JP4142050B2 - 光モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、光通信に用いられる光モジュールに関する。
光通信に用いられる光モジュールの従来例として特開2002−365491号公報(特許文献1)に開示される光モジュールが知られている。しかし、このような従来の光モジュールは、組み立てをより容易にしたいと考えた場合に必ずしも適しているとは言えず、更なる改良の余地があった。この不都合は、光モジュールの更なる小型化を進める際に特に顕著となりやすい。
特開2002−365491号公報
そこで、本発明は、組み立てをより容易にできる光モジュールを提供することを目的とする。
本発明の光モジュールは、光ファイバの一端側の延在方向と略平行な第1面と、上記光ファイバの一端側を挟んで配置され、上記第1面と交差する(例えば略直交する)2つの第2面と、を含み、上記光ファイバの一端を支持する光プラグと、光素子と、上記光素子の光軸と交差する(例えば略直交する)透明面と、を含み、上記光素子の光軸と上記光ファイバの光軸とが交差するように配置される光素子収容体と、上記光素子の光軸と上記光ファイバの光軸との交差位置に配置される光反射面を有する光学ブロックと、上記光プラグの上記2つの第2面のいずれかと接する2つの第1ガイド面と、上記光素子収容体の上記透明面と接する第2ガイド面と、を含み、上記光プラグが載置される樹脂体と、を備える。ここで「透明面」とは、光素子収容体の外側になる面であって、少なくとも光素子の光軸近傍が当該光素子の発光又は受光する光の波長に対して透明(高透過率)であり、光信号の入出力が可能な面をいう。
かかる構成によれば、樹脂体を用いて光プラグと光素子収容体とを組み合わせることができる。従って、組み立ての容易な光モジュールが得られる。
好ましくは、上記光プラグは、上記光学ブロックと接して配置される。
これにより、光学ブロックを利用して光プラグの位置決めをすることができ、光モジュールの組み立てが一層容易になる。
好ましくは、上記樹脂体は、上記光ファイバの延在方向に沿った溝部を有し、上記溝部の内壁面が上記第1ガイド面として用いられる。
これにより、比較的に成形の容易な溝状の部位を第1ガイド面として利用できる。
好ましくは、上記樹脂体は、上記光ファイバの光軸と直交する第1方向の厚さが相対的に小さい肉薄部と、上記肉薄部よりも上記厚さが相対的に大きい肉厚部と、を含み、上記第2ガイド面は、上記肉薄部の一面として形成される。
これにより、肉薄部に近接して光素子収容体を配置できるので、光モジュール全体としての厚みをより低減できる。
好ましくは、上記樹脂体が前記光プラグの前記第1面と接する第3ガイド面を更に含み、当該第3ガイド面は、上記肉薄部及び上記肉厚部に渡って形成され、上記光学ブロックは、上記第3ガイド面上に配置される。
これにより、第3ガイド面を利用して光学ブロックの位置決めをすることもできるようになり、光モジュールの組み立てが一層容易になる。また、光モジュールの構成の簡素化が図られる。
好ましくは、上記肉薄部は、上記肉厚部の一端から突出し、かつ上記光学ブロックを挟んで配置される2つの腕部を含み、上記第2ガイド面は、上記腕部の各々の一面として形成される。
これにより、腕部の間に光学ブロックを配置できるので、光モジュールの全体の厚みをより薄くできる。
上記のように肉薄部が2つの腕部を含む場合に、上記光学ブロックは、上記光素子収容体の上記透明面上に配置されることが好ましい。
これにより、光素子収容体の透明面を利用して光学ブロックの位置決めをすることができるようになり、光モジュールの組み立てが一層容易になる。また、光モジュールの構成の簡素化が図られる。
好ましくは、上記肉薄部と上記光素子収容体の各々の上記第1方向の厚さの合計が、上記肉厚部の上記第1方向の厚さと略等しい。
これにより、肉厚部から肉薄部に渡って光モジュール全体の厚みをほぼ一定にすることができる。例えば、光モジュールの下面側を平坦にすることができるので、この光モジュールを回路基板上などに配置する場合に都合がよい。
