JP4134339B2 - バイメタルコインのセレクタ - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、自動販売機やゲーム機等に用いられ、コインの真偽を判別するセレクタに関する。
詳しくは、中央部が着磁性を有する材料で形成され、かつ、その周囲が非着磁性材料で形成されたバイメタルコインのセレクタに関する。
更に詳しくは、中央部が弱着磁性を有する材料で形成されたバイメタルコインのセレクタに関する。
なお、本明細書で使用する「コイン」は、通貨であるコインの他、ゲーム用のメダル、トークン等の代用コインも包含する。
【0002】
【従来の技術】
コインの不正使用を防止するため、バイメタルコインが提案されている。
バイメタルコインは、円盤形に作られた中央部と、リング形の周縁部とを有する。
バイメタルコインの代表が、1ユーロコインや2ユーロコインである。
ユーロコインの場合、中央部が着磁性材料で作られ、周縁部が非着磁性材料で作られている。
【0003】
なお、ユーロコインの場合、中央部の着磁性材料は、鉄などの強磁性材料よりも着磁性が小さい弱着磁性材料が使用されている。
着磁性を有するコインを選別するため、永久磁石を採用したセレクタとして、特公昭63-29308号(米国特許第4,376,480号)、特許第2620740号(米国特許第5291980号)及び実用新案登録第2583005号が知られている。
【0004】
第1の従来技術である特公昭63-29308号は、非磁性材料の選別を目的とするものである。
その構造は、傾斜案内体上を転がるコインが移動する通路の側方に制動用磁石が配置される。
コインが制動用磁石の側方を通過するとき、この制動用磁石の磁力によってコイン内部にコイン材料に対応した渦電流を発生させることによりコインを制動し、その制動の程度によりコイン材料を選別するものである。
【0005】
コインを制動するに十分な渦電流を発生させるため、制動用磁石はコインとの相対面積が大きく、かつ、その磁力は大きく設定されている。
すなわち、第1従来技術のセレクタは、コインを制動するための制動用磁石が、案内体上を転動するコイン通路の側方であって、かつ、コインの中央部に相対して配置されている。
【0006】
第2従来技術としての特許第2620740号に開示されたセレクタは、前記制動用磁石に加えて、前記案内体の下流端に円柱状の案内用磁石が配置されている。
第2従来技術は、周縁が着磁性を有するコインの選別を目的とする。
すなわち、周縁が着磁性のコインは、案内用磁石に吸着されてその磁石を回り込むように方向転換される性質を利用して選別するものである。
【0007】
第3従来技術としての実用新案登録第2583005号は、相対的に吸着力の弱い第1の磁石部材を上流のコイン通路に、それよりも吸着力の強い第2の磁石部材を下流のコイン通路に配置してある。
周縁が強着磁性コインのみが、第1の磁石部材に吸着されてそれを回り込むように進路を変更されて選別される。
第1の磁石部材により吸着されずにそのまま通過した弱着磁性コインは、第2の磁石部材により吸着されてそれを回り込むように進路を変更されて選別される。非着磁性コインは、第1及び第2の磁石部材に吸着されないので進路を変更されずに通過することで、選別される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
第1従来技術のセレクタに前記ユーロコインが使用された場合、ユーロコインは、案内体に支えられているときに、その中央部が制動用磁石に相対して吸着保持されてしまい、選別することができない。
第2従来技術に前記ユーロコインを使用した場合、ユーロコインは周縁部が非着磁性材料であるので、案内用磁石によって方向転換されず、選別することができない。
第3従来技術に前記ユーロコインを使用した場合、ユーロコインの周縁部が非着磁性材料であるので、前記第2従来技術同様に磁石によって進路変更されず、選別することができない。
【0009】
本発明の第1の目的は、着磁性の中央部と非着磁性の周縁部とを有するバイメタルコインを選別できるセレクタを提供することである。
