JP4132308B2 - 形状測定器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物体の形状を測定する形状測定器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、物体の各部の長さ、角度、距離、形状等を測定するために形状測定器が用いられている。図12はパーソナルコンピュータを用いた従来の形状測定器を示すブロック図である。
【0003】
図12の形状測定器は、撮像素子としてCCD(電荷結合素子)を用いたカメラ100、光源110、パーソナルコンピュータ120およびモニタ130により構成される。カメラ100には、レンズ101が装着される。カメラ100は、支持台(図示せず)に固定される。
【0004】
測定対象物300は、カメラ100と光源110との間でステージ(図示せず)上に載置される。光源110からの光が測定対象物300に照射され、測定対象物300の影がカメラ100により撮像される。カメラ100には絞り調整つまみが設けられ、この絞り調整つまみで絞り径を調整することにより受光量が調整される。
【0005】
カメラ100により得られた画像信号は、パーソナルコンピュータ120に与えられる。パーソナルコンピュータ120には、インタフェースとして働く画像取り込みボード121が装着される。画像取り込みボード121は、カメラ100から与えられた画像信号を画像データとしてCPU(中央演算処理装置)、メモリ、外部記憶装置等からなる信号処理部122に与える。
【0006】
信号処理部122は、画像データに基づいて測定対象物300の各部の長さ、角度、距離等を算出し、測定対象物300の画像および算出結果をモニタ130に表示させる。
【0007】
図13は図12のカメラ100により撮像される測定対象物の光量分布の一例を示す図である。図13の横軸はCCDの画素位置であり、縦軸は光量である。
【0008】
図13に示すように、測定対象物300が存在する領域では光量が低く、測定対象物300の周囲の領域では光量が高くなる。光量分布におけるエッジe1,e2は、測定対象物300の輪隔を表す。したがって、光量分布におけるエッジe1,e2間の距離を算出することにより、測定対象物300の寸法を測定することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来の形状測定器において、測定精度を高めるためには、カメラ100のCCDの画素(ピクセル)よりも小さい単位(以下、サブピクセルと呼ぶ。)まで分解能を向上させる必要がある。CCDの出力値を所定の曲線で近似することにより、サブピクセルレベルの測定値を得ることができる。しかしながら、従来の形状測定器においては、以下に示す問題▲1▼〜▲6▼によりサブピクセルレベルの測定値を得ることが困難である。
【0010】
▲1▼従来の形状測定器では、測定対象物300に平行光を照射するため、およびカメラ100を光源110に対して位置決めしやすくするために、光源110として発光ダイオード(LED)または蛍光灯を用いた均一面照明が使用される。
【0011】
図14は複数の発光ダイオードを用いた均一面照明の平面図である。図14の均一面照明では、複数の発光ダイオード112がアレイ状に配列され、それらの複数の発光ダイオード112上に拡散板113が配置されている。これにより、複数の発光ダイオード112により発生された光が拡散板113により拡散され、面光源が形成される。
【0012】
図15は蛍光灯を用いた均一面照明の平面図である。図15の均一面照明では、環状の蛍光灯114上に拡散板115が配置されている。これにより、蛍光灯114により発生された光が拡散板115により拡散され、面光源が形成される。
【0013】
一方、白熱ランプを用いた光源も提案されている。図16は白熱ランプを用いた光源を示す図である。図16の光源では、単一の白熱ランプ116により発生された光が照明レンズ117により平行光にされる。それにより、測定対象物に平行光が照射される。
【0014】
しかしながら、図14および図15の均一面照明では、複数の発光ダイオード112または環状の蛍光灯114を用いているので、発光面で光量を均一にすることが困難であり、光量むらが発生する。それにより、高い測定精度が得られない。
【0015】
また、図14の均一面照明では、所定の発光面積を得るために、多数の発光ダイオード112を使用する必要がある。それにより、消費電流が大きくなり、発熱が大きくなる。その結果、光学系の機械的な歪みによる測定誤差が生じる。図15の均一面照明および図16の光源においても、蛍光灯114および白熱ランプ116の消費電流が大きいため、同様に発熱による測定誤差が生じる。
【0016】
さらに、図15の均一面照明および図16の光源では、蛍光灯114および白熱ランプ116の光量が劣化するため、蛍光灯114または白熱ランプ116を頻繁に交換する必要が生じる。また、図15の均一面照明および図16の光源では、光量むらが蛍光灯114ごとまたは白熱ランプ116ごとにばらつくため、蛍光灯114または白熱ランプ116を交換するごとに、基準の測定対象物を用いて測定値を補正する必要がある。このように、測定値を補正するためには、大がかりな補正用のハードウエアおよびソフトウエアをパーソナルコンピュータ120に設ける必要がある。
【0017】
また、図15の均一面照明および図16の光源では、蛍光灯114および白熱ランプ116が広い波長帯域の光を含む白色光を発生するため、カメラ100のレンズ101として色収差を補正した高価なレンズを使用する必要がある。
【0018】
さらに、図16の光源では、白熱ランプ116のフィラメント118が面状ではなく複雑な線状となっているので、フィラメント118の各部分の明るさが異なり、放射角度によって光量が異なる。
