JP4133783B2 - カレンダー用樹脂ロール - Google Patents

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本発明は、製紙用ソフトニップカレンダー、製紙用スーパーカレンダー、繊維用カレンダー、磁気テープ用スーパーカレンダー等のウェブを平滑化するためのカレンダー装置などに好適なカレンダー用樹脂ロールに関する。
従来、各種カレンダー用ロールは古くは、原綿、木綿、脱脂綿、紙、ウール等からなるいわゆるコットンロール、ペーパーロール、ウールロール等が使用されていたが、性能上の問題が多々あり、その改良品として、ポリイソシアヌレート樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂で表面層を形成したカレンダーロール(例えば特許文献1)や、低硬度の樹脂ロールを得るため、成型時に液状である熱硬化性樹脂に相溶しない液状の熱硬化性エラストマーがミクロ分散してなるカレンダーロールが知られている(例えば特許文献2)。また、エポキシ樹脂に芳香族ジアミンとウレタンプレポリマーの反応物を添加した樹脂を表面に形成したカレンダーロールが提案されている(例えば特許文献3)。
ところで、近年、紙やフィルム等において高機能化した表面を有することが要求されてきている。製紙業界では、表面性が良く、かさ高い紙(軽くて、強度大)等が求められている。たとえば、高機能化した表面をもつ紙を得る場合、低圧力で、かつ高温でカレンダー処理することが要求される。しかしながら、ロール表面を被覆する樹脂材質の硬さと耐熱性のバランスから、低硬度で且つ高耐熱な樹脂ロールを得ることがこれまでは困難であったため、上記カレンダー処理を行うことが難しかった。また、低硬度領域で高耐熱を発現する材質として高硬度ゴム材料が挙げられるが、高線圧で使用するとニップ幅が大きくなりすぎたり、あるいは破損しやすいため、高線圧で使用できないという問題点がある。
ロール表面の樹脂層の硬度を低くする方法として、以下の(1)〜(4)に説明する方法が挙げられるが、いずれの方法についても以下に述べるように問題点がある。
(1)樹脂の架橋密度を下げて低硬度化を行う。
低硬度化は可能であるが、樹脂層の耐熱性が低下してしまう。
(2)ウレタンポリマーの添加などで低硬度化を行う。
低硬度化は可能であるが、樹脂層の耐熱性が低下してしまう。
(3)可塑剤の添加により低硬度化を行う。
低硬度化は可能であるが、樹脂層の耐熱性が低下してしまい、可塑剤の量や種類によってブリードアウトを生じることがある。
(4)樹脂の主鎖骨格の変更・分子量の変更で低硬度化を行う。
樹脂硬化物の物性(セット性)が低下してしまう。
一方、特許文献4には、成形性、耐湿性を改良することを目的とし、エポキシ樹脂に反応性シリコーンオイルを添加したエポキシ樹脂成形材料が記載されている。一方、特許文献5には、熱硬化性樹脂とこの熱硬化性樹脂生成時に該樹脂の原料と反応し得る官能基を有するシリコーンオイルとを混合した材料からなる樹脂層を芯金表面に被覆した製紙用ロールを用いることによって、シリコーンオイルの樹脂層からのブリードアウトを抑制し、樹脂層表面の清浄度を保つことが記載されている。
特許文献4,5に記載されたシリコーンオイルは、熱硬化性樹脂層の低硬度化に寄与するものの、シリコーンオイルのみを改質剤として使用した樹脂ロールでは、高温での繰り返しの使用によって樹脂層からシリコーンオイルがブリードアウトしやすく、高温でのロール回転性能に劣るという問題点がある。
特公平3−50038号公報 特開平1−282398号公報 特開平7−11107号公報 特開平1−185319号公報 特開平3−76889号公報
本発明は、高温でのロール回転性能に優れ、かつカレンダー処理時のウェブのつぶれが抑えられるカレンダー用樹脂ロールを提供することを目的とする。
本発明に係るカレンダー用樹脂ロールは、芯金と、前記芯金を被覆し、エポキシ樹脂原料、芳香族ポリアミン及びシリコーン系改質剤を含む樹脂組成物を硬化させた樹脂硬化物層とを具備するカレンダー用樹脂ロールであって、
前記樹脂硬化物層は、耐熱温度(tanδmax)が190℃以上で、かつ硬度(Shore D)が90未満であり、
前記シリコーン系改質剤は、50重量%以上がWadellの実用球状度が0.7以上で、かつ表面を架橋ポリマーで被覆したシリコーンゴムパウダーであり、前記シリコーンゴムパウダーは前記樹脂組成物全体に対して5.6〜15重量%含まれていることを特徴とする。
本発明によれば、高温でのロール回転性能に優れ、かつカレンダー処理時のウェブのつぶれが抑えられるカレンダー用樹脂ロールを提供することができる。
本発明に係るカレンダー用樹脂ロールは、芯金と、前記芯金を被覆し、エポキシ樹脂原料、芳香族ポリアミン及びシリコーン系改質剤を含む樹脂組成物を硬化させた樹脂硬化物層とを具備するカレンダー用樹脂ロールであって、
前記樹脂硬化物層は、耐熱温度(tanδmax)が190℃以上で、かつ硬度(Shore D)が90未満であり、
前記シリコーン系改質剤は、50重量%以上がWadellの実用球状度が0.7以上であるシリコーンパウダーを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、高温でのロール回転性能に優れると同時にカレンダー処理時のウェブのつぶれを抑えられるカレンダー用樹脂ロールを実現することができる。
すなわち、50重量%以上がWadellの実用球状度が0.7以上であるシリコーンパウダーは、衝撃吸収性に優れていると共に、エポキシ樹脂原料と芳香族ポリアミンとの架橋反応を疎外しないため、耐熱性に優れると同時に低硬度な樹脂硬化物層を備えた樹脂ロールを実現することができる。
また、このシリコーンパウダーは、高温下で変質することなく安定性が高く、かつ高温下で高線圧を加えても樹脂硬化物層から流出することがなく分散安定性にも優れている。
