JP4140847B2 - 静電噴霧装置 - Google Patents

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Description

本発明は、静電気を利用して薬液等の農業用液体の液滴を効率よく農作物に付着させる静電噴霧装置に関するものである。
従来の静電噴霧装置として、特許文献1に開示された静電式薬液散布装置を例示する。この装置は作業者の背中に背負われる背負動力噴霧機を利用したものであり、図6に示すように、導電性の薬液を帯電させるため電極82を噴頭81に備えるとともに、該電極に高電圧を印加するための高電圧発生部83を備えている。
実公平6−41641号公報
ところが、作物に効率よく付着させるため、薬液は浸透性及び展着性を備えるように作成されているので、薬液の噴霧は噴頭81の電極82はもちろんながら、送風パイプ84や薬液用ホース85の表面にもよく付着し、蓄積される。また、電極82はプラスに、噴霧はマイナスに誘導帯電するため、マイナス帯電の噴霧はプラスの電極82に引きつけられて付着し、蓄積される。特に長時間にわたって連続噴霧をしていると、噴頭81から送風パイプ84や薬液用ホース85へと薬液の連続膜が形成されて行く。前述したように薬液は導電性を備えているので、この連続膜を介して電極82の高電圧が背負動力噴霧機側(作業者側)へ伝わることになる。このため、例えば、この連続膜に作業者の手が触れたり、この連続膜が静電噴霧装置のアースされた部位に達したりすれば漏電が発生し、高電圧発生部83に過大な電流が流れ、十分な静電効果が得られないという課題がある。
上記課題を解決するために、本発明の静電噴霧装置は、
手持ち支持又は機体支持される基部と、該基部に長さ方向の一端側が支持された支持部と、該支持部の長さ方向の他端側に取り付けられた噴霧部とを備え、高電圧により帯電させた液滴を前記噴霧部から噴霧するように構成された静電噴霧装置であって、
前記支持部は、その長さ方向の途中部に、該支持部の長さ方向へ開口した、全周に渡る環状凹部と、該環状凹部の開口部に対峙し、該開口部の開口を狭める鍔部とが設けられている。
この構成によれば、前記環状凹部の内側には、前記液滴が入り込み難いので、前記支持部への前記液滴の付着による連続膜を前記環状凹部で途切れさせるようにすることができる。これにより、導電性を有する前記液滴を通じて前記噴霧部の高電位が基部側に伝わることを防止することができる。
また、この構成によれば、前記支持部に付着した前記液滴が溜まって流れたときに、前記環状凹部内へ流れ込むことを防止することができ、また、前記環状凹部内へ前記液滴が入り込むことを防止することができる。
前記環状凹部は、その奥行きが前記支持部の長さ方向へ延びている態様を例示する。
この構成によれば、前記支持部の大型化を抑制しつつ、前記環状凹部の奥行きを広く確保することができ、該環状凹部の奥側に前記液滴が、より付着し難くなる。このため、前記支持部への前記液滴の連続膜を前記環状凹部でより確実に途切れさせることができる。
前記基部は、手持ち支持されるものであり、
前記支持部は、それを補助的に手持ち支持するための補助グリップ部を備え、該補助グリップ部における前記噴霧部側に前記環状凹部が形成された態様を例示する。
この構成によれば、環状凹部を形成するための部材を補助グリップ部前方に別途取り付ける場合と比較して、(a)デザイン的に目立たないようにすることができる、(b)重心が前記補助グリップ部よりも前記噴霧部側に寄らないので、作業者が支持し易くなるという作用効果が得られる。
また、本発明の静電噴霧装置は、
手持ち支持又は機体支持される基部と、該基部に長さ方向の一端側が支持された支持部と、該支持部の長さ方向の他端側に取り付けられた噴霧部とを備え、高電圧により帯電させた液滴を前記噴霧部から噴霧するように構成された静電噴霧装置であって、
