JP6936456B1 - 水底地盤改良方法 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、本発明における「水底」の具体例としては、例えば、海底、川底、湖底が挙げられる。また、「水底地盤」の具体例としては、例えば、海底地盤、川底の地盤、湖底の地盤が挙げられる。また、「水」の具体例としては、例えば、海水、川の水、湖の水が挙げられる。
以下、本発明の説明に於いて水底の一例として海底を挙げ、また、水底地盤の一例として海底地盤を挙げる。
このように本発明では、材料供給路が、攪拌混合手段の上方に改良材の排出口を有していて、ケーシング内の攪拌混合手段の真上(手前)まで改良材をガイドするようになっている。
したがって、ケーシングを海底地盤に圧入した状態であっても、(ケーシング内に取り込まれた地盤に邪魔されることなく)改良材をケーシング内の攪拌混合手段まで確実に供給することができる。すなわち、ケーシングを地盤に圧入した後の攪拌工程の途中であっても、改良対象地盤に対し改良材を確実に行き渡らせることができる。
通常、改良材は、自重によって材料供給路の内部を自由落下し、下端の排出口から排出される。しかしながら、改良材の種類によっては、材料供給路の排出口の近傍で、改良材が時折滞留し、改良材の自由落下を妨げることが想定される。
そこで、改良材排出補助手段を設け、その圧縮エアーによって材料供給路からの改良材の排出を促すようになっている。圧縮エアーによる衝撃波により、出口付近で停滞した改良材に対し瞬間的なインパクトを与えることで、当該改良材に対し排出のきっかけが与えられ、改良材の排出を促すことが可能になる。
このように、本発明では、ケーシング内での攪拌混合手段の昇降動作にかかわらず、攪拌混合手段とその真上の排出口の相対距離は、常に一定の至近距離に保たれるので、ケーシング内に取り込んだ地盤に邪魔されることなく、改良材を確実に攪拌混合手段に到達させることができる。
このように、はじめにケーシングを目標深度まで圧入し、その後で、圧入状態のケーシング内の攪拌混合手段に向けて改良材を送り込むことで、投入した改良材が海底地盤の天端に纏まって堆積することがない。したがって、前述した背景技術のごとく、改良材の攪拌混合のために極めて長いストローク(改良対象深度区間の天端〜下端に及ぶ広大な範囲)で攪拌混合装置を繰返し上げ下げする必要がない。
また、本発明では、ケーシングを海底地盤に圧入した状態で、ケーシング内の攪拌混合手段に向けて改良材を送り込むようになっている。したがって、攪拌混合手段により原地盤を下から上に向けて改良する過程で、必要量の改良材を複数回に分けて投入することも可能であり、改良材の散逸や偏りを防止できる。
よって、上述した特徴を具備する本発明によれば、改良材の攪拌混合のために長いストローク(改良対象深度区間の天端〜下端に及ぶ広大な範囲)での攪拌混合装置の上げ下げが不要となり、その結果、改良材の攪拌混合工程の短縮を図ることが可能となり、また、それによって施工コストの減縮を図ることが可能となる。
このように、対象地盤の下から上に向けて改良する過程で、攪拌混合手段を短いストロークで昇降させることで、下から上に向かう攪拌工程で上下方向の攪拌混合が高頻度で細かく行われ、より均一な攪拌混合が可能となる。
このように、攪拌混合手段を時折降下させつつ、対象地盤の下から上に向けて改良を行うことで、より均一な攪拌混合が可能となる。
このように改良対象の原地盤を予め解泥し細かくしておくことで、その後の攪拌工程で改良材を細かく混ぜ込むことができ、高品質の地盤改良が可能となる。
加水する方法としては、ケーシングの海底地盤への圧入と同時に水をケーシング内に取り込んで解泥する方法でもよいし、改良材の供給路に水配管を付帯させて、解泥工程中に攪拌混合手段に向けて水をポンプ等で圧送させる方法でもよい。
カルシア改質材は、鉄鋼スラグの一種である転炉系製鋼スラグを原料として成分管理と粒度調整した材料である。したがって、改良材として「カルシア改質材」を利用することで、従来廃棄物として扱われてきた鉄鋼スラグを、資源として有効活用することができる。
本発明の実施に用いる作業船1(地盤改良船)は、図1(a)に示すような外観を有しており、海面上で任意の方向に移動することができる。すなわち、作業船1を施工現場の所望の位置に位置決めすることができ、その装備を利用して図1(b)に示すようにその真下の海底地盤を改良することが可能である。
