JP6393004B1 - 埋め戻し装置および埋め戻し方法 - Google Patents

埋め戻し装置および埋め戻し方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6393004B1
JP6393004B1 JP2018012995A JP2018012995A JP6393004B1 JP 6393004 B1 JP6393004 B1 JP 6393004B1 JP 2018012995 A JP2018012995 A JP 2018012995A JP 2018012995 A JP2018012995 A JP 2018012995A JP 6393004 B1 JP6393004 B1 JP 6393004B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casing
backfilling
exhaust
backfill
underwater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018012995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019131981A (ja
Inventor
本田 秀樹
秀樹 本田
多穂 谷敷
多穂 谷敷
佳知 山本
佳知 山本
山口 裕章
裕章 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2018012995A priority Critical patent/JP6393004B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6393004B1 publication Critical patent/JP6393004B1/ja
Publication of JP2019131981A publication Critical patent/JP2019131981A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Underground Or Underwater Handling Of Building Materials (AREA)
  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)
  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】埋め戻し材を過剰に含水させることなく埋め戻す方法を提供する。【解決手段】埋め戻し材をドライな状態で収容する完全排水状態のケーシング32を、海底の埋め戻し位置に移動させ、この完全排水状態のケーシング32下端を、掘削孔の孔底などの埋め戻し位置の海底に近接させる。そして、ケーシング32内の排水状態を保った状態で、ケーシング32下端のバケット31を開き、水中排気管56とともにケーシング32を引き上げる。海底地盤上に排出された埋め戻し材の塊を、ケーシング32下端のバケット31を閉じた状態で該ケーシング32により押し潰してもよい。このような方法によれば、ケーシング32内に収容されているドライな状態の埋め戻し材を、海水に晒すこと無くほとんどそのままの状態で、海底まで搬送できる。しかも、海底地盤への材料排出の過程で、埋め戻し材の過剰な含水状態を招くことがなく、また、水質汚濁を招くこともない。【選択図】図12