前記噴霧部は、その前記支持部側に電気絶縁性を有する漏電防止部を備え、
前記漏電防止部は、前記支持部の長さ方向へ開口した、該支持部の全周に渡る環状凹部と、該環状凹部の開口部に対峙し、該開口部の開口を狭める鍔部とが設けられている。
この構成によれば、前記漏電防止部の前記環状凹部の内側には、前記液滴が入り込み難いので、前記支持部への前記液滴の付着による連続膜を前記環状凹部で途切れさせるようにすることができる。これにより、導電性を有する前記液滴を通じて前記噴霧部の高電位が基部側に伝わることを防止することができる。
また、この構成によれば、前記噴霧部や前記支持部に付着した前記液滴が溜まって前記漏電防止部側に流れたときに、前記環状凹部内へ流れ込むことを防止することができ、また、前記環状凹部内へ前記液滴が入り込むことを防止することができる。
前記漏電防止部は、前記環状凹部の奥行きが前記支持部の長さ方向へ延びている態様を例示する。
この構成によれば、前記漏電防止部の大型化を抑制しつつ、前記環状凹部の奥行きを広く確保することができ、該環状凹部の奥側に前記液滴が、より付着し難くなる。このため、前記支持部への前記液滴の連続膜を前記環状凹部でより確実に途切れさせることができる。
前記噴霧部は、コネクタを介して前記支持部に着脱可能に接続された態様を例示する。
この構成によれば、前記噴霧部を適宜交換することができるので、前記液滴のもととなる液体の種類や、噴霧対象の植物の種類に応じて最適な態様(前記液滴を噴出する噴霧ノズルの噴霧角度、前記噴霧ノズルのノズル穴のサイズ、前記液滴を帯電させるための電極のサイズ、前記噴霧ノズルと前記電極の間隔、使用形態(噴霧の方向等)に応じた態様の前記漏電防止部等)のものを適宜使用することができる。
本発明に係る静電噴霧装置によれば、装置に付着した導電性を有する液滴を通じての作業者への高電位の伝導を防止できるという優れた効果を奏する。
以下、本発明を具体化した第一実施形態の静電噴霧装置について、図1〜図4を参照して説明する。図1は、本発明の静電噴霧装置の全体構成を示しており、この装置は、作物の病気や虫の防除用薬液を収容し供給するための薬液供給部としての収容タンク1と、該収容タンク1から供給される薬液を加圧する薬液圧力発生部としてのポンプ2と、該薬液圧力発生部の吐出口にホース3を介して接続された手持ち式ノズル部9とを備えている。ポンプ2としては、噴霧するための所定の噴霧圧力が得られるものであれば特に限定されないが、エンジンやモータ等の原動機で駆動されるものを例示する。
手持ち式ノズル部9は、手持ち支持される基部としてのグリップ部4と、該グリップ部4に長さ方向の一端側が支持された支持部としての噴管11と、該噴管11の長さ方向の他端側にコネクタ14を介して着脱可能に取り付けられた噴霧部21とを備えている。
グリップ部4は、その基端側にホース3が接続され、該ホース3からの薬液供給を制御するための薬液供給制御弁5と、直流高電圧を発生させるための高電圧発生装置6と、高電圧発生装置6の駆動源としての蓄電池7と、高電圧発生装置6の動作を制御する感圧センサー8とを備えている。そして、薬液の圧力を検知する感圧センサー8により、薬液供給制御弁5が開かれることによる噴霧出力の有無を検出して高電圧発生装置6を作動させるようにしている。
噴管11は、噴霧部21をグリップ部4に対して間隔をおいて支持するためのもので、中空パイプ状に形成された電気絶縁性材料(本例では樹脂製)からなっている。噴管11の内部には、薬液供給制御弁5から噴霧部21へ薬液を供給する接続チューブ12と、高電圧発生装置6から噴霧部21へ高電圧を送電する高電圧ケーブル13とが収容されている。この高電圧ケーブル13は絶縁物で被覆されている。
噴管11には、それを補助的に手持ち支持するための補助グリップ部16が長さ方向の途中部(本例ではグリップ部側)に装着されるとともに、該補助グリップ部16の噴霧部側に鍔部17が装着されている。補助グリップ部16及び鍔部17は、いずれも電気絶縁性材料からなっている。なお、補助グリップ部16及び鍔部17を噴管11の噴霧部側に装着するように構成することもできる。
