JP2001169914A - 流動性食品材料の連続通電加熱装置 - Google Patents
流動性食品材料の連続通電加熱装置Info
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Abstract
させつつ、通電加熱方式により連続加熱するにあたり、
流動性食品材料を均一に加熱し、かつ管路内壁の過加熱
を防止する。 【解決手段】 管路の円周方向に沿って湾曲しかつ管路
の直径方向に対向する一対の電極を対向電極対とし、複
数組の対向電極対を管路の長さ方向に間隔を置いて配設
し、かつ管路の長さ方向の一方側から他方側へ向けて、
各対向電極対における一対の電極の対向方向を順次異な
らしめた構成とし、各対向電極を構成している一対の電
極間に電圧を加えることによって管路内を流れる流動性
食品材料に対し管路の横断方向に通電するとともに、管
路の長さ方向の一方側から他方側へ向けて各対向電極対
による管路の横断面内における通電方向を順次異ならし
めた。また各対向電極対を構成している電極の管路中心
軸線に対する広がり角度を120°以下とした。
Description
内)において連続的に流動輸送可能な程度の流動性を有
する食品材料、例えば液状食品材料や固体−液体混合食
品材料、あるいはゲル状食品材料などについて、殺菌や
調理などのために管路内を連続的に流動輸送させながら
連続加熱する装置に関するものである。
的に流動輸送させながら連続的に加熱する方法によれ
ば、バッチ方式で一定量ごとに加熱する方法と比較して
生産性を向上させることができ、また管路内で連続的に
加熱された食品材料をそのまま連続的に容器に充填する
ことができることから、加熱から容器充填までの工程を
完全に連続化することが可能である。
て、食品材料の有する電気抵抗により発熱させる通電加
熱(ジュール加熱)方式を利用し、殺菌や調理のために
食品材料を加熱する方法が実用化されており、特に管路
内に流動性食品材料を連続的に流しながらその管路内の
流動性食品材料を通電加熱方式により連続的に加熱する
装置も、既に実用化のための検討がなされている。
続的に流しながら、管路内の流動性食品材料を連続的に
通電加熱する装置の具体的なものとしては、図8、図9
に示すように管路1の直径方向(横断方向)に対向する
ように、管路1の直径方向の一方側および他方側に管路
の円周方向に沿う横断面円弧状の一対の電極3A,3B
を設けておき、管路1の直径方向の一方側の電極3Aと
他方側の電極3Bとの間において管路1を横断するよう
に流動性食品材料中に通電電流を流すようにした装置が
知られている。
加熱された場合、殺菌は充分に行なえても、食品の風味
が損なわれたり、変色が生じたり、さらには栄養成分の
破壊が生じたりするおそれがあるから、良好な品質の食
品材料を得るためには、過加熱を避けることが必須であ
る。一方食品材料が充分に加熱されない場合は、殺菌が
不充分で食品衛生上の問題が生じたり、また加熱調理を
目的とする場合には調理を充分に行なえない事態が生じ
ることもある。したがって目的とする処理に応じた適切
な温度に食品材料全体を均一に加熱することが食品加熱
装置では重要である。
の内部からジュール発熱させるところから、外部からの
加熱と比較すれば食品材料を均一に加熱できるというメ
リットがある。しかしながら前述のような装置を用いて
管路内を流れる流動性食品材料を連続的に通電加熱した
場合、管路内の流動性食品材料に対して通電加熱用の電
流が不均一に流れ、そのため食品材料が均一に加熱され
なかったり、また管路の管壁が過加熱されてしまったり
する問題が生じやすいことが判明した。この点について
図9を参照してさらに詳細に説明する。
9に示すように相互に対向する電極3A,3Bの相互間
の距離は、それぞれの電極3A,3Bの両端部では小さ
く(距離L1)、中央部では大きくなる(距離L2)。
ここで、流動性食品材料の電気抵抗が全体的に均一であ
るとすれば、電極3A,3B間の距離が短いほど電極間
の電気抵抗は小さくなって電流が流れやすくなるから、
図9に示す装置の場合、電極3A,3Bの両端部間の位
置における電流密度が大きくなる一方、中央部間の電流
密度が小さくなる傾向を示す。特に図9に示しているよ
うに、電極3A,3Bの両端部が軸心Oに対してなす広
がり角度θが大きく(180°に近く)、横断面形状が
半円に近い場合には、電極3A,3Bの中央部間の距離
L2に比べて両端部間の距離L1が著しく小さくなるか
ら、図9の右側に示しているように、電流が電極3A,
3Bの両端部間の位置に極端に集中して、電流密度の不
