JP4139011B2 - 荷役車両の荷箱及び荷箱積込み方法 - Google Patents

荷役車両の荷箱及び荷箱積込み方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、荷役車両の荷箱及び荷箱積込み方法の改良に関し、特に物流効率対策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
荷箱を積み込んで物資を輸送するタイプの荷役車両として、空の荷箱を荷役車両の車台に複数段に重ねて積み込み、複数台の荷箱を一度にまとめて輸送することで荷箱の準備・回収を効率良く行うようにした技術を本出願人は既に出願している(実開昭61−20439号公報(以下、「従来例1」という)、特開昭60−166539号公報(以下、「従来例2」という)参照)。
【0003】
これら従来例1,2では、荷箱の積卸しを車台に設置しているL型の荷役アームで行っている。
【0004】
一方、荷箱を積み重ねて輸送するタイプではないが、物資をウインチで牽引して車台に積み込むようにした技術も実公昭45−7682号公報(以下、「従来例3」という)に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の従来例1,2では、荷箱を1台ずつ積み込むのではなく、複数台の荷箱を複数段に積み重ねた状態のものを荷役アームで一気に引き上げて積み込むようにしているため、積み込む前に地上側で荷役車両に備わっていないフォークリフト等の積込み装置を用いて荷箱を予め複数段に積み重ねて準備しておく必要があり、荷箱の輸送に手間が掛かることは否めない。特に、従来例2の荷箱は横あおり及び後ろあおりを備えており、これら横あおり及び後ろあおりを積重ねの際に邪魔にならないように一々床板から取り外すようにしているため、益々手間が掛かることになる。
【0006】
また、従来例1〜3に共通して言えることであるが、荷箱を積卸しする際、何らかのガイド手段があれば、積卸し作業を安全にかつ確実に行うことができて至便である。
【0007】
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数段に積み重ねられた荷箱を手間を掛けることなく輸送するとともに、積卸し作業を安全にかつ確実に行うことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、荷箱を1台ずつ重ねて積み込むとともに、荷箱の横あおり及び後ろあおりに積込み時のガイド機能を持たせたことを特徴とする。
【0009】
具体的には、この発明は、荷役車両の荷箱及び荷箱積込み方法を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0010】
すなわち、請求項1,2に記載の発明は、前者の荷役車両の荷箱に関するものであり、そのうち、請求項1に記載の発明は、1台ずつ巻上げ装置で牽引されて荷役車両の車台に複数段に重ねられて積み込まれる荷役車両の荷箱を前提に、走行輪を有する床板と、上記床板前端に立設された前壁と、上記床板後端に起伏可能に設けられた後ろあおりと、上記床板両側端に起伏可能に設けられた一対の横あおりとを備え、上記各横あおりは、内側に横倒しになって床板上に伏した状態でその後に積み込まれる荷箱の走行輪を前後方向に延びる端縁で案内し、上記後ろあおりは、外側に倒れて接地した状態でその後に積み込まれる荷箱の走行輪が乗り入れるスロープとして利用されるように構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、巻上げ装置は、巻込み・巻戻しされる索条と、この索条先端に連結された掛合手段とを備え、前壁には、上記掛合手段が掛合する掛止手段と、