JP4140142B2 - 画像合成装置及び方法、並びに撮像装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は二つの入力画像を合成する画像合成装置に関し、特に、サイズの異なる二つの入力画像を複数の合成モードに基づいて合成する画像合成装置及び方法、並びに撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビデオカメラ等の撮像装置には、撮像した画像と、予め記録メディアに記録された静止画像とを合成するための画像合成装置が備えられるようになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記画像合成装置では、同じサイズの撮像画像と、静止画像とを合成するのが一般的であり、異なるサイズの二つの入力画像を合成するのは困難であった。また、合成モードは一種類だけであり、使用者に合成モードを選択させるものはなかった。
【0004】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、異なるサイズの二つの入力画像の合成を容易とし、かつ合成モードを使用者に選択させることのできる画像合成装置及び方法、並びに撮像装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像合成装置は、上記課題を解決するために、サイズの異なる二つの入力画像を複数の合成モードに基づいて合成して所定サイズの出力画像とする画像合成装置であって、上記所定サイズの出力画像と同じサイズに変更した初期画像の色を上記複数の合成モードに基づいて単色とし、この単色初期画像に上記出力画像よりもサイズの小さい一方の入力画像を貼り付けて貼り付け画像を生成する画像貼り付け手段と、上記サイズの異なる二つの入力画像の内で出力画像と同じサイズにされた他方の入力画像と、上記画像貼り付け手段で生成された貼り付け画像とを合成する画像合成手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
本発明に係る画像合成方法は、上記課題を解決するために、サイズの異なる二つの入力画像を複数の合成モードに基づいて合成して所定サイズの出力画像とする画像合成方法であって、上記所定サイズの出力画像と同じサイズに変更した初期画像の色を上記複数の合成モードに基づいて単色とする初期画像生成工程と、上記初期画像生成工程で生成された単色初期画像に上記出力画像よりもサイズの小さい一方の入力画像を貼り付けて貼り付け画像を生成する画像貼り付け工程と、上記サイズの異なる二つの入力画像の内で出力画像と同じサイズにされた他方の入力画像と、上記画像貼り付け工程で生成された貼り付け画像とを合成する画像合成工程とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る撮像装置は、上記課題を解決するために、撮像手段からの撮像画像と、この撮像画像とはサイズの異なる入力画像とを複数の合成モードに基づいて合成して所定サイズの出力画像を生成する撮像装置であって、上記所定サイズの出力画像と同じサイズに変更した初期画像の色を上記複数の合成モードに基づいて単色とし、この単色初期画像に上記出力画像のサイズより小さい上記入力画像を貼り付けて貼り付け画像を生成する画像貼り付け手段と、上記所定サイズの出力画像と同じサイズにされた撮像画像と、上記画像貼り付け手段で生成された貼り付け画像とを合成する画像合成手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。この実施の形態は、被写体を撮像して得た撮像画像(動画)と、予め記録メディアに記録してある静止画像とを合成する画像合成装置を内蔵した撮像装置である。
【0009】
画像合成装置は、図1に示すカメラ部2からの撮像画像(動画)と、この撮像画像とはサイズの異なる記録メディア11からの静止画像とを後述する三つの合成モードに基づいて合成する。このため、カメラ部2からの撮像画像を例えばデジタルビデオ(DV)変換部4でDVフォーマットの出力画像に変換する。また、出力画像と同じサイズに変更した初期画像の色を三つの合成モードに基づいた単色(青、白、黒)とし、この単色初期画像に出力画像よりも小さい上記静止画像を貼り付けた貼り付け画像をメモリ(1)9で生成し、この貼り付け画像とDV変換部4からの変換画像とを画像合成部5で合成する。なお、この画像合成装置は、上記DV変換部4、画像合成部5及びメモリ(1)9の他にもそれぞれの周辺に後述する各回路部を備える。また、この画像合成装置にカメラ部2を接続した構成が撮像装置となる。
