JP2005222003A - マウント、光部品、光送受信モジュール及び双方向光通信モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 光ファイバを保持する複数の調心手段2と、これら調心手段2の一端側に受光素子または発光素子の何れかの光素子をそれぞれ搭載する複数の固定面3、4とを備え、これら固定面が、調心手段の長さ方向にずれた段差を設けて形成される互いに略平行かつ異なる平面上に形成されていることを特徴とするマウント10、このマウントを利用した光部品、光送受信モジュール、双方向光通信モジュールを提供する。
【選択図】 図1
Description
ところで、近年、光通信システムに適用される光送受信モジュールにおいては、更なる高速化、低コスト化、小型化が望まれており、受発光素子等をマウント上にコンパクトに搭載する技術が不可欠である。
このV溝による受発光素子と光ファイバの結合の基本的な構造は、シリコン基板に異方性エッチングによりV溝加工を施したものと、サブマウントに固定した受発光素子を準備し、この2つの部品を一つの基板上に精度よく設置するというものである。また、一つのシリコン基板上に、V溝部分と、受発光素子を載せる台となる部分やサブマウントを置く凹部を持たせた例もある。
また、V溝部分は純粋に光ファイバを固定する目的にしか使用できない。そのため、トランスインピーダンスアンプなどの半導体部品を主とする電子回路は脇に並べる必要があり、配線長が長くなり、実装面積も大きくなり易い。
また、このV溝による手段では、シリコンを異方性エッチングしてV溝を形成しているので、材料が限定されるという問題がある。
本発明のマウントにおいて、受発光素子の発する電気的ノイズが直接、互いに届かないように(影響しないように)、前記固定面は、調心手段の長さ方向に1mm以上離れた段差を介して形成されていることが好ましい。
また前記固定面は、搭載される光素子同士又は光素子と外部の素子との電気的結合を取る電極を有することが好ましい。
本発明のマウントにおいて、前記調心手段は、光素子を固定する面の近傍では、光ファイバのクラッド部を保持し、位置決めするための機能を持つとともに、光素子を固定する面から遠い側では、光ファイバの被覆部分を保持する機能を持つことが好ましい。
本発明の光送受信モジュールにおいて、前記マウントに実装した光素子が、絶縁性の樹脂で保護されていることが好ましい。
また前記絶縁性の樹脂で保護された光素子が、さらに導電性の樹脂で覆われている構成としてもよい。
また、受光素子、発光素子を一つのマウントに実装しているが、マウント自体の大型化を抑えつつ、受発光素子間の距離を離し、導電体で遮蔽することにより、電気クロストークを軽減することができる。
また、光素子駆動用のICがマウントに搭載されているため配線長を短くでき、高周波特性を改善できるとともに、モジュール全体として小型化が実現できる。
さらに、用途に応じてモジュールをそのままで基板に実装せずに、さらにパッケージやマウントを介して実装する場合でも、モジュールそのものが小さいために、全体のサイズを小さくできる。
図1は本発明を実施したマウントの一実施形態を示す斜視図であり、図2はその平面図である。図中、符号1はマウント本体、符号2は調心手段としての光ファイバ孔路、符号3及び4は光素子固定面、符号5は光素子固定面3,4の間に存在するマウント側面(以下、「境界側面」という)、符号6は光素子駆動用IC固定面、符号7(7A,7B)及び8は光素子固定面に設けた電極、符号9は光素子駆動用IC固定面に設けた電極、符号10はマウント、をそれぞれ示す。
マウント10は、直方体の一部を切り落とした形状をしたマウント本体1と、このマウント本体1の内部に形成された、光ファイバ50(図3、図4等参照)を保持するための複数の光ファイバ孔路2(21,22)と、このマウント本体1の一部を切り落とすことにより段差を設けて形成された、受光素子または発光素子の何れかの光素子を搭載する複数の光素子固定面3,4とを有する。本形態では、上記段差の凹側を第一の光素子固定面3とし、同凸側を第二の光素子固定面4とする。
