JP4134579B2 - 排熱利用型吸収式冷凍装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、ガスタービン等外部機器からの排熱を熱源として利用するようにした排熱利用型の吸収式冷凍装置に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
従来、吸収式冷凍装置において、例えば自家用発電機のガスエンジン等排熱源からの排熱を回収するに際し、高温再生器に同ガスエンジンからの高温の排ガスを導入する一方、低温再生器には発電機からの冷却水(温水)を導入して、それぞれ熱回収するようになっている(例えば特開平8−296922号公報参照)。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、以上のような排熱回収方法では、有効に排ガスの保有熱量(顕熱量)を回収し、利用することができない問題がある。
【0005】
本願発明は、このような事情に基いてなされたもので、排ガス等排熱流体の保有熱量を可及的有効に回収し得るように有効に排熱回収効率を向上させることによって、排熱流体の投入量を低減することができ、装置熱交換器部分のコンパクト化を図ることができるようにした排熱利用型吸収式冷凍装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0007】
(1) 請求項1の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、高温再生器1、高温溶液熱交換器2、低温溶液熱交換器3、低温再生器8、凝縮器9、吸収器4、蒸発器10を備え、低温溶液熱交換器3を介して低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に、上記低温再生器8に供給して低温再生するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されていることを特徴としている。
【0008】
このように、該発明の構成では、排熱回収装置そのものが、排熱回収機能とともに気液分離機能を備えており、低温溶液熱交換器3を介して低温再生器8からの濃溶液と熱交換された後に分岐されて供給されてくる中温度希溶液の一部を、外部機器からの排ガス等の排熱流体を熱源として有効かつ十分に加熱し、沸とうし得る状態に維持する。
【0009】
そして、同高温状態で、さらに続いて気液分離が行われると、当該希溶液はフラッシュし、冷媒蒸気が効率よく分離されて濃縮される。そして、同濃縮された高温の中間溶液は、さらに低温再生器に供給されて効率良く低温再生される。
【0010】
そのため、排熱流体の排熱を有効に回収でき、熱交換効率を可及的に向上させることができる。
【0011】
また、上記のように希溶液供給ラインの中温度希溶液を排ガス等排熱流体の排熱を利用して有効に高温再生するようにすると、その分高温再生器1に供給する希溶液の量を低減することができる。その結果、高温再生器1側の熱負荷量を低減して再生効率を向上させることができ、装置トータルとしての熱交換効率も向上する。
【0012】
しかも、この発明の場合、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されている。
【0013】
したがって、排熱熱交換器6によって排熱流体の排熱が有効に回収されるとともに、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bによって効率良く冷媒蒸気が分離され、溶液が有効に濃縮される。
【0014】
そして、同濃縮された高温の中間溶液は、上述の如く低温再生器8に供給されて効率良く低温再生されるが、その全てが低温再生器8に供給されるのではなく、その一部は当該低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液が供給貯留される液留め室5Aに供給され、同中温度希溶液と混合されて再び強制的に循環せしめられる。
【0015】
したがって排熱回収装置の排熱利用熱交換器6を通る単位時間当りの溶液量も多くなり、非常に排熱回収効率が高くなる。その結果、より効率も高くなる。
【0016】
また、同様にそのような高温状態で希溶液が気液分離室5B内を循環することから、気液分離室5Bでの冷媒蒸気の分離効率、溶液、濃縮効率も高くなる。
【0017】
(2) 請求項2の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、高温再生器1、高温溶液熱交換器2、低温溶液熱交換器3、低温再生器8、凝縮器9、吸収器4、蒸発器10を備え、低温溶液熱交換器3を介して低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に高温再生器1に供給して高温再生するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されていることを特徴としている。
【0018】
このように、該発明の構成では、排熱回収装置そのものが、排熱回収機能とともに気液分離機能を備えており、低温溶液熱交換器3を介して低温再生器8からの濃溶液と熱交換された後に分岐されて供給されてくる中温度希溶液を、外部機器からの排ガス等の排熱流体を熱源として有効かつ十分に加熱し、沸とうし得る状態に維持する。
【0019】
そして、同高温状態で、さらに気液分離が行われると、当該希溶液はフラッシュし、冷媒蒸気が分離されて濃縮される。
【0020】
そして、同濃縮された高温の中間溶液は、さらに高温再生器1に供給されて効率良く高温再生される。
【0021】
そのため、排熱流体の排熱を有効に回収でき、熱交換効率を可及的に向上させることができる。
【0022】
また、上記のように希溶液供給ラインの中温度希溶液を排ガス等排熱流体の排熱を利用して有効に高温再生するようにすると、その分高温再生器1で高温再生すべき熱負荷量を低減することができる。その結果、高温再生器1側の再生効率を向上させることができ、装置トータルとしての熱交換効率も向上する。
【0023】
しかも、この発明の場合、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されている。
【0024】
したがって、排熱熱交換器6によって排熱流体の排熱が有効に回収されるとともに、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bによって効率良く冷媒蒸気が分離され、溶液が有効に濃縮される。
【0025】
そして、同濃縮された高温の中間溶液は、上述の如く高温再生器1に供給されて効率良く高温再生されるが、その全てが高温再生器1に供給されるのではなく、その一部は低温溶液熱交換器3を低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液が供給貯留される液留め室5Aに供給され、同中温度希溶液と混合されて強制的に循環せしめられる。
【0026】
したがって排熱回収装置の排熱利用熱交換器6を通る単位時間当りの溶液量も多くなり、非常に排熱回収効率が高くなる。その結果、より効率も高くなる。
【0027】
また、同様にそのような高温状態で希溶液が気液分離室5B内を循環することから、気液分離室5Bでの冷媒蒸気の分離効率、溶液、濃縮効率も高くなる。
【0028】
(3) 請求項3の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、高温再生器1、高温溶液熱交換器2、低温溶液熱交換器3、低温再生器8、凝縮器9、吸収器4、蒸発器10を備え、高温溶液熱交換器2を介して低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器1からの中温度中間溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に低温再生器8に供給して低温再生するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍 装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器1からの中温度中間溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されていることを特徴としている。
【0029】
したがって、このような構成によると、次のような有益な作用効果を得ることができる。
【0030】
すなわち、上記の構成では、先ず高温熱交換器2を経た中温度中間溶液を、気液分離機能を備えた排熱回収装置に導いて、高温再生器1と同様に加熱昇温させ、冷媒蒸気と中間濃溶液に気液分離した上で、例えば冷媒蒸気は凝縮器9に、中間濃溶液は低温再生器8に供給されて低温再生されるようになる。
【0031】
このため、中間溶液を排ガス等排熱流体の排熱を利用して再度有効に高温再生することができ、再度冷媒蒸気を取出すことができる。その結果、3段階での冷媒蒸気の取出しが可能となり、効率を向上させることができ、装置トータルとしての熱交換効率も向上する。
【0032】
しかも、この発明の場合、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記高温溶液熱交換器2を介して低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器1からの中温度中間溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されている。
【0033】
したがって、排熱熱交換器6によって排熱流体の排熱が有効に回収されるとともに、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の中間溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bによって効率良く冷媒蒸気が分離され、中間溶液が有効に濃縮される。
【0034】
そして、同濃縮された高温の中間溶液は、上述の如く低温再生器8に供給されて効率良く低温再生されるが、その全てが低温再生器8に供給されるのではなく、その一部は上記低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された上記高温再生器1からの中温度中間溶液が供給貯留される液留め室5Aに供給され、同中温度中間溶液と混合されて強制的に循環せしめられる。
【0035】
したがって排熱回収装置の排熱利用熱交換器6を通る単位時間当りの溶液量も多くなり、非常に排熱回収効率が高くなる。その結果、より効率も高くなる。
【0036】
また、同様にそのような高温状態で中間溶液が気液分離室5B内を循環することから、 気液分離室5Bでの冷媒蒸気の分離効率、溶液、濃縮効率も高くなる。
【0037】
