ところが、上述のように、シートの搬送方向上流側にインデックス(タブ)付きシートの突起部を位置させて搬送させると、画像形成を行う際の搬送時には問題は発生しないが、排出トレイにシートを排出するときに、排出トレイ上に排出されたシートが揃わなくなってしまうという問題が発生する。
つまり、通常、画像形成装置の排紙トレイにおいては、シートの排出方向の上流側(後端側)にシートの積載基準が設けられているため、上述のように、シートの搬送方向上流側にインデックス(タブ)付きシートの突起部を位置させて搬送させると、図7に示すように、シートは排紙トレイの積載基準S側にインデックスが位置するように排出される。この場合、図7に示すように、インデックス(タブ)付きシート上における突起部Tの位置に応じて、シートが斜めに傾いた状態で排出トレイ上に載置されてしまうという問題が発生する。なお、図7においては、シートの搬送方向を矢印で示している。
これによって、排出トレイでは複数枚のシートの積み重なり状態が不揃いになるため、ユーザーは排出トレイから取り出したシートを再度揃え直す必要があり、非常に使い勝手の悪いものとなってしまう。(なお、このように複数枚のシートの積み重なり状態が不揃いの状態のことを、以下ではシートのスタッキング性が悪いと記載する。)
この問題は、上記の特許文献2に記載されているような特殊なインデックス(タブ)付きシートを用いても解決することができない。また、特許文献1および3においては、この問題点については考慮されていない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、一般的なインデックス(タブ)付きシートを用いた場合にも、排出トレイにおけるシートのスタッキング性が悪化せずに、シートが揃った状態で画像形成後のシートを積載することのできる画像形成装置、および、画像形成方法を提供することを目的とするものである。
本願発明者は、上記の問題点について鋭意検討した結果、インデックス(タブ)付きシートを用いて画像形成を行う場合には、図6に示すように、矢印で示すシートの搬送方向下流側にインデックス(タブ)付きシートの突起部Tが位置するようにシートを排出させれば、シート排出時にシートのスタッキング性を良好な状態に保つことができることに着目した。そして、インデックス(タブ)付きシートに画像形成を行う場合には、常に排出トレイの積載基準S側に突起部を有していない側の端部が位置するようにシートを排出することのできる画像形成装置および画像形成方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明にかかる画像形成装置は、シート供給手段より供給された1枚または複数枚のシートからなるシート群に対して画像形成を行った後に、各シートを順次排出部へ排出する画像形成装置であって、シートを搬送しながら画像形成を行う画像形成部と、画像形成後の各シートの搬送方向を反転させる反転手段と、上記画像形成部および上記反転手段を制御する制御部とを備え、上記シート群に突起部を有するシートが含まれる場合には、上記制御部は、上記画像形成部において、上記突起部を搬送方向の上流側に位置するような状態でシートを搬送させた後、上記反転手段で各シートの搬送方向を反転させ、上記突起部が搬送方向の下流側に位置するような状態で、上記突起部を有するシートを上記排出部へ排出させることを特徴としている。
本発明の画像形成装置は、当該装置に付属された画像読取装置によって読み取った画像情報、あるいは、外部から入力された画像情報に基づいて、シート(記録材)に対して画像形成を行った後に、当該シートを排出部へ排出するというものである。この画像形成装置は、1枚以上のシートからなるシート群に対して、一枚づつ画像形成を行った後に、各シートを順次一つの排出部へまとめて排出することができる。
上記の画像形成装置には、シートを搬送しながら画像形成を行う画像形成部と、画像形成後の各シートの搬送方向を反転させる反転手段と、上記画像形成部および上記反転手段を制御する制御部とが備えられている。そして、この画像形成装置において、上記シート群の中に突起部(すなわち、インデックスのようなタグ)を有するシートが含まれるシート群に対して画像形成を行う場合には、制御部によって以下のような制御が実施される。
すなわち、上記画像形成部において、上記突起部を搬送方向の上流側に位置するような状態でシートを搬送させる。その後、上記反転手段で各シート(突起部を有するもの、および、突起部を有しないものを含む全てのシート)の搬送方向を反転させる。そして、上記突起部が搬送方向の下流側に位置するような状態で、上記突起部を有するシートを上記排出部へ排出させる。
上記の構成によれば、シート群に含まれる全てのシートについて、シート搬送方向の上流側に設けられている排出部の積載基準に、突起部を有していない平坦な側端部を位置させて排出することができるため、シート群のスタッキング性を良好な状態にすることができる。つまり、上記シート群全ての画像形成が終わった時に、各シートの位置が揃った状態でシート群を得ることができる。これによって、シート排出後に再度ユーザーがシート群を揃え直す必要がなくなり、装置の利便性を向上させることができる。そして、本発明では、上記反転手段を機能させて画像形成後のシートの搬送方向を反転させることによって、シートのスタッキング性を容易に改善することができる。
