JP5087918B2 - 静電噴霧装置及び電線ホルダ - Google Patents

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本発明は、導電性液体の噴霧液滴を帯電させ、対象物に効率的に付着させるための静電噴霧装置に関する。本発明はまた、該静電噴霧装置の構成要素として用いて好適な電線ホルダに関する。
静電噴霧装置の一種として、ブームの長さ方向に沿って配設された複数の静電噴霧部のそれぞれに電線を介して電圧を供給し、前記各静電噴霧部からの噴霧液滴に電荷を付与することにより、対象物への前記噴霧液滴の付着性を向上させるようにしたものが知られている。
前記の如き静電噴霧装置においては、前記各静電噴霧部から噴霧された導電性液滴が、前記電線の回りにも付着することが多い。噴霧作業の連続により前記電線への液滴の付着範囲が大きくなると、電圧の漏れが大きくなり、有効な静電付与が行われにくくなる。また、前記電線の表面に付着した噴霧液滴を通じて前記ブームとの短絡が起こると、静電付与が行われなくなってしまう。
そこで従来、下記特許文献1では、その図5及び図6に示されているように、ブームに電線を保持させるための支持体の外周の全周に渡って環状凹部を設けた漏電防止部材が提案されている。そして、前記環状凹部の内部には噴霧液滴が入り込みにくいので、液滴の連続膜を前記環状凹部で途切れさせることができ、漏電の発生を防止することができるとされている。
また、前記特許文献1では、その図1乃至図4に示されているように、電線が挿通される筒状の支持体の外周の全周に渡って環状凹部を設けた漏電防止部材も提案され、この漏電防止部材によっても前記と同様の作用効果が奏される旨が記載されている。
特開2006−136814号公報
前記特許文献1のものにおいては、前記環状凹部の奥底部は完全に閉じられている。これは、凹部(環状凹部)という要素名から必然と言うことができ、現に、開示されている実施の形態の全てに共通する特徴である。
前記特許文献1のものでも、噴霧作業を長時間又は長期間連続して行えば、前記環状凹部内へ噴霧液滴が入り込むことは避けられない。このため、定期的に前記環状凹部内を清掃し、該環状凹部内に入り込んだ農薬を完全に除去することが必要となる。
しかしながら、前記環状凹部の奥底部は閉じているので、洗浄のために使用した水が抜けにくく、前記環状凹部の奥底まで十分に清掃することが難しい。特に、ブームに沿って静電噴霧部を多数備えたブームスプレーヤにおいては、洗浄すべき漏電防止部材の数が多くなり、清掃作業が一層煩雑なものとなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、電線の表面に形成される噴霧液滴の連続膜を有効に途切れさせることができ、しかも、清掃も容易且つ確実に行うことができる静電噴霧装置を提供しようとするものである。
本発明はまた、噴霧液滴の連続膜を有効に途切れさせることができ、しかも、清掃も容易且つ確実に行うことができる電線ホルダを提供しようとするものである。
前記課題を解決するため、本発明に係る静電噴霧装置は、ブームの長さ方向に沿って配設された複数の静電噴霧部と、該複数の静電噴霧部のそれぞれに静電噴霧用の電圧を供給する電線と、該各電線を前記ブームに対して保持させるための電気絶縁性を有する電線ホルダを備えている静電噴霧装置であって、前記各電線ホルダは、前記電線が挿通される内筒部と、該内筒部の長さ方向の双方へと開口する環状隙間を前記内筒部の回りに画成する外筒部と、前記環状隙間を前記内筒部の長さ方向において仕切ることなく前記内筒部と前記外筒部を該外筒部の内部で互いに連結する連結部を備え、前記環状隙間は、前記外筒部の少なくとも両端部の内周全周において環状に開口している構成としたものである(請求項1)。
