JP4141646B2 - オーディオシステム、音量設定方法およびプログラム - Google Patents

オーディオシステム、音量設定方法およびプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ホスト機器とオーディオ機器とがUSB等のインタフェースを介して接続されたオーディオシステムに関し、特に、オーディオ機器にて出力される楽曲音の音量を適切に設定することのできるオーディオシステム、音量設定方法及びプロクラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、パーソナルコンピュータ等のホスト機器に接続されて使用されるプリンタやモデム等の電子機器が知られている。このような電子機器は、例えば、RS232Cやセントロニクス等のインタフェースを備えており、所定のケーブルを介してホスト機器と接続され、ホスト機器からの制御等に従って動作する。
最近では、ホスト機器に採用されたインタフェース規格としてUSB(Universal Serial Bus)等が注目されている。このUSBは、ホスト機器において導入されている一般的なOS(Operating System)にてサポートされており、電子機器の電源を入れたままで接続できるホット・プラグ・インや、電子機器を使用するための設定を自動的に行えるプラグ・アンド・プレイが特徴となっている。
【0003】
このUSBは、マルチメディアデバイスに分類される電子機器を想定した「アイソクロナス(Isochronous)転送」をサポートしており、例えば、ホスト機器からオーディオ機器(電子機器)に向けて、リアルタイムにオーディオデータを送信することができる。この際、USBにより送られるオーディオデータがデジタルデータであるため、ノイズ等の影響を受けにくく、オーディオ機器にて高音質の楽曲音を出力することができる。
【0004】
図3に、このようなUSBインタフェースを使用したオーディオシステムの模式図を示す。図示するように、オーディオシステムは、ホスト機器101と、オーディオ機器102とがUSBケーブル103を介して接続されて構成される。
ホスト機器101は、所定のパーソナルコンピュータ等からなり、例えば、実行されるオーディオアプリケーション(ソフトウエアプログラム)に従って、USBケーブル103を介してオーディオ機器102に向けてオーディオデータ等を送信する。
なお、ホスト機器101には、一般に、音量設定等のオーディオコントロール機能を有するOSが導入されており、オーディオアプリケーションは、このOS上で実行される。
一方、オーディオ機器102は、USBインタフェースを備えた電子機器であり、ホスト機器101から送られるオーディオデータ等を順次受信し、受信したオーディオデータをオーディオ信号に変換した後に、スピーカ等を介して楽曲音として出力する。
【0005】
以下、このような従来のオーディオシステムの動作について図4を参照して説明する。図4は、ホスト機器101等において実行される楽曲データ再生処理を説明するためのフローチャートである。
まず、ホスト機器101は、OS上にて、自己の音量値が任意に設定された状態で、利用者等の指示に従って所定のオーディオアプリケーションを起動する(ステップS101)。
ホスト機器101は、オーディオアプリケーションにおいて、再生対象となる楽曲データの一覧をディスプレイ等に表示し、キーボートやマウス等を介して任意の楽曲データの再生指示を取得する(ステップS102)。
【0006】
ホスト機器101は、指示された楽曲データを、OS上にて設定されている音量値に従って再生し、再生により得られたオーディオデータを、USBケーブル103を介してオーディオ機器102に供給する(ステップS103)。
一方、オーディオ機器102は、ホスト機器101から送られたオーディオデータを受信すると、受信したオーディオデータをオーディオ信号に変換した後に、スピーカ等を介して楽曲音として出力する(ステップS104)。なおこの際、オーディオ機器102は、オーディオアプリケーション上にて設定されている音量値に従った楽曲音を出力する。
【0007】
このように、オーディオシステムは、ホスト機器101にて楽曲データを再生することにより得られたオーディオデータをUSBケーブル103を介してオーディオ機器102に供給し、オーディオ機器102にて高品質の楽曲音を出力することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のオーディオシステムにおいて、オーディオアプリケーション上にて設定されている音量値を変更することなく、オーディオアプリケーションを起動したとしても、OS上にて設定されている音量値がその時々で異なっていると、オーディオ機器102にて出力される楽曲音の音量が一定にならないという問題があった。
この場合、利用者は、オーディオアプリケーションの起動時等に、OS上にて設定されている音量値を確認し、所定の規定値と異なっている場合に、その音量値を手動で変更する必要があった。
【0009】
なおその際、オーディオアプリケーション上にて設定されている音量値の方を変更することによっても、最終的にオーディオ機器102にて出力される楽曲音の音量を一定にできるが、以下に示す2つの理由から、一般に、OS上にて設定されている音量値が変更される。
