JP4133410B2 - 光ファイバアレイの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線基板上のチップ間の光配線及びプリント配線基板同士の光配線で使用される複数の光ファイバをアレイ化した光ファイバアレイの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロプロセッサの高性能化やネットワークの高速・大容量化に伴い、チップ間配線及びプリント配線基板同士の配線においても高速化が求められている。光信号は電気信号に比べて極めて大容量であり、殆ど無損失且つ電磁放射雑音と無関係なため、これを利用してチップ間配線やプリント配線基板間の配線を光化することが期待されている。
【0003】
しかし光化は、電気伝送に比べて部品コストや実装コストが高く、小型化が困難という課題がある。そこでこの課題に対応すべく、大量生産に適し、且つ出射された光の放射角が小さな円形状を有していることから光ファイバとの結合効率の良好な発光素子として面発光レーザ(VCSEL:Vertical cavity surface emitting laser)が市場に出始めた。この面発光レーザは、小型であることに加えて高性能を有し且つ低コストであるという利点を有している。またより高速化させるために、これらを多チャンネル化することが提案されている。つまり面発光レーザ及び受光素子(PD:photo diode)をアレイ化し、これに伴い伝送路として使用する光ファイバもアレイ化してテープファイバとし、これらを用いて多チャンネル化を実現させる。
【0004】
図8(a)は、このようなアレイ化した光ファイバを用いたチップ間の光配線の一例を示す構成図であり、図8(b)は、アレイ化した光ファイバを用いたプリント配線基板間の光配線の一例を示す構成図である。
【0005】
図8(a)に示すチップ間光配線は、プリント配線基板100上に発光/受光素子107を有するLSIチップ103が2個実装されており、このLSIチップ103間にポリマー光導波路が配置接続されてなるものである。このようなチップ間配線において、一方の発光/受光素子107から伝搬光109が出射されると、出射された伝搬光109はポリマー光導波路105内をジグザグに伝搬され、他方のLSIチップ103の発光/受光素子107で受光される。このときチップ間伝送速度は10Gbit/s以上となり、電気伝送に比べて大幅に速度を向上させることができる。
【0006】
図8(b)に示すプリント基板間の光配線は、光電変換モジュール111が実装されたプリント配線基板100同士が対向配置されており、この光電変換モジュール111間に光ファイバアレイ120が配置接続されている。この場合もチップ間配線と同様に、一方の光電変換モジュール111から出射された伝搬光109は光ファイバ121を介して他方の光電変換モジュールに伝送される。この場合も光電変換モジュール間の伝送速度が10Gbit/s以上となり、電気伝送に比べて大幅に速度を向上させることができる。
【0007】
このようなプリント配線基板上のチップ(又はモジュール)間の光配線としては、光ファイバアレイの他に光導波路を適用した配線方法や、光ファイバを自由に配線してなる自由空間配線方法が挙げられる。これら配線方法のうち光導波路及び自由空間配線は、半導体の製造プロセスと同様の工程で製造するので、高価なクリーンルーム内での製造が必要となり部品コストが高くなる。特に、光配線数が少ない場合においてはそれは顕著となる。
【0008】
また光導波路には、具体的に石英系と高分子系があり、特に石英系光導波路は高価な設備により製造されるので更にコストが高くなる。一方、高分子系光導波路は、石英系に比べて高価な設備は不要なためコストは安いが、自動部品搭載を考慮するとハンダリフローに対する耐熱性の確保は必須となる。そのため高分子系で光導波路を製造する場合、材料はポリイミドに限定されてしまう。光導波路にポリイミドを使用した場合、導波路の損失は大きくなることが一般に知られている。
【0009】
一方、自由空間配線は、光配線基板の一方を窓にして、この窓から入射した光信号がミラーやマイクロレンズを介して光配線基板内をジグザグに伝搬し、他方の窓から出射することで伝送される。このとき光を高効率で伝送させるために光配線基板の板厚やミラー面の平行度・平面度、更にはマイクロレンズの形状及び位置の関係において高い精度が要求されることから、これらの高精度な加工が必要となり、ひいては部品コストが高くなる。
【0010】
上述の問題を考慮すると、レンズやミラーが不要で、且つ低コストで実現できる光ファイバの適用が有望である。つまりレンズやミラーが無くても光ファイバの端面を45°に切断することで、ミラーとして作用する端面を形成することができるものが有望視される。
【0011】
図9(a)は、レンズやミラーが不要で、且つ低コストで実現できる端面が45°に切断されてなる光ファイバアレイの構造を示す図である。また図9(b)は、この光ファイバアレイの端部に接続されている小型コネクタ131の断面を示す図である。
【0012】