また、マウント本体1は、成形精度が確保できるものが好ましく、材質としては、例えばセラミックスやガラス、樹脂、あるいはシリコン等が用いられる。本形態では、材質はセラミックスとした。
このため、光ファイバのクラッドを保持することで、高い位置決め精度を維持しつつ、被覆部も同時に保持することにより、光ファイバは各光素子に対して精密に位置決め調心(軸合わせ)され、高い精度を得ることができる。また、2本の光ファイバ孔路2(21,22)の(中心軸線)間隔は、ここでは750μmとしているが、用途や使用する光ファイバの種類などに応じて適宜設計する。
本形態では、光素子固定面3と4は、2mm離れて形成されている。
こうして距離を離すことにより、搭載(実装)する光素子の間で起こる電気的なクロストークの影響を軽減することが可能となる。また、受光素子のための配線と発光素子のための配線が同一の面にかからず離れている点でもクロストーク対策の効果がある。
なお、この2つの光素子固定面3,4の間の距離は、使用する光素子の出力や感度特性、使用帯域に応じて適宜設計する。
一方、光素子固定面4にも、光素子と電気的結合を取るとともに、外部の基板との電気的結合を取るための電気的構造を有する帯状の電極8が、クラッド側の光ファイバ孔12aを上下から挟むように一対形成されている。
この電極7及び8は、下地がニッケル、表面が金で出来ており、メッキや蒸着、スパッタ等によって、マウント本体1の表面に形成されている。なお、電極形状は、搭載する素子やマウント自体を実装する方法に応じて設定する。
また、光素子駆動用IC固定面6は、本形態では、光素子固定面3に隣接するマウント本体1の側面であり、この光素子駆動用IC固定面6には、光素子駆動用ICと電気的結合を取るとともに、外部の基板との電気的結合を取るための電気的構造を有する複数の電極9…が形成されている。
なお、光素子駆動用IC固定面は、光素子駆動用IC等の電気的回路の取り付けが可能であれば、マウント本体1の側面でなく、上面や下面であっても良い。
そして、この電極9もまた、下地がニッケル、表面が金で出来ており、メッキや蒸着、スパッタ等によって、マウント本体1の表面に形成されている。
光通信モジュール20は、上述したマウント1と、光ファイバ50と、受光素子としてのPD(フォトダイオード)13と、発光素子としてのVCSEL(面発光型のレーザダイオード)14、及び受発光素子駆動用ICとしてのトランスインピーダンスアンプ17とから構成される。本実施例では、光ファイバ50として、石英製のクラッド部と、石英にゲルマニウムを加えたコア部を持つ石英系光ファイバを使用した。
本形態では、PD(フォトダイオード)13は光素子固定面3に固定され、VCSEL(面発光型のレーザダイオード)14は光素子固定面4に固定される。
また、トランスインピーダンスアンプも同様にして搭載できる。
なお、何れの場合も電極配置などによっては素子をダイボンディングした上で、ワイヤボンディングにより電気的な接続を取ることもできる。
光ファイバ50の固定は、他の素子の実装前あるいは実装後に、接着剤や押さえ蓋で押さえた後クリップ等で挟む機械的な手段によって行う。この際、光通信モジュールで使用する波長の光を透過する接着剤を使うと良い。
また、光ファイバ50を位置決め固定する光ファイバ孔路2(21,22)と光素子13,14を固定する光素子固定面3,4とは、図では直角に交わって(接して)いるが、たとえば8度程度の角度を付けて交わる(接する)ようにすることで、光ファイバ50端面での反射(戻り光)を抑えることも出来る。
なお、光ファイバ50と光素子との間の位置合わせ手段には、アクティブアラインメントとバッシブアラインメントの2方式があるが、本形態では、構造的に位置決めし、光ファイバ50と光素子との相互の位置合わせをパッシブアラインメント方式で行うことが出来るものであるから、光素子を発光、受光させ測定器で光パワーを測定しながら光半導体素子を微動するアクティブアラインメント方式と異なり、位置合わせ調整が、きわめて簡単である。また、高価なアクティブアライメント用の位置調整装置が不要である。
