JP4130328B2 - 空気調和システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は空気調和機と集中リモコン等により構成された空気調和システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8はS−176−1−C5443−A 三菱電機ビル空調フリープランシステムカタログ(2001年5月)に示された従来の空気調和システムの構成を示すブロック図である。図において、110は空気調和機100を構成する室外機、120a〜120cは室外機110と共に空気調和機100を構成する複数台設置された室内機、130は室内機120a〜120cをグループ制御し空気調和機100の運転操作と運転状態の監視を行う集中リモートコントロール(以下、集中リモコン)、140は空気調和機100と連動して運転する、例えば、室内の換気装置や照明機器等の設備機器、150は設備機器140を制御する専用設備機器制御器、160は空気調和機100と設備機器140を遠隔監視する遠隔監視端末機、170は遠隔監視端末機160への制御情報を中継する通信中継器である。
【0003】
また、図8において、191は室外機110と室内機120a〜120cを接続する冷媒配管、192は室外機110と室内機120a〜120cを接続すると共に、空気調和機100、集中リモコン130、専用設備機器制御器150、通信中継器170を接続する伝送線で、空調機メーカが独自に開発した伝送方式を使用してデータを送信する。194は設備機器140と専用設備機器制御器150を接続する制御線、195は遠隔監視端末機160と通信中継器170を接続するRS232C等の汎用の伝送線である。
【0004】
さらに、図8の集中リモコン130において、131は伝送線192を介して空気調和機100、専用設備機器制御器150、通信中継器170との間で制御情報を伝送する伝送手段、132は空気調和機100の運転操作を行うための操作手段、133は操作手段132による操作内容と、空気調和機100の運転状態及び設備機器140の運転状態を表示する表示手段、135は操作手段132からの操作情報、空気調和機100の運転情報と、専用設備機器制御器150からの設備機器140の運転情報と、遠隔監視端末機160からの制御情報の処理を行う中央処理手段である。
【0005】
さらに、図8の専用設備機器制御器150において、151は伝送線192を介して集中リモコン130や通信中継器170との間で制御情報を伝送する伝送手段、152は制御線194を介して設備機器140との間で制御情報を入出力する入出力手段、153は設備機器140を制御するプログラムを記憶する記憶手段、154は記憶手段153に記憶されているプログラムと、伝送手段151を介して得た集中リモコン130や遠隔監視端末機160からの制御情報により、入出力手段152を介して設備機器140を制御すると共に、設備機器140からの運転情報とを処理する中央処理手段である。
【0006】
さらに、図8の通信中継器170において、171は空気調和機100、集中リモコン130、専用設備機器制御器150との間で伝送線192を介して制御情報や運転情報を伝送する伝送手段、172は遠隔監視端末機160と空気調和機100、集中リモコン130、専用設備機器制御器150との間の制御情報や運転情報を中継する中央処理手段、173は伝送線195を介して遠隔監視端末機160との間で制御情報や運転情報を伝送する伝送手段である。
【0007】
次に動作について説明する。
集中リモコン130の操作手段132により入力された制御情報は、中央処理手段135、伝送手段131、伝送線192を介して空気調和機100に伝送されて、空気調和機100が運転制御される。空気調和機100を構成する室外機110、室内機120a〜120cは、いずれも図8に例示の台数に制限するものではなく、一般に、この通信プロトコルは空気調和機100の供給メーカ毎に異なるために、空気調和システムとして各々閉じたシステム形態を取っている。
【0008】
また、設備機器140として、例えば照明機器を使用している場合には、集中リモコン130に、各室内機120a〜120cと各照明機器の連動関係を、室内機120a〜120cの発停状況が各照明機器の発停状況と一致するように設定しておく。そして、集中リモコン130の中央処理手段135は空気調和機100に対する制御情報と共に、設備機器140に対する制御情報を生成し、伝送手段131、伝送線192を介して専用設備機器制御器150に伝送する。
【0009】
専用設備機器制御器150では、伝送手段151が集中リモコン130からの制御情報を受け取り、中央処理手段154は記憶手段153に記憶されているプログラムにより設備機器140の制御情報を生成して、入出力手段152を介して設備機器140に伝送し照明機器である設備機器140の運転制御を行う。
【0010】
遠隔監視端末機160としては、汎用品のパソコン等が使用される。遠隔監視端末機160と通信中継器170を接続する伝送線195は、RS232C等の汎用の伝送線である。
【0011】
通信中継器170では、中央処理手段172が、伝送線192と接続された伝送手段171と、汎用の伝送線195と接続された伝送手段173間の制御情報の伝送方式の変換を行って中継処理する。
【0012】