本発明の第2の目的は、前記セレクタを安価に提供することである。
本発明の第3の目的は、コイン選別のための調整が容易なセレクタを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
これらの目的を達成するため、第1の発明は以下のように構成したものである。すなわち、着磁性の中央部と非着磁性の周縁部とを有するバイメタルコインが重力によってコイン通路を移動する途中に正貨と偽貨とに選別されるコインセレクタにおいて、コイン通路に配置され、かつ、コインの周面がガイドされる案内体と、前記案内体の下流、かつ、側方であって、コイン通路の側方に配置された磁石によってバイメタルコインのセレクタを構成したものである。
【0011】
この構成において、バイメタルコインは、コイン通路に案内されながら重力によって転げおちる。
バイメタルコインは、案内体上を転がった後、案内体から落下する途上においてその中央部側面が磁石と相対し、その磁力により案内体側へ吸引される。
この吸引により、バイメタルコインは、その周面が案内体の側面に沿って下方へ移動し、方向転換される。
この後、バイメタルコインは前記磁石の影響域を外れて重力により自然落下し、正貨口から排出される。
【0012】
全体が非着磁性コインの場合、磁石の吸着力が作用しないので、案内体の側面に沿って移動せず、案内体のガイド方向に移動し、偽貨口から排出される。
全体が強着磁性コインの場合、磁石に吸着されて落下できずにコイン通路に保留され、選別される。
全体が弱着磁性コインの場合、案内体にコインが載っている間に磁石と相対するため、磁石に吸着され、コイン通路に保留され、選別される。
この構造は、案内体と磁石が主要構造部品であるので、構造が簡単で安価であり、かつ、電源の無い場所でも使用できる。
【0013】
この発明は、磁石が案内体の下流、かつ、側方であって、さらに、案内体よりも下方に配置されていることが好ましい。
この構成において、中央部が磁石のほぼ全面と相対したとき、バイメタルコインの周面が案内体に支えられないようにすることができる。
また、全体が弱着磁性のコインの場合、コインの周面が案内体に支えられている状態で磁石のほぼ全面とコインが相対するようになり、コインが磁石に吸着保持される。
結果として、バイメタルコインと全体弱着磁性コインとを選別することができる。
【0014】
この発明は、バイメタルコインの直径部周面が、案内体に接したとき、前記磁石はバイメタルコインの中心よりも案内体側の面に多く相対するよう配置されることが好ましい。
この構成において、バイメタルコインの中心部は、磁石の磁力の中心部よりも案内体から遠い位置になる。
磁石の磁力によって、バイメタルコインに対し案内体側へ引き寄せる吸着力が作用するため、バイメタルコインを案内体に沿って誘導することができる。
結果として、バイメタルコインの誘導位置を安定させることができ、選別が正確になる。
【0015】
第2の発明は、弱着磁性の中央部と非着磁性の周縁部とを有するバイメタルコインが重力によってコイン通路を移動する途中に正貨と偽貨とに選別されるコインセレクタにおいて、投入口の下流に配置され、バイメタルコインの直径と重量を判別するためのクレードルと、クレードルの下流に傾斜配置され、バイメタルコインを案内する案内体と、案内体の下流、かつ、側方であって、コイン通路の側方に配置された磁石と、磁石の下流、かつ、下方に配置され、真正コインと偽コインをガイドする補助ガイドとを含むバイメタルコインのセレクタである。
【0016】
第2の発明において、バイメタルコインを使用する場合、まずコインはクレードルによって直径と重量を選別される。
直径と重量が真正と判定されたコインは、次に案内体と磁石によって中央部が着磁性材料であるか判別される。
すなわち、真正バイメタルコインは、コイン通路の側方に配置されている磁石によって着磁性の中央部を吸引されて案内体に沿って誘導され、正貨口へ誘導される。
【0017】
非着磁性コインは、磁石の影響を受けないので案内体に沿うことなく移動し、偽貨口に達する。