(4) 請求項4の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、高温再生器1、高温溶液熱交換器2、低温溶液熱交換器3、低温再生器8、凝縮器9、吸収器4、蒸発器10を備え、高温溶液熱交換器2を介して低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器1からの中温度中間溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に、低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中に供給混合して、濃溶液を希釈化するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された上記高温再生器1からの中温度中間溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されていることを特徴としている。
【0038】
このような構成によると、次のような有益な作用効果を得ることができる。
【0039】
すなわち、上記の構成では、先ず高温熱交換器2を経た中温度中間溶液を、気液分離機能を備えた排熱回収装置に導いて、高温再生器1と同様に加熱昇温させ、冷媒蒸気と中間濃溶液に気液分離した上で、例えば冷媒蒸気は凝縮器9に、濃縮された中間濃溶液は、低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中に供給混合して、高濃度の濃溶液を希釈化する
したがって、冷媒蒸気は、高温再生器1、気液分離機能を備えた排熱回収装置、低温再生器8の3箇所での取り出しが可能となる。その結果、再生効率を向上させることができ、装置トータルとしての熱交換効率も向上する。また、低温再生器8から吸収器4側への最も濃度が高い濃溶液が或る程度希釈化されるので、吸収液の結晶による不具合が生じにくくなる。
【0040】
しかも、この発明の場合、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記高温溶液熱交換器2を介して低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器1からの中温度中間溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されている。
【0041】
したがって、排熱熱交換器6によって排熱流体の排熱が有効に回収されるとともに、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の中間溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bによって効率良く冷媒蒸気が分離され、溶液が有効に濃縮される。
【0042】
そして、同濃縮された高温の中間溶液は、上述の如く低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中に供給混合されて、高濃度の濃溶液を希釈化するが、その全てが当該濃溶液供給ライン中に供給されるのではなく、その一部は上記高温再生器1からの中温度中間溶液が供給貯留される液留め室5Aに供給され、同中間溶液と混合されて強制的に循環せしめられる。
【0043】
したがって排熱回収装置の排熱利用熱交換器6を通る単位時間当りの溶液量も多くなり、非常に排熱回収効率が高くなる。その結果、より効率も高くなる。
【0044】
また、同様にそのような高温状態で中間溶液が気液分離室5B内を循環することから、気液分離室5Bでの冷媒蒸気の分離効率、溶液、濃縮効率も高くなる。
【0045】
(5) 請求項5の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、高温再生器1、高温溶液熱交換器2、低温溶液熱交換器3、低温再生器8、凝縮器9、吸収器4、蒸発器10を備え、低温溶液熱交換器3を介して低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に、低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中に供給混合して、濃溶液を希釈化するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されていることを特徴としている。
【0046】
このような構成によると、次のような有益な作用効果を得ることができる。
【0047】
すなわち、上記の構成では、先ず低温溶液熱交換器3を経た高温再生すべき希溶液の中温度溶液を高温溶液熱交換器2、高温再生器1を介することなく、気液分離機能を備えた排熱回収装置に導いて、高温再生器1と同様に加熱昇温させ、冷媒蒸気と中間溶液に気液分離した上で、例えば冷媒蒸気は凝縮器9に、濃縮された中間溶液は、低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中に供給混合されて、濃溶液を希釈化する。
【0048】
したがって、低温度希溶液を排ガス等排熱ラインの排熱を利用して有効に高温再生することができるようになり、高温再生器1に供給して高温再生すべき希溶液の量を低減することができる。その結果、高温再生器1側の熱負荷量を低減して再生効率を向上させることができ、装置トータルとしての熱交換効率も向上する。また、低温再生器8から吸収器4側への最も濃度が高い濃溶液が或る程度希釈化されるので、吸収液の結晶による不具合が生じにくくなる。
【0049】
しかも、この発明の場合、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記高温溶液熱交換器2を介して低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された上記高温再 生器1からの中温度中間溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されている。
【0050】
したがって、排熱熱交換器6によって排熱流体の排熱が有効に回収されるとともに、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bによって効率良く冷媒蒸気が分離され、溶液が有効に濃縮される。
【0051】
そして、同濃縮された高温の中間溶液は、上述の如く低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中に供給混合されて効率良く濃溶液を希釈化するが、その全てが当該濃溶液供給ライン中に供給されるのではなく、その一部は上記高温溶液熱交換器2を介して低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された上記高温再生器1からの中温度中間溶液が供給貯留される液留め室5Aに供給され、同中間溶液と混合されて強制的に循環せしめられる。
【0052】
したがって排熱回収装置の排熱利用熱交換器6を通る単位時間当りの溶液量も多くなり、非常に排熱回収効率が高くなる。その結果、より効率も高くなる。
【0053】
また、同様にそのような高温状態で中間溶液が気液分離室5B内を循環することから、気液分離室5Bでの冷媒蒸気の分離効率、溶液、濃縮効率も高くなる。
【0054】
(6) 請求項6の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、高温再生器1、高温溶液熱交換器2、低温溶液熱交換器3、低温再生器8、凝縮器9、吸収器4、蒸発器10を備え、高温溶液熱交換器2を介して低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器1からの中温度中間溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に、低温再生器8に供給して低温再生する一方、低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中にも供給混合して、低温再生後の濃溶液を希釈化するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器1からの中温度中間溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されていることを特徴としている。
【0055】
このような構成によると、次のような有益な作用効果を得ることができる。
【0056】
すなわち、上記の構成では、先ず高温熱交換器2を経た中温度中間溶液を、気液分離機能を備えた排熱回収装置に導いて、高温再生器1と同様に加熱昇温させ、冷媒蒸気と中間溶液に分離した上で、例えば冷媒蒸気は凝縮器9に、濃縮された中間溶液は、低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中に供給混合して、濃溶液を希釈化する。
【0057】
したがって、冷媒蒸気は、高温再生器1、気液分離機能を備えた排熱回収装置、低温再生器8の3箇所において取り出しが可能となる。その結果、再生効率を向上させることができ、装置トータルとしての熱交換効率も向上する。また、低温再生器8から吸収器4側への最も濃度が高い濃溶液が或る程度希釈化されるので、吸収液の結晶による不具合が生じにくくなる。
【0058】
しかも、この発明の場合、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記高温溶液熱交換器2を介して低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された上記高温再生器1からの中温度中間溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されている。
【0059】
したがって、排熱熱交換器6によって排熱流体の排熱が有効に回収されるとともに、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bによって効率良く冷媒蒸気が分離され、溶液が有効に濃縮される。
【0060】
そして、同濃縮された高温の中間溶液は、上述の如く低温再生器8に供給されて低温再生される一方、低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中にも供給混合されて効率良く低温再生後の濃溶液を希釈化するが、その全てが当該低温再生器8および濃溶液供給ライン中に供給されるのではなく、その一部は上記高温溶液熱交換器2を介して低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液と熱交換された上記高温再生器1からの中温度中間溶液が供給貯留される液留め室5Aに供給され、同中間溶液と混合されて強制的に循環せしめられる。
【0061】
したがって排熱回収装置の排熱利用熱交換器6を通る単位時間当りの溶液量も多くなり、非常に排熱回収効率が高くなる。その結果、より効率も高くなる。
【0062】
また、同様にそのような高温状態で中間溶液が気液分離室5B内を循環することから、気液分離室5Bでの冷媒蒸気の分離効率、溶液、濃縮効率も高くなる。
【0063】
(7) 請求項7の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、高温再生器1、高温溶液熱交換器2、低温溶液熱交換器3、低温再生器8、凝縮器9、吸収器4、蒸発器10を備え、低温溶液熱交換器3を介して低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に、低温再生器8に供給して低温再生する一方、低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中にも供給混合して、低温再生後の濃溶液を希釈化するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器 5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されていることを特徴としている。