遠隔監視端末機160では、通信中継器170を介して、空気調和機100の運転情報と、専用設備機器制御器150からの設備機器140の運転情報とを受信し、遠隔監視のための処理を行うと共に、空気調和機100の制御情報や設備機器140の制御情報を生成して、通信中継器170を介して、空気調和機100や専用設備機器制御器150に送信して、空気調和機100や設備機器140の遠隔制御を行う。
【0013】
一般に空気調和機100は製造メーカに応じて各々異なる通信プロトコルを有している。空気調和機100と現地で併設される汎用の設備機器140を制御する専用設備機器制御器150は、製造メーカ専用の通信プロトコルを必要とし、製造メーカ自身が供給する必要がある。ところが、現地で手配される汎用の設備機器140の入出力インタフェースは、アナログ入力、アナログ出力、デジタル入力、デジタル出力と種類も数も客先により要求が異なり、全ての組み合わせに対し最適な種類・数に対応できる入出力インタフェースを備えた専用設備機器制御器150を用意するのは困難である。
【0014】
また、空気調和機100に使用される通信プロトコルや伝送方式は低価格を要求されるため、通信内容の種類やデータ量が制約されており、通信プロトコルや伝送方式自体、全ての組み合わせに対する最適な種類や数に対応する空気調和システムを用意するのが困難な状況である。これは、伝送線192に、空気調和機100、集中リモコン130、専用設備機器制御器150等が共通に接続されており、低価格が要求されるために低速通信となり、多くの制御情報を伝送できなくなり、通信内容の種類やデータ量が制約されるからである。
【0015】
例えば、空気調和機100を管理しつつ、同時に任意の設備機器140を制御できるシステムとしてはビル管理システムがあるが、小規模のビルでもエンジニアの打ち合わせや試運転等一連の活動が必要で、システム設計費用等の割合が増加し、空気調和機100の価格に対してビル管理システムの価格が非常に高価になり、ビルオーナーには受け入れ難いか、小規模の空気調和機100に見合う低価格のビル管理システムは、ビル管理システム会社に受け入れ難いため、小規模ビルには採用されない状況である。
【0016】
特に冷媒を熱伝送媒体として用いる直膨式エアコンは小規模ビルに採用される場合が多く、高価なビル管理システムを採用できず、任意の設備機器140の制御をあきらめるか、タイマーと連動して発停のみを制御するというような簡易的な方法が取られ最適な制御や管理ができない。
【0017】
また、遠隔監視端末機160が、室外機110又は室内機120の情報をモニタしようとすると、室外機110又は室内機120は種類によってセンサ、アクチュエータ及び管理情報の数や種類が異なり、それを中継する通信中継器170や遠隔監視端末機160で使用するプログラムは、室外機110及び室内機120の機種に応じたプログラムで対応する必要があり、新たな空気調和機100の機種が開発されるたびに、通信中継器170や遠隔監視端末機160のプログラムを変更しなければならず、コストアップとなると共に、プログラムを常に最新にしておかなければ監視できない状態である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
従来の空気調和システムは以上のように構成されているので、空気調和機100と連動して運転する多種多様な設備機器140の制御を行うのが困難で、小規模ビルには適正価格で提供できないという課題があった。
【0019】
また、空気調和機100を遠隔監視端末機160で遠隔監視を行う場合に、通信中継器170が必要となり、空気調和システム全体がコストアップになるという課題があった。
【0020】
さらに、一般的に、集中リモコン130の操作手段132は、タッチキーの液晶パネルを使用し、限られたスペースで多機能を実現するために、液晶表示を変更することで表示されているキーの機能を変更している。しかし、その都度、スイッチの意味が変わり、ユーザにとっては使いにくいという課題があった。
【0021】
さらに、新しい空気調和機100が開発されると、空気調和機100の遠隔監視のためのプログラムの変更が必要となり、コストアップとなるという課題があった。
【0022】
さらに、専用設備機器制御器150の記憶手段153に記憶されるプログラムは設備機器140の専用のプログラムであり、高い計装技術を保有していない空調機販売業者では、プログラムの設置や専用設備機器制御器150の販売を行うことができないという課題があった。
【0023】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、空気調和機と連動して運転する多種多様な設備機器の制御が可能で、小規模ビルへも適正価格で提供できる空気調和システムを得ることを目的とする。
【0024】
また、空気調和機を遠隔監視端末機で遠隔監視を行う場合に、安価な空気調和システムを実現することを目的とする。
【0025】
さらに、ユーザにとっては使い易い集中リモコンの操作手段を実現することを目的とする。
【0026】