なお、本発明の画像形成装置においては、上記シート群に突起部を有するシートが含まれない場合には、当然のことながら上記反転手段は機能せず、シートの搬送方向は反転することなく排出部に排出される。
また、本発明の画像形成装置には、上記シート群を排出する第1の排出部および第2の排出部が備えられており、上記反転手段には、画像形成後のシートを上記第1の排出部へ搬送する第1の搬送経路、および、画像形成後のシートを上記第2の排出部へ搬送する第2の搬送経路と、画像形成後のシートが搬送される搬送経路を、第1の搬送路または第2の搬送路の何れかに切換える切換えゲートとが備えられており、上記シート群に突起部を有するシートが含まれる場合には、上記切換えゲートは、画像形成後の各シートを、第1または第2何れかの搬送経路に一時的に送り込んだ後に、当該送り込んだ搬送経路とは別のもう一方の搬送経路に送り込み、上記もう一方の搬送経路と接続された排出部に排出させる一方、上記シート群に突起部を有するシートが含まれない場合には、上記切換えゲートは、画像形成後の各シートを、第1または第2何れかの搬送経路に送り込んだ後に、当該搬送経路と接続された排出部に排出させることが好ましい。
上記の構成によれば、シート群に突起部を有するシートが含まれる場合であっても、含まれない場合であっても、第1および第2という各搬送経路を用いて、シート群のページ順序が読み取った画像情報のページ順序と変わらない状態で、第1あるいは第2の何れかの排出部に排出させることができる。
また、本発明の画像形成装置において、上記第1の搬送経路および第2の搬送経路は、上記画像形成部におけるシートの搬送方向に対して、略直角であり、かつ、上記画像形成部の位置を基準として互いに相反する向きにそれぞれ設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、画像形成部のシートの搬送路を重力方向に配置した場合、第1の排出部および第2の排出部を画像形成装置の右側端部あるいは左側端部の何れかにそれぞれ配置することができるため、装置の構成上の無駄を省き、各部材の配置を効率良く行うことができる。
また、本発明の画像形成装置において、上記制御部は、上記シート群がフェイスアップで排出されるか、または、フェイスダウンで排出されるかによって、上記シート群を第1の排出部へ排出するか、あるいは、第2の排出部へ排出するかを決定するものであってもよい。
上記の構成によれば、ファイスアップによるシート排出およびフェイスダウンによるシート排出の両方の場合に対応することができるため、装置の利便性をより向上させることができる。
また、本発明の画像形成装置には、上記シート群に突起部を有するシートが含まれるか否かの情報を入力するための操作部がさらに設けられており、上記制御部は、上記操作部から入力された情報に基づいて、反転手段を機能させるか否かを決定することが好ましい。
上記の構成によれば、操作部において、インデックスモードあるいはインデックス挿入モード等を指定することによって、容易に制御部に情報を与えることができ、上記反転手段を機能させてインデックス付きのシートを含むシート群の排出に対応することができる。なお、後述の実施の形態においては、上記制御部は、同一のデジタル複合機内に画像形成装置と隣接して設けられた画像読取装置内に備えられており、このような構成についても本発明に含まれるものとする。
本発明の画像形成方法は、シート供給手段より供給された1枚または複数枚のシートからなるシート群に対して画像形成を行った後に、各シートを順次排出部へ排出する画像形成方法であって、上記シート群に突起部を有するシートが含まれる場合に、上記突起部を搬送方向の上流側に位置するような状態でシートを搬送しながら画像形成を行う画像形成工程と、画像形成後の各シートの搬送方向を反転させるシート反転工程と、上記突起部が搬送方向の下流側に位置するような状態で、上記突起部を有するシートを上記排出部へ排出させるシート排出工程とからなることを特徴としている。
上記の方法によれば、シート群に含まれる全てのシートについて、シート搬送方向の上流側に設けられている排出部の積載基準に、突起部を有していない平坦な側端部を位置させて排出することができるため、排出後のシート群のスタッキング性を良好な状態にすることができる。つまり、上記シート群全ての画像形成が終わった時に、各シートの位置が揃った状態でシート群を得ることができる。これによって、シート排出後に再度ユーザーがシート群を揃え直す必要がなくなるため、効率的に作業を進めることができる。
また、本発明の画像形成方法において、上記シート群に、突起部を有するシートが含まれ、かつ、突起部を有しないシートのみが両面印刷される場合には、上記画像形成工程で上記両面印刷されるシートの表側の面に画像形成を行い、上記シート反転工程で、当該シートの搬送方向を反転させた後に、当該シートの裏側の面に画像形成を行う裏面印刷工程と、裏面印刷が行われた上記シートを反転させることなく排出する両面印刷シート排出工程とがさらに含まれることが好ましい。
従来の両面画像形成時においては、裏面側から、1枚目の裏面(2ページ目)、1枚目の表面(1ページ目)、2枚目の裏面(4ページ目)、2枚目の表面(3ページ目)という順で画像形成を行わなければならない。一方、上記の方法によれば、両面画像形成時に、表面側から、1枚目の表面(1ページ目)、1枚目の裏面(2ページ目)、2枚目の表面(3ページ目)、2枚目の裏面(4ページ目)という順で画像形成を行うことができ、効率的な画像形成を行うことができる。
