JP6728639B2 - 光配線接続構造、及び光配線接続方法 - Google Patents

光配線接続構造、及び光配線接続方法 Download PDF

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本発明は、光配線接続構造と、光配線接続方法に関する。
サーバやスーパーコンピュータにおけるLSIチップ間のデータ通信手段として、光インターコネクトが注目されている。近年の高周波帯域の電気配線による信号伝送では、損失やクロストークが大きく、それらによる波形劣化が生じ、伝送が困難になってきている。このため、近い将来、高速電気配線はパッケージ基板上の配線距離程度に限定され、微小な光トランシーバ部品をパッケージ基板上のLSIチップの直近に配置し、電気信号を光信号に変換してパッケージ基板外部と光信号で送受信する形態になっていくものと予測される。
このような微小な光トランシーバを実現する技術として、シリコンフォトニクスと呼ばれる技術が注目されている。シリコンフォトニクスは、シリコン基板上に光制御機能を有する微小な要素をCMOSプロセスで形成する技術である。光制御機能を有する要素として、光変調器、光検出器、およびそれらを接続する細線導波路が既に実現しており、さらに、外部光配線である光ファイバとチップとの間の光入出力部も実現されている。
光入出力部の一例として、光配線基板の導波路層に形成された回折格子に対して、光ファイバを回折角度に合わせて保持し、基板垂直方向から接続する構成が知られている(たとえば、特許文献1及び2参照)。また、グレーティング手段で伝搬光を直角に曲げて平行光にし、平行光の側に凸レンズ面を配置して平行光を光ファイバのコアに集光する構成が知られている(たとえば、特許文献3参照)。さらに、外部光通信構造とフォトデバイスの間に光を導く凹状反射面を有する光電子インターフェース装置が知られている(たとえば、特許文献4参照)。
特開2013−243649号公報 特開2011−107384号公報 特開2015−107384号公報 特開平7−56061号公報
図1に示す従来の光ファイバの接続構成では、光コネクタ108に保持された光ファイバ121を、光配線基板112に形成された回折格子115の光入出力位置に高精度に位置合わせする。さらに、回折格子115からの光の出射角度に合わせて、光コネクタ108を光配線基板112上に立てながら角度および位置を高精度に調整し、光ファイバ121と光導波路114を光学的に接続する。そのため、ファイバ実装コストが高いという問題がある。
そこで、ファイバ実装コストを低減した光配線接続構造を提供することを課題とする。
本発明の一態様では、光配線接続構造は、
光導波路と、前記光導波路に光学的に結合される回折格子が形成された光配線基板と、
前記光配線基板上に配置され、前記光導波路に入出力される光の光路を変換する光路変換器と、
を有し、前記光路変換器は、
前記光配線基板に対して傾斜する傾斜面に形成された凹面ミラー、
を有し、
前記凹面ミラーの第1焦点は前記回折格子上に位置し、前記凹面ミラーの第2焦点は、ファイバ端面位置に位置する、
ことを特徴とする。
上記の構成により、ファイバ実装コストを低減した光配線接続構造が提供される。
従来の光ファイバの接続構成を示す図である。 実施形態の光ファイバの接続構成が適用されるシステムボードの図である。 図2のシステムボードに搭載される光トランシーバの模式図である。 図3の光トランシーバで用いられる光配線基板の三面図である。 図4の光配線基板に光路変換器を配置した状態を示す三面図である。 図5の光路変換器にテープファイバを搭載した状態を示す三面図である。 光路変換器で光導波路とファイバコアとを結合する光路を示す図である。 光路変換器のミラー部材の変形例を示す図である。 光路変換器の光ファイバガイドの変形例を示す図である。 光ファイバの実装状態を説明する図である。 多心光コネクタを用いて接続した状態を示す図である。 図11の光コネクタを嵌合状態で接着固定した態様を示す図である。
以下で、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図2は、実施形態の光ファイバの接続構造が適用されるシステムボード1を示す図である。図2(A)は平面図、図2(B)は図2(A)のA−A'断面図である。図2では直交座標系のXYZ座標系を示す。