好ましくは、上記樹脂体が前記光プラグの前記第1面と接する第3ガイド面を更に含み、光モジュールは、上記光プラグと接して当該光プラグを上記第3ガイド面へ付勢する板バネ部と、上記樹脂体の上記肉薄部と係合するフックと、含み、上記樹脂体及び上記光プラグを覆って配置されるホルダを更に備える。
これにより、ホルダを利用して樹脂体と光プラグとを一体に保持することが可能となり、光モジュールの組み立てがより一層容易になる。
好ましくは、上記樹脂体は、上記光ファイバの光軸方向に沿って上記肉薄部と上記肉厚部の少なくともいずれかの一端から突出して設けられる突起部を更に含み、上記ホルダは、上記樹脂体の突起部と嵌合する開口部を更に含む。
これにより、突起部と開口部とを利用して、光プラグと樹脂体との一体性をより確実に保持できる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施形態の光モジュールの全体構成を示す分解斜視図である。図2は、光モジュールの構成をプラグユニットとレセプタクルユニットとに分けて示す分解斜視図である。図3は、光モジュールを組み立てた状態を示す斜視図である。図4は、光ファイバの延在方向に沿って示した光モジュールの断面図である。図5は、光モジュールを下面側から見た平面図である。図1〜図5に示す本実施形態の光モジュールは、例えば電気回路を備える基板(回路基板)上に配置される光モジュールであって、光プラグ1、クランプ(ホルダー)2、セラミックパッケージ(光素子収容体)3、樹脂パッケージ(樹脂体)4、光学ブロック5を含んで構成される。光プラグ1とクランプ2を合わせてプラグユニットが構成され、セラミックパッケージ3、樹脂パッケージ4及び光学ブロック5を合わせてレセプタクルユニットが構成されている。
光プラグ1は、光ファイバ6の一端を支持する。この光プラグ1は、例えば樹脂を射出成形することによって形成される。光プラグ1にはV字状の溝とこの溝を覆う板状部材とが備わっている。このV字溝に光ファイバ6の一端を配置し、当該一端を板状部材によって押圧することにより光ファイバ6が支持される。また、光プラグ1の嵌め込みをスムーズにすべく、光プラグ1の先端の両側には斜面が設けられている。なお、光プラグ1の後端の両側に同様の斜面を設けてもよい。
この光プラグ1は、光ファイバ6の光軸上に配置される集光レンズ11を有する。本例では図示のように、光プラグ1の長手方向の一端側に複数の集光レンズ11が設けられている。光プラグ1の集光レンズ11が形成された側の一端が光学ブロック5と接して配置することにより、光プラグ1のX軸方向の位置決めがなされる。
また、光プラグ1は、光ファイバ6の一端側(本例では光プラグ1に挟まれている部分)の延在方向(本例では図示のX方向)と略平行な第1面(底面)12と、光ファイバ6の一端側を挟んで配置され、第1面12と略直交する2つの第2面(側面)13と、を備える。図示のように本例では、第1面12はXY平面と平行であり、第2面13はXZ面と平行である。なお、第1面12と第2面13は必ずしも略直交する必要はなく、交差していればよい。
クランプ(ホルダ)2は、レセプタクルユニットの全体を覆って包み込むように配置され、光プラグ1とレセプタクルユニットとを一体にさせる。このクランプ2は、例えば金属板に対してプレスによる抜き加工と曲げ加工を施すことによって形成される。クランプ2は、側面側に略J字状のフック21、板バネ部22、遮光部23、嵌合穴(開口部)24、ファイバ支持部25及び窓部26を備える。このクランプ2は、レセプタクルユニットと嵌め合わされて当該レセプタクルユニットと光プラグ1とを合体させる。
フック21は、樹脂パッケージ4の掛かり部46と係合する。これにより、レセプタクルユニットとプラグユニットとが一体となる。
板バネ部22は、上面側に略H字状の切り込みを設けることによって形成されている。この板バネ部22は、光プラグ1の長手方向の両端部と接して当該光プラグ1を樹脂パッケージ4のガイド面(載置面)42へ向けて付勢する。これにより、光プラグ1が樹脂パッケージ4に密着する。