【0064】
このような構成によると、次のような有益な作用効果を得ることができる。
【0065】
すなわち、先ず低温熱交換器3を経た中温度希溶液を高温再生器1を介することなく、気液分離機能を備えた排熱回収装置に導いて、高温再生器1と同様に加熱昇温させ、冷媒蒸気と中間溶液に分離した上で、例えば冷媒蒸気は凝縮器9に、濃縮された中間溶液は、低温再生器8と該低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中に、それぞれ供給され、濃溶液供給ライン側では濃溶液が希釈化される。
【0066】
したがって、中温度希溶液を排ガス等排熱ラインの排熱を利用して有効に高温再生することができ、その分高温再生器1に供給して高温再生すべき中温度希溶液の量を低減することができる。その結果、高温再生器1側の熱負荷量を低減して再生効率を向上させることができ、装置トータルとしての熱交換効率も向上する。また、低温再生器8から吸収器4側への最も濃度が高い濃溶液が或る程度希釈化されるので、吸収液の結晶による不具合が生じにくくなる。しかも、上記の濃溶液は低温再生器8側にも供給されるので、それらの分配量を結晶防止作用と効率面の両方から、最適な量に調整するようにすることもできる。
【0067】
しかも、この発明の場合、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器6と、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bおよび該気液分離室5Bで冷媒蒸気が分離された溶液の一部を低温溶液熱交換器3を介して上記低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液と混合して貯留する液留め室5Aよりなる気液分離器5と、上記液留め室5Aを上記排熱熱交換器6を介して上記気液分離室5Bに連通させる溶液循環ラインL 13 と、該溶液循環ラインL 13 を介して、上記液留め室5Aに供給された溶液を上記排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、気液分離室5Bから液留め室5Aに順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ14bとを備えて構成されている。
【0068】
したがって、排熱熱交換器6によって排熱流体の排熱が有効に回収されるとともに、該排熱利用熱交換器6の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室5Bによって効率良く冷媒蒸気が分離され、溶液が有効に濃縮される。
【0069】
そして、同濃縮された高温の溶液は、上述の如く低温再生器8に供給されて効率良く低温再生されるとともに同低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中にも供給混合して低温再生後の濃溶液を希釈化するが、その全てがそれらに供給されるのではなく、その一部は当該低温再生器8からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液が供給貯留される液留め室5Aに供給されて同中温度希溶液と混合され、さらに強制的に循環せしめられる。
【0070】
したがって排熱回収装置の排熱利用熱交換器6を通る単位時間当りの溶液量も多くなり、非常に排熱回収効率が高くなる。その結果、より効率も高くなる。
【0071】
また、同様にそのような高温状態で希溶液が気液分離室5B内を循環することから、気 液分離室5Bでの冷媒蒸気の分離効率、溶液、濃縮効率も高くなる。
【0072】
(8) 請求項8の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、上記請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の排熱利用型吸収式冷凍装置において、気液分離器5は、排熱利用熱交換器6と相互に区分されて各々独立に形成されていることを特徴としている。
【0073】
このように、排熱回収装置の排熱利用熱交換器6と気液分離器5が相互に区分され各々独立にセットされていると、冷媒蒸気と吸収溶液の確実な分離が可能になり、冷媒の汚染が防止される。
【0074】
(9) 請求項9の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の排熱利用型吸収式冷凍装置において、外部機器からの排熱流体が高温の排ガスであり、排熱利用熱交換器6は、当該排ガスの排熱を回収する排熱利用熱交換器であることを特徴としている。
【0075】
したがって、同構成によれば、例えば自家用発電機のマイクロガスタービン等駆動後の排ガス等を熱源として、容易に排熱回収することができる。
【0076】
(10) 請求項10の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の排熱利用型吸収式冷凍装置において、排熱利用熱交換器6を複数台設け、その内の何れかの排熱利用熱交換器6Aを溶液循環ラインL13に、他方の排熱利用熱交換器6Bを同溶液循環ラインL13から分岐された他の排熱回収ラインL17に設置するようにしたことを特徴としている。
【0077】
このように、排熱利用熱交換器6を複数台設け、例えば溶液循環ラインL13中(6A)とその他の部分への排熱回収ラインL17(6B)とに分けて排熱回収するようにすると、より合理的、かつ効率的に排熱を回収することが可能になり、さらに効率がアップする。
【0078】
(11) 請求項11の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7,8,,9又は10記載の排熱利用型吸収式冷凍装置において、低温溶液熱交換器3と並列に、低温再生器8から凝縮器9に供給される低温再生器8側高温のドレン冷媒により、吸収器4からの希溶液を加熱するドレン熱交換器20を設けたことを特徴としている。
【0079】
このように、少なくとも吸収器4からの低温度希溶液よりも温度の高い低温再生器8の冷媒ドレンを利用して、吸収器4からの希溶液を加熱するドレン熱交換器20を設けるようにすると、より希溶液の加熱効率が高くなり、さらに熱回収効率が向上する。
【0080】
(12) 請求項12の発明
この発明の排熱利用型吸収式冷凍装置は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10又は11記載の排熱利用型吸収式冷凍装置において、吸収器4および蒸発器10部分は、それぞれ上下方向に第1,第2の2段の吸収器4a,4bおよび蒸発器10a,10bを備えた2段吸収式に構成されていることを特徴としている。
【0081】
このように、吸収器4および蒸発器10部分を、上下2段式のものに構成すると、熱交換部全体の冷却効率、吸収効率、蒸発効率を高くすることができるようになり、さらに有効に吸収および蒸発効率を向上させることができるようになる。
【発明の効果】
【0082】
以上の結果、本願発明の排熱利用型吸収式冷凍装置によると、広い排熱温度域に亘って、きわめて有効かつ効率的に排熱の回収を行うことができる、高効率で、低コストの排熱利用型吸収式冷凍装置を提供することができる。
【0083】
その結果、排ガス等排熱流体の投入量を削減することができ、熱交換器部の小型化も可能となる。
【発明の実施の形態】
【0084】
(実施の形態1)
先ず図1は、本願発明の実施の形態1に係る排熱利用型吸収式冷凍装置(一二重効用式)の構成を示している。この実施の形態の排熱利用型吸収式冷凍装置は、例えば冷媒として水(H2O)、吸収液として臭化リチウム(LiBr)を採用して構成されている。
【0085】
そして、その特徴は、特に吸収器から高温再生器側に戻される希溶液の中温度希溶液の一部を分岐回路を介して気液分離機能と希溶液強制循環機能とを備えた高効率の排熱回収装置に導き、冷媒蒸気成分を凝縮器側に回収しながら同装置内を強制的に循環させて効率良く排熱を回収することにより、溶液温度を可及的有効に昇温させるとともに濃溶液化した上で、高温再生器を介することなく低温再生器に送ることにより、低温再生器の再生効率を向上させる一方、高温再生器側への希溶液循環量を減少させることにより、効率を向上させるようにした点にある。
【0086】
すなわち、図中、先ず符号1は高温再生器(HG)であり、該高温再生器1は例えばガスバーナ等の加熱源によって加熱されるボイラー部1aを備えている。そして、該高温再生器1は、後述する吸収器(ABS)4から供給される吸収作用完了後の臭化リチウム希溶液を加熱沸騰させて、冷媒蒸気である水蒸気と吸収液である臭化リチウム濃溶液とに分離再生するようになっている。なお、図では分りやすくするために蒸発・ドレン系統を破線で、溶液系統を実線で示している。
【0087】
この高温再生器1に供給される臭化リチウム希溶液は、上記吸収器4において吸収液である臭化リチウム濃溶液に冷媒蒸気である水蒸気を吸収させることによって得られ、例えば希溶液ポンプ14aにより、順次低温溶液熱交換器(LLX)3、高温溶液熱交換器(HLX)2を介して、高温再生器(HG)1および低温再生器(LG)8側からの相対的に温度が高い臭化リチウム濃溶液によって向流状態で加熱され、順次有効に予熱された後に高温再生器1のボイラー部1aに還流されるが、この実施の形態の場合には、図示のように特に上記吸収器4からの希溶液供給ラインL1中の当該低温溶液熱交換器3と高温溶液熱交換器2との間に例えば電磁3方切換弁19が設けられており、低温溶液熱交換器3の出口側部分で上記高温再生器1側への希溶液供給ラインL1を少なくとも高温溶液熱交換器2を有する高温再生器1側への第1の分岐ラインL11と気液分離器5および排熱利用熱交換器6、溶液循環ポンプ14b、溶液循環ラインL13よりなる高効率の排熱回収装置を介して低温再生器8に接続された第2の分岐ラインL12との2本の並列な溶液流通ラインに分岐させて、効率良く高温再生および排熱回収を行うようになっている。
【0088】
すなわち、先ず上記気液分離器5は、上記低温溶液熱交換器3のみを介した第2の分岐ラインL12からの中温度の希溶液(70℃程度)が導入されるとともに、フロート51を備えて液面位の制御が可能な液留め室5Aと、該液留め室5Aに対して溢流口57を有する隔壁5cを介して隣接し、後述する溶液循環ラインL13上の排熱利用熱交換器6を介して加熱昇温された後に導入される循環希溶液中の冷媒蒸気成分と溶液成分とを相互に分離して臭化リチウム中間溶液を生成させる気液分離室5Bとを備えて構成されている。なお、図中の気液分離器5部分の符号52は上記液留め室5A底部の溶液循環ラインL13上流端との接続口部、53は上記気液分離室5B内上方の凝縮器9側出口部のエリミネータ、54は上記気液分離室5B内液面揺動阻止用のバッフルプレート、55は同気液分離室5Bの溶液循環ラインL13下流端接続口部の溶液飛散防止カバー部材である。