図9(a),(b)に示すように、この光ファイバアレイ120は、所定長の光ファイバ121が8本並列配置されており、これら光ファイバ121の被覆が剥がされてなる裸光ファイバ123の先端部分がV溝アレイ基板127の各V溝に配置されている。そして配置された裸光ファイバ123の先端部分とV溝との空隙にポリイミド系の接着剤を充填されて、これを封止するように薄板基板125が被せられて密閉接続されている。このような構成において、アレイ化された裸光ファイバ123の先端部分の直上の薄板基板125上に面発光レーザや受光素子を配置することで並列光伝送を行うことができる。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−22995号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述した光ファイバアレイ(テープファイバ)は耐熱性の高いものを作るのが困難なため、自動部品搭載機の後工程となるハンダリフロー炉に適用することができない。そのため光ファイバアレイをプリント配線基板に実装する際は、電子部品をリフロー実装した後に光ファイバアレイを実装しなければならず、この光ファイバの実装に人手が掛かることから実装コストが高くつくという問題がある。
【0015】
また図9に示したようにV溝アレイ基板を使用した光ファイバアレイは、配置された裸光ファイバ123とV溝との空隙に接着剤を充填されて、これを封止するように薄板基板125が上方から被せられて密閉されている。接着剤として耐熱性樹脂のポリイミドを使用する場合、ポリイミドは、溶媒で希釈されており、その溶媒の比率は樹脂全体の80%にも上る。そのため密閉後、加熱硬化・イミド化するときに溶媒が蒸発してポリイミド中に気泡が発生するという問題がある。気泡が発生した状態で硬化した場合、発光素子から出射される光量や受光素子で受光される光量が低下するため、つまりは光ファイバアレイの光学特性が低下するという問題が生じる。
【0016】
更に図9に示したように裸光ファイバ123を精度良く配置させることができるV溝アレイ基板127は、その構造が各V溝に配置された光ファイバコアの全ての高さ及び間隔が一致するように精度良く形成されているため、単価が高く、このようなV溝アレイ基板を組み込んだ製品全体のコストが高くなるという問題がある。
【0017】
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、実装コスト及び部品コストを低減させつつ、光学特性を向上させることができる光ファイバアレイの製造方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、複数本の光ファイバを並列配置して形成する光ファイバアレイの製造方法であって、光ファイバの先端部分の被覆を所定長除去して裸光ファイバを露出させる露出工程と、前記光ファイバの複数本について、それぞれの少なくとも前記裸光ファイバをV溝アレイ基板のV溝に配置固定し、該配置固定された位置から被覆を被った位置までの所定長の各前記裸光ファイバの配列面に耐熱性の薄板基板を配置する工程と、前記薄板基板の周縁部を囲い、耐熱性樹脂を流し入れて耐熱性樹脂層を形成する工程と、前記耐熱性樹脂を硬化させ前記薄板基板と各前記裸光ファイバとを一体化する工程と、一体化された裸光ファイバ、前記薄板基板、及び前記耐熱性樹脂層の先端部分をV溝アレイ基板から外して、これらの端面を所定角度に切断する工程又は切断後、研磨する工程とを有することを要旨とする。
【0025】
本発明にあっては、光ファイバを等間隔で保ち、且つコアの高さを一定に保持するV溝アレイ基板を利用して、このV溝アレイ基板に、被覆が除去された裸光ファイバの先端部を配置し、また好ましくは被覆部もV溝アレイ基板のV溝に配置固定して、V溝アレイ基板と被覆を被った光ファイバの被覆端部との間の、所定長の裸光ファイバに薄板基板を縦添えして、この薄板基板の外周に囲いを設けてその内側に耐熱性樹脂を流し入れ硬化させることで、光ファイバのコアを等間隔で保ちつつ、且つコアの高さを一定に保持する光ファイバアレイとして製造することができる。これにより完成した光ファイバアレイにはV溝アレイ基板を含まないので高精度の光ファイバアレイを低コストで作製することができる。
【0026】
また、耐熱性樹脂は、薄板基板の外周に囲いを設けてその内側に流し込んでいるので、常時上面が開放されている。そのため加熱硬化を行っても、開放面から溶媒の蒸発が外部に排出されるため、耐熱性樹脂の中に気泡が生じることを防止することができる。これにより光学特性を向上させることができる。
【0027】
請求項記載の発明は、複数本の光ファイバを並列配置して形成される光ファイバアレイの製造方法であって、光ファイバの先端部分の被覆を所定長除去して裸光ファイバを露出させる露出工程と、前記光ファイバの先端部を高精度加工されたV溝アレイ基板のV溝に配置固定し、好ましくは被覆部もV溝アレイ基板のV溝に配置固定し、該配置固定された位置から被覆を被った位置までの所定長の光ファイバの先端部分の配列面に後に剥離可能なように処理された平板基板を配置する工程と、前記平板基板の周縁部を囲い、耐熱性樹脂を流し入れて耐熱性樹脂層を形成する工程と、前記耐熱性樹脂を硬化させ各前記裸光ファイバを一体化する工程と、一体化された裸光ファイバ、前記平板基板、及び前記耐熱性樹脂層の先端部分をV溝アレイ基板から外す工程と、前記平板基板を剥離する工程と、一体化された前記裸光ファイバ及び前記耐熱性樹脂からなる端面を所定角度に切断する工程又は切断後、研磨する工程と、を有することを要旨とする。
【0028】
