JP4143948B2 - 流動性食品材料の連続加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パイプ内(管路内)において連続的に流動輸送可能な程度の流動性を有する食品材料、例えば液状食品材料や固体−液体混合食品材料、あるいはゲル状食品材料などについて、殺菌や調理などのために管路内を連続的に流動輸送させながら連続加熱する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
流動性を有する食品材料を管路内で連続的に流動輸送させながら連続的に加熱する方法によれば、バッチ方式で一定量ごとに加熱する方法と比較して生産性を向上させることができ、また管路内で連続的に加熱された食品材料をそのまま連続的に容器に充填することができることから、加熱から容器充填までの工程を完全に連続化することが可能である。
【0003】
ところで最近では、食品材料に直接通電して、食品材料の有する電気抵抗により発熱させる通電加熱(ジュール加熱)方式を利用し、殺菌や調理のために食品材料を加熱する方法が実用化されている。そして管路内に流動性食品材料を連続的に流しながらその管路内の流動性食品材料を通電加熱方式により連続的に加熱する装置としても、本発明者等は既に特公平5−33024号において提案している。
【0004】
上記提案の装置は、管路の長さ方向(食品材料の流れる方向)に所定間隔を置いて2以上の部分に、管路の内周面に沿う環状の電極を設けておき、管路の上流側の電極と下流側の電極との間で食品材料中に電流を流し、食品材料を通電加熱するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記提案のような通電加熱方式による流動性食品材料の連続加熱装置について、さらに実験・検討を重ねたところ、均一加熱の点で問題があることが判明した。
【0006】
すなわち、通電加熱は、食品材料をそれ自体の内部からジュール発熱させるところから、外部からの加熱と比較して食品材料を均一に加熱できるというメリットがあるが、前記提案の装置を用いて管路内を流れる流動性食品材料を通電加熱する場合、管路内の食品材料に対して通電加熱用の電流が不均一に流れ、そのため食品材料が均一に加熱されなかったり、また管路の管壁が過加熱されてしまったりする問題が生じやすい。この点について図6、図7を参照してさらに詳細に説明する。
【0007】
図6において、流動性食品材料が流動輸送される管路1には、その上流側(図6の下側)から下流側(図6の上側)に向かう方向に所定間隔を置いて環状(短円筒状)をなすチタン等の導電材料からなる電極3A,3B,3Cが配設されており、各電極3A,3B,3Cの間の管路は、絶縁材料からなる円筒状の中空管体5によって形成され、また電極3Aよりも上流側の管路および電極3Cよりも下流側の管路も絶縁材料からなる円筒状の中空管体5によって形成されている。そして電極3A,3B間、および電極3B,3C間に高周波電源あるいは商用交流電源などの電源装置7によって電圧を加えるようになっている。なお絶縁材料からなる中空管体5と各電極3A〜3Cは、等しい内径となるように作られており、したがって各電極3A〜3Cの内周面と中空管体5の内周面との間は実質的に段差がない状態となっている。
【0008】
ここで、管路1に流動性食品材料を連続的に流した状態で電極3A,3B間、電極3B,3C間に通電加熱のための電圧を加えれば、電流は電気抵抗が最も小さい経路を通って流れる傾向を示す。ここで、流動性食品材料の電気抵抗が全体的に均一であるとすれば、電極間の最短距離に相当する経路の電気抵抗が最も低くなるから、電流は、電極3A,3B間、電極3B,3C間の流動性食品材料中において、各電極間の絶縁材料からなる中空管体5の内周面の直近の部分を通って流れる傾向を示す。そのため、管路1内の内周面直近の部分では流動性食品材料中の電流密度が大きくなる一方、管路1の中心軸線Oの付近では電流密度が小さくなってしまう。このような管路1内における電流密度分布を、電極3A,3B間について図7に示す。このように電流密度分布が不均一となる結果、管路1の内周面直近では食品材料が過加熱されやすくなるのに対し、中心軸線Oの付近では食品材料が加熱されにくくなる事態が生じる。
【0009】
