JP4142231B2 - 帯状シート材の表面処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチックフィルム、金属箔、不織布、織編物及びこれらの複合体などの帯状シート材を走行させ、その走行経路中においてプラズマやCVD、スパッタ等によって該シート材の表面を改質したり、該表面に金属膜、セラミック膜、有機膜等の膜を成膜するなどの各種の表面処理を行なう、帯状シート材の表面処理装置に関する。この表面処理装置は、太陽電池や、液晶用表面ディスプレイ板、ガラスに貼り付ける曇り防止や赤外線防止、紫外線防止用のフィルムなどの各種の機能性フィルムの製造に好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
フィルムや金属薄などの連続して走行する帯状シート材に対してプラズマ等による表面改質処理や、スパッタ法、プラズマCVD法等による成膜処理などの表面処理を行う表面処理装置において、シート材をその幅方向が鉛直方向となるように走行させることは、水平に走行させる場合に比べて、処理電極の汚れがシート材上や他の電極上に落下するのを防止するために有効な手段である。
【0003】
しかしながら、帯状シート材を鉛直方向に走行させることは、単に水平走行タイプの装置を90°回転させればよいというものではない。例えば、シート材の巻物体を巻取軸から取り外すときには、水平走行タイプと異なり直ちにシート材をカットすることができない。直ちにカットすると、ロール間にかけられた走行系のシート材のテンションがなくなることから、シート材が直ちに落下してしまうという問題がある。
【0004】
また、シート材がロール間にかかっている状態で、停電やトラブルにより装置への通電が断たれたとき、走行系のシート材のテンションがゼロ又は緩くなって、シート材が落下してしまうという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、帯状シート材を鉛直方向に走行させて表面処理を行う表面処理装置において、第1に、巻出軸や巻取軸でシート材の巻物体を取り替えるときにおける走行系のシート材の落下を防止することを目的とし、第2に、停電やトラブルにより通電が断たれた時におけるシート材の落下を防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記第1の課題を解決する本発明の請求項1記載の帯状シート材の表面処理装置は、ロール軸を鉛直方向に向けて配した複数のロールにより、巻出軸から巻取軸まで、帯状シート材をその幅方向が鉛直方向となるように連続走行させつつ、該シート材に対して表面処理を行なう表面処理装置において、前記巻出軸の直後と前記巻取軸の直前にそれぞれガイドロールが配され、これらガイドロールに対しそれぞれ押圧部材が設けられ、該押圧部材が、前記巻出軸又は前記巻取軸でのシート材の巻物体の取り替え時に、各ガイドロール上のシート材を押圧して当該ガイドロールの側面との間で該シート材を保持することを特徴とする。
【0007】
この表面処理装置において、巻出軸や巻取軸でシート材の巻物体を取り替えるときには、まずシート材の走行を止め、巻出軸と巻取軸との間のシート材にテンションがかかっている状態で、上記の各ガイドロールにおいて押圧部材を動作させてガイドロール上のシート材を押圧する。これにより、巻出し側のガイドロールと巻取り側のガイドロールとの間にシート材がテンションのかかった状態に保持される。その後、巻出軸又は巻取軸とガイドロールとの間でシート材を切断して、シート材の巻物体を取り替える。以上より、ロール間にかかっているシート材のテンションを保持したまま、巻物体の取り外し及び取り付けの作業をすることができ、走行系のシート材の落下を防止することができる。
【0008】
この表面処理装置においては、請求項2記載のように、押圧部材が回転の制限されたプレスロールであることが好適である。
【0009】
また、請求項3記載のように、前記巻出軸及び前記巻取軸の下端部に、前記シート材の巻物体の下面を支持してその落下を防止する係止部材を着脱自在に設けることが好適である。
【0010】
上記第2の課題を解決する本発明の請求項4記載の帯状シート材の表面処理装置は、ロール軸を鉛直方向に向けて配した複数のロールにより、巻出軸から巻取軸まで、帯状シート材をその幅方向が鉛直方向となるように連続走行させつつ、該シート材に対して表面処理を行なう表面処理装置において、前記巻出軸と前記巻取軸に対しそれぞれ押圧部材が設けられ、該装置への通電オフ(OFF)の信号により、前記押圧部材が前記巻出軸と前記巻取軸におけるシート材の巻物体の側面をそれぞれ押圧して該巻物体の表層のシート材を保持するとともに、前記巻出軸と前記巻取軸の回転が制限されることを特徴とする。