さらに、新しい空気調和機が開発されても、空気調和機の遠隔監視のためのプログラムの変更が不要な空気調和システムを得ることを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る空気調和システムは、集中リモコンが、第1の伝送媒体を介して空気調和機と接続する第1の伝送手段と、第2の伝送媒体を介して設備機器制御器と接続する第2の伝送手段とを備え、設備機器制御器が、第2の伝送媒体を介して集中リモコンと接続する第3の伝送手段と、設備機器との間で制御情報を入出力する入出力手段とを備え、集中リモコンが空気調和機の運転操作を行うための制御情報を空気調和機に伝送すると共に設備機器制御器に伝送し、設備機器制御器が集中リモコンからの制御情報を受信し設備機器に出力することにより設備機器の運転制御を行うものである。
【0028】
この発明に係る空気調和システムは、設備機器制御器の入出力手段が、アナログ入力、アナログ出力、デジタル入力、デジタル出力の各入力手段及び各出力手段をそれぞれ別個に備えているものである。
【0029】
この発明に係る空気調和システムは、設備機器制御器が、設備機器からの運転情報を、入出力手段を介して入力し、第3の伝送手段及び第2の伝送媒体を介して集中リモコンに伝送し、集中リモコンが空気調和機からの運転情報を受信すると共に設備機器からの運転情報を受信して、空気調和機及び設備機器の運転状態の監視を行うものである。
【0030】
この発明に係る空気調和システムは、集中リモコンが第3の伝送媒体を介して遠隔監視端末機と接続する第4の伝送手段を備え、遠隔監視端末機が、集中リモコンが受信した空気調和機及び設備機器からの運転情報を受信して、空気調和機及び設備機器の運転状態の遠隔監視を行うものである。
【0031】
この発明に係る空気調和システムは、設備機器制御器が、第4の伝送媒体を介して、複数の設備機器制御器の総合処理を行う集中設備制御器と接続する第5の伝送手段を備え、設備機器制御器は集中リモコンからの空気調和機の運転情報を受信して集中設備制御器に伝送し、集中設備制御器は、受信した複数の設備機器制御器からの空気調和機の運転情報に基づき設備機器の制御情報を求めて複数の設備機器制御器に伝送し、各設備機器制御器は、受信した設備機器の制御情報に基づき設備機器の運転を制御するものである。
【0032】
この発明に係る空気調和システムは、設備機器制御器が空気調和機の製造メーカにより作成されたプログラムを使用して、設備機器の運転制御に係る処理を行うものである。
【0033】
この発明に係る空気調和システムは、遠隔監視端末機に第5の伝送媒体を介して接続され空気調和機の運転データを計測する計測器を備え、集中リモコンは、第1の伝送媒体を介して空気調和機と接続する第1の伝送手段と、第3の伝送媒体を介して遠隔監視端末機と接続する第4の伝送手段とを備え、受信した空気調和機の運転情報を遠隔監視端末機に伝送し、遠隔監視端末機は、計測器により計測され伝送された空気調和機の運転データと集中リモコンから伝送された空気調和機の運転情報に基づき、空気調和機の運転に係る演算処理を行うものである。
【0034】
この発明に係る空気調和システムは、集中リモコンが、空気調和機を運転操作するための機能毎に独立したスイッチにより構成された操作手段を備えたものである。
【0035】
この発明に係る空気調和システムは、第5の伝送媒体として、RS485規格準拠の伝送媒体を使用するものである。
【0036】
この発明に係る空気調和システムは、集中リモコンが空気調和機の運転情報を記憶する第1の記憶手段を備え、計測器が計測した運転データを記憶する第2の記憶手段を備えたものである。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による空気調和システムの構成を示すブロック図である。図において、1は室外機、2a〜2cは室外機1に複数台接続された室内機であり、室外機1と室内機2a〜2cとで単一の空気調和機10を構成している。
【0040】
また、図1において、3は室外機1及び室内機2a〜2cと接続され、空気調和機10を複数のグループに分けてグループ毎に運転操作すると共に空気調和機10の各々の運転状態の監視を行う集中リモコン、4は空気調和機10と連動して運転する設備機器、5は集中リモコン3と接続され設備機器4を制御する設備機器制御器、91は室外機1と室内機2a〜2cを接続する冷媒配管、92は室外機1と室内機2a〜2cと集中リモコン3を接続する専用の通信線である伝送媒体(第1の伝送媒体)、93は集中リモコン3と設備機器制御器5を接続するRS232C又はLANを使用した伝送媒体(第2の伝送媒体)、94は設備機器4と設備機器制御器5を接続する制御線である。
【0041】
ここで、空気調和機と関連して運転する設備機器4の製品形態として、室内の換気量を制御する換気装置や室内を照明する照明機器があり、設備機器制御器5の製品形態の1つとしてプログラマブルロジックコントローラがある。
【0042】
さらに、図1の集中リモコン3において、31は伝送媒体92を介して室外機1及び室内機2a〜2cとの間で制御情報を伝送する伝送手段(第1の伝送手段)、32は空気調和機10の運転操作を行うための操作手段、33は操作手段32の内容と、空気調和機10の運転状態及び設備機器4の運転状態を表示する表示手段、34は伝送媒体93を介して設備機器制御器5との間で制御情報を伝送する伝送手段(第2の伝送手段)、35は空気調和機10の操作情報や運転情報と、空気調和システムの管理情報と、設備機器4の管理情報の処理を行う中央処理手段である。
【0043】