遮光部23は、クランプ2の先端側に配置され、光ファイバ6の光軸と交差するように配置される。この遮光部23は、図示のようにクランプ2の一部を折り曲げて形成された平板状の部位であり、プラグユニットがレセプタクルユニットに結合していない場合において、光プラグ1から出射されるレーザ光が外部に漏れないようにする。
嵌合穴(開口部)24は、クランプ2の後端側の一部を折り曲げて形成された平板状の部位に設けられている。本例では2つの嵌合穴24が設けられている。これらの嵌合穴24は、それぞれ樹脂パッケージ4に備わった2つの嵌合ピン(突起部)41と嵌合することにより、レセプタクルユニットとプラグユニットとを一体に保持する機能を果たす。
ファイバ支持部25は、クランプ2の後端側の上記平板状の部位の一部を折り曲げて形成されている。本例のファイバ支持部25は、クランプ2の後端側のほぼ中央に上記2つの嵌合穴24に挟まれている。光プラグ1がクランプ2に覆われる際に、このファイバ支持部25に光ファイバ6が配置される。本実施形態のファイバ支持部25は、図示のように、窓部26の一辺と接して配置される平板部からなる。
窓部26は、クランプ2の後端側の一部を折り曲げて形成された平板状の部位を切り欠くことによって形成されている。本例の窓部26は2つの嵌合穴24の間に挟まれている。なお、本例の窓部26は、一辺(下端側の辺)が開放されているが、この部分が閉じていてもよい。当該一辺が開放されている場合、光プラグ1とクランプ2を合わせる際に、光ファイバ6をファイバ支持部25へ配置しやすくなる。
セラミックパッケージ(光素子収容体)3は、光素子31を収容し(図4参照)、かつ光素子31と電気的に接続された電極32を有する。詳細には、本実施形態のセラミックパッケージ3は、セラミック材料を用いて形成されており、光素子31や回路チップ33などを配置するための凹部を有する箱状部材34と、前述の凹部を覆うようにして箱状部材34の上側に配置される透明板(本例ではガラス板)35と、を備える。箱状部材34と透明板35によって、光素子31や回路チップ33などが密封される。このセラミックパッケージ3は、内蔵する光素子31の光軸が上記光ファイバ6の光軸と交差するように配置される。
光素子31は、光信号を出射する発光素子(例えばVCSEL)又は光信号を受光する受光素子である。この光素子31は、光軸が透明板35と略直交するように配置されており、当該透明板35を通して光信号を出射し、又は光信号を受光する。
回路チップ33は、光素子31が発光素子の場合には当該光素子31を駆動するドライバであり、光素子31が受光素子の場合には当該光素子31から出力される電気信号を増幅するアンプである。図示のように本例では、光素子31と回路チップ33との間はワイヤボンディングにより接続されている。
電極32は、箱状部材34の外部に露出するように形成されており、かつ箱状部材34の内部を貫通する配線を介して光素子31や回路チップ33と接続されている。この電極32の詳細については更に後述する。
透明板35は、その表面(透明面)が光素子31の光軸と略直交するように配置される。本例では、光素子31の光軸は図示のZ軸と平行であるので、透明面はこのZ軸と略直交するように配置される。すなわち、透明板35は、透明面がXY平面と略平行になるように配置される。
樹脂パッケージ(樹脂体)4は、光プラグ1を支持し、位置決めする機能などを果たすものであり、光ファイバ6の光軸方向に沿ってセラミックパッケージ3と並べて配置されている。この樹脂パッケージ4は、上述した嵌合ピン41と、ガイド面42、43、44と、複数のリード電極45と、を備える。この樹脂パッケージ4は、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化型樹脂をトランスファー成形することにより製造することができる。ガラス微粒子またはファイバを混合したエポキシ樹脂材料を用いた場合には寸法精度をより高めることが可能となり、精密なガイド面の形成が可能となる。