従って、このシリコーンパウダーを用いると共に樹脂硬化物層の耐熱温度(tanδmax)を190℃以上にすることによって、高温下かつ高線圧下で使用した際にも樹脂硬化物層の組成を安定に保つことができてロールの破損を回避することができ、高温で優れたロール回転性能を得ることができる。
さらに、この樹脂硬化物層の硬度(Shore D)を90未満にすると、シリコーンパウダーとの相乗効果により低圧力下でも大きなニップ幅を得ることができる。その結果、カレンダー時の相手金属ロールからの熱伝導時間を長くすることができるため、単位時間当たりの熱伝導を、ニップ幅が小さい材質に比べて大きくすることができる。このため、カレンダー装置を高速度で使用した場合にロールを一定温度に加熱するために必要な熱量を従来に比べて少なくすることが可能になる。
また、低圧下でも大きなニップ幅が得られることから、加圧の際のウェブ(例えば、紙やフィルムなど)とロールの接触時間を長くすることができ、ウェブを大きくつぶすことなくカレンダー処理を行なうことが可能になる。
よって、本発明に係るカレンダー用樹脂ロールによれば、従来は困難であった、高温でのロール回転性能とカレンダー処理後のウェブの強度とを両立させることができる。
なお、樹脂硬化物層の耐熱温度(tanδmax)は、高い程ロール回転性能が向上するものの、樹脂の耐熱性を向上させると伸びが小さくなってしまい、実使用時の圧力による変形に樹脂の伸びが追従できずに表面にクラックを生じる恐れがあることから、耐熱温度(tanδmax)の上限は、260℃にすることが望ましい。
一方、樹脂硬化物層の硬度(Shore D)は、低い程がカレンダー処理時のウェブのつぶれを抑えられるものの、低すぎると、カレンダー処理によるウェブの平滑化という本来の機能を発揮できなくなる恐れがあることから、硬度(Shore D)の下限は65にすることが好ましい。
本発明に係る樹脂ロールの作製方法としては、芯金を組み込んだ成形型に樹脂を流し込み成形、硬化する所謂一体成形でも良いし、予め樹脂の円筒を成形、硬化しておき、接着剤を介して芯金にはめ込む方法でも良く、作製方法は特に限定されるものではない。
以下、エポキシ樹脂原料、芳香族ポリアミン、シリコーン系改質剤について説明する。
<エポキシ樹脂原料(以下、エポキシ樹脂(A)と称す)>
注型用樹脂組成物のような樹脂組成物に用いられるエポキシ樹脂(A)としては、2個以上のエポキシ基を有していれば特に限定されず、用途、目的に応じて適宜選択することができる。好ましくは分子中に2〜10個のエポキシ基を有するものであり、より好ましくは分子中にエポキシ基を2〜6個有するものである。エポキシ基が2個以上であると耐熱性や機械的物性が良好であり、10個以下であると作業性が良好である。また、(A)のエポキシ当量(エポキシ基1個当たりの数平均分子量)は、好ましくは65〜500であり、より好ましくは90〜300である。エポキシ当量が500以下であると、架橋構造がルーズにならず硬化物の耐熱性、機械的強度等の物性が良好となり、エポキシ当量が65以上であると、硬化物の靭性が良好である。(A)の例としては、例えば特願平11−256623号に記載されたものと同じものでよいが、例えば、下記の1)〜7)等が挙げられる。
1)グリシジルエーテル
(i)2価フェノール類のジグリシジルエーテル
炭素数6〜30の2価フェノール類のジグリシジルエーテル、例えばビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ジクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルの反応から得られるジグリシジルエーテル等。
(ii)3官能〜6官能又はそれ以上の、多価フェノール類のポリグリシジルエーテル
炭素数6〜50又はそれ以上で数平均分子量250〜5,000の3〜6価又はそれ以上の多価フェノール類のポリグリシジルエーテル、例えばピロガロールトリグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフチルクレゾールトリグリシジルエーテル、トリス(ヒドロキシフェニル)メタントリグリシジルエーテル、ジナフチルトリオールトリグリシジルエーテル、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、p−グリシジルフェニルジメチルトリールビスフェノールAグリシジルエーテル、トリスメチル−t−ブチル−ブチルヒドロキシメタントリグリシジルエーテル、フェノール又はクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、リモネンフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、レゾルシンとアセトンの縮合反応によって得られる数平均分子量400〜5,000のポリフェノールのポリグリシジルエーテル等。
(iii)2官能の脂肪族アルコールのジグリシジルエーテル
炭素数2〜100、数平均分子量150〜5,000のジオールのジグリシジルエーテル、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ブチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール(数平均分子量150〜4,000)ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール(数平均分子量180〜5,000)ジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量200〜5,000)ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのアルキレンオキシド〔炭素数2〜4、例えばエチレンオキシド又はプロピレンオキシド(1〜20モル)〕付加物のジグリシジルエーテル等。