本発明にあっては、請求項記載の発明において、並列配置された裸光ファイバに薄板基板を配置する工程で、この薄板基板の表面に剥離可能な接着剤を塗布する点において異なる。ここで剥離可能な接着剤とは、ガラスとの密着性の良い耐熱性接着剤の場合は、平板ガラス上に塗布する剥離材であり、ガラスとの密着性の悪い耐熱性接着剤の場合は、裸光ファイバの側面に塗布する密着改良材である。これにより完成された光ファイバアレイは、光ファイバと耐熱性樹脂のみで構成されるので、構成部品数の少ない光ファイバアレイを製造することができる。これにより低コストな光ファイバアレイを提供することができる。
【0029】
請求項記載の発明は、複数本の光ファイバを並列配置して形成される光ファイバアレイの製造方法であって、光ファイバの先端部分の被覆を所定長除去して裸光ファイバを露出させる露出工程と、前記光ファイバの先端部を高精度加工されたV溝アレイ基板のV溝に配置固定し、好ましくは被覆部もV溝アレイ基板のV溝に配置固定し、該配置固定された位置から被覆を被った位置までの所定長の光ファイバの先端部分の配列面に後に剥離可能なように処理された平板基板を配置する工程と、前記平板基板の周縁部を囲い、耐熱性樹脂を流し入れて耐熱性樹脂層を形成する工程と、前記耐熱性樹脂を硬化させ各前記裸光ファイバを一体化する工程と、一体化された裸光ファイバ、前記板基板、及び前記耐熱性樹脂層の先端部分をV溝アレイ基板から外して端面を所定角度に切断する工程又は切断後、研磨する工程と、前記平板基板を剥離する工程と、を有することを要旨とする。
【0030】
本発明にあっては、請求項記載の発明において、並列配置された裸光ファイバに平板基板を配置して接着剤を間隙に充填し、硬化した裸光ファイバをV溝アレイ基板から外して端面を所定角度に切断後、平板基板を剥離することで露出した光ファイバアレイ上に直接VCSELアレイやPDアレイを搭載することができるので、より低コストかつ低光損失の光伝送を可能とする。
【0031】
請求項記載の発明は、請求項1乃至3に記載の光ファイバアレイの製造方法において、所定角度に斜めに切断されている断面に反射膜を施したことを要旨とする。
【0032】
本発明にあっては、光ファイバアレイ上にVCSELアレイやPDアレイを搭載することを考えると、光ファイバの端面の加工角度は45°が好ましいが、光ファイバの屈折率では全反射の臨界角が約43.9°であり、VCSELの典型的な放射角は10°であるため、深い角度(例えば40°)で入射する光は全反射せずに、一部(約37.5%)は屈折して透過してしまう。この対策として、45°反射面に反射膜を施す。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0034】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバアレイの構成を示す図である。図1(a)は光ファイバアレイ11の側面図であり、図1(b)は光ファイバアレイ11をA方向から見た断面図である。
【0035】
図1に示すように、本発明の光ファイバアレイ11は、等間隔で並列に配置された複数本の光ファイバ1と、これら光ファイバ1の被覆を一定長剥いてなる裸光ファイバ3と、この裸光ファイバ3の並列配置面上に平行に設置される薄板基板5と、裸光ファイバ3間を充填しつつ裸光ファイバ3と薄板基板5とを接着固定する耐熱性樹脂7とからなる。
【0036】
ここで光ファイバ1は、例えばコア外径が50μm、クラッド外径が125μmからなる裸光ファイバ3に耐熱性の被覆材を被覆してなるものであり、被覆後の光ファイバ1の外径は250μm程度を有するものである。また、コア外径及び外径等は上述したものに限定されるものではない。更に、光ファイバ1は、単心光ファイバケーブルに限らず、予めテープ状に成形されている光ファイバテープであってもよい。
【0037】
薄板基板5は、透明な薄い基板であり、本実施の形態においては、縦5mm、横13mm、厚さ100μmのものを使用し、材質は石英又はPyrex(#7740)(登録商標)などのガラスやアルミナ、ジルコニアなどのセラミックスのように耐熱性の高い材料からなるものである。この薄板基板5は、当該製品を組み立て後、この薄板基板5上に配置した発光素子から出力される光を低損失で透過する高透過率特性と、ハンダリフロー時において変形又は溶融しない耐熱性を有している。
【0038】
耐熱性樹脂7は、具体的にはポリイミド樹脂である。ポリイミド樹脂は、熱硬化性樹脂であり、耐熱性や機械的特性等に優れた特性を有する。そのため硬化後のハンダリフロー時に、再加熱を行っても一定温度までは軟化しない特性を有している。この温度は具体的に300℃以上である。また、この耐熱性樹脂7は、光を低損失で透過させることができる高透過率特性を有するものとする。
【0039】
次に、図2を参照して、光ファイバアレイ11の固定方法について説明する。
【0040】
本発明の光ファイバアレイ11は、8本のアレイを例に挙げると、8本の光ファイバ1を用意し、この光ファイバ1の端部被覆を除去して裸光ファイバ3を露出させ、露出された裸光ファイバ3の先端部分を高精度加工されたV溝アレイ基板25に配置して、所定長を有する裸光ファイバ3を並列配置させる。好ましくは被覆部もV溝アレイ基板のV溝に配置固定する。さらに好ましくは裸光ファイバ3用のV溝アレイ基板と被覆部のV溝アレイ基板とは裸光ファイバに対応するV溝の中心が各々同一直線上に配置されている。次いで、この並列配置された裸光ファイバ3面に薄板基板5を配置し、薄板基板5の周縁に囲いを設ける。そして、この囲い中に耐熱性樹脂7を流し入れて薄板基板5と裸光ファイバ3を一体成形し、耐熱性樹脂7の硬化後に、V溝アレイ基板25から外して、端面を45°に切断又は切断・研磨することで高精度かつ低コストの光ファイバアレイ11を完成させる。