全体が着磁性のコインは、案内体に支えられている間に磁石のほぼ全面に相対して吸着され、コイン通路に保持される。
結果として、バイメタルコインのみが正貨口へ誘導される。
【0018】
次に、正貨と偽貨の振り分けが不十分なコインは、固定配置された補助ガイド上に落下し、補助ガイドとの当接位置のコイン周面の傾斜方向によって正貨口或いは偽貨口へ強制的に誘導され、選別される。
この構成は、クレードル、案内体、磁石及び補助ガイドという簡単な構造によりコインの選別を行うことができるので、安価である。
また、電源の無い場所でも使用できる。
【0019】
第1及び第2の発明は、磁石が、最大エネルギー積17.5〜20MGOe、残留磁化8.4〜9.0KG、保磁力8.2〜8.8KOeの永久磁石であることが好ましい。
実験確認において、この永久磁石を使用することが要求性能及び低コストを達成するために好ましいものであった。
【0020】
第1及び第2の発明において、磁石は、短手約6.6ミリ、長手約15.4ミリであって、案内体の上面の延長線に沿ってその長手方向軸線が配置されていることが好ましい。
2ユーロの直径は、約25.75ミリ、着磁性の中央部の直径は、約18.25ミリである。
このバイメタルコインのサイズと、バイメタルコインの直径部周面が、案内体に接したとき、前記磁石がバイメタルコインの中心よりも案内体側の面に多く相対する関係を成立させるには、前記の磁石サイズが好都合である。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、実施例の正面右上方からの斜視図である。
図2は、実施例の正面図である。
図3は、図2におけるA―A線断面図である。
図4は、実施例の作用説明図である。
【0022】
2ユーロコインに適した実施例を以下説明する。
固定ガイドボード1は垂直に配置された平板状のバックボード1Aと、その両サイドを前方に直角に折り曲げたサイドボード1B及び1Cを有する。
サイドボード1Cの中間からサイドボード1B側へ水平に折り曲げられたブラケット2A及び2BのU溝に垂直に取り付けられた固定軸3に、板状の可動ガイドボード4の右端部が回動可能に取り付けられている。
【0023】
可動ガイドボード4は水平方向に回動可能であるが、スプリング5によってバックボード1A側へ回動され、左端部のL形部4Aがバックボード1Aに突き当たって静止される。
これにより、バックボード1Aと可動ガイドボード4とはコインの厚みよりも僅かに大きい間隔で平行に配置され、上下方向に垂直に延びるコイン通路6を形成している。
【0024】
固定軸3に回動自在にブラケット7が取り付けられ、スプリング5によって可動ガイドボード4側へ付勢されている。
ブラケット7に矩形ブロック状に形成されたガイド部8が、可動ガイドボード4の開口4Cに進退自在に挿入され、その側面8Aはコイン通路6に面している。
ブラケット7の先端部にねじ込んだスクリュウ9をガイドボード4から突出するピン10に当接することにより、端面8Aとバックボード1Aとの間隔は、コインの厚みよりも僅かに厚く設定される。
すなわち、ガイド部8の側面8Aとバックボード1Aとの間は、コイン通路6である。
【0025】
左側のサイドボード1Bの近くに矩形の投入口11が形成されている。
投入口11において、おおよそのコイン直径とコインの厚みが選別される。
すなわち、図4に示すように、L形部4Aに隣接し、左上方に向かって傾斜する案内面12を有する直径規制片13が、可動ボード4の横方向に伸びる長孔4Bを貫通するスクリュウ14によって、可動ボード4に固定されている。
【0026】
直径規制片13は、長孔4Bの範囲において、対面する可動ガイドボード4の規制面15との距離が調整可能である。
すなわち、直径規制片13と規制面15との間の最少間隔、すなわち長さLは、使用コインの直径よりも僅かに大きく設定される。
また、投入口11の厚みは、使用コインの厚みよりも僅かに大きく設定されている。
【0027】
したがって、投入口11の長さLよりも直径が大きいコインや、厚みが大きいコインは、投入口11を通過することができず、一次選別される。