なお、本明細書において、シート搬送方向の下流側とは、シートが搬送される方向において先頭となる側のことを意味し、シート搬送方向の上流側とは、シートが搬送される方向において後端となる側のことを意味する。
本発明にかかる画像形成装置は、以上のように、シート群に突起部を有するシートが含まれる場合には、装置内に備えられた制御部は、画像形成部において、シートの突起部を搬送方向の上流側に位置するような状態でシートを搬送させた後、反転手段で各シートの搬送方向を反転させ、上記突起部が搬送方向の下流側に位置するような状態で、上記突起部を有するシートを上記排出部へ排出させるというものである。
それゆえ、上記の構成によれば、シート群に含まれる全てのシートについて、シート搬送方向の上流側に設けられている排出部の積載基準に、突起部を有していない平坦な側端部を位置させて排出することができるため、シート群のスタッキング性を良好な状態にすることができる。つまり、上記シート群全ての画像形成が終わった時に、各シートの位置が揃った状態でシート群を得ることができる。これによって、シート排出後に再度ユーザーがシート群を揃え直す必要がなくなり、装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。そして、本発明では、上記反転手段を機能させて画像形成後のシートの搬送方向を反転させることによって、シートのスタッキング性を容易に改善することができる。
また、本発明にかかる画像形成方法は、以上のように、シート群に突起部を有するシートが含まれる場合に、上記突起部を搬送方向の上流側に位置するような状態でシートを搬送しながら画像形成を行う画像形成工程と、画像形成後の各シートの搬送方向を反転させるシート反転工程と、上記突起部が搬送方向の下流側に位置するような状態で、上記突起部を有するシートを上記排出部へ排出させるシート排出工程とからなるものである。
上記の方法によれば、シート群に含まれる全てのシートについて、シート搬送方向の上流側に設けられている排出部の積載基準に、突起部を有していない平坦な側端部を位置させて排出することができるため、排出後のシート群のスタッキング性を良好な状態にすることができる。つまり、上記シート群全ての画像形成が終わった時に、各シートの位置が揃った状態でシート群を得ることができる。これによって、シート排出後に再度ユーザーがシート群を揃え直す必要がなくなるため、効率的に作業を進めることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について、図1ないし図6に基づいて説明すると以下の通りである。本実施の形態では、インデックス(タブ)付きシートに対して画像形成を行う場合に、排出トレイの積載基準S側に突起部(インデックスの部分)を有していない側の端部が位置するようにシートを排出させ(図6参照)、シート排出時にシートのスタッキング性を良好な状態に保つことのできる画像形成装置を備えたデジタル複合機について説明する。
本実施の形態にかかる画像形成装置100は、複写機、プリンタの機能を兼ね備えたデジタル複合機1の内部に備えられ、当該デジタル複合機1に付属された画像読取装置200によって読み取った画像情報、あるいは、外部から入力された画像情報に基づいて、シート(記録材)に対して画像形成を行った後に、当該シートを排出部へ排出するというものである。つまり、画像形成装置100は、画像読取装置200にて読み込まれた画像の記録出力はもとより、パーソナルコンピュータなどの外部の画像処理装置が接続されると、この外部接続機器からの画像情報の記録出力についても行うことが可能である。
まず、図2を用いてデジタル複合機1の概略構成について説明する。図2に示すように、デジタル複合機1は、その上部に設けられた画像読取装置200と、下部に設けられた画像形成装置100とに大きく分けられる。
画像読取装置200は、光学的に読み取った原稿の画像情報を電気信号に変換し、さらにデジタル信号化するというものであり、読み取り対象となる原稿がシート物であって、このシートが複数枚である場合に、複数枚の原稿を1枚ずつ順次自動的に搬送するための自動原稿搬送部201、搬送される原稿の画像情報を光学的に読み取る画像読み取り部202、画像読取装置を支持するための画像読取装置支持台203、および、原稿の読み取りを行う場合に当該原稿を載置するための原稿載置台205などから構成されている。
また、図示はしていないが、この画像読取装置200には、ユーザーがデジタル複合機1に対して目的とする処理を行わせるために、印刷モードの選択、印刷部数の選択などの印刷内容に関する指示を送ることのできる操作部がさらに備えられている。
画像読取装置200は、シート物の原稿を自動原稿搬送装置201により自動的に供給し、1枚ずつ順次露光走査して原稿画像を読み取る自動読み取りモードと、ブック物の原稿、もしくは、自動原稿搬送装置201により自動供給が不可能なシート物の原稿を、マニュアル操作によりセットして原稿画像を読み取る手動読み取りモードとを備えている。そして、透明な原稿載置台205上にセットされた原稿の画像を露光走査して光電変換素子上に結像し、原稿画像を電気的信号に変換した上で画像データとして出力する。
また、画像読取装置200は、両面原稿に対応し、自動原稿搬送装置201にて原稿搬送経路に沿って原稿を搬送する過程において、原稿の下方、および上方から原稿画像を同時に走査して読み取るようにすることもできるようになっている。原稿面の下方からは、通常原稿台下面を走査移動する移動走査光学系が、原稿搬送経路の所定の位置に停止した状態で光電変換素子であるCCDまで光像を導き原稿画像を読み取る構成となっている。