【0019】
すなわち、図16において、フィラメント118の一端部から出射された光L1、中央部から出射された光L2および他端部から出射された光L3の光量がそれぞれ異なる。この場合、これらの光L1,L2,L3の焦点位置P0では、各点a,b,cの光量は互いに等しくなる。しかし、焦点から外れた位置P1では、各点a1,a2,a3の光量がそれぞれ異なり、各点b1,b2,b3の光量がそれぞれ異なり、各点c1,c2,c3の光量もそれぞれ異なる。
【0020】
図17に示すように、光L1,L2,L3の光量がそれぞれ異なると、焦点位置P0に測定対象物が位置したときには、エッジ部分での光量分布が本来のエッジ位置に関して対称となるが、焦点から外れた位置P1,P2に測定対象物が位置したときには、エッジ部分での光量分布が本来のエッジ位置に関して非対称となる。したがって、焦点位置P0に測定対象物が位置したときには、エッジ位置を正確に検出することができるが、焦点から外れた位置P1,P2に測定対象物が位置したときには、測定誤差が生じる。
【0021】
▲2▼上記のように、光源110の光量にばらつきがあるため、カメラ100のCCDの画素位置により受光量が異なる。したがって、サブピクセルレベルまで測定精度を向上させるためには、CCDの各画素位置で近似する曲線を補正する必要がある。このような補正を行うための補正部を実現するためには大容量のメモリが必要となるので、補正部をカメラ100に内蔵させることは困難である。補正部をパーソナルコンピュータ120に設ける場合、カメラ100および光源110からなる測定部に互換性がなくなり、製造面での管理や故障時の対策に問題がある。
【0022】
▲3▼また、上記の従来の形状測定器において、カメラ100のCCDの感度、レンズ110等の光学系の透過率、または光源110の明るさがばらつくと、カメラ100により得られる受光量がばらつく。そのため、カメラ100に設けられた絞り調整つまみを用いて絞り径を調整することにより、受光量のばらつきを調整している。
【0023】
しかしながら、絞り径を変えると、エッジ部分での光量分布の傾きが変化する。図18に示すように、エッジ部分での光量分布の傾きは、絞り径が大きくなるほど急峻となり、絞り径が小さくなるほど緩やかになる。それにより、サブピクセルレベルでエッジ位置の測定誤差が生じる。
【0024】
▲4▼また、上記の従来の形状測定器において、厚みのある測定対象物を高精度で測定する場合には、測定対象物を支持するステージの支持面に対してカメラ100の光軸を垂直に設定する必要がある。この場合、カメラ100およびレンズ101が一体になっているので、重量の重いカメラ100およびレンズ101の角度を調整することとなる。そのため、高い精度で安定性よく調整を行うことは容易ではない。また、大がかりな調整機構が必要となる。
【0025】
▲5▼さらに、上記の従来の形状測定器においては、カメラ100のCCDを有効に使用するために、CCDの受光領域の全画素を用いている。すなわち、図19に示すように、レンズ101による結像領域F0内にCCDの受光領域R0が包含されるように光学系が設定されている。しかし、この場合、レンズ101の一部分のみを測定に使用することとなり、結果的に寸法の大きな高価なレンズが必要となる。
【0026】
▲6▼また、上記の従来の形状測定器において、カメラ100のレンズ101としては、製造上の誤差の影響が小さくなるように、焦点距離の長いものが用いられる。
【0027】
また、図20(a)に示すように、片側テレセントリックレンズ103を使用すると、CCD106に入射する光の入射角度がCCD106の端部と中央部とで異なる。特に、最近では、図21に示すオンチップマイクロレンズを備えたCCDが用いられる。この場合、光はオンチップマイクロレンズ107によりフォトダイオードからなる画素108に集光される。図20(a)の片側テレセントリックレンズ103を用いた場合には、図21(a)に示すように、CCD106の画素108の位置により入射角度が異なり、受光量が顕著に異なる。そのため、サブピクセルレベルの測定誤差が生じる。
【0028】
このような測定誤差をなくすためには、図20(b)に示す両側テレセントリックレンズ105を用いる必要がある。この両側テレセントリックレンズ105によれば、CCD106に垂直に光が入射する。そのため、図21(b)に示すように、オンチップマイクロレンズ107を備えたCCD106においても、各画素108に光が垂直に入射する。そのため、サブピクセルレベルの測定誤差が生じない。
【0029】
このように、測定誤差を向上させるためには、レンズ101として焦点距離が長い両側テレセントリックレンズ105を用いる必要があるので、カメラ100に装着するレンズ101が大型になる。その結果、操作スペースが狭くなり、操作性が悪くなる。
【0030】
本発明の目的は、測定対象物を高精度で測定することができるとともに操作性の良好な形状測定器を提供することである。
【0031】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
(1)第1の発明
第1の発明に係る形状測定器は、測定対象物の形状を測定する形状測定器であって、光源として発光ダイオードを有し、発光ダイオードから出射された光を測定対象物に投射する投光部と、投光部により投射されて測定対象物を透過した光を受光する受光部と、投光部および受光部を一体的に支持する筐体とを備え、投光部は、発光ダイオードから出射された光を拡散するとともに整形する拡散整形手段と、拡散整形手段により整形された光を平行光にする投光レンズとを備え、受光部は、測定対象物を透過した光を集光する第1のレンズと、第1のレンズにより集光された光が通過する開口部を有する第1の開口部材と、第1の開口部材の開口部を通過した光を結像させる第2のレンズと、第2のレンズによる光学的像を電気信号に変換する撮像素子とを備えたものである。