投入口11の直ぐ下方に、所定の間隔で配置された爪16A及び16Bを有する公知のクレードル16が配置されている。
クレードル16は、可動ガイドボード4から横方向に突出する固定軸17に回動自在に取り付けられている。
【0028】
図4に示すように、クレードル16の斜め下方に案内体であるガイドレール18が配置されている。
ガイドレール18は、可動ガイドボード4の長孔19内でスライド可能であり、所定位置で可動ガイドボード4にスクリュウ20により固定されている。
長孔19は、クレードル16から離れる方向に下降するよう傾斜している。
ガイドレール18は、ポリアセタール等の耐摩耗性を有する樹脂で成形されているが、金属であってもよい。
【0029】
ガイドレール18はその上面18Aが直線状であって、クレードル16から離れる方向へ向かって下降する傾斜を有し、それに続く下流側の側面18Bは上面18Aに対し直角をなし、それに続く下側面18Cは側面18Bに対し鈍角をなしている。
これら側面18B及び下側面18Cは、コインが沿いつつ移動可能であれば、弧状や側面18Bのみであってもよい。
また、上面18A、側面18B及び下側面18Cを案内体本体と別部材により成形し、案内体本体の周面に着脱可能に固定してもよい。
この分割構造を採用した場合、前記面部材が摩耗したときに交換することができる。
【0030】
可動ガイドボード4は、バックボード1Aの背面に固定したシャフト(図示せず)に回動自在に取り付けたキャンセルレバー21を下方に押し下げたとき(図4おいて反時計方向へ回動)、キャンセルレバー21から突出するピン22が可動ガイドボード4内面に形成したカム面(図示せず)を押し、固定軸3を支点にバックボード1Aから離れるように回動される。
【0031】
また、バックボード1Aから突出するシャフト20に固定され、バックボード1Aと可動ガイドボード4との間に配置されるレバー状のワイパー23が、コイン通路6に進出可能に取り付けられている。
すなわち、ワイパー23に形成された長孔23Aを貫通するピン22が下方へ移動するとき、ワイパー23は時計方向へ回動され、コイン通路6の磁石24近傍へ移動できる。
【0032】
略長方形の磁石24が、ガイドレール18の下流、かつ、側方であって、コイン通路6の側方に配置されている。
すなわち、ガイド部8の下面にアングル形の取り付け片25をスクリュウ26で固定し、この取り付け片25の垂直方向に伸びる取り付け部27に磁石24が接着等により固定してある。
磁石24のコイン通路6に相対する通路面24Aは、ガイド部8のガイド面8Aと同一平面内に位置している。
図4に示すように、磁石24はガイドレール18の上面18Aの延長線L1にその長手方向の軸線を一致させて配置されている。
すなわち、磁石24は、クレードル16から離れる方向に下降するよう傾斜配置されている。
【0033】
また、2ユーロコインの直径部が上面18Aと側面18Bの接続部である角部18Dに接した図4のコイン位置C2において、磁石24の磁石中央部24A(磁石24の重心)がコイン位置C2におけるコイン中心CAよりもガイドレール18側に位置するよう配置されている。
すなわち、磁石24は、コイン中心CAよりもガイドレール18側の面に多く相対するよう配置されている。
この状態において、磁石24の磁力はコインをガイドレール18側に引き寄せるように作用するため、コインはガイドレール側面18B及び下側面18Cに接しつつ、或いはそれらに沿いつつ移動する。
【0034】
また、磁石24は、そのガイドレール18側の上端部が、角部18Dから水平に伸びるラインL2とほぼ同じ位置に配置される。
すなわち、磁石24の上部は、ガイドレール18の角部18Dにコインの下方に向かう重量が作用しているとき(図4におけるコイン位置C1)、コインCの中央部CBと周縁部CCとの境界付近にあるよう配置される。
換言すると、磁石24は、この位置において着磁部に実質的に相対しないように配置される。
【0035】
このレイアウトは、コイン全体が中央部CBと同一の着磁性材料で作られた偽コインの場合、コインの重量の一部が角部18Dに支えられている状態において、コインの下部が磁石24の大部分と相対する。