カメラ部2は、例えば、CCD及びカメラ制御マイコン(マイクロコンピュータ)から構成される、カメラブロックであって、DV変換部4と画像合成部5とを有する画像信号処理IC3に接続され、レンズから取り込んだ画像信号を出力する。
【0010】
画像信号処理IC3は、DV変換部4、画像合成部5の他、スイッチSW6、DV比率変換部7、圧縮・伸長部8を備え、メモリ(1)9、メモリ(2)10、記録メディア11、ビデオ部12に接続され、画像信号の変換や合成処理をする。
【0011】
スイッチSW6は、DV変換部4、画像合成部5、ビデオ変換部12に接続され、DV変換部4からの画像信号をそのままビデオ変換部12に接続するか、画像合成部5からの合成画像をビデオ変換部12に接続するかの切替を行う。
【0012】
画像合成部5は、DV変換部4、メモリ(1)9及びスイッチSW6に接続され、DV変換部4からの撮像画像とメモリ1(9)からの静止画像とを三つの合成モードの内の選択された合成モードで合成し、スイッチSW6に出力する。
【0013】
三つの合成モードとして設定される合成モードには、例えば、メモリークロマキー、メモリールミキー、カメラクロマキーなどがある。各合成モードが選択されたときの動作については後述する。
【0014】
DV比率変換部7は、メモリ(1)9に接続され、圧縮・伸長部8によって例えばJPEG伸長された静止画像を、DV出力画像のためにDVの比率に変換する。JPEG伸長された静止画像は、DV変換部4によりDVフォーマットに変換された撮像画像と画像合成部5で合成される。
【0015】
DV変換部4は、カメラ部2と、画像合成部5と、スイッチSW6に接続され、カメラ部2からの撮像画像をDV画像信号に変換し、画像合成部5及びスイッチSW6に送る。
【0016】
圧縮・伸長部8は、メモリ(1)9及びメモリ(2)10に接続され、任意の静止画像をJPEG伸長する。
【0017】
メモリ(1)9は例えば64MBのSDRAMであり、画像信号処理IC3に接続され、画像信号処理IC3からの信号を一時記憶する。また、上述したように、出力画像と同じサイズに変更した初期画像の色を三つの合成モードに基づいた単色(青、白、黒)とし、この単色初期画像に出力画像よりも小さい上記静止画像を貼り付けた貼り付け画像を生成する。
【0018】
メモリ(2)10は例えば64MBのSDRAMであり、画像信号処理IC3及び記録メディア11に接続され、記録メディア11からの静止画画像ファイルを一時記憶し、圧縮・伸長部8に送る。
【0019】
記録メディア11は、図示しない外部メモリ制御部を介して、メモリ(2)10に接続され、記録している静止画像をメモリ(2)10に送る。
【0020】
ビデオ部12は、画像信号処理IC3と接続され、画像信号処理IC3からの画像信号をLINE OUT,DV OUT、表示装置及びテープ記録部へ出力する。
【0021】
制御マイクロコンピュータ(マイコン)1は、例えば、各種周辺機器を備え、画像信号処理IC3,メモリ(1)9、メモリ(2)10に接続され、画像処理制御するようになっている。
【0022】
特に画像合成時には、メモリ(1)9に対して、上記メモリークロマキーモード、メモリールミキーモード、又はカメラクロマキーモードに応じた、単色での初期化を行う。また、キー入力に基づいてメモリー合成の設定切替を行う。すなわち、キー入力によって切り替わる合成モードに応じて、メモリ(1)9を初期化する色を変える。
【0023】
以下に、上記撮像装置の詳細な動作を説明する。レンズから取り込まれた画像は、カメラ部2を通って画像信号処理IC3に入る。画像信号処理IC3の中では、DV変換部4でDVの画像サイズに変換されてから、画像合成部5及びスイッチSW6を通ってビデオ部12に送られる。
【0024】
先ず、使用者のキー操作によって、記録メディア11から読み込んだ静止画を単に再生する動作を説明する。使用者のキー操作は制御マイコン1が判読し、画像合成部5に静止画像のみを出力させるように、各部を制御する。これによって静止画の再生動作が以下のように行われる。記録メディア11から読み出された静止画データファイルはメモリ(2)10に書き込まれる。この静止画データは圧縮・伸長部8で例えばJPEG伸長され、メモリ(1)9に一時記憶される。次に、DV比率変換部7でDVの比率に変換され、再びメモリ(1)9に記憶される。そして、この画像は、画像合成部5に送られ、撮像画像とは合成されずに、静止画像のみが、スイッチSW6を通って、ビデオ部12に送られ出力される。
【0025】
三つの合成モードの選択とその後の動作について図2のフローチャート及び、図3〜図5の説明図を用いて説明する。三つの合成モードの内のいずれかの合成モードは使用者のキー操作を制御マイコン1が判断することによって決定する。
【0026】
そして、制御マイコン1は選択された合成モードに応じて各部を制御し、図2に示す処理を進める。