システムボード1は、サーバ、スーパーコンピュータ等の情報処理装置に用いられ、通常はラック等に複数のシステムボード1が組み込まれる。システムボード1は、ボード基板2、パッケージ基板3、LSI(Large-Scale Integration:大規模集積)チップ5、光トランシーバ10、及びテープファイバ20を含む。テープファイバ20は光伝送路としての光ファイバ21をまとめて保持し、光コネクタ8によってパッケージ基板3に接続されている。LSIチップ5や光トランシーバ10等の発熱部品上にヒートシンク9が搭載されていてもよい。ヒートシンク9に替えて、水冷用のクーリングプレート等、任意の冷却機構が搭載されてもよい。
ボード基板2上には、1以上のパッケージ基板3がボールグリッドアレイ(BGA:Ball Grid Array)等の突起電極によって実装されている。図2では図示の便宜上、単一のパッケージ基板3のみを示している。パッケージ基板3上に、LSIチップ5が実装されている。LSIチップ5とともにその他の電子部品が搭載されていてもよい。チップ間、あるいはボード間は、光トランシーバ10、光コネクタ8、及びテープファイバ20を含む光インターコネクトにより相互接続されている。
図2の例では、LSIチップ5の対向する辺(Y方向)に沿って、光トランシーバ10が4つずつ配置されているが、この例に限定されない。各光トランシーバ10は、LSIチップ5と対向する側でLSIチップ5と電気的に接続され、光コネクタ8によりテープファイバ20の光ファイバ21と光学的に接続されている。
LSIチップ5内の回路から出力される高速電気信号は、対応する光トランシーバ10で高速変調された光信号に変換される。光信号は光ファイバ21によって、たとえば他のパッケージ基板3に搭載されるLSIチップ5近傍の他の光トランシーバ10に伝送される。当該他の光トランシーバ10で受信された光信号は電気信号に変換され、対応するLSIチップ5内の回路に入力される。図2のように複数の光ファイバ21がテープファイバ20で保持されている場合は、チップ間またはボード間で複数チャネルの光信号が伝送される。
図3は、図2の光トランシーバ10の模式図である。光トランシーバ10は、光信号の送受信機能と、光電気変換機能を有する。光トランシーバ10は、パッケージ基板3上でLSIチップ5に隣接して、BGA等の突起電極7により実装されている。光トランシーバ10とLSIチップ5は、LSIチップ5の突起電極6、パッケージ基板3に形成されている図示しない配線、及び突起電極7を介して電気的に接続されている。
光トランシーバ10は、サブパッケージ基板11上に搭載される光源17と、チップ18と、光配線基板12を有する。チップ18はLSIチップ5に近い側に配置され、ドライバ(図中「DRV」と表記)及び増幅器(図中「AMP」と表記)を有する。光配線基板12上には、光変調器(図中「MOD」と表記)や光検出器(図中「PD」と表記)を含む光回路16と、光回路16から光配線基板12のエッジ近傍に延びる光導波路14が形成されている。光回路16と光導波路14は、シリコンフォトニクス技術で一体形成されていてもよい。光配線基板12と、この光配線基板12上に形成される光学的要素を含めて、「導波路チップ」と称してもよい。
チップ18上のドライバ(DRV)及び増幅器(AMP)と、光配線基板12の光回路16は、チップ18及び光配線基板12を貫通するTSV(Through Silicon Via)とBGA及びサブパッケージ基板11によって、電気的に接続されている。あるいは、チップ18と光配線基板12はワイヤボンディング等で接続されてもよい。
光源17と、光配線基板12上の光回路16は、図示しない光ファイバやフレキシブル導波路等を用いて光学的に接続されている。光源としては、たとえばVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:面発光レーザ)を用いることができる。
動作時に、LSIチップ5から出力されるデータ通信用の電気信号は、チップ18のドライバ(DRV)に供給され、光変調器駆動用の高速駆動信号が生成される。高速駆動信号は、サブパッケージ基板11を介して、光回路16の光変調器(MOD)に設けられた電極に印加される。光源17から出力された光は光変調器に入射し、ドライバから供給される高速駆動信号で変調されて光信号が生成される。光信号は光導波路14を伝搬して、光路変換器13により、対応する光ファイバ21に光学的に結合される。この光路変換器13は、実施形態の特徴の一つであり、その詳細は図4以降を参照して後述する。