これにより、コインは磁石24によって吸着保持され、結果としてコインがコイン通路6に保留されて選別される。
【0036】
磁石24は、フェライト系の永久磁石であって、縦約6.6ミリ、横約15.4ミリ、厚み約2.7ミリの横長矩形である。
磁石24の磁気特性は、最大エネルギー積17.5〜20MGDe、保持力8.2〜8.8KOe、残留磁化8.4〜9.0KGである。
実験によれば、2ユーロコイン用として上記外形寸法及び磁気特性が好ましい。しかし、磁石24は、同様の機能を満足するものであれば、形状及び材質を問わず、また、電磁石であってもよい。
永久磁石を採用することにより、安価であり、かつ、電源を必要としないというメリットがある。
【0037】
バックボード1Aの下部の磁石24の下方に、横方向に伸びる長孔25が形成されている。
長孔25に板金製の縦方向に伸びる補助ガイド26が、コイン通路6に突出するよう挿入され、左右方向に位置調整可能にスクリュウ27とナット28によって固定されている。
図4において、ガイド片26の左側が正貨口29であり、右側が偽貨口30である。
【0038】
真正コインCのコイン通路6は、投入口11を通ってクレードル16からガイドレール18、そして正貨口29に達するルートである。
偽コインCのコイン通路6は、ガイドレール18から偽貨口30に達するルートである。
投入口11又はクレードル16に詰まったコインCは、キャンセルレバー21が押し下げられて、可動ガイドボード4がスプリング5に反してバックボード1Aから離されたときに落下し、偽貨口30に重なるように配置された第2偽貨口(図示せず)、に誘導され、返却される。
【0039】
次に真正2ユーロコインを用いたときのコインの動きを説明する。
投入されたコインCは、投入口11を垂直に下方へ落下し、クレードル16の爪16A及び16Bによって保持される。
クレードル16はコインCの重量によってバランスが崩れ、図4において固定軸17を中心にガイドレール18側である時計方向へ回動される。
クレードル16が所定量回動されたとき、コインCは自重でガイドレール18上に落下する。
【0040】
落下したコインCは、ガイドレール18の上面18Aをその傾斜により転がった後、角部18Dから、落下する。
落下後、コインCは転がりによる慣性力と重力により、放物線状に偽貨口30側へ落下しようとする。
しかし、コインCは角部18Dに重量が加わらなくなったコイン位置C2において、その弱着磁性である中央部CBの下部が磁石24のほぼ全面と相対する。
【0041】
そして、コイン中心よりもガイドレール18に近い位置における磁石24と中央部CBとの相対面積が大きいので、コインCはガイドレール18側へ吸引される。
結果として、コインCはその周面が、側面18B及び下側面18Cと接しつつ、或いはそれらに近接した位置を落下する。
したがって、コインCは補助ガイド26よりも左側の正貨口29に落下する。
【0042】
次に中央部CBに強着磁性材を使用した偽コインを投入したケースを説明する。
偽コインは前述同様クレードル16およびガイドレール18に案内されて磁石24の側方に達する。
中央部CBは強着磁材料のため、磁石24による吸着力が大きいので、コインCFがガイドレール18に一部を支えられていないコイン位置C2の位置であっても磁石24に吸着され、その位置でコイン通路6に保持され、選別される。
【0043】
全体が弱磁性材料で作られた偽コインの場合、コインの一部がガイドレール18の角部18Dにおいて支えらているコイン位置C1において、コインCFの下部と磁石24のほぼ全面が相対する。
このため、偽コインの重量の一部が角部18Dに支えられているので、磁石24による偽コインに対する吸着力が小さくとも、偽コインは磁石24に吸着され、コイン通路6に保持される。
【0044】
磁石24により吸着保持されたコインは、キャンセルレバー21を押し下げることにより、ガイド部8の位置はそのままで、可動ガイドボード4のみが、固定軸3を支点に回動される。
同時に、ワイパー23が図4において時計方向へ回動される。
結果として、磁石24に吸着保持されているコインは、ワイパー23によって掻き落とされ、第2偽貨口から返却される。