(iv)3官能〜6官能又はそれ以上の脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル
炭素数6〜50又はそれ以上で数平均分子量290〜10,000の3価〜6価又はそれ以上の多価アルコール類のグリシジルエーテル、例えばトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールヘキサグリシジルエーテル、ポリ(n=2〜5)グリセロールポリグリシジルエーテル等。
2)グリシジルエステル
炭素数6〜20又はそれ以上で、1価〜6価又はそれ以上の官能基数をもつ芳香族モノ又はポリカルボン酸のグリシジルエステル及び炭素数6〜20又はそれ以上で、1価〜6価又はそれ以上の官能基数をもつ脂肪族若しくは脂環式モノ又はポリカルボン酸のグリシジルエステル等が挙げられる。具体的には下記のものが挙げられる。
(i)フタル酸類のグリシジルエステル
フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル等。
(ii)脂肪族若しくは脂環式モノ又はポリカルボン酸のグリシジルエステル
上記フェノール系のグリシジルエステルの芳香核水添加物、ダイマー酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルオキサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスクシネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルアジペート、ジグリシジルピメレート、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体、脂肪酸(炭素数8〜30)のグリシジルエステル等。
3)グリシジルアミン
炭素数6〜20又はそれ以上で、1価〜10価又はそれ以上の官能基数をもつ芳香族アミン類のグリシジルアミン及び脂肪族アミンのグリシジルアミン等が挙げられる。
(i)芳香族アミン類のグリシジルアミン
N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルスルホン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジエチルジフェニルメタン、N,N,O−トリグリシジルアミノフェノール、トリグリシジルp−アルキルアミノフェノール等。
(ii)脂肪族アミンのグリシジルアミン
N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン及びその芳香核の水添化合物、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミン、トリスグリシジルメラミン等。
4)その他の鎖状脂肪族エポキサイド
エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油等。
5)その他の脂環式エポキサイド
炭素数6〜50又はそれ以上で、数平均分子量90〜2,500、エポキシ基の数1〜4又はそれ以上の脂環式エポキサイド例えば、ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエーテル、3,4エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル、3’、4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、及びビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミン等;また、前記フェノール類のエポキシ化合物の核水添化物も含む。
6)構造中にウレタン結合を持つウレタン変性エポキシ樹脂
ポリエーテルウレタンオリゴマーとグリシドールの反応物等。
7)樹脂マトリクス中にアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、カルボキシル基末端ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(CTBN)、アミノ基末端ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ATBN)等の液状ゴムを分散されたエポキシ樹脂。
上記の1)〜7)以外のものでも、アミンの活性水素と反応可能なグリシジル基を2個以上もつエポキシ樹脂であれば使用できる。
これらの内で好ましくはグリシジルエーテル、グリシジルアミンであり、さらに好ましくは2価フェノールのジグルシジルエーテル、芳香族アミン類のポリグリシジルアミンであり、特に好ましくは2価フェノールのジグルシジルエーテルと芳香族アミン類のポリグリシジルアミンの混合物である。該混合物において、芳香族アミン類のポリグリシジルアミンの割合は、好ましくは(A)中に30重量%以下、より好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。30重量%以下であれば、硬化物の弾性率が極端に大きくならず耐熱衝撃性に優れると共に、耐熱性、機械的強度が向上して物理的衝撃に対する抵抗力も向上するので好ましい。
<芳香族ポリアミン(以下、芳香族ポリアミン(B)と称す)>
本発明で使用する芳香族ポリアミン(B)は、芳香環に第1級又は第2級アミノ基が2個以上直接結合したものであれば特に限定されず、用途、目的に応じて適宜選択することができる。このような該(B)としては、次の(B−1)〜(B−4)が挙げられる。
(B−1)非置換芳香族ポリアミン