補助グリップ部16は、図1及び図2に示すように噴管11の基端側外周にシールリング18を介して装着された円環部16aと、該円環部16aの外周縁部に一体形成されて噴霧部側へ延びる筒部16bとからなっている。このように、噴管11と補助グリップ部16との間には、噴管11外周の全周にわたる環状凹部19が形成されている。この該環状凹部19は、その開口部19aが噴管11の長さ方向へ開口するとともに、その奥行きが噴管11の長さ方向へ延びている。
鍔部17は、補助グリップ部16の筒部開口側における噴管11の外周にシールリング20を介して装着されており、環状凹部19の開口部19aに対峙し、該開口部19aの開口を狭めるようになっている。この鍔部17により、噴管11に付着した薬液が溜まって流れたときに、補助グリップ部16における環状凹部19内へ流れ込むことを防止することができ、また、補助グリップ部16における環状凹部19内へ噴霧が入り込むことを防止することができる。鍔部17と補助グリップ部16との間隔は、これが狭いと両者の間で噴霧を通じて高圧リークが発生し易くなるので、噴霧に利用する高電圧の電位に応じて適宜設定することが好ましく、印加電圧約5kVのときに約5mm以上の間隔(基本的に印加電圧約1kVにつき約1mm以上の間隔)に設定することを例示する。
補助グリップ部16及び鍔部17は、いずれもシールリング18,20を介して噴管11に装着されることにより噴管11とはシールされているので、該装着部位を薬液が漏れて通過することはない。このシールの目的は、噴管11に付着した薬液が溜まって流れたときに、補助グリップ部16やグリップ部4まで流れないようにするためと、補助グリップ部16における環状凹部19内へ噴霧が入り込むことを防止するためである。
噴霧部21は、図3及び図4に示すように、コネクタ14を介して噴管11に支持されるユニットベース22と、該ユニットベース22に、回動軸24を介して回動可能に支持された一対のノズルヘッド23,23とを備えている。各ノズルヘッド23は、導電性材料で形成された噴霧ノズル25と、該噴霧ノズル25から噴出される液滴Dの拡散範囲の外側に近接するように配設された電極としての環状電極26と、該環状電極26を噴霧ノズル25に結合する電気絶縁性を有する電極ホルダ27と、該電極ホルダ27及びユニットベース22の可動部分を覆う、電気絶縁性を有するカバー28とを備えている。
電極ホルダ27は、ノズルヘッド先端側の中央に噴霧ノズルを支持するとともに、その反対側がユニットベースに支持されたベース部35と、該ベース部35の周縁部から環状電極26の外周縁部に向けて延びる格子状の支持部36と、該支持部36の先端に取り付けられ、環状電極26を支持するとともに該環状電極26の反噴霧ノズル25側を覆う電極カバー部37とを備えている。
ベース部35には、噴霧ノズル25の周囲を囲うように二重の環状突部35a,35bが形成されている。これにより、(1)噴霧ノズル25と環状電極26との沿面距離を増大させて表面電気抵抗を増大させたり、(2)噴霧が付着しにくい空隙部38を環状突部35a,35bの内側に形成させたりすることにより、高圧リークの発生を防止するようにしている。また、内側の環状突部35bは、外側の環状突部35aよりもベース部35からの突出高さが低くなっている。これにより、各環状突部35a,35bの先端から電極としての噴霧ノズル25までの距離をできるだけ長く確保するようにし、各環状突部35a,35bの先端と噴霧ノズル25との間における薬液のブリッジの発生を防止することによって、高圧リークの発生を防止するようにしている。