Description

本発明は、海底、湖底、川底などの水底地盤の改良や水底環境の改善などの各種工事で利用可能な水底地盤の埋め戻し装置および方法に関するものである。
従来より、海底地盤の改良や海底環境の改善を目的として、海底地盤に対して各種工事が実施されており、特許文献1には、そのような海底地盤の改良や海底環境の改善などに利用可能な技術が開示されている。
図13は、特許文献1に開示された作業船と、この作業船が具備する埋め戻し装置を示す正面図である。
図14は、特許文献1に開示された埋め戻し方法を示す側面図と正面図である。
図13に示すように、特許文献1に開示された作業船が具備する埋め戻し装置は、
・埋め戻し材を海底までガイドする略パイプ状のシュートと、
・シュート内に埋め戻し材を投入するための埋め戻し材投入口と、
を有している。
特許文献1によれば、この埋め戻し装置を用いた埋め戻しでは、図14に示すとおり、海底地盤の掘削孔に、作業船からシュートを介して埋め戻し材を投入し、該埋め戻し材で掘削孔を埋め戻す、といった施工が行われる。
特許第6209698号公報(図5、図13)
しかしながら、特許文献1に開示されたようなシュートによる埋め戻しには、次のような問題点があった。
上述した従来技術のシュートを用いて、例えば図14に示すように海底地盤の掘削孔を埋め戻す場合、シュートの内部は常に、海水面の高さまで海水で満たされている。したがって、シュートに投入された埋め戻し材は、該シュート内を自重に任せて降下する過程で、海水に晒され且つ海水に洗われながら、海底の掘削孔に向かって流れ落ちて行く。そのため、シュート投入前にドライな状態であった埋め戻し材は、シュート内で海水に晒された状態で海水中を流れ落ち、海底の掘削孔に到達した時点で大量の海水を含むことになる。すなわち、シュートを介して海底に到達した時点で、埋め戻し材のドライな状態は完全に失われ、埋め戻し材が過剰に含水しているといった問題がある。
また、ドライな状態の埋め戻し材をシュートに投入すると、海水で満たされたシュート内を流れ落ちる過程で海水汚濁が発生する。シュート内で汚濁した海水は、シュート下端の開口部から埋め戻し材とともに排出されて周囲に流出し、海水汚濁によって周囲の漁場を荒らすなどの環境被害を招くという問題がある。
また、シュートを介して海底地盤に排出された埋め戻し材は、必要に応じて、押し潰しなどによって締め固める必要があるが、堆積している埋め戻し材が過剰に含水している場合には、締まりにくいため、埋め戻し後の地盤の支持強度に欠け、自律性が乏しいという問題がある。また、このように過剰に含水している埋め戻し材に対し締め固めを施す場合には、締め固め時の衝撃等で海水の汚濁の拡散を招き、周囲の漁場を荒らすなどの環境被害を招くという問題がある。
そこで、上述した課題に鑑み、本発明の目的は、埋め戻し材を過剰に含水させることなく埋め戻すことを可能にするとともに、漁場などの環境に配慮した施工を可能にする、埋め戻し装置および埋め戻し方法を提供することにある。
上記目的は、水底地盤を埋め戻すための装置であって、
埋め戻し材を排出可能にドライな状態で収容するためのケーシングと、
前記ケーシングの下端開口部を開閉するための開閉部材と、
水中のケーシング内に圧縮空気を送るためのポンプと、
水中のケーシング内の空気圧力を外部にガイドするように設けられた排気路と、
前記排気路の排気口の目詰まりを防止するための排気ガイド部材と、
前記排気ガイド部材を備える排気路を上げ下げするための昇降手段と、
を具備する埋め戻し装置によって達成される。
上記埋め戻し装置において、排気ガイド部材は、例えば、少なくとも前記排気路の排気口近傍を隙間を隔てて囲う外管で構成されている。
前記排気路と前記排気ガイド部材は、一体回転可能に設けてもよい。
また、前述した目的は、
ケーシング内を圧縮空気で加圧することによってケーシング内への水の流入を妨げた状況下で、埋め戻し材をドライな状態で収容するケーシングを、水底の埋め戻し位置に移動させる工程と、
圧縮空気によりケーシング内への水の流入を妨げた状況下で、埋め戻し材をドライな状態で収容するケーシング下端を、埋め戻し位置の水底に近接させる工程と、
前記ケーシングの下端開口部を開けた状態で、且つ、圧縮空気によりケーシング内への水の流入を妨げた状態で、排気路とともにケーシングを引き上げる工程と、
を含む水底地盤の埋め戻し方法によって達成される。
この埋め戻し方法では、排気路とともにケーシングを引き上げる過程で、ケーシング内の埋め戻し材が水底地盤に向けて排出される。なお、排出された前記埋め戻し材の塊を、ケーシング下端の開閉部材が閉じた状態で該ケーシングにより押し潰してもよい。
本発明に係る装置および方法は、水底地盤の改良や水底環境の改善などの水上土木工事に応用することで優れた効果が達成される。
なお、本発明における「水底」の具体例としては、例えば、海底、川底、湖底が挙げられる。また、「水底地盤」の具体例としては、例えば、海底地盤、川底の地盤、湖底の地盤が挙げられる。また、「水」の具体例としては、例えば、海水、川の水、湖の水が挙げられる。
以下、水底の一例として海底を挙げ、また、水底地盤の一例として海底地盤を挙げる。
本発明に係る埋め戻し装置は、
・埋め戻し材を排出可能にドライな状態で収容するためのケーシングと、
・水中のケーシング内に圧縮空気を送るためのポンプと、
を有している。
このような構成によれば、圧縮空気によりケーシング内を排水状態に維持できるので、ケーシングに収容した埋め戻し材を、海底に排出するまでのあいだドライな状態に維持できる。したがって、ケーシング内の埋め戻し材のドライな状態が損なわれることは無く、また、埋め戻し材が過剰に海水を含水することが無いように水底地盤を埋め戻すことができる。
また本発明によれば、圧縮空気によりケーシング内への海水流入を妨げた状態を維持できるので、ケーシングに収容されている埋め戻し材が海水に晒されることが無く、水質汚濁を招くことが無いので、漁場などの環境に配慮した埋め戻しが可能になる。
また、本発明に係る埋め戻し装置は、水中のケーシング内の空気圧力を外部にガイドするように設けられた排気路を有している。これにより、過剰な圧気を排気路を介してケーシング外に逃がすことができるので、ケーシング下端から圧気が逃げることがない。したがって、ケーシング下端が海底に近接した状態で排気が行われても、当該排気(排気泡による海底土砂等の巻き上げ)に起因する水質汚濁を招くことが無く、環境に配慮した埋め戻しが可能になる。
また、本発明に係る埋め戻し装置は、排気口からの排気をガイドする排気ガイド部材を具備している。この排気ガイド部材は、排気口の目詰まりを防止する目詰まり防止手段としても機能する。このような構成により、排気路を上げ下げするときに、その先端が海底の地盤や土砂に触れたり突き刺さることがあっても、排気口に目詰まりを招くことなく、排気を海水面に向けてガイドできる。
また、本発明に係る埋め戻し装置は、ケーシングの下端開口部を開閉するための開閉部材(例えばバケット)を有している。これにより、排出された埋め戻し材を、ケーシングの下端開口部を閉じた状態で押し潰すことが可能になる。このように排出済みの埋め戻し材の塊(埋め戻し材の集合体)を押し潰すことで、当該埋め戻し材が締固まり、埋め戻し箇所の支持強度や自立性を増加させることができる。また、埋め戻し箇所の天端の管理が可能となる。