第1に、オーディオアプリケーション上にてあまり大きな音量値を設定してしまうと、次にオーディオアプリケーションを起動した際に、OS上にて設定されている音量値が大きい場合に、意図しない大音量の楽曲音がオーディオ機器102より出力されてしまうこととなる。
第2に、OS上にてあまり小さな音量値が設定されていると、オーディオアプリケーション上にて大きな音量値を設定することにより、オーディオ機器102にて出力される楽曲音の音量を大きくすることもできるが、その際、音質の低下を招いてしまうこととなる。
【0010】
すなわち、意図せぬ大音量の出力を防止するため、及び、最良な音質で楽曲音を出力するために、利用者は、オーディオアプリケーションを起動する度に、OS上にて設定されている音量値を確認し、規定値(例えば、最大値)と異なっている場合に、その音量値を手動で規定値(例えば、最大値)に変更する必要があった。
このように、従来のオーディオシステムでは、利用者がOS上にて設定されている音量値を確認し、手動で変更する必要があるため、極めて煩雑であった。
【0011】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、オーディオ機器から出力される楽曲音の音量を適切に設定することのできるオーディオシステム、音量設定方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るオーディオシステムは、
自己に任意に設定される第1の音量値に従ってオーディオデータを生成するホスト機器と、自己に任意に設定される第2の音量値に従った楽曲音を出力するオーディオ機器とが所定のインタフェースを介して接続されたオーディオシステムであって、
ホスト機器は、
楽曲再生の処理が要求された際に、ホスト機器に設定されている第1の音量値を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された第1の音量値が最大値と等しいか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が最大値と等しくないと判別した場合に、ホスト機器の第1の音量値を、該最大値に変更する音量値変更手段と、
保存されたオーディオ機器音量値に従って、音量設定情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された音量設定情報をオーディオ機器に供給する供給手段と、を備え、
オーディオ機器は、
前記供給手段により供給された音量設定情報に従って、オーディオ機器の第2の音量値を設定する音量値設定手段を備える
とを特徴とする。
【0013】
の結果、オーディオ機器にて出力される楽曲音の音量を適切に設定することができる。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るオーディオシステムは、
第1の音量値が任意に設定されるホスト機器と、第2の音量値が任意に設定されるオーディオ機器とが所定のインタフェースを介して接続されたオーディオシステムであって、
ホスト機器は、
楽曲再生の処理が要求された際に、ホスト機器に設定されている第1の音量値を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された第1の音量値が最大値と等しいか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が最大値と等しくないと判別した場合に、ホスト機器の第1の音量値を、該最大値に変更する音量値変更手段と、
保存されたオーディオ機器音量値に従って、音量設定情報を生成する設定情報生成手段と、
前記設定情報生成手段により生成された音量設定情報をオーディオ機器に送信する設定情報送信手段と、
ホスト機器の第1の音量値に従ったオーディオデータを生成する生成手段と、
前記生成手段が生成したオーディオデータをオーディオ機器に送信するオーディオデータ送信手段と、を備え、
オーディオ機器は、
前記設定情報送信手段により送信された音量設定情報に従って、オーディオ機器の第2の音量値を設定する音量値設定手段と、
前記オーディオデータ送信手段により送られたオーディオデータをオーディオ信号に変換する変換手段と、
前記変換手段により変換されたオーディオ信号を、前記音量値設定手段により設定された第2の音量値に従った楽曲音として出力する楽曲音出力手段と、を備える、
ことを特徴とする。
【0015】
の結果、オーディオ機器にて出力される楽曲音の音量を適切に設定することができる。
【0016】
前記音量値変更手段は、前記取得手段が第1の音量値を取得した後、前記生成手段がオーディオデータを生成する前ホスト機器の第1の音量値を最大値に変更してもよい。
【0017】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る音量設定方法は、
第2の音量値が任意に設定されるオーディオ機器と所定のインタフェースを介して接続された、第1の音量値が任意に設定されるホスト機器における音量設定方法であって、