このような構成で噴霧ノズル25からの噴霧Sは誘導帯電されることになる。例えば、環状電極26に直流正電圧を印加すると、噴霧ノズル25先端の液滴Dはマイナスに誘導帯電される。この帯電した液滴Dは、農作物に向けて噴射されると、農作物に効率的に付着するので、帯電していない場合と比較して、全体噴霧量の大幅な削減が可能であり、地球環境に対する影響も少なくなる効果を有する。
以上のように構成された本実施形態の静電噴霧装置によれば、支持部としての噴管11は、その長さ方向の途中部に、全周に渡る環状凹部19が設けられており、環状凹部19の内側には、薬液の噴霧が入り込み難いので、噴管11への薬液の噴霧付着による連続膜M(図1参照)を環状凹部19で途切れさせるようにすることができる。これにより、導電性を有する薬液を通じて噴霧部21の高電位が補助グリップ部16やグリップ部4側に伝わることを防止することができる。
また、環状凹部19は、その奥行きが噴管11の長さ方向へ延びているので、噴管11の大型化を抑制しつつ、環状凹部19の奥行きを広く確保することができ、該環状凹部19の奥側に薬液の噴霧が、より付着し難くなる。このため、噴管11への薬液の連続膜Mを環状凹部19でより確実に途切れさせることができる。
また、環状凹部19は、その開口部19aが噴管11の長さ方向へ開口しており、噴管11は、開口部19aに対峙し、該開口部19aの開口を狭める鍔部17を備えているので、噴管11に付着した薬液が溜まって流れたときに、環状凹部19内へ流れ込むことを防止することができ、また、環状凹部19内へ薬液の噴霧が入り込むことを防止することができる。
さらに、噴管11は、補助的に手持ち支持するための補助グリップ部16を備え、該補助グリップ部16における噴霧部21側に環状凹部19が形成されているので、環状凹部19を形成するための部材を補助グリップ部16前方に別途取り付ける場合と比較して、(a)デザイン的に目立たないようにすることができる、(b)重心が補助グリップ部16よりも噴霧部側に寄らないので、作業者が支持し易くなるという作用効果が得られる。
次に、図5は本発明を具体化した第二実施形態を示している。この静電噴霧装置は、以下に示す点において、主に第一実施形態と相違している。従って、同実施形態と共通する部分については、同一符号を付することにより重複説明を省く(以下の他の実施形態についても同様。)。
本例では、補助グリップ部16の噴霧ノズル側端部に、滑り止め用のフランジ部16cを設けている。これにより、作業者の手が補助グリップ部16からすっぽ抜けて鍔部17に触れることを防止できる。本例では、フランジ部16cの周縁部に噴霧ノズル側へ延びる環状突部16dを設ることにより、鍔部17の周囲を覆うようにしており、これにより、作業者が誤って鍔部17に触れることを、より確実に防止するようにしている。
なお、図5に二点鎖線で示すように、第二の鍔部51を設けるようにすることもできる。これにより、例えば、噴霧部21を上にして手持ち式ノズル部9を立て掛けたときに、環状凹部19内に薬液が流れ込むことを防止することができる。
また、同図に別の二点鎖線で示すように、グリップ部4の環状凹部19に代えて(又は環状凹部19とともに)、グリップ部4とは別の部材を噴管11に取り付けることによって別の環状凹部52,53を設けるようにしてもよい。本例では、噴霧ノズル側及びグリップ部側の両方に環状凹部52,53を設けているが、いずれか一方のみとすることもできる。
本例の静電噴霧装置によっても、第一実施形態と同様の効果が得られる。
次に、図7〜図9は本発明を具体化した第三実施形態を示している。この静電噴霧装置100は、以下に示す点において、主に第一実施形態と相違している。
本例の静電噴霧装置100は、図7に示すように噴霧の液滴を帯電させる静電機能を備えていない噴霧装置101に、静電機能付加装置102を装着してなっている。噴霧装置101は、作物の病気や虫の防除用薬液を収容し供給するための薬液供給部としての収容タンク1と、該収容タンク1から供給される薬液を加圧する薬液圧力発生部としてのポンプ2と、該薬液圧力発生部の吐出口にホース3を介して接続された手持ち式ノズル部103とを備えている。