また、本発明に係る埋め戻し装置において、排気ガイド部材は、排気口近傍を隙間を隔てて囲うように設けられた外管を含んで構成されている。したがって、排気路の先端が海底地盤に突き刺さった様な状態でも、当該排気路を介してケーシング内の空気圧力を確実に排気することができる。
また、排気路にこのような外管を取り付けることで、海底の地盤中でも(すなわち排気路の先端が地盤に突き刺さったような状態でも)ケーシング内圧力管理が可能となる。
また、排気口から排出された圧縮空気(排気泡)は、その排出直後から、その周囲を囲う外管によって海底から離れた位置までガイドされるので、排気泡が海底土砂等に触れることが無い。したがって、排気口から圧縮空気が排出されるときに、当該排気(排気泡による土砂等の巻き上げ)に起因する水質汚濁を招くことが無く、環境に配慮した埋め戻しが可能になる。
また、本発明に係る埋め戻し装置において、排気ガイド部材を備える排気路は、ドリルのように回転可能に設けられている。これにより、ケーシングから埋め戻し材を排出する際に、必要に応じて、排気路を海底地盤に簡単に且つ確実に貫入することが可能になる。
また、本発明に係る埋め戻し方法では、ケーシング内を圧縮空気で加圧することによってケーシング内への海水流入を妨げた状態で、埋め戻し材を収容するケーシングを、海底の埋め戻し位置に移動させる。
これにより、ケーシング内の完全排水状態(完全排水されたケーシング内部を周囲の海水から隔離した状態)が維持され、ケーシングに収容した埋め戻し材を、排出までのあいだドライな状態に維持できる。また、ケーシング内に海水が流入することがないため、水質汚濁を招くことが無く、環境に配慮した埋め戻しが可能になる。
また、本発明に係る埋め戻し方法では、圧縮空気によりケーシング内への海水流入を妨げた状態で、埋め戻し材を収容するケーシング下端を、埋め戻し位置の海底に近接させる。すなわち、埋め戻し材をドライな状態で収容するケーシング下端を、埋め戻し位置に最接近させる。このときケーシング下端を海底に突き当ててもよい。
材料排出直前のケーシングをこのように位置決めすることで、次工程の排出時に、埋め戻し材が海水に晒された状態で海中を流れ落ちることが無い。したがって、排出過程において、埋め戻し材の過剰な含水状態を招くことが無く、また、水質汚濁を招くことが無い。そのため、埋め戻し材を収容するケーシング下端を埋め戻し位置に近接させる際には、次工程の排出時に埋め戻し材が海水に晒された状態で海中を流れ落ちることが無い程度に、また、次工程の排出過程で埋め戻し材の過剰な含水状態を招くことが無い程度に、さらに、次工程の排出過程で水質汚濁を招くことが無い程度に、ケーシング下端を海底に近接させる。
したがって、本発明によれば、ケーシング内に収容されているドライな状態の埋め戻し材を、ほとんどそのままの状態で、埋め戻し位置まで搬送することができる。しかも、その埋め戻し位置へ排出する過程で、埋め戻し材の過剰な含水状態を招くことがなく、さらに、水質汚濁を招くこともない、といった優れた効果が達成される。
また、本発明によれば、埋め戻し材の排出後においても、圧縮空気によりケーシング内への水の流入を妨げた状態が維持されている。したがって、ケーシングを用いた埋め戻し材の収容・搬送・排出という一連のサイクルを繰り返す場合に、ケーシング内の排水の手間が省けて、効率的に当該サイクルを繰り返すことができる。したがって、水中における埋め戻し材の搬送・排出を要する施工を効率的に進めることができる。
また、一サイクルを終えて次のサイクルを開始する際に、ケーシング内の海水を一気に排水することがないので、このような排水に起因する水質汚濁が発生することもない。したがって、環境に配慮した施工を行うことが可能となる。
また、本発明に係る埋め戻し方法では、海底の地盤上に排出され堆積している埋め戻し材の塊を、ケーシング下端の開閉部材が閉じた状態で該ケーシングにより押し潰す。このように排出済みの埋め戻し材を押し潰すことで、当該埋め戻し材が締め固まり、支持強度や自立性を増加させることができる。また、埋め戻し箇所の天端の管理が可能となる。
また、本発明によれば、ケーシング内に収容されていたドライな状態の埋め戻し材が、過剰に海水を含水すること無く、海底地盤上の埋め戻し位置に移行している。したがって、ケーシング下端で押し潰すときに、当該埋め戻し材が周囲に逃げることなく、その場で締め固まる。したがって海底地盤上に堆積する埋め戻し材の強度向上にも寄与できる。
また、埋め戻し位置に堆積している状態の埋め戻し材は、従来のように過剰に海水を含水しておらず、また、埋め戻し装置の自重を利用して静的な押し潰しを行うため、当該材料が巻き上がり難いので、水質汚濁を招くことが無く、環境に配慮した施工が可能になる。
本発明の実施に利用可能な作業船(地盤改良船)の一例を示す側面図と正面図である。 本発明の実施に利用可能な作業船(地盤改良船)の一例を示す平面図である。 図3(a)は図1(a)に示す作業船の船首側を示す側面拡大図であり、図3(b)は図3(a)に示す掘削兼埋め戻し装置の単体を示す側面図である。 図4(a)は図1(b)に示す作業船が具備する掘削兼埋め戻し装置を中心に示す正面拡大図であり(掘削兼埋め戻し装置に隣接する部材等の図示を適宜省略)、図4(b)は図4(a)に示す掘削兼埋め戻し装置の単体を示す正面図である。 図1(b)に示す作業船が具備する掘削兼埋め戻し装置の具体的構成を示す側面拡大図であって、図5(a)はケーシング先端にあるバケット(開閉部材)が開いた状態を示しており、図5(b)は海底地盤を掘削するときのバケットの動作を示しており、図5(c)はバケットが開いた状態であって且つ掘削翼を降ろして海底地盤を掘削しているときの状態を示しており、図5(d)はバケットを閉じて掘削土砂をケーシング内に取り込んでバケットを閉じたときの状態を示している。 図1(b)に示す作業船が具備する掘削兼埋め戻し装置の具体的構成を示す正面拡大図であって、図6(a)はケーシング内の掘削翼を上げた状態を示しており、図6(b)はケーシング内の掘削翼を下げた状態を示している。 図5(b)に示す掘削兼埋め戻し部を示す側面拡大図である。 ケーシング内圧力制御装置を示す、概略構成図、側面図、正面図である。 図9(a)は、図8(b)に示すケーシング内圧力制御装置の拡大図であり、図9(b)は、図9(a)に示す水中排気管と外管を更に拡大して示す透視図であり、図9(c)は、図9(b)に示す水中排気管と外管の断面図である。 ケーシング内圧力制御装置の機能作用を示す図である。 掘削兼埋め戻し装置を利用した海底地盤の掘削方法の一例を示す側面図と正面図である。 掘削兼埋め戻し装置を利用した埋め戻し方法の一例を示す工程図である。 作業船が具備する従来の埋め戻し装置を示す正面図である。 従来の埋め戻し方法を示す側面図と正面図である。
(作業船)
はじめに、図1〜図4に基づいて、本実施形態で一例として利用する作業船(地盤改良船)の構成について説明する。なお、本実施形態で例示する作業船は、本発明の実施に利用可能な作業機材の一例であり、本発明はこのような船体に代えて、陸上に用意した重機などを利用して実施することも可能である。
本実施形態で利用する作業船1は、図1および図2に示すような外観を有しており、
また、図3および図4の詳細図に示すとおり、主として、