さらに流動性食品材料の通電加熱においては、通電加熱対象となる食品材料の温度が高くなるほど電気抵抗が低下して電流が流れやすくなるから、前述の如く管路1の内周面直近の位置で過加熱されて温度上昇した流動性食品材料には電流が一層集中して流れ、その結果管路1の内周面直近の位置を流れる流動性食品材料は、より一層急激に温度上昇して、管路1の中央部付近を流れる流動性食品材料との温度差が一層大きくなってしまう。
【0010】
そしてまた管路1内を流れる流動性食品材料の流速は、管路1の内周面近くでは管壁との粘性抵抗によって管路1の中央部付近と比較して小さくなり、そのため管路1の内周面直近の位置を流れる流動性食品材料の電極間での滞留時間が中央部付近よりも長くなり、そのため管路1の内周面直近の位置では流動性食品材料に通電される時間も長くなって中央部付近よりも温度上昇しやすくなり、このことも前述のような不均一加熱を助長する結果となっている。
【0011】
ところで食品材料が過加熱された場合、殺菌は充分に行なえても、食品の風味が損なわれたり、変色が生じたり、さらには栄養成分の破壊が生じたりするおそれがあるから、良好な品質の食品材料を得るためには、過加熱を避けることが必須である。一方食品材料が充分に加熱されない場合は、殺菌が不充分で食品衛生上の問題が生じたり、また加熱調理を目的とする場合には調理を充分に行なえない事態が生じることもある。したがって目的とする処理に応じた適切な温度に食品材料全体を均一に加熱することが食品加熱装置では重要であり、前述のような従来の流動性食品材料の連続通電加熱装置では、流動性食品材料を均一に適切な温度に加熱することが未だ困難であった。
【0012】
さらに、前述の連続通電加熱装置の場合、管路1の内周面近くを流れる流動性食品材料が過加熱される結果、管路1の中空管体5を構成している絶縁材料、例えば樹脂が高温により軟化して変形しやすくなることがあり、また管路1の内面に食品材料が焦げ付いて、食品材料の風味が損なわれたりする問題もある。
【0013】
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、流動性食品材料を管路内において通電加熱により連続加熱するにあたり、管路内を流れる食品材料を均一に加熱し得るようにし、併せて管路内壁が高温となることを防止するようにした装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述のような課題を解決するため、この発明では、基本的には、通電加熱のための環状の電極を、流動性食品材料を流す管路の内周面から内側へ突出するように構成している。具体的には、請求項1の流動性食品材料の通電加熱装置は、少なくとも内周面を導電材料で形成した複数の環状の電極と、少なくとも内周面を電気絶縁材料で形成した複数の絶縁管体部とを、共通の軸線に沿って交互に配置して管路を形成し、流動性を有する食品材料を管路の長さ方向に連続的に流動輸送させつつ、電極間に電圧を加えることにより、管路内を流れる流動性食品材料に対し管路の長さ方向に連続的に通電して加熱するようにした流動性食品材料の連続加熱装置において、前記各電極を、その内径が前記絶縁管体部の内径よりも小径となるように作り、各電極の内周面が絶縁管体部の内周面よりも内側に突出するように構成したことを特徴とするものである。
【0015】
このように請求項1の発明の連続加熱装置では、環状の電極の内周面が絶縁管体の内周面より内側に突出していることから、管路の上流側の電極と下流側の電極との間に電圧を加えた際に管路内の流動性食品材料に流れる電流が絶縁管体内周面直近位置に集中する度合が減じられ、これによって流動性食品材料を、より均一に通電加熱することができ、また絶縁管体が過加熱されることが未然に防止される。
【0016】
さらに請求項2の発明の連続加熱装置は、請求項1の発明の流動性食品材料の通電加熱装置において、前記各電極の内周面における管路長さ方向の縁部から絶縁管体部の内周面に向けてテーパー状に内径が連続的に拡大する絶縁材料からなるテーパー面が設けられており、これらのテーパー面によって各電極の内周面と絶縁管体部の内周面との間に実質的に段差がないように構成されていることを特徴とするものである。
【0017】