前後方向に貫通しガイド手段を有する開口部とが設けられ、2段目以降の荷箱が積み込まれる際、上記索条を先に積み込まれている荷箱の開口部に車体前方から車体後方に向かって挿通して上記掛合手段を上記積み込まれる2段目以降の荷箱の掛止手段に掛合し、巻上げ装置による巻込み時に上記索条を先に積み込まれている荷箱のガイド手段で案内するように構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、後者の荷箱積込み方法に関するものであり、走行輪を有する荷箱を1台ずつ巻上げ装置で牽引して荷役車両の車台に複数段に重ねて積み込む荷役車両の荷箱積込み方法を前提に、まず、巻上げ装置の掛合手段を荷役車両後方で待機中の1段目となる荷箱の掛止手段に掛合し、上記巻上げ装置を巻込み作動させて索条を巻き込むことで上記1段目となる荷箱を牽引して車台に積み込む。次いで、上記積み込まれた1段目の荷箱の両横あおりを内側に横倒しにして床板上に伏させるとともに、後ろあおりを外側に倒して接地させる。その後、上記索条を上記1段目の荷箱の開口部に車体前方から車体後方に向かって挿通して掛合手段を荷役車両後方で待機中の2段目となる荷箱の掛止手段に掛合し、上記巻上げ装置を巻込み作動させて索条を上記1段目の荷箱のガイド手段で案内しながら巻き込むことで上記2段目となる荷箱を牽引し、この2段目となる荷箱の走行輪を上記1段目の荷箱の後ろあおりをスロープとしてこれに乗り入れた後、上記1段目の荷箱の両横あおりの前後方向に延びる端縁で上記2段目となる荷箱の走行輪を案内してこの2段目となる荷箱を車台に積み込む。以降、積込み直後の荷箱に対するあおり倒し、積込み直後の荷箱のガイド手段で索条を案内しながらの後続荷箱の牽引、積込み直後の荷箱の後ろあおりをスロープとした後続荷箱の乗入れ、及び積込み直後の荷箱の両横あおりで走行輪を案内することによる後続荷箱の積込みを順に行い、荷箱を1台ずつ荷役車両の車台に複数段に重ねて積み込むことを特徴とする。
【0013】
上記の構成により、請求項1〜3に記載の発明では、荷台が巻上げ装置で牽引されて荷役車両の車台に積み込まれると、その荷箱の横あおりが内側に横倒しにされるとともに、後ろあおりが外側に倒されて接地する。次に積み込まれる荷箱の走行輪は、先に積み込まれた荷箱の後ろあおりをスロープとしてこれに乗り入れ、続いて上記横あおりに案内されて上記先に積み込まれた荷箱の床板に乗り入れる。これを繰り返すことで、荷箱が1台ずつ荷役車両の車台に複数段に積み重ねられて積み込まれる。
【0014】
このように、荷箱を1台ずつ積み込むので、積み込む前に荷箱を複数段に積み重ねて準備しておかなくてよく、しかも、横あおり及び後ろあおりを倒すだけで取り外さなくてよく、その分だけ手間が省けて荷箱の輸送効率が良くなる。
【0015】
また、荷箱を積み込む際、先に積み込まれている荷箱の横あおり及び後ろあおりが邪魔にならないばかりか、これに続いて積み込まれる荷箱の走行輪のガイド機能を果たし、積卸し作業が安全にかつ確実に行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0017】
図10はこの発明の実施の形態に係る荷箱Aが3段に重ねられて積み込まれ、輸送態勢を整えた荷役車両Bを示す。上記荷役車両Bは、前輪1aを有するキャビン2と、このキャビン2の後ろに連結され後輪1bを有するシャシ3とで構成されている。上記シャシ3の車体前端には、左右一対のフロントジャッキ4が設置されているとともに、車体後端には、つっかい棒の役目をなす車体支持フレーム5が僅かに車体後方に傾くように固定されている。図5〜7及び図9に示すように、上記フロントジャッキ4は、荷箱Aを積卸しする際に張り出して車体を前上がりに傾斜させるためのものであり、その際、上記車体支持フレーム5は地面6に接地して踏ん張り、車体荷重を支えるようになっている。