【0089】
次に、上記排熱利用熱交換器6は、そのシェル内温熱コイル部6aを、次に詳しく述べる溶液循環ラインL13と一体に接続連通させて構成されており、同温熱コイル部6aには、例えば自家発電機用マイクロガスタービン(MGT)を備えたコージェネレーションシステムの排ガスライン(排熱ライン)Lgを介して高温(例えば230℃程度)の排熱が向流状態で投入されるようになっている。そして、該投入された高温の排熱を次に述べる排熱回収ラインとしての溶液循環ラインL13中を溶液循環ポンプ14bのポンピング作用により強制的に循環せしめられている上記液留め室5Aからの希溶液(最初は70℃程度)側に向流状態で繰り返し熱回収させて同希溶液の温度を、例えば125℃程度以上に効率良く高めた後に、上記気液分離室5B底部の希溶液流出口56から流出させて、上記第2の分岐ラインL12の下流側ラインL14を介して低温再生器8に供給される。なお、図中排ガスラインLg中の符号23,24は、排熱利用状態バイパス用の開閉制御弁である。
【0090】
さらに溶液循環ラインL13は、上記気液分離器5の液留め室5Aの底部と気液分離室5Bの気液分離空間との間を連通させるように配設されており、その途中に溶液循環ポンプ14b、排熱利用熱交換器6が各々設けられており、一旦上記液留め室5A内に供給された上記第2の分岐ラインL12からの希溶液は、上記溶液循環ポンプ14bにより排熱利用熱交換器6から気液分離室5B、溢流口57、液留め室5Aを経て再び排熱利用熱交換器6を通り、やがて気液分離室5B底部から希溶液流出口56から低温再生器8に供給されるようになる。したがって、その間において、単位時間当り十分な希溶液循環量が確保されるようになり、上記排熱利用熱交換器6を介して特に効率良く排熱が回収されて加熱昇温されるとともに、さらに上記気液分離室5Bで同希溶液中の冷媒蒸気成分が分離されて濃溶液化されて低温再生器8に供給されることになる。また、分離された冷媒蒸気は、冷媒蒸気ラインL15を介して凝縮器9に供給される。
【0091】
次に、上記高温再生器1において再生された水蒸気は、冷媒蒸気供給ラインL4により低温再生器(LG)8および暖房用熱交換器15の温熱コイル15aに、それぞれ送られる。そして、さらに凝縮器9に送られた冷媒蒸気は、凝縮液化されて凝縮水となり、さらに凝縮水供給ラインL6により蒸発器(EVA)10部分へ供給される。また、温熱コイル15aに送られた冷媒蒸気は、温熱コイル15a内の水を加熱昇温させる。
【0092】
蒸発器10は、例えば2次側(利用側)室内機への冷房用の冷熱源としての冷水を取り出す熱交換器を備え、その2次側を循環する冷水と冷媒ポンプ14cによって送られる冷媒(水)を熱交換器にて接触させ、冷媒(水)を蒸発させることによって2次側の冷熱源である冷水に形成する。符号14cは、上記冷媒(水)を蒸発器10の底部から上方側冷媒ヘッダ18に汲み上げて散水する冷媒ポンプである。他方、上記蒸発した冷媒蒸気はエリミネータ12を介して上記吸収器4側に供給され、同吸収器4部分で吸収液に吸収される。
【0093】
なお、図中の符号L9は自動抽気用の溶液ラインであり、エジェクタ16a、気液分離器16bを介して抽気タンク17に接続されている。また、気液分離器16bの液側は液戻しラインL10を介して吸収器4の底部に接続されている。
【0094】
また符号20は、上記希溶液供給ラインL1中の低温溶液熱交換器3と並列に設けられ、低温再生器8から凝縮器9に供給される低温再生器8側相対的に高温のドレン冷媒により、吸収器4からの希溶液をバイパスラインL20を介して加熱するドレン熱交換器である。
【0095】
一方、上記高温再生器1から取り出された臭化リチウム中間溶液(例えば130℃程度)は、先ず濃溶液供給ラインL2を介し上記高温溶液熱交換器2において上記第1の分岐ラインL11を介して供給される上記吸収器4からの吸収作用が完了した臭化リチウム希溶液(例えば95℃程度)と向流状態で熱交換されて降温(例えば1低温再生器8℃程度)された後に、低温再生器8で低温再生される(例えば75℃程度)。その後、該低温再生された臭化リチウム濃溶液は、濃溶液ラインL3中の上記低温溶液熱交換器3を介して吸収器4からの希溶液(例えば35℃程度)と熱交換されて、さらに降温(例えば45℃程度)された後に吸収器4の吸収液分配用ヘッダ11に供給される。
【0096】
そして、吸収器4では、上記高温再生器1から高温溶液熱交換器2、低温再生器8、低温溶液熱交換器3を介して供給されてくる臭化リチウム濃溶液に対し、エリミネータ12を介して上記蒸発器10で蒸発した冷媒蒸気を導入吸収させることによって、上述のように臭化リチウム希溶液を形成する。この臭化リチウム希溶液は、図示のように一旦吸収器4の下部ヘッダ内に留められた後、さらに希溶液供給ラインL1中の上記希溶液ポンプ14aにより上述したように低温溶液熱交換器3、電磁3方切換弁19を介して高温溶液熱交換器2側第1の分岐ラインL11又は排熱回収装置側第2の分岐ラインL12を介して各々有効に熱回収されて加熱昇温された後に、前者は高温再生器1のボイラー部1aに供給されて高温再生され、又後者は低温再生器8に供給されて低温再生される。
【0097】
そして、以上の構成では、上記排熱回収装置の排熱利用熱交換器6が高温溶液熱交換器2に対して並列に設置されるようにしており、同排熱利用熱交換器6の温度と高温溶液熱交換器2の温度域が重なるような場合にも、それぞれで有効に熱回収を行うことができるようになっている。
【0098】
また、同排熱利用熱交換器6は、排熱の凝縮等による腐蝕の発生が生じないように考慮されている。
【0099】
さらに、以上の場合、上記排ガスラインLg中の開閉制御弁23,24の開閉により、排熱自体の投入、非投入が任意に切り換えられるようになっていることに加え、さらに上記電磁3方切換弁19は、例えば排ガスラインLg側の排熱の有無に応じて切換制御されるようになっており、排熱の無い時には、上記希溶液供給ラインL1を高温溶液熱交換器2側の第2の分岐ラインL11側にのみ切り換えて上記第2の分岐ラインL12の方を閉じ、上記高温溶液熱交換器2側の熱交換量の低下を防止して、COPの低下を阻止する。そして、それによって、排熱源側の有効な排熱(又は排熱量)の有無に応じた適切かつ合理的な装置の運転が可能となるようになっている。
【0100】
なお、以上の構成において、上記吸収器4部分は、例えば水冷式又は空冷式何れかの冷却方式が採用される。
【0101】
また、上記排熱利用熱交換器6には、例えばシェルアンドチューブ式、クロスフィンコイル式、プレート型、プレートフィン型等の各種熱交換器構造が採用される。
【0102】
さらに、また上記の構成において、吸収器4、蒸発器10、低温再生器8、凝縮器9、高低温溶液熱交換器2,3のうち、少なくとも1つの熱交換器はシェルアンドチューブ式又はプレート型、もしくはクロスフィンコイル型の熱交換器で構成される。
【0103】
以上の構成によると、次のような有益な作用効果を得ることができる。
【0104】
(1) 先ず低温溶液熱交換器3を経た高温再生すべき希溶液の中温度溶液の一部を高温溶液熱交換器2、高温再生器1を介することなく、気液分離器5および排熱利用熱交換器6を有する排熱回収装置に導いて、高温再生器1と同様に加熱昇温させ、冷媒蒸気と臭化リチウム中間溶液に気液分離した上で、冷媒蒸気は凝縮器9に、臭化リチウム濃溶液は低温再生器8に供給されて低温再生される。
【0105】
したがって、低温度希溶液の一部を排ガスラインLgの排熱を利用して有効に高温再生することができ、その分高温再生器1に供給して高温再生すべき中温度希溶液の量を低減することができる。その結果、高温再生器1側の熱負荷量を低減して再生効率を向上させることができ、装置トータルとしての熱交換効率も向上する。
【0106】
(2) しかも、以上の場合、上記排熱回収装置部分における排熱利用熱交換器6内の希溶液は、排ガスラインLg内を流れる排ガスGと向流状態で対向して流されるようになっており、かつ溶液循環ポンプ14bを介して溶液循環ラインL13中を強制的に循環せしめられるようになっている。
【0107】
したがって、排熱利用熱交換器6内を通る単位時間当りの希溶液量は多く、非常に排熱回収効率が高い臭化リチウム中間溶液を得ることができるようになり、より効率が高くなる。しかも、溶液循環ポンプ14bの駆動状態を制御することにより、溶液循環量を可変して排熱回収量を調整することができる。また、その場合、同調整は、排ガスの投入量に合わせて行うようにしてもよい。
【0108】
また、同様にそのような高温で気液分離器5内を希溶液が循環するので、冷媒蒸気フラッシュ時の分離効率、吸収液の濃縮効率も高くなる。
【0109】
(3) また、排熱回収装置の排熱利用熱交換器6に気液分離器5が相互に区分して独立にセットされていることから、冷媒の汚染が防止される。
【0110】
(4) そして、以上のように排熱回収効率が向上した分だけ、従来と同様の性能を前提とするならば、排熱投入量を削減することができる。また、その逆もしかりである。
【0111】
また、高温溶液熱交換器2および高温再生器1側への希溶液循環量を少なくすることができる分だけ、それら各装置の小型化を図ることができる。
【0112】
また、投入される排ガス量が十分な場合には、高温再生器1を廃した排熱再生システムのみによる単独運転も可能となる。
【0113】
(5) さらに、以上の構成では、上記希溶液供給ラインL1中には、上記低温溶液熱交換器3と並列に、低温再生器8から凝縮器9に供給される低温再生器8側相対的に高温のドレン冷媒によって、吸収器4からの希溶液をバイパスラインL20を介して加熱するドレン熱交換器20が設けられている。
【0114】
このように、少なくとも吸収器4からの低温度希溶液よりも温度の高い低温再生器8の冷媒ドレンを利用して、吸収器4からの希溶液を加熱するドレン熱交換器20を設けるようにすると、より希溶液の加熱効率が高くなり、さらに熱回収効率が向上する。
【0115】
(変形例)
次に図2は、上記本願発明の実施の形態1に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の変形例の構成を示している。
【0116】
この変形例のものは、上記図1に示す実施の形態1の吸収式冷凍装置の構成において、その吸収器4および蒸発器10部分を、以下に述べるように上下2段式のものに変更し、さらに有効に吸収および蒸発効率を向上させたことを特徴とするものである。
【0117】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態1の吸収式冷凍装置と同様である。
【0118】
すなわち、該構成では、図示のように吸収器および蒸発器のシェル13部分が、仕切板14を介して上下2段に分割されており、上段側には第1の吸収器4aと第1の蒸発器10aが、また下段側には第2の吸収器4bと第2の蒸発器10bが、それぞれエリミネータ12a,12bを介して右と左に分けて設置されている。
【0119】
そして、それら第1,第2の各吸収器4a,4b、蒸発器10a,10bの上部には、それぞれ吸収液および冷媒(水)の散布装置を備えた分配ヘッダ11a,11b、18a,18bが設けられており、順次上段側から下段側にかけて、2段階での効率の良い吸収および蒸発作用が実現されるようになっている。
【0120】
(実施の形態2)