・ 作業船1の船首側に立設されたリーダ2、
・ リーダ2に沿って昇降自在に設けられた水底地盤改良装置3、
などを有している。
作業船1が具備する水底地盤改良装置3は、主として、所定位置の海底地盤を掘削する「掘削装置」としての機能と、水底地盤改良装置3のケーシング32内に取り込んだ海底地盤と改良材を攪拌混合する「攪拌混合装置」としての機能を兼ね備えた装置である。
図2に示すとおり、
・ケーシング32や掘削兼攪拌混合翼35を備えた掘削兼攪拌混合部11と、
・改良材をケーシング32内に導くための流路等を含む管路13と、
・管路13内に改良材を投入するための改良材投入口15と、
・掘削兼攪拌混合翼35をロッド等を介して回転駆動するためのオーガーモーター17を
有している。
・ケーシング32へ送給する予定の改良材を一時的に保持可能な材料保持部21と、
・ケーシング32の支持部材として機能する外管23と、
・外管23の内側で昇降可能に設けられた内管からなる材料供給路25と
・材料保持部21と材料供給路25の間に設けられた制御弁(圧力差開閉弁)27を
有している。
また、改良材として改質材を用いる場合、その材料は特に限定されず、鉄鋼スラグ、セメント、セメント系固化材、生石灰、石灰系固化材など土質改良効果を備える材料であれば問わない。
利用可能な改質材の具体例としては、経時的な水和反応によって強度を発現させる材料、例えばカルシア改質材が挙げられる。カルシア改質材は、鉄鋼スラグの一種である転炉系製鋼スラグを原料として成分管理と粒度調整した材料である。したがって、改良材として「カルシア改質材」を利用することで、従来廃棄物として扱われてきた鉄鋼スラグを、資源として有効活用することができる。
図2、図3に示すとおり、主として、
・開閉式のグラブ31(掘削手段)を具備する密閉可能なケーシング32と、
・ケーシング32内で昇降可能に設けられた掘削兼攪拌混合翼35(攪拌混合手段)と、
を有している。
・ケーシング32内の原地盤、
・管路13を介してケーシング32内に投入された改良材、
をケーシング内で攪拌混合する役割を担っている。
また、必要に応じて、ケーシング32底部の開口部から突き出して、海底地盤を掘削するといった役割を担っている。
グラブ31が開いた状態を図3(a)に示す。この状態では、ケーシング32の底部は開口している。グラブ31が開いた状態でケーシングを海底地盤に圧入することで、圧入に伴ってケーシング32内に海底地盤を取り込むことができる。
グラブ31が閉じた状態を図3(b)に示す。この状態では、ケーシング32底部は閉じて、該ケーシング32は密閉されている。ケーシング32内に海底地盤を取り込んでからグラブ31を閉じた場合には、該ケーシング32は密閉されて、該海底地盤はケーシング32内に閉じ込められることになる。
次に、図4に基づいて、水底地盤改良装置3が具備する「ケーシング内圧力制御装置」について説明する。
・ケーシング32内に圧縮空気を送るためのエアーポンプ51と、
・ケーシング32内の空気圧を制御するための排気路53を
具備している。
次に、上記構成を具備するケーシング内圧力制御装置の機能作用の概要について、図4(b)に基づいて説明する。
次に、前述した特徴を具備する水底地盤改良装置を用いた、海底地盤の改良方法について説明する。
主として図5に基づいて、施工手順を具体的に説明する。
なお、次に述べる工程a〜kは、図5(a)〜(k)に対応している。
はじめに、材料供給路21を介してケーシング32内に圧縮空気を送り込んで、該ケーシング内の海水を排水し、ケーシング内を空洞にする。すなわち、空気圧によりケーシング32内に海水の無い空間を確保する。以後、空気圧の押し出し作用によってケーシング32内に海水が流れ込まない排水状態が保持される。
また、ケーシング32が下端に具備する開閉式のグラブ31を、図3(a)に示すように開いた状態にセットする。なお、図5では、ケーシング32が下端に具備するグラブ31の図示を省略している。
そして、水底地盤改良装置3を作業船のリーダ2に沿って吊り下ろし、ケーシング32の下端(グラブ31の先端)を、改良対象の海底地盤の天端に突き当てる。
次に、海底地盤へのケーシング32の圧入を開始する。ケーシング32を圧入する過程で、当該ケーシング32内に海底地盤が取り込まれる。ケーシング32の圧入原理については、図6、図7に基づいて後述する。