【0018】
上記シャシ3上の車体前端には巻上げ装置7が据え付けられ、この巻上げ装置7には、図示しないモータの起動により巻込み・巻戻しされる索条としてのワイヤロープ8が巻き付けられており、図1(d)に示すように、このワイヤロープ8先端には掛合手段としてのフック9が連結されている。
【0019】
上記シャシ3後端の車体外側部には、左右一対のガイドローラ10が回転自在に取り付けられ、1段目の荷箱Aを積卸しする際に上記ガイドローラ10で案内するようになっている(図5参照)。
【0020】
一方、図1(a)〜(d)に示すように、上記荷箱Aは床板11を備え、この床板11裏面には、左右一対の主桁12が前後方向に延びるように平行に取り付けられ、両主桁12両端の外側部には走行輪13が1つずつ回転自在に取り付けられている。
【0021】
上記床板11前端には前壁14が動かないように立設され、この前壁14下端寄りの中央には、掛止手段としての掛止バー15が左右のブラケット16に水平に支持されて取り付けられ、上記巻上げ装置7のフック9がこの掛止バー15に掛合するようになっている。この掛合状態で、上記巻上げ装置7の巻込み作動によりワイヤロープ8を巻き込み、荷箱Aを牽引してシャシ3上に積み込む一方、上記巻上げ装置7の巻戻し作動によりワイヤロープ8を巻き戻し、荷箱Aをシャシ3から取り卸すようになっている。
【0022】
上記前壁14の掛止バー15上方には、開口部17が前後方向に貫通して形成され、この開口部17には、ガイド手段としてのシーブ18が回転自在に取り付けられている。図7〜9に示すように、このシーブ18は、2段目以降の荷箱Aが積み込まれる際、巻上げ装置7のワイヤロープ8を先に積み込まれている荷箱Aの開口部17に車体前方から車体後方に向かって挿通してフック9を上記積み込まれる2段目以降の荷箱Aの掛止バー15に掛合し、巻上げ装置7による巻込み時に上記ワイヤロープ8を先に積み込まれている荷箱Aのシーブ18で案内するようになっている。
【0023】
上記床板11後端には、後ろあおり19が起立位置と外側に倒れ込んで垂れ下がった位置との間で起伏可能に取り付けられ、この後ろあおり19は物資を輸送する際には起立姿勢に保持される一方、物資を取り出す際には外側に倒れ込んで垂れ下がった姿勢になされる。また、図6〜9に示すように、この後ろあおり19は、外側に倒れて接地した状態でその後に積み込まれる荷箱Aの走行輪13が乗り入れるスロープとして利用されるようになっている。
【0024】
上記床板11両側端には、左右一対の横あおり20が起伏可能に取り付けられている。その取付け方は、図2(a)〜(c)に拡大詳示するように、横あおり20下端を内ヒンジ21で介在フレーム22に連結し、この介在フレーム22を外ヒンジ23で床板11に連結している。このヒンジ機構により、上記横あおり20は、起立位置(図2(a)の状態)と外側に倒れ込んで垂れ下がった位置(図2(c)の状態)との間、又は起立位置(図2(a)の状態)と内側に横倒しになって床板11上に伏した状態(図2(b)の状態)との間で起伏するようになっている。そして、この横あおり20は物資を輸送する際には起立姿勢に保持される一方、物資を取り出す際には外側に倒れ込んで垂れ下がった姿勢になされる。また、図8に示すように、この各横あおり20は、内側に横倒しになって床板11上に伏した状態でその後に積み込まれる荷箱Aの走行輪13を前後方向に延びる端縁で案内するようになっている。
【0025】
図3に拡大詳示するように、上記床板11の主桁12における走行輪13と反対側である内側部には、前後方向に延びる掛合溝24が形成され、一方、シャシ3前端の外側部には車体前後方向に延びる突条25が形成され、1段目の荷箱Aが積み込まれた際、上記突条25が掛合溝24に後方から係合することで荷箱Aの横揺れと跳上がりとを防止するようになっており、上記掛合溝24と突条25とによって前側緊締装置26が構成されている。