1,2−,1,3−及び1,4−フェニレンジアミン、2,4´−及び4,4´−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4´,4”−トリアミン、ナフチレンジアミン等。
(B−2)核置換アルキル基(例えばメチル,エチル,n−及びi−プロピル,ブチル等のC〜Cアルキル基)を有する芳香族ポリアミン
2,4−及び2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジフェニルメタン、4,4´−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジブチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3´,5,5´−テトラメチルベンジジン、3,3´,5,5´−テトライソプロピルベンジジン、3,3´,5,5´−テトラメチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3´−メチル−2´,4−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジフェニルメタン、3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,3´,5,5´−テトライソプロピル−4,4´−ジアミノジフェニルスルホン等;及びこれらの異性体の種々の割合の混合物。
(B−3)核置換電子吸引基(例えばCl,Br,I,F等のハロゲン;メトキシ,エトキシ等のアルコキシ基;ニトロ基等)を有する芳香族ポリアミン
メチレンビス−o−クロロアニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、2−クロール1,4−フェニレンジアミン、3−アミノ−4−クロロアニリン、4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン、2,5−ジクロール1,4−フェニレンジアミン、5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン、3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチル−5,5´−ジブロモ−ジフェニルメタン、3,3´−ジクロロベンジジン、3,3´−ジメトキシベンジジン、ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン、ビス(4−アミノフェニル)スルフイド、ビス(4−アミノフェニル)テルリド、ビス(4−アミノフェニル)セレニド、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフイド、4,4´−メチレンビス(2−ヨードアニリン)、4,4´−メチレンビス(2−ブロモアニリン)、4,4´−メチレンビス(2−フルオロアニリン)、4−アミノフェニル−2−クロロアニリン等。
(B−4)2級アミノ基を有する芳香族ポリアミン[上記芳香族ポリアミンの−NH2の一部又は全部が−NH−R´(R´はアルキル基例えばメチル,エチルなどの低級アルキル基)で置き換ったもの]
例えば4,4´−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼン等。
これらの芳香族ポリアミンは2種以上併用してもよい。上記芳香族ポリアミンのうち、反応性の観点から好ましくは(B−1)、(B−2)であり、作業性の観点からより好ましくは(B−2)であり、特に好ましくは1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン(X)、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン(Y)であり、最も好ましくは(X)及び(Y)の混合物である。該混合物は、組成物にしたときに常温での粘度が低く、また反応時の発熱が小さいために、作業性に優れると共に、大型注形品を作成する場合においても歪みが小さくてすむので好ましい。該混合物における(X)と(Y)の比率は、好ましくは(X)/(Y)=1〜9、より好ましくは3〜9、特に好ましくは5〜9である。
上記芳香族ポリアミンの25℃における粘度は好ましくは0.1〜50Pa・s、より好ましくは0.1〜10Pa・s、特に好ましくは0.1〜5Pa・sのものである。
<シリコーン系改質剤>
このシリコーン系改質剤は、シリコーンパウダー(C)を含むものである。シリコーンパウダー(C)は、シロキサン結合の繰り返しを主鎖とする重合体からなる、50重量%以上がWadellの実用球状度0.7以上、好ましくは0.8以上であるシリコーンパウダーである。50重量%以上がWadellの実用球状度0.7以上であると樹脂と配合した際の粘度が低く作業性に優れる。
Wadellの実用球形度とは、(粒子の投影面積に等しい円の直径)÷(粒子の投影像に外接する最小面積の円の直径)で表される値であり、粒子を電子顕微鏡観察し画像処理することで測定できる。
シリコーンパウダーは、一般に弾性率によってレジンパウダーとゴムパウダーに分けられるが、硬化物の弾性率を低減する点から、好ましくはゴムパウダーであり、マトリクス樹脂への分散性、硬化物の機械的強度維持の点から、より好ましくはゴムパウダー表面を架橋ポリマーで被覆したシリコーンパウダーである。架橋ポリマーとしては、例えば、ポリオルガノシルセスキオキサン(ポリシロキサン結合を有する3次元架橋ポリマー)、架橋ポリスチレン、架橋ポリメタクリル酸メチル、架橋ポリスチレン−ポリメタクリル酸メチル共重合体、架橋NBR等が挙げられるが、好ましくはポリオルガノシルセスキオキサン、架橋ポリスチレン−ポリメタクリル酸メチル共重合体であり、より好ましくはポリオルガノシルセスキオキサンである。このような架橋ポリマーの重量平均分子量は好ましくは10万以上、より好ましくは50万以上であり、Tgは好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃以上である。これらの架橋ポリマーをパウダーに被覆する方法も特に限定はないが、例えば懸濁重合法、乳化重合法等が好ましい。
