JP4137744B2 - 地盤改良用杭材料供給装置 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

本発明は、サンドドレーン(SD)工法、またはサンドコンパクションパイル(SCP)工法等に用いられる地盤改良杭造成装置に適用される地盤改良用杭材料供給装置に関する。
従来、地盤改良工法として、砂杭を地中に造成して地盤を改良するサンドドレーン(SD)工法や、サンドコンパクションパイル(SCP)工法や、砂の代わりに砂利や礫を用いるグラベルドレーン(GD)工法や、グラベルコンパクションパイル(GCP)工法等がある。これらの工法(以下、砂杭工法という)においては、地盤改良杭造成装置が用いられる。例えば、泊地、防波堤、岸壁などの水域施設の地盤改良を行う場合には、地盤改良杭造成装置を備える地盤改良船が用いられている。
この種のサンドドレーン工法における砂杭造成用中空管への砂供給装置として、図6及び図7に示すものがある(例えば、特許文献1参照。)。
この砂供給装置1はサンドドレイン船に搭載されるものであり、図6に示すように、上方にバイブロハンマ3を備えた砂供給用ホッパ2を有している。この砂供給用ホッパ2の下部には下方が二股に分かれる逆Y字型の連通管4を取り付けてある。この連通管4の分岐管4a,4bの下端にはサイドドレイン造成用の中空管5a,5bが連結されて吊り下げられている。また、連通管4内の上部にはエアシリンダ7で作動される砂分配用ダンパ6を取り付けてある。
そして、図7(a),(b)に示すように、2本の中空管5a,5bを軟弱地盤8の所定深度までバイブロハンマ3を作動させて貫入する際に、ダンパ6の旋回操作により各中空管5a,5b内に必要量の砂Sを分配投入し、図7(c),(d)に示すように、各中空管5a,5bが所定深度まで達したら、バイブロハンマ3の作動を継続して各中空管5a,5bを引き抜いて行き、サンドドレイン9を造成して行く。
特開2000−212947号公報
しかしながら、前記従来のサンドドレーン工法における砂杭造成用中空管への砂供給装置1では、ダンパ6の旋回操作により2本の中空管5a,5b内に必要量の砂Sを交互に分配投入するようになっているため、2本の中空管5a,5b内に砂Sをスムーズに投入することができず、サンドドレイン9の造成に長時間を要した。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、複数の中空管に地盤改良用杭材料を同時にかつスムーズに充填させることができ、地盤改良用杭を短時間で造成することができる地盤改良用杭材料供給装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、上部に1つのホッパを有し、かつ下部に該ホッパに連通する複数の分岐管を有する連結分岐管を有し、この連結分岐管の各分岐管のそれぞれの下部に装置本体に対して該連結分岐管と共に昇降駆動される中空管の上部を連通するように連結し、前記装置本体に昇降自在に設けられた昇降バケットで前記ホッパへ前記地盤改良用杭材料を搬送し、前記連結分岐管を介して前記各中空管へ前記地盤改良用杭材料を投入して充填し、地盤中の所定深さまで前記各中空管を貫入させた後、該各中空管を引き抜き、この各中空管の下端開口部より排出されて残置された前記地盤改良用杭材料からなる杭を造成する地盤改良杭造成装置に用いる地盤改良用杭材料供給装置において、前記ホッパに前記各分岐管に連通するように仕切られた杭材料流路をそれぞれ独立させて設けると共に、前記昇降バケットに前記ホッパの各杭材料流路に連通するように仕切られた杭材料貯留部及び杭材料排出口をそれぞれ設け、この各杭材料排出口を1つの排出口規制手段で同時に開閉自在にしたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の地盤改良用杭材料供給装置であって、前記連結分岐管が2つの分岐管を有すると共に、前記昇降バケットが2つの杭材料貯留部及び杭材料排出口を有し、かつ前記1つの排出口規制手段が、前記昇降バケットの2つの杭材料排出口を同時に開閉するように可動自在な規制板と、この規制板を駆動する駆動シリンダとからなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載の地盤改良用杭材料供給装置であって、前記ホッパは前記複数の分岐管同士の中心線から側方に突出して設けられ、前記連結分岐管の前記中心線上に位置する上部にバイブロハンマが設けられていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1記載の地盤改良用杭材料供給装置であって、前記装置本体は海上作業船に設置され、この海上作業船上に前記昇降バケットと同数の杭材料搬送手段が設置されていることを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、群をなす複数の中空管内に地盤改良用杭材料を同時にかつ的確に充填することができる。このため、地盤中に良好な地盤改良用杭を短時間で造成できるという効果がある。