図3では、多心の光ファイバ21が被覆24でリボン状にまとめられたテープファイバ20が用いられている。テープファイバ20の先端の被覆24は剥離され、露出された光ファイバ21が光コネクタ8内に保持されている。受信時に、光ファイバ21から光回路16に入力される光信号は、光検出器(PD)で電流に変換され、チップ18の増幅器(たとえばトランスインピーダンスアンプ)で電圧信号に変換される。電圧信号は、LSIチップ5に入力される。
図3のように、ドライバ及び増幅器を含むチップ18と、光回路16をLSIチップ5に近い側に配置し、光導波路14にて光ファイバ21と接続するエッジ側と接続することで、電気信号の伝送区間を最小限にして、光信号による高速通信を実現する。
図4は、光路変換器13を省略した状態の光配線基板12のインターフェース部分の模式図である。図4(A)は平面図、図4(B)は光伝搬軸(X軸)方向から見たときの正面図、図5(C)はA−A'断面図である。光回路16(図3参照)から延びる光導波路14は、その先端部に光入出力部としての回折格子15を有する。光導波路14と回折格子15は、たとえばシリコン細線で形成されている。図5の例では、光導波路14の先端部に扇状に広がるスラブ領域が設けられ、スラブ領域の円弧に沿って回折格子15が形成されている。回折格子15の溝深さとデューティ比(溝周期に対する溝幅)は、用いる波長に応じて設定されている。回折格子15は、光ファイバ21等の外部光配線との間のインターフェースとして機能する。
回折格子15において、光は光配線基板12の垂線方向(Z軸方向)から一定角度エッジ12e側(X方向)に傾いた斜め上方から入出力される。光入出力として回折格子15を用いることで、ウェハ製造プロセスの途中で実際の光を用いて光導波路14の検査を行えるという利点がある。ウェハプロセスの不具合がわかるため、製造プロセスの条件決定が容易になり、前工程での不良品を除外することができる。
光導波路14と回折格子15を含む光配線基板12の全表面は、保護膜19で覆われている。保護膜19は、たとえばシリコン酸化物(SiO2)等の透明な材料をスパッタリング法等で堆積させ、表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)で平坦化して形成される。
図5は、光路変換器13が配置された状態の光配線基板12を示す。図5(A)は平面図、図5(B)は光伝搬軸(X軸)方向から見たときの正面図、図5(C)はA−A'断面図である。図5の構成例では、光路変換器13の本体130は、伝搬光に対して透過率の高い透明な材料で形成される。また、本体130の材料は、保護膜19の屈折率と同等または近接する屈折率を有する材料が望ましい。一例として、ポリイミド、アクリル、エポキシ系樹脂等が用いられ、光波長によってはこれらの材料のフッ化物を用いてもよい。さらに、シリカ等のフィラーが充填された樹脂や、アモルファスシリカ等のガラスを成型したものを用いてもよい。図8を参照して後述する変形例の場合は、光路変換器13の本体130は必ずしも透明色である必要はなく、PPS(Poly Phenylene Sulfide)等の結晶性樹脂や、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂等を用いてもよい。
光路変換器13は、光配線基板12の基板面に対して傾斜する傾斜面135と、傾斜面135に形成された凸レンズ状の突起132を有する。突起132は、回折格子15の位置と回折特性に応じたサイズ、曲率半径を有する。図5の例では、4個の突起132が光伝搬軸(X方向)と直交するY方向に一列に配置されている。傾斜面135の一部領域にミラー部材30が形成され、突起132を覆っている。ミラー部材30は白金(Pt)、金(Au)、アルミニウム(Al)等の反射率の高い金属膜、あるいは多層の誘電体反射膜である。この意味で、ミラー部材30を「反射部材」と称してもよい。ミラー部材30は、マスキングシートやドライフィルム等を用いてリフトオフプロセスで形成することができる。ミラー部材30と突起132の界面が凹面ミラー31となる。