本発明によれば、前記電線は、前記内筒部に挿通されて、前記電線ホルダによって前記ブームに保持される。静電噴霧により電荷を帯びた噴霧液滴は、前記電線の露出部及び前記外筒部の外表面には付着するとしても、前記環状隙間には入り込み難い。このため、前記噴霧液滴の連続膜は前記環状隙間で途切れることになり、前記静電噴霧部がアース電位部となる前記ブームと電気的に繋がり難い。よって、短絡や漏電等による電圧降下が防止される。
加えて、本発明によれば、前記環状隙間が前記内筒部の長さ方向の双方へ向けて開口しその全長に渡って連通しているので、前記環状隙間内に供給した洗浄水がその内部に残留してしまうことがない。このため、たとえ前記環状隙間に噴霧液滴が入り込んでしまったとしても、その内部を容易且つ確実に清掃することができる。個々の電線ホルダについて前記環状隙間の洗浄を容易に行えるので、前記電線ホルダの数が多くても、洗浄作業を容易、迅速且つ確実に行うことができる。
また、前記内筒部は、絶縁被覆された前記電線を挿通保持させる機能さえあれ良く、したがって、両端が開口した筒状のものでさえあれば良い。このため、前記内筒部の材質や形状の選択範囲が広いほか、シール部材等も不要となる。よって、前記電線ホルダの組付前後にかかわらず、前記電線を容易に挿脱できる。
なお、噴霧を長時間又は長期間に渡って継続すると、大気中を浮遊する噴霧液滴が、僅かずつであるとはいえ前記環状隙間に入り込んでしまうことも予想される。その場合の対策として、前記連結部は、前記外筒部内において前記静電噴霧部からできるだけ遠い位置に配設するのが好ましい。このようにすれば、前記環状隙間内に噴霧液滴の連続膜ができてしまうとしても、該連続膜が前記連結部にまで到達するのには時間がかかるので、前記静電噴霧部へと供給される高電圧が前記連続膜を通じて前記電線ホルダから前記ブームへとリークし始めるのを可及的に遅らせることができるからである。
好適な実施の一形態として、前記複数の静電噴霧部が前記電線で直列に接続され、前記連結部が、前記外筒部の長さ方向の中央位置に配設されているものとすることもできる(請求項2)。
この場合、前記各電線は、前記複数の静電噴霧部の内の二つを電気的に互いに接続する。このため、前記各電線及び前記各電線ホルダには、前記二つの静電噴霧部の双方から放出された噴霧液滴の一部が飛んできて付着することになる。よって、前記環状隙間にも、前記外筒部の長さ方向の双方から噴霧液滴が入り込んでしまうことが想定される。しかし、前記連結部が前記外筒部の長さ方向の中央位置に配設されていれば、前記環状隙間にいずれの方向から噴霧液滴が侵入した場合でも、該噴霧液滴の連続膜が前記連結部にまで到達するのには時間がかかる。よって、前記二つの静電噴霧部へと供給される高電圧が前記連続膜を通じて前記電線ホルダから前記ブームへとリークし始めるのを可及的に遅らせることができ、継続噴霧が可能な状態を可及的に長く維持することができる。
一方、本発明に係る電線ホルダは、静電噴霧用の電圧を静電噴霧部へと供給する電線を固定部に対して保持させるための、電気絶縁性を有する電線ホルダであって、前記電線が挿通される内筒部と、該内筒部の長さ方向の双方へと開口する環状隙間を前記内筒部の回りに画成する外筒部と、前記環状隙間を前記内筒部の長さ方向において仕切ることなく前記内筒部と前記外筒部を該外筒部の内部で互いに連結する連結部を備え、前記環状隙間は、前記外筒部の少なくとも両端部の内周全周において環状に開口している構成としたものである(請求項3)。
本発明によれば、前記電線は、前記内筒部に挿通されて、前記電線ホルダによって前記固定部に支持される。前記電線ホルダによれば、静電噴霧により電荷を帯びた噴霧液滴は、前記外筒部の外表面には付着するとしても、前記環状隙間には入り込み難い。このため、前記電線の露出部及び前記外筒部の外表面に形成される噴霧液滴の連続膜は前記環状隙間で途切れることになり、前記静電噴霧部がアース電位部となる前記固定部と電気的に繋がり難い。よって、短絡や漏電等による電圧降下が防止される。