ガイド面(第3ガイド面)42は、樹脂パッケージ4に光プラグ1が載置される際に、当該光プラグ1の第1面12と接する。本実施形態では、このガイド面42は、光プラグ1の第1面12と略平行な平面となるように形成される。このガイド面42と接するように光プラグ1が配置されることにより、光プラグ1のZ軸方向についての位置決めがなされる。
ガイド面(第1ガイド面)43は、ガイド面42と略直交して配置されるように形成されている。これらのガイド面43は、光プラグ1の2つの第2面13のいずれかと接する。本実施形態では、これらのガイド面43は、光プラグ1の第2面13と略平行な平面となるように形成される。これらのガイド面43の間に挟まれるように光プラグ1が配置されることにより、光プラグ1のY軸方向についての位置決めがなされる。なお、ガイド面42とガイド面43は必ずしも略直交している必要はなく、交差していればよい。
ガイド面(第2ガイド面)44は、セラミックパッケージ3の透明板35の表面(透明面)と接する。本実施形態では、このガイド面44は、XY平面と平行になるように形成されている。このガイド面44と接するようにセラミックパッケージ3が配置されることにより、セラミックパッケージ3のZ軸方向についての位置決めがなされる。
複数のリード電極45は、一部が樹脂パッケージに包含され、かつ樹脂パッケージ4の回路基板100と対向すべき下面側へ突起するように設けられている。本実施形態では、樹脂パッケージ4の長手方向に沿った両側にそれぞれ4個ずつのリード電極45が設けられている。また、本実施形態では、各リード電極45は、電気的接続を確保する用途としては用いられておらず、樹脂パッケージ4を回路基板100上に接合し、固定する用途として用いられている。なお、各リード電極45に電気的接続を確保する用途を兼用させてもよい。
ここで、本実施形態の樹脂パッケージ4の構造について更に詳細に説明する。樹脂パッケージ4は、光ファイバ6の光軸と直交する第1方向(図示のZ軸方向)の厚さが相対的に小さい肉薄部と、この肉薄部よりも上記厚さが相対的に大きい肉厚部と、を含む。具体的には、図示の樹脂パッケージ4においては、光プラグ1が載置される手前側の部位が「肉厚部」に相当し、上側に光学ブロック5が配置され、下側にセラミックパッケージ3が配置される奥側の部位が「肉薄部」に相当する。そして、上記の第2ガイド面44は肉薄部の一面として形成されている。この第2ガイド面44の端部に相当する肉薄部の部位に上記のフック21が係合する。また、上記の第3ガイド面42は、肉薄部及び肉厚部に渡る一続きの平面として形成されている。また、図4の断面図に示すように、樹脂パッケージ4は、その肉薄部の厚さ(Z軸方向の厚さ)とセラミックパッケージ3の厚さ(Z軸方向の厚さ)の合計が肉厚部の厚さ(Z軸方向の厚さ)とほぼ等しくなるように形成される。
また、樹脂パッケージ4は、光ファイバ6の延在方向(図示のX軸方向)に沿い、かつ上記の肉薄部及び肉厚部に渡って形成される溝部47を有する。そして、この溝部47の内壁面のうち、底面が上記の第3ガイド面42、側面が上記の第1ガイド面43としてそれぞれ用いられている。この溝部47の幅(2つの第1ガイド面43の相互間距離)は光プラグ1の幅(2つの第2面13の相互間距離)とほぼ等しい。また、溝部47への光プラグ1の嵌め込みをスムーズにするべく、溝部47の側面の上側には斜面が設けられている。
光学ブロック5は、光素子31の光軸と光ファイバ6の光軸との交差位置に配置される光反射面51を有する(図4参照)。この光学ブロック5は、樹脂パッケージ4のガイド面42に載置されている。
この光学ブロック5は、透光性の樹脂からなり、一部を切り欠くことによって斜面が形成されており、当該斜面が光反射面51として機能する。具体的には、光素子31から出射した光信号は、光学ブロック5の下面に形成された集光レンズによって集光され、光反射面51によって反射され、屈折面52を介して光ファイバ6の一端に入射する。また、光ファイバ6から出射する光信号は、屈折面52を介して光反射面51に入射し、光反射面51によって反射され、前述の集光レンズによって集光されて光素子31に至る。