楽曲再生の処理が要求された際に、ホスト機器に設定されている第1の音量値を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにて取得された第1の音量値が最大値と等しいか否かを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにて最大値と等しくないと判別した場合に、ホスト機器の第1の音量値を、該最大値に変更する音量値変更ステップと、
保存されたオーディオ機器音量値に従って、音量設定情報を生成する生成ステップと、
前記生成ステップにて生成された音量設定情報をオーディオ機器に供給し、音量設定情報に従った第2の音量値の設定をオーディオ機器に指示する指示ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0018】
の結果、オーディオ機器にて出力される楽曲音の音量を適切に設定することができる。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係るプログラムは、
第2の音量値が任意に設定されるオーディオ機器と所定のインタフェースを介して接続された、第1の音量値が任意に設定されるコンピュータに
楽曲再生の処理が要求された際に、ホスト機器に設定されている第1の音量値を取得する取得ステップと、前記取得ステップにて取得された第1の音量値が最大値と等しいか否かを判別する判別ステップと、前記判別ステップにて最大値と等しくないと判別した場合に、ホスト機器の第1の音量値を、該最大値に変更する音量値変更ステップと、保存されたオーディオ機器音量値に従って、音量設定情報を生成する生成ステップと、前記生成ステップにて生成された音量設定情報をオーディオ機器に供給し、音量設定情報に従った第2の音量値の設定をオーディオ機器に指示する指示ステップとを有する音量設定方法を実行させることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態にかかるオーディオシステムについて、以下図面を参照して説明する。
【0021】
図1は、この発明の実施の形態に適用されるオーディオシステムの構成の一例を示すブロック図である。図示するように、オーディオシステムは、ホスト機器1と、オーディオ機器2とが、USBケーブル3を介して接続されて構成される。
【0022】
ホスト機器1は、所定のパーソナルコンピュータ等からなり、キーボードやマウス等の入力部、ディスプレイ等の表示部、CPU(Central Processing Unit)等の処理制御部、及びハードディスク等の記憶部の他に、サウンドボード11と、USBコントローラ12と、オーディオアプリケーション13とを含んで構成される。
なお、ホスト機器1には、音量設定等のオーディオコントロール機能を有するOS(Operating System)が導入されており、オーディオアプリケーション13は、このOS上で実行される。
【0023】
サウンドボード11は、PCM(Pulse Code Modulation)音源やMIDI(Musical Instruments Digital Interface)音源等を搭載したデバイスであり、オーディオアプリケーション13に制御され、所定の楽曲データを再生する。その際、サウンドボード11は、OSにより管理されている自己の音量値に従った楽曲データを再生する。
サウンドボード11は、再生した楽曲データをUSBコントローラ12に供給する。
【0024】
USBコントローラ12は、USB規格に従った通信を制御するホストコントローラであり、例えば、サウンドボード11により再生された楽曲データに従って、オーディオデータ(アイソクロナス転送のフレーム等)を生成し、生成したオーディオデータをUSBケーブル3を介してオーディオ機器2に供給する。
【0025】
オーディオアプリケーション13は、ホスト機器1において利用者の指示等に応答して起動されるプログラムであり、例えば、所定フォーマットの音楽ファイルに従ってサウンドボード11を制御し、サウンドボード11にて所定の楽曲データを再生させる。
また、オーディオアプリケーション13は、保存されている(ハードディスク等に記憶されている)オーディオ機器2の音量値に従って、ボリューム設定情報を生成し、USBコントローラ12を介してオーディオ機器2に供給する。
なお、オーディオアプリケーション13自身も、ホスト機器1内のハードディスク等に予め記憶されているものとする。
【0026】
一方、オーディオ機器2は、ホスト機器1から送られるオーディオデータを順次受信し、受信したオーディオデータをオーディオ信号に変換した後に、楽曲音として出力する電子機器であり、ハブ21と、USBマイコン22と、電子ボリューム23と、USB_CODEC24と、D/Aコンバータ25と、アンプ回路26と、スピーカ27とを含んで構成される。
【0027】
ハブ21は、USB規格に従った通信データの分岐及び収集を行う。具体的にハブ21は、USBマイコン22とホスト機器1(USBコントローラ12)との間における制御データ(ボリューム設定情報等)の通信を中継し、また、USB_CODEC24とホスト機器1との間におけるオーディオデータの通信を中継する。
【0028】