また、原稿の両面を同時に読み取る場合は、原稿面の上面に対して原稿を露光する光源、光像を光電変換素子まで導く光学レンズ、光像を画像データに変換する光電変換素子などから一体的に構成される密着イメージセンサ(CIS)を、自動原稿搬送装置201に装着することにより、同時に原稿の両面を読み取ることができる。以上の構成により、両面原稿の読み取りモードが設定されると、原稿送り装置の供給部にセットされた原稿が順次搬送され画像がほぼ同時に読み取られる。
続いて、上記デジタル複合機1に備えられた画像形成装置100の構成について、図1および図2を用いて説明する。図1は、デジタル複合機1の内部に備えられた画像形成装置100のみの構成を示す断面図である。
図1に示すように、画像形成装置100の内部には、感光体ドラム3を中心に画像形成プロセスの各機能を担う各プロセスユニットが配置されている。感光体ドラム3の周囲には、感光体ドラム3表面を均一に帯電させる帯電手段5と、均一に帯電された感光体ドラム3上に光像を走査して静電潜像を書き込む光走査ユニット11と、光走査ユニット11により書き込まれた静電潜像を現像剤補給容器7から供給される現像剤により顕像化する現像ユニット2と、感光体ドラム3上に顕像化された画像をシート上に転写する転写手段6と、感光体ドラム3上に残留した現像剤を除去して感光体ドラム3上に新たな画像を記録することを可能にするクリーニングユニット4と、感光体ドラム3表面の電荷を除去する除電ランプ12等が順次配置されている。上述の各部材が画像形成に直接的に関わるものであり、これらの各部材をまとめた部分を画像形成部101と呼ぶ。
この画像形成部101は、同じく画像形成装置100の内部に備えられた制御部70によって制御されている。画像形成装置100には、上述の各部材の他に、パーソナルコンピュータなどの外部接続機器から入力された画像情報を出力するための画像データ入出力部102(図1および2では図示せず)、および、画像読取装置200あるいは外部接続機器から得られた画像情報を記憶するための画像データ記憶部103(図1および2では図示せず)が備えられている。
制御部70は、画像形成プロセスを制御する回路基板及び外部機器からの画像データを受け入れるインターフェイス基板等を収容している。そして、光走査ユニット11の下部には、これら各種基板(図示せず)、ならびに各プロセスユニットに対して電力を供給する電源装置90が配置されている。
また、画像形成部101の下部には、多段のシート供給トレイを有するシート供給装置(シート供給手段)A:50A、および、サイズや種類や形状等が異なるシートに対応させて収容可能としたシート供給装置(シート供給手段)B:50Bが設けられている。そして、各シート供給装置A・Bから送られてくるシートを受け入れ、画像形成部101に向かって順次供給するためのシート受け口18がさらに設けられている。
シート供給装置A:50Aには、4つの供給トレイ10A〜10Dが配置されている。各供給トレイ10A〜10Dは、大きさの異なるシートをそれぞれ収容しているシート収容トレイである。そして、このシート供給装置A:50Aは、積層された4つのシート供給トレイ10A〜10Dの中から所望するシートを収容したシート供給トレイを選択的に動作させ、収容されているシートを画像形成部101に向かって分離供給するものである。選択された供給トレイから分離供給されたシートは、画像形成部101の下部に設けられたシート受け口18へと受け渡された後、画像形成部101へと送られる。
この供給トレイ10A〜10Dに収容されたシートが1枚ずつ分離され、画像形成部101に供給される。この供給トレイ10A〜10Dからピックアップローラ16等により1枚ずつ分離供給されたシートは、レジストローラ14により感光体ドラム3に形成された画像とのタイミングが計られ、転写手段6と感光体ドラム3との間に順次供給され、感光体ドラム3上に記録再現された画像がシート上に転写される。なお、この供給トレイ10A〜10Dへのシートの補給あるいはシートの交換は、画像形成装置100の正面側(操作側)に各供給トレイを引き出すことによって行うことができる。
なお、本実施の形態では、シート供給装置A:50Aを4つのシート供給トレイが積層された装置として説明しているが、シート供給装置A:50Aにおいて、トレイの数は特に限定されることはなく、少なくとも1つのシート供給トレイを有していればよい。
シート供給装置B:50Bは、通常手差しトレイと呼ばれ、使用頻度が少ないシートをセットして使用するものであり、インデックス付きのシートもこのシート供給装置B:50Bに通常セットされる。
さらに、画像形成部101の上部には定着装置8が配置されており、画像が転写されたシートを順次受け入れて、定着ローラ81と加圧ローラ82等により熱と圧力によりシート上に転写された現像画像が定着される。画像が記録されたシートは、搬送ローラ25によりさらに上方に搬送され、切換えゲート9を通過する。そして、シートの排出トレイがデジタル複合機1の中央中段部に備えられた第1排出トレイ(第1の排出部)61に設定されている場合は、反転ローラ26・26により第1排出トレイ61に排出される。一方、シートの排出トレイがデジタル複合機の外側に突き出すように備えられた第2排出トレイ62(第2の排出部)に設定されている場合は、搬送ローラ31・31および排出ローラ32・32によって、第2排出トレイ62に排出される。