【0045】
次に非着磁性コインを投入したケースを説明する。
非着磁性コインは、前述同様クレードル16及びガイドレール18に案内されて磁石24の側方に達する。
しかし、非着磁性であるため、磁石24に吸着されることなく通過し、慣性力によって、偽貨口30に落下する。
【0046】
コインCの転がり速度のバラツキ等により、完全に正貨口29或いは偽貨口30へコインを誘導することができず、コインが補助ガイド26上に落下することがある。
この状況において、コインの右側の弧状周面が補助ガイド26に接触した場合、その弧状周面の傾斜によって図4において左方へガイドされて正貨口29へ案内される。
【0047】
コインの左側の弧状周面が補助ガイド26に接触した場合、図4において右方へガイドされ、偽貨口30へ案内される。
補助ガイド26は、磁石24による不完全な振り分けを補完して正確なコイン選別に寄与する。
【0048】
なお、本発明は種々の変更が可能である。
磁石24は、中央部CBと周縁部CCのサイズの違いに対応して、その磁力と大きさを適宜設定することができる。
また、大きさや形状は、任意に設定することができる。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例の正面右上方からの斜視図である。
【図2】図2は、実施例の正面図である。
【図3】図3は、図2におけるA―A線断面図である。
【図4】図4は、実施例の作用説明図である。
【符号の説明】
C バイメタルコイン
CB 中央部
CC 周縁部
6 コイン通路
11 投入口
18 案内体
18A 上面
16 クレードル
24 磁石
26 補助ガイド
L1 延長線
Claims (4)
- 着磁性の中央部(CB)と非着磁性の周縁部(CC)とを有するバイメタルコイン(C)が 重力によってコイン通路(6)を移動する途中に正貨と偽貨とに選別されるセレクタにおいて、
前記コイン通路に配置され、かつ、前記バイメタルコインの周面がガイドされる上面 (18A) を有する案内体( 18 )と、
前記案内体( 18 )の下流、かつ、側方であって、前記案内体の最も上位に位置する上面( 18A )よりも下方に配置され、さらに、前記コイン通路の側方に配置された磁石( 24 )を含み、
前記バイメタルコインの直径部周面が前記案内体に接したとき、前記磁石は前記バイメタルコインの中心よりも前記案内体側の面に多く相対するよう配置されたことを特徴とするバイメタルコインのセレクタ。 - 弱着磁性の中央部と非着磁性の周縁部とを有するバイメタルコイン( C )が重力によってコイン通路( 6 )を移動する途中に正貨と偽貨とに選別されるセレクタにおいて、
投入口( 11 )の下流に配置され、前記バイメタルコインの直径と重量を判別するためのクレードル( 16 )と、
前記クレードル( 16 )の下流に傾斜配置され、前記バイメタルコインの周面を案内する案内体( 18 )と、
前記案内体( 18 )の下流、かつ、側方であって、前記案内体( 18 )の最も上位に位置する上面( 18A )よりも下方に配置され、さらに、前記コイン通路の側方に配置された磁石( 24 )と、
前記磁石の下流、かつ、下方に配置され、真正コインと偽コインをガイドする補助ガイド( 26 )を含み、
前記バイメタルコインの直径部周面が前記案内体に接したとき、前記磁石はバイメタルコインの中心よりも前記案内体側の面に多く相対するよう配置されたことを特徴とするバイメタルコインのセレクタ。 - 前記磁石は、最大エネルギー積が17.5〜20MGOe、残留磁化が8.4〜9.0KG、保磁力が8.2〜8.8KOeである請求項1又は2のバイメタルコインのセレクタ。
- 前記磁石は、短手約6.6ミリ、長手約15.4ミリであって、前記案内体の前記上面の延長線( L1 )に沿ってその長手方向軸線が配置されている請求項1又は2のバイメタルコインのセレクタ。
Priority Applications (4)
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