光路変換器13の傾斜面135と反対側に、光ファイバ21を案内するガイド溝134とファイバ突き当て面131を有する光ファイバガイド140が形成されている。一例として、ガイド溝134の断面形状は矩形であるが、V字型やU字型の断面形状としてもよい。ファイバ突き当て面131は、凹面ミラー31の一方の焦点位置に位置し、他方の焦点位置に回折格子15が位置する。ガイド溝134で光ファイバ21を突き当て面131まで案内することで、回折格子15と凹面ミラー31で反射される光を、光ファイバ21のコアに結合させる。すなわち、凹面ミラー31は、一方の焦点を光ファイバガイド140で規定されるファイバ端面位置に有し、他方の焦点を回折格子15上に有するように設計されている。
図6は、図5の光路変換器13に光ファイバ21を実装した状態を示す。この例では4心のテープファイバ20が用いられる。テープファイバ20の被覆24の一部が剥離されて光ファイバ21の先端部が露出する。光ファイバ21はそれぞれ対応するガイド溝134に嵌め込まれ、光配線基板12の基板面と水平に保持される。光ファイバ21として、石英のシングルモードファイバ、マルチモードファイバ、プラスチックオプティカルファイバなど、所望の光ファイバを用いることができる。
図7は、実施形態の光配線接続構造40を示す。光配線接続構造40は図示の便宜上、図6の1チャンネルに着目して描かれている。光配線接続構造40は、光配線基板12上に形成され先端に回折格子15を有する光導波路14と、光配線基板12上に配置されて光導波路14を光ファイバ21に光学的に結合する光路変換器13とを含む。
光路変換器13は、光ファイバを案内する光ファイバガイド140(図5参照)と、傾斜面135に形成された凹面ミラー31を有する。上述のように、凹面ミラー31の一方の焦点は、回折格子15に位置し、凹面ミラー31の他方の焦点はファイバ突き当て面131上に位置する。
回折格子15からの出射光は、光路変換器13の透明な本体130の内部を通って、広がりながら傾斜面135の突起132に形成された凹面ミラー31に入射する。凹面ミラー31は、出射光の光路LPを、光配線基板12の基板面とほぼ平行な光路方向LPに変換する。回折格子15から出力された光の広がりは、凹面ミラー31あるいは凸レンズ状の突起132の曲率によって、光ファイバ21のコア23に伝搬できる角度に変換される。凹面ミラー31の焦点は、ファイバ突き当て面上で、ガイド溝134の垂直断面のほぼ中心に位置する。光ファイバ21の実装時に、光ファイバ21の外周がガイド溝134の側壁と底面に接触し、光ファイバ21の先端がファイバ突き当て面131に当接することで、コア23は自己整合的に凹面ミラー31の焦点位置に位置する。この構成により、回折格子15と光ファイバ21を狭い空間で光路変換しながら高効率に光結合することができる。
実施形態の光路変換器13と光配線接続構造40は、回折格子15の製造ばらつきを吸収することができるという効果も有する。シリコンフォトニクスで形成される微小な回折格子15では、製造プロセスの僅かなばらつきにより、出射角度が大きく変わることがある。実施形態の光配線接続構造40では、回折格子15を凹面ミラー31の焦点近傍に配置することで、製造ばらつきによる光路ずれ(あるいは出射角度のずれ)が発生しても、光ファイバ21のコア23の位置に一意的に集光することができる。
光路変換器13は、出射成型等により一体成型することができる。出射成型された光路変換器13をフリップチップボンダ等で光配線基板12上に搭載することで、回折格子15に対して正確な搭載位置に位置決めすることができる。
光路変換器13は、インプリント技術を用いてウェハ上に一括して形成することも可能である。この場合、各チップ領域に光導波路14と回折格子15が形成され、全面が保護膜19で覆われたウェハ上に、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の液状ポリマーを塗布する。光路変換器13の反転パターンを有するモールドをウェハに塗布された液状ポリマーに押圧し、パターンを転写することで、各チップ領域に光路変換器13を一括成型することができる。インプリント技術を用いることで、部品コストも実装コストも安価になる。また、直接ウェハ上に形成されるので、搭載精度が緩和される。