【0032】
本発明に係る形状測定器においては、投光部の発光ダイオードから出射された光が測定対象物に投射される。そして、測定対象物を透過した光が受光部の第1のレンズにより集光され、第1のレンズにより集光された光が第1の開口部材の開口部を通過し、第2のレンズにより撮像素子の受光領域に結像される。
【0033】
発光ダイオードにおいては光量の劣化がほとんど生じない。したがって、発光ダイオードを頻繁に交換する必要がない。
【0034】
また、発光ダイオードから出射される光は単一波長を有するので、色収差を補正した高価なレンズを使用する必要がなく、レンズの構成が簡単になるとともに安価なレンズを使用することができる。
【0035】
また、投光部および受光部が筐体に一体的に支持されているので、ユーザは投光部と受光部との位置関係を調整する必要がない。したがって、操作性が良好となる。
【0037】
また、投光部の発光ダイオードから出射された光が拡散整形手段により拡散されるとともに整形され、さらに投光レンズにより平行光にされ、平行光が測定対象物に投射される。そして、測定対象物を透過した光が受光部により受光される。
【0038】
このように、発光ダイオードから出射された光が拡散されるとともに整形された後、平行光にされるので、均一な光量分布が得られ、光量むらが発生しない。したがって、高い測定精度が得られる。
【0039】
また、多数の発光ダイオードを用いる必要がないので、消費電流が少ない。したがって、発熱による測定誤差が生じない。
【0040】
また、光量むらが発生しないので、発光ダイオードを交換した際にも、基準の測定対象物を用いて測定値を補正する必要がない。したがって、大がかりな補正用のハードウェアおよびソフトウェアが不要となる。
【0041】
(2)第2の発明
第2の発明に係る形状測定器は、第1の発明に係る形状測定器の構成において、拡散整形手段は、発光ダイオードから出射された光を拡散させる拡散要素と、拡散要素により拡散された光が通過する円形の開口部を有する第2の開口部材とを含むものである。
【0042】
この場合、発光ダイオードから出射された光が拡散要素により拡散され、拡散要素による拡散光が第2の開口部材の円形の開口部を通過することにより円形に整形される。
【0043】
(3)第3の発明
第3の発明に係る形状測定器は、第1の発明に係る形状測定器の構成において、拡散整形手段は、発光ダイオードから出射された光を拡散させる円形の拡散要素を含むものである。
【0044】
この場合、発光ダイオードから出射された光が円形の拡散要素により拡散されることにより、拡散光が円形に整形される。
【0045】
(4)第4の発明
第4の発明に係る形状測定器は、第1〜第3のいずれかの発明に係る形状測定器の構成において、投光部は、投光レンズからの光を反射して第1のレンズに導く投光ミラーをさらに備えたものである。
(5)第5の発明
第5の発明に係る形状測定器は、第1〜第4のいずれかの発明に係る形状測定器の構成において、第1の開口部材の開口部が円形であるものである。この場合、撮像素子の受光領域上に円形の結像領域が形成される。
【0046】
(6)第6の発明
第6の発明に係る形状測定器は、第1〜第5のいずれかの発明に係る形状測定器の構成おいて、第1のレンズを製造時に光軸に垂直な面内で調整可能に支持する第1の支持手段と、第1の開口部材および第2のレンズを製造時に一体的に光軸方向に調整可能に支持する第2の支持手段とをさらに備えたものである。
【0047】
この場合、製造時には、第1の支持手段により第1のレンズが光軸に垂直な面内で調整可能に支持されているので、測定対象物から第1のレンズに入射する光が測定対象物に対して垂直になるように第1のレンズの位置を容易に調整することができる。また、調整後に第1のレンズを固定することにより、ユーザが第1のレンズの位置を調整する必要がなくなる。
【0048】
また、製造時に、第2の支持手段により第1の開口部材および第2のレンズが一体的に光軸方向に調整可能に支持されているので、測定対象物から第1のレンズに入射する光が平行光となるように第1のレンズと第1の開口部材および第2のレンズとの間の距離を容易に調整することができる。また、調整後に第1の開口部材および第2のレンズを固定することにより、ユーザが第1の開口部材および第2のレンズの位置を調整する必要がなくなる。
【0049】
したがって、測定対象物を高精度で測定することができるとともに、操作性が良好となる。
【0050】
(7)第7の発明
第7の発明に係る形状測定器は、第1〜第6のいずれかの発明に係る形状測定器の構成において、投光部と受光部との間の光学経路中に測定対象物を支持する支持面を有する支持部材をさらに備え、第1のレンズの光軸が支持部材の支持面に垂直に設定されたものである。
【0051】
この場合、支持部材の支持面が第1のレンズの光軸に垂直に設定されているので、厚みを有する測定対象物を測定する場合に、ユーザが投光部および受光部の光軸を測定対象物に垂直に調整する必要がなくなる。また、大がかりな調整機構も不要となる。
【0052】
(8)第8の発明
第8の発明に係る形状測定器は、第1〜第7のいずれかの発明に係る形状測定器の構成おいて、撮像素子は長方形の受光領域を有し、第2のレンズによる結像領域が撮像素子の受光領域内に包含され、受光領域の短手方向における撮像素子の位置が機械的に調整され、受光領域の長手方向における信号処理領域の位置が電気的に調整されたものである。
【0053】
この場合、第2のレンズによる結像領域が撮像素子の受光領域内に包含されるので、第2のレンズとして小型でかつ安価なレンズを用いることができる。
【0054】
製造時に、第2のレンズによる結像領域が撮像素子の受光領域に対して短手方向にずれている場合には、撮像素子を短手方向に機械的に移動させることにより結像領域が受光領域内に位置決めされる。