該(C)のシリコーンパウダーの樹脂硬度は、好ましくはデューロメータA硬度が25〜80°であり、より好ましくは30〜50°である。樹脂硬度が25〜80°の範囲であると、マトリクス樹脂の弾性率を低減するのに有効であると共に、樹脂強度の低下が少なく好ましい。
(C)の重量平均粒径は、好ましくは1〜30μmであり、より好ましくは1〜10μmである。重量平均粒径がこの範囲にあると、マトリクス樹脂の硬化中に凝集したり、浮いたりしにくく、また、マトリクス樹脂の弾性率の低下度合いと樹脂強度の低下度合いのバランスがよい。
このような球状シリコーンゴムパウダーの市販品としては、例えばKMP−600、KMP−601、KMP−602、KMP−605(以上、信越化学工業社製);トレフィルE−601、E−602(以上、東レ・ダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。また、これらは2種以上併用して使用することが出来る。
本発明で用いられる注型用樹脂組成物は(A)、(B)及び(C)を含む。(A)と(B)の比率は、(A)のエポキシ基1当量に対して(B)の活性水素基が好ましくは0.7〜1.5当量であり、より好ましくは0.8〜1.2当量である。0.7以上1.5以下であると、硬化不良又は未反応化合物による耐熱性や機械的強度の低下がない。また、(A)と(B)の合計量は好ましくは組成物全体の量に対して20〜95重量%、より好ましくは30〜90重量%、特に好ましくは50〜90重量%である。(A)と(B)の合計量が20重量%以上であると作業性や機械的物性が良好であり、95重量%以下であると耐熱衝撃性が良好である。(C)の量は、好ましくは組成物全体の1〜30重量%、より好ましくは3〜20重量%、特に好ましくは5〜15重量%である。(C)が1重量%以上であると耐熱衝撃性向上の効果が十分であり、30重量%以下であると耐熱性や機械的物性が低下しない。
本発明の組成物にはさらに、25℃における粘度が1,000〜10,000mPa・sのエポキシ基又はアミノ基と反応するシリコーンオイル(以下、シリコーンオイル(D)と称す)を用途、目的に応じて適宜配合してもよい。
該(D)は、具体的には例えば、前記粘度を有するアミノ変性シリコーンオイル、アミノ/ポリエーテル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ/ポリエーテル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル等を例示することができる。これらのうち好ましくはエポキシ樹脂(A)又は芳香族ポリアミン(B)との反応性の観点から、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、アミノ/ポリエーテル変性シリコーンオイル、及びエポキシ/ポリエーテル変性シリコーンオイルであり、より好ましくはマトリクス樹脂との相溶性の観点からエポキシ/ポリエーテル変性シリコーンオイル、アミノ/ポリエーテル変性シリコーンオイルであり、特に好ましくは、エポキシ/ポリエーテル変性シリコーンオイルである。該ポリエーテル変性シリコーンオイルにおいて、好ましくは構成単位がエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの場合であり、繰り返し単位数が好ましくは2〜100であり、より好ましくは2〜40である。繰り返し単位数が2以上であると(A)又は(B)との相溶性が良好であり、100以下であると耐熱性の低下、粘度の増大が無く好ましい。また、エポキシ基又はアミノ基と反応する官能基数(U)とポリエーテル鎖数(V)の比は、好ましくは(U)/(V)=0.02〜50であり、より好ましくは0.1〜10である。該比が0.02〜50であると、マトリクスとの相溶性が良好であり、且つマトリクス樹脂との反応による固定化が行えるため、ブリードアウトしにくく好ましい。
エポキシ/ポリエーテル変性シリコーンオイルは、特に(A)及び/又は(B)と相溶性が良好なため、硬化反応前はマトリクス樹脂に相溶、あるいは均一分散し、硬化反応に伴い均一な海島構造を形成するとともに、マトリクス樹脂と反応するため硬化物の表面からブリードアウトしにくいので好ましい。ここで相溶とは、(D)と(A)及び/又は(B)が分子レベルまで、あるいは分子レベルに近い状態まで、互いに結合された状態で存在し、単一相を形成することをいう。好ましくは、紫外可視分光光度計等の光透過率測定装置を用いて測定した600〜800nmの光に対する透過率が80%以上であり、より好ましくは90%以上である。
(D)のエポキシ基又はアミノ基と反応する官能基1個当たりの数平均分子量は好ましくは1,000〜20,000であり、マトリクス樹脂との相溶性、密着性の点からより好ましくは1,500〜15,000である。エポキシ基又はアミノ基と反応する官能基1個当たりの数平均分子量が1,000以上であると硬化物の耐熱性や機械的強度が低下しにくく、20,000以下であるとマトリクス樹脂との相溶性、あるいはミクロ相分離した際の界面接着性が良好であり、硬化時に二層分離しにくく、硬化物の表面からオイルがブリードアウトしにくいので好ましい。シリコーンオイルの官能基の位置としては、末端に官能基を有するもの、側鎖に官能基を有するもの、あるいは末端及び側鎖の双方に官能基を有するものの何れでも良い。(D)の官能基は分子中に好ましくは1〜10個である。