図8は、光路変換器13の変形例1として、光路変換器13Aを示す。図5と同じ構成要素には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。光路変換器13Aの本体130は、凸レンズ状の突起132に替えて、傾斜面135に形成された凹レンズ状の窪み133を有する。また、図8の例では、光配線基板12と接する底面の回折格子15に対応する部分は中空136になっている。中空136と窪み133は、射出成型またはインプリントによって本体130と同時に形成される。
傾斜面135の一部領域にミラー部材30が形成され、窪み133を覆っている。ミラー部材30は、図5〜図7の例と同様に、白金(Pt)、金(Au)、アルミニウム(Al)等の反射率の高い金属膜、あるいは多層の誘電体反射膜である。窪み133に形成されたミラー部材30が凹面ミラー33となる。ミラー部材30は、本体130の底面の中空136を利用して、裏面からスパッタ、真空蒸着等で形成することができる。
凹面ミラー33の一方の焦点は、回折格子15に位置し、他方の焦点はファイバ突き当て面を含む面上に位置する。
光ファイバ21の実装時は、図7を参照して説明したのと同様に、光ファイバ21をガイド溝134に挿入して、光ファイバ21の端面をファイバ突き当て面131に当接させる。これにより、光ファイバ21の端面は、ファイバ突き当て面131を含む面内に位置する。回折格子15を出射する光は、本体130の底面に形成された中空136を通って凹面ミラー33に入射する。出射光の光路は凹面ミラー33で変換されて、光配線基板12の基板面にほぼ平行な光路となり、光ファイバ21のコア23に入射する。
図8の構成でも、光ファイバ21のコア23を自己整合的に凹面ミラー33の焦点位置に位置させて、部品コストと実装コストを低減することができる。なお、本体130が光透過性の材料で形成される場合は、必ずしも本体底面に中空136を設けなくてもよい。回折格子15とファイバ端面との間の界面の数を減らすという観点からは、光透過性の本体130を用いる場合でも中空136を設けてもよい。図10以降を参照して後述するように、接着剤を用いて光ファイバを光路変換器13または13Bに固定する場合は、接着剤により中空136及び空気層を充填することも可能である。
図9は、変形例2として、光路変換器13Bを示す。光路変換器13Bは、ガイド溝134に溝幅拡張のためのテーパ137が形成された光ファイバガイド140Bを有する。テーパ137はガイド溝134の入り口側(ファイバ突き当て面131と反対側)に形成されている。テーパ137を設けることで、被覆24を剥離した多心のテープファイバ20の搭載が容易になる。テープファイバ20は、被覆24を剥離すると、各光ファイバ21の自重によって先端がしなり、光ファイバ21のピッチが被覆24で保持されている部分と異なる場合がある。テーパ137を設けることで、多心のテープファイバ20の先端で光ファイバ21のピッチが維持されていない場合でも、光ファイバ21を光路変換器13Bに容易に実装することができ、組立コストの削減が期待される。
テーパ137での光ファイバ21のしなりや、光ファイバ21自体のばらつきにより、露出された光ファイバ21の先端がファイバ突き当て面131に達しないチャネルもあり得る。光ファイバ21の端面とファイバ突き当て面131の間に空気が介在すると、屈折率差による反射損失が発生し、チャネル間で損失がばらついてしまう。そこで、光ファイバ21と光路変換器13Bの間に透明な接着剤を充填して、反射損失の影響を低減し、チャネル間の損失ばらつきを抑制する。図5〜図7の光路変換器13や、図8の光路変換器13Aの構成でも、光ファイバ21の端面とファイバ突き当て面131の間に空気層が有る場合は、透明接着剤を充填してもよい。また、図8の中空136及び凹面ミラー33の構成と、図9のテーパ137を有する光ファイバガイド140Bを組み合わせてもよい。
図10は、光ファイバ21の実装方法の一例を示す。先端部の被覆24が剥離された光ファイバ21をガイド溝134(図5、8、9参照)に挿入する。光ファイバ21をガイド溝134内で滑らせて、ファイバ突き当て面131に押し当てることで、高効率の光結合が実現する。
テープファイバ20の被覆24を含む光ケーブルの重量により、光ファイバ21の先端部がガイド溝134の底面に密着しないことがある。テープファイバ20を固定するために、抑え部材42を用いてテープファイバ20を保持しながら、接着剤で接着する実装方法が有効である。接着層41により、抑え部材42とテープファイバ20が一体的に光路変換器13に接着される。