【0055】
また、第2のレンズによる結像領域の直径が撮像素子の長手方向の長さよりも小さいので、結像領域が受光領域の中央部から長手方向に多少ずれている場合でも、結像領域が受光領域から外れない。この場合には、撮像素子の受光領域における信号処理領域を電気的に長手方向に移動させればよく、第2のレンズと撮像素子との位置関係を調整する必要がない。
【0056】
(9)第9の発明
第9の発明に係る形状測定器は、第1〜第8のいずれかの発明に係る形状測定器の構成において、受光部は、第1のレンズからの光を反射して第1の開口部材の開口部および第2のレンズに導く受光ミラーをさらに備えたものである。
【0057】
この場合、筐体を大型化することなく第1のレンズと第2のレンズとの間の距離を長くすることができる。それにより、第1および第2のレンズとして焦点距離の長い両側テレセントリックレンズを使用することができる。したがって、撮像素子の受光領域に垂直に光を入射させることができ、高精度な測定が可能となる。また、筐体が大型化しないので、十分な操作スペースを確保することができ、良好な操作性を得ることができる。
【0058】
(10)第10の発明
第10の発明に係る形状測定器は、第1〜第9のいずれかの発明に係る形状測定器の構成において、撮像素子の画素の単位よりも小さな単位で撮像素子の出力信号の変化位置を算出するための情報を記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段に記憶された情報に基づいて撮像素子の出力信号の変化位置を算出する算出手段とをさらに備えたものである。
【0059】
この場合、第1の記憶手段に記憶された情報に基づいて撮像素子の出力信号の変化位置を撮像素子の画素の単位よりも小さな単位で算出することできる。したがって、測定精度がさらに向上する。
【0060】
(11)第11の発明
第11の発明に係る形状測定器は、第1〜第10のいずれかの発明に係る形状測定器の構成において、第1および第2のレンズの収差による撮像素子の出力信号の直線性のずれを補正するための情報を記憶する第2の記憶手段と、第2の記憶手段に記憶された情報に基づいて第1および第2のレンズの収差による撮像素子の出力信号の直線性のずれを補正する補正手段とをさらに備えたものである。
【0061】
この場合、第2の記憶手段に記憶された情報に基づいて撮像素子の出力信号の直線性のずれを補正することができる。したがって、測定精度がさらに向上する。
【0062】
(12)第12の発明
第12の発明に係る形状測定器は、第1〜第11のいずれかの発明に係る形状測定器の構成において、撮像素子の画像取り込みタイミングに同期して発光ダイオードを点灯させる駆動手段をさらに備えたものである。
【0063】
この場合、撮像素子の画像取り込みタイミングに同期して発光ダイオードが点灯するので、外乱光の影響を受けにくくなる。したがって、測定精度がさらに向上する。
【0064】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例における形状測定器の構成を示す模式的断面図である。
【0065】
図1において、筐体10内に投光部20および受光部30が設けられている。投光部20は、発光ダイオード21、すりガラス等からなる拡散板22、絞り23、投光レンズ24、投光ミラー25および防塵用フィルタ26を含む。絞り23は、円形の開口部を有する薄板状部材からなり、絞り径は固定されている。受光部30は、防塵用フィルタ31、第1のレンズ32、受光ミラー33、バンドパスフィルタ35、絞り36、第2のレンズ37およびCCD(電荷結合素子)38を含む。絞り36は、円形の開口部を有する薄板状部材からなる。バンドパスフィルタ35、絞り36および第2のレンズ37はレンズ筒34内に一体的に収納されている。また、レンズ筒34およびCCD38はケース39内に一体的に収納されている。
【0066】
投光部20の防塵用フィルタ26と受光部30の防塵用フィルタ31との間には、ステージ40により透明ガラスからなる測定台41が配置されている。測定台41の支持面42上に測定対象物が支持される。測定台41の支持面42は受光部30の第1のレンズ32の光軸に垂直に設定されている。
【0067】
発光ダイオード21から出射された光は、拡散板22により拡散され、拡散板22による拡散光は、絞り23の円形の開口部を通過することにより円形に整形される。絞り23の円形の開口部を通過した光は、投光レンズ24により水平方向に進行する平行光に変換される。その平行光は、投光ミラー25により上方に反射され、防塵用フィルタ26を透過し、測定台41上の測定対象物に照射される。
【0068】
測定対象物を透過した光は、防塵用フィルタ31を透過し、第1のレンズ32により集光され、受光ミラー33により水平方向に反射される。受光ミラー33により反射された光は、バンドパスフィルタ35を透過し、絞り36の円形の開口部を通過し、第2のレンズ37によりCCD38の受光領域に結像される。
【0069】
なお、CCD38の受光量の調整は、発光ダイオード21の駆動電流を制御することにより行われる。
【0070】
本実施例の形状測定器においては、単一の発光ダイオード21から出射された光が拡散板22で拡散されるとともに、絞り23により円形に整形された後、平行光にされるので、均一な光量分布が得られ、光量むらが発生しない。したがって、高い測定精度が得られる。
【0071】
また、単一の発光ダイオード21が用いられるので、消費電流が少ない。したがって、発熱による測定誤差が生じない。
【0072】