なお、ここでは、PD13のみを絶縁性の樹脂16で保護したものを示したが、VCSEL14やトランスインピーダンスアンプ17もこの際に保護しておくと良い。また、ここでは、PD13を奥側の光素子固定面3に固定しているが、VCSEL14が奥側の光素子固定面3に固定されるように構成しても構わない。
なお、本形態では、光素子駆動用ICのうちトランスインピーダンスアンプのみマウントに実装したが、VCSELドライバICやPDアンプなどを同時に搭載しても良い。
そして、このような光送受信モジュール20又は30を用いることにより、ICからの電気信号を光信号に変換して光ファイバ50で送信するとともに、受光した光信号を電気信号に変換し、ICを制御することで、光通信を行う。
また、位置決め溝の形状も、V溝の他、断面半円形の丸溝等、光ファイバ150の位置決め調心機能を有するものであれば採用することができる。
これにより、前述の光ファイバ孔路2と同様に、精度を維持しつつ強度を保って光ファイバ150を保持することが出来る。
そして、光ファイバ150の固定は、光ファイバ孔路2と同様に、接着剤で行う他、押さえ蓋で押さえた後クリップ等で挟む機械的な手段によって行う。
なお、光素子の固定は、V溝自体を基準とするか、あるいは予めマウント200にアライメント用のマークを付けておき、そのマークに沿って位置決めして行う。
Claims (9)
- 光ファイバを保持する複数の調心手段と、これら調心手段の一端側に受光素子または発光素子の何れかの光素子をそれぞれ搭載する複数の固定面とを備えたマウントであって、これら固定面が、調心手段の長さ方向にずれた段差を設けて形成される互いに略平行かつ異なる平面上に形成されていることを特徴とするマウント。
- 前記固定面は、調心手段の長さ方向に1mm以上離れた段差を介して形成されていることを特徴とする請求項1記載のマウント。
- 前記固定面は、搭載される光素子同士又は光素子と外部の素子との電気的結合を取る電極を有することを特徴とする請求項1又は2記載のマウント。
- 前記調心手段は、光素子を固定する面の近傍では、光ファイバのクラッド部を保持し、位置決めするための機能を持つとともに、光素子を固定する面から遠い側では、光ファイバの被覆部分を保持する機能を持つことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のマウント。
- 請求項1〜4の何れかに記載のマウントに、光ファイバを実装したことを特徴とする光部品。
- 請求項1〜4の何れかに記載のマウントに、光ファイバ、受発光素子、さらに受発光素子駆動用ICを実装したことを特徴とする光送受信モジュール。
- 前記マウントに実装した光素子が、絶縁性の樹脂で保護されていることを特徴とする請求項6記載の光送受信モジュール。
- 前記絶縁性の樹脂で保護された光素子が、さらに導電性の樹脂で覆われていることを特徴とする請求項7記載の光送受信モジュール。
- 請求項6〜8の何れかに記載の送受信モジュールを、光ファイバの両端側にもつことを特徴とする双方向光通信モジュール。
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JP2004032645A JP2005222003A (ja) | 2004-02-09 | 2004-02-09 | マウント、光部品、光送受信モジュール及び双方向光通信モジュール |
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JP2011145469A (ja) * | 2010-01-14 | 2011-07-28 | Murata Mfg Co Ltd | 光モジュール |
JP2011221281A (ja) * | 2010-04-09 | 2011-11-04 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光電気変換モジュール用部品及び光電気変換モジュール |
JP2012047823A (ja) * | 2010-08-24 | 2012-03-08 | Opnext Japan Inc | 光モジュール及び高周波モジュール |
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