次に図3は、本願発明の実施の形態2に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0121】
この実施の形態のものは、上記実施の形態1の吸収式冷凍装置の構成において、同装置では吸収器4側から高温再生器1側への希溶液供給ラインL1の中温度希溶液の一部を分岐して高効率の排熱回収装置の気液分離器5の液留め室5Aに接続供給するようにしていたのを図示のように変更し、高温熱交換器2を介して温度が低下した高温再生器1側からの中温度中間溶液(105℃)を中間溶液供給ラインL2を介して上記実施の形態1のものと全く同様の低温再生器8側に臭化リチウム濃溶液を供給する排熱回収装置の気液分離器5の液留め室5Aに接続したことを特徴とするものである。
【0122】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態1のものと同一である。
【0123】
このような構成の場合、高温溶液熱交換器2を介して希溶液側に熱回収されて温度が低下した高温再生器1側からの臭化リチウム中間溶液の温度(105℃)が排熱(130℃以上)の回収によって、有効に上昇し、さらに冷媒蒸気成分が抽出された後に、低温再生器8に供給されるので、より効率が向上する。
【0124】
また、上記実施の形態1のものと全く同様の高効率の排熱回収装置の構成により、上述した排ガス投入量の削減、独立した気液分離器構造による排熱回収時の冷媒汚染の防止等全く同様の作用効果を得ることができる。
【0125】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0126】
(実施の形態3)
次に図4は、本願発明の実施の形態3に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0127】
この実施の形態のものは、上記実施の形態1の吸収式冷凍装置の構成において、同装置と同様に希溶液ラインL1の中温度希溶液の一部を分岐して同様の高効率の排熱回収装置の気液分離器5の液留め室5Aに接続する一方、実施の形態1の場合と異なって、その排熱回収後の気液分離室5Bからの臭化リチウム中間溶液を高温再生器1の臭化リチウム中間溶液出口側(気液分離作用を果たす再生室の低部)に供給するようにしたことを特徴とするものである。
【0128】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態1のものと同一である。
【0129】
このような構成の場合、吸収器4側から高温再生器1のボイラー部1aに供給される中温度の希溶液の一部が、上記のように第1の分岐ラインL11を介して高温溶液熱交換器2、高温再生器1を介することなく、気液分離器5および排熱利用熱交換器6を有する排熱回収装置に導かれて、高温再生器1と同様に加熱昇温され、冷媒蒸気と臭化リチウム中間溶液に気液分離した上で、冷媒蒸気は凝縮器9に、臭化リチウム中間溶液は高温再生器1の臭化リチウム中間溶液の出口部に供給される。
【0130】
したがって、中温度希溶液の一部を排ガスラインLgの排熱を利用して有効に高温再生することができ、本来の高温再生器1で再生する希溶液の量が減少し、高温再生器1での再生熱負荷が低減される。
【0131】
また、上記実施の形態1と全く同様の高効率の排熱回収装置の構成により、排ガス投入量の削減、独立した気液分離器構造による排熱回収時の冷媒汚染の防止等同様の効果を得ることができる。
【0132】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0133】
(実施の形態4)
次に図5は、本願発明の実施の形態4に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0134】
この実施の形態のものは、上記実施の形態1の吸収式冷凍装置の構成と同様に、吸収器4から高温再生器1のボイラー部1aへの希溶液供給ラインL1の中温度希溶液の一部を分岐して同様の高効率の排熱回収装置における気液分離器5の液留め室5Aに接続する一方、上記実施の形態1とは異なり、その排熱回収後の臭化リチウム中間溶液供給ラインL14を低温再生器8から低温熱交換器3への吸収液(濃溶液)供給ラインL3に接続し、合流させたことを特徴とするものである。
【0135】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態1のものと同一である。
【0136】
このような構成の場合、低温熱熱交換器3を介して低温再生器8からの吸収液(臭化リチウム濃溶液)と熱交換させて昇温した希溶液を排熱によってさらに高くし、かつ気液分離器5で冷媒蒸気を分離することにより濃縮した上で、上記低温再生器8側からの臭化リチウム濃溶液に低温熱交換器3の手前で混合するようにしたことにより、最も濃度が高い低温再生器8出口側での臭化リチウム濃溶液の希釈化により、吸収液結晶の発生が防止される。
【0137】
また、上記実施の形態1と全く同様の高効率の排熱回収装置の構成により、排ガス投入量の削減、独立した気液分離器構造による排熱回収時の冷媒汚染の防止等同様の効果を得ることができる。
【0138】
(変形例1)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0139】
(変形例2)
なお、上記実施の形態4の吸収式冷凍装置の構成において、その排熱回収装置における気液分離器5の溶液出口側ラインL 14 を、さらに低温再生器8と低温再生器8から吸収器4側低温溶液熱交換器3への臭化リチウム濃溶液供給ラインL 3 との両方に接続するようにすることもできる。
【0140】
このような構成によると、さらに次のような有益な作用効果を得ることができる。
【0141】
すなわち、先ず低温熱交換器3を経た中温度希溶液を高温再生器1を介することなく、気液分離機能を備えた排熱回収装置に導いて、高温再生器1と同様に加熱昇温させ、冷媒蒸気と中間溶液に分離した上で、例えば冷媒蒸気は凝縮器9に、濃縮された中間溶液は、低温再生器8と該低温再生器8から低温溶液熱交換器3への濃溶液供給ライン中に、それぞれ供給され、濃溶液供給ライン側では濃溶液が希釈化される。
【0142】
したがって、中温度希溶液を排ガス等排熱ラインの排熱を利用して有効に高温再生することができ、その分高温再生器1に供給して高温再生すべき中温度希溶液の量を低減することができる。その結果、高温再生器1側の熱負荷量を低減して再生効率を向上させることができ、装置トータルとしての熱交換効率も向上する。また、低温再生器8から吸収器4側への最も濃度が高い濃溶液が或る程度希釈化されるので、吸収液の結晶による不具合が生じにくくなる。しかも、上記の濃溶液は低温再生器8側にも供給されるので、それらの分配量を結晶防止作用と効率面の両方から、最適な量に調整するようにすることもできる。
【0143】
(実施の形態5)
次に図6は、本願発明の実施の形態5に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0144】
この実施の形態のものは、上記実施の形態1の吸収式冷凍装置の構成において、吸収器4から高温再生器1のボイラー部1aへの希溶液ラインL1の低温溶液熱交換器3の出口側中温度希溶液の一部を分岐して、排熱回収装置側気液分離器5の液留め室5Aに接続していたのを、それよりも下流の高温溶液熱交換器2の出口側高温度希溶液の全部に変更し、同高温溶液熱交換器2を介して或る程度温度が上昇した高温再生器1側へ希溶液ラインL1を介して、上記実施の形態1同様の高効率の排熱回収装置に供給して排熱回収するとともに冷媒蒸気を分離した後に高温再生器1のボイラー部1aに戻すことにより、高温再生器1の熱負荷、再生負荷を低減して再生効率を向上させるようにしたことを特徴とするものである。
【0145】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態1のものと同一である。
【0146】
このような構成の場合、低温溶液熱交換器3、高温溶液熱交換器2を介して熱回収されて相当に温度が上昇した吸収器4から高温再生器1側への希溶液の温度が、高効率の排熱回収装置における排熱(130℃以上)の回収により、さらに大きく上昇し、その後、高温再生器1のボイラー部1aに供給されるので、熱負荷、再生負荷が大きく低減されて、高温再生器1の再生効率が大きく向上する。
【0147】
また、高温再生器1内の溶液循環作用が均一化される。さらに、上記実施の形態1と全く同様の高効率の排熱回収装置の構成により、排ガス投入量の削減、独立した気液分離器構造による排熱回収時の冷媒汚染の防止等同様の効果を得ることができる。
【0148】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0149】
(実施の形態6)
次に図7は、本願発明の実施の形態6に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0150】
この実施の形態のものは、上記実施の形態5の吸収式冷凍装置の構成において、高温溶液熱交換器2を出た希溶液の全てを排熱回収装置に送るのではなく、少なく共その一部は第1の分岐ラインL11を介して高温再生器1のボイラー部1aに戻し、その他のものを第2の分岐ラインL12を介して同様に排熱回収装置に供給して排熱回収/冷媒蒸気分離した後に高温再生器1のボイラー部1aに戻すようにしたことを特徴とするものである。
【0151】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態1および5のものと同一である。
【0152】
このような構成によっても、略上記実施の形態1および5の吸収式冷凍装置と同様の作用効果を得ることができる。また、高温再生器1を保護することができる。
【0153】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0154】
(実施の形態7)
次に図8は、本願発明の実施の形態7に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0155】
この実施の形態のものは、上記実施の形態1の吸収式冷凍装置のものと全く同様の高効率の排熱回収装置を設け、同様に吸収器4から高温再生器1への希溶液供給ラインL1の中温度希溶液の一部を分岐して高効率の排熱回収装置における気液分離器5の液留め室5Aに接続し、排熱回収および冷媒蒸気分離後の高温の中間溶液を同様に低温再生器8に供給するようにする一方、上記実施の形態1の吸収式冷凍装置とは異なり、当該排熱回収装置には排熱利用熱交換器を排ガスラインLgの下流側と上流側に2台並列に設け、下流側第1の排熱利用熱交換器6Aを上記実施の形態1のものと同様に溶液循環ラインL13内に、また上流側排熱利用熱交換器6Bを溶液循環ラインL13から分岐して高温再生器1の臭化リチウム中間溶液の出口部に、それぞれ接続したことを特徴とするものである。
【0156】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態1のものと同一である。
【0157】
このような構成の場合、排ガスラインLg下流側に位置する第1の排熱利用熱交換器6Aが低温熱交換器、同排ガスラインLgの上流側の排熱利用熱交換器6Bが高温熱交換器となり、相対的に温度の低い低温側中間溶液は低温再生器8側に、他方相対的に温度の高い高温側中間溶液は高温再生器1側に各々分配して供給されるようになる。したがって、より排熱回収効率が向上するとともに、第1の分岐ラインL11を介して高温再生器1のボイラー部1aに供給される希溶液の量が減少し、高温再生器1での熱負荷量、再生負荷量が低減される。