なお、ケーシング32の圧入過程で、ケーシング32の先端にあるグラブ31の開閉を繰り返して、海底地盤を(グラブ31の開閉動作を利用して)ケーシング32内に取り込むようにしてもよい。
ケーシング32の圧入が、図5(b)に示すように改良対象深度区間の下端(目標深度)に達したら、ケーシング32の圧入を停止する。この時点で、改良対象深度区間の天端から下端に及ぶ海底地盤が、ケーシング32内に取り込まれている。
改良対象深度区間の天端から下端に及ぶ海底地盤をケーシング32内に取り込んだら、該ケーシング先端のグラブ31を閉じる。図3(b)参照。これによりケーシング32の内部が密閉され、ケーシング32内の原地盤がケーシングにより周囲から隔離される。
次に、上記工程bのケーシング圧入工程でケーシング32内に取り込まれた海底地盤を(すなわち、ケーシング32により周囲から隔離された原地盤を)、ケーシング32内の掘削兼攪拌混合翼35を利用して解泥する。
ケーシング32内の原地盤に対する解泥工程では、掘削兼攪拌混合翼35を回転駆動させつつ、ケーシング32内の上端位置から下端位置へ向けて下降させる。これにより、工程bのケーシング圧入工程でケーシング32内の原地盤が、上から下まで掘削兼攪拌混合翼35によって解きほぐされる。
なお、図5(b)〜(c)に示す実施形態では、はじめに圧入工程を実施し、次いで、解泥工程を実施しているが、圧入工程と解泥工程を同時に進めてもよい。また、解泥工程の実施タイミングは、攪拌工程(図5(d)〜(j))を実施する前に行うものである限り特に限定されるものではない。
以後(工程d〜工程jにおいて)、ケーシング32を定位置に保持する。すなわち、ケーシング32の下端が改良対象深度区間の下端に達した状態を保持して、改良対象深度区間の地盤改良を実施する。
次に、管路13が具備する材料供給路25を通じて、改良材をケーシング32内に投入する。このとき、手動で又は自動で、改良材排出補助手段40の圧縮エアー吐出口41から圧縮エアーを吐出し、その衝撃波によって材料供給路25からの改良材の排出を促す。図3参照。後で実施する工程e、工程gでも同様である。
材料供給路25は、掘削兼攪拌混合翼35の真上に改良材の排出口26を有しているので、投入された改良材は、ケーシング32内の掘削兼攪拌混合翼35まで確実に供給される。
この工程で投入する改良材の量は、例えば、改良対象深度区間の下層部(上中下の三層に分けた場合の下層領域)を改良するのに必要な量とする。
なお、投入する改良材の量は特に限定されず、改良対象深度区間の天端から下端に及ぶ原地盤を改良するのに必要な全量を、攪拌工程の開始時に一度に纏めて投入してもよく、あるいは、改良対象深度区間を複数層に分け、単層分の改良に必要な量をだけを投入してもよい。本実施形態では、改良材の供給を、攪拌工程の開始時(図5の工程(d))と、攪拌工程の途中(図5の工程(f)(h))で実施している。改良対象深度区間を複数層に分ける場合、改良対象深度における層区分は、ケーシング32を吊持するワイヤーロープの繰り出し長を用いて区分してもよいし、ケーシングの上端面に深度計を設置して区分するようにしてもよい。
ケーシング32内への改良材の投入後、ケーシング32内の掘削兼攪拌混合翼35を回転させつつ、「ケーシング32内の原地盤」と「ケーシング32内に投入した改良材」とを攪拌混合する。このとき、ケーシング32内で掘削兼攪拌混合翼35を回転させながら同時に短いストロークで小刻みに昇降させつつ、昇降式の掘削兼攪拌混合翼35による攪拌混合位置を下から上に向かって移動させる。つまり、ケーシング32内の原地盤を下から上に向けて改良する過程で、掘削兼攪拌混合翼35を回転させつつ短いストロークで繰返し昇降させる。
上記の要領で、「ケーシング32内の原地盤」と「ケーシング32内に投入した改良材」とを攪拌混合することで、原地盤と改良材とが混合してなる改良土が形成される。改良土が形成された部分の地盤は改良されている。
前記工程dと同様に、ケーシング32内で掘削兼攪拌混合翼35を回転させながら同時に小刻みに昇降させつつ、掘削兼攪拌混合翼35による攪拌混合位置を更に下から上に向かって移動させる。また、ケーシング32内の原地盤を下から上に向けて改良する過程で、掘削兼攪拌混合翼35を回転させつつ小刻みに昇降させる。