さらに、図1の設備機器制御器5において、51は伝送媒体93を介して集中リモコン3との間で制御情報を伝送する伝送手段(第3の伝送手段)、52はアナログ入力(AI)52−1、アナログ出力(AO)52−2、デジタル入力(DI)52−3、デジタル出力(DO)52−4の入力手段及び出力手段が筐体にそれぞれ分離されて設置され、任意数着脱選択可能な入出力手段、53は任意のプログラムを書き換え可能な記憶手段、54は記憶手段53に記憶されているプログラムに基づき、伝送手段51を介して得た集中リモコン3からの制御情報と、入出力手段52を介して得た設備機器4からの運転情報とを処理する中央処理手段である。
【0044】
次に動作について説明する。
集中リモコン3により室外機1と室内機2a〜2cから構成される空気調和機10を運転する場合には、集中リモコン3の操作手段32と表示手段33を使用して入力されたユーザからの指示が中央処理手段35に通知される。中央処理手段35はユーザからの指示に基づき制御情報を生成し、伝送手段31、伝送媒体92を介して空気調和機10に伝送する。
【0045】
また、設備機器4として、例えば照明機器を使用している場合には、集中リモコン3に、各室内機2a〜2cと各照明機器の連動関係を、室内機2a〜2cの発停状況が各照明機器の発停状況と一致するように設定しておく。そして、集中リモコン3の中央処理手段35は空気調和機10に対する制御情報と共に、設備機器4に対する制御情報を生成し、伝送手段34、伝送媒体93を介して設備機器制御器5に伝送する。
【0046】
設備機器制御器5では、伝送手段51が集中リモコン3からの制御情報を受け取り、中央処理手段54は記憶手段53に記憶されているプログラムにより設備機器4の制御情報を生成して、入出力手段52を介して設備機器4に伝送し設備機器4の運転制御を行う。入出力手段52は、多様な入出力に分離され、筐体を任意に着脱可能とし、かつ、記憶手段53に記憶されているプログラムは任意に書き換え可能としたので、客先に応じた種類・数の入出力に対応できる構成となっている。
【0047】
集中リモコン3と設備機器制御器5との伝送媒体93は、集中リモコン3と空気調和機10との伝送媒体92と分離したので、空気調和機10の限定されたコマンド数および低速度に制約されることなく、任意の入出力の情報連携を行うことができる。
【0048】
設備機器4の管理は、空気調和機10を管理する集中リモコン3で行うようにしたので、別途、設備機器4の管理専用の管理装置を設置する必要がなく、安価に実現することができる。空気調和機10の業者が設備機器制御システムもあわせて取り扱えるようになるため、設備機器制御システムと空気調和システムの打ち合わせ、工事、試運転等を同時に行うことができ、別々の業者が実施するより効率的で低コストがはかれ、設備機器制御システムが安価でも空気調和機10とあわせて適正な利潤を得ることができるので、小規模ビルでも適用することができる。
【0049】
以上のように、この実施の形態1によれば、集中リモコン3において、空気調和機10への伝送媒体92と、設備機器制御器5への伝送媒体93を分離することで、集中リモコン3により空気調和機10と連動して運転する多種多様な設備機器4の制御が可能となり、小規模ビルへも適正価格で提供できるという効果が得られる。
【0050】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2による空気調和システムの構成を示すブロック図である。図において、6は空気調和機10及び設備機器4を遠隔制御し遠隔監視する遠隔監視端末機、95は集中コントローラ3と遠隔監視端末機6を接続するLANを使用した伝送媒体(第3の伝送媒体)である。遠隔監視端末機6として汎用のパソコンが使用される。
【0051】
また、図2の集中リモコン3において、35aは空気調和機10の操作、運転情報と、空気調和システムの管理情報と、設備機器4の制御情報の処理を行う他に、遠隔監視端末機6の制御情報、監視情報の処理を行う中央処理手段、36は伝送媒体95を介して遠隔監視端末機6との間で制御情報を伝送する伝送手段(第4の伝送手段)であり、その他の構成は実施の形態1の図1に示す構成と同等である。なお、伝送手段36には、従来の図8に示す通信中継器170の機能を持たせており、ネットワーク上に通信中継器170を削除することできる。
【0052】
図2において、集中リモコン3と設備機器制御器5を接続する伝送媒体93に1:1で通信を行うRS232Cを使用した場合には、集中コントローラ3と遠隔監視端末機6を接続するLANを使用した伝送媒体と分離する必要があるが、伝送媒体93にLANを使用した場合には分離する必要はない。
【0053】
次に動作について説明する。
この実施の形態2では、設備機器4を制御・監視するプログラムを、集中リモコン3に備える場合と、遠隔監視端末機6に備える場合の2通りの方法がある。まず、設備機器4を制御・監視するプログラムを、集中リモコン3に備える場合には、集中リモコン3に、設備機器制御プログラムと遠隔監視端末機6の画面を生成するプログラムを備え、遠隔監視端末機6には汎用で監視ができるブラウザソフトを備えている。
【0054】