【0158】
また、上記実施の形態1と全く同様の希溶液強制循環型の高効率の排熱回収装置の構成により、排ガス投入量の削減、排熱回収時の冷媒汚染の防止等同様の効果を得ることができる。
【0159】
さらに、このように排熱利用熱交換器6を複数台設けるようにした場合、排ガス投入量の増大にも対応できるようになり、それに対応して上述した溶液循環ポンプ14bの駆動状態も適切に可変して、溶液循環量を調整することができる。
【0160】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0161】
(実施の形態8)
次に図9は、本願発明の実施の形態8に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0162】
この実施の形態のものは、排熱回収装置が、それ自体としては気液分離器5を備えていない点を除いて、上記実施の形態1の吸収式冷凍装置のものと同様に構成されており、希溶液供給ラインL1の中温度希溶液の一部を分岐して同排熱回収装置としての排熱利用熱交換器6に接続する一方、その排熱回収後の希溶液出口ラインを気液分離機能をもった低温再生器8に接続して高温希溶液をフラッシュさせるようにしたことを特徴とするものである。
【0163】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態1のものと同一である。
【0164】
このような構成の場合、低温溶液熱交換器3およびドレン熱交換器20を介して低温再生器8からの濃溶液およびドレン溶液と熱交換して昇温した希溶液を排ガスラインLgの排熱により、さらに加熱昇温した上で、上記低温再生器8側に供給するようにし、気液分離して低温再生するので、低温再生器8の熱負荷が減少し、より再生効率が向上する。
【0165】
また、上記実施の形態1と略同様に、高効率の排熱回収装置の回収により、排ガス投入量の削減、排熱回収時の冷媒汚染の防止等同様の効果を得ることができる。
【0166】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0167】
(実施の形態9)
次に図10は、本願発明の実施の形態9に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0168】
この実施の形態のものは、上記実施の形態9の吸収式冷凍装置の構成における排熱利用熱交換器6を、吸収器4から高温再生器1への希溶液溶液ラインL1からではなくて、高温再生器1から低温再生器8への臭化リチウム中間溶液供給ラインL2の高温溶液熱交換器2の出口と低温再生器8の入口との間に介設したことを特徴とするものである。
【0169】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態9のものと同一である。
【0170】
このような構成によると、上記実施の形態9のものと同様の作用効果に加えて、低温再生器8に供給される濃溶液の温度が有効に上昇し、低温再生器8における再生効率が向上する。
【0171】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0172】
(実施の形態10)
次に図11は、本願発明の実施の形態10に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0173】
この実施の形態のものは、上記実施の形態8の吸収式冷凍装置の構成において、排熱利用熱交換器6の出口側低温再生器8への希溶液出口ラインL14上に、上述の実施の形態1〜7のものよりもシンプルな非循環型の気液分離器60を介設することによって、排熱利用熱交換器6を介して排熱回収して温度が上昇した希溶液を同気液分離器60の気液分離室61内で、一旦フラッシュさせて、冷媒蒸気成分と臭化リチウム中間溶液とに分離する。
【0174】
そして、その内の臭化リチウム中間溶液は第1の分岐ラインL12の出口ラインL14を介して低温再生器8に、また冷媒蒸気は冷媒蒸気供給ラインL22を介して凝縮器9へ、それぞれ供給されるように構成したことを特徴とするものである。
【0175】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態8のものと同一である。
【0176】
このような構成によると、上記実施の形態8のものと同様の作用効果(効率アップ等)に加えて、気液分離器60によって冷媒蒸気と臭化リチウム溶液がそれぞれ分離されて、凝縮器9と低温再生器8に供給されるようになることから、冷媒の汚染を防止し、かつ蒸発成分の混入による低温再生器8内での圧力上昇が防止される。
【0177】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0178】
(実施の形態11)
次に図12は、本願発明の実施の形態11に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0179】
この実施の形態のものは、上記実施の形態10の吸収式冷凍装置の構成において、排熱利用熱交換器6の出口側低温再生器8への中間溶液出口ラインL14を、低温再生器8から吸収器4側低温溶液熱交換器3への吸収液(臭化リチウム濃溶液)供給ラインL3への溶液混合供給ラインとし、同ライン上に、同様の独立した気液分離器60を介設することによって、排熱利用熱交換器6を介して排熱回収した希溶液を同気液分離器60の気液分離室61内で、一旦フラッシュさせて冷媒蒸気と臭化リチウム溶液に分離する。
【0180】
そして、その内の臭化リチウム溶液は同溶液出口ラインL14を介して低温再生器8から吸収器4への吸収液(臭化リチウム濃溶液)供給ラインL3中に、また冷媒蒸気は冷媒蒸気供給ラインL22を介して凝縮器9へ、それぞれ供給されるように構成したことを特徴とするものである。
【0181】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態11の吸収式冷凍装置と同様である。
【0182】
このような構成によると、上記実施の形態10のものと同様の作用効果(効率アップ等)に加えて、独立した気液分離器60によって冷媒蒸気と溶液が分離されて、凝縮器9と吸収器4に供給されるようになっていることから、冷媒の汚染を防止し、かつ蒸発成分の混入による低温再生器8内での圧力上昇が防止される。また、低温再生器8の出口側における臭化リチウム濃溶液の適度な希釈化による結晶化の防止が可能となる。
【0183】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0184】
(実施の形態12)
次に図13は、本願発明の実施の形態12に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0185】
この実施の形態のものは、上記実施の形態11の吸収式冷凍装置の構成において、気液分離器60の溶液側出口ラインL14を低温再生器8ではなくて高温再生器1の中間溶液の出口部に接続することによって、排熱利用熱交換器6を介して排熱回収した希溶液を同気液分離器60の気液分離室61内で、一旦フラッシュさせて冷媒蒸気と臭化リチウム溶液とに分離する。
【0186】
そして、その内の臭化リチウム溶液は同溶液出口ラインL14を介して高温再生器1の中間溶液出口部に、また冷媒蒸気は冷媒蒸気供給ラインL22を介して凝縮器9へ、それぞれ供給されるように構成したことを特徴とするものである。
【0187】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態11の吸収式冷凍装置と同様である。
【0188】
このような構成によると、上記実施の形態11のものと同様の作用効果(効率アップ等)に加えて、低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液の一部が排熱の回収により、有効に昇温され、冷媒蒸気成分が除去されて中間溶液化された後に高温再生器1に供給されるから、高温再生器1で再生しなければならない希溶液量が低減されるとともに、高温再生器1の熱負荷量、再生負荷量が低減され、その再生効率が向上する。また、高温再生器1内の循環作用が均一化される。
【0189】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0190】
(実施の形態13)
次に図14は、本願発明の実施の形態13に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0191】
この実施の形態のものは、上記実施の形態11の吸収式冷凍装置の構成において、その排熱回収装置における気液分離器60の溶液側出口ラインL14を低温再生器8ではなくて高温再生器1のボイラー部1a内に接続することによって、排熱利用熱交換器6を介して排熱回収し、かつ気液分離器60の気液分離室61内で、一旦フラッシュさせて冷媒蒸気成分を分離した臭化リチウム溶液を高温再生器1のボイラー部1aで再び加熱沸とうさせて高温再生するように構成したことを特徴とするものである。
【0192】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態11の吸収式冷凍装置と同様である。
【0193】
このような構成によると、上記実施の形態11のものと同様の排ガス熱量の有効利用、冷媒汚染防止等の作用効果に加えて、低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液の一部が排熱の回収により、有効に昇温され、冷媒蒸気成分が除去された後に高温再生器1のボイラー部1aに供給されて高温再生されるから、高温再生器1で再生しなければならない中温度の希溶液量が低減されるとともに、高温再生器1の熱負荷量が低減され、その再生効率が向上する。また、高温再生器1内の溶液循環作用が均一化され、さらには高温再生器1の保護にもなる。
【0194】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0195】
(実施の形態14)
次に図15は、本願発明の実施の形態14に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0196】
この実施の形態のものは、上記実施の形態11の吸収式冷凍装置の構成において、その排熱回収装置における排熱利用熱交換器6への入口ラインを吸収器4からの希溶液供給ラインL1そのものとして気液分離器60の溶液側出口ラインを、やはり低温再生器8ではなくて高温再生器1のボイラー部1a内に接続することによって、排熱利用熱交換器6を介して排熱回収し、かつ気液分離器60の気液分離室61内で、一旦フラッシュさせて冷媒蒸気成分を分離した臭化リチウム溶液を高温再生器1のボイラー部1aで再び加熱沸とうさせて高温再生するように構成したことを特徴とするものである。
【0197】