加えて、本発明によれば、前記環状隙間が前記内筒部の長さ方向の双方へ向けて開口しその全長に渡って連通しているので、前記環状隙間内に供給した洗浄水がその内部に残留してしまうことがない。このため、たとえ前記環状隙間に噴霧液滴が入り込んでしまったとしても、その内部を容易且つ確実に清掃することができる。
好適な実施の一形態として、前記連結部が、前記外筒部の長さ方向の中央位置に配設されたものとすることもできる(請求項4)。このようにすれば、前記環状隙間に前記外筒部の長さ方向のいずれの方向から噴霧液滴が侵入した場合でも、該噴霧液滴の連続膜が前記連結部にまで到達するのには時間がかかる。よって、前記静電噴霧部へと供給される高電圧が前記連続膜を通じて前記電線ホルダから前記固定部へとリークし始めるのを可及的に遅らせることができ、継続噴霧が可能な状態を可及的に長く維持することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る静電噴霧装置の要部正面図、図2は、図1に含まれている電線ホルダの拡大断面図、図3は、図2のIII−III矢視断面図である。
本発明に係る静電噴霧装置は、導電性液体の微小な噴霧液滴を帯電させ、対象物に効率的に付着させるための装置であり、図1では一例として、農作物に農薬や肥料等を噴霧するのに用いて好適なブームスプレーヤを示してある。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る静電噴霧装置としてのブームスプレーヤ1は、移動可能な機体2と、該機体2に搭載されたブーム装置3を備えている。前記機体2の詳細な図示は省略しているが、乗用式であっても非乗用式であってもよい。図示してはいないが、前記機体2には、噴霧液タンクや、該噴霧液タンク内の噴霧液を前記ブーム装置3へと圧送する噴霧用ポンプ等が搭載されている。
前記ブーム装置3は、アルミニウム等の軽量素材で成形されたブーム4,5と、該ブーム4,5の下面に長さ方向に等間隔をおいて配設された複数の静電噴霧部6を備えている。前記ブームスプレーヤ1によれば、前記ブーム4,5を前記機体2の進行方向の左右いずれか側方へと展張し、前記各静電噴霧部6から静電噴霧を行うことで、一度に広幅の噴霧を行うことができる。
限定はされないが、本実施の形態では、圃場の広狭に自在に対応できるように、前記ブーム装置3が伸縮式とされている。すなわち、前記ブームは元ブーム4と先ブーム5に分割されていて、前記機体2に支持された前記元ブーム4に沿って、前記先ブーム5が長さ方向に移動自在とされている。前記元ブーム4と前記先ブーム5のそれぞれに、前記静電噴霧部6が等間隔で配設されている。
前記各静電噴霧部6は、液体を微小な液滴Sにして拡散噴霧する噴霧ノズル7と、前記噴霧液滴Sの拡散範囲の外側に近接して配置されて前記液滴Sに電荷を付与する電極8と、前記噴霧ノズル7の周囲を覆うノズルカバー9を備えている。
前記噴霧ノズル7は、前記各ブーム4,5に沿って配設された図示しない送液管路に連通しており、前記各ブーム4,5の下方の農作物等へ向けて防除剤等の液体を噴霧する。前記噴霧液タンク内の液体は、前記噴霧用ポンプによって、前記送液管路を介して前記各噴霧ノズル6へと圧送される。
前記電極8は、本実施の形態では環状の電極とされ、前記噴霧ノズル7の噴霧方向の前方となる下方位置に同心に配設されている。前記各ブーム4,5に対応させて昇圧器10,11がそれぞれ配設され、該各昇圧器10,11は、電線(高圧電線)12を介して前記各ブーム4,5の前記各電極8へと接続されている。本実施の形態では、前記各ブーム4,5ごとに、前記静電噴霧部6の前記電極8が前記高圧電線12で直列に接続されている。前記各昇圧器10,11は、前記機体2に搭載した電源13に対して、低圧電線14でそれぞれ接続されている。前記各昇圧器10,11は、前記電源13から6V程度の低電圧で供給される電力の電圧を、例えば4.5kV程度まで昇圧して前記各電極8へと供給する。