ケーシング32内における掘削兼攪拌混合翼35の位置が、改良対象深度区間の下層部の天端(中層部の下端)に達したら、再び、管路13が具備する材料供給路25を通じて、改良材をケーシング32内に投入する。この工程で投入する改良材の量は、例えば、改良対象深度区間の中層部(上中下の三層に分けた場合の中層領域)を改良するのに必要な量とする。
なお、本実施形態において、材料供給路25は、その排出口26がケーシング32内での掘削兼攪拌混合翼35の昇降動作に追随するように設けられている。すなわち、掘削兼攪拌混合翼35と材料供給路25は、一体となって昇降できるように一体的に構成されているため、掘削兼攪拌混合翼35とその真上の排出口26の相対距離は、常に一定の至近距離に保たれる。
ケーシング32内への改良材の投入後、ケーシング32内の掘削兼攪拌混合翼35を回転させつつ、「ケーシング32内の原地盤」と「ケーシング32内に投入した改良材」とを攪拌混合する。このとき、ケーシング32内で掘削兼攪拌混合翼35を回転させながら同時に短いストロークで小刻みに昇降させつつ、掘削兼攪拌混合翼35による攪拌混合位置を更に上に向かって移動させる。つまり、ケーシング32内の原地盤を更に上に向けて改良する過程で、掘削兼攪拌混合翼35を回転させつつ小刻みに昇降させる。
前記工程fと同様に、ケーシング32内で掘削兼攪拌混合翼35を回転させながら同時に小刻みに昇降させつつ、掘削兼攪拌混合翼35による攪拌混合位置を更に下から上に向かって移動させる。また、ケーシング32内の原地盤を下から上に向けて改良する過程で、掘削兼攪拌混合翼35を回転させつつ小刻みに昇降させる。
ケーシング32内における掘削兼攪拌混合翼35の位置が、改良対象深度区間の中層部の天端(上層部の下端)に達したら、再び、管路13が具備する材料供給路25を通じて、改良材をケーシング32内に投入する。この工程で投入する改良材の量は、例えば、改良対象深度区間の上層部(上中下の三層に分けた場合の上層領域)を改良するのに必要な量とする。
ケーシング32内への改良材の投入後、ケーシング32内の掘削兼攪拌混合翼35を回転させつつ、「ケーシング32内の原地盤」と「ケーシング32内に投入した改良材」とを攪拌混合する。このとき、ケーシング32内で掘削兼攪拌混合翼35を回転させながら同時に短いストロークで小刻みに昇降させつつ、掘削兼攪拌混合翼35による攪拌混合位置を更に上に向かって移動させる。つまり、ケーシング32内の原地盤を更に上に向けて改良する過程で、掘削兼攪拌混合翼35を回転させつつ小刻みに昇降させる。
前記工程hと同様に、ケーシング32内で掘削兼攪拌混合翼35を回転させながら同時に小刻みに昇降させつつ、掘削兼攪拌混合翼35による攪拌混合位置を更に下から上に向かって移動させる。また、ケーシング32内の原地盤を下から上に向けて改良する過程で、掘削兼攪拌混合翼35を回転させつつ小刻みに昇降させる。
掘削兼攪拌混合翼35による攪拌混合が、改良対象深度区間の天端に達したら、掘削兼攪拌混合翼35を停止する。
次に、グラブ31を開き(図3(a)参照)、ケーシング32を地盤から引抜き、その後、改良後の地盤の天端を整地する。以上の工程を経て、1地点の地盤改良が完了する。
次に、図5(b)の圧入工程におけるケーシング圧入の原理について、図6、図7に基づいて具体的に説明する。
図6(1)(2)は、図5(b)の圧入工程におけるケーシング圧入原理を示す図である。
図7(1)(2)(3)は、図5(b)の圧入工程におけるケーシング圧入原理を更に詳細に示す図である。
図6(1)は、圧縮空気で満たされたケーシング32の下端を、グラブ31を開けた状態で海底地盤に対し隙間なくぴったりと突き当てた状態を示している。この状態では、図7(1)に示すように、ケーシング32に作用する水圧および土圧とケーシング内気圧が均衡している。
次に、図8、図9に基づいて、前述した水底地盤改良方法における掘削兼攪拌混合翼35(攪拌混合手段)の上下方向の動作例について説明する。
図8、図9に示す各グラフは、水底地盤改良装置3が具備する掘削兼攪拌混合翼35の下端の上下方向の軌跡をグラフで示したものである。
なお、図8、図9に示す工程a〜kは、図5(a)〜(k)に対応している。
このような解泥は、例えば図8(1)の工程cに示すように、水底地盤改良装置の掘削兼攪拌混合翼35を回転させつつ、上から下に向かって(改良深度範囲の天端から下端に向かって)1回貫入することで達成することが可能である。