このような構成によると、上記実施の形態11のものと同様の排ガス熱量の有効利用、冷媒汚染防止等の作用効果に加えて、低温溶液熱交換器3からの中温度希溶液の一部が排熱の回収により、有効に昇温され、冷媒蒸気成分が除去された後に高温再生器1のボイラー部1aに供給されて高温再生されるから、高温再生器1で再生しなければならない中温度の希溶液量が低減されるとともに、高温再生器1の熱負荷量が低減され、その再生効率が向上する。また、高温再生器1内の溶液循環作用が均一化され、さらには高温再生器1の保護にもなる。
【0198】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0199】
(実施の形態15)
次に図16は、本願発明の実施の形態15に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0200】
この実施の形態のものは、上記実施の形態14の吸収式冷凍装置の構成において、高温溶液熱交換器2を出た希溶液の全てを排熱回収装置に送るのではなく、少なく共その一部は第1の分岐ラインL11を介して高温再生器1のボイラー部1a内に戻し、その他のものを第2の分岐ラインL12を介して上記実施の形態15の場合と同様に冷媒蒸気分離機能を備えた排熱回収装置に供給して排熱回収し、冷媒蒸気成分を分離した後に高温再生器1のボイラー部1a内に戻すようにしたことを特徴とするものである。
【0201】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態15の吸収式冷凍装置と同様である。
【0202】
このような構成によっても、略上記実施の形態15の吸収式冷凍装置と同様の作用効果を得ることができる。
【0203】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0204】
(実施の形態16)
次に図17は、本願発明の実施の形態16に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0205】
この実施の形態のものは、上記実施の形態11の吸収式冷凍装置の構成において、その排熱回収装置における排熱利用熱交換器6の入口ラインを上述のような希溶液供給ラインではなくて高温再生器1からの中間溶液供給ラインL2とすることによって、排熱利用熱交換器6を介して排熱回収し、かつ気液分離器60の気液分離室61内で、一旦フラッシュさせて冷媒蒸気成分を分離した臭化リチウム溶液を低温再生器8に供給して低温再生するように構成したことを特徴とするものである。
【0206】
このような構成によると、上記実施の形態11のものと同様の排ガス熱量の有効利用、冷媒汚染防止等の作用効果に加えて、低温再生器8に供給される濃溶液の温度が上昇し、低温再生器8における再生効率が向上する。
【0207】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【0208】
(実施の形態17)
次に図18は、本願発明の実施の形態17に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0209】
この実施の形態のものは、上記実施の形態16の吸収式冷凍装置の構成において、その排熱回収装置における気液分離器60の溶液出口側ラインを、低温再生器8と低温再生器8から吸収器4側低温溶液熱交換器3への臭化リチウム濃溶液供給ラインL3の両方に接続するようにしている。
【0210】
そして、それによって排熱利用熱交換器6を介して排熱回収した高温再生器1側からの臭化リチウム濃溶液を同気液分離器60の気液分離室61内で、一旦フラッシュさせて、さらに高精度に冷媒蒸気成分と臭化リチウム濃溶液とを分離する。
【0211】
そして、その内の臭化リチウム濃溶液は低温再生器8と低温再生器8から吸収器4への臭化リチウム濃溶液供給ラインL3中の両方に各々分配して供給され、また冷媒蒸気は冷媒蒸気ラインL22を介して凝縮器9へ供給されるようにしたことを特徴とするものである。
【0212】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態16の吸収式冷凍装置と同様である。
【0213】
このような構成によると、上記実施の形態16のものと同様の作用効果に加えて、独立した気液分離器60によって冷媒蒸気と臭化リチウム中間溶液が、より確実に分離されて、凝縮器9と吸収器4に供給されるようになることから、冷媒の汚染を防止し、かつ蒸発成分の混入による低温再生器8内での圧力上昇が防止される。また、低温再生器8から吸収器4側への最も濃度が高い吸収濃溶液が或る程度希釈化されるので、吸収液の結晶による不具合が生じにくくなる。しかも、低温再生器8側にも供給されるので、それらの分配量を効率面から最適に調整することもできる。
【0214】
(変形例)
なお、この実施の形態の吸収式冷凍装置の場合にも、上記吸収器4および蒸発器10部分は、必要に応じて前述の図2のものと全く同様の上下2段式のものを採用して構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の実施の形態1に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図2】 本願発明の実施の形態1の変形例に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図3】 本願発明の実施の形態2に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図4】 本願発明の実施の形態3に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図5】 本願発明の実施の形態4に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図6】 本願発明の実施の形態5に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図7】 本願発明の実施の形態6に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図8】 本願発明の実施の形態7に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図9】 本願発明の実施の形態8に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図10】 本願発明の実施の形態9に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図11】 本願発明の実施の形態10に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図12】 本願発明の実施の形態11に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図13】 本願発明の実施の形態12に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図14】 本願発明の実施の形態13に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図15】 本願発明の実施の形態14に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図16】 本願発明の実施の形態15に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図17】 本願発明の実施の形態16に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【図18】 本願発明の実施の形態17に係る排熱利用型吸収式冷凍装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
【符号の説明】
1は高温再生器(HG)、2は高温溶液熱交換器、3は低温溶液熱交換器(LLX)、4,4a,4bは吸収器(ABS)、5は気液分離器、6,6A,6Bは排熱利用熱交換器、7はエリミネータ、8は低温再生器(LG)、9は凝縮器(COND)、10,10a,10bは蒸発器(EVA)、12,12a,12bはエリミネータ、14aは希溶液ポンプ、14bは溶液循環ポンプ、14cは冷媒ポンプ、19は電磁3方切換弁、23,24は開閉制御弁である。
Claims (12)
- 高温再生器(1)、高温溶液熱交換器(2)、低温溶液熱交換器(3)、低温再生器(8)、凝縮器(9)、吸収器(4)、蒸発器(10)を備え、低温溶液熱交換器(3)を介して低温再生器(8)からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に、上記低温再生器(8)に供給して低温再生するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器(6)と、該排熱利用熱交換器(6)の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室(5B)および該気液分離室(5B)で冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温再生器(8)からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液と混合して貯留する液留め室(5A)よりなる気液分離器(5)と、上記液留め室(5A)を上記排熱熱交換器(6)を介して上記気液分離室(5B)に連通させる溶液循環ライン(L 13 )と、該溶液循環ライン(L 13 )を介して、上記液留め室(5A)に供給された溶液を上記排熱利用熱交換器(6)から気液分離室(5B)、気液分離室(5B)から液留め室(5A)に順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ(14b)とを備えて構成されていることを特徴とする排熱利用型吸収式冷凍装置。
- 高温再生器(1)、高温溶液熱交換器(2)、低温溶液熱交換器(3)、低温再生器(8)、凝縮器(9)、吸収器(4)、蒸発器(10)を備え、低温溶液熱交換器(3)を介して低温再生器(8)からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に高温再生器(1)に供給して高温再生するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器(6)と、該排熱利用熱交換器(6)の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室(5B)および該気液分離室(5B)で冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温再生器(8)からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液と混合して貯留する液留め室(5A)よりなる気液分離器(5)と、上記液留め室(5A)を上記排熱熱交換器(6)を介して上記気液分離室(5B)に連通させる溶液循環ライン(L 13 )と、該溶液循環ライン(L 13 )を介して、上記液留め室(5A)に供給された溶液を上記排熱利用熱交換器(6)から気液分離室(5B)、気液分離室(5B)から液留め室(5A)に順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ(14b)とを備えて構成されていることを特徴とする排熱利用型吸収式冷凍装置。