なお、前記先ブーム5が前記元ブーム4に支持された状態で伸縮作動する関係上、前記先ブーム5側の前記昇圧器11に対しては、前記低圧電線14の一部として、伸縮自在なカールコード14aを用いている。前記カールコード14aは、前記元ブーム4上に架設されたガイドワイヤ15に支持されて案内される。
前記噴霧ノズル7から噴霧された液滴Sは、拡散しながら前記電極8内の空間を通過して大気中に放出される。前記噴霧液滴Sには、前記電極8内を通過する際に、該電極8により電荷が付与される。このため、逆極性を有する対象物への前記噴霧液滴Sの付着性が向上する。
前記ノズルカバー9は、前記噴霧ノズル7の周囲を覆うとともに、前記電極8を保持している。前記ノズルカバー9は電気絶縁性を有し、前記噴霧ノズル7から前記ノズルカバー9の外部へと放出された噴霧液滴Sが、アース電位部となる前記噴霧ノズル9の周面に付着するのを防止する。
前記ノズルカバー9の周面には、前記噴霧ノズル7から液体が噴霧されることによって生ずる負圧で外部の空気を取り込むための吸気口16が形成されている。前記噴霧ノズル7からの液体噴霧に伴い、前記吸気口16から噴霧方向へと流れる空気の連続流Aが前記ノズルカバー9内に形成されるので、該ノズルカバー9内に前記噴霧液滴Sが入り込み難くなる。
前記静電噴霧部6,6間を連結する前記各高圧電線12は、本発明の一実施の形態に係る電線ホルダ17によって前記ブーム4,5に保持されている。前記各電線ホルダ17の全長は、互いに隣接する前記静電噴霧部6,6同士の間の距離(例えば、30cm)より短く(例えば、10〜15cmに)設定されている。そして、前記各電線ホルダ17は、前記複数の静電噴霧部6の互いに隣接するもの同士の間に配設され、前記各ブーム4,5と長さ方向を一致させて該各ブーム4,5の下面に対して固定されている。前記各電線ホルダ17は、前記各高圧電線12が前記静電噴霧部6,6間で下方へ垂れ下がることを防止して前記各高圧電線12を保護する。
ところで、前記各静電噴霧部6から放出された噴霧液滴Sは、帯電しているので農作物への付着性が向上するが、それと同じく、前記電極8、前記静電噴霧部6の近傍の前記各高圧電線12や前記電線ホルダ17、あるいは、アース電位部となる前記ブーム4,5にも付着しやすい。前記各電極8、前記各高圧電線12及び前記各電極ホルダ17に付着した噴霧液滴Sが連続膜となって前記ブーム4,5にまで到達してしまうと、前記噴霧液滴Sが導電性を有することから前記連続膜を介して高電圧のリークが生じ、静電付与に必要な高電圧が前記電極8に有効に印加されなくなってしまう。
そこで、本実施の形態では、前記各電線ホルダ17を特殊な構成にすることで、該各電線ホルダ17に前記噴霧液滴Sの連続膜の遮断作用を持たせている。具体的には、次の通りである。
図2に示すように、前記各電線ホルダ17は、前記高圧電線12が挿通される内筒部18と、該内筒部18の長さ方向の双方へと開口する環状隙間19を前記内筒部18の回りに画成する外筒部20と、前記環状隙間19を仕切ることなく前記内筒部18と前記外筒部20を該外筒部20の内部で互いに連結する連結部21を備えている。
前記各電線ホルダ17は、プラスチック等の電気絶縁材料で形成する。但し、これは、前記各電線ホルダ17の表面、すなわち、前記内筒部18及び前記外筒部20のそれぞれの内外周面及び端面、並びに前記連結部21の表面が電気絶縁材料であることを要求する趣旨であり、導電材料の回りに電気絶縁材料の被覆が施されている場合も含む。