均一が著しくなる。このように電流密度の不均一が生じ
れば、加熱も不均一となって、局部的に過加熱が生じた
り、逆に加熱不足が生じてしまうおそれがある。また一
般に流動性食品材料の通電加熱においては、食品材料の
温度が高くなるほど電気抵抗が低下して電流が流れやす
くなるから、前述のように電極3A,3Bの両端部間の
位置において電流集中により急速に温度上昇した流動性
食品材料には、より一層集中して電流が流れ、その結
果、その位置での温度上昇がより急激となって、電極3
A,3Bの中央部間の位置を流れる流動性食品材料との
温度差が激しくなってしまう。さらに、上述の如く電極
3A,3Bの両端部間の位置での電流密度が大きくなる
ことから、図9に示す如く電極3A,3Bの両端部が軸
心Oに対してなす広がり角度θが180°に近い大きな
角度の場合、電極3A,3Bの両端部の間の位置の近傍
の管路1の内周面が過加熱されて、その部分を構成して
いる絶縁材料、例えば樹脂が軟化して、変形したり劣化
したりし、また管路1の内周面に食品材料が焦げ付い
て、食品材料の風味が損なわれてしまったりする問題も
ある。
に通電する通電加熱装置であっても、図10に示してい
るように、管路1の直径方向に対向する一対の電極3
A,3Bが軸心Oに対してなす広がり角度θが小さけれ
ば(例えば90°程度)、電極3A,3Bの両端部間の
距離L1と中央部間の距離L2との差(L2−L1)が
小さくなり、そのため電流密度の不均一もある程度解消
することが可能であり、また電極両端部の間の位置に近
い部分での管路1の内周面の過加熱も防止することが可
能と考えられる。
に示しているように管路1内における電極3A,3Bの
両端部間よりもさらに脇の領域(図10の符号8の領
域)には通電電流がほとんど流れず、その領域8では電
流密度が極端に低くなって流動性食品材料がほとんど通
電加熱されず、その領域8を通過する流動性食品材料に
加熱不足が生じてしまう。このように管路1の直径方向
に対向するように電極3A,3Bを設けておき、管路1
の横断方向に通電するタイプ、すなわち対向電極方式の
連続通電加熱装置では、たとえ電極3A,3Bの中心軸
線位置Oに対する広がり角度θを小さくしたとしても、
不均一加熱の問題を根本的に解決することはできないと
考えられていたのである。
たもので、対向電極方式の連続通電加熱装置により流動
性食品材料を管路内において通電加熱により連続加熱す
るにあたり、管路内を流れる食品材料を均一に加熱し得
るようにし、併せて管路内壁が高温となることを防止す
るようにすることを目的とするものである。
するため、この発明では、基本的には、図8〜図10に
示したと同様に管路の横断方向(直径方向)に一対の電
極が対向する構成すなわち対向電極方式を適用した構成
を前提としながらも、複数対の対向電極を管路の長さ方
向に間隔を置いて設けるとともに、対向電極の対向方向
を順次変化させることによって、前述の問題を解決する
こととした。
材料の連続通電加熱装置は、流動性を有する食品材料を
管路の長さ方向に流動輸送させつつ、管路内の流動性食
品材料に連続的に通電加熱するようにした流動性食品材
料の連続通電加熱装置において、管路の少なくとも内周
面において管路の円周方向に沿って湾曲しかつ管路の直
径方向に対向する一対の電極を対向電極対とし、複数組
の対向電極対を管路の長さ方向に間隔を置いて配設し、
かつ管路の長さ方向の一方側から他方側へ向けて、各対
向電極対における一対の電極の対向方向を順次異ならし
めた構成とし、各対向電極を構成している一対の電極間
に電圧を加えることによって管路内を流れる流動性食品
材料に対し管路の横断方向に通電するとともに、管路の
長さ方向の一方側から他方側へ向けて各対向電極対によ
る管路の横断面内における通電方向を順次異ならしめた
ことを特徴とするものである。
装置においては、管路を流れる流動性食品材料は、複数
の対向電極対の間を順次通過し、各対向電極対の間を通
過する際に、対向電極対を構成している一対の電極間に
おいて管路の横断方向(直径方向)に流れる電流によっ
て通電加熱されることになる。ここで、それぞれの対向
電極対間においては、既に述べたように電流密度の不均
一により加熱の不均一が生じる。この場合の電流密度の
不均一分布は、既に説明した図9、図10から明らかな
ように、電極対向方向に対し直交する方向に生じる。し
かるにこの発明の請求項1の発明の装置では、管路の長
さ方向の一方側から他方側へ向けて(すなわち上流側か
ら下流側へ向けて)、各対向電極対における電極対向方
向を順次異ならしめているため、各対向電極対ごとに電