【0011】
この表面処理装置においては、ロール間にシート材がかかった状態で停電やトラブルなどにより装置への通電が断たれたとき、その通電OFFの信号により、巻出軸と巻取軸において、押圧部材がシート材の巻物体の側面を押圧して表層のシート材を保持するとともに、巻出軸と巻取軸の回転が制限されてシート材の張力に対する戻りを防止することができる。そのため、停電やトラブルによる通電OFF時に、ロール間にかけられた走行系のシート材のテンションを維持してその落下を防止することができるとともに、巻出軸及び巻取軸の巻物体におけるシート材の落下も防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の1実施形態に係る表面処理装置を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る帯状シート材Wの表面処理装置10の平面断面図、図2は、図1のII−II線断面における同装置10の縦断面図である。
【0014】
本実施形態の表面処理装置10は、帯状シート材Wをその幅方向が鉛直方向となるように連続走行させながら、スパッタやプラズマCVDによってシート材Wの表面に薄膜を付着させる成膜装置であり、図2に示すように、真空状態に保持された真空槽12と、その下方に配された大気圧雰囲気の機械室14とよりなる。
【0015】
真空槽12は、帯状シート材Wの巻物体16,18を出し入れするために、前面12aが開閉可能に形成されている。真空槽12内部には、この前面12aに近接させて、シート材料Wの巻出し部20と巻取り部22とが左右に並んで設けられている。
【0016】
巻出し部20と巻取り部22には、シート材Wの巻物体16,18がその軸方向を鉛直方向に向けて保持されるよう構成されている。詳細には、巻出軸24及び巻取軸26となる巻物体16,18の円筒状コア25の両端を締め付けることにより保持するテーパーコーン28,30が、図2に示すように、上下に対向して配設されている。下側のテーパーコーン30の軸は、下方の機械室14内に突出し、そこでコア駆動モータ部32に接続されている。上側のテーパーコーン28は、真空槽12の上面に配されたコアセット機構34に接続されて、該機構34により上下に移動することで、コア25を締付保持し、また解放するようになっている。
【0017】
真空槽12の後部には、大径の駆動ロール36が、その軸方向を鉛直方向に向けて配設されており、また、この駆動ロール36に沿って走行するシート材Wと相対するように、真空槽12の左右両側面及び後面には成膜処理するための電極38a,38b,38cが配されている。すなわち、駆動ロール36は、複数の電極、ここでは3つの電極38a〜cにより左右及び後方の三方で取り囲まれており、シート材Wがこの駆動ロール36に沿って走行する際に対向配置された3つの電極38a〜cにより順次に薄膜が積層されるようになっている。
【0018】
駆動ロール36は、巻出し部20から巻取り部22までシート材Wを搬送させるための搬送ロールであるとともに、ロール側面に沿って走行しつつ電極38a〜cにより成膜処理されるシート材Wを冷却又は加熱するための冷却ロール又は加熱ロールでもある。駆動ロール36の回転軸は、下端が下方の機械室14内に突出してそこで駆動モータ40に接続されており、上端が軸受42で支持されている。駆動ロール36は、正転F及び逆転Rが可能に形成されており、逆転Rさせた場合、巻出し部20が巻取り部となり、巻取り部22が巻出し部となる。
【0019】
電極38a〜cの周囲には真空槽12の壁面から仕切壁44が突出形成されており、この仕切壁44により駆動ロール36の側面と各電極38a〜cとの間に処理室46a〜cがそれぞれ仕切り構成されている。なお、電極38a〜cは、それぞれ真空槽12の扉48に取り付けられており、扉48を開いて電極のメンテナンスができるようになっている。
【0020】
巻出し部20と駆動ロール36との間には、回動自在の第1ガイドロール50と、巻出し部20にセットした巻物体16からシート材Wを繰り出すための繰出ロール52とが配されており、巻出し部20から後方に繰り出されたシート材Wが、第1ガイドロール50で内側に略直角に向きを変えて、繰出ロール52から後方の駆動ロール36に繰り出されるようになっている。なお、繰出ロール52には、プレスロール53が対向配置され、このプレスロール53で繰出ロール52上のシート材Wがずれないように押さえつけている。
【0021】
また、巻取り部22と駆動ロール36との間には、回動自在の第2ガイドロール54と、走行するシート材Wの下方へのズレを矯正する矯正ロール56とが配されており、駆動ロール36から搬送されたシート材Wが、その前方の矯正ロール56で外側に向きを変え、さらに第2ガイドロール54で前方に向きを変えられて巻出し部22で巻き取られるようになっている。