このように請求項2の発明の連続加熱装置においては、内側へ突出する電極の内周面と絶縁管体の内周面との間に実質的に段差が存在しないように構成されているため、段差によって流動性食品材料の流れが妨げられることがなく、そのため輸送圧力をいたずらに大きくする必要がないばかりでなく、特に通電加熱対象となる流動性食品材料が固体−液体混合材料や粘度の高いゲル状食品材料などの場合でも、段差部分の隅に食品材料が付着してしまうおそれがなく、また操業停止後の管路内清掃も容易となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
【0019】
【実施例】
図1にこの発明の連続加熱装置の全体構成の一例を示し、図2〜図4にその要部を拡大した状態を示す。
【0020】
図1において、液体状食品材料あるいは固体−液体混合食品材料などの流動性食品材料は、予め供給側容器11に収容されている。この供給側容器11の下端には供給開閉弁13が設けられており、さらにこの供給開閉弁13の下端からは管路15が延長されている。管路15における供給開閉弁13近くの位置には、流動性食品材料を管路15内において流動輸送させるための圧送手段としてポンプ17が設けられている。管路15におけるポンプ17よりも下流側には、上方へ垂直に立ち上がる管路垂直立上がり部分15Aが存在し、この管路垂直立上がり部分15Aには、この発明で特徴とする通電加熱装置19が形成されている。さらに管路15における垂直立上がり部分15Aの上端は水平方向へ折曲げられて伸長され、その部分、すなわち通電加熱装置19の下流側に相当する部分には、流動性食品材料を冷却するための冷却装置21が配設され、さらにその冷却装置21の下流側には排出側容器23が設けられている。
【0021】
なお図1の例では圧送手段として管路15の中途にポンプ17を設けているが、場合によっては供給側容器11にその容器内の流動性食品材料を加圧する加圧手段を設けても良い。また冷却装置21は場合によっては省くこともできる。
【0022】
図2には、前記通電加熱装置19の部分を示し、さらに図3、図4にはその要部を拡大した状況を示す。
【0023】
図2〜図4において、管路15の垂直立上がり部分15Aには、下方から第1アース電極23A、通電加熱用電極25A〜25F、第2アース電極23Bが管路15の長さ方向に所定間隔をおいてその順に設けられている。そしてこれらの電極23A,23B;25A〜25Fは、チタンやチタン合金あるいはステンレス鋼などの導電材料からなるものであって、それぞれ内径(内周面の径)がRAの中空な環状(短円筒状)に作られていて、後述するように管路15の一部を構成している。また各電極23A,23B;25A〜25Fのそれぞれの長さ方向の両側には、樹脂等の絶縁材料からなる環状テーパー部材27A,27Bが隣接して設けられており、さらに相対的に下方に位置する電極の上側のテーパー部材27Aと相対的に上方に位置する電極の下側のテーパー部材27Bとの各間には絶縁材料からなる内径(内周面の径)がRBの円筒状の中空管体29が設けられており、これらの環状テーパー部材27A,27Bおよび中空管体29によって、絶縁管体部30が形成されている。したがって各電極23A,23B;25A〜25Fと、環状テーパー部材27A,27Bおよび中空管体部29からなる各絶縁管体部30とが、長さ方向に交互に位置していることになる。そしてこれらの各電極23A,23B;25A〜25Fと、各テーパー部材27A,27Bおよび各中空管体29からなる各絶縁管体部30とによって、通電加熱装置19を形成した部分の管路15が構成されている。
【0024】
ここで、環状をなす各電極23A,23B;25A〜25Fの内径RAは、各中空管体29の内径RBよりも小さくなるように定められている。そして各電極23A,23B;25A〜25Fの中心軸線と各中空管体29の中心軸線とは、軸線Oで一致しているから、各電極23A,23B;25A〜25Fの内周面31は、中空管体29の内周面33よりも距離L=(RB−RA)/2だけ内側へ突出していることになる。一方、環状テーパー部材27A,27Bは、その内側の面35がテーパー状に電極23A,23B;25A〜25Fに接する側から中空管体29に接する側へ向けて拡大するように作られ、しかもその最小内径が電極23A,23B;25A〜25Fの内径RAと等しくなるよう、かつ最大内径が中空管体29の内径RBと等しくなるように作られている。したがって各電極23A,23B;25A〜25Fの内周面31の縁部から中空管体29の内周面33までの間は、テーパー部材27A,27Bのテーパー面35によって連続的に内径が拡大する構成とされている。