以上のように、切換えゲート9、反転ローラ26・26、搬送ローラ31・31、および、排出ローラ32・32は、制御部70からの指令に基づいて、第1・第2排出トレイ61・62のうちで、設定された何れかの排出トレイにシートを排出するという機能を果たす。そして、これらの各部材(切換えゲート9、反転ローラ26・26、搬送ローラ31・31、および、排出ローラ32・32)は、後述するように、インデックス付きシートの反転に関わることから、これらの各部材をまとめてシート反転装置(反転手段)60と呼ぶ。なお、切換えゲート9から反転ローラ26・26を経由して第1排出トレイ61へと至るシートの搬送経路を、第1の搬送経路63と呼び、切換えゲート9から搬送ローラ31・31、排出ローラ31・31を経由して第2排出トレイ62へと至るシートの搬送経路を、第2の搬送経路64と呼ぶ。
本実施の形態にかかる画像形成装置100においては、画像形成の行われたシート群にインデックス付きのシートが含まれる場合(すなわち、当該シートが突起部を有するシートである場合)には、まず、画像形成部101にて、シートの突起部を搬送方向の上流側に位置するような状態でシートを搬送させる。続いて、上記シート反転装置60によって当該シートの搬送方向を反転させることによって、上記突起部が搬送方向の下流側に位置するような状態で、上記突起部を有するシートを、上記第1または第2何れかの排出トレイへ排出させる。上記のシートの反転・搬送に関わる一連の動作は、制御部70からの指示に基づいて行われる。
また、シート群に突起部を有するシートが含まれる場合には、上記の一連のシートの反転動作については、上記シート群に含まれる、突起部を有しないシートについても行われる。これによって、シート群のページ順序が乱れることなく、シート群に含まれる全てのシートを同一の排出トレイに排出し、かつ、インデックス付きシートの突起部が排出トレイの積載基準側に位置することなく、良好なスタッキング性を維持して各シートを排出することができる。
本実施の形態の画像形成装置におけるシートの反転動作に関しては、後ほどより詳しく説明する。
本実施の形態にかかる画像形成装置100は、シートの両面に対して画像形成を行うことができる。この両面画像形成を行うために、上記画像形成装置100は、まず、シートの表側の面に画像形成を行った後、上述のシート反転装置60によってシートを反転させ、さらに、シート再供給装置40によって、再度当該シートを画像形成部101へと搬送するという動作を行う。そして、再度画像形成部101へと搬送された上記シートは、その裏面に対して画像形成が行われる。
このシート再供給装置40は、両面画像形成を行う場合に、再度画像形成部101へとシートを搬送する側にシートの搬送路を切換える両面切換えゲート33と、この両面切換えゲート33に導かれたシートをさらに画像形成部101へシート搬送するための各搬送ローラ対とから構成されている。
なお、本実施の形態にかかる画像形成装置100には、さらに、画像形成がなされたシートに対して後処理を行う後処理装置(図示せず)が設けられていてもよい。この後処理装置は、画像形成部101ら排出される画像が記録されたシートを受け取り、シートをそのままの状態で排出したり、シートを複数に区別して排出したり、ステープルして排出したり、パンチ加工を行って排出することが可能である。
図3には、本実施の形態にかかるデジタル複合機1の内部構成を模式的に示す。上述したように、デジタル複合機1は、画像読取装置200と画像形成装置100とに大きく分けられる。
画像読取装置200は、主として、自動原稿搬送部201、画像読取部202、操作部204から構成される。画像読取部202によって得られた読取画像情報は、画像形成装置100内の制御部70へ送られる。なお、操作部204は、画像読取装置202の内部に備えられているが、ここからの指示内容は、画像形成装置100内に設けられた制御部70へ一旦送られ、デジタル複合機1に備えられた各装置は、制御部70からの指示内容に基づいて各動作を行う。
画像形成装置100には、画像形成に主に関わる部材として、画像形成部101、画像データ入出力部102、画像データ記憶部103が備えられている。また、シートの供給に関わる部材として、シート供給装置A:50A、および、シート供給装置B:50Bが備えられている。そして、シートの搬送・反転・再供給に関わる部材として、シート反転装置60、および、シート再供給装置40が備えられている。さらに、装置全体の制御に関わる部材として制御部70が備えられている。
また、シート反転装置60の内部には、切換えゲート9を駆動するための切換えゲート駆動部66が、シート再供給装置40の内部には、両面切換えゲート33を駆動するための両面切換えゲート駆動部41がそれぞれ備えられている。
続いて、画像形成装置100において、複数枚のシートからなるシート群に対して一連の画像形成を行った後に、各シートを第1排出トレイ61、あるいは、第2排出トレイ62へと排出する動作について説明する。図4には、画像形成部101において画像形成の行われたインデックス付きシートが反転装置60によって反転された後に、第2排出トレイ62へと排出される様子を示す。一方、図5には、画像形成部101において画像形成の行われたインデックス付きシートが反転装置60によって反転された後に、第1排出トレイ61へと排出される様子を示す。図4および図5においては、シートをPで示し、当該シートに設けられた突起部をTで示す。