【0041】
ここで隣り合う裸光ファイバ3の間隔は通常250μmである。また薄板基板5と裸光ファイバ3間の間隔は、10μm程度である。尚、薄板基板5と裸光ファイバ3間の間隔は10μmに限らず、直接薄板基板5と裸光ファイバ3とが接触するように配置することにより、より受発光素子との間隔が狭められ、結合効率の面から見ても良い。
【0042】
このように本発明の光ファイバアレイ11は、V溝アレイ基板25を利用して、裸光ファイバ3を高精度に並列配置させることができるので、従来と同等の光学特性を有しつつもV溝アレイ基板25を構成部品に含まないことから、V溝アレイ基板25にかかる部品コストを削減することができる。
【0043】
また本発明の光ファイバアレイ11においては、光ファイバ1は耐熱性樹脂で被覆されており、また薄板基板5は耐熱性素材からなり、更に耐熱性樹脂7はポリイミド樹脂からなるので、プリント配線基板上に配置されたチップと同時にハンダリフロー炉で自動実装することができる。これにより手作業による光ファイバアレイの実装が不要となるので実装コストを低減させることができる。
【0044】
(製造方法)
次に、図2を参照して本発明の光ファイバアレイ11の製造方法を説明する。
【0045】
図2は、光ファイバアレイ11を製造する光ファイバアレイ固定治具21の構成を示す図である。具体的に図2(a)は、光ファイバアレイ固定治具21の側面断面図であり、図2(b)は、光ファイバアレイ固定治具21のB−B断面図である。
【0046】
図2(a)(b)に示すように、この光ファイバアレイ固定治具21は、固定台27と、この固定台27上に設けられる薄板基板5の配置位置を固定するための薄板基板設定位置22と、この薄板基板設定位置22から所定距離離れて設けられるV溝アレイ基板設定位置24と、このV溝アレイ基板設定位置24上に設けられてポリイミド樹脂からなる平坦な耐熱緩衝材23と、この耐熱緩衝材23に一定圧を加える光ファイバ素線用押え板29とを備え、この裸光ファイバ用押え板29及び耐熱緩衝材23の両脇にはポールが配置され、このポールを軸にして光ファイバ素線用押え板29及び耐熱緩衝材23が上下方向に移動する。また固定台27の薄板基板設定位置22の後方には製造時に光ファイバ1が移動するのを抑える光ファイバ用押え板26が設けられている。また、図示してないが光ファイバアレイ固定治具21には、設定された光ファイバ1の直下に上下方向に薄板基板5の配置を調節することができる治工具又はスペーサ等が設けられている。
【0047】
ここでV溝アレイ基板25は、入手可能な一般的なV溝アレイ基板である。その中でも特に裸光ファイバ用についてはV溝の間隔が精度高く形成されているものであるものが望ましい。つまりV溝アレイ基板25に刻み込まれているV溝の深さが、全溝において同じ深さとなるように高精度研磨されているものが望ましい。尚、このV溝アレイ基板25は、予め光ファイバアレイ固定治具21のV溝アレイ基板25用設定位置24に設定されている。
【0048】
次に、このような構成を有する光ファイバアレイ固定治具21を用いた光ファイバアレイの製造手順を説明する。
【0049】
まず、薄板基板設定位置22に薄板基板5を載置する。次いで、光ファイバ1を8本用意し、各光ファイバ1の先端から20mm以上の被覆を除去して裸光ファイバ3を露出させる。次いで裸光ファイバ3の先端から5mmをV溝アレイ基板25のV溝に配置し、5mmを薄板基板5上に配置する。
【0050】
続いて、裸光ファイバ3が配置されたV溝アレイ基板25上に耐熱緩衝材23を垂直に降ろし、更に光ファイバ1上に光ファイバ用押え板26を垂直に降ろして、それぞれ裸光ファイバ3、光ファイバ1の位置を固定する。このとき裸光ファイバ3に歪みが生じないように治工具又はスペーサを調整して光ファイバ1及び裸光ファイバ3を水平に保つようにする。
【0051】
次いで、薄板基板5の周縁に囲いを立設し、この囲いの内側にポリイミド前駆体を流し入れる。そしてこの状態でポリイミド前駆体をオーブンで加熱してイミド化させる。イミド化されてポリイミドが硬化後、光ファイバアレイ固定治具21のV溝アレイ基板25から光ファイバアレイを取り外す。
【0052】
図3(a)は取り外した光ファイバアレイを可変アングル端面加工機41に設置した状態を示す図である。
【0053】
この可変アングル端面加工機41は、XY方向に自在に回転する平坦なXYθテーブル45と、このXYθテーブル45に垂直に配置される切断ブロック43とを少なくとも備え、この切断ブロック43上に光ファイバアレイを載置して端面を切断・研磨するものである。
【0054】
また、可変アングル端面加工機41には研磨機51が隣接配置されている。この研磨機51は、モータ駆動により高速回転する円柱状のスピンドル55と、このスピンドル55の先端に設けられる円盤状の砥石53とを少なくとも備え、スピンドル55が回転すると、回転軸に対して垂直に設けられた砥石が回転する。
【0055】