前記内筒部18は、前記高圧電線12を挿通し得る内径を有する。該高圧電線12は、導電ケーブル22と、該導電ケーブル22を被覆する電気絶縁チューブ23を備える。前記内筒部18は、筒壁の全てが閉じている必要はなく、該筒壁が網状のものであってもよい。前記内筒部18は、絶縁被覆された前記高圧電線12を挿通保持させる機能さえあれ良く、したがって、両端が開口した筒状のものでさえあれば良い。このため、前記内筒部18の材質や形状の選択範囲が広いほか、シール部材等も不要となる。よって、前記電線ホルダ17を前記ブーム4,5へ組付けた後であっても、前記高圧電線12を容易に挿脱できる。
前記外筒部20の内部には前記内筒部18が収容されている。図2では、前記外筒部20と前記内筒部18が同心に配置されているが、必ずしも同心である必要はなく、前記外筒部20の内周面20aと前記内筒部18の外周面18aが接触していなければよい。その結果、前記外筒部20と前記内筒部18の間には前記環状隙間19が形成される。該環状隙間19は、前記外筒部20及び前記内筒部18の長さ方向の双方へ向けて開口する。
前記電線ホルダ17は、前記外筒部20を固定部となる前記ブーム4,5に対して支持させることで、該ブーム4,5に対して取り付けられる。前記外筒部20を前記ブーム4,5に接触させて取り付けても良いが、好ましくはスペーサ24を用い、前記外筒部20を前記ブーム4,5から離した状態で支持させる。
前記スペーサ24は、前記外筒部20と予め一体に形成しても良いし、また、前記電線ホルダ17とは別体のものとして作製し、前記ブーム4,5に前記電線ホルダ17を取り付ける際に該電線ホルダ17に対して連結してもよい。前記スペーサ24も、プラスチック等の電気絶縁材料で形成するのが好ましい。前記スペーサ24は、ねじ25等の固定具を用いて前記ブーム4,5に対して固定することができる。
前記構成によれば、前記静電噴霧部6から大気中に放出された前記噴霧液滴Sは、前記高圧電線12の前記電線ホルダ17から露出している部分12aや前記外筒部20の外周面には付着するとしても、前記環状隙間19内へは入り込み難い。このため、前記高圧電線12の露出部分12aに付着する噴霧液滴Sと前記外筒部20の外周面に付着する噴霧液滴Sとが互いに連続してしまうことが防止できる。よって、前記電極8がアース電位部となる前記ブーム4,5と電気的に繋がり難く、短絡や漏電等による電圧降下が防止される。
前記連結部21は、前記内筒部18の長さ方向において前記環状隙間19を仕切ることなく前記外筒部20内において前記内筒部18を支持する。
ところで、噴霧を長時間又は長期間に渡って継続すると、大気中を浮遊する噴霧液滴Sが、僅かずつであるとはいえ前記環状隙間19に入り込んでしまうことも予想される。その場合の対策として、前記連結部21は、前記外筒部20内において前記静電噴霧部6からできるだけ遠い位置に配設し、且つ、前記外筒部20の長さ方向における広がりをできるだけ小さく抑えて配設するのが好ましい。このようにすれば、前記環状隙間19内に噴霧液滴Sの連続膜ができてしまうとしても、該連続膜が前記連結部21にまで到達するのには時間がかかるので、前記静電噴霧部6へと供給される高電圧が前記連続膜を通じて前記電線ホルダ17から前記ブーム4,5へとリークし始めるのを可及的に遅らせることができるからである。
本実施の形態では、前記電線ホルダ17の左右両側に前記静電噴霧部6が位置しているので、前記電線ホルダ17の左右両端部付近の空気中をほぼ均等に前記噴霧液滴Sが浮遊する。よって、前記環状隙間19内へ前記噴霧液滴Sが侵入してくるとすれば、その侵入量及び侵入速度は、前記電線ホルダ17の左半分と右半部でほぼ均等であると推測できる。そこで、図2に示すように、前記連結部21を前記外筒部20の長さ方向の中央位置に配設するのが好ましい。このようにすれば、前記電線ホルダ17の左右いずれの端部から前記環状隙間19内に前記噴霧液滴Sが入り込んだとしても、該噴霧液滴Sの連続膜が前記連結部21にまで到達するのには時間がかかるので、該連結部21に付着する噴霧液滴Sが高電圧リークに関与するのを可及的に遅らせることができる。