集中リモコン3の操作手段32及び表示手段33を高機能化するよりも、遠隔監視端末機6に汎用のパソコンを使用することで、低価格で、大画面、マウス及びキーボードによる良好な操作性を得ることができる。また、遠隔監視端末機6については、ブラウザソフトにより監視できるため、事務用パソコンと共用化できるため余分な費用及びスペースが不要となる。
【0055】
設備機器4を制御・監視するプログラムを、遠隔監視端末機6に備える場合には、集中リモコン3の中央処理手段35aは、設備機器制御器5の情報を遠隔監視端末機6へ中継する情報中継機能を備え、遠隔監視端末機6は設備機器4の制御プログラム及び監視画面生成プログラムを備えている。
【0056】
遠隔監視端末機6に汎用のパソコンを使用することで、低価格で、大画面、マウス及びキーボードによる良好な操作性を得ることができる。また、汎用のパソコンは低価格で大容量のメモリ及び処理速度を得ることができるので、設備機器4に対する多彩な制御内容及び大規模処理を行うことができる。
【0057】
以上のように、この実施の形態2によれば、空気調和機10と接続する伝送媒体92と、パソコンを使用した遠隔監視端末機6と接続する伝送媒体95を分離することにより、集中リモコン3のプログラムを変更することなく、遠隔監視端末機6によるブラウザソフトによる監視ができ、多種多様な設備機器4の制御が可能で、小規模ビルへも適正価格で提供できるという効果が得られる。
【0058】
また、この実施の形態2によれば、集中リモコン3の伝送手段36には、通信中継器の機能を持たせることにより、ネットワーク上に通信中継器を削除することができ、空気調和システム全体のコストダウンを図ることができるという効果が得られる。
【0059】
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3による空気調和システムの構成を示すブロック図である。この空気調和システムには、室外機1a,1b、室内機2aa,2ab,2ac,2ba,2bb,2bc、集中リモコン3a,3b、設備機器4a,4b、設備機器制御器5a,5b、遠隔監視端末機6が備えられており、このうち、室外機1a,1b、室内機2aa,2ab,2ac,2ba,2bb,2bc、集中リモコン3a,3b、設備機器4a,4b、遠隔監視端末機6は、実施の形態2の図2に示す室外機1、室内機2a,2b,集中リモコン3、遠隔監視端末機6と同等の構成である。
【0060】
また、図3において、7は設備機器制御器5a,5bを総合的に制御する集中設備制御器、96は設備機器制御器5a,5bと集中設備制御器7を接続する伝送媒体(第4の伝送媒体)である。また、集中設備制御器7において、71は設備機器制御器5a,5bとの間で伝送媒体96を介して制御情報を伝送する伝送手段、72はプログラムを記憶している記憶手段、73は記憶手段72に記憶されているプログラムに基づき制御情報を生成する中央処理手段である。
【0061】
図4は図3に示す設備機器制御器5a,5bの内部構成を示すブロック図であり、図において、55は集中設備制御器7との間で伝送媒体96を介して制御情報を伝送する伝送手段(第5の伝送手段)であり、その他の構成は実施の形態1の図1に示す設備機器制御器5の構成と同等である。
【0062】
次に動作について説明する。
ここでは、空気調和機10a,10bと連動して運転する設備機器4a,4bとして、室内を換気する換気機器を使用し、運転している室内機2の台数に応じて換気機器の換気量を制御する場合について説明する。室内機2の運転状態は、室内機2から伝送媒体92a,92bを経由し、集中リモコン3に伝達される。集中リモコン3からは伝送媒体93を経由し、設備機器制御器5a,5bに伝達される。複数の設備機器制御器5a,5bから室内機2の運転状態が伝送媒体96を経由して集中設備制御器7に伝達される。このようにして、集中設備制御器7は運転している室内機2の台数情報を得ることができる。
【0063】
集中設備制御器7の中央処理手段73は記憶手段72に予め記憶されているプログラムに基づき、換気装置の必要風量及びその送風ファンインバータ周波数を演算する。ここで、換気装置の風量はその送風ファンインバータ周波数にほぼ比例する。演算された送風ファンインバータ周波数信号は、伝送手段71から伝送媒体96を介して設備機器制御器5a,5bに伝達される。設備機器制御器5a,5bは、制御線94a,94bに接続された設備機器4a,4bである換気装置へ送風ファンインバータ周波数信号を伝達し換気量を制御する。
【0064】
設備機器制御器5a,5bと接続する伝送媒体93とパソコンを使用した遠隔監視端末機6と接続する伝送媒体95を分離したので、集中リモコン3a,3bのプログラムを変更することなく、遠隔監視端末機6はブラウザソフトによる監視ができ、多様な設備機器4a,4bの制御システムを実現することができる。
【0065】
集中リモコン3a,3b及び設備機器制御器5a,5bは、限定された数量の室内機2および室外機1を制御するようにし、空気調和機の統括監視は遠隔監視端末機6、設備機器4a,4bの統括制御は集中設備制御器7と役割分担したので、小規模から大規模まで同じ集中リモコン3a,3b及び設備機器制御器5a,5bで対応することができる。
【0066】
以上のように、この実施の形態3によれば、集中設備制御器7により空気調和機10と連動して運転する多種多様な設備機器4の制御が可能で、小規模ビルへも適正価格で提供できるという効果が得られる。
【0067】
実施の形態4.