そこでまず図3(a)に示すように、取り外した光ファイバアレイの薄板基板5面にホットワックス等を塗り、可変アングル端面加工機41の切断ブロック43上に固定する。ここでホットワックスとは、主に素材の切断、研磨時の仮止めに使用され、加熱により流動化する接着剤である。
【0056】
次いで図3(b)に示すように、XYθテーブル45を45°回転させて、裸光ファイバ3を下向きにして設定する。そして薄板基板5、裸光ファイバ3及び耐熱性樹脂7が積層された部分に研磨機51を配置し、裸光ファイバ3の端面を薄板基板5ごと45°に切断し、又は切断した後に研磨することで、光ファイバコア内を伝搬した光が光ファイバ1に対して直角方向に出射するように端面を加工する。
【0057】
上記加工を行うことによって、図3(c)に示すように、端面が45°に切断・研磨された光ファイバアレイ11を作製することができる。
【0058】
一方、光ファイバ1がポリイミド樹脂で被覆されている場合は、ポリイミドで被覆された光ファイバ1は通常の光ファイバと同じ被覆厚にすることが困難なため、通常の光ファイバテープの製造ラインでは作製不可能である。ポリイミド樹脂で被覆する光ファイバを製造するためには専用のテープ化ラインが必要である。
【0059】
そこで、被覆硬化する際に、つまりイミド化の際に若干の未反応のポリイミド前駆体を被覆上に残しておき、完全にイミド化は行なわずアレイ化(ポリアミド酸をイミド化して光ファイバを固定する)の際に、この裸光ファイバ3をV溝等によって規則的に配置させた後に、この未反応のポリアミド酸をイミド化することで、隣接の光ファイバ1同士を硬化すれば、容易に光ファイバ1同士を密着させた、即ちテープ化させた光ファイバアレイ11を製造することができる。
【0060】
尚、光ファイバアレイ11上にVCSELアレイやPDアレイを搭載することを考えると、光ファイバアレイ11の端面の加工角度は45°が好ましい。図7に端面(反射面)に対する入射角度と反射率との関係を示す。図7(a)は入射角0〜45°における入射角と反射率との関係を示し、図7(b)は入射角40〜45°の部分の拡大図である。図中、P、Sは光の偏波方向を示し、光線の入射点において境界面に立てた入射法線と入射光線の作る平面を入射面とすると、入射面内に電場の振動する偏光がP偏光、入射面に垂直な方向に振動する偏光がS偏光である。
【0061】
図7(a)(b)に示すように、光ファイバコア内を伝搬して端面に入射する入射角(deg)を横軸とし、この入射角に対する反射率(%)を縦軸とした場合、光ファイバの実効的な屈折率では全反射の臨界角は約43.9°である。また、その逆で薄板基板から端面を反射して光ファイバコア内に伝搬する場合も同じである。一方、VCSELの典型的な放射角は10°程度であるため深い角度(例えば40°)で入射する光は全反射せずに一部(約37.5%)は屈折して透過してしまう。
【0062】
この対策として45°ミラー面に反射膜を施す。この反射膜はメッキやCVDの様に化学反応を利用して金属を析出したり、真空蒸着やスパッタの様に物理的に金属膜または誘電体膜を堆積したものでよい。例えば、金属の微粒子を配合させたペーストや洗面台等の鏡に使われるつや出し用の樹脂を塗布しても良い。
【0063】
このように本発明の光ファイバアレイ11の製造方法によれば、高精度なV溝を有するV溝アレイ基板25を利用して製造することで、V溝アレイ基板25を用いて製造したものと同等の光ファイバアレイを製造することができる。これによりV溝アレイ基板25を構成部品に含まずして高精度な光ファイバアレイ11を製造できるので、部品コストを低減させることができる。
【0064】
また、本発明の光ファイバアレイ11の製造工程においては、薄板基板5上に裸光ファイバ3を配置し、その上からポリイミド樹脂7を充填してその後硬化して製造することができるので、ポリイミド樹脂7が密閉されることがない。このため耐熱性樹脂7を加熱して蒸気が発生しても、この蒸気を外部に排気することができるので気泡の発生を抑制することができる。
【0065】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバアレイを説明する。
【0066】
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバアレイ31の構成を示す図である。具体的に図4(a)は光ファイバアレイ31の側面図であり、図4(b)は光ファイバアレイ31をA方向から見た断面図である。
【0067】
本発明の光ファイバアレイ31は、第1の実施の形態の光ファイバアレイ11と略同等の構成を有するが、薄板基板5(平板基板9)を構成部品としない点で第1の実施の形態と異なる。
【0068】
つまり本発明の光ファイバアレイ31は、等間隔で並列に配置された複数本の光ファイバ1と、これら光ファイバ1の被覆を一定長除去してなる裸光ファイバ3と、これら裸光ファイバ3の間を充填しつつ裸光ファイバ3の配置を接着固定する耐熱性樹脂7とからなる。
【0069】
ここで、第1の実施の形態では薄板基板5は光ファイバアレイ11の構成部品であったが、本実施の形態においては、製造最終工程で薄板基板5は剥離するため、単に裸光ファイバ3を平行に保持することができるような、平坦かつ高剛性を有する基板であれば良い。そこで第1の実施の形態で使用した薄板基板5に替えて、本実施の形態においては平板基板9を使用する。尚、光ファイバ1及び耐熱性樹脂7は、第1の実施の形態で用いた部材と同等のものであるので説明は省略する。
