサートして、該金型35内に弾性樹脂材料の湯を注入することにより、カップリング部材25を歯車の突出部18bと一体化した状態で成形するのが好ましいが、この場合、図7に示されているように、歯車の突出部18bを径方向に貫通した孔18b1を設けて、この孔18b1内に弾性材料が充填されるようにしておくのが好ましい。
【0071】
なお図7において、35aは金型内に湯を注入するゲートを示している。実際には、金型35は、分割し得るように構成されるが、図7において、金型の分割面の図示は省略されている。
【0072】
上記のように、歯車の突出部18bに孔18b1を設けておくと、金型35内での湯めぐりを良好にすることができるため、成形されたカップリング部材に欠陥が生じるのを防ぐことができる。また成形されたカップリング部材を構成する樹脂の一部が孔18b1内に充填された状態になるため、カップリング部材25の取付け強度を高くすることができる。
【0073】
なお図7に示した例では、歯車の突出部18bに孔18b1を設けたが、孔18b1に代えて切り欠きを設けるようにしてもよい。また突出部18bを筒状に形成する代りに、断面が円弧状を呈する突出部を径方向に間隔をあけて複数個設けて、該複数の突出部相互間にカップリング部材を構成する樹脂が充填される構造にしてもよい。
【0074】
上記の実施形態では、出力段の歯車の突出部18bが歯車本体と一体に設けられている。歯車を金属により形成する場合に、このような突出部18bを設けるためには、該突出部を切削加工により形成する必要があるため、歯車の製造コストがある程度高くなるのを避けられない。
【0075】
また歯車を製造する際には、複数の歯車素材を軸線方向に並べた状態で加工装置にセットして、複数の歯車素材に同時に歯を形成する方法をとるのが好ましいが、歯車18の軸線方向の一端に突出部18bが存在する場合には、図8に示すように、一度に2つの歯車素材しか並べることができないため、歯車の製造能率を大きく向上させることができない。
【0076】
歯車の製造能率を高めるためには、図9に示すように、多数の歯車素材を並べた状態でホブ盤などの工作機械にセットして、これらの歯車素材に同時に歯を刻設することにより、多数の歯車本体18Aを一度に製作するようにするのが好ましい。
【0077】
図9に示すように一度に多数の歯車本体を製作するためには、歯車本体と突出部とを別体に形成して、歯車本体を製作した後に突出部を各歯車本体に固定するようにすればよい。
【0078】
そこで、本発明の好ましい実施形態では、図10に示すように、軸心部に孔18A1を有し、軸線方向の一方の端面に孔18A1と軸線を共有する円環状の凹部18A2を有する歯車本体18Aと、図11(A)に示すように、歯車本体の凹部18A2に嵌合する大きさの円環状のフランジ部18B1の内周部から軸線方向の一方の側に突出部18B2を突出させた形状を有する突出部構成部材18Bとにより歯車18を構成する。
【0079】
突出部構成部材18Bは、歯車本体18Aを構成する材料と同じ材料か、または歯車本体18Aを構成する材料と同等の強度を有する材料により形成する。歯車本体18Bが金属により構成される場合には、突出部構成部材18Bも金属により構成する。
【0080】
図11に示された突出部構成部材18Bにおいては、突出部18B2が円筒状に形成されている。このような突出部を有する突出部構成部材は、金属板をプレス加工することにより容易に量産することができる。
【0081】
図11(A)に示した突出部構成部材18Bを用いる場合には、該突出部構成部材18Bをカップリング部材成形用金型内にインサートして、図11(B)に示すように、突出部構成部材18Bに弾性材料からなるカップリング部材25を一体成形した後、図12に示すように、突出部構成部材18Bのフランジ部18B1を歯車本体18Aの凹部18A2内に嵌合させて、フランジ部18B1を歯車本体18Aに固定することにより、突出部構成部材18Bを歯車本体18Aに取り付ける。フランジ部18B1の歯車本体18Aへの取付は、フランジ部18B1を歯車本体18Aにスポット溶接するか、または凹部18A2の周縁部をフランジ部18B1側にかしめること(コーキング加工)により行なうことができる。
【0082】
フランジ部18B1の歯車本体18Aへの取付はまた、フランジ部18B1を歯車本体の凹部18A2内に嵌合させた後、フランジ部18B1の周縁部を押し潰すようにコーキング加工を施して、該フランジ部18B1の外径を拡大することにより行うようにしてもよい。