ここで、屈折面52は、光ファイバ6の光軸と直交せず、かつある程度の角度を保ちながら交差するように配置される面である。この屈折面52は、光ファイバ6から出射する光信号の一部成分が反射光として光ファイバ6へ戻らないようにし、あるいは、光素子31から出射し、光反射面51により反射されて屈折面52に到達した光信号の一部成分が反射光として光素子31へ戻ることを防ぐ機能(戻り光防止機能)を果たす。
次に、光モジュールの回路基板100への載置状態について詳細に説明する。
セラミックパッケージ3の電極32は、図4及び図5に示すように、セラミックパッケージ3の側面に設けられた露出部32aと、セラミックパッケージ3の下面に設けられたパッド部32bと、を有する。本実施形態では、セラミックパッケージ3の光モジュールに装着される光ファイバ6の延在方向と直交する面(YZ面に平行な面)に各電極32が設けられている。また、各電極32は、ハンダ37を介して回路基板100上の接続パッド等と電気的に接続され、かつ機械的に固定されている。より詳細には、図4に示すように、各電極32は、露出部32aとパッド部32bのいずれにもハンダ37が接触するようにして回路基板100と接合されている。なお、露出部32aとパッド部32bのいずれかのみとハンダが接触していてもよい。
樹脂パッケージ4のリード電極45は、図1に示すように略L字状の形状を有し、樹脂パッケージ4の側面から下面に沿って設けられている。また、図5に点線で示すように、リード電極45は、その一部が樹脂パッケージ4の内部に包含されている。各リード電極45は、図3に示すように、樹脂パッケージ4の下面48側へ突起した部位において、ハンダ49を介して回路基板100上の接続パッド等と機械的に固定されている。
図6は、光モジュールの他の構成例を説明する斜視図である。図6に示す光モジュールは、上述した図1等に示した光モジュールと比較して、樹脂パッケージの嵌合ピン及びこれに対応するクランプの嵌合穴が更に追加された点と、これに伴ってクランプのJ字状のフックが省略された点と、が異なっており、それ以外は共通の構成を有している。すなわち、図1等に示した光モジュールでは、嵌合ピン41は光モジュールの肉厚部の一端(光モジュールの後端)から突出して設けられていたが、図6に示す光モジュールの樹脂パッケージ4aには、更に光モジュールの肉薄部の一端(光モジュールの先端)から突出して2つの嵌合ピン141が設けられている。また、これらの嵌合ピン141に対応して、図6に示す光モジュールのクランプ2aには2つの嵌合穴124が更に追加されている。
以上のように本実施形態によれば、樹脂パッケージを用いて光プラグと光素子収容体とを容易に組み合わせることができる。従って、組み立ての容易な光モジュールが得られる。
次に、第2の実施形態の光モジュールについて説明する。本実施形態の光モジュールは、上記第1の実施形態の光モジュールと比較して、主に、樹脂パッケージの肉薄部の構造が異なっている。以下、主に両者の相違点に着目して説明する。
図7は、第2の実施形態の光モジュールの全体構成を示す分解斜視図である。図8は、光モジュールの構成をプラグユニットとレセプタクルユニットとに分けて示す分解斜視図である。図9は、光モジュールを組み立てた状態を示す斜視図である。図10は、光ファイバの延在方向に沿って示した光モジュールの断面図である。図11は、光モジュールを下面側から見た平面図である。なお、図7〜図11に示す光モジュールは、第1の実施形態の光モジュールと共通する構成要素については同符号が付されている。これらの共通要素については説明を省略する。