【0022】
これらのロール50,52,54,56も、真空槽12内においてロール軸を鉛直方向に向けて配設されている。詳細には、第1及び第2ガイドロール50,54は、図2に示すように、真空槽12の床面と天井面にそれぞれ設けた軸受58,59に支持されている。繰出ロール52は、駆動ロール36と同様に、ロール軸の下端が下方の機械室14内に突出してそこで駆動モータ(不図示)に接続されており、上端が軸受(不図示)で支持されている。矯正ロール56は、図2に示すように、真空槽12の床面と天井面にそれぞれ設けた軸受60,61に支持されている。
【0023】
ここで、矯正ロール56は、シート材Wがロール側面に対して周方向に所定の距離接触して通過することで、シート材Wの走行方向をロール側面に沿って変える回動自在のロールであり、ロール56に対し進入側のシート面Wiと離脱側のシート面Woとの間を略二等分する平面P内において、ロール軸56aの上方がシート材Wの非接触側に傾くように傾斜可能に構成されている。このように傾斜させることにより、駆動ロール36を正転Fさせた場合にも、逆転Rさせた場合にも、矯正ロール56を通過する際にシート材Wを上方に持ち上げて、シート材Wの下方へのズレを矯正することができる。
【0024】
符号62は、巻物体16,18の取り替え時にガイドロール50,54上のシート材Wを押圧してそのロール側面との間でシート材Wを保持する押圧部材であり、第1及び第2ガイドロール50,54に対してそれぞれ設けられている。図3に示すように、押圧部材62は、ガイドロール50,54に対向配置されたプレスロールよりなり、自身のロール側面とガイドロール50,54のロール側面との間に走行系のシート材Wを挟持できるように構成されている。また、第1ガイドロール50と第2ガイドロール54との間にシート材Wをテンションのかかった状態で保持するために、押圧部材62は、回転の制限された、即ち、上記走行系のシート材Wのテンションにより簡単に回転しない程度の回転の重いロールで構成されている。また、このロールは、シート材Wを良好に保持するためにロール側面がゴムで形成されたゴムロールである。
【0025】
図3に示すように、押圧部材62は、鉛直方向に向けたそのロール軸62aが上下の連結板68を介して鉛直な回動軸66に支持されており、この回動軸66の回動により、ガイドロール50,54から離れた状態から接近してガイドロール50,54上のシート材Wを押圧し、また、その状態から回動軸66を反対に回動させることにより、ガイドロール50,54から離れてシート材Wの押圧を解除するようになっている。
【0026】
符号64は、装置への通電OFFの信号により、巻出し部20と巻取り部22の巻物体16,18の側面をそれぞれ押圧して該巻物体の表層のシート材を保持する押圧部材であり、巻出し部20と巻取り部22に対しそれぞれ設けられている。この押圧部材64は、図4に示すように、巻物体16,18に対向配置されたプレスロールよりなり、自身のロール側面で巻物体16,18の側面を押圧することにより、走行系のシート材Wをテンションのかかった状態で保持するようになっている。そのため、上記押圧部材62と同様、回転の制限されたゴムロールで構成されている。
【0027】
また、押圧部材64は、図4に示すように、上記押圧部材62と同様、鉛直方向に向けたそのロール軸64aが上下の連結板72を介して鉛直な回動軸70に支持されており、この回動軸70の回動により、巻物体16,18に接近してその側面を押圧し、また、巻物体16,18から離れて該押圧を解除できるよう構成されている。回動軸70は、この実施形態では、エア圧を利用することにより押圧部材64を押圧方向に動作させるようになっている。詳細には、装置10への通電時に閉、通電OFFにより開く不図示の電磁弁を用いて、通電OFFの信号により該電磁弁を開いて不図示のエアシリンダにエアを送り、そのエア圧で回動軸70が回動して、押圧部材64が巻物体16,18をプレスするようになっている。
【0028】
巻出軸24と巻取軸26は、装置10への通電OFFの信号により、回転が制限されるように、即ちブレーキがかかるように構成されている。詳細には、各軸24,26を支持する下側のテーパーコーン30を駆動するために機械室14に設けられたコア駆動モータ部32において、テーパーコーン30の軸部分を電磁クラッチ又はエアクラッチを利用して、通電OFF時にブレーキがかかるよう構成している。
【0029】