請求項2記載の発明によれば、対をなす中空管の両方へ同時に地盤改良用杭材料の投入を行うことができ、両中空管へ確実かつ短時間に地盤改良用杭材料を充填できるという効果がある。
請求項3記載の発明によれば、ホッパが側方に突出しているため、バイブロハンマを複数の中空管の中心位置へ設置することができ、それぞれの中空管を地盤中へ貫入させる際に貫入方向の作用力を均等にでき、貫入効率を高めることができる。また、ホッパが側方に突出しているため、昇降バケットがバイブロハンマに近接せずバイブロハンマの干渉を受けずに地盤改良用杭材料の投入を行うことができ、昇降バケットの作業スペースに余裕を持たせることができるという効果がある。
請求項4記載の発明によれば、地盤改良用杭材料供給装置を海上作業船に適用することで、船体上に設置する杭材料搬送手段や昇降バケットの数を削減することができ、船体の軽量化や設備の操作性及び安全性を向上することができる。特に、装置本体に吊り上げられる中空管のそれぞれにホッパを設ける必要がないため、吊り上げられる中空管側の重量を軽減して、装置本体(例えば、吊り上げ用タワー)の耐久性・強度を向上できるという効果がある。
以下、本発明に係る地盤改良用杭材料供給装置の詳細を図1〜図5に示す一実施形態に基づいて説明する。本実施形態は本発明に係る地盤改良用杭材料供給装置を海上作業を行う地盤改良船に適用したものである。
本実施形態の地盤改良用杭材料の供給装置の説明に先駆けて、図1及び図2を用いて地盤改良船10の概略構成を説明する。船体11の前部に船幅方向に沿って、所定高さの吊り上げ用タワー(装置本体)12が立設されている。吊り上げ用タワー12には、対をなすケーシングパイプ(中空管)13,13が複数対、吊り下げられている。それぞれの対をなすケーシングパイプ13,13同士の連結構造は後述する。
船体11の中間部には、一対のケーシングパイプ13,13を吊り上げる主ワイヤ15及び昇降バケット14を昇降させる副ワイヤ16をそれぞれ巻回する、主ウインチ及び副ウインチ(共に図示省略する)を格納する図示しない巻き取り駆動部が設置されている。また、船体11の中間部には、図示しない砂貯蔵船から砂(地盤改良用杭材料)Sの供給を受けるサンドビン17が配置されている。尚、このサンドビン17は、船幅方向に移動可能に設けられている。サンドビン17の前方には、このサンドビン17から砂Sの供給を受ける中間貯蔵部19が設置されている。
この中間貯蔵部19と吊り上げ用タワー12の基部との間には、上記した対をなすケーシングパイプ13,13に対して1機の割合で、ベルトコンベヤ(杭材料搬送手段)18が架設されている。このベルトコンベヤ18は、サンドビン17から吊り上げ用タワー12に向けて所定の上り傾斜をなすように設定されている。尚、上記昇降バケット14は、吊り上げ用タワー12に沿って、副ウインチで巻き取り・巻き戻しされる副ワイヤ16にて昇降駆動されるようになっており、ベルトコンベヤ18の前端部の砂Sを受け取る位置とケーシングパイプ13の上部との間を昇降移動するようになっている。
次に、本発明の地盤改良用杭材料供給装置20が適用されるホッパ22とケーシングパイプ13及び対をなすケーシングパイプ13,13同士の連結構造等について説明する。
図3及び図4に示すように、上記一対のケーシングパイプ13,13は上部で互いに連結分岐管21で一体的に接続されている。連結分岐管21の上部は1つのホッパ22に連通するように接続・固定されている。
ホッパ22の砂投入口22Aは、一対のケーシングパイプ13,13同士の中心線よりも側方に位置するように設定されている。そして、一対のケーシングパイプ13,13同士の中心線上に位置するホッパ22の上部にはバイブロハンマ23が固定されている。尚、バイブロハンマ23の上部は、吊り上げ用タワー12から吊り下げられた主ワイヤ15に、ショックアブソーバ24を介して接続されている。
連結分岐管21は、上部から下部へむけて二股に分岐する分岐管21A,21Bの下部がそれぞれケーシングパイプ13の上部と連通するように接続されている。連結分岐管21における分岐管21A,21Bの各上部は仕切板21Cにより仕切られて完全に分岐されている。