さらに、発光ダイオード21においては光量の劣化がほとんど生じない。したがって、発光ダイオード21を頻繁に交換する必要がない。また、発光ダイオード21、拡散板22、絞り23および投光レンズ24により均一な光量分布が得られるので、発光ダイオード21を交換した際に、基準の測定対象物を用いて測定値を補正する必要がない。その結果、大がかりな補正用のハードウエアおよびソフトウエアが不要となる。
【0073】
また、発光ダイオード21から出射される光は単一波長を有するので、色収差を補正した高価なレンズを使用する必要がなく、レンズの構成が簡単になるとともに安価なレンズを使用することができる。
【0074】
さらに、投光部20および受光部30が筐体10内に一体的に支持されているので、ユーザが投光部20と受光部30との位置関係を調整する必要がない。また、投光部20および受光部30の一体化により外乱光の影響も少なくなる。
【0075】
また、測定台41の支持面42が予め第1のレンズ32の光軸に垂直に設定されているので、厚みを有する測定対象物を測定する場合に、ユーザが投光部20および受光部30の光軸を測定対象物に対して垂直に調整する必要がない。したがって、大がかりな調整機構も不要となる。
【0076】
また、第1のレンズ32により集光された光の方向が受光ミラー33により垂直に折り曲げられるので、筐体10を大型化することなく第1のレンズ32と第2のレンズ37との間の距離を長くすることができる。それにより、第1および第2のレンズ32,37として焦点距離の長い両側テレセントリックレンズを使用することができる。したがって、より高精度な測定が可能となる。また、筐体10が大型化しないので、十分な操作スペースを確保することができ、良好な操作性が得られる。
【0077】
本実施例では、拡散板22および絞り23が拡散整形手段を構成し、拡散板22が拡散要素に相当し、絞り23が薄板状部材に相当する。また、絞り36が薄板状部材に相当する。
【0078】
なお、発光ダイオード21および拡散板22を用いる代わりに、拡散要素が一体化された発光ダイオードを用いてもよい。
【0079】
また、拡散板22および円形の開口部を有する絞り23を用いる代わりに、円形の拡散板を用いてもよい。この場合にも、発光ダイオード21から出射された光が円形の拡散板により拡散されるとともに、円形に整形される。
【0080】
図2は図1の形状測定器におけるCCD38の受光領域と第2のレンズ37による結像領域との位置関係を示す図である。
【0081】
図2(a)に示すように、CCD38の受光領域R1は、例えば1280画素×1024画素からなる。図1の絞り23,36が円形の開口部を有するので、第2のレンズ37による結像領域F1は円形となる。結像領域F1がCCD38の受光領域R1内に位置するようにレンズ筒34とCCD38との位置関係が調整される。ここで、CCD38の受光領域R1の長手方向をAとし、短手方向をBとする。
【0082】
図2(b)に示すように、組み立て時(製造時)に、第2のレンズ37による結像領域F1がCCD38の受光領域R1に対して方向Bにずれている場合には、CCD38を矢印B0で示す方向に機械的に移動させることにより結像領域F1を受光領域R1内に位置決めする。位置決め後、CCD38をケース39に固定する。
【0083】
また、図2(c)に示すように、第2のレンズ37による結像領域F1の直径がCCD38の受光領域R1の長手方向の長さよりも小さいので、結像領域F1が受光領域R1の中央部から方向Aに多少ずれている場合でも、結像領域F1が受光領域R1から外れない。この場合には、CCD38の受光領域R1における信号処理領域を電気的に方向Aに移動させればよく、レンズ筒34とCCD38との位置関係を調整する必要がない。
【0084】
上記のように、第2のレンズ37による結像領域F1がCCD38の受光領域R1内に包含されるので、第2のレンズ37として小型でかつ安価なレンズを用いることができる。
【0085】
図3は図1の形状測定器における第1のレンズ32の位置調整を説明するための図である。
【0086】
図3に示すように、組み立て時には、第1のレンズ32は、矢印Pで示すように光軸に対して垂直な面内で移動可能に支持部材45に支持されている。破線の矢印で示すように、測定台41の支持面42から第1のレンズ32およびレンズ筒34に入射する光が支持面42に対して傾斜している場合には、第1のレンズ32を矢印Pの方向に移動させることにより、第1のレンズ32およびレンズ筒34に入射する光を支持面42に対して垂直に容易に調整することができる。
【0087】
第1のレンズ32の位置調整後、第1のレンズ32は支持部材45に固定される。したがって、ユーザは、第1のレンズ32およびレンズ筒34に入射する光が支持面42に対して垂直になるように調整を行う必要はない。なお、支持部材45が第1の支持手段に相当する。
【0088】
図4は図1の形状測定器における第2のレンズ37を内蔵するケース39の位置調整を説明するための図である。
【0089】
図4に示すように、組み立て時には、ケース39は、矢印Qで示すように、レンズ筒34の光軸方向に移動可能に設けられている。破線の矢印で示すように、測定台41の支持面42から第1のレンズ32に入射する光が平行光にならない場合には、ケース39を矢印Qで示す方向に移動させることにより、支持面42から第1のレンズ32に入射する光を平行光に容易に調整することができる。
【0090】
ケース39の位置調整後、ケース39は筐体10に対して固定される。したがって、ユーザは、支持面42から第1のレンズ32に入射する光が平行光になるように調整を行う必要はない。なお、ケース39が第2の支持手段に相当する。
【0091】
図5は図1の形状測定器の信号処理回路の構成を示すブロック図である。
タイミング発生回路51は、垂直同期パルスV、水平同期パルスHおよびCCDシャッタパルスSHを発生するとともに、LED(発光ダイオード)点灯パルスLDを発生する。LED(発光ダイオード)点灯回路52は、タイミング発生回路51により発生されたLED点灯パルスLDに応答して発光ダイオード21を点灯させる。