図4および図5に示すように、本実施の形態の画像形成装置100では、シート群にインデックス付きシートが含まれる場合には、シート反転装置60内の切換えゲート9は、画像形成後の各シートを、第1または第2何れか一方の搬送経路に一時的に送り込んだ後に、当該送り込んだ搬送経路とは別のもう一方の搬送経路に送り込み、上記もう一方の搬送経路と接続された(第1または第2の何れかの)排出トレイに排出させる。これによって、シートが排出される第1または第2排出トレイ61・62においては、インデックス付きシートに設けられた突起部Tが搬送方向の下流側に位置するような状態で、シートの排出が行われる。
これによって、図6に示すように、矢印で示すシートの搬送方向下流側にインデックス(タブ)付きシートの突起部Tが位置し、排出トレイの積載基準S側には突起部を有していない側の端部が位置するようにシートを排出させることができる。そのため、シート排出時にシートのスタッキング性を良好な状態に保つことが可能となる。
これに対して、シート群にインデックス付きシートが含まれない場合には、図示はしていないが、上記切換えゲート9は、画像形成後の各シートを第1または第2何れかの搬送経路に送り込んだ後に、当該搬送経路と接続された(第1または第2の何れかの)排出部にそのまま排出させる。
なお、図4および図5にも示されるように、シート反転装置60内の第1の搬送経路63および第2の搬送経路64は、画像形成部101内のシートの搬送方向に対して略直角であり、かつ、画像形成部101の位置を基準として互いに相反する向き(すなわち、図4,5においては、第1の搬送経路63は右向になっており、第2の搬送経路64は左向きになっている)にそれぞれ設けられていることが好ましい。
これによって、画像形成部101のシートの搬送路を重力方向(すなわち、上下の方向)に配置した場合、第1排出トレイ61および第2排出トレイ62を画像形成装置100の右側端部あるいは左側端部の何れかにそれぞれ配置することができるため、装置の構成上の無駄を省き、各部材の配置を効率良く行うことができる。
本実施の形態にかかるデジタル複合機1を用いて、画像形成を行う場合、まず、ユーザーは、操作部204から上記シート群にインデックス付きシートが含まれるか否かの情報を入力する。ここで、インデックス付きのシートを含むシート群に対して画像形成を行うというモード、すなわち、インデックスモードあるいはインデックス挿入モードが指定された場合、この入力情報に基づいて、制御部101は、シート反転装置60に対してシート反転動作が実施されるように指示を送る。
なお、上記操作部101は、読み取る原稿束の何ページ目にインデックス付きのシートが含まれているのかという情報についても入力することができる構成になっていてもよい。また、上記画像読取装置200は、上記の何ページ目にインデックス付きのシートが含まれているかという情報を、画像読取時に自動で判別できるような機能を備えていてもよい。そして、上記の何ページ目にインデックス付きのシートが含まれているかという情報は、上記シート群にインデックス付きシートが含まれるか否かという情報とともに、画像形成装置100の制御部70に送られる。
続いて、制御部70に送られた読取画像情報に基づいて、各シートに対して画像形成が行われる。そして、上記シート群にインデックス付きシートが含まれるか否かに関する情報に基づいて、制御部70は排出先のトレイを選択する。さらに、制御部70では、画像形成後のシートの排出をファイスアップで行うか、あるいは、ファイスダウンで行うかによって、排出先のトレイを選択することも可能である。
ここで、シート群にインデックス付きのシートが含まれる場合と含まれない場合、および、シート群がファイスアップで排出される場合とフェイスダウンで排出される場合、それぞれの場合について場合分けして画像形成後のシート搬送について以下に説明する。
まず、シート群にインデックス付きのシートが含まれる場合であって、当該シート群がフェイスダウンで排出される場合について、図4を用いて説明する。
シート群にインデックス付きのシートが含まれる場合には、画像形成位置ズレや搬送ジャムの発生を防止し、安定したシート搬送が行えるという理由から、画像形成時においては、シートに設けられた突起部を搬送方向の上流側に位置するような状態でシートを搬送させる。つまり、インデックス付きシートは、手差しトレイであるシート供給装置B:50B上に、その突起部Tが搬送方向の上流側に位置するような状態でセットされる。これによって、当該シート群に対して画像形成が行われる場合には、図4に示すように、インデックス付きのシートPの突起部Tが搬送方向の上流側に位置した状態で搬送される。
その後、シートは定着装置8および搬送ローラ25を通過し、シート反転装置60へと搬送される。シート反転装置60では、先ず切換えゲート9によって、第1の搬送経路63あるいは第2の搬送経路64のどちらへ搬送されるかが決定される。今回の場合は、上記切換えゲート9が実線で示す向きに位置することによって、シートは一旦第1の搬送経路63へと送り込まれる。