図10の構成に、図8の凹面ミラー33を有する光路変換器13Aを適用してもよい。この場合、接着層41として、光透過性で光ファイバ21のコア23の屈折率に近い材料を用いる。接着層41が回折格子15と光ファイバ21との間の中空及び空間を満たすことで、光伝達媒体の屈折率差を小さくして損失を低減できる。
図11は光コネクタ50を用いて、接続した態様を示している。光コネクタ50は、たとえば多心のテープファイバ20を実装した多心コネクタである。光コネクタ50は、ファイバ先端側の底面に形成されたフック52と、ファイバ先端側の上面に形成された押圧部53と、後端側の底面に形成された突起51を有する。パッケージ基板3には、あらかじめ穴61と穴62が形成されており、斜め上方からフック52と突起51を穴62と61にそれぞれ嵌め込む。これにより、光ファイバ21を光路変換器13に搭載しながら、光コネクタ50とテープファイバ20を含む光伝送路を光トランシーバ10に接続することができる。光コネクタ50の押圧部53で、光ファイバ21を光路変換器13のガイド溝134に押し付けながら、着脱式の嵌合を実現する。光コネクタ50は柔軟性のあるアクリルやPOM(ポリオキシメチレン:Polyoxymethylene)等を用いて、射出成型で作製することができる。
図12は、図11の光コネクタ50を嵌合状態で、パッケージ基板3に接着固定した態様を示す。図12の構成では、図10のように押え部材42で光ファイバ21を押えながらの接着が不要となり、組立工数を削減できる。接着層71として、透明なエポキシ等を用いることで強固な接着が可能となる。図8の光路変換器13Aを用いる場合は、接着層71により中空136や空気層を充填して屈折率差を小さくすることができる。
以上、述べてきた構成は、シリコンフォトニクス技術を想定したほんの一例であり、これらの例に限定されない。実施形態の光路変換器13(または13Aまたは13B)と、光配線接続構造40は、シングルモードファイバだけでなく、マルチモードファイバにも適用できる。また、光ファイバ21は必ずしも光配線基板12の基板面と水平に保持されなくてもよく、基板表面のやや斜め上方から光路変換器13の光ファイバガイド140に挿入される構成としてもよい。この場合は、凹面ミラー31または33の曲率を調整して、斜めに保持される光ファイバのコアを光が伝送できる位置に凹面ミラー31または33の焦点を置く。また、図10のファイバ押さえ構成や、図11及び図12のコネクタ接続構成に、図8の凹面ミラー33の構成を適用できることはいうまでもない。これら以外にも実施例の構成を実現する上で当業者にとって想達される様々な変形、代替、組み合わせも本発明に含まれる。
以上の説明に対し、以下の付記を提示する。
(付記1)
光導波路と、前記光導波路に光学的に結合される回折格子が形成された光配線基板と、
前記光配線基板の上に配置され、前記光導波路に入出力される光の光路を変換する光路変換器と、
を有し、前記光路変換器は、
前記光配線基板に対して傾斜する傾斜面に形成された凹面ミラーを有し、
前記凹面ミラーの第1焦点は前記回折格子上に位置し、前記凹面ミラーの第2焦点はファイバ端面位置に位置することを特徴とする光配線接続構造。
(付記2)
ファイバ突き当て面と、前記ファイバ突き当て面から延びるガイド溝を有する光ファイバガイド、
をさらに有し、
前記第2焦点は、前記ファイバ突き当て面を含む面内で前記ガイド溝の中心に位置することを特徴とする付記1に記載の光配線接続構造。
(付記3)
前記凹面ミラーは、前記傾斜面に形成された凸レンズ状の突起と、前記突起を覆う反射部材で形成されることを特徴とする付記1または2に記載の光配線接続構造。
(付記4)
前記凹面ミラーは、前記傾斜面に形成された凹レンズ状の窪みと、前記窪みを覆う反射部材で形成されることを特徴とする付記1または2に記載の光配線接続構造。
(付記5)
前記光路変換器は、前記凹面ミラーと前記光ファイバガイドが一体形成された光透過性の本体を有することを特徴とする付記2に記載の光配線接続構造。
(付記6)
前記本体は、前記第1焦点に対応する位置に中空を有することを特徴とする付記5に記載の光配線接続構造。
(付記7)
前記ガイド溝は、前記ファイバ突き当て面と反対側にテーパを有することを特徴とする付記2に記載の光配線接続構造。
(付記8)
前記傾斜面は、前記ガイド溝の数に応じた数の前記凹面ミラーの配列を有することを特徴とする付記2に記載の光配線接続構造。
(付記9)
前記光ファイバガイドに挿入される光ファイバと、