前記連結部21は、図3に示すように、前記外筒部20と前記内筒部18の周方向に間隔をおいて複数(図3の例では等角度間隔で三つ)形成されている。これにより、前記環状隙間19が前記外筒部20の長さ方向の双方へ向けて開口し、且つ、二つの開口部19a,19bが前記内外の筒部18,20間でその全長に渡って連通している状態が確保される。
前記構成の電線ホルダ17によれば、前記環状隙間19が前記外筒部20の全長に渡って連通し、左右の両端部19a,19bが開口しているので、前記環状隙間19に前記噴霧液滴Sが入り込んでしまった場合でも、洗浄水で容易に洗浄することができる。また、洗浄水が前記環状隙間19に残留することもない。よって、洗浄すべき前記電線ホルダ17が多数あっても、それらの清掃作業を容易に、迅速に且つ確実に行うことができる。
なお、前記電線ホルダ17は、図1のようなブームスプレーヤのみでなく、複数の静電噴霧部を備える多様な噴霧竿に使用できるので、手持式噴霧竿の先端部に静電噴霧部を有する手持式静電噴霧装置の電線についても使用できることは勿論である。この場合には、前記連結部21を、前記外筒部20内において前記静電噴霧部から遠い一端部寄りの位置に設ける等、適宜修正を加えた電線ホルダを用いることができる。
本発明の実施の一形態に係る静電噴霧装置(ブームスプレーヤ)の要部正面図である。 図1に含まれている電線ホルダの拡大断面図である。 図2のIII−III矢視断面図である。
符号の説明
1 静電噴霧装置(ブームスプレーヤ)
4,5 ブーム
6 静電噴霧部
12 電線(高圧電線)
17 電線ホルダ
18 内筒部
19 環状隙間
20 外筒部
21 連結部

Claims (4)

  1. ブーム(4,5)の長さ方向に沿って配設された複数の静電噴霧部(6)と、該複数の静電噴霧部(6)のそれぞれに静電噴霧用の電圧を供給する電線(12)と、該各電線(12)を前記ブーム(4,5)に対して保持させるための電気絶縁性を有する電線ホルダ(17)を備えている静電噴霧装置(1)であって、前記各電線ホルダ(17)は、前記電線(12)が挿通される内筒部(18)と、該内筒部(18)の長さ方向の双方へと開口する環状隙間(19)を前記内筒部(18)の回りに画成する外筒部(20)と、前記環状隙間(19)を前記内筒部(18)の長さ方向において仕切ることなく前記内筒部(18)と前記外筒部(20)を該外筒部(20)の内部で互いに連結する連結部(21)を備え、前記環状隙間(19)は、前記外筒部(20)の少なくとも両端部の内周全周において環状に開口している、静電噴霧装置。
  2. 前記複数の静電噴霧部(6)が前記電線(12)で直列に接続され、前記連結部(21)が、前記外筒部(20)の長さ方向の中央位置に配設されている、請求項1に記載の静電噴霧装置。
  3. 静電噴霧用の電圧を静電噴霧部(6)へと供給する電線(12)を固定部(4,5)に対して保持させるための、電気絶縁性を有する電線ホルダ(17)であって、前記電線(12)が挿通される内筒部(18)と、該内筒部(18)の長さ方向の双方へと開口する環状隙間(19)を前記内筒部(18)の回りに画成する外筒部(20)と、前記環状隙間(19)を前記内筒部(18)の長さ方向において仕切ることなく前記内筒部(18)と前記外筒部(20)を該外筒部(20)の内部で互いに連結する連結部(21)を備え、前記環状隙間(19)は、前記外筒部(20)の少なくとも両端部の内周全周において環状に開口している、電線ホルダ。
  4. 前記連結部(21)が、前記外筒部(20)の長さ方向の中央位置に配設されている、請求項3に記載の電線ホルダ。
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