符号74は、巻物体16,18の下面を支持してその落下を防止する係止部材であり、コア25の下端部に着脱自在に取り付けられている(図5(a)参照)。鉛直に立てられた巻物体16,18は、走行系のシート材Wとの接続前や切断後のような走行系のシート材Wと分離した状態では、図5(d)に示すように、端をテープ73で固定した場合でも、シート材の自重により外周側がズレ落ちてタケノコ状になってしまう。そのため、巻物体16,18の取り外し前及び取り付け前に係止部材74を取り付けることにより、シート材のズレ落ちを防止して、安定した巻状態が得られる。
【0030】
この係止部材74は、図5(b)(c)に示すように、コア25の下端部にボルトなどの固定具75で取付固定されている。詳細には、簡単に着脱できるように係止部材74は割れ目74aで2つに分割可能に形成されており、この2つ割の係止部材74を、割れ目74aを開いてコア25にはめ、割れ目74aを合わせてボルト75で締め付けるようになっている。
【0031】
図6には、巻出し部20に巻物体16を取り付け、また、巻取り部22から巻物体18を取り外すための基材装着治具76を示している。この装着治具76は、下面に4つの車輪78を有する走行台80と、巻物体16,18のコア25の両端を掴んで保持する腕部82と、腕部82を走行台80上に支持するために走行台80の上面から立設された壁状の支持部84とを備えてなる。
【0032】
腕部82は、支持部84の前面に上下及び左右に移動可能に配された移動板88と、この移動板88の前面中央部から前方に突出する回転軸86とを介して支持部84に取り付けられている。詳細には、腕部82は、コア25の両端部を掴むために対向配置された一対の掴持部82a,82bと、両掴持部82a,82bを連結する連結部82cとよりなる略コ字状をなし、この連結部82cの中央部で回転軸86の前端に固定されている。
【0033】
また、走行台80上に立設された支持部84は、鉛直な状態から前後に所定角度だけ傾斜可能に構成されている。
【0034】
この基材装着治具76を用いて巻出し部20に巻物体16を装着する際には、不図示の収納部に水平な姿勢で収納された未処理の巻物体16に係止部材74を取り付け、この巻物体16を、基材装着治具76の腕部82でコア25の両端を掴むことにより保持して、回転軸86で回転させて鉛直に立てる。次いで、走行台80を走行させて巻出し部20の位置まで運び、そこで、移動板88を上下左右に動作させて位置を微調整しながら、図6(b)に示すようにコア25の下端を下側のテーパーコーン30上に載せる。次いで、支持部84の前後に傾けることによりコア25の軸の傾きを前後方向で微調整したり、移動板88の左右方向への移動によりコア25の位置を左右方向で微調整したりしながら、上側のテーパーコーン28を降ろしてコア25の上端を押さえる。
【0035】
この基材装着治具76であると、巻物体16を巻出し部20に装着する際に、コア25の微妙な位置調整が可能であるため、巻物体16の装着作業が容易である。巻取り部22から巻物体18を取り外す際にも同様に腕部82の位置を微調整して巻物体18を容易に掴むことができる。
【0036】
本実施形態の処理装置10において、巻物体16,18を取り替える手順は以下の通りである。まず、巻出し部20において巻物体16が終端まで巻き出される直前で、駆動ロール36及び繰出ロール52の駆動を停止し、同時に巻出軸24と巻取軸26の駆動を停止し、シート材Wのテンションを保持した状態で、巻出軸24と巻取軸26の駆動源に付帯するブレーキ機構を作動させて走行しているシートWを止める。次いで、押圧部材62で第1及び第2ガイドロール50,54上のシート材Wを押圧して両ガイドロール50,54間にシート材Wをテンションのかかった状態に保持する。その後、巻取り部22の巻物体18に係止部材74を取り付ける。なお、巻出し部20の巻物体16に、未だ相当長のシート材Wが巻き出されずに残っている場合には、巻出軸24においても係止部材74を取り付けて、残りの巻物体がタケノコ状となるのを防ぐことが好適である。次いで、巻出し部20においては、巻出軸24と第1ガイドロール50との間でシート材Wを切断した後に、シート材Wの巻き出されたコア25を取り除く。そして、基材装着治具76を用いて係止部材74付きの新しい巻物体16を巻出軸24にセットし、先の巻物体の切断端に新しい巻物体16の端をテープなどで接続する。一方、巻取り部22においては、巻取軸26と第2ガイドロール54との間でシート材Wを切断した後に、基材装着治具76を用いて巻物体18を取り出し、その後、巻取軸26に空のコア25をセットして、押圧部材62で保持されたシート材Wの切断端をコア25にテープなどで貼り付ける。その後、巻出軸24と巻取軸26を駆動させてシート材Wにテンションをかけ、いつでもシート材Wを巻出し又は巻取りのできる状態のテンションを保持した状態で、巻出軸24の係止部材74を取り外して、押圧部材62を解除する。その後、駆動ロール36及び繰出ロール52を駆動させてシート材Wを走行させ、表面処理を再開する。