流密度の不均一となる方向が異なることになる。そのた
め流動性食品材料が順次複数の対向電極対の間を通過す
るうちに、それぞれの対向電極対の間における電流密度
の不均一に起因する加熱の不均一が次第に解消され、最
終的には全体的に均一に加熱されることになる。
しめる角度の具体的な代表例を規定したのが請求項2お
よび請求項3である。
載の流動性食品材料の連続通電加熱装置において、管路
の長さ方向の一方側から他方側へ向けて、各対向電極対
における電極対向方向を管路の中心軸線を基準として順
次90°ずらしたことを特徴とするものである。
流動性食品材料の連続通電加熱装置において、管路の長
さ方向に間隔を置いて3組以上の対向電極対が設けられ
ており、かつ管路の長さ方向の一方側から他方側へ向け
て、各対向電極対における電極対向方向を管路の中心軸
線を基準として順次60°ずらしたことを特徴とするも
のである。
の管路中心軸線に対する広がり角度は必ずしも限定され
るものではないが、請求項4で規定しているように12
0°以下とすることが望ましい。
一例を示し、図2〜図4にその要部を拡大した状態を示
し、さらに図5には各電極の配置状況を示す。
体−液体混合食品材料などの流動性食品材料は、予め供
給側容器11に収容されている。この供給側容器11の
下端には供給開閉弁13が設けられており、さらにこの
供給開閉弁13の下端からは管路15が延長されてい
る。管路15における供給開閉弁13近くの位置には、
流動性食品材料を管路15内において流動輸送させるた
めの圧送手段としてポンプ17が設けられている。管路
15におけるポンプ17よりも下流側には、上方へ垂直
に立ち上がる管路垂直立上がり部分15Aが存在し、こ
の管路垂直立上がり部分15Aには、この発明で特徴と
する通電加熱装置19が形成されている。さらに管路1
5における垂直立上がり部分15Aの上端は水平方向へ
折曲げられて伸長され、その部分、すなわち通電加熱装
置19の下流側に相当する部分には、流動性食品材料を
冷却するための冷却装置21が配設され、さらにその冷
却装置21の下流側には排出側容器23が設けられてい
る。
の中途にポンプ17を設けているが、場合によっては供
給側容器11にその容器内の流動性食品材料を加圧する
加圧手段を設けても良い。また冷却装置21は場合によ
っては省くこともできる。
て、図2〜図5を参照して説明する。
上がり部分15Aには、管路15の中心軸線Oを挟んで
管路15の横断方向(直径方向)に対向する一対の電極
25,27を1組とする対向電極対の複数組、例えば6
組の対向電極対29A〜29Fが、管路15の長さ方向
に所定間隔をおいて設けられている。ここで、一対の電
極25,27は、それぞれ管路15の円周方向に沿って
湾曲するように横断面円弧状をなすものであって、図示
の例では中心軸線Oに対してなす広がり角度θが約90
°となるように定められて、中心軸線Oに対し対称とな
る位置に設けられている。そしてこのようなそれぞれ一
対の電極25,27からなる対向電極対29A〜29F
は、それぞれの対向方向、すなわち管路15の中心軸線
Oを横切って一方の電極25の中央部と他方の電極27
の中央部とを結ぶ方向(図3〜図5に示す方向A,B)
が、管路15の長さ方向の一方側から他方側へ向けて、
管路15の中心軸線Oを基準として順次90°ずつずれ
るように定めらている。したがって、図5に模式的に示
しているように、管路15の最上流側(図2、図5の最
も下側)の対向電極対29Aから最下流側(図2、図5
の最も上側)の対向電極対29Fまでの対向電極対29
A〜29Fのうち、対向電極対29A,29C,29E
では図5の矢印A方向に沿い、残りの対向電極対29
B,29D,29FではA方向に対し90°をなす方向
Bに沿うように定められている。
ている一対の電極25,27は、その一方25が通電加
熱用電源33の一方の出力端子33Aに、また他方27
が通電加熱用電源33の他方の出力端子33Bに、それ
ぞれ電気的に接続されている。この通電加熱用電源33
としては、通常は高周波電源もしくは商用交流電源が用
いられる。
おいて、供給側開閉弁13を開放してポンプ17を作動
させれば、供給側容器11から流動性食品材料が管路1
5内を図1の左方から右方へ向けて流動輸送される。そ
して流動性食品材料は、管路15の垂直立上がり部分1
5Aにおいて下方から上方へ通電加熱装置19を通過
し、その間通電加熱がなされて温度上昇し、殺菌や調理
のための加熱がなされ、さらに冷却装置21を通過する
ことによって冷却されながら、排出側容器23に至る。