手持ち式ノズル部103は、手持ち支持される基部としてのグリップ部104と、該グリップ部104に長さ方向の一端側が支持された支持部としての噴管105と、該噴管105の長さ方向の先端に着脱可能に取り付けられた噴霧ノズル25とを備えている。噴管105は、中空パイプ状に形成されており、その内部を通して噴霧ノズル25に薬液を供給するようになっている。グリップ部104は、その基端側にホース3が接続され、該ホース3から噴管105への薬液供給を制御するための薬液供給制御弁5を備えている。
静電機能付加装置102は、高電圧を供給するための高電圧供給部107と、該高電圧により噴霧ノズル25から噴出される液滴Dを帯電させるための静電機能付加ユニット108とを備えている。高電圧供給部107は、直流高電圧を発生させるための高電圧発生装置6と、高電圧発生装置6の駆動源としての蓄電池7と、高電圧発生装置を作動させるための作動スイッチ109とを備えている。
静電機能付加ユニット108は、図8及び図9に示すように噴管105に装着されて噴霧ノズル25とともに静電噴霧装置100の噴霧部111を構成するものであり、噴霧ノズル25から噴出される液滴Dの拡散範囲の外側に近接するように配設された電極としての環状電極26と、該環状電極26を噴霧ノズル25に結合する電気絶縁性を有する電極ホルダ112と、該電極ホルダ112の噴管側に設けられた電気絶縁性を有する漏電防止部113とを備えている。環状電極26には高電圧ケーブル13を介して高電圧が印加されるようになっており、また、噴霧ノズル25はアース電位に接続される。
電極ホルダ112は、噴管105先端側が開口している略カップ状に形成されており、その外周面には周方向及び軸方向に延びる補強リブ112aが一体形成されている。電極ホルダ112の底壁部の中央には噴管105を配設するための貫通穴112bと、該噴管105の先端に取り付けられた噴霧ノズル25の周囲を囲うように形成された環状突部35とが設けられている。電極ホルダ112の周壁部には、該電極ホルダ112内に溜まった液滴Dを電極ホルダ112外に排出するための複数の液滴排出穴112cが設けられている。また、電極ホルダ112の周壁部には、その開口部側の内周縁部に環状電極26が配設されている。
漏電防止部113は、電極ホルダ112の貫通穴112bに長さ方向の一端側が嵌入された筒状の取付パイプ部114と、該取付パイプ部114の長さ方向の他端側の外周に一体形成された円環部115と、該円環部115の外周縁部に一体形成されて電極ホルダ側へ延びる筒部116と、筒部116の開口部に対峙して該開口部の開口を狭めるように取付パイプ部114に設けられた鍔部117を備えている。鍔部117は、取付パイプ部114の外周全体にわたって径方向へ突出したフランジ状に形成されてなっている。また、取付パイプ部114内には噴管105が挿入されるようになっている。このように、取付パイプ部114と筒部116との間には、噴管105外周の全周にわたる環状凹部19が形成されている。この該環状凹部19は、その開口部19aが噴管105の長さ方向へ開口するとともに、その奥行きが噴管105の長さ方向へ延びている。
このような構成で噴霧ノズル25からの噴霧Sは誘導帯電されることになる。例えば、環状電極26に直流正電圧を印加すると、噴霧ノズル25先端の液滴Dはマイナスに誘導帯電される。
以上のように構成された本例の静電噴霧装置100によっても、第一実施形態の静電噴霧装置と同様に、次の効果を得ることができる。
(a)漏電防止部113の環状凹部19の内側には、薬液の液滴Dが入り込み難いので、噴管105や噴霧部111への液滴Dの付着による連続膜Mを環状凹部19で途切れさせるようにすることができる。これにより、導電性を有する液滴Dを通じて噴霧部111の高電位がグリップ部104側に伝わることを防止することができる。