【0026】
図4に拡大詳示するように、上記床板11裏面の後ろ寄りには、L型のフック27が鉤部27aを前方に向けて固定され、一方、シャシ3には天板28aを有するケース状のブラケット28が固定され、このブラケット28には、先端に鉤部29aを有するL型レバー29が鉤部29aを車体後方の向けてピン30によって回動自在に取り付けられている。上記レバー29基端はコイルスプリング31のばね力によって常時車体後方に引っ張られており、これにより、上記レバー29は鉤部29aを上記フック27に係合させる方向に常時付勢されている。そして、1段目の荷箱Aが積み込まれた際、上記フック27がレバー29の鉤部29aをコイルスプリング31のばね力に抗して押し下げながら鉤部29aに係合し、かつ鉤部29aをブラケット28の天板28a下方に対応させることで、荷箱Aの跳上がりと後方への移動とを防止するようになっている。したがって、上記フック27及びレバー29等により後ろ側緊締装置32が構成され、この後ろ側緊締装置32と上記前側緊締装置26との共働により荷箱Aをシャシ3に固縛するようになっている。なお、荷箱Aをシャシ3から取り卸す際には、レバー29を図示しない流体圧シリンダによりコイルスプリング31のばね力に抗して鉤部29aがフック27から外れる方向に回動させるようになっている。
【0027】
次に、荷役車両Bの荷箱積込み方法を図5〜10に基づいて説明する。
【0028】
(1) 図5に示すように、フロントジャッキ4を張り出し、前輪1aを地面6から浮き上がらせるとともに、車体支持フレーム5を地面6に接地させ、荷役車両Bを前上がりに傾斜させる。この傾斜状態で巻上げ装置7のワイヤロープ8を巻き戻し、フック9を荷役車両B後方で待機中の1段目となる荷箱Aの掛止バー15に係合し、巻上げ装置7を巻込み作動させてワイヤロープ8を巻き込むことで荷箱Aを牽引し、荷箱Aのシャシ3への引上げを開始する。この際、荷箱Aをガイドローラ10で案内する。
【0029】
(2) 1段目となる荷箱Aがシャシ3に積み込まれると、荷箱Aは前側緊締装置26と後ろ側緊締装置32とにより固縛され、シャシ3上に保持される。図6及び図8に示すように、この積み込まれた1段目の荷箱Aの両横あおり20を内側に横倒しにして床板11上に伏させるとともに、後ろあおり19を外側に倒して地面6に接地させる。巻上げ装置7のフック9を掛止バー15から外す。
【0030】
(3) 図7に示すように、ワイヤロープ8を1段目の荷箱Aの開口部17に車体前方から車体後方に向かって挿通してフック9を荷役車両B後方で待機中の2段目となる荷箱Aの掛止バー15に掛合し、巻上げ装置7を巻込み作動させてワイヤロープ8を1段目の荷箱Aのシーブ18で案内しながら巻き込むことで2段目となる荷箱Aを牽引し、この2段目となる荷箱Aの走行輪13を1段目の荷箱Aの後ろあおり19をスロープとしてこれに乗り入れた後、図8仮想線にて示すように、1段目の荷箱Aの両横あおり20の前後方向に延びる端縁で2段目となる荷箱Aの走行輪13を案内してこの2段目となる荷箱Aをシャシ3に積み込む。この2段目の荷箱Aをロープ等の締結具(図示せず)で1段目の荷箱Aに締結し、2段目の荷箱Aが荷役車両Bからずり落ちないようにする。
【0031】