図3に示すように、ホッパ22の砂投入口22Aの下側には、分岐管21A,21Bの各上部に連通するように仕切板22Bで仕切られた杭材料流路22C,22Dがそれぞれ独立して設けられている。
図3〜図5に示すように、昇降バケット14は、上記ホッパ22の各杭材料流路22C,22Dに連通するように仕切板14Eで仕切られた杭材料貯留部14A,14B及び杭材料排出口14C,14Dをそれぞれ有している。この各杭材料排出口14C,14Dは、1つの排出口規制手段30でそれぞれ開閉されるようになっている。
この排出口規制手段30は、昇降バケット14の対をなす杭材料排出口14C,14Dを同時に開閉するように可動自在な規制板31と、この規制板31を駆動する一対のエアシリンダ(駆動シリンダ)33,33とを備えている。規制板31は対をなす杭材料排出口14C,14Dを開閉する正面部31aと両側部31b,31b及び底面部31cとで略四角筒状になっていて、該規制板31の両側部31b,31bが昇降バケット14の下部14Fの両前側に支軸32で可動自在に枢支されている。また、規制板31の底面部31cの両側には各エアシリンダ33の駆動ロッド34の端部が連結されており、この駆動ロッド34の出没により規制板31が駆動されて昇降バケット14の対をなす杭材料排出口14C,14Dが同時に開閉されるようになっている。尚、各エアシリンダ33中央部は昇降バケット14の下部14Fの両後側に支軸35で枢支されている。
次に、上記した構成の本実施形態における作用・動作を説明する。
まず、図示しない砂貯蔵船からサンドビン17へ搬送された砂Sを、中間貯蔵部19へ搬送される。次に、中間貯蔵部19からそれぞれのベルトコンベヤ18に砂Sが供給され、ベルトコンベヤ18から待機位置にある昇降バケット14(または定置バケット)に砂Sが供給される。尚、定置バケットへ砂Sが一旦貯蔵される場合は、定置バケットから昇降バケット14へ砂Sを供給する。
次に、昇降バケット14を副ウインチで副ワイヤ16を巻き取ることにより、対応するホッパ22の上方まで上昇させる。そして、図3及び図4に示すように、昇降バケット14の下部14Fをホッパ22の砂投入口22Aの上方の所定位置まで接近させ、各エアシリンダ33を駆動させて、図5に示すように、規制板31を開動作させると、昇降バケット14の対をなす杭材料排出口14C,14Dが同時に開き、昇降バケット14の対をなす杭材料貯留部14A,14Bに貯蔵されていた砂Sが各杭材料貯留部14A,14Bからホッパ22の対応する各杭材料流路22C,22Dに同時にかつスムーズに落下されると共に、連結分岐管21の対応する各分岐管21A,21Bを介して一対のケーシングパイプ13,13内に供給される。これにより、一対のケーシングパイプ13,13の両方へ砂Sを同時にかつスムーズに投入して供給することができ、両ケーシングパイプ13,13内へ確実かつ短時間に砂Sを充填することができる。この際に、昇降バケット14の対をなす杭材料貯留部14A,14Bの砂Sの貯蔵容積を同じにしたものを用いれば、一対のケーシングパイプ13,13の両方へ同量の砂Sを同時にかつスムーズに供給することができる。
次に、周知の操作手順で地盤へ一対のケーシングパイプ13,13を貫入させて(具体的にはバイブロハンマ23を駆動することにより、地盤へ一対のケーシングパイプ13,13を貫入させて)通常のサンドドレーン工法を遂行して、地盤中に砂杭を造成して地盤改良を行う。
このような構成の本実施形態においては、規制板31の開動作により、対をなすケーシングパイプ13,13の両方へ砂Sの供給を同時にかつスムーズに行うことができ、対をなす2本のケーシングパイプ13,13に対して1つのホッパ22を備える構成とすることができる。これに伴い、地盤中に砂杭を短時間で造成することができる。また、2本のケーシングパイプ13,13に対して昇降バケット14を1つ備える構成でよくなる。このため、昇降バケット14の昇降駆動に用いるウインチやワイヤの数も削減することができる。さらに、ベルトコンベヤ18も昇降バケット14の数と同数でよいため、従来のベルトコンベヤ数の半分に削減することができる。
これらにより、地盤改良船10上での設備設置面積ならびに設備重量を大幅に削減することができ、地盤改良船10の機動性を向上することが可能となる。また、設備数を削減できるため、操作性が向上し安全かつ確実な作業を行うことができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は構成の要旨に付随する各種の設計変更が可能である。例えば、前記実施形態では、対をなすケーシングパイプに連結分岐管を設ける構成としたが、3本以上のケーシングパイプの群を連結する連結分岐管で接続して、1つのホッパで3本以上のケーシングパイプへ地盤改良用杭材料を同時に短時間で供給する装置とすることもできる。