・ アンカーワイヤー2を利用した作業船位置決めシステムと(図2参照)、
・ 作業船1の船首側に立設されたリーダ3と、
・ リーダ3に沿って昇降自在に設けられた掘削兼埋め戻し装置5と、
・ リーダ3の側面に設けられたガイドレールと、
・ このガイドレールに沿って昇降自在に設けられた材料投入用の昇降式バケット9と、
・ 埋め戻し材を計量して昇降式バケット9に充填するための計量用ホッパー11と、
・ 施工に用いる埋め戻し材を収容する砂箱13(材料収容箱)と、
・ 砂箱内の埋め戻し材を計量用ホッパー11へ向けて搬送するベルトコンベアー15を有している。
なお、「埋め戻し材」の具体例としては、例えば、埋め戻しに用いられる改質材などが挙げられる。
以下、作業船の主要部の構成について詳細に説明する。
(作業船位置決めシステム)
作業船位置決めシステムはGPSを用いた位置誘導画面と、図2に示すように、作業船1に固定されたウインチと、該ウインチに巻き取り・繰り出し可能に連結されたアンカーワイヤー2と、の組合せを複数セット含んで構成されている。アンカーワイヤー2が連結されたウインチは、例えば作業船の四隅近傍等に設けられている。
複数のアンカーワイヤー2の一又は二以上を選択的に操作することで、図2に示すように作業船1を海面上で任意の方向に移動させることができ、その結果、作業船1を施工現場の所望の位置に位置決めすることができる。
(掘削兼埋め戻し装置)
掘削兼埋め戻し装置5は、主として、所定位置の海底地盤を掘削するための「掘削装置」としての機能と、所定位置の海底地盤を埋め戻すための「埋め戻し装置」としての機能を兼ね備えた装置である。
なお、本実施形態では、掘削兼埋め戻し装置5に、掘削機能と埋め戻し機能の両方を具備させているが、掘削機能を省いて埋め戻し専用の装置(埋め戻し装置)として構成してもよい。
掘削兼埋め戻し装置5は、リーダ3に沿って昇降自在に設けられており、
図4、図5、図6等に示すとおり、
・埋め戻し材を排出可能にドライな状態で収容するためのケーシング32と、
・埋め戻し材をケーシング32内に導くための送給路である一対の材料供給管21と、
・材料供給管21内に埋め戻し材を投入するための材料投入口23と、
・回転駆動装置であるオーガーモーター25と、
・材料供給管21およびロッド27の下端に設けられた掘削兼埋め戻し部29と、
・オーガーモーター25の動力を掘削兼埋め戻し部29内の掘削翼35に伝達するためのロッド27を有している。
また、掘削兼埋め戻し装置5は、上記構成に加えて、ケーシング内の圧力を制御するための装置である「ケーシング内圧力制御装置」を有している。ケーシング内圧力制御装置の詳細については後述する。
材料供給管21および材料投入口23の組合せは、図6の正面図に示すとおり、掘削兼埋め戻し装置一台につき2セット設けられており、材料供給管21,21の間にロッド27が位置するように、一対の材料供給管21,21が間隔をあけて設けられている。各材料供給管21の上端側は材料投入口23に連通しており、また、その下端側は掘削兼埋め戻し部29のケーシング32内に連通している。
また、材料供給管21は、ケーシング32内に圧縮空気を送るエアー流路(圧気用パイプ)としての役割も担っている。エアーポンプから、材料供給管21を介して、ケーシング32内に圧縮空気を送り込むことで、その空気圧によって、海中に水没した状態のケーシング32内から海水を排出することが可能であり、また、ケーシング32内から海水を排出した状態を維持することが可能である。
オーガーモーター25から出力される回転動力は、一対の材料供給管21,21の間に位置するロッド27を介して(図6参照)、掘削兼埋め戻し部29のケーシング32内に設けられた掘削翼35に伝達される。
このオーガーモーター25は、図3(a)に示すとおりリーダ3に昇降自在に連結されており、また、その上端はワイヤーロープ26に連結されている。当該ワイヤーロープ26を上下方向で操作することでオーガーモーター25を含む掘削兼埋め戻し装置5の全体がリーダ3に沿って昇降する。
材料供給管21の下端に設けられた掘削兼埋め戻し部29は、
図5、図6、図7等に示すとおり、主として、
・開閉式のバケット31(開閉部材)を具備する密閉可能なケーシング32と、
・ケーシング32内で昇降可能に設けられた掘削翼35を有している。
ケーシング32は、平面視略矩形の箱型容器状の構成部材(矩形ケーシング)であり、底部の開口部を開閉可能に構成されている。また、ケーシング32の天端は、該ケーシングの上から内部に海水が入り込まないように塞いである。また、ケーシング32の天端の上面側は、ケーシングより上に位置する海水による水圧を受ける水圧受け面として機能する。ケーシング32がその天端の水圧受け面で受ける水圧は、該ケーシングを海底の地盤に圧入する際の圧入力に利用される。
また、ケーシング32の上部には、一対の材料供給管21の下端が連結されており、材料投入口23から投入された埋め戻し材は該材料供給管21を介してケーシング32内にガイドされる。また、エアーポンプから圧送された圧縮エアーは材料供給管21を介してケーシング32内に送り込まれる。掘削兼埋め戻し部29が海水中に没している場合には、該圧縮エアーの圧力によって、ケーシング32内から海水を排出することができる。すなわち、空気圧によって海水が排出された空間をケーシング32内に確保することができる。
オーガーモーター25に連結されたロッド27の下端は、ケーシング32内に設けられた掘削翼35に連結されている。掘削翼35は、ロッド27を介して伝達された動力によって回転駆動し、また図5及び図6に示すように、ケーシング32内で昇降可能に設けられている。
また、ケーシング32の先端(下端)には、開閉式のバケット31(開閉部材)が設けられている。ケーシング32とバケット31の組合せは、全体としてひとつのケーシングを構成しているともいえる。バケット31が開くことでケーシング32の底部が開口し、また、該バケット31が閉じることでケーシング32の底部が閉じて密閉される。つまり、バケット31は、海底地盤を掘削したり掘削土砂を取り込む掘削手段としての役割のほか、ケーシング32底部を開閉する蓋(開閉部材)としての役割を担っている。
このようなバケット31(開閉部材)は、開閉動作の手段として例えば油圧シリンダを有している。
バケット31が開いた状態を図5(a)に示す。この状態では、ケーシング32の底部は開口している。
バケット31が開いた状態から閉じるときの動作を図5(b)および図7に示す。このときの一連の動作(開いた状態から閉じる動作)を通じて、その先端の掘削爪によって海底地盤が掘削されるとともに、バケット31の内側およびケーシング32内に掘削土砂を取り込むことができる。
バケット31と掘削翼35を併用して海底地盤を掘削している状態を図5(c)に示す。この掘削翼35を併用した掘削では、ケーシング32内の掘削翼35が一時的に下降し、ケーシング32底部の開口部から突き出た状態で海底地盤を回転掘削している。
バケット31が閉じた状態を図5(d)に示す。この状態では、ケーシング32底部は閉じて、該ケーシング32は密閉されている。ケーシング32内に掘削土砂を取り込んでからバケット31を閉じた場合には、該ケーシング32は密閉されて、該掘削土砂はケーシング32内に閉じ込められることになる。