前記光ファイバを前記光ファイバガイドに対して押圧する押圧部材と、
前記光ファイバと前記押圧部材を前記光路変換器に固定する接着層、
とを有することを特徴とする付記1〜8の何れかに記載の光配線接続構造。
(付記10)
前記光ファイバガイドに挿入される光ファイバと、
前記光ファイバを保持する光コネクタと、
前記光コネクタを前記光路変換器に固定する接着層と、
を有することを特徴とする付記1〜8の何れかに記載の光配線接続構造。
(付記11)
光導波路と前記光導波路に光学的に結合される回折格子が形成された光配線基板上に、前記光導波路に入出力される光の光路を変換する光路変換器であって、光ファイバガイドと前記光配線基板に対して傾斜する傾斜面に設けられた凹面ミラーとを有する光路変換器を配置し、
前記光ファイバガイドに光ファイバを挿入して、前記光ファイバと前記光導波路を光学的に接続し、
前記凹面ミラーの第1焦点は前記回折格子上に位置し、前記光ファイバの前記光ファイバガイドへの挿入により、前記凹面ミラーの第2焦点を前記光ファイバのファイバ端面に位置させる、
ことを特徴とする光配線接続方法。
(付記12)
前記光路変換器は成型法で別途形成されて、前記光配線基板上に搭載されることを特徴とする付記11に記載の光配線接続方法。
(付記13)
前記光路変換器は、インプリント法で前記光配線基板上に形成されることを特徴とする付記11に記載の光配線接続方法。
8、50 光コネクタ
12 光配線基板
13 光路変換器
15 回折格子
30 ミラー部材(反射部材)
31、33 凹面ミラー
40 光配線接続構造
130 本体
131 ファイバ突き当て面
132 突起
133 窪み
134 ガイド溝
135 傾斜面
136 中空
140、140B 光ファイバガイド

Claims (5)

  1. 光導波路と、前記光導波路に光学的に結合される回折格子が形成された光配線基板と、
    前記回折格子が形成された前記光配線基板の主面に配置され、前記光導波路に入出力される光の光路を変換する光路変換器と、
    を有し、前記光路変換器は、
    前記光配線基板に対して傾斜する傾斜面に形成された凹面ミラーと、前記配線基板と平行に延びる光ファイバガイドとが一体形成された光透過性の本体
    を有し、
    前記光ファイバガイドは、前記凹面ミラーと対向する位置に設けられたファイバ突き当て面と、前記ファイバ突き当て面から延びて前記ファイバ突き当て面と反対側にテーパを有するガイド溝とを有し、前記凹面ミラーの第1焦点は前記回折格子上に位置し、前記凹面ミラーの第2焦点は、ファイバ端面位置に位置する、
    ことを特徴とする光配線接続構造。
  2. 記第2焦点は、前記ファイバ突き当て面を含む面内で前記ガイド溝の中心に位置することを特徴とする請求項1に記載の光配線接続構造。
  3. 前記凹面ミラーは、前記傾斜面に形成された凸レンズ状の突起と、前記突起を覆う反射部材で形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の光配線接続構造。
  4. 前記本体は、前記第1焦点に対応する位置に中空を有することを特徴とする請求項に記載の光配線接続構造。
  5. 光導波路と前記光導波路に光学的に結合される回折格子が形成された光配線基板の主面に、前記光導波路に入出力される光の光路を変換する光路変換器であって、光ファイバガイドと前記光配線基板に対して傾斜する傾斜面に設けられた凹面ミラーとを有する光路変換器を配置し、前記光路変換器は、前記光配線基板に対して傾斜する傾斜面に形成された凹面ミラーと、前記配線基板と平行に延びる光ファイバガイドとが一体形成された光透過性の本体を有し、前記光ファイバガイドは、前記凹面ミラーと対向する位置に設けられたファイバ突き当て面と、前記ファイバ突き当て面から延びて前記ファイバ突き当て面と反対側にテーパを有するガイド溝とを有し、
    前記光ファイバガイドの前記ガイド溝に光ファイバを挿入して、前記光ファイバと前記光導波路を光学的に接続し、
    前記凹面ミラーの第1焦点は前記回折格子上に位置し、前記光ファイバの前記光ファイバガイドへの挿入により、前記凹面ミラーの第2焦点を前記光ファイバのファイバ端面に位置させる、
    ことを特徴とする光配線接続方法。
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