- 高温再生器(1)、高温溶液熱交換器(2)、低温溶液熱交換器(3)、低温再生器(8)、凝縮器(9)、吸収器(4)、蒸発器(10)を備え、高温溶液熱交換器(2)を介して低温溶液熱交換器(3)からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器(1)からの中温度中間溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に低温再生器(8)に供給して低温再生するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器(6)と、該排熱利用熱交換器(6)の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室(5B)および該気液分離室(5B)で冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温溶液熱交換器(3)からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器(1)からの中温度中間溶液と混合して貯留する液留め室(5A)よりなる気液分離器(5)と、上記液留め室(5A)を上記排熱熱交換器(6)を介して上記気液分離室( 5B)に連通させる溶液循環ライン(L 13 )と、該溶液循環ライン(L 13 )を介して、上記液留め室(5A)に供給された溶液を上記排熱利用熱交換器(6)から気液分離室(5B)、気液分離室(5B)から液留め室(5A)に順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ(14b)とを備えて構成されていることを特徴とする排熱利用型吸収式冷凍装置。
- 高温再生器(1)、高温溶液熱交換器(2)、低温溶液熱交換器(3)、低温再生器(8)、凝縮器(9)、吸収器(4)、蒸発器(10)を備え、高温溶液熱交換器(2)を介して低温溶液熱交換器(3)からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器(1)からの中温度中間溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に、低温再生器(8)から低温溶液熱交換器(3)への濃溶液供給ライン中に供給混合して、濃溶液を希釈化するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器(6)と、該排熱利用熱交換器(6)の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室(5B)および該気液分離室(5B)で冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温溶液熱交換器(3)からの中温度希溶液と熱交換された上記高温再生器(1)からの中温度中間溶液と混合して貯留する液留め室(5A)よりなる気液分離器(5)と、上記液留め室(5A)を上記排熱熱交換器(6)を介して上記気液分離室(5B)に連通させる溶液循環ライン(L 13 )と、該溶液循環ライン(L 13 )を介して、上記液留め室(5A)に供給された溶液を上記排熱利用熱交換器(6)から気液分離室(5B)、気液分離室(5B)から液留め室(5A)に順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ(14b)とを備えて構成されていることを特徴とする排熱利用型吸収式冷凍装置。
- 高温再生器(1)、高温溶液熱交換器(2)、低温溶液熱交換器(3)、低温再生器(8)、凝縮器(9)、吸収器(4)、蒸発器(10)を備え、低温溶液熱交換器(3)を介して低温再生器(8)からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に、低温再生器(8)から低温溶液熱交換器(3)への濃溶液供給ライン中に供給混合して、濃溶液を希釈化するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器(6)と、該排熱利用熱交換器(6)の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室(5B)および該気液分離室(5B)で冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温再生器(8)からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液と混合して貯留する液留め室(5A)よりなる気液分離器(5)と、上記液留め室(5A)を上記排熱熱交換器(6)を介して上記気液分離室(5B)に連通させる溶液循環ライン(L 13 )と、該溶液循環ライン(L 13 )を介して、上記液留め室(5A)に供給された溶液を上記排熱利用熱交換器(6)から気液分離室(5B)、気液分離室(5B)から液留め室(5A)に順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ(14b)とを備えて構成されていることを特徴とする排熱利用型吸収式冷凍装置。
- 高温再生器(1)、高温溶液熱交換器(2)、低温溶液熱交換器(3)、低温再生器(8)、凝縮器(9)、吸収器(4)、蒸発器(10)を備え、高温溶液熱交換器(2)を介して低温溶液熱交換器(3)からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器(1)からの中温度中間濃溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に、低温再生器(8)に供給して低温再生する一方、低温再生器(8)から低温溶液熱交換器(3)への濃溶液供給ライン中にも供給混合して、低温再生後の濃溶液を希釈化するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器(6)と、該排熱利用熱交換器(6)の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室(5B)お よび該気液分離室(5B)で冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温溶液熱交換器(3)からの中温度希溶液と熱交換された高温再生器(1)からの中温度中間溶液と混合して貯留する液留め室(5A)よりなる気液分離器(5)と、上記液留め室(5A)を上記排熱熱交換器(6)を介して上記気液分離室(5B)に連通させる溶液循環ライン(L 13 )と、該溶液循環ライン(L 13 )を介して、上記液留め室(5A)に供給された溶液を上記排熱利用熱交換器(6)から気液分離室(5B)、気液分離室(5B)から液留め室(5A)に順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ(14b)とを備えて構成されていることを特徴とする排熱利用型吸収式冷凍装置。
- 高温再生器(1)、高温溶液熱交換器(2)、低温溶液熱交換器(3)、低温再生器(8)、凝縮器(9)、吸収器(4)、蒸発器(10)を備え、低温溶液熱交換器(3)を介して低温再生器(8)からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液を、外部機器からの排熱流体を熱源とする気液分離機能を備えた排熱回収装置に通すことによって排熱回収し、所定値以上の温度に加熱昇温させ、かつ冷媒蒸気を分離した後に、低温再生器(8)に供給して低温再生する一方、低温再生器(8)から低温溶液熱交換器(3)への濃溶液供給ライン中にも供給混合して、低温再生後の濃溶液を希釈化するようにしてなる排熱利用型吸収式冷凍装置であって、上記気液分離機能を備えた排熱回収装置は、投入された排熱流体の排熱を回収する排熱利用熱交換器(6)と、該排熱利用熱交換器(6)の溶液通路下流側にあって排熱回収後の高温の希溶液をフラッシュさせて導入し、冷媒蒸気と溶液に分離する気液分離室(5B)および該気液分離室(5B)で冷媒蒸気が分離された溶液の一部を上記低温再生器(8)からの濃溶液と熱交換された中温度希溶液と混合して貯留する液留め室(5A)よりなる気液分離器(5)と、上記液留め室(5A)を上記排熱熱交換器(6)を介して上記気液分離室(5B)に連通させる溶液循環ライン(L 13 )と、該溶液循環ライン(L 13 )を介して、上記液留め室(5A)に供給された溶液を上記排熱利用熱交換器(6)から気液分離室(5B)、気液分離室(5B)から液留め室(5A)に順次強制的に循環させる溶液循環ポンプ(14b)とを備えて構成されていることを特徴とする排熱利用型吸収式冷凍装置。
- 気液分離器(5)は、排熱利用熱交換器(6)と相互に区分されて各々独立に形成されていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の排熱利用型吸収式冷凍装置。
- 外部機器からの排熱流体が高温の排ガスであり、排熱利用熱交換器(6)は、当該排ガスの排熱を回収する排熱利用熱交換器であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の排熱利用型吸収式冷凍装置。
- 排熱利用熱交換器(6)を複数台設け、その内の何れかの排熱利用熱交換器(6A)を溶液循環ライン(L13)に、他方の排熱利用熱交換器(6B)を同溶液循環ライン(L13)から分岐された他の排熱回収ライン(L17)に設置するようにしたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の排熱利用型吸収式冷凍装置。
- 低温溶液熱交換器(3)と並列に、低温再生器(8)から凝縮器(9)に供給される低温再生器(8)側高温のドレン冷媒により、吸収器(4)からの希溶液を加熱するドレン熱交換器20を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10記載の排熱利用型吸収式冷凍装置。
- 吸収器(4)および蒸発器(10)部分は、それぞれ上下方向に第1,第2の2段の吸収器(4a),(4b)および蒸発器(10a),(10b)を備えた2段吸収式に構成されていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10又は11記載の排熱利用型吸収式冷凍装置。
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KR101947679B1 (ko) * | 2018-08-20 | 2019-02-14 | (주)월드에너지 | 2단 분리 열교환 방식으로 효율이 증대된 고효율 저온수 2단 흡수식 냉동기 |
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- 2002-03-14 JP JP2002069489A patent/JP4134579B2/ja not_active Expired - Fee Related
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