掘削翼35は、図6に示すようにケーシング32内で昇降可能に設けられている。
上記構成の掘削翼35は、図5(c)に示すように、必要に応じて、ケーシング32底部の開口部から突き出して、海底地盤を掘削する役割を担っている。
(昇降式バケット)
図3に示すように、作業船1の船首側にリーダ3が立設されており、このリーダ3の側面に設けられたガイドレールに沿って、埋め戻し材などの材料投入用の昇降式バケット9が昇降する。この昇降式バケット9は、掘削兼埋め戻し装置5の材料投入口23に埋め戻し材を投入する役割を担う。
昇降式バケット9への埋め戻し材の充填は、計量ホッパー11を介して行われる。作業船1に設けられた砂箱13には埋め戻し材が収容されており、ベルトコンベアー15を介して計量ホッパー11へ搬送される。
(ケーシング内圧力制御装置)
次に、図8、図9に基づいて、前述した掘削兼埋め戻し装置5が具備する「ケーシング内圧力制御装置」について説明する。
図8は、掘削兼埋め戻し装置が具備するケーシング内圧力制御装置を示す、概略構成図、側面図、正面図である。なお、システム構成の特徴を容易に理解できるように、図8(a)には、システム構成の要部のみを概略的に図示する。
図9(a)は、図8(b)に示すケーシング内圧力制御装置の拡大図であり、図9(b)は、図9(a)に示す水中排気管56と外管71を更に拡大して示す透視図であり、図9(c)は、図9(b)に示す水中排気管56と外管71の断面図である。
後述するとおり、本実施形態では、材料供給管21を介してケーシング32内に圧縮空気を送り込むことを特徴の一つとしている(図12(a)を参照)。そして、本実施形態のケーシング内圧力制御装置は、ケーシング32内の空気圧(ケーシング32内に送り込まれた圧縮空気の圧力)を制御する役割を担っている。
本実施形態のケーシング内圧力制御装置は、図8に示すとおり、主として、
・ケーシング32内に圧縮空気を送るためのエアーポンプ51と、
・ケーシング32内の空気圧を制御するための排気路53と、
・この排気路の排気口60からの排気泡をガイドする外管71と、
・排気路53の先端排気口を水中で上げ下げするための昇降モーター55(昇降手段)を
具備している。
エアーポンプ51は、圧気用パイプを通して圧縮空気をケーシング32内に送り込む。本実施形態では、圧気用パイプとして材料供給管21(図6等参照)を利用しているが、この材料供給管とは別に、ケーシング32内に圧縮空気を送るための専用のエアー流路を設けてもよい。
排気路53は、全体として、ケーシング32内の空気圧をケーシングの外部(海水中)にガイドするように設けられている。この排気路53は、水中排気管56と、排気バイパス管57と、排気ホース58と、水中排気管バルブ59を含んで構成されている。
水中排気管56の先端にある水中排気口60は、作業船を用いた施工時に海水中に水没した状態にあり、当該水中排気管56は、この状態で昇降モーター55によって上げ下げ可能に設けられている。水中排気管56の上下動の距離は特に限定されないが、例えば、ケーシング32の上端と下端の深度範囲内の距離で水中排気口60を上下動(縦方向の移動が)できるように、水中排気管56の長さやと昇降モーター55などを設定する。
また、水中排気管56の先端側には、水中排気口60の近傍を取り囲むように外管71が設けられている。この外管71は、隙間を隔てて水中排気管56を取り囲むように、水中排気管56の先端側に取り付けられている。水中排気管56と外管71の間には、図9(b)(c)に示す様に、排気泡をガイドするための隙間である排気泡通過部73が形成されている。外管71の下端は、図9(a)(b)に示す様に尖らせてある。これにより、外管71を具備する水中排気管56を図12(b)に示す様に地盤に突き刺す際に、その貫入抵抗を軽減させることができる。
昇降モーター55によって水中排気管56を上げ下げする際には、水中排気管56と外管71が一体となって上下動する。この外管71は、水中排気口60の目詰まりを防止する目詰まり防止手段として機能するとともに、水中排気口60から排出される排気泡を海水面に向けてガイドする排気泡ガイド手段として機能する。
なお、外管71を具備する水中排気管56は、回転可能に設けられてもよい。また、外管71を具備する水中排気管56を、ドリルの如く回転するように設けてもよい。また、そのように回転させるためのモーターを、ケーシング内圧力制御装置に設けてもよい。
排気バイパス管57は、ケーシング32内の空気圧(圧縮空気)をケーシング外部の水中排気管56にガイドする役割を担っている。排気バイパス管57の一端はケーシング32内(天端)に接続され、他端は、水中排気管バルブ59と排気ホース58を介して水中排気管56に接続されている。
排気ホース58は、可撓性の耐圧耐水ホースで構成されており、その一端は水中排気管バルブ59に接続され、他端は水中排気管56に接続されている。なお、水中排気管56が上下動する際には、排気ホース58はその動きに追従するので、水中排気管56の動作によって両者の接続が外れることはない。
上記構成において、エアーポンプ51から圧気用パイプを通してケーシング32内に送り込まれた圧縮空気は、ケーシング内に収容されて、その空気圧によって海水をケーシング外に押し出す。
また、ケーシング32内に収容された圧縮空気は、排気バイパス管57によってガイドされ、更に、水中排気管バルブ59と排気ホース58を介して、水中排気管56にガイドされる。したがって、水中排気管バルブ59が開いている状況下で、エアーポンプ51から圧縮空気が圧送されている間は、ケーシング32内の圧縮空気は排気路53によってガイドされて、水中排気口60から水中へ排気され続ける。
(ケーシング内圧力制御装置の機能作用)
次に、図10に基づいて、ケーシング内圧力制御装置の機能作用の概要について説明する。
図10は、ケーシング内圧力制御装置の機能作用を示す図である。
図10に示すように、ケーシング32下端位置の深度に水中排気口60を位置決めした水中排気管56を、昇降モーター55によって上昇させると、これに連動して(上昇する水中排気口60に追従するように)、ケーシング内水位も上昇する。逆に、ケーシング上端位置の深度に水中排気口60を位置決めした水中排気管56を、昇降モーター55によって下降させると、これに連動して(下降する水中排気口60に追従するように)、ケーシング内水位も下降する。すなわち、水中排気口60(水中排気管56)の上下動に連動して、ケーシング内水位が上下動する。
このように、(ケーシング内に通ずる)水中排気管56の水中排気口60を水中で上げ下げすることで、水中のケーシング32に対する水中排気口60の相対高さに応じて、ケーシング内の空気圧が変動するので、ケーシング内圧力の制御が簡単である。また、このような機能を簡単な装置構成で実現することができる。
また、ケーシング内に送り込んだ圧縮空気の圧力によって、ケーシング内への海水流入を簡単に妨げることができる。また、ケーシング内にすでに海水が進入している場合には、その空気圧によって、ケーシング内の海水をケーシング外に排出する(空気圧によって押し出す)ことができる。したがって、水中排気口60(水中排気管56)を上げ下げするだけで、ケーシング内水位をコントロールすることができるので、必要なときに簡単にケーシング内を排水することができる。なお、ケーシング内水位をコントロールする際、水中排気口60を上下動させる幅は、ケーシング32の上端と下端の深度範囲内である。