【0037】
このように巻出し部20と巻取り部22とで同時に巻物体16,18を取り替える代わりに、別々に取り替えるようにしてもよい。その場合、まず、巻出し部20で新しい巻物体16に取り替えて、シート材Wを走行させて表面処理を再開した後、新しい巻物体16の始端が巻取り部22に来たときに走行を停止して、巻取り部22の巻物体18を取り替えるようにすればよい。
【0038】
以上よりなる本実施形態の表面処理装置10によれば、巻出し部20の直後と巻取り部22の直前の2つのガイドロール50,54間にかかっているシート材Wのテンションを保持したまま、巻物体16,18の取り外し及び取り付けの作業をすることができ、走行系のシート材Wの落下を防止することができる。
【0039】
また、この表面処理装置10であると、シート材Wの走行中または停止中など、ロール間にシート材Wがかかった状態で停電やトラブルなどにより装置への通電が断たれたとき、その通電OFFの信号により、巻出し部20と巻取り部22において、押圧部材64がシート材Wの巻物体16,18の側面を押圧するとともに、巻出軸24と巻取軸26の回転が制限されるので、走行系のシート材Wのテンションを維持してその落下を防止することができるとともに、巻物体16,18からのシート材の落下を防止することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明の請求項1の表面処理装置によれば、帯状シート材を鉛直方向に走行させて表面処理を行う表面処理装置において、巻出軸や巻取軸でシート材の巻物体を取り替える際の走行系のシート材の落下を防止することができる。
【0041】
また、請求項4の表面処理装置によれば、帯状シート材を鉛直方向に走行させて表面処理を行う表面処理装置において、停電やトラブルにより装置への通電が断たれた際のシート材の落下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る表面処理装置の平面断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】同実施形態におけるガイドロール近傍の斜視図である。
【図4】同実施形態における巻出し部または巻取り部の斜視図である。
【図5】(a)は同実施形態における巻物体の係止部材を示す縦断面図、(b)は同係止部材の斜視図、(c)は同係止部材の水平半断面図、(d)は巻物体のシート材がズレてタケノコ状になったところを示す斜視図である。
【図6】(a)及び(b)は、上記実施形態の処理装置に用いる基材装着治具の斜視図である。
【符号の説明】
10……表面処理装置
16,18……巻物体
20……巻出し部
22……巻取り部
24……巻出軸
26……巻取軸
50……第1ガイドロール
54……第2ガイドロール
62……ガイドロールに対する押圧部材
64……巻取・巻出軸に対する押圧部材
74……係止部材
W……帯状シート材
Claims (4)
- ロール軸を鉛直方向に向けて配した複数のロールにより、巻出軸から巻取軸まで、帯状シート材をその幅方向が鉛直方向となるように連続走行させつつ、該シート材に対して表面処理を行なう表面処理装置において、
前記巻出軸の直後と前記巻取軸の直前にそれぞれガイドロールが配され、
これらガイドロールに対しそれぞれ押圧部材が設けられ、
該押圧部材が、前記巻出軸又は前記巻取軸でのシート材の巻物体の取り替え時に、各ガイドロール上のシート材を押圧して当該ガイドロールの側面との間で該シート材を保持する
ことを特徴とする表面処理装置。 - 前記押圧部材が回転の制限されたプレスロールである
ことを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。 - 前記巻出軸及び前記巻取軸の下端部に、前記シート材の巻物体の下面を支持してその落下を防止する係止部材を着脱自在に設けた
ことを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。 - ロール軸を鉛直方向に向けて配した複数のロールにより、巻出軸から巻取軸まで、帯状シート材をその幅方向が鉛直方向となるように連続走行させつつ、該シート材に対して表面処理を行なう表面処理装置において、
前記巻出軸と前記巻取軸に対しそれぞれ押圧部材が設けられ、
該装置への通電オフの信号により、前記押圧部材が前記巻出軸と前記巻取軸におけるシート材の巻物体の側面をそれぞれ押圧して該巻物体の表層のシート材を保持するとともに、前記巻出軸と前記巻取軸の回転が制限される
ことを特徴とする表面処理装置。
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