Aの通電加熱装置19における作用について、図2〜図
5を参照してさらに具体的に説明する。
て、流動性食品材料は、各対向電極対29A〜29Fに
おける一対の電極25,27の相互間の位置を順次通過
する。そして各対向電極対29A〜29Fを構成してい
る一対の電極25,27はそれぞれ通電加熱用電源33
に接続されているから、電極25と電極27との間にお
いては、流動性食品材料を通って電流が管路15の横断
方向(管路の直径方向)、特に電極25,27の対向方
向に流れ、流動性食品材料の有する電気抵抗によって流
動性食品材料自体が発熱し、通電加熱がなされる。
成している電極25,27の間においては、中心軸線O
に対する電極25,27の広がり角度θが90°と比較
的小さいため、既に図10に従って説明したと同様に、
電極25,27の両端部分の脇(側方)に相当する領域
35A,35B、すなわち電極25,27に挟まれる領
域から大きく外れる領域35A,35Bでは、通電電流
がほとんど流れない。なお電極25,27の中央部間の
電流密度は両端部間の電流密度よりも若干低いが、無視
できる程度となっている。
ごとに見れば、図10の従来例の場合と同様に電極2
5,27の両端部の脇の領域35A,35Bにおいて流
動性食品材料に通電加熱がなされず、不均一加熱となる
が、各対向電極対29A〜29Fの対向方向は90°ず
つずらされているため、複数の対向電極対29A〜29
Fを通るうちには、平均的に通電加熱されて、トータル
的にほぼ均一に加熱されることになる。すなわち図5を
参照すれば、最上流側(図5の最も下側)の対向電極対
29Aの電極間を流動性食品材料が通過する際には、図
5の左右方向に通電電流が流れ、前後方向の両側の領域
においては通電加熱がほとんどなされないが、次に上流
側から2番目の対向電極対29Bの電極間を流動性食品
材料が通過する際には、図5の前後方向に通電電流が流
れるため、最上流側の対向電極対29Aの位置において
通電加熱がほとんどなされなかった前後両側の部分も通
電加熱されることになる。そして上述のように第2番目
の対向電極対29Bの電極間を流動性食品材料が通過す
る際には、図5の左右方向の両側の領域において通電加
熱がほとんどなされないが、次の第3番目の対向電極対
29Cを通過する際には、その部分も通電加熱されるこ
とになる。以下順次同様にして、最終的に流動性食品材
料が最下流側の対向電極対29Fを通過した状態では、
ほぼ全体に均一に加熱された状態となる。
〜29Fを構成している各電極25,27が管路15の
中心軸線に対してなす広がり角度θが約90°の場合、
すなわち広がり角度θが比較的小さい場合について説明
したが、各電極25,27の広がり角度θは90°に限
定されないことはもちろんである。
120°を越えるような大きな角度の場合、従来例の図
9について説明したように、電極25,27の両端部間
の距離L1が中央部間の距離L2と比較して大きくな
り、そのため電極25,27の両端部間に電流が集中
し、電流密度の不均一が大きくなるばかりでなく、電極
25,27の両端部の脇側の管路15の壁面が過加熱さ
れてしまうおそれがある。もちろん電極25,27間の
電流密度の不均一による流動性食品材料の不均一加熱に
ついては、広がり角度θが大きい場合でも、実施例と同
様に複数の対向電極対29A〜29Fを設けかつ各対向
電極対29A〜27Fの角度を順次ずらす(例えば図2
〜図5の例のように90°ずつずらす)ことによって解
消することが可能ではあるが、管路内面の局部的な過加
熱を防止するためには、各電極25,27の広がり角度
は120°以下の比較的小さい角度とすることが好まし
い。このように各電極25,27の広がり角度θを12
0°以下としておけば、電極25,27の両端部間の距
離L1と中央部間の距離L2との差が小さくなり、電流
が電極25,27の両端部間に集中することを防止する
ことができる。そして120°以下のうちでも、特に6
0〜100°程度が好ましい。
限も特に定めはないが、広がり角度θが小さ過ぎれば、
各対向電極対29A〜29Fを構成している電極25,
27の間で通電加熱される領域が小さくなり過ぎ、同時
に電極25,27の両脇の通電加熱されない領域が大き
くなり過ぎる。その結果、複数の対向電極対29A〜2
9Fを設けてそれぞれの電極対向方向をずらしても、最
終的に流動性食品材料を均一に加熱することが困難とな
ることがあるから、電極25,27の広がり角度θを極
端に小さくすることは好ましくない。例えば前述の実施
例の如く電極対向方向を90°ずつずらす場合には、広