【0070】
次に、図4を参照して、光ファイバアレイ11の作用及び効果について説明する。
【0071】
本発明の光ファイバアレイ31は、8本のアレイを例に挙げると、8本の光ファイバ1を用意し、この光ファイバ1の端部被覆を除去して裸光ファイバ3を露出させ、露出された裸光ファイバ3の先端部分を高精度加工されたV溝アレイ基板25に配置して、所定長を有する裸光ファイバ3を並列配置する。次いで、この並列配置した裸光ファイバ3面に後に剥離可能な処理を施した非カップリング材を塗布した平板基板9を配置し、この平板基板9の周縁に囲いを設ける。そして、この囲い中に耐熱性樹脂7を流し入れて裸光ファイバ3の配置を固定化し、耐熱性樹脂7の硬化後、固定化された光ファイバアレイをV溝アレイ基板25から外して端面を45°に切断・研磨し、その後に平板基板9を剥離することで、高精度かつ低コストの光ファイバアレイ31を完成させる。
【0072】
ここで隣り合う裸光ファイバ3の間隔は、第1の実施の形態と同様である。しかし、これはプリント配線基板上に実装されるチップ端子の間隔に合わせて設計されるものであるため、これに限定されるものではない。また、平板基板9と裸光ファイバ3間の間隔も第1の実施の形態と同様であるが、これも設計により適宜変更されるものであり、これに限定するものではない。
【0073】
このように本発明の光ファイバアレイ31は、V溝アレイ基板25を利用して、裸光ファイバ3を高精度に並列配置させることができるので、従来と同等の光学特性を有しつつ、V溝アレイ基板25及び平板基板9を構成部品としないことからV溝アレイ基板25と平板基板9に掛かる部品コストを削減することができる。
【0074】
尚、本発明の光ファイバアレイ31は、第1の実施の形態の効果と同様に、光ファイバ1及び耐熱性樹脂7がそれぞれ耐熱性を有することから、プリント配線基板上に配置されたチップと同時にハンダリフロー炉で自動実装することができる。これにより手作業による光ファイバアレイの実装が不要となるので実装コストを低減させることができる。
【0075】
また、後に剥離可能な処理とは、平板基板9とポリイミド樹脂7との密着性が不良となるような処理であり、耐熱性樹脂(ポリイミド)との密着が不良な基板を選択することをも含む(以下、表面処理という。)この表面処理を予め施しておき、平板基板9に裸光ファイバ3を配置する。尚、このフッ素化ポリイミドとは、フッ素原子が含まれるポリイミド樹脂であり、近赤外波長帯域における光の透過率を改善させた他、耐熱性及び耐薬品性などの特性を有しているものである。
【0076】
(製造方法)
次に、本発明の光ファイバアレイ31の製造方法を説明する。
【0077】
本発明の光ファイバアレイ31の製造方法は、図2に示した光ファイバアレイ固定治具21を使用して製造する。第1の実施の形態と異なる点は、薄板基板5に替えて平板基板9を配置することにある。そのため平板基板9を配置する点を除き、光ファイバアレイ固定治具21の構成は略同一であることから構成の詳細説明は省略する。
【0078】
次に光ファイバアレイ固定治具21を用いた本実施の形態に係る光ファイバアレイ31の製造手順を8本のアレイを例に挙げて説明する。
【0079】
まず、薄板基板設定位置22に平板基板9を載置し、この平板基板9に非カップリング材を塗布する。次いで光ファイバ1を8本用意し、各光ファイバ1の先端から20mm以上までの被覆を除去して裸光ファイバ3を露出させる。裸光ファイバ3の先端から5mmをV溝アレイ基板25のV溝に配置し、5mmを表面処理された平板基板9上に配置する。
【0080】
続いて、裸光ファイバ3が配置されたV溝アレイ基板25上に耐熱緩衝材23を垂直に降ろし、また光ファイバ1上には光ファイバ用押え板26を垂直に降ろして、裸光ファイバ3の位置を固定する。このとき裸光ファイバ3に歪みが生じないように治工具又はスペーサを調整して光ファイバ1及び裸光ファイバ3を水平に保つようにする。
【0081】
次いで、平板基板9の周縁に囲いを立設し、この囲いの内側にポリイミド前駆体を流し入れる。この状態でポリイミド前駆体をオーブンで加熱してイミド化させる。イミド化されてポリイミドが硬化後、光ファイバアレイ固定治具21のV溝アレイ基板25から光ファイバアレイを取り外す。図5(a)は取り外した光ファイバアレイを示す図である。
【0082】
続いて、この取り外した光ファイバアレイを可変アングル端面加工機41に設置して、研磨機51で裸光ファイバ3の端面を平板基板9ごと45°に切断し、又は切断した後に研磨することで、光ファイバコア内を伝搬した光が光ファイバ1に対して直角方向に出射するように端面を加工する。
【0083】
そして最後に、図5(c)に示すように平板基板9を剥離することで、裸光ファイバ3の一側面が露出した状態の光ファイバアレイ31を作製することができる。このとき平板基板9には予め表面処理が施されているため、剥離が容易である。
【0084】
このように本実施の形態に係る光ファイバアレイ31の製造方法によれば、高精度なV溝を有するV溝アレイ基板25を利用して製造することで、V溝アレイ基板25を用いて製造した光ファイバアレイと同等の光ファイバアレイを製造することができる。これによりV溝アレイ基板25を構成部品に含まずして高精度な光ファイバアレイ31を製造できるので、部品コストを低減させることができる。
【0085】