該(D)の25℃における粘度は好ましくは1,000〜10,000mPa・sであり、より好ましくは2,000〜8,000mPa・sであり、特に好ましくは2,000〜5,000mPa・sである。シリコーンオイルの粘度は、重量平均分子量と比例関係にあり、変性の種類や量にもよるが、粘度が1,000mPa・s以上であると、硬化物の機械的強度や耐久性が良好であり、10,000mPa・s以下であるとエポキシ樹脂との相溶性が良好であり、均一な硬化物を得られるので好ましい。
<有機ケイ素化合物>
本発明で用いる組成物には、上記(C)や(D)とマトリクス樹脂の界面接着性を良好にし、樹脂強度をさらに向上させるために、25℃における粘度が50mPa・s以下のエポキシ基又はアミノ基を有する有機ケイ素化合物(以下、有機ケイ素化合物(E)と称す)を加えても良い。(E)の数平均分子量は好ましくは179〜740である。(E)はエポキシ基又はアミノ基を有し分子量が小さく粘度が低いため(A)又は(B)に可溶であり、且つ硬化した後も相分離しない。また、エポキシ基又はアミノ基を分子中に好ましくは1又は2個有する。
これらの例としては、エポキシ基又はアミノ基を有するシランカップリング剤[例えば、3−グリドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリドキシプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等]、エポキシ基又はアミノ基を有する変性シリコーン(例えば、エポキシ当量160〜200の両末端エポキシ変性シリコーン、アミノ基当量340〜370の両末端アミノ基変性シリコーン等)等が挙げられる。これらのうち、好ましくはエポキシ基を有するものであり、より好ましくは3−グリドキシプロピルトリメトキシシラン、エポキシ当量160〜200の両末端エポキシ変性シリコーンオイルである。尚、これらの有機ケイ素化合物は2種以上併用してもよい。
該(E)の添加量は、(C)に対して、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは、1〜10重量%である。1重量%以上であると、シリコーン系改質剤とマトリクス樹脂の界面接着性が良好となり、硬化物の機械的強度が向上する。また30重量%以下であると、可塑剤として働くことによる強度低下がないので好ましい。
<充填剤>
本発明で用いる注型用樹脂組成物中には、強度、弾性率等の性能、耐久性、導電性、熱伝導性等の機能に代表される物性の改良、流動性、収縮性等の成形加工性の向上、あるいは、増量、省資源といった経済面の改善を目的に、充填剤を添加してもよい。
充填剤は無機系と有機系の何れを使用してもよい。無機系充填剤としては、アルミナ、ガラスビーズ、ウォラストナイト、酸性白土、酸化鉄、シリカ、クロム酸鉛、ニッケルスラグ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、カーボンブラック、クレー、タルク、酸化チタン、生石灰、カオリン、ゼオライト、ケイソウ土、ガラス繊維等が挙げられる。有機系充填剤としてはコールタール、ポリエチレン粉末、粉末繊維、塩化ビニルペーストレジン、塩化ビニリデン樹脂バルーン、炭素繊維等が挙げられ、強度、内部応力の観点から無機系充填剤が好ましく、シリカ、酸性白土、カーボンブラックが特に好ましい。これらの充填剤は、単独で、または混合して使用することができ、その使用量は、好ましくは組成物全体の5〜80重量%であり、より好ましくは10〜50重量%である。充填材の量が5重量%以上であると硬化時の発熱や収縮が大きくならず、クラックが入りにくくなるので好ましい。80重量%以下であると組成物の粘度が高くなりすぎず注型作業が困難にならず好ましい。
尚、これらの充填剤は、2種以上併用して使用してもよい。
<硬化促進剤>
本発明で用いる組成物中には硬化速度の調整のために硬化促進剤が加えられてもよい。これらの例としては、フェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノール、アルキル(炭素数2〜12)フェノール、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、キシレノール、サリチル酸等)、酸エステル類(p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸プロピル等)、第三アミン類(トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデカン等)、イミダゾール類(2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等)等が挙げられる。これらのうち好ましくは、フェノール類、酸エステル類、第三アミン類であり、より好ましくは酸エステル類である。特に、(B)が1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼンと1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼンの混合物である場合は、酸エステル類、特にp−トルエンスルホン酸メチルが好ましい。これらを加える場合、組成物中の含有率は組成物全体を100重量%として、好ましくは0〜10重量%、より好ましくは、0〜5重量%である。
<消泡剤>