また、前記実施形態では、地盤改良用杭材料として砂を用いたが、砂の代わりに砂利や礫、または砕石等を用いることも可能であり、連結分岐管によりケーシングパイプへ同時に瞬時に投入することが可能である。
さらに、前記実施形態は、海上作業船(地盤改良船)に本発明を適用したが、陸上施工機に本発明を適用できることは勿論可能であり、前記した実施形態と同様に設備の設置面積の削減や設備重量の軽減を図ることができるため、作業性を向上することができる。
また、前記実施形態では、ケーシングパイプを地盤へ貫入する際にバイブロハンマによる振動で行うタイプの地盤改良杭造成装置を用いたが、例えば、ケーシングパイプを回転させて地盤中へ貫入させるような、大きな振動を伴わない静的な杭造成装置に本発明の杭材料供給装置を適用することも勿論可能である。
さらに、前記実施形態は、サンドドレーン(SD)工法について述べたが、本発明は、これに限定されるものではなく、他のサンドコンパクションパイル(SCP)工法や、グラベルドレーン(GD)工法や、グラベルコンパクションパイル(GCP)工法等にも適用されることは勿論である。
本発明に係る地盤改良用杭材料供給装置を地盤改良船に適用した実施形態を示す側面図である。 本実施形態の地盤改良船の平面図である。 本実施形態に係る地盤改良用杭材料供給装置のホッパの上方に昇降バケットを位置させた状態を示す要部の断面図である。 本実施形態に係る地盤改良用杭材料供給装置のホッパの砂投入口に昇降バケット内の杭材料を投入する前の状態を示す要部の側面図である。 本実施形態に係る地盤改良用杭材料供給装置のホッパの砂投入口に昇降バケット内の杭材料を投入する状態を示す要部の側面図図である。 従来の砂供給装置を示す正面図である。 (a)〜(d)は上記従来の砂供給装置による砂供給工程を順を追って示す説明図である。
符号の説明
12 吊り上げ用タワー(装置本体)
13 ケーシングパイプ(中空管)
14 昇降バケット
14A,14B 杭材料貯留部
14C,14D 杭材料排出口
18 ベルトコンベヤ(杭材料搬送手段)
20 地盤改良用杭材料供給装置
21 連結分岐管
21A,21B 分岐管
22 ホッパ
22C,22D 杭材料流路
23 バイブロハンマ
30 排出口規制手段
31 規制板
33 エアシンダ(駆動シリンダ)
S 砂(地盤改良用杭材料)

Claims (4)

  1. 上部に1つのホッパを有し、かつ下部に該ホッパに連通する複数の分岐管を有する連結分岐管を有し、この連結分岐管の各分岐管のそれぞれの下部に装置本体に対して該連結分岐管と共に昇降駆動される中空管の上部を連通するように連結し、前記装置本体に昇降自在に設けられた昇降バケットで前記ホッパへ前記地盤改良用杭材料を搬送し、前記連結分岐管を介して前記各中空管へ前記地盤改良用杭材料を投入して充填し、地盤中の所定深さまで前記各中空管を貫入させた後、該各中空管を引き抜き、この各中空管の下端開口部より排出されて残置された前記地盤改良用杭材料からなる杭を造成する地盤改良杭造成装置に用いる地盤改良用杭材料供給装置において、
    前記ホッパに前記各分岐管に連通するように仕切られた杭材料流路をそれぞれ独立させて設けると共に、前記昇降バケットに前記ホッパの各杭材料流路に連通するように仕切られた杭材料貯留部及び杭材料排出口をそれぞれ設け、この各杭材料排出口を1つの排出口規制手段で同時に開閉自在にしたことを特徴とする地盤改良用杭材料供給装置。
  2. 請求項1記載の地盤改良用杭材料供給装置であって、
    前記連結分岐管が2つの分岐管を有すると共に、前記昇降バケットが2つの杭材料貯留部及び杭材料排出口を有し、かつ前記1つの排出口規制手段が、前記昇降バケットの2つの杭材料排出口を同時に開閉するように可動自在な規制板と、この規制板を駆動する駆動シリンダとからなることを特徴とする地盤改良用杭材料供給装置。
  3. 請求項1記載の地盤改良用杭材料供給装置であって、
    前記ホッパは前記複数の分岐管同士の中心線から側方に突出して設けられ、前記連結分岐管の前記中心線上に位置する上部にバイブロハンマが設けられていることを特徴とする地盤改良用杭材料供給装置。
  4. 請求項1記載の地盤改良用杭材料供給装置であって、
    前記装置本体は海上作業船に設置され、この海上作業船上に前記昇降バケットと同数の杭材料搬送手段が設置されていることを特徴とする地盤改良用杭材料供給装置。
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