また、平板基板9に表面処理を施して剥離可能とすることで、光ファイバアレイ31を単に裸光ファイバ3と耐熱性樹脂7の構成部品のみで形成することができるので、薄板基板5を使用しない分、第1の実施の形態よりも更に受発光素子と光ファイバのコアとの距離が削減できる。
【0086】
また第1の実施の形態の効果と同様に、光ファイバアレイ31の製造工程においても、平板基板9上に裸光ファイバ3を配置し、その上からポリイミド樹脂7を充填してその後硬化して製造することができるので、ポリイミド樹脂7が密閉されることがない。このため耐熱性樹脂7を加熱して蒸気が発生しても、この蒸気を外部に排気することができるので気泡の発生を抑制することができる。
【0087】
また更に、本実施の形態においては、従来の光ファイバアレイの製造方法がV溝アレイ基板25のV溝に裸光ファイバ3を配置して、このV溝に接着剤を充填してからこの上面にガラス基板を被せて裸光ファイバ3をV溝内に封じ込ませると共にガラス基板をV溝アレイ基板25に接着させていたので、裸光ファイバ3とガラス基板との間に形成される接着剤層により光の透過率特性が低下していた。これに対して本実施の形態によれば、薄板基板と裸光ファイバ3間は密接しているので接着層は形成されず、これにより光の透過率特性を従来と比べて格段に向上させることができる。
【0088】
(変形例)
本実施の形態の変形例として、ポリイミド前駆体をオーブンで加熱してポリイミドを硬化した状態において、図6(a)に示すように、光ファイバアレイ固定治具21のV溝アレイ基板25から光ファイバを取り外した後に、図6(b)に示すように、平板基板9を剥離して、この剥離した裸光ファイバ3面にホットワックス等を塗り切断ブロックに固定する。そして図6(c)に示すように裸光ファイバ3の端面をポリイミドごと45°に切断するか、切断後に研磨することで、光ファイバコア内を伝搬した光が光ファイバ1に対して直角方向に出射するように端面を加工して光ファイバアレイ11を完成することもできる。
【0092】
【発明の効果】
従って請求項1記載の本発明によれば、裸光ファイバを等間隔で保ち、且つコアの高さを一定に保持するV溝アレイ基板を利用して、このV溝アレイ基板に、被覆が除去された裸光ファイバの先端部を配置し、好ましくは被覆部もV溝アレイ基板のV溝に配置し、V溝アレイ基板と被覆を被った光ファイバの被覆端部との間の、所定長の裸光ファイバに薄板基板を縦添えして、この薄板基板の外周に囲いを設けてその内側に耐熱性樹脂を流し入れ硬化させることで、光ファイバのコアを等間隔で保ちつつ且つコアの高さを一定に保持する光ファイバアレイを製造することができる。これにより完成した光ファイバアレイはV溝アレイ基板を構成部品に含まないので低コストで作製することができる。
【0093】
また、補正器具としてV溝アレイ基板を利用することで、高精度な光ファイバ配置を維持することができるので、結果として従来と同等の光学特性を有する光ファイバアレイを製造することができる。
【0094】
更に、耐熱性樹脂は、薄板基板の外周に囲いを設けてその内側に流し入れているので、常時上面が開放されている。そのため加熱硬化(後述のポリイミドにおいてはイミド化)を行っても、開放面から溶媒の蒸気が外部に排出されるため、耐熱性樹脂中における気泡の発生を防止することができる。その結果、光学特性を向上させることができる。
【0095】
請求項記載の本発明によれば、請求項記載の発明において、並列配置された裸光ファイバに薄板基板の代わりに平板基板を配置する工程で、この平板基板の表面を後に剥離可能なように処理することで、完成された光ファイバアレイから平板基板を剥離することが出来る。これにより光ファイバアレイを裸光ファイバと耐熱性樹脂のみで構成することができるので、構成部品点数を削減することができる。その結果、低コストな光ファイバアレイを提供することができる。
【0096】
請求項3記載の本発明によれば、光ファイバアレイ上にVCSELアレイやPDアレイを搭載することを考えて、端面に反射膜を施すことにより出射光の出射角度を考慮して、一部屈折して透過してしまう光も積極的に反射することができるので、受発光素子との結合効率の向上する光ファイバアレイを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバアレイの構成を示す図であり、(a)は光ファイバアレイ11の側面図、(b)は光ファイバアレイ11をA方向から見た断面図である。
【図2】本発明における光ファイバの固定方法の構成例を示す図であり、(a)は光ファイバアレイ固定治具の側面断面図、(b)は光ファイバアレイ固定治具のB−B断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に対する切断角度45°の加工工程を示す図であり、(a)はV溝アレイ基板25から光ファイバアレイを取り外した状態を示す図、(b)は取り外した光ファイバアレイを切断する図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態にかかる光ファイバアレイ31の構成を示す図であり、(a)は光ファイバアレイ31の側面図、(b)は光ファイバアレイ31をA方向から見た断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に対する切断角度45°の加工工程を示す図であり、(a)はV溝アレイ基板25から光ファイバアレイを取り外した状態を示す図、(b)は取り外した光ファイバアレイを切断する図、(c)は平板基板9を剥離した状態を示す図である。