(掘削兼埋め戻し装置による掘削)
次に、図11に基づいて、掘削兼埋め戻し装置5を用いた掘削について説明する。
海底地盤の掘削においては、掘削兼埋め戻し装置5は「掘削装置」として機能する。
掘削において、掘削兼埋め戻し装置5は、図11に示すとおり、
(a) 油圧駆動式のバケット31で海底地盤を掘削し、
その際、必要に応じて、掘削翼35による回転掘削を併用し、
(b) 掘削した土砂をケーシング32内に取り込んで、海中で別の場所まで移動させ、
(c) ケーシング32内に取り込んだ掘削土砂を、任意の場所・任意のタイミングで、該ケーシングから海底地盤へ向けて排出する。
(掘削兼埋め戻し装置による埋め戻し)
次に、図12に基づいて、掘削兼埋め戻し装置5を用いた埋め戻しについて説明する。
海底地盤の埋め戻しにおいては、掘削兼埋め戻し装置5は「埋め戻し装置」として機能する。
なお、次に述べる工程a〜dは、図12に示す工程(a)〜(d)に対応している。
工程a:
はじめに、ケーシング内圧力制御装置の水中排気口60を、ケーシング32の下端位置の深度に位置決めする。その結果、エアーポンプから圧気用パイプを介して送られる圧縮空気でケーシング内が満たされ、その圧縮空気の加圧力によって、ケーシング内への海水流入が妨げられる。つまり、ケーシング32の下端と水中排気口60の深度を水中で揃えることで、ケーシング内が完全排水された状態が確保される。なお、ケーシング内の容量を超える過剰な圧縮空気は、水中排気管56を介して水中排気口60から排気され、更に、水中排気口60を取り囲む外管71によって水面方向にガイドされる。
以後、ケーシング内の完全排水状態が継続する。
続いて、所定量のドライな状態の埋め戻し材を、材料供給管21を介してケーシング32内に投入する。このとき、ケーシング下端のバケット31(開閉部材)を閉じている。したがって、ケーシング32内に投入された埋め戻し材は、バケット31を超えて海中に流れ落ちることなく、ケーシング32内にドライな状態のままで収容される。
なお、「ドライな状態」には、乾いた状態、海水で濡れていない状態、海水を過剰に含水していない状態などが含まれる。
工程b:
次に、埋め戻し材をドライな状態で収容するケーシング32を、図12(b)に示すように海底の埋め戻し位置に移動させて、この埋め戻し位置に最接近させる。
なお、埋め戻し位置は、粘性地盤取込後等の凹んだ掘削孔や凹地でもよく、あるいは、平らな海底地盤でもよい。本実施形態では、埋め戻し位置の一例として、図12(b)に示すような掘削孔を想定している。この掘削孔は、前述した掘削工程(図11参照)で海底に形成されたものである。
続いて、完全排水状態で埋め戻し材を収容するケーシング下端を、埋め戻し位置の海底に突き当てる。図12(b)に示す実施形態では、凹んだ掘削孔(埋め戻し位置)にケーシングを挿入して、ケーシング下端の閉じたバケット31を孔底の地盤に突き当てている。
ケーシング32内の埋め戻し材は、該ケーシングから排出される直前までドライな状態に保持されている必要がある。そのためには、ケーシンング32は、掘削孔の孔底に突き当てた状態でも、完全排水状態を維持している必要がある。すなわち、ケーシング32を海底地盤に突き当てた状態でも、ケーシング32の下端と水中排気口60の深度を揃えた状態に維持する必要がある。そこで、ケーシング32を海底地盤に突き当てる際には、図12(b)に示すように、必要に応じて、外管71を被せた状態の水中排気管56を海底地盤に貫入させる。
外管71を具備する水中排気管56を海底地盤に貫入させる際には、外管71と水中排気管56を一体的にドリルの様に回転させてもよい。これにより、貫入抵抗が軽減して、外管71を具備する水中排気管56を海底地盤に容易に貫入することができる。つまり、掘削孔に挿入されたケーシング下端の深度に対し、水中排気口60の深度を合わせることができる。
工程c:
次に、ケーシング32内の完全排水を維持した状態で、バケット31を開けて、ケーシング32の下端開口部を開口させる。すなわち、ケーシング32の下端と水中排気口60の深度を揃えた状態で、バケット31を開放させる。この状態から、外管71を具備する水中排気管56とともにケーシング32を引き上げる。このケーシングの引き上げに伴って、ケーシング内に収容されていたドライな状態の埋め戻し材の塊が、海底地盤に向けて相対的に排出される。このとき、排出する埋め戻し材が海中を流れ落ちることの無いように(埋め戻し材が海水に晒されて洗われることが無いように)、埋め戻し材の荷重を地盤上に預けた状態で、ケーシング32を引抜く。このときも、図12(c)に示すように、ケーシング32の下端と水中排気口60の深度を揃えて、ケーシング内の完全排水状態を維持する。そして、この完全排水状態を維持しながらケーシング32を引抜くことで、ケーシング内に収容されていたドライな状態の埋め戻し材の塊が、ケーシング内から海底地盤上(掘削孔)に移行する。
以上の工程を経て、ケーシング内に収容されていたドライな状態の埋め戻し材の塊が、海底地盤上の所定位置に排出され、対象の埋め戻し位置(掘削孔)が埋め戻し材の塊によって埋め戻される。この材料排出の過程では、図12(b)に示すようにケーシングを取り囲む孔壁によってある程度の閉塞状態が確保されていることに加え、掘削孔底部に対してケーシング内の埋め戻し材を直接的に排出することが可能であるため、過剰な海水を含水させることなく埋め戻すことが可能である。
工程d:
埋め戻し材の排出が完了したら、ケーシング32の下端のバケット31を再び閉じる。
そして、排出された埋め戻し材の塊を、必要に応じて、ケーシング下端(閉じた状態のバケット)により押し潰す。
(むすび)
上述した実施形態は、特許請求の範囲に記載した本発明の例示であって、本発明の形態は必ずしもこれに限定されるものではない。
また、上述した実施形態で例示した作業船は、本発明の実施に利用可能な作業機材の一例であり、本発明はこのような船体なしでも実施することが可能である。すなわち、上述した実施形態では船体を利用していたが、これに代えて、例えば陸上に用意した移動式重機に、埋め戻し装置などの必要機材を取り付けて、陸上から埋め戻しを実施することも可能である。また、このような陸上に用意した重機を利用して施工を行う場合には、当該重機を護岸や桟橋などに設置して必要な作業を行うことも可能である。
また、本発明の用途は、海底地盤の埋め戻しに限定されるものではなく、川底の埋め戻しや、湖底の埋め戻しにも利用可能である。
1 作業船(地盤改良船)
2 アンカーワイヤー
3 リーダ
5 掘削兼埋め戻し装置(掘削装置/埋め戻し装置)
13 砂箱(材料収容箱)
15 ベルトコンベアー
21 材料供給管(材料送給路/流路)
23 材料投入口(材料投入口)
25 オーガーモーター(回転駆動装置)
26 ワイヤーロープ
27 ロッド
29 掘削兼埋め戻し部(掘削手段/埋め戻し手段)
31 バケット(掘削手段/開閉部材)
32 ケーシング
35 掘削翼
51 エアーポンプ
53 排気路
55 昇降モーター(昇降手段)
56 水中排気管
57 排気バイパス管
58 排気ホース
59 水中排気管バルブ
60 水中排気口
71 外管(排気ガイド部材)
73 排気泡通過部(隙間)