USBマイコン22は、USB規格に従った通信機能を有するICであり、ハブ21を介してホスト機器1から送られるボリューム設定情報に従って、電子ボリューム23に音量値を設定する。
【0029】
電子ボリューム23は、USBマイコン22により設定された音量値、又は、オーディオ機器2の操作パネル等に配置された図示せぬボリュームスイッチ等により設定された音量値に従って、アンプ回路26の増幅率等を制御する。
【0030】
USB_CODEC24は、例えば、USB規格に従った通信機能を併せ持つCODEC(COder/DECoder)用IC等からなり、ハブ21等を介してホスト機器1から供給されたオーディオデータ(アイソクロナス転送のフレーム等)を順次取得する。そして、取得したオーディオデータをオーディオ信号に変換して、D/Aコンバータ25に順次供給する。
【0031】
D/Aコンバータ(デジタル/アナログコンバータ)25は、USB_CODEC24から送られたオーディオ信号(デジタルデータ)をアナログ信号に変換し、変換したオーディオ信号(アナログ信号)をアンプ回路26に供給する。
【0032】
アンプ回路26は、電子ボリューム23により制御された増幅率等に従って、D/Aコンバータ25から供給されたオーディオ信号を増幅又は減衰させる。
アンプ回路26は、増幅等したオーディオ信号をスピーカ27に供給する。
【0033】
スピーカ27は、アンプ回路26を介して供給されたオーディオ信号に従って、所定の音声を発する。
【0034】
以下、この発明の実施の形態に係るオーディオシステムの動作について図2を参照して説明する。
図2は、ホスト機器1にてオーディオアプリケーション13(具体的には、ホスト機器1内の処理制御部)が実行するオーディオデータ出力処理及び、オーディオ機器2にてUSBマイコン22等が実行する楽曲音出力処理を説明するためのフローチャートである。
このオーディオデータ出力処理及び楽曲音出力処理は、ホスト機器1及びオーディオ機器2がUSBケーブル3を介して接続された状態で、ホスト機器1にてオーディオアプリケーション13が起動された後に開始される。
【0035】
まず、ホスト機器1にて起動されたオーディオアプリケーション13は、OSにより管理されているサウンドボード11の音量値を取得する(ステップS11)。すなわち、オーディオアプリケーション13は、ホスト機器1側の音量を確認するために、サウンドボード11の音量値をOSを介して取得する。
【0036】
オーディオアプリケーション13は、取得した音量値が最大であるか否かを判別する(ステップS12)。すなわち、オーディオアプリケーション13は、サウンドボード11に設定されている現在の音量値が最大値であるか否かを判別する。
【0037】
オーディオアプリケーション13は、音量値が最大であると判別した場合、後述するステップS14に処理を進める。一方、音量値が最大でないと判別した場合に、オーディオアプリケーション13は、OSを介してサウンドボード11の音量値を最大値に設定する(ステップS13)。
【0038】
オーディオアプリケーション13は、オーディオ機器2の音量値が保存済みであるか否かを判別する(ステップS14)。すなわち、オーディオアプリケーション13は、前回の起動時等において、設定したオーディオ機器2側の音量値が、ハードディスク等に記憶されているか否かを判別する。
【0039】
オーディオアプリケーション13は、音量値が保存されていないと判別した場合、後述するステップS17に処理を進める。一方、音量値が保存済みであると判別した場合に、オーディオアプリケーション13は、保存された音量値に従って、ボリューム設定情報を生成する(ステップS15)。
そして、オーディオアプリケーション13は、生成したボリューム設定情報をUSBコントローラ12を介してオーディオ機器2に供給する(ステップS16)。
【0040】
一方、オーディオ機器2のUSBマイコン22は、ボリューム設定情報を受信したか否かを判別する(ステップS21)。
USBマイコン22は、ボリューム設定情報を受信していないと判別した場合、後述するステップS23に処理を進める。一方、ボリューム設定情報を受信したと判別した場合に、USBマイコン22は、受信したボリューム設定情報に従って、電子ボリューム23に音量値を設定する(ステップS22)。
そして、オーディオ機器2のUSB_CODEC24は、ホスト機器1から送られるオーディオデータを受信するまで後続処理の実行を待機する(ステップS23)。
【0041】
ステップS16にてボリューム設定情報をオーディオ機器2に供給した後(又は、ステップS14にて音量値が保存されていないと判別した後)に、オーディオアプリケーション13は、任意の楽曲データの再生指示を取得する(ステップS17)。例えば、オーディオアプリケーション13は、再生対象となる楽曲データの一覧等をホスト機器1の表示部に表示すると共に、マウス等を介して利用者が入力した任意の楽曲データの再生指示を取得する。
【0042】
オーディオアプリケーション13は、サウンドボード11を制御し、設定されている最大の音量値にて楽曲データを再生し、再生により得られたオーディオデータをオーディオ機器2に供給する(ステップS18)。
【0043】