【0083】
上記のように、突出部を歯車本体と別体に形成するようにした場合には、歯車素材に歯を刻設して歯車本体を製作する際に、多数の歯車素材を軸線方向に並べて重ね合わせた状態で工作機械にセットして、該多数の歯車素材に同時に歯を刻むことにより、図9に示すように多数の歯車本体18Aを同時に製作することができるため、歯車本体の製造を能率よく行なうことができる。
【0084】
上記の各実施形態において、減速機を構成する歯車は、金属からなっていてもよく、十分な機械的強度を有する合成樹脂からなっていてもよい。
【0085】
上記の各実施形態においては、出力軸17の端部に偏心軸部17aが設けられて、この偏心軸部が負荷に連結されるようになっているが、出力軸17に偏心軸部を設けることなく、出力軸17をレバーなどの連結部材を介して負荷に連結したり、出力軸17を負荷の回転軸に直結したりする場合にも本発明を適用することができる。
【0086】
上記の実施形態では、カップリング部材の中心部に設けるセンサ入力軸挿入孔の断面形状をD字形としたが、センサ入力軸挿入孔の断面形状は、位置センサの入力軸とカップリング部材との間で相対的な回転が生じるのを阻止し得る形状(非円形の形状)であればよい。位置センサの入力軸の先端部の断面形状は、カップリング部材のセンサ入力軸挿入孔の断面形状に相応した形状とする。
【0087】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、減速機の出力段を構成する歯車に弾性材料からなるカップリング部材を固定して、センサ入力軸をカップリング部材を介して歯車に結合する構造にしたので、出力軸に径方向の荷重がかかって、出力軸の中心軸線がセンサ入力軸の中心軸線に対して僅かに傾いたときに、出力軸側からセンサ入力軸にかかる径方向荷重をカップリング部材により吸収することができる。従って、本発明によれば、位置センサの入力軸に大きな径方向荷重がかかるのを防ぐことができ、負荷から出力軸に径方向荷重がかかった場合に位置センサに無理な力が加わって位置センサが破損するのを防ぐことができる。
【0088】
また本発明においては、出力段の歯車に突出部を設けて、この突出部をカップリング部材の内部に埋め込んだ状態で、該カップリング部材を歯車に固定することにより、カップリング部材を補強したため、出力軸が回転を開始する際及び停止する際に生じるカップリング部材のねじれを抑制することができる。従って、出力軸の回転角度と位置センサの入力軸の回転角度とに差が生じるのを防いで、出力軸の回転角度位置の検出特性に生じるヒステリシスを抑制することができ、出力軸の回転角度位置の検出精度を高めることができる。
【0089】
従って、本発明によれば、出力軸の回転角度位置の検出精度を低下させることなく、出力軸側からセンサ入力軸に作用する径方向荷重により位置センサが破損するのを防ぐことができる。
【0090】
本発明において、出力軸を出力段の歯車に圧入する際に該出力軸の位置決めの基準となる位置決め突起または位置決め凹部をカップリング部材の外周に設けた場合には、カップリング部材の中心部の孔と外周の位置決め突起または位置決め凹部との双方により出力軸の角度位置を決めることができるため、出力軸の取付け精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる減速機付き電動機の一実施形態の全体的な構成を示した断面図である。
【図2】 (A)は、図1に示した電動機で用いる減速機の出力段の歯車の一構成例を示した左側面図、(B)は同歯車に出力軸が取り付けられている状態を一部断面して示した正面図、(C)は(B)の右側面図である。
【図3】 (A)は図1に示した減速機付き電動機において、出力段の歯車に出力軸を取り付ける際に用いる歯車側の治具の上面図、(B)は(A)の3B−3B線断面図である。
【図4】 (A)は図1に示した減速機付き電動機において、出力段の歯車に出力軸を取り付ける際に用いる出力軸側の治具の正面縦断面図、(B)は(A)の下面図である。
【図5】 図3及び図4に示した治具を用いて出力軸を歯車に取り付ける際の状態を示した断面図である。
【図6】 (A)は、図1に示した電動機で用いる減速機の出力段の歯車の他の構成例を示した左側面図、(B)は同歯車に出力軸が取り付けられている状態を一部断面して示した正面図、(C)は(B)の右側面図である。
【図7】 本発明の一実施形態においてカップリング部材を出力段の歯車に一体成形する際の状態を概略的に示した断面図である。