図5はこの発明の実施の形態4による空気調和システムの構成を示すブロック図である。図において、8は空気調和機10の運転データを計測する計測器で、例えば空気調和機10の電力を計測する電力量計である。97は遠隔監視端末機6と計測器8を接続する伝送媒体(第5の伝送媒体)である。
【0068】
また、図5の集中リモコン3において、35bは空気調和機10の操作情報や運転情報と、空気調和システムの管理情報と、遠隔監視端末機6の制御情報や監視情報の処理を行う中央処理手段で、その他の伝送手段31、操作手段32、表示手段33、伝送手段36は、実施の形態2の図2に示す構成と同等である。
【0069】
さらに、図5の計測器8において、81は空気調和装機10の電流値や電圧値等のセンサ値を検知するセンサ、82はセンサ81が検知したセンサ値に基づき、空気調和機10の運転に係る演算処理を行う中央処理手段、83は中央処理手段82の演算処理結果を、伝送媒体97を介して遠隔監視端末機6に伝送する伝送手段である。
【0070】
次に動作について説明する。
各室内機2a,2b,2cには図示しない冷媒流量制御器が備えられ、各室の負荷に応じて冷媒配管91に流れる冷媒流量を制御している。集中リモコン3の中央処理手段35bは、伝送媒体92、伝送手段31を介して各室内機2a,2b,2cの冷媒流量の情報を得て、室内機2a,2b,2c毎の積算冷媒流量を計算し、伝送手段36、伝送媒体95を介して遠隔監視端末機6に送信する。
【0071】
計測器8において、センサ81は電流センサと電圧センサを備え、電流センサにより室外機1及び室内機2a,2b,2cの電流値を計測し、電圧センサにより室外機1及び室内機2a,2b,2cの電圧値を計測する。中央処理手段82は、センサ81により計測された電流値と電圧値により、空気調和機10の消費電力量を計算し、伝送手段83、伝送媒体97を介して遠隔監視端末機6に送信する。
【0072】
遠隔監視端末機6は、計測器8から送信された室内機2a,2b,2c毎の積算冷媒流量と、集中リモコン3から送信された消費電力量から各室内機2a,2b,2cの使用電力料金を計算する。ここでは、冷媒流量制御は0〜100%の範囲でリニアに開度制御を行うことができ、1分毎に各室内機2a,2b,2cの開度を積算し、1時間毎の各室内機2a,2b,2cの開度積算値の比率が、例えば、20:30:50とすると、各室内機2a,2b,2cの消費電力量は、それぞれ20KWH,30KWH,50KWHとなる。
【0073】
集中リモコン3が各室内機2a,2b,2cの積算冷媒流量の計算を行うことにより、特別な情報収集装置が不要となり、また、集中リモコン3を壁に装着した場合は、特別な制御盤も不要となり低コストで実現できる。
【0074】
以上のように、この実施の形態4によれば、集中リモコン3の伝送手段36には、通信中継器の機能を持たせることにより、ネットワーク上に通信中継器を削除することができ、空気調和システム全体のコストダウンを図ることができると共に、計測器8を遠隔監視端末機6へ直接接続するようにし、計測器8からの演算結果は、集中リモコン3を中継しないようにしたので、集中リモコン3を低コストで実現できると共に、計測器8やセンサ81の種類を変更しても、集中リモコン3のプログラムを変更する必要はないという効果が得られる。
【0075】
また、この実施の形態4によれば、遠隔監視端末機6を汎用のパソコンで実現した場合は、プログラム変更容易であり、多様な計測器8やセンサ81に対応できるという効果が得られる。
【0076】
実施の形態5.