本発明で用いる組成物には、混合時に発生する泡を消すために、消泡剤が加えられても良い。これらの例としては、ポリエーテル系消泡剤(例えばポリアルキレングリコール誘導体)、シリコーン系消泡剤(例えばジメチルシリコーンオイル、有機変性シリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル及びシリカ・シリコーンコンパウンド)、フッ素系消泡剤(例えばパーフルオロアルキルスルホン酸やパーフルオロアルキルカルボン酸などのパーフルオロアルキル基を有する有機酸のアンモニウム又はアルカリ金属との塩からなるアニオン系消泡剤、パーフルオロアルキル基を有する4級アンモニウムハライド等のカチオン系消泡剤、パーフルオロアルキル含有オリゴマー、フッ素化アルキルエステル、パーフルオロアルキルアルコキシレート、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルアミンオキシド等のノニオン系消泡剤等)等が挙げられる。本発明の組成物はシリコーンパウダー(C)、必要に応じて(D)、(E)を含むが、通常のシリコーン系消泡剤や、ポリエーテル系消泡剤では消泡しにくい場合がある。従って、本発明の組成物で使用される消泡剤としては、好ましくはフルオロシリコーンオイル、フッ素系消泡剤であり、より好ましくはフッ素系消泡剤である。
消泡剤の添加量は、組成物の全重量に対して、好ましくは0.01〜5重量%であり、より好ましくは0.1〜4重量%であり、特に好ましくは0.5〜3重量%である。
また、本発明で用いる組成物中には他にも各種の添加剤が加えられても良く、例えば酸化防止剤(ヒンダードアミン類、ハイドロキノン類、ヒンダードフェノール類、硫黄含有化合物等)、チクソ化剤(ベントナイト系の無機系、水添ヒマシ油ワックス、ステアリン酸カルシウム等の有機系等)、沈降防止剤(ポリカルボン酸塩等の有機系、ケイ酸マグネシウム等の無機系)等を添加してもよい。これらを加える場合、組成物中の含有率は組成物全体を100重量%として、好ましくは0〜3重量%である。
その他、ロール被覆時に、上記樹脂中に繊維、織布、不織布を含浸したものでも良い。
[実施例]
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
(実施例4、参考例1,5及び比較例1〜4)
鉄芯の表面にブラスト処理を施した後、さらに接着剤を塗布した。次いで、この鉄芯を注型用モールドに両端がモールドから突き出るようにセットした。
次いで、下記表1に示す種類のエポキシ樹脂原料、芳香族ポリアミン、改質剤(シリコーンパウダー、シリコーンオイル、ゴム材料など)、有機珪素化合物、硬化促進剤、無機フィラー(無機充填剤)と、フッ素系消泡剤(セイミケミカル社製の商品名がサーフロンS−393)とを各々50℃に温調した後、窒素雰囲気下で下記表1に示す重量比(表1の括弧内には重量%表示に換算した値を示す)で混合撹拌機に投入し、十分撹拌後、減圧下で脱泡し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を注型用モールドに注入し、60℃で16時間、100℃で2時間、160℃で10時間硬化させた。生成した硬化物を上記注型用モールドから取り出し、常法により表面研磨を施し、カレンダー用樹脂ロールを得た。
表1に記載の材料名の詳細を以下に記載する。
エピコート828は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製)である。
ELM−434は、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(住友化学社製)である。
エタキュアー100は、芳香族ポリアミン(アルベマールジャパン社製、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼンと1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼンの混合物)である。
KMP−600は、シリコーン複合パウダー(信越化学工業社製、Wadellの実用球状度:0.9、デューロメータA硬度:30°、重量平均粒径:5μm)である。
SF8421は、エポキシ/ポリエーテル変性シリコーン(東レ・ダウコーニングシリコーン社製、粘度:約3600mPa・s(25℃)、エポキシ当量:約11400)である。
X−52−875は、シリコーンゴムパウダー(信越化学工業社製、不定形、重量平均粒径:40μm)である。
CTBN1300×31は、カルボキシル基末端ブタジエンアクリロニトリルゴム(宇部興産社製)である。
MB−8は、ポリメタクリル酸メチル(積水化学工業社製、重量平均粒径8μm)である。
KBM−403は、3−グリドキシプロピルトリメトキシシラン{信越化学工業社製、粘度:約3mPa・s(25℃)}である。
クリスタライトA−1は、粉砕シリカ(龍森株式会社製)である。
得られた実施例4、参考例1,5及び比較例1,3,4の樹脂ロールについて、以下に説明する方法で耐熱温度Tg及び硬度(Shore D)を測定し、その結果を下記表1に示す。なお、比較例2については、改質剤として重量平均粒径が40μmで不定形のシリコーンゴムパウダーを使用したため、硬化中に改質剤が凝集し、樹脂ロールが得られなかった。
[耐熱温度Tgの測定]
動的粘弾性測定装置(ユービーエム社製で、型番がRheogel E−4000)を用い、引張りモード、振動周波数10Hzで、40℃〜250℃の温度範囲における損失正接(tanδ)を測定し、そのピーク温度を耐熱温度Tgとした。
[硬度(Shore D)の測定]
樹脂ロール表面の面長方向に沿って、硬度計(Shore D)を押し付け、任意の3点についての測定結果の平均値を硬度とする。
次いで、実施例4、参考例1,5及び比較例1、3〜4の各カレンダー用樹脂ロールについて、加熱加圧回転試験による破壊テストを行った。
すなわち、図1に示すように、各カレンダー用樹脂ロール(テストロール)1を相手金属ロール2と対向させ、ロール温度、ロール間の圧力及びロールの回転数を下記表2に示す試験条件1に設定し、6時間回転試験を行ない、樹脂ロールに破壊が生じたか否かを調べ、破壊が生じなかったものを「良好」として下記表1に示す。試験条件1を試験条件2〜3に変更して同様の試験を行ない、その結果も下記表1に併記した。なお、各カレンダー用樹脂ロールの寸法は、Φ140(芯金3の径)×Φ160(樹脂層4の外径)×100Lとし、相手金属ロールの寸法をΦ300×300Lとした。