【0092】
発光ダイオード21から出射された光は、絞り23の円形の開口部を通過し、投光レンズ24により平行光にされ、測定対象物に照射される。測定対象物からの透過光は、第1のレンズ32により集光され、絞り36の円形の開口部を通過し、第2のレンズ37によりCCD38の受光領域に結像される。CCD38は、受光量に対応するアナログの出力信号を導出する。
【0093】
A/D変換器(アナログ/デジタル変換器)53は、CCD38の出力信号をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号を画像データとして画像メモリ54に書き込むとともに、画像モニタ63に与える。
【0094】
微分器55は、画像メモリ54から読み出された画像データを微分する。エッジ検出器56は、微分器55の出力信号の画素レベルのピーク位置を検出し、そのピーク位置を画素レベルのエッジ位置としてエッジメモリ61に書き込む。
【0095】
サブピクセル算出部57は、サブピクセルテーブル58を用いて微分器55の出力信号に基づいてサブピクセルレベルのピーク位置を算出し、そのピーク位置の座標をサブピクセルレベルでのエッジ座標(x,y)として出力する。リニア補正部59は、リニア補正テーブル60を用いてサブピクセルレベルのエッジ座標(x,y)に対してリニア補正を行い、補正されたエッジ座標(X,Y)をエッジメモリ61に書き込む。
【0096】
距離計算部62は、エッジメモリ61に記憶されたサブピクセルレベルのエッジ座標に基づいて測定対象物の任意の2点間の距離を計算し、計算結果をエッジメモリ61に格納する。
【0097】
画像モニタ63は、A/D変換器53から与えられる画像データを測定対象物の画像として表示するとともに、エッジメモリ61に記憶される計算結果を表示する。
【0098】
本実施例の形状測定器では、距離計算部62および画像モニタ63以外の部分は、図1の筐体10内に収納される。距離計算部62は、パーソナルコンピュータにより構成される。
【0099】
本実施例では、LED点灯回路52が駆動手段に相当し、サブピクセルテーブル58が第1の記憶手段に相当し、サブピクセル算出部57が算出手段に相当する。リニア補正テーブル60が第2の記憶手段に相当し、リニア補正部59が補正手段に相当する。
【0100】
図6は図5のタイミング発生回路51により発生される垂直同期パルスV、水平同期パルスH、CCDシャッタパルスSHおよびLED点灯パルスLDを示すタイミングチャートである。
【0101】
CCD38は、CCDシャッタパルスSHに応答して画像取り込み動作(電荷蓋積動作)を開始し、垂直同期パルスVの立ち下がりに同期して電荷転送動作および出力動作を開始する。このCCDシャッタパルスSHに応答してLED点灯パルスLDが立ち上がり、垂直同期パルスVの立ち下がりに応答してLED点灯パルスLDが立ち下がる。LED点灯パルスLDがハイレベルのときに発光ダイオード21が点灯する。
【0102】
このように、CCD38の画像取り込み動作に合わせて発光ダイオード21がパルス点灯されるので、外乱光の影響が低減される。
【0103】
図7は図5のA/D変換器53の出力値の一例を示す図である。図7において、横軸はCCD38の画素位置であり、縦軸はA/D変換器53の出力値である。図7に示すように、A/D変換器53の出力値は、CCD38の画素位置「−3」から「2」にかけて立ち上がっている。
【0104】
図8は図5の微分器55の出力値の一例を示す図である。図8において、横軸はCCD38の画素位置であり、縦軸は微分器55の出力値である。図8に示すように、微分器55の出力値のピーク位置PK0はCCD38の画素位置「0」となっている。微分器55の出力値のピーク位置PK0がCCD38の画素レベルでのエッジ位置となる。
【0105】
したがって、エッジ検出器56は、画素レベルでのピーク位置PK0を画素レベルでのエッジ位置としてエッジメモリ61に格納する。
【0106】
また、サブピクセル算出部57は、画素レベルでのピーク位置PK0における微分器55の出力値と前後の画素位置における微分器55の出力値に基づいてサブピクセルレベルでのピーク位置PK1を算出する。この場合、サブピクセル算出部57は、画素レベルでのピーク位置PK0における微分器55の出力値および前後の画素位置における微分器55の出力値に対してサブピクセルテーブル58を用いて波形近似を行うことによりサブピクセルレベルでのピーク位置PK1を算出する。
【0107】
サブピクセルテーブル58には、画素レベルでのピーク位置PK0とサブピクセルレベルでのピーク位置PK1との差分値ΔPKがルックアップテーブルとして格納されている。したがって、サブピクセルテーブル58に画素レベルでのピーク位置PK0における微分器55の出力値および前後の画素位置における微分器55の出力値を与えると、差分値ΔPKが出力される。サブピクセル算出部57は、画素レベルでのピーク位置PK0およびサブピクセルテーブル58から出力された差分値ΔPKを用いてサブピクセルレベルでのピーク位置PK1を算出する。
【0108】
実際には、画素レベルでのピーク位置およびサブピクセルレベルでのピーク位置は2次元の座標で表されるため、図5のサブピクセル算出部57は、サブピクセルレベルでのピーク位置をエッジ座標(x,y)として出力する。
【0109】
図9は図5のリニア補正部59によるリニア補正を説明するための図である。
図9(a)に示すように、測定対象物300の透過光から第1のレンズ32、絞り36および第2のレンズ37によりCCD38の受光領域上に画像301が得られる。ここで、測定対象物300の形状を長方形とする。
【0110】