図7などに示すように、本実施形態の樹脂パッケージ4bの肉薄部は、肉厚部の一端から突出し、かつ光学ブロック5を挟んで配置される2つの腕部70からなる。そして、第2ガイド面71は、この肉薄部を構成する各腕部70の一面として形成されている。これらの第2ガイド面71の端部に相当する肉薄部の部位に上記のフック21が係合する。また、セラミックパッケージ3aは、透明面が各第2ガイド面71と接することにより、Z軸方向の位置決めがなされている。セラミックパッケージ3bの透明面のうち、各腕部70の間に挟まれる領域は露出しており、当該露出した領域に光学ブロック5が直接的に載置されている。また、第3ガイド面42bは肉厚部に形成されている。
また、樹脂パッケージ4bは、光ファイバ6の延在方向(図示のX軸方向)に沿い、かつ上記の肉厚部に形成される溝部47bを有する。そして、この溝部47bの内壁面のうち、底面が上記の第3ガイド面42b、側面が上記の第1ガイド面43bとしてそれぞれ用いられている。第3ガイド面42b、第1ガイド面43bのそれぞれの役割は、上記第1の実施形態における第3ガイド面42、第1ガイド面43と同じである。この溝部47bの幅(2つの第1ガイド面43bの相互間距離)は光プラグ1の幅(2つの第2面13の相互間距離)とほぼ等しい。また、溝部47bへの光プラグ1の嵌め込みをスムーズにするべく、溝部47bの側面の上側には斜面が設けられている。
図10および図11に示すように、セラミックパッケージ3bは、腕部70の一面としての第2ガイド面71と接するとともに、樹脂パッケージ4bの肉薄部と肉厚部の境界付近に形成され、上記第2ガイド面71と略直交して配置される第3ガイド面72とも接する。これにより、セラミックパッケージ3bの二方向の位置決めがなされている。
セラミックパッケージ3bの表面には複数の電極パッド73が形成されている。これらの電極パッド73は、セラミックパッケージ3bに内蔵された光素子31と、内部配線を介して電気的に接続されている。本実施形態では、光素子31を駆動するためのドライバ等の回路チップはセラミックパッケージ3bに内蔵されていない。図示のように、回路チップ7は、樹脂パッケージ3bの裏面側(光プラグ1が載置される面と反対側)の凹部に配置されており、封止材74を用いて封止されている。上記の各電極パッド73は、ボンディングワイヤを介して回路チップ7又はリードフレーム45bと電気的に接続されている。
リードフレーム45bの特徴について更に説明する。本実施形態のリードフレーム45bは、図7等に示すように、樹脂パッケージ4bの外側に露出した部分が略L字の形状を有し、樹脂パッケージ4aから離れる方向へ広がっている。また、リードフレーム45の一部は上記の樹脂パッケージ4bの凹部にも露出しており、この露出部位でセラミックパッケージ3bの電極パッド73とボンディングワイヤを介して電気的に接続されている。また、図11の平面図に示すように、リードフレーム45bは、セラミックパッケージ3bに近いものから順に電極パッド73と接続される構成が採られている。また、リードフレーム45bのうち、樹脂パッケージ4bの内部に含まれる部位は、樹脂パッケージ4bの後端側(図中、左側)に近いものがより幅広となるように構成されている。これにより、光ファイバ6の曲げストレスによる影響を緩和できる。
なお、セラミックパッケージ3bに送信用、受信用のいずれの光素子31も内蔵されている場合には、各リードフレーム45bは、樹脂パッケージ4bの一方側に揃っているのの(例えば図中、上側に揃って配置されているもの)が受信用、他方側に揃っているものが送信用、というように使い分けられることも好ましい。
以上のように本実施形態によっても、樹脂パッケージを用いて光プラグと光素子収容体とを容易に組み合わせることができる。従って、組み立ての容易な光モジュールが得られる。
なお、本発明は上述した各実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施することが可能である。