また、実施例4、参考例1,5及び比較例1、3〜4の各カレンダー用樹脂ロールについて、紙通し試験を行なった。
すなわち、各カレンダー用樹脂ロール及び相手金属ロールとして前述した加熱加圧回転試験の時と同様な寸法のものをそれぞれ用意し、前述した図1に示すように、各カレンダー用樹脂ロール1を相手金属ロール2と対向させ、ロール温度を180℃、ロール間の圧力(線圧)を200kgf/cm、かつロール回転数を20r.p.m.に設定した際のニップ幅を測定し、その結果を下記表1に示す。
また、試験紙5として厚さが0.19mmのケント紙(157g/m2)を用い、温度、線圧及び回転数をニップ幅測定時と同様の条件に設定してロール間を1回通過させ、その後の試験紙5の厚さ並びにつぶれ率(試験紙の処理前の厚さを100%とした際のつぶれ厚みの比率)を測定し、その結果を下記表1に示す。
ロール通過試験の終了した試験紙の破断強度を測定し、破断強度がロール通過試験前に比べ10%アップしたものを「破断強度が大」とし、破断強度のアップが10%未満のものを「破断強度が小」とし、その結果を下記表1に示す。
Figure 0004133783
Figure 0004133783
表1及び表2から明らかなように、50重量%以上がWadellの実用球状度が0.7以上であるシリコーンパウダーを含み、耐熱温度Tgが190℃以上で、かつ硬度(Shore D)が90未満の樹脂硬化層を備えた実施例の樹脂ロールでは、170℃以上の高温での回転試験においても破壊せず、また、ニップ幅が広く、紙のつぶれ率が1〜2%と小さいために処理後の紙が嵩高く、さらにカレンダー処理により紙の破断強度が高くなることが理解できる
これに対し、改質剤が無添加の比較例1の樹脂ロールによると、170℃以上の高温条件下での使用で破壊を生じないものの、ニップ幅が実施例4及び参考例1,5に比較して狭いために紙のつぶれ率が47%と大きく、処理前に比べて約半分にまで嵩が減少した。そのうえ、比較例1の樹脂ロールによると、表面光沢はあるが、紙が薄くなってしまい、風合いが悪く、紙の強度も処理前からあまり大きく向上できなかった。
一方、比較例3,4の樹脂ロールによると、190℃の高温下で使用すると破壊を生じる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
参考例1のカレンダー用樹脂ロールを備えたカレンダー装置を模式的に示した断面図。
符号の説明
1…テスト用のカレンダー樹脂ロール、2…相手金属ロール、3…芯金、4…樹脂硬化物層、5…試験紙。

Claims (10)

  1. 芯金と、前記芯金を被覆し、エポキシ樹脂原料、芳香族ポリアミン及びシリコーン系改質剤を含む樹脂組成物を硬化させた樹脂硬化物層とを具備するカレンダー用樹脂ロールであって、
    前記樹脂硬化物層は、耐熱温度(tanδmax)が190℃以上で、かつ硬度(Shore D)が90未満であり、
    前記シリコーン系改質剤は、50重量%以上がWadellの実用球状度が0.7以上で、かつ表面を架橋ポリマーで被覆したシリコーンゴムパウダーであり、前記シリコーンゴムパウダーは前記樹脂組成物全体に対して5.6〜15重量%含まれていることを特徴とするカレンダー用樹脂ロール。
  2. 前記シリコーンゴムパウダーは、デューロメータA硬度が25〜80°で、かつ重量平均粒径が1〜10μmであることを特徴とする請求項1記載のカレンダー用樹脂ロール。
  3. 前記樹脂組成物は、25℃における粘度が1,000〜10,000mPa・sのエポキシ基又はアミノ基と反応するシリコーンオイルをさらに含有することを特徴とする請求項1または2記載のカレンダー用樹脂ロール。
  4. 前記シリコーンオイルは、前記エポキシ樹脂原料と25℃で相溶すると共にエポキシ当量が1,500〜15,000のエポキシ/ポリエーテル変性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項3記載のカレンダー用樹脂ロール。
  5. 前記芳香族ポリアミンは、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン及び/又は1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のカレンダー用樹脂ロール。
  6. 前記樹脂組成物は、25℃における粘度が50mPa・s以下のエポキシ基又はアミノ基を有する有機ケイ素化合物をさらに含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のカレンダー用樹脂ロール。
  7. 前記樹脂組成物は、さらにフッ素系消泡剤を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のカレンダー用樹脂ロール。
  8. 前記樹脂組成物の25℃における粘度は1〜30Paの範囲であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のカレンダー用樹脂ロール。
  9. 前記樹脂組成物は、無機系充填剤をさらに含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載のカレンダー用樹脂ロール。
  10. 前記無機系充填剤の含有量は、前記樹脂組成物全体に対して5重量%以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載のカレンダー用樹脂ロール。
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