【図8】 図2に示された出力段の歯車に歯を刻設する際の状態を示した正面図である。
【図9】 複数の歯車素材を並べて一度に多数の歯車本体を製作する方法を説明するための断面図である。
【図10】 図9に示された方法により歯が刻設される歯車本体の一構成例を示した断面図である。
【図11】 (A)は図10に示された歯車本体とともに出力段の歯車を構成する突出部構成部材を示した断面図である。(B)は(A)の突出部構成部材にカップリング部材を取り付けた状態を示した断面図である。
【図12】 図10に示された歯車本体と図11(B)に示された突出部構成部材とを用いて構成した出力段の歯車の断面図である。
【図13】 (A)及び(B)は、本発明が対象とする減速機付き電動機で用いる出力段の歯車に従来技術による示唆に従ってブッシュを取り付けた状態を示した左側面図及び歯車を断面して示した正面図である。
【符号の説明】
1:ケース、11:電動機、20:減速機、17:出力軸、18:出力段の歯車、18a:歯車本体、18a1:出力軸取付孔、18b:突出部、18A:歯車本体、18B:突出部構成部材、18B1:フランジ部、18B2:突出部、21:位置センサ、21c:位置センサの入力軸、25:カップリング部材、25d:センサ入力軸挿入孔。

Claims (7)

  1. 電動機と、前記電動機の回転軸に入力部が連結された歯車減速機と、前記歯車減速機の出力段の歯車と軸線を共有した状態で設けられて該出力段の歯車に結合された出力軸と、前記出力軸と軸線を共有した状態で配置されて前記出力段の歯車に結合された入力軸を有して前記出力軸の回転角度位置を電気信号に変換する位置センサとを備えた減速機付き電動機であって、
    前記出力段の歯車は、軸心部に出力軸取付孔を有する歯車本体と、前記出力軸取付孔の周辺部から前記歯車本体の軸線方向の一端側に突出した状態で設けられて前記歯車本体に固定された突出部とを有し、
    前記出力軸は、前記歯車本体の軸線方向の他端側から前記出力軸取付孔に圧入されて前記歯車本体に結合され、
    弾性材料により形成されていて、前記突出部の内側に配置されたコア部と前記突出部の外周側で前記コア部を取り囲む周壁部と前記突出部の先端部側で前記コア部と周壁部とを連結する連結部とを一体に有するカップリング部材が、前記突出部を前記コア部と周壁部との間に埋め込んだ状態で前記突出部に一体化されて前記出力段の歯車に固着され、
    前記カップリング部材のコア部の中心部には、前記出力軸の中心軸線と一致する回転中心軸線を有する断面形状が非円形なセンサ入力軸挿入孔が形成され、
    前記位置センサの入力軸は、前記センサ入力軸挿入孔の断面形状に相応する断面形状を有する先端部を有して、該センサ入力軸の先端部が前記センサ入力軸挿入孔に圧入されて前記出力段の歯車に結合されている減速機付き電動機。
  2. 前記カップリング部材の外周には、前記出力軸を前記出力段の歯車に圧入する際に該出力軸の位置決めの基準となる位置決め突起または位置決め凹部が形成されている請求項1に記載の減速機付き電動機。
  3. 前記突出部は筒状に形成されていて、該突出部を径方向に貫通した孔が形成され、該突出部を径方向に貫通した孔内に前記カップリング部材を構成する弾性材料が充填されている請求項1または2に記載の減速機付き電動機。
  4. 前記突出部は筒状に形成されていて、該突出部を径方向に貫通した切欠きが少なくとも1つ設けられ、該切欠き内に前記カップリング部材を構成する弾性材料が充填されている請求項1または2に記載の減速機付き電動機。
  5. 前記突出部は前記出力軸取付孔の周方向に間隔をあけて複数個設けられ、前記複数の突出部相互間の隙間内に前記カップリング部材を構成する弾性材料が充填されている請求項1または2に記載の減速機付き電動機
  6. 前記出力段の歯車の突出部は、前記歯車本体と別体に形成されて前記歯車本体に固定されている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の減速機付き電動機。
  7. 前記出力段の歯車の突出部は、前記歯車本体と別体に形成されて前記歯車本体の軸線方向の一端に固定されたフランジ部材に一体に形成されている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の減速機付き電動機。
    【0001】
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