第1の実施形態の光モジュールの全体構成を示す分解斜視図である。 光モジュールの構成をプラグユニットとレセプタクルユニットとに分けて示す分解斜視図である。 光モジュールを組み立てた状態を示す斜視図である。 光ファイバの延在方向に沿って示した光モジュールの断面図である。 光モジュールを下面側から見た平面図である。 光モジュールの他の構成例を説明する斜視図である。 第2の実施形態の光モジュールの全体構成を示す分解斜視図である。 光モジュールの構成をプラグユニットとレセプタクルユニットとに分けて示す分解斜視図である。 光モジュールを組み立てた状態を示す斜視図である。 光ファイバの延在方向に沿って示した光モジュールの断面図である。 光モジュールを下面側から見た平面図である。
符号の説明
1…光プラグ、2…クランプ(ホルダー)、3…セラミックパッケージ、4…樹脂パッケージ、5…光学ブロック、6…光ファイバ、21…フック、22…板バネ部、23…遮光部、24…嵌合穴、25…ファイバ支持部、26…窓部、31…光素子、32…電極、33…回路チップ、34…箱状部材、35…透明板、36…凹部、37…ハンダ、41…嵌合ピン、42、43、44…ガイド面、45…リードフレーム、51…光反射面

Claims (4)

  1. 光ファイバの一端側の延在方向と略平行な第1面と、前記光ファイバの一端側を挟んで配置され、前記第1面と交差する2つの第2面と、を含み、前記光ファイバの一端を支持する光プラグと、
    光素子と、前記光素子の光軸と交差する透明面と、を含み、前記光素子の光軸と前記光ファイバの光軸とが交差するように配置される光素子収容体と、
    前記光素子の光軸と前記光ファイバの光軸との交差位置に配置される光反射面を有する光学ブロックと、
    前記光プラグの前記2つの第2面のいずれかと接する2つの第1ガイド面と、前記光素子収容体の前記透明面と接する第2ガイド面と、を含み、かつ前記光ファイバの光軸と直交する第1方向の厚さが相対的に小さい肉薄部と、前記肉薄部よりも前記厚さが相対的に大きい肉厚部と、を有し、前記光プラグが載置される樹脂体と、
    を備え
    前記肉薄部は、前記肉厚部の一端から突出し、かつ前記光学ブロックを挟んで配置される2つの腕部を有し、
    前記第2ガイド面は、前記肉薄部の前記2つの腕部の各々の一面として形成される、
    光モジュール。
  2. 前記光学ブロックは、前記光素子収容体の前記透明面上に配置される、請求項に記載の光モジュール。
  3. 光ファイバの一端側の延在方向と略平行な第1面と、前記光ファイバの一端側を挟んで配置され、前記第1面と交差する2つの第2面と、を含み、前記光ファイバの一端を支持する光プラグと、
    光素子と、前記光素子の光軸と交差する透明面と、を含み、前記光素子の光軸と前記光ファイバの光軸とが交差するように配置される光素子収容体と、
    前記光素子の光軸と前記光ファイバの光軸との交差位置に配置される光反射面を有する光学ブロックと、
    前記光プラグの前記2つの第2面のいずれかと接する2つの第1ガイド面と、前記光素子収容体の前記透明面と接する第2ガイド面と、前記光プラグの前記第1面と接する第3ガイド面と、を含み、かつ前記光ファイバの光軸と直交する第1方向の厚さが相対的に小さい肉薄部と、前記肉薄部よりも前記厚さが相対的に大きい肉厚部と、を有し、前記光プラグが載置される樹脂体と、
    前記光プラグと接して当該光プラグを前記第3ガイド面へ付勢する板バネ部と、前記樹脂体の前記肉薄部と係合するフックと、を含み、前記樹脂体及び前記光プラグを覆って配置されるホルダと、
    を備え
    前記第2ガイド面は、前記樹脂体の前記肉薄部の一面として形成される、
    光モジュール。
  4. 前記樹脂体は、前記光ファイバの光軸方向に沿って前記肉薄部と前記肉厚部の少なくともいずれかの一端から突出して設けられる突起部を更に含み、
    前記ホルダは、前記樹脂体の突起部と嵌合する開口部を更に含む、
    請求項に記載の光モジュール。
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