一旦第1の搬送経路63へ送り込まれたシートは、反転ローラ26によって矜持される。そして、今回のシート群はインデックス付きのシートを含むものであるため、シートを矜持した反転ローラ26は、第1排出トレイ61へ向けて一旦シートを搬送するが、完全には排出せずに、シートを狭持させたままその回転方向を逆転させ、シートを逆方向に搬送する。逆方向に搬送されたシートは、続いて、画像形成部101を基準として上記第1の搬送経路63とは逆の方向に設けられた第2の搬送経路64へと送り込まれる。最終的に、上記シートは搬送ローラ31および搬出ローラ32の作用によって、第2排出トレイ62へと排出される。
この第2排出トレイ62へ排出される各シートは、ファイスダウンの状態であるとともに、インデックス付きのシートに関しては、その突起部Tが搬送方向の下流側に位置するような状態になっている。
次に、シート群にインデックス付きのシートが含まれる場合であって、当該シート群がフェイスアップで排出される場合について、図5を用いて説明する。
この場合も、シート群にインデックス付きのシートが含まれる場合であるため、上述の場合と同様に、画像形成時においては、シートに設けられた突起部を搬送方向の上流側に位置するような状態でシートを搬送させる。その後、シートは定着装置8および搬送ローラ25を通過し、シート反転装置60へと搬送される。シート反転装置60では、先ず切換えゲート9によって、第1の搬送経路63あるいは第2の搬送経路64のどちらへ搬送されるかが決定される。今回の場合は、上記切換えゲート9が破線で示す向きに位置することによって、シートは一旦第2の搬送経路64へと送り込まれる。
一旦第2の搬送経路64へ送り込まれたシートは、搬送ローラ31および排出ローラ32によって矜持される。そして、今回のシート群はインデックス付きのシートを含むものであるため、シートを矜持した搬送ローラ31および排出ローラ32は、第2排出トレイ62へ向けて一旦シートを搬送するが、完全には排出せずに、シートを狭持させたままその回転方向を逆転させ、シートを逆方向に搬送する。逆方向に搬送されたシートは、続いて、画像形成部101を基準として上記第2の搬送経路64とは逆の方向に設けられた第1の搬送経路63へと送り込まれる。最終的に、上記シートは反転ローラ26の作用によって、第1排出トレイ61へと排出される。
この第1排出トレイ61へ排出される各シートは、ファイスアップの状態であるとともに、インデックス付きのシートに関しては、その突起部Tが搬送方向の下流側に位置するような状態になっている。
以上のように、シート群にインデックス付きのシートが含まれる場合においては、シートの排出がフェイスダウンで行われる場合には、図4に示すように、シートの排出先として第2排出トレイ62が選択される。反対に、シートの排出がフェイスアップで行われる場合には、図5に示すように、シートの排出先として第1排出トレイ61が選択される。
続いて、シート群にインデックス付きのシートが含まれない場合であって、当該シート群がフェイスダウンで排出される場合について説明する。
この場合、全てのシートに突起部が設けられていないため、画像形成時およびシート排出時に突起部の位置を考慮する必要はない。そして、画像形成が行われた各シートは、図4の実線で示す位置に配置された切換えゲート9を通過して、第1の搬送経路63へと送り込まれた後、そのまま、その先にある第1排出トレイ61へ排出される。
また、シート群にインデックス付きのシートが含まれない場合であって、当該シート群がフェイスアップで排出される場合には、画像形成が行われた各シートは、図4の破線で示す位置に配置された切換えゲート9を通過して、第2の搬送経路64へと送り込まれた後、そのまま、その先にある第2排出トレイ62へ排出される。
以上のように、シート群にインデックス付きのシートが含まれていない場合には、シート反転装置60の切換えゲート9は、画像形成後の各シートを排出先となる排紙トレイと接続された搬送経路へ送りこみ、その先に接続されている排出トレイへそのままシートを排出する。
続いて、本実施の形態にかかる画像形成装置100において、インデックス付きではない通常のシートに対して両面印刷(両面画像形成)を行う場合の方法について、以下に説明する。なお、本実施の形態にかかる画像形成装置100は、インデックス付きのシートに対しては両面印刷を行うような仕様にはなっていない。
まず、シート群にインデックス付きのシートが含まれ、かつ、インデックス付きではない通常のシートが両面印刷される場合の画像形成装置100の動作について説明する。
この場合、インデックス付のシートは、上述の図4に示す場合と同様に、インデックス付きのシートPの突起部Tが搬送方向の上流側に位置した状態で搬送された後、シートは定着装置8および搬送ローラ25を通過し、シート反転装置60へと搬送される。シート反転装置60では、先ず切換えゲート9によって、上記切換えゲート9が実線で示す向きに位置することによって、シートは一旦第1の搬送経路63へと送り込まれる。
一旦第1の搬送経路63へ送り込まれたシートは、反転ローラ26によって矜持された後、画像形成部101を基準として上記第1の搬送経路63とは逆の方向に設けられた第2の搬送経路64へと送り込まれ、最終的に、上記シートは搬送ローラ31および搬出ローラ32の作用によって、第2排出トレイ62へと排出される。この第2排出トレイ62へ排出される各シートは、ファイスダウンの状態であるとともに、インデックス付きのシートに関しては、その突起部Tが搬送方向の下流側に位置するような状態になっている。
一方、通常のシートの場合は、表面の画像形成を行った後、インデックス付きのシートと同様にして、先ず、切換えゲート9を図4の実線で示す状態にして、第1の搬送経路63へと送り出した後、反転ローラ26の回転を逆にして第2の搬送経路64へとシートを搬送する。