(b)漏電防止部113は、環状凹部19の奥行きが噴管105の長さ方向へ延びているので、漏電防止部113の大型化を抑制しつつ、環状凹部19の奥行きを広く確保することができ、該環状凹部19の奥側に液滴Dが、より付着し難くなる。このため、噴管105への液滴Dの連続膜Mを環状凹部19でより確実に途切れさせることができる。
(c)漏電防止部113は、環状凹部19の開口部19aが噴管105の長さ方向へ開口しているとともに、該開口部19aに対峙して該開口部19aの開口を狭める鍔部117を備えているので、例えば電極ホルダ112に付着した液滴Dが溜まって漏電防止部113側に流れたときに、環状凹部19内へ流れ込むことを防止することができ、また、環状凹部19内へ空中の液滴Dが入り込むことを防止することができる。
次に、図10は本発明を具体化した第四実施形態を示している。この静電噴霧装置130は、以下に示す点において、主に第三実施形態と相違している。
本例の噴霧部131は、噴管133の途中にコネクタ132が介装されており、該コネクタ132から噴管先端側が着脱可能になっている。この構成によれば、噴霧部131を適宜交換することができるので、液滴Dのもととなる液体の種類や、噴霧対象の植物の種類に応じて最適な態様(液滴Dを噴出する噴霧ノズル25の噴霧角度、噴霧ノズル25のノズル穴のサイズ、液滴Dを帯電させるための環状電極26のサイズ、噴霧ノズル25と環状電極26の間隔、使用形態(噴霧の方向等)に応じた態様の漏電防止部134等)のものを適宜使用することができる。
また、本例の漏電防止部134は、電極ホルダ112の底壁部外面の外周縁部に一体形成されて反電極ホルダ側へ延びる筒部136と、筒部136の開口部に対峙して該開口部の開口を狭める鍔部137を備えている。このように、噴管133と筒部136との間には、噴管133外周の全周にわたる環状凹部19が形成されている。この該環状凹部19は、その開口部19aが噴管133の長さ方向へ開口するとともに、その奥行きが噴管133の長さ方向へ延びている。
なお、鍔部137における筒部136の開口部への対峙面には、例えば図10に二点鎖線で示すように、筒部136の内周面に対峙する外周面を有する環状凸部138を設けることにより、筒部内側へ液滴Dがさらに入りにくくすることもできる。
本例の静電噴霧装置130によれば、第三実施形態と同様の効果に加え、上記本例特有の効果を得ることができる。
次に、図11は本発明を具体化した第五実施形態を示している。この静電噴霧装置150は、以下に示す点において、主に第三実施形態及び第四実施形態と相違している。
本例の漏電防止部151は、噴管133の外周に装着された円環部152と、該円環部の外周縁部に一体形成されて噴管133の長さ方向の両端側へ延びる筒部153と、筒部153の反電極ホルダ側開口部153aに対峙して該開口部153aの開口を狭める鍔部157を備えている。また、筒部153の電極ホルダ側開口部153bは、該開口部に対峙するように位置している電極ホルダ112の底壁部により狭められるようになっている。このように、噴管133と筒部153との間には、噴管133外周の全周にわたる環状凹部19,19が形成されている。この該環状凹部19,19は、それぞれの開口部19a,19aが噴管133の長さ方向へ開口するとともに、その奥行きが噴管133の長さ方向へ延びている。
本例の静電噴霧装置150によっても、第三実施形態及び第四実施形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)電極ホルダ27における環状突部35a,35bを省いたり、3重以上の環状突部を設けたりすること。
(2)本発明の静電噴霧装置を液肥の散布に使用すること。
(3)基部が機体支持されるように構成することにより、ノズル部を機体に支持させるように構成すること。