なお、改良対象の原地盤をより細かく解泥するために、例えば図8(2)の工程cに示すように、改良深度範囲の天端から下端の間の範囲内で、掘削兼攪拌混合翼35の昇降を複数回繰り返してもよい。
ケーシング32内の原地盤を下から上に向けて改良する過程では、例えば図9(1)(2)(3)の工程d〜jに示すように、掘削兼攪拌混合翼35を短いストロークで小刻みに昇降させる。つまり、攪拌工程の全体(工程d〜j)を総合的に見れば、ケーシング32内の原地盤を下から上に向けて改良するのであるが、断片的には、掘削兼攪拌混合翼35を短いストロークで小刻みに昇降させる。このときの昇降ストローク(昇降の距離)は、改良深度範囲の天端から下端に及ぶ範囲より短ければ特に限定されるものではなく、例えば図9(1)(2)(3)の工程d〜jに例示するように、多様なバリエーションを採用することが可能である。
また、例えば図9(3)に示すように、ケーシング32内の原地盤を下から上に向けて改良する過程で、掘削兼攪拌混合翼35を短いストロークで時折降下させてもよい。
2 リーダ
3 水底地盤改良装置
4 ワイヤーロープ
11 掘削兼攪拌混合部
13 管路(流路)
15 改良材投入口(材料投入口)
17 オーガーモーター(回転駆動装置)
21 材料保持部(材料保持管)
23 外管(ケーシング支持部材)
25 材料供給路(内管)
26 排出口
27 制御弁(圧力差開閉弁)
31 グラブ(掘削手段)
32 ケーシング
35 掘削兼攪拌混合翼(攪拌混合手段)
40 改良材排出補助手段
41 圧縮エアー吐出口
43 圧縮エアー流路
51 エアーポンプ
53 排気路
56 水中排気管
57 排気バイパス管
58 排気ホース
59 水中排気管バルブ
60 水中排気口
Claims (8)
- 水底地盤を内側に取り込むことが可能なケーシングと、前記ケーシングの内側で昇降可能な攪拌混合手段と、前記攪拌混合手段に向けて改良材を供給するための材料供給路と、を有する水底地盤改良装置を用いた水底地盤改良方法であって、
前記水底地盤改良装置のケーシングを水底地盤に対し目標深度まで圧入する圧入工程と、
前記ケーシングを圧入する過程で前記ケーシング内に取り込まれた前記水底地盤を解きほぐす解泥工程と、
前記ケーシングが前記水底地盤に圧入された状態で、前記水底地盤改良装置の攪拌混合手段に向けて改良材を送る改良材供給工程と、
前記ケーシング内に取り込まれた前記水底地盤と前記改良材が攪拌混合されるように前記攪拌混合手段を作動させて、前記水底地盤を下から上に向けて改良する攪拌工程と、
を含むことを特徴とする水底地盤改良方法。 - 前記解泥工程において、前記ケーシング内に取り込まれた前記水底地盤を解きほぐすと同時に当該水底地盤に対し加水する、
ことを特徴とする請求項1に記載の水底地盤改良方法。 - 前記ケーシング内を圧縮空気で加圧することによって前記ケーシング内への水の流入を妨げた状態を確保し、その後、前記圧入工程を実施する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の水底地盤改良方法。 - 前記改良材供給工程を、前記攪拌工程の開始時と、前記ケーシング内に取り込まれた前記水底地盤を複数層に分けて行う前記攪拌工程の単層ごとに実施する、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の水底地盤改良方法。 - 前記攪拌工程において、
前記ケーシング内に取り込まれた前記水底地盤を下から上に向けて改良する過程で、前記攪拌混合手段を小刻みに昇降させる、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の水底地盤改良方法。 - 前記攪拌工程において、
前記ケーシング内に取り込まれた前記水底地盤を下から上に向けて改良する過程で、前記攪拌混合手段を時折降下させる、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の水底地盤改良方法。 - 前記改良材は水和反応を生じさせるものである、
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の水底地盤改良方法。 - 前記改良材が鉄鋼スラグである、
ことを特徴とする請求項7に記載の水底地盤改良方法。
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