第2の搬送経路へ送られたシートは、続いて、第2排出トレイ62へ排出されるのではなく、再度、裏面の画像形成を行うために、シート再供給装置40へと送られる。このとき、シート再供給装置40に備えられた両面切換えゲート33は、図4の破線で示すような状態に位置しており、これによって、シートはシート再供給装置40の各搬送ローラ対の方向へ導かれる。シート再供給装置40内を搬送されたシートは、最終的にシート受け口まで達し、ここから再度画像形成部101へと送られる。
このとき、上記シートは、予めシート反転装置60を通過することによって反転されているため、再度画像形成部101を通過する時に、当該シートの裏面に対して画像形成が行われる。裏面に対して画像形成が行われた後、同じシート群に含まれる他のシートが排出されるトレイと同じ第2排出トレイに排出される。そのために、切換えゲート9は、切換えゲート駆動部66によって、図4の破線で示す状態に位置するように駆動されており、これによって、第2の搬送経路64へと送り出される。そして、搬送ローラ31および排出ローラ32を通過して、最終的には第2排出トレイ62へと排出される。このように、裏面に対して画像形成が行われたシートについては、その後に搬送されるシート反転装置60で反転されることなく排出トレイへそのまま排出される。
なお、シート群にインデックス付きのシートが含まれない場合に、シートに両面印刷を行う際にも、上記と同じ方法で両面印刷を行えばよい。これによって、当該シート群を第2排出トレイ62にフェイスダウンの状態で排出することができる。ただし、従来のように、裏表の順番に画像形成を行う場合には第1排出トレイ61に排出しなければフェイスダウンの状態で排出できない。
本実施の形態の画像形成装置100において両面印刷を行う場合、シート群を上述のように第2排出トレイ62へ排出するように設定すれば、従来は1枚目の裏面(2ページ目)、1枚目の表面(1ページ目)、2枚目の裏面(4ページ目)、2枚目の表面(3ページ目)というページ順とは逆の順で画像形成を行っていた両面印刷を、1枚目の表面(1ページ目)、1枚目の裏面(2ページ目)、2枚目の表面(3ページ目)、2枚目の裏面(4ページ目)というページの順番通りに行うことができる。
なお、本実施の形態にかかる画像形成装置100においては、上述のような手順で両面印刷を行い、第2排出トレイ62に排出する方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。その他の方法として、シート群にインデックス付きのシートが含まれない場合に、シートに両面印刷をしつつ、ファイスアップの状態で排出トレイに排出させることも可能である。この場合には、シートの裏面に対して画像形成を行う工程までは、上記と同じ手順で行い、その後、第1排出トレイ61へシートの排出が行われるようにシート反転装置60内の切換えゲート9などを駆動すればよい。つまり、切換えゲート9を図4の実線で示すような状態にし、第1の搬送経路63へシートを送り出した後、反転ローラ26の作用によって第1排出トレイ61へ排出させればよい。
なお、上述のように画像形成装置100において両面画像形成を行う方法は、本発明の画像形成方法を利用したものである。
つまり、本発明の画像形成方法は、シート供給手段より供給された1枚または複数枚のシートからなるシート群に対して画像形成を行った後に、各シートを順次排出部へ排出する画像形成方法であって、上記シート群に突起部を有するシートが含まれる場合に、上記突起部を搬送方向の上流側に位置するような状態でシートを搬送しながら画像形成を行う画像形成工程と、画像形成後の各シートの搬送方向を反転させるシート反転工程と、上記突起部が搬送方向の下流側に位置するような状態で、上記突起部を有するシートを上記排出部へ排出させるシート排出工程とからなるものである。
そして、上記の画像形成方法は、特に通常のシートに対して両面画像形成を行う場合には、上記画像形成工程で上記両面印刷されるシートの表側の面に画像形成を行い、上記シート反転工程で、当該シートの搬送方向を反転させた後に、当該シートの裏側の面に画像形成を行う裏面印刷工程と、裏面印刷が行われた上記シートを反転させることなく排出する両面印刷シート排出工程とをさらに含む。
上述の画像形成装置100において、上記の画像形成方法を実施する場合には、上記画像形成工程については、画像形成部101において実施し、上記反転工程およびシート排出工程は、シート反転装置60にて実施する。そして、通常のシートに対して両面画像形成を行う場合に実施される裏面印刷工程は、表側の面の画像形成の終了したシートをシート反転装置60からシート再供給装置40へと搬送し、再度画像形成部101へと送りこむことによって行われる。両面に対して画像形成が行われたシートについては、その後に搬送されるシート反転装置60にて反転されることなく、選択された排出トレイへ排出される。この工程が、両面印刷シート排出工程である。
なお、本実施の形態では、画像形成を行う画像情報は、画像読取装置200によって読み取られたものである場合について説明しているが、本発明の画像形成装置はこれに限定されるものではない。すなわち、画像形成を行う画像情報は、パーソナルコンピュータなどの外部の画像処理装置から入力されたものであってもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。