(4) 図9に示すように、積み込まれた2段目の荷箱Aの両横あおり20を内側に横倒しにして床板11上に伏させるとともに、後ろあおり19を外側に倒して地面6に接地させる。巻上げ装置7のフック9を2段目の荷箱Aの掛止バー15から外す。ワイヤロープ8を1段目及び2段目の荷箱Aの開口部17に車体前方から車体後方に向かって挿通してフック9を荷役車両B後方で待機中の3段目となる荷箱Aの掛止バー15に掛合し、巻上げ装置7を巻込み作動させてワイヤロープ8を2段目の荷箱Aのシーブ18で案内しながら巻き込むことで3段目となる荷箱Aを牽引し、この3段目となる荷箱Aの走行輪13を2段目の荷箱Aの後ろあおり19をスロープとしてこれに乗り入れた後、2段目の荷箱Aの両横あおり20の前後方向に延びる端縁で3段目となる荷箱Aの走行輪13を案内してこの3段目となる荷箱Aをシャシ3に積み込む。この3段目の荷箱Aをロープ等の締結具(図示せず)で2段目の荷箱Aに締結し、3段目の荷箱Aが荷役車両Bからずり落ちないようにする。
【0032】
(5) このようにして3台の荷箱Aを1台ずつ荷役車両Bのシャシ3に3段に重ねて積み込み、積込み作業が終了すると、図10に示すように、フロントジャッキ4を引っ込め、荷役車両Bを前輪1aを地面6に接地させて荷役車両Bを水平に保持する。角パイプ等の支持部材33を1段目の荷箱Aの後ろあおり19の下に差し込み、後ろあおり19が垂れ下がらないように水平に保持する。この状態で、荷役車両Bを運転して荷箱Aを目的地まで輸送する。荷役車両Bが目的地に着き、積み込んでいる荷箱Aをシャシ3から取り卸す。その手順は上述した積込み手順と逆の手順にて行う。
【0033】
なお、本例では、3段積みを例示したが、段数に関係なく複数台の荷箱Aを同様の要領にて積み重ねて輸送することができるものである。
【0034】
また、本例では、フロントジャッキ4により荷役車両B全体を前上がりに傾斜させて積込み態勢を取らせたが、荷役車両B自体は傾斜させず、シャシ3上に傾動可能に設けられたチッピングフレームだけを前上がりに傾斜させて積込み態勢を取らせるようにしてもよい。
【0035】
このように、本例では、荷箱Aを1台ずつ積み込むので、積み込む前に荷箱Aを3段に積み重ねて準備しておかなくて済み、しかも、横あおり20及び後ろあおり19を倒れさせるだけで取り外さなくて済み、その分だけ手間を省くことができて荷箱Aを効率良く輸送することができる。
【0036】
また、荷箱Aを積み込む際、先に積み込まれている荷箱Aの横あおり20及び後ろあおり19は邪魔にならないばかりか、これに続いて積み込まれる荷箱Aの走行輪13のガイド機能を果たすので、積卸し作業を安全にかつ確実に行うことができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、荷箱を積み込む際、荷箱の横あおりを内側に横倒しにした状態でその後に積み込まれる荷箱の走行輪を案内し、後ろあおりを外側に倒して接地させた状態でその後に積み込まれる荷箱の走行輪が乗り入れるスロープとして利用するので、積卸し作業を安全にかつ確実に行うことができ、しかも、先に積み込んだ荷箱の横あおり及び後ろあおりを倒した状態で次の荷箱を積み込むので、積み込む前に荷箱を複数段に積み重ねて準備したり、横あおり及び後ろあおりを一々取り外す手間がいらず、荷箱の輸送効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は横あおりと後ろあおりとを共に倒した状態の荷箱の側面図、(b)は横あおりと後ろあおりとを共に倒した状態の荷箱の平面図、(c)は荷箱の正面図、(d)はフックが掛止バーに係合した状態の拡大図である。
【図2】(a)は荷箱の横あおりを立てた状態の断面図、(b)は荷箱の横あおりを内側に倒した状態の断面図、(c)は荷箱の横あおりを外側に倒した状態の断面図である。
【図3】前側緊締装置を車体前後方向から見た拡大図である。
【図4】後ろ側緊締装置を車体側方から見た拡大図である。
【図5】1段目の荷箱の積込み初期状態を示す側面図である。
【図6】1段目の荷箱の積込みが完了し、2段目の荷箱の積込み態勢を整えた状態を示す側面図である。