【0025】
さらに各通電加熱用電極25A〜25Fは、交互に通電加熱用電源37の一方の端子37A、他方の端子37Bに電気的に接続され、両側のアース電極23A,23Bはそれぞれ電気的に接地されている。なお通電加熱用電源37としては、通常は高周波電源もしくは商用交流電源が用いられる。
【0026】
以上のような実施例の連続加熱装置において、供給側開閉弁13を開いてポンプ17を作動させれば、供給側容器11から流動性食品材料が管路15内を図1の左方から右方へ向けて流動輸送される。そして流動性食品材料は、管路15の垂直立上がり部分15Aにおいて通電加熱装置19を通過し、その間通電加熱がなされて温度上昇し、殺菌や調理等のための加熱処理がなされ、さらに冷却装置21を通過することにより冷却されながら、排出側容器23に至る。
【0027】
ここで、管路垂直立上がり部分15Aの通電加熱装置19における作用についてさらに具体的に説明する。
【0028】
管路15の垂直立上がり部分15Aにおいて流動性食品材料は、第1アース電極23A、各通電加熱用電極25A〜25F、第2アース電極23Bのそれぞれの内側の位置を順次通過する。そして通電加熱用電極25A〜25Fは、通電加熱用電源37の端子37A,37Bに交互に接続されているから、上下の通電加熱用電極間において流動性食品材料を通って電流が流れ、その流動性食品材料の有する電気抵抗によって流動性食品材料が発熱し、通電加熱がなされる。このとき、通電加熱用電極25A〜25Fの内周面31は、中空管体29の内周面33よりも距離Lだけ内側へ突出しているから、図4に示しているように通電電極(図4では通電加熱用電極25A〜25Fのうち25A,25Bのみを示す)の間の最短距離の経路も、中空管体29の内周面よりも距離Lだけ内側となり、その位置で上下の通電加熱用電極25A,25B間の電流密度が最大となる。但し、その中空管体29の内周面よりも距離Lだけ内側の位置における電流の集中度合は、従来技術で示した図6、図7の装置における中空管体内周面直近位置での集中度合よりも小さい。すなわち図6、図7の場合には電流の流れが電流集中位置(内周面直近位置)から拡散する余裕が管路内方(中心寄り)のみの一方の側しかないのに対し、この発明の実施例の場合は、電流集中位置(内周面から距離Lだけ内側の位置)に対し外側(より内周面に近い側)および内側中心寄りの両側に拡散する余裕があり、そのため電流の集中位置における集中度合も小さくなるのであり、したがって電流密度が全体的により均一化され、局部的な過加熱を防止することができる。
【0029】
さらに、中空管体29の内周面33直近の位置では管路内を流れる流動性食品材料の流速が管壁との抵抗によって小さくなり、その部分で流動性食品材料に対する通電加熱時間が長くなるが、実施例の装置では中空管体29の内周面33の直近の位置には通電電流が集中しないため、内周面直近の位置で通電加熱時間が長くなっても、その位置での過加熱が助長されるおそれも少ない。
【0030】
以上のような各作用が相俟って、管路15内を流れる流動性食品材料を、より均一に加熱することが可能となるのである。また、中空管体29の内周面が過加熱されることが防止されるため、中空管体29として比較的耐熱性の低い樹脂を使用している場合でも、中空管体29が軟化して変形したりすることも防止できる。
【0031】
さらに、特に実施例の装置では、環状テーパー部材27A,27Bのテーパー面35によって、各通電加熱用電極25A〜25Fの内周面31の縁部から中空管体29の内周面33までの間が段差のない連続面となるように構成されているため、管路15内の流動性食品材料の流れが段差の部分で阻害されてしまうことがなく、また段差の隅部に食品材料が付着残留してしまうこともなく、さらには管路内洗浄作業を容易に行なうことが可能となる。
【0032】
なお実施例の装置においては、通電加熱用電極25A〜25Fの下側、上側に第1アース電極23A、第2アース電極23Bが設けられており、そのため第1アース電極23Aよりも上流側もしくは第2アース電極23Bよりも下流側へ流動性食品材料を介して漏洩電流が流れて、感電事故等を起こすことを有効に防止できる。ここで実施例の装置では、各アース電極23A,23Bも、その内径を通電加熱用電極25A〜25Fと同様に中空管体29の内径よりも小径としているが、各アース電極23A,23Bの内径は必ずしも小径とする必要はなく、中空管体29の内径と同径としても良い。そしてその場合には、各アース電極23A,23Bの上下の環状テーパー部材27A,27Bは省略することができる。