第1のレンズ32および第2のレンズ37に歪曲収差がない場合には、図9(b),(c),(d)に破線で示すように画像301は長方形となる。しかし、第1のレンズ32および第2のレンズ37に歪曲収差がある場合には、図9(b),(c),(d)に実線で示すように画像301の形状が歪む。
【0111】
そこで、リニア補正部59は、サブピクセル算出部57により算出されたサブピクセルレベルでのエッジ座標(x,y)に対してをリニア補正テーブル60を用いてリニア補正を行う。すなわち、このリニア補正部59は、測定対象物の各位置とCCD38の受光領域上の画像の各位置との関係が直線性を有するように、画像の各位置を補正する。
【0112】
リニア補正テーブル60には、補正前の画像の各位置と補正後の画像の各位置との差分値がルックアップテーブルとして格納されている。したがって、図5に示すように、リニア補正テーブル60に補正前のサブピクセルレベルでのエッジ座標(x,y)を与えると、リニア補正テーブル60から補正前のエッジ座標(x,y)と補正後のエッジ座標との差分値(Δx,Δy)が出力される。リニア補正部59は、補正前のサブピクセルレベルでのエッジ座標(x,y)およびリニア補正テーブル60から出力された差分値(Δx,Δy)に基づいてサブピクセルレベルでの補正後のエッジ座標(X,Y)を算出し、エッジメモリ61に格納する。
【0113】
図10は図5の形状測定器における距離計算処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、図11に示す測定対象物の画像301のエッジE0とエッジE1との間の距離を計算するものとする。
【0114】
領域W0の座標の算出処理では、変数iを0に設定し(ステップS1)、サブピクセル算出部57が微分器55の出力値に基づいてサブピクセルテーブル58を用いてサブピクセルレベルでのエッジ座標(x0i, y0i)を算出する(ステップS2)。次に、リニア補正部59が、サブピクセル算出部57により算出されたサブピクセルレベルでのエッジ座標(x0i,x0i)に対してリニア補正テーブル60を用いてリニア補正を行う(ステップS3)。そして、補正後のエッジ座標(X0i,Y0i)をエッジメモリ61に格納する(ステップS4)。その後、変数iに1を加算する(ステップS5)。変数iが所定値nになるまで(ステップS6)、ステップS2〜S5の処理を繰り返す。それにより、領域W0におけるエッジE0の座標が求められる。
【0115】
一方、領域W1の座標の算出処理では、変数iを0に設定し(ステップS11)、サブピクセル算出部57が微分器55の出力値に基づいてサブピクセルテーブル58を用いてサブピクセルレベルでのエッジ座標(x1i,y1i)を算出する(ステップS12)。次に、リニア補正部59が、サブピクセル算出部57により算出されたサブピクセルレベルでのエッジ座標(x1i,y1i)に対してリニア補正テーブル60を用いてリニア補正を行う(ステップS13)。そして、補正後のエッジ座標(X1i,Y1i)をエッジメモリ61に格納する(ステップS14)。その後、変数iに1を加算する(ステップS15)。変数iが所定値nになるまで(ステップS16)、ステップS12〜S15の処理を繰り返す。それにより、領域W0におけるエッジE1の座標が求められる。
【0116】
その後、距離計算部62がエッジメモリ61に格納されたエッジ座標からエッジE0,E1間の距離を求める(ステップS20)。そして、求められた距離を画像モニタ63に出力する(ステップS21)。このようにして、サブピクセルレベルでの距離が得られる。
【0117】
本実施例の形状測定器においては、単一の発光ダイオード21、拡散板22、絞り23および投光レンズ24により均一な光量分布が得られ、光量むらが発生しないので、サブピクセルテーブル58の構成が単純になる。また、発光ダイオード21の交換ごとにリニア補正テーブル60を再調整する必要がなくなるので、リニア補正テーブル60の構成も単純になる。したがって、サブピクセルテーブル58およびリニア補正テーブル60を筐体10内に設けることができる。また、投光部20および受光部30に互換性が得られ、修理および保守が容易になる。
【0118】
このように、小型で測定精度が高く、操作性が良好でかつ安価な形状測定器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における形状測定器の構成を示す模式的断面図である。
【図2】図1の形状測定器におけるCCDの受光領域と第2のレンズによる結像領域との位置関係を示す図である。
【図3】図1の形状測定器における第1のレンズの位置調整を説明するための図である。
【図4】図1の形状測定器における第2のレンズを内蔵するケースの位置調整を説明するための図である。
【図5】図1の形状測定器における信号処理回路の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の形状測定器のタイミング発生回路により発生される垂直同期パルス、水平同期パルス、CCDシャッタパルスおよびLED点灯パルスを示すタイミングチャートである。
【図7】図5の形状測定器におけるA/D変換器の出力値の一例を示す図である。
【図8】図5の形状測定器における微分器の出力値の一例を示す図である。
【図9】図5の形状測定器におけるリニア補正部によるリニア補正を説明するための図である。
【図10】図5の形状測定器における距離計算処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】測定対象物の画像の一例を示す図である。
【図12】従来の形状測定器を示すブロック図である。
【図13】図12の形状測定器におけるカメラにより撮像される測定対象物の光量分布の一例を示す図である。
【図14】複数の発光ダイオードを用いた均一照明の平面図である。