【図7】2段目の荷箱の積込み初期状態を示す側面図である。
【図8】2段目の荷箱の積込みが進行した状態を仮想線で示す平面図である。
【図9】3段目の荷箱の積込み初期状態を示す側面図である。
【図10】3段目の荷箱の積込みが完了し、搬送態勢を整えた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
3 シャシ(車台)
7 巻上げ装置
8 ワイヤロープ(索条)
9 フック(掛合手段)
11 床板
13 走行輪
14 前壁
15 掛止バー(掛止手段)
17 開口部
18 シーブ(ガイド手段)
19 後ろあおり
20 横あおり
A 荷箱
B 荷役車両

Claims (3)

  1. 1台ずつ巻上げ装置で牽引されて荷役車両の車台に複数段に重ねられて積み込まれる荷役車両の荷箱であって、
    走行輪を有する床板と、
    上記床板前端に立設された前壁と、
    上記床板後端に起伏可能に設けられた後ろあおりと、
    上記床板両側端に起伏可能に設けられた一対の横あおりとを備え、
    上記各横あおりは、内側に横倒しになって床板上に伏した状態でその後に積み込まれる荷箱の走行輪を前後方向に延びる端縁で案内し、
    上記後ろあおりは、外側に倒れて接地した状態でその後に積み込まれる荷箱の走行輪が乗り入れるスロープとして利用されるように構成されていることを特徴とする荷役車両の荷箱。
  2. 請求項1記載の荷役車両の荷箱において、
    巻上げ装置は、巻込み・巻戻しされる索条と、この索条先端に連結された掛合手段とを備え、
    前壁には、上記掛合手段が掛合する掛止手段と、前後方向に貫通しガイド手段を有する開口部とが設けられ、
    2段目以降の荷箱が積み込まれる際、上記索条を先に積み込まれている荷箱の開口部に車体前方から車体後方に向かって挿通して上記掛合手段を上記積み込まれる2段目以降の荷箱の掛止手段に掛合し、巻上げ装置による巻込み時に上記索条を先に積み込まれている荷箱のガイド手段で案内するように構成されていることを特徴とする荷役車両の荷箱。
  3. 走行輪を有する荷箱を1台ずつ巻上げ装置で牽引して荷役車両の車台に複数段に重ねて積み込む荷役車両の荷箱積込み方法であって、
    巻上げ装置の掛合手段を荷役車両後方で待機中の1段目となる荷箱の掛止手段に掛合し、上記巻上げ装置を巻込み作動させて索条を巻き込むことで上記1段目となる荷箱を牽引して車台に積み込み、
    次いで、上記積み込まれた1段目の荷箱の両横あおりを内側に横倒しにして床板上に伏させるとともに、後ろあおりを外側に倒して接地させ、
    その後、上記索条を上記1段目の荷箱の開口部に車体前方から車体後方に向かって挿通して掛合手段を荷役車両後方で待機中の2段目となる荷箱の掛止手段に掛合し、上記巻上げ装置を巻込み作動させて索条を上記1段目の荷箱のガイド手段で案内しながら巻き込むことで上記2段目となる荷箱を牽引し、この2段目となる荷箱の走行輪を上記1段目の荷箱の後ろあおりをスロープとしてこれに乗り入れた後、上記1段目の荷箱の両横あおりの前後方向に延びる端縁で上記2段目となる荷箱の走行輪を案内してこの2段目となる荷箱を車台に積み込み、
    以降、積込み直後の荷箱に対するあおり倒し、積込み直後の荷箱のガイド手段で索条を案内しながらの後続荷箱の牽引、積込み直後の荷箱の後ろあおりをスロープとした後続荷箱の乗入れ、及び積込み直後の荷箱の両横あおりで走行輪を案内することによる後続荷箱の積込みを順に行い、荷箱を1台ずつ荷役車両の車台に複数段に重ねて積み込むことを特徴とする荷役車両の荷箱積込み方法。
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