がり角度θは45°程度以上とすることが好ましい。
る電極対向方向をずらす角度も90°に限られるもので
はない。すなわち、要は複数の対向電極対29A〜29
Fの電極間を通過するうちに各電極25,27間での不
均一加熱が解消されるように電極対向方向のずらす角度
を定めれば良く、例えば3組以上の対向電極対を設けて
いる場合には、図6に模式的に示しているように対向電
極対29A〜29Fの電極対向方向をずらす角度を60
°に設定しても良い。すなわち図6の例では、対向電極
対29A,29Dにおける電極対向方向をDとすれば、
対向電極対29B,29Eの電極対向方向Eは、前記方
向Dに対し管路中心軸線Oを基準として60°変位させ
た方向とされ、さらに対向電極対29C,29Fの電極
対向方向Fは、前記方向Eに対し管路中心軸線Oを基準
としてさらに60°変位させた方向とされている。その
ほか、例えば4組以上の対向電極対を設けている場合に
は、電極対向方向をずらす角度を45°に設定すること
もできる。
計6組設けているが、対向電極対の組数は6組に限られ
るものではなく、対向電極対の電極対向方向をずらす角
度に応じて2組以上、3組以上、あるいは4組以上など
の組数に定めれば良い。例えば図2〜図5の如く電極対
向方向をずらす角度を90°としている場合には2組以
上、図6の如く電極対向方向をずらす角度を60°とし
ている場合は3組以上とし、さらに電極対向方向をずら
す角度を45°としている場合には4組以上とすれば良
い。
ては、管路15の垂直立ち上がり部分15Aの全体を樹
脂等の絶縁材料で作り、その内側の所定位置にチタン等
の導電材料からなる凹湾曲板を内張りすることによって
電極25,27を形成しているが、場合によっては管路
15における電極を形成すべき部分を、その厚み方向の
全厚みにわたってチタン等の導電材料で形成して、その
部分を電極25,27としても良い。
に、管路15の中心軸線を挟んで相互に対向する1対の
電極25A,27Aと、それらの電極25A,27Aの
対向方向に対し直交する方向に相互に対向する1対の電
極25B,27Bを設け、これらの2対の対向電極対を
1組として、管路15の長さ方向に間隔を置いて複数組
の対向電極対29A〜29Fを配設した例を示す。なお
管路中心軸線Oに対する各電極25A,27A;25
B,27Bの広がり角度は90°未満とされている。そ
してこの場合は、各対向電極対29A〜29Fの電極対
向方向、すなわち電極25A,27Aの対向方向および
電極25B,27Bの対向方向を、管路15の中心軸線
Oを基準として順次45°ずつずらした構成としてい
る。
間に通電するための電源と、電極25B,27B間に通
電するための電源とを、電気的に切離された別電源とす
ることによって、電極25A,27A間に通電すると同
時に、電極25B,27B間に通電することが可能であ
る。また、同一の電源装置を用いる場合でも、電極25
A,27A間に通電する高周波の電圧、電流の位相と電
極25B,27B間に通電する高周波の電圧、電流の位
相とを異ならせることによって、電極25A,27A間
と電極25B,27B間で同時的に通電加熱することが
可能である。
明の連続通電加熱装置によれば、管路の横断方向(直径
方向)に対向する複数組の対向電極対が管路の長さ方向
に間隔を置いて設けられており、かつ管路の長さ方向の
一方側から他方側へ向けて、対向電極対における電極対
向方向が、順次異ならしめられており、そのため管路内
を流れる流動性食品材料は、各対向電極対の位置ではそ
れぞれ不均一に通電加熱されるものの、複数の対向電極
対の電極間を通るうちに全体的に均一に加熱され、その
ため流動性食品材料が過加熱されたり、逆に加熱不足と
なったりすることなく、全体的に均一に高温まで加熱す
ることができる。また特に請求項4の発明の連続通電加
熱装置では、各対向電極対を構成する電極の管路中心軸
線Oに対する広がり角度が120°以下とされているた
め、相互に対向する一対の電極の両端部間に電流が集中
することを可及的に防止して、電極の両端部の間の樹脂
等の比較的耐熱性が低い絶縁材料が過加熱されて変形し
たり劣化したりすることを有効に防止することができ
る。
の全体構成の一例を示す略解図である。
の第1の例を示す略解的な縦断面図である。
ある。
る。
る電極の配置状況を模式的に示す斜視図である。
の第2の例の電極配置状況を模式的に示す斜視図であ
る。
の第3の例の電極配置状況を模式的に示す斜視図であ
る。
である。
流の電流密度分布とともに示す略解図である。
図9に対応する横断平面を通電電流密度分布とともに示