【図15】蛍光灯を用いた均一面照明の平面図である。
【図16】白熱ランプを用いた光源を示す図である。
【図17】図16の光原における放射角度の違いによる光量分布の違いを説明するための図である。
【図18】絞り径の違いによる光量分布の違いを説明するための図である。
【図19】従来の形状測定器におけるレンズによる結像領域とCCDの受光領域との関係を示す図である。
【図20】片側テレセントリックレンズおよび両側テレセントリックレンズを示す図である。
【図21】オンチップマイクロレンズを有するCCDへの光の入射を示す図である。
【符号の説明】
10 筐体
20 投光部
21 発光ダイオード
22 拡散板
23 絞り
24 投光レンズ
25 投光ミラー
26,31 防塵用フィルタ
30 受光部
32 第1のレンズ
33 受光ミラー
34 レンズ筒
35 バンドパスフィルタ
36 絞り
37 第2のレンズ
38 CCD
39 ケース
40 ステージ
41 測定台
42 支持面
51 タイミング発生回路
52 LED点灯回路
53 A/D変換器
54 画像メモリ
55 微分器
56 エッジ検出器
57 サブピクセル算出部
58 サブピクセルテーブル
59 リニア補正部
60 リニア補正テーブル
61 エッジメモリ
62 距離計算部
63 画像モニタ
Claims (12)
- 測定対象物の形状を測定する形状測定器であって、
光源として発光ダイオードを有し、前記発光ダイオードから出射された光を測定対象物に投射する投光部と、
前記投光部により投射されて測定対象物を透過した光を受光する受光部と、
前記投光部および前記受光部を一体的に支持する筐体とを備え、
前記投光部は、
前記発光ダイオードから出射された光を拡散させるとともに整形する拡散整形手段と、
前記拡散整形手段により整形された光を平行光にする投光レンズとを備え、
前記受光部は、
前記測定対象物を透過した光を集光する第1のレンズと、
前記第1のレンズにより集光された光が通過する開口部を有する第1の開口部材と、
前記第1の開口部材の前記開口部を通過した光を結像させる第2のレンズと、 前記第2のレンズによる光学的像を電気信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする形状測定器。 - 前記拡散整形手段は、
前記発光ダイオードから出射された光を拡散させる拡散要素と、
前記拡散要素により拡散された光が通過する円形の開口部を有する第2の開口部材とを含むことを特徴とする請求項1記載の形状測定器。 - 前記拡散整形手段は、
前記発光ダイオードから出射された光を拡散させる円形の拡散要素を含むことを特徴とする請求項1記載の形状測定器。 - 前記投光部は、前記投光レンズからの光を反射して前記第1のレンズに導く投光ミラーをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の形状測定器。
- 前記第1の開口部材の前記開口部が円形であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の形状測定器。
- 前記第1のレンズを製造時に光軸に垂直な面内で調整可能に支持する第1の支持手段と、
前記第1の開口部材および前記第2のレンズを製造時に一体的に光軸方向に調整可能に支持する第2の支持手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の形状測定器。 - 前記投光部と前記受光部との間の光学経路中に測定対象物を支持する支持面を有する支持部材をさらに備え、
前記第1のレンズの光軸が前記支持部材の前記支持面に垂直に設定されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の形状測定器。 - 前記撮像素子は長方形の受光領域を有し、
前記第2のレンズによる結像領域が前記撮像素子の前記受光領域内に包含され、
前記受光領域の短手方向における前記撮像素子の位置が機械的に調整され、
前記受光領域の長手方向における信号処理領域の位置が電気的に調整されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の形状測定器。 - 前記受光部は、前記第1のレンズからの光を反射して前記第1の開口部材の前記開口部および前記第2のレンズに導く受光ミラーをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の形状測定器。
- 前記撮像素子の画素の単位よりも小さな単位で前記撮像素子の出力信号の変化位置を算出するための情報を記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された情報に基づいて前記撮像素子の出力信号の変化位置を算出する算出手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の形状測定器。 - 前記第1および第2のレンズの収差による前記撮像素子の出力信号の直線性のずれを補正するための情報を記憶する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶された情報に基づいて前記第1および第2のレンズの収差による前記撮像素子の出力信号の直線性のずれを補正する補正手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の形状測定器。 - 前記撮像素子の画像取り込みタイミングに同期して前記発光ダイオードを点灯させる駆動手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の形状測定器。
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