【図6】(a)はV溝アレイ基板25から光ファイバアレイを取り外した状態を示す図、(b)は取り外した光ファイバアレイに切断ブロックを固定する図、(c)は切断ブロック及び平板基板9を剥離した状態を示す図である。
【図7】光の入射角度と各偏光成分に対する反射率との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の応用例を示す図であり、(a)はアレイ化した光ファイバを用いたチップ間の光配線の一例を示す構成図であり、(b)は、アレイ化した光ファイバを用いたプリント配線基板間の光配線の一例を示す構成図である。
【図9】従来技術による光ファイバアレイ構造を示す図であり、(a)は端面が45°に切断されてなる光ファイバアレイの構造を示す図、(b)は光ファイバアレイの端部に接続されている小型コネクタ131の断面を示す図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ
3 裸光ファイバ
5 薄板基板
7 耐熱性樹脂
9 平板基板
11、31 光ファイバアレイ
13 切断ブロック
21 光ファイバアレイ固定治具
22 薄板基板設定位置
23 耐熱緩衝材
24 V溝アレイ基板設定位置
25 V溝アレイ基板
26 光ファイバ用押え板
27 固定台
29 裸光ファイバ用押え板
41 可変アングル端面加工機
43 切断ブロック
45 XYθテーブル
51 研磨機
53 砥石
55 スピンドル
100 プリント配線基板
103a、103b LSI
105 ポリマー光導波路
107a、107b 発光/受光素子
109 伝搬光
111a、111b 光電変換モジュール
120 光ファイバアレイ
121 光ファイバ
123 裸光ファイバ
125 薄板基板
127 V溝アレイ基板
131 小型コネクタ

Claims (4)

  1. 複数本の光ファイバを並列配置して形成する光ファイバアレイの製造方法であって、
    光ファイバの先端部分の被覆を所定長除去して裸光ファイバを露出させる露出工程と、
    前記光ファイバの複数本について、それぞれの少なくとも前記裸光ファイバをV溝アレイ基板のV溝に配置固定し、該配置固定された位置から被覆を被った位置までの所定長の各前記裸光ファイバの配列面に耐熱性の薄板基板を配置する工程と、
    前記薄板基板の周縁部を囲い、耐熱性樹脂を流し入れて耐熱性樹脂層を形成する工程と、
    前記耐熱性樹脂を硬化させ前記薄板基板と各前記裸光ファイバとを一体化する工程と、
    一体化された裸光ファイバ、前記薄板基板、及び前記耐熱性樹脂層の先端部分をV溝アレイ基板から外して、これらの端面を所定角度に切断する工程又は切断後、研磨する工程と、
    を有することを特徴とする光ファイバアレイの製造方法。
  2. 複数本の光ファイバを並列配置して形成される光ファイバアレイの製造方法であって、
    光ファイバの先端部分の被覆を所定長除去して裸光ファイバを露出させる露出工程と、
    前記光ファイバの先端部を高精度加工されたV溝アレイ基板のV溝に配置固定し、好ましくは被覆部もV溝アレイ基板のV溝に配置固定し、該配置固定された位置から被覆を被った位置までの所定長の光ファイバの先端部分の配列面に後に剥離可能なように処理された平板基板を配置する工程と、
    前記平板基板の周縁部を囲い、耐熱性樹脂を流し入れて耐熱性樹脂層を形成する工程と、
    前記耐熱性樹脂を硬化させ各前記裸光ファイバを一体化する工程と、
    一体化された裸光ファイバ、前記平板基板、及び前記耐熱性樹脂層の先端部分をV溝アレイ基板から外す工程と、
    前記平板基板を剥離する工程と、
    一体化された前記裸光ファイバ及び前記耐熱性樹脂からなる端面を所定角度に切断する工程又は切断後、研磨する工程と、
    を有することを特徴とする光ファイバアレイの製造方法。
  3. 複数本の光ファイバを並列配置して形成される光ファイバアレイの製造方法であって、
    光ファイバの先端部分の被覆を所定長除去して裸光ファイバを露出させる露出工程と、
    前記光ファイバの先端部を高精度加工されたV溝アレイ基板のV溝に配置固定し、好ましくは被覆部もV溝アレイ基板のV溝に配置固定し、該配置固定された位置から被覆を被った位置までの所定長の光ファイバの先端部分の配列面に後に剥離可能なように処理された平板基板を配置する工程と、
    前記平板基板の周縁部を囲い、耐熱性樹脂を流し入れて耐熱性樹脂層を形成する工程と、
    前記耐熱性樹脂を硬化させ各前記裸光ファイバを一体化する工程と、
    一体化された裸光ファイバ、前記板基板、及び前記耐熱性樹脂層の先端部分をV溝アレイ基板から外して端面を所定角度に切断する工程又は切断後、研磨する工程と、
    前記平板基板を剥離する工程と、
    を有することを特徴とする光ファイバアレイの製造方法。
  4. 前記所定角度に斜めに切断した端面に反射膜を施す工程を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光ファイバアレイの製造方法。
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