この発明の実施の形態5による空気調和システムの構成を示すブロック図は実施の形態4の図5と同一である。この実施の形態5における集中リモコン3は、運転操作の内容毎に異なる操作手段32を備えているものであり、例えば、運転・停止スイッチ、運転モードの冷房、暖房、送風ボタン、風量の強弱スイッチ、風向の上下スイッチ、温度設定の上下スイッチ、フィルタサインリセットスイッチ、試運転スイッチ等がそれぞれ独立に備えている。
【0077】
一般的に、集中リモコン3はタッチキーの液晶パネルを使用し、限られたスペースで多機能を実現するために、液晶表示を変更することで表示されているキーの機能を変更している。しかし、その都度、スイッチの意味が変わり、ユーザにとっては使いにくい。
【0078】
そこで、ユーザが使用する集中リモコン3の機能を限定し、1つの操作スイッチに1つの機能を割り当てることで、ユーザの操作性を良くしている、また、ビル管理者等が多機能の操作を行う場合には、遠隔監視端末機6を使用する。
【0079】
以上のように、この実施の形態5によれば、ユーザが使用する集中リモコン3の機能を限定し、1つの操作スイッチに1つの機能を割り当てることにより、ユーザの操作性を改善することができるという効果が得られる。
【0080】
実施の形態6.
この発明の実施の形態6による空気調和システムの構成を示すブロック図は、実施の形態4の図5と同一である。この実施の形態6では、遠隔監視端末機6と計測器8を接続する伝送媒体97に、米国の電子機械工業会(EIA)のRS485(Recommended Standard 485)規格準拠の伝送媒体を使用している。
【0081】
このRS485規格準拠の伝送媒体は、複数台の接続(マルチドロップ)500mの長距離通信を可能とするもので、この伝送媒体を使用することで、複数の計測器8を遠隔監視端末機6から遠距離に配置することが可能となる。例えば屋上と地下に設置された計測器8のセンサの値を、1対の伝送媒体で遠隔監視端末機6と接続することができ、計測器8で計測した運転データを遠隔監視端末機6に低コストで伝送できる。
【0082】
以上のように、この実施の形態6によれば、実施の形態4と同様の効果が得られると共に、遠隔監視端末機6と計測器8を接続する伝送媒体97に、RS485規格準拠の伝送媒体を使用することにより、空気調和機10の運転データを低コストで監視することができるという効果が得られる。
【0083】
実施の形態7.
図6はこの発明の実施の形態7による空気調和システムの構成を示すブロック図であり、集中リモコン3において、37は中央処理手段35bが演算した積算冷媒流量を記憶する記憶手段(第1の記憶手段)であり、計測器8において、84は中央処理手段82が演算した消費電力量を記憶する記憶手段(第2の記憶手段)である。その他の構成は、実施の形態4の図5に示す構成と同等である。
【0084】
集中リモコン3において、中央処理手段35bは演算した積算冷媒流量を記憶手段37に記憶すると共に、伝送手段36、伝送媒体95を介して遠隔監視端末機6へ送信する。計測器8において、中央処理手段82は演算した消費電力量を記憶手段84に記憶すると共に、伝送手段83、伝送媒体97を介して遠隔監視端末機6へ送信する。
【0085】
遠隔監視端末機6が故障して復旧した場合でも、計測器8の記憶手段84から消費電力量をモニタし、また、集中リモコン3の記憶手段37から積算冷媒流量をモニタすることで、各室内機2a,2b,2cの使用電力料金を計算することが可能となる。
【0086】
以上のように、実施の形態7によれば、実施の形態4と同様の効果が得られると共に、遠隔監視端末機6の故障にも対応でき、信頼性の高い空気調和システムを得ることができるという効果が得られる。
【0087】
参考例1.