【0027】
図2のステップS1で合成モードが決定される。使用者のキー操作などに応じて例えばメモリークロマキー合成モードが制御マイコン1により決定されたとする。静止画のメモリークロマキー合成は図3に示すように、静止画ファイル21上の所定位置に撮像画像(カメラ画)を映し出すように所定形状の青い部分21bを設け、合成時にこの青い部分21bを抜いてカメラ画を上記所定位置の所定形状から静止画21a中に映し出す合成処理である。記録メディア11から読み出された静止画ファイル21は、メモリ(2)10に書き込まれる。
【0028】
ここであらかじめ、メモリ(1)9は制御マイコン1の制御により、ステップS3で所定サイズの出力画24と同じサイズに表示メモリ(RAM)を青色のデータで初期化し、初期画像20を生成しておく。
【0029】
記録メディア11からステップS5で読み出された静止画ファイル21はメモリ(2)10に書き込まれてから圧縮・伸長部8で伸長され、メモリ(1)9に一時記憶される。次に、DV比率変換部7でDVの比率に変換され、再びメモリ(1)9に記憶される。この時点でステップS6に示すように、静止画ファイル21は初期画像20に、左上を原点として貼り付けられ、貼り付け画像が生成される。なお、左上を原点とすることは限定事項ではなく、右上を原点としてもよいし、さらに中央に貼り付けてもよい。
【0030】
そして、この静止画像は、画像合成部5に送られ、ここでカメラ画23と合成され、スイッチSW6を通って、ビデオ部12に送られ出力画像24として出力される。
【0031】
次に、図2のステップS1で、メモリールミキー合成モードが制御マイコン1により決定されたとする。静止画のメモリールミキー合成は図4に示すように、静止画ファイル31上の所定位置に撮像画像(カメラ画)を映し出すように所定形状の白い部分31bを設け、合成時にこの白い部分31bを抜いてカメラ画を上記所定位置の所定形状から静止画31a中に映し出す合成処理である。記録メディア11から読み出された静止画ファイル23は、メモリ(2)10に書き込まれる。
【0032】
ここであらかじめ、メモリ(1)9は制御マイコン1の制御により、ステップS4で所定サイズの出力画34と同じサイズに表示メモリ(RAM)を白色のデータで初期化し、初期画像30を生成しておく。
【0033】
記録メディア11からステップS5で読み出された静止画ファイル31はメモリ(2)10に書き込まれてから圧縮・伸長部8で伸長され、メモリ(1)9に一時記憶される。次に、DV比率変換部7でDVの比率に変換され、再びメモリ(1)9に記憶される。この時点でステップS6に示すように、静止画ファイル31は初期画像30に、左上を原点として貼り付けられ、貼り付け画像32が生成される。なお、左上を原点とすることは限定事項ではない。
【0034】
そして、この貼り付け画像32は、画像合成部5に送られ、ここでカメラ画33と合成され、スイッチSW6を通って、ビデオ部12に送られ出力画像34として出力される。
【0035】
次に、図2のステップS1で、カメラクロマキー合成モードが制御マイコン1により決定されたとする。このカメラクロマキー合成モードは図5に示すように、カメラ画であるビデオ画面43上の所定位置に静止画を映し出すように所定形状の青い部分43bを設け、合成時にこの青い部分43bを抜いて静止画41等をカメラ画43a中に映し出す合成処理である。記録メディア11から読み出された静止画ファイル41は、メモリ(2)10に書き込まれる。
【0036】
ここであらかじめ、メモリ(1)9は制御マイコン1の制御により、ステップS2で所定サイズの出力画44と同じサイズに表示メモリ(RAM)を黒色のデータで初期化し、初期画像40を生成しておく。
【0037】
記録メディア11からステップS5で読み出された静止画ファイル41はメモリ(2)10に書き込まれてから圧縮・伸長部8で伸長され、メモリ(1)9に一時記憶される。次に、DV比率変換部7でDVの比率に変換され、再びメモリ(1)9に記憶される。この時点でステップS6に示すように、静止画ファイル31は初期画像30に、左上を原点として貼り付けられ、貼り付け画像42が生成される。なお、ここでも左上を原点とすることは限定事項ではない。
【0038】
そして、この貼り付け画像42は、画像合成部5に送られ、ここでカメラ画43と合成され、スイッチSW6を通って、ビデオ部12に送られ出力画像44として出力される。ここでは、カメラ画43中の青の部分43bが抜かれて、カメラ画43aの中に貼り付け画像42中の静止画41と黒色部分40が映し出される。
【0039】
このように上記図1に示した撮像装置は、内部に画像合成装置を備えており、撮像画像(動画、カメラ画)と、この撮像画像とはサイズの異なる静止画像とを、メモリークロマキー、メモリールミキー、又はカメラクロマキー合成モードを用いて合成することができる。