Claims (5)

  1. ドライな状態の埋め戻し材を水中のケーシングに導く材料供給管と、前記材料供給管により導かれた埋め戻し材をドライな状態で収容するケーシングと、を具備する埋め戻し装置を利用して水底地盤を埋め戻す方法であって、
    ドライな状態の埋め戻し材を、材料供給管を介して水中のケーシング内に投入する工程と、
    埋め戻し材をドライな状態で収容するケーシングを、水底の埋め戻し位置に移動させる工程と、
    埋め戻し材をドライな状態で収容する前記ケーシングの下端を、埋め戻し位置の水底に近接させる工程と、
    前記ケーシングの下端開口部を開けた状態で、且つ、圧縮空気によりケーシング内への水の流入を妨げた状態で、排気路とともにケーシングを引き上げる工程と、を含み、
    ケーシングの引き上げに伴って、ケーシング内に収容されていた埋め戻し材がケーシングから排出され、
    前記埋め戻し材は、ケーシングから排出される直前までケーシング内でドライな状態に保持されている、ことを特徴とする埋め戻し方法。
  2. 排気路とともにケーシングを引き上げる過程で、ケーシング内の埋め戻し材が水底地盤に向けて排出され、
    排出された前記埋め戻し材を、ケーシング下端の開閉部材が閉じた状態で該ケーシングにより押し潰す工程を、さらに含むことを特徴とする請求項1に記載の埋め戻し方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法を利用して水底地盤を埋め戻すための装置であって、
    ドライな状態の埋め戻し材を、水中のケーシングに導くための材料供給管と、
    前記材料供給管により導かれた前記埋め戻し材をドライな状態で収容するためのケーシングと、
    前記ケーシングの下端開口部を開閉するための開閉部材と、
    水中のケーシング内に圧縮空気を送るためのポンプと、
    水中のケーシング内の空気圧力を外部にガイドするように設けられた排気路と、
    前記排気路の排気口からの排気をガイドする排気ガイド部材と、
    を具備する埋め戻し装置。
  4. 前記排気ガイド部材は、少なくとも前記排気路の排気口近傍を隙間を隔てて囲う外管で構成されている、ことを特徴とする請求項3に記載の埋め戻し装置。
  5. 水底地盤を埋め戻すための装置であって、
    埋め戻し材をドライな状態で収容するためのケーシングと、
    前記ケーシングの下端開口部を開閉するための開閉部材と、
    水中のケーシング内に圧縮空気を送るためのポンプと、
    水中のケーシング内の空気圧力を外部にガイドするように設けられた排気路と、
    前記排気路の排気口からの排気をガイドする排気ガイド部材とを具備し、
    前記排気路と前記排気ガイド部材が一体回転可能に設けられている埋め戻し装置。
JP2018012995A 2018-01-29 2018-01-29 埋め戻し装置および埋め戻し方法 Active JP6393004B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018012995A JP6393004B1 (ja) 2018-01-29 2018-01-29 埋め戻し装置および埋め戻し方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018012995A JP6393004B1 (ja) 2018-01-29 2018-01-29 埋め戻し装置および埋め戻し方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6393004B1 true JP6393004B1 (ja) 2018-09-19
JP2019131981A JP2019131981A (ja) 2019-08-08