す略解図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 流動性を有する食品材料を管路の長さ方
向に流動輸送させつつ、管路内の流動性食品材料に連続
的に通電加熱するようにした流動性食品材料の連続通電
加熱装置において、 管路の少なくとも内周面において管路の円周方向に沿っ
て湾曲しかつ管路の直径方向に対向する一対の電極を対
向電極対とし、複数組の対向電極対を管路の長さ方向に
間隔を置いて配設し、かつ管路の長さ方向の一方側から
他方側へ向けて、各対向電極対における一対の電極の対
向方向を順次異ならしめた構成とし、各対向電極を構成
している一対の電極間に電圧を加えることによって管路
内を流れる流動性食品材料に対し管路の横断方向に通電
するとともに、管路の長さ方向の一方側から他方側へ向
けて各対向電極対による管路の横断面内における通電方
向を順次異ならしめたことを特徴とする、流動性食品材
料の連続通電加熱装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の流動性食品材料の連続
通電加熱装置において、 管路の長さ方向の一方側から他方側へ向けて、各対向電
極対における電極対向方向を管路の中心軸線を基準とし
て順次90°ずらしたことを特徴とする、流動性食品材
料の連続通電加熱装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の流動性食品材料の連続
通電加熱装置において、 管路の長さ方向に間隔を置いて3組以上の対向電極対が
設けられており、かつ管路の長さ方向の一方側から他方
側へ向けて、各対向電極対における電極対向方向を管路
の中心軸線を基準として順次60°ずらしたことを特徴
とする、流動性食品材料の連続通電加熱装置。 - 【請求項4】 請求項1に記載の流動性食品材料の連続
通電加熱装置において、 各対向電極対を構成している電極の管路中心軸線に対す
る広がり角度を120°以下としたことを特徴とする、
流動性食品材料の連続通電加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36097899A JP2001169914A (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | 流動性食品材料の連続通電加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36097899A JP2001169914A (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | 流動性食品材料の連続通電加熱装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001169914A true JP2001169914A (ja) | 2001-06-26 |
Family
ID=18471690
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36097899A Pending JP2001169914A (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | 流動性食品材料の連続通電加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001169914A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009257690A (ja) * | 2008-04-18 | 2009-11-05 | Tekusu:Kk | 電磁波加熱用の電極棒およびこれを用いた電磁温水器 |
JP2011205976A (ja) * | 2010-03-30 | 2011-10-20 | Shizuoka Prefecture | 水溶性タンパク質の回収方法および装置 |
-
1999
- 1999-12-20 JP JP36097899A patent/JP2001169914A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009257690A (ja) * | 2008-04-18 | 2009-11-05 | Tekusu:Kk | 電磁波加熱用の電極棒およびこれを用いた電磁温水器 |
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