一方、オーディオ機器2のUSB_CODEC24は、ステップS23にてオーディオデータを受信したことを判別し、受信したオーディオデータをオーディオ信号に変換した後に、スピーカ27等を介して楽曲音として出力する(ステップS24)。この際、オーディオ機器2は、電子ボリューム23に設定されている音量値に従った楽曲音を出力する。
【0044】
このようにオーディオアプリケーション13が起動した際に、OS上にて管理されている音量値(ホスト機器1側の音量値)が最大値でない場合であっても、自動的に最大値に変更されるため、オーディオ機器2にて出力される楽曲音の音量を一定に保持することができる。
このため、利用者が、OS上にて管理されている音量値を確認する必要や、手動で変更する必要がなくなる。
この結果、オーディオ機器にて出力される楽曲音の音量を適切に設定することができる。
【0045】
また、オーディオ機器2にて出力される楽曲音の音量をオーディオアプリケーション13の設定(オーディオ機器2側への設定)だけで、一元化して変更することができるため、利用者が音量調節を容易に行うことができる。
更に、OS上にて管理されている音量値(ホスト機器1側の音量値)が最大値に設定されるため、音量設定によるオーディオ性能の悪化が避けられ、オーディオ機器2にて出力される楽曲音の音質の低下を防止することができる。
【0046】
また、上記の実施の形態では、図2に示すオーディオデータ出力処理にて、オーディオ機器2の音量値が保存されていない場合に、ボリューム設定情報をオーディオ機器2に供給しなかったが、オーディオ機器2側の現在の音量値を取得して、所定値を超えている場合に、ボリューム設定情報を生成してオーディオ機器2に供給してもよい。
例えば、ステップS14にてオーディオ機器2の音量値が保存されていないと判別した場合に、オーディオアプリケーション13は、USBコントローラ12を介してオーディオ機器2(電子ボリューム23)に設定されている現在の音量値を取得する。そして、取得した音量値が予め定められた許容値を超えている場合に、許容値以内の音量値を設定するためのボリューム設定情報を生成してオーディオ機器2に供給する。
この場合、利用者が意図しない大音量の楽曲音がオーディオ機器2より出力されることを防止できる。
【0047】
また、上記の実施の形態では、OS上にて設定する音量値(ホスト機器1側の音量値)を最大値としたが、最大値以外に、ホスト機器1及びオーディオ機器2のオーディオ性能等から求めた適切な規定値としてもよい。
【0048】
また、上記の実施の形態では、オーディオアプリケーション13が起動した直後に、OS上にて設定する音量値(ホスト機器1側の音量値)を最大値等に変更したが、オーディオアプリケーション13が起動中であれば、他のタイミングで変更可能としてもよい。
【0049】
また、上記の実施の形態では、ホスト機器1及びオーディオ機器2がUSBインタフェースを介して接続されたオーディオシステムについて説明したが、ホスト機器1及びオーディオ機器2を接続するインタフェースは、USBに限られず任意である。例えば、IEEE1394等のようなインタフェースであってもよい。
【0050】
なお、上記の実施の形態では、オーディオアプリケーション13がホスト機器1のハードディスク等に予め記憶されている場合について説明したが、オーディオアプリケーション13(プログラム)を格納した媒体(フロッピーディスク、CD−ROM等)から当該オーディオアプリケーション13をホスト機器1にインストールしてもよい。
【0051】
また、ホスト機器1にオーディオアプリケーション13を供給するための手法は、任意である。例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システム等を介して供給してもよい。一例を挙げると、通信ネットワークの掲示板(BBS)にオーディオアプリケーション13を掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳して配信する。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、オーディオ機器にて出力される楽曲音の音量を適切に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るオーディオシステムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るオーディオデータ出力処理及び、楽曲音出力処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】従来のオーディオシステムの構成の一例を示す模式図である。
【図4】従来のオーディオシステムにおけるホスト機器等にて実行される楽曲データ再生処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 ホスト機器
2 オーディオ機器
3 USBケーブル
11 サウンドボード
12 USBコントローラ
13 オーディオアプリケーション
21 ハブ
22 USBマイコン
23 電子ボリューム
24 USB_CODEC
25 D/Aコンバータ
26 アンプ回路
27 スピーカ

Claims (5)