【0033】
さらに、実施例の装置では、環状テーパー部材27A,27Bについて、そのテーパー面35の縦断面が直線状となるように構成しているが、場合によっては図5に示すように電極内周面31の縁部から中空管体29の内周面33までの縦断面が滑らかな曲線状となるように、テーパー面35を曲面状に形成しても良い。
【0034】
なおまた、図示の実施例では、環状テーパー部材27A,27Bを中空管体29とは別の部材として、電極23A,23B;25A〜25Fと中空管体29との間に挟んだ構成としているが、場合によっては環状テーパー部材27A,27Bを中空管体29と一体化し、中空管体29Aの端部内面にテーパー面35を形成しても良い。すなわちこの場合は、絶縁材料からなる中空管体29と同じく絶縁材料からなる環状テーパー部材27A,27Bとが一体の絶縁管体部30を構成することになる。さらに各電極23A,23B;25A〜25Fについても、場合によっては絶縁材料からなる管体の内面に導電材料を内張りすることによって形成することができる。
【0035】
【発明の効果】
前述の説明から明らかなように、この発明の流動性食品材料の連続加熱装置によれば、流動性食品材料を管路内で連続的に流動輸送させつつ、通電加熱方式にて連続的に加熱するにあたり、通電電流が管路内壁直近の位置に集中することを防止して、従来より均一に流動性食品材料を加熱することができ、そのため流動性食品材料の局部的な過加熱や加熱不足が生じることを未然に防止することができるから、過加熱により食品材料の風味を損なったりまた変色が生じたりさらには栄養成分の破壊を招いたりすることを有効に防止することができるとともに、加熱不足による殺菌不良や調理不足を生じたりすることを有効に防止でき、さらには管路の内壁が過加熱されることを防止できるため、管路に樹脂等の比較的耐熱性が低い材料を用いている場合でも、過加熱により軟化が生じて変形したりすることを有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の流動性食品材料の連続加熱装置の全体構成の一例を示す略解図である。
【図2】図1に示される連続加熱装置における通電加熱装置の部分の一例を示す略解的な縦断面図である。
【図3】図2のIII−III線における横断平面図である。
【図4】この発明の連続加熱装置における通電電流の電流密度分布を説明するための略解図である。
【図5】この発明の連続加熱装置における通電加熱装置の部分の他の例を示す拡大縦断面図である。
【図6】従来の連続加熱装置の一例を示す縦断面図である。
【図7】図6に示される従来の連続加熱装置における通電電流の電流密度分布を説明するための略解図である。
【符号の説明】
15 管路
19 通電加熱装置
23A,23B アース電極
27A,27B 環状テーパー部材
29 中空管体
30 絶縁管体部
35 テーパー面
37 通電加熱用電源
Claims (2)
- 少なくとも内周面を導電材料で形成した複数の環状の電極と、少なくとも内周面を電気絶縁材料で形成した複数の絶縁管体部とを、共通の軸線に沿って交互に配置して管路を形成し、流動性を有する食品材料を管路の長さ方向に連続的に流動輸送させつつ、電極間に電圧を加えることにより、管路内を流れる流動性食品材料に対し管路の長さ方向に連続的に通電して加熱するようにした流動性食品材料の連続加熱装置において、
前記各電極を、その内径が前記絶縁管体部の内径よりも小径となるように作り、各電極の内周面が絶縁管体部の内周面よりも内側に突出するように構成したことを特徴とする、流動性食品材料の連続加熱装置。 - 前記各電極の内周面における管路長さ方向の縁部から絶縁管体部の内周面に向けてテーパー状に内径が連続的に拡大する絶縁材料からなるテーパー面が設けられており、これらのテーパー面によって各電極の内周面と絶縁管体部の内周面との間に実質的に段差がないように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の流動性食品材料の連続加熱装置。
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