(4)支持部と環状凹部を形成するための部材とを一体形成すること。例えば、噴管11に補助グリップ部16を一体形成することが挙げられる。
(5)第三〜五実施形態において、高電圧供給部をグリップ部に内蔵させること。さらに、高電圧供給部の作動スイッチを省き、薬液供給制御弁5の開閉に連動して、自動的に高電圧発生装置を作動させるように構成すること。
本発明を具体化した第一実施形態に係る静電噴霧装置の全体構成を示す側断面図である。 同静電噴霧装置の補助グリップ部の一実施例を示す斜視図である。 同静電噴霧装置の噴霧部の構造を示す断面図である。 同噴霧部の一実施例を示す斜視図である。 本発明を具体化した第二実施形態に係る静電噴霧装置の全体構成を示す側断面図である。 従来の静電噴霧装置の噴頭の断面図である。 本発明を具体化した第三実施形態に係る静電噴霧装置の全体構成を示す側断面図である。 同静電噴霧装置の噴霧部を示す断面図である。 同噴霧部の組立方を示す断面図である。 本発明を具体化した第四実施形態に係る静電噴霧装置の噴霧部を示す断面図である。 本発明を具体化した第五実施形態に係る静電噴霧装置の噴霧部を示す断面図である。
符号の説明
4 グリップ部
6 高電圧発生装置
9 手持ち式ノズル部
11 噴管
13 高電圧ケーブル
16 補助グリップ部
16b 筒部
16a 円環部
16d 環状突部
16c フランジ部
17 鍔部
18 シールリング
19 環状凹部
19a 開口部
20 シールリング
21 噴霧部
25 噴霧ノズル
27 電極ホルダ
35a 環状突部
35b 環状突部
51 鍔部
52 環状凹部
53 環状凹部
100 静電噴霧装置
101 噴霧装置
102 静電機能付加装置
103 ノズル部
105 噴管
107 高電圧供給部
108 静電機能付加ユニット
111 噴霧部
113 漏電防止部
114 円環部
115 筒部
116 鍔部
130 静電噴霧装置
131 噴霧部
132 コネクタ
133 噴管
134 漏電防止部
136 筒部
137 鍔部
150 静電噴霧装置
151 漏電防止部
153 筒部
157 鍔部
D 液滴
S 噴霧
M 薬液の連続膜

Claims (6)

  1. 手持ち支持又は機体支持される基部と、該基部に長さ方向の一端側が支持された支持部と、該支持部の長さ方向の他端側に取り付けられた噴霧部とを備え、高電圧により帯電させた液滴を前記噴霧部から噴霧するように構成された静電噴霧装置であって、
    前記支持部は、その長さ方向の途中部に、該支持部の長さ方向へ開口した、全周に渡る環状凹部と、該環状凹部の開口部に対峙し、該開口部の開口を狭める鍔部とが設けられた静電噴霧装置。
  2. 前記環状凹部は、その奥行きが前記支持部の長さ方向へ延びている請求項1記載の静電噴霧装置。
  3. 前記基部は、手持ち支持されるものであり、
    前記支持部は、それを補助的に手持ち支持するための補助グリップ部を備え、該補助グリップ部における前記噴霧部側に前記環状凹部が形成された請求項1又は2記載の静電噴霧装置。
  4. 手持ち支持又は機体支持される基部と、該基部に長さ方向の一端側が支持された支持部と、該支持部の長さ方向の他端側に取り付けられた噴霧部とを備え、高電圧により帯電させた液滴を前記噴霧部から噴霧するように構成された静電噴霧装置であって、
    前記噴霧部は、その前記支持部側に電気絶縁性を有する漏電防止部を備え、
    前記漏電防止部は、前記支持部の長さ方向へ開口した、該支持部の全周に渡る環状凹部と、該環状凹部の開口部に対峙し、該開口部の開口を狭める鍔部とが設けられた静電噴霧装置。
  5. 前記環状凹部は、その奥行きが前記支持部の長さ方向へ延びている請求項4記載の静電噴霧装置。
  6. 前記噴霧部は、コネクタを介して前記支持部に着脱可能に接続された請求項4又は5記載の静電噴霧装置。
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