【0040】
なお、上記実施の形態では、サイズの異なる動画と静止画とを合成する具体例を説明したが、サイズの異なる動画同士、又はサイズの異なる静止画同士を合成してもよい。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、異なるサイズの二つの入力画像の合成を容易とし、かつ合成モードを使用者に選択させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態となる撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記撮像装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】上記撮像装置においてメモリークロマキー合成モードが選択されたときの、動作を説明するための図である。
【図4】上記撮像装置においてメモリールミキー合成モードが選択されたときの、動作を説明するための図である。
【図5】上記撮像装置においてカメラクロマキー合成モードが選択されたときの、動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 制御マイクロコンピュータ、2 カメラ部、3 画像信号処理IC、4 DV変換部、5 画像合成部、9 メモリ部(1)
Claims (9)
- サイズの異なる二つの入力画像を複数の合成モードに基づいて合成して所定サイズの出力画像とする画像合成装置であって、
上記所定サイズの出力画像と同じサイズにした初期画像を上記複数の合成モードに基づいて単色とし、この単色初期画像に上記出力画像よりもサイズの小さい一方の入力画像を貼り付けて貼り付け画像を生成する画像貼り付け手段と、
上記サイズの異なる二つの入力画像の内で出力画像と同じサイズにされた他方の入力画像と、上記画像貼り付け手段で生成された貼り付け画像とを合成する画像合成手段と
を備えることを特徴とする画像合成装置。 - 上記サイズの異なる二つの入力画像は静止画と動画であることを特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
- 上記複数の合成モードは、メモリークロマキーモード、メモリールミキーモード、又はカメラクロマキーモードであることを特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
- 上記画像貼り付け手段は、上記メモリークロマキーモード、メモリールミキーモード、又はカメラクロマキーモードに応じて上記初期画像を青、白、又は黒の単色にすることを特徴とする請求項3記載の画像合成装置。
- サイズの異なる二つの入力画像を複数の合成モードに基づいて合成して所定サイズの出力画像とする画像合成方法であって、
上記所定サイズの出力画像と同じサイズにした初期画像を上記複数の合成モードに基づいて単色とする初期画像生成工程と、
上記初期画像生成工程で生成された単色初期画像に上記出力画像よりもサイズの小さい一方の入力画像を貼り付けて貼り付け画像を生成する画像貼り付け工程と、
上記サイズの異なる二つの入力画像の内で出力画像と同じサイズにされた他方の入力画像と、上記画像貼り付け工程で生成された貼り付け画像とを合成する画像合成工程と
を備えることを特徴とする画像合成方法。 - 上記サイズの異なる二つの入力画像は静止画と動画であることを特徴とする請求項5記載の画像合成方法。
- 上記複数の合成モードは、メモリークロマキーモード、メモリールミキーモード、又はカメラクロマキーモードであることを特徴とする請求項5記載の画像合成方法。
- 上記画像貼り付け工程は、上記メモリークロマキーモード、メモリールミキーモード、又はカメラクロマキーモードに応じて上記初期画像を青、白、又は黒の単色にすることを特徴とする請求項7記載の画像合成方法。
- 撮像手段からの撮像画像と、この撮像画像とはサイズの異なる入力画像とを複数の合成モードに基づいて合成して所定サイズの出力画像を生成する撮像装置であって、
上記所定サイズの出力画像と同じサイズにした初期画像を上記複数の合成モードに基づいて単色とし、この単色初期画像に上記出力画像のサイズより小さい上記入力画像を貼り付けて貼り付け画像を生成する画像貼り付け手段と、
上記所定サイズの出力画像と同じサイズにされた撮像画像と、上記画像貼り付け手段で生成された貼り付け画像とを合成する画像合成手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。
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