  1. 自己に任意に設定される第1の音量値に従ってオーディオデータを生成するホスト機器と、自己に任意に設定される第2の音量値に従った楽曲音を出力するオーディオ機器とが所定のインタフェースを介して接続されたオーディオシステムであって、
    ホスト機器は、
    楽曲再生の処理が要求された際に、ホスト機器に設定されている第1の音量値を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された第1の音量値が最大値と等しいか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段が最大値と等しくないと判別した場合に、ホスト機器の第1の音量値を、該最大値に変更する音量値変更手段と、
    保存されたオーディオ機器音量値に従って、音量設定情報を生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された音量設定情報をオーディオ機器に供給する供給手段と、を備え、
    オーディオ機器は、
    前記供給手段により供給された音量設定情報に従って、オーディオ機器の第2の音量値を設定する音量値設定手段を備える
    とを特徴とするオーディオシステム。
  2. 第1の音量値が任意に設定されるホスト機器と、第2の音量値が任意に設定されるオーディオ機器とが所定のインタフェースを介して接続されたオーディオシステムであって、
    ホスト機器は、
    楽曲再生の処理が要求された際に、ホスト機器に設定されている第1の音量値を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された第1の音量値が最大値と等しいか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段が最大値と等しくないと判別した場合に、ホスト機器の第1の音量値を、該最大値に変更する音量値変更手段と、
    保存されたオーディオ機器音量値に従って、音量設定情報を生成する設定情報生成手段と、
    前記設定情報生成手段により生成された音量設定情報をオーディオ機器に送信する設定情報送信手段と、
    ホスト機器の第1の音量値に従ったオーディオデータを生成する生成手段と、
    前記生成手段が生成したオーディオデータをオーディオ機器に送信するオーディオデータ送信手段と、を備え、
    オーディオ機器は、
    前記設定情報送信手段により送信された音量設定情報に従って、オーディオ機器の第2の音量値を設定する音量値設定手段と、
    前記オーディオデータ送信手段により送られたオーディオデータをオーディオ信号に変換する変換手段と、
    前記変換手段により変換されたオーディオ信号を、前記音量値設定手段により設定された第2の音量値に従った楽曲音として出力する楽曲音出力手段と、を備える、
    ことを特徴とするオーディオシステム。
  3. 前記音量値変更手段は、前記取得手段が第1の音量値を取得した後、前記生成手段がオーディオデータを生成する前ホスト機器の第1の音量値を最大値に変更する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のオーディオシステム。
  4. 第2の音量値が任意に設定されるオーディオ機器と所定のインタフェースを介して接続 された、第1の音量値が任意に設定されるホスト機器における音量設定方法であって、
    楽曲再生の処理が要求された際に、ホスト機器に設定されている第1の音量値を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにて取得された第1の音量値が最大値と等しいか否かを判別する判別ステップと、
    前記判別ステップにて最大値と等しくないと判別した場合に、ホスト機器の第1の音量値を、該最大値に変更する音量値変更ステップと、
    保存されたオーディオ機器音量値に従って、音量設定情報を生成する生成ステップと、
    前記生成ステップにて生成された音量設定情報をオーディオ機器に供給し、音量設定情報に従った第2の音量値の設定をオーディオ機器に指示する指示ステップと、
    を備えることを特徴とする音量設定方法。
  5. 第2の音量値が任意に設定されるオーディオ機器と所定のインタフェースを介して接続された、第1の音量値が任意に設定されるコンピュータに
    楽曲再生の処理が要求された際に、ホスト機器に設定されている第1の音量値を取得する取得ステップと、前記取得ステップにて取得された第1の音量値が最大値と等しいか否かを判別する判別ステップと、前記判別ステップにて最大値と等しくないと判別した場合に、ホスト機器の第1の音量値を、該最大値に変更する音量値変更ステップと、保存されたオーディオ機器音量値に従って、音量設定情報を生成する生成ステップと、前記生成ステップにて生成された音量設定情報をオーディオ機器に供給し、音量設定情報に従った第2の音量値の設定をオーディオ機器に指示する指示ステップとを有する音量設定方法を実行させるためのプログラム。
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