Family

ID=63579979

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018012995A Active JP6393004B1 (ja) 2018-01-29 2018-01-29 埋め戻し装置および埋め戻し方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6393004B1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5540005A (en) * 1995-07-21 1996-07-30 Lynch; Robert P. Contaminated marine sediments dredging apparatus
JP2012117334A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Masakazu Tanigawa 撹拌装置付き掘削バケット
JP2014025315A (ja) * 2012-07-30 2014-02-06 Jfe Steel Corp 盛土施工方法
JP2014094832A (ja) * 2012-10-11 2014-05-22 Penta Ocean Construction Co Ltd 浚渫用グラブバケット
JP6209698B1 (ja) * 2016-04-11 2017-10-04 Jfeスチール株式会社 水底地盤の改良方法、作業船、バケット内圧力制御システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5540005A (en) * 1995-07-21 1996-07-30 Lynch; Robert P. Contaminated marine sediments dredging apparatus
JP2012117334A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Masakazu Tanigawa 撹拌装置付き掘削バケット
JP2014025315A (ja) * 2012-07-30 2014-02-06 Jfe Steel Corp 盛土施工方法
JP2014094832A (ja) * 2012-10-11 2014-05-22 Penta Ocean Construction Co Ltd 浚渫用グラブバケット
JP6209698B1 (ja) * 2016-04-11 2017-10-04 Jfeスチール株式会社 水底地盤の改良方法、作業船、バケット内圧力制御システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019131981A (ja) 2019-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6209698B1 (ja) 水底地盤の改良方法、作業船、バケット内圧力制御システム
US4696607A (en) Slurry trench method and apparatus for constructing underground walls
KR100729864B1 (ko) 준설선
JP6936456B1 (ja) 水底地盤改良方法
HUE030692T2 (en) Pumping tool for towing by towed self-loading suction dredger and towed self-loading suction dredger equipped with such a pumping device
CN101289852A (zh) 水上基坑旋喷桩止水帷幕施工工艺
CN107059857A (zh) 深水倾斜岩面条件下的钢护筒跟进方法
CN113356246A (zh) 一种坚硬河床下组合式围堰施工方法
JP6435073B1 (ja) 水底地盤へのケーシング圧入装置、ケーシング、水底の土砂取込み方法
US3799614A (en) Method and apparatus for excavating settled body of solids
JP6393004B1 (ja) 埋め戻し装置および埋め戻し方法
USRE28945E (en) Method and apparatus for excavating settled body of solids
JP6393003B1 (ja) 水底地盤への圧入装置および圧入方法
KR100508886B1 (ko) 수중 오니제거 로보트
US4360291A (en) Subsea foundation
JP2007070988A (ja) ポンプ浚渫方法
CN115478543A (zh) 一种人工挖孔桩基坑支护结构及施工方法
JP6903297B1 (ja) 深堀窪地の埋戻し方法
CN211642530U (zh) 一种多功能工程船
JP7002735B1 (ja) 水底地盤改良装置
JP4305309B2 (ja) 水底トンネルの施工方法および水底掘削推進機
JP2585195B2 (ja) 水中作業機
JPS6073921A (ja) 水中掘削装置
JP7349692B1 (ja) 水中の盛土構造物の造成方法
JP7389440B1 (ja) 水底地盤改良装置、水底地盤改良方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180129

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20180129

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180320

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180320

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180817

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180823

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6393004

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250