図7はこの発明の参考例1による空気調和システムの構成を示すブロック図である。図において、1は空気調和機10の室外機、2は空気調和機10の室内機、3は空気調和機10の運転操作と運転状態の監視を行う集中リモコン、6は集中リモコン3を介して空気調和機10の運転状態の遠隔監視を行う遠隔監視端末機、92は空気調和機10と集中リモコン3を接続する伝送媒体、95は集中リモコン3と遠隔監視端末機6を接続する伝送媒体である。
ることができる。
【0088】
また、図7の室外機1において、11は室外機1を構成する室外機制御部品、12は室外機制御部品11への制御情報を入出力する入出力手段、13は室外機1を全体的に制御する中央処理手段(第1の中央処理手段)、13−1は室外機制御部品11の名称を記載した参照テーブルを備え、室外機制御部品11の計測データや計測状態に、参照テーブルに記載されている室外機制御部品11の名称を付加して文字列を生成する文字列生成手段、14は集中リモコン3との間で伝送媒体92を介して制御情報を伝送する伝送手段である。
【0089】
さらに、図7の室内機2において、21は室内機2を構成する室内機制御部品、22は室内機制御部品21への制御情報を入出力する入出力手段、23は室内機2を全体的に制御する中央処理手段(第3の中央処理手段)、23−1は室内機制御部品21の名称を記載した参照テーブルを備え、室内機制御部品21の計測データや計測状態に、参照テーブルに記載されている室内機制御部品21の名称を付加して文字列を生成する文字列生成手段、24は集中リモコン3との間で伝送媒体92を介して制御情報を伝送する伝送手段である。
【0090】
さらに、図7の集中リモコン3において、35cは中央処理手段(第2の中央処理手段)であり、伝送手段31を介して得た空気調和機10の運転情報と、操作手段32の操作情報と、伝送手段36を介して得た遠隔監視端末機6からの情報とを処理すると共に、室外機1の文字列生成手段13−1や室内機2の文字列生成手段23−1で生成され、伝送手段31を介して受信した文字列に、室外機1を特定する室外機特定情報又は室内機2を特定する室内機特定情報を付加する。35c−1は室外機特定情報又は室内機特定情報を付加された文字列を画面情報として生成する画面生成手段であり、生成された画面情報は中央処理手段35cにより伝送手段36を介して遠隔監視端末機6に送信される。その他の伝送手段31、操作手段32、表示手段33、伝送手段36は、実施の形態2の図2に示す集中リモコンの構成と同等である。
【0091】
次に動作について説明する。
室外機1において、室外機制御部品11として機種毎に異なるセンサやアクチュエータを備えているが、文字列生成手段13−1は、それらのセンサやアクチュエータの室外機制御部品11の名称を記載した参照テーブルを備え、室外機制御部品11の計測データや計測状態に、参照テーブルに記載されている室外機制御部品11の名称を付加して文字列を生成する。例えば、室外機制御部品11である「室外温度センサ」の計測データ「22℃」に、参照テーブルに記載されている室外機制御部品11の名称「室外温度センサ」を付加して、文字列「室外温度センサ22℃」を生成する。中央処理手段13は文字列生成手段13−1で生成された文字列「室外温度センサ22℃」を、伝送手段14、伝送媒体92を介して集中リモコン3に伝送する。
【0092】
また、室内機2においても、室内機制御部品21として機種毎に異なるセンサやアクチュエータを備えているが、文字列生成手段23−1は、それらのセンサやアクチュエータの室内機制御部品21の名称を記載した参照テーブルを備え、室内機制御部品21の計測データや計測状態に、参照テーブルに記載されている室内機制御部品21の名称を付加して文字列を生成する。例えば、室内機制御部品21である「室内温度センサ」の計測データ「25℃」に、参照テーブルに記載されている室内機制御部品21の名称「室内温度センサ」を付加して、文字列「室内温度センサ25℃」を生成する。中央処理手段23は文字列生成手段23−1で生成された文字列「室内温度センサ25℃」を、伝送手段24、伝送媒体92を介して集中リモコン3に伝送する。
【0093】
集中リモコン3において、中央処理手段35cは、室外機1から伝送手段31を介して受信した文字列「室外温度センサ22℃」に、室外機1を特定する室外機特定情報、例えば「室外機1号機」を付加し、「室外機1号機の室外温度センサ22℃」を生成し、画面生成手段35c−1は生成された「室外機1号機の室外温度センサ22℃」を、遠隔監視端末機6で表示可能な画面情報として生成する。中央処理手段35cは生成された画面情報を、伝送手段36、伝送媒体95を介して遠隔監視端末機6に送信する。
【0094】
中央処理手段35cは、同様にして、室内機2から伝送手段31を介して受信した文字列「室内温度センサ25℃」に、室内機2を特定する室内機特定情報、例えば「室内機2号機」を付加し、「室内機2号機の室内温度センサ25℃」を生成し、画面生成手段35c−1は生成された「室内機2号機の室内温度センサ25℃」を、遠隔監視端末機6で表示可能な画面情報として生成する。中央処理手段35cは生成された画面情報を、伝送手段36、伝送媒体95を介して遠隔監視端末機6に送信する。
【0095】
遠隔監視端末機6は、集中リモコン3で生成され送信された画面情報、「室外機1号機の室外温度センサ22℃」と「室内機2号機の室内温度センサ25℃」を表示する。
【0096】
このように、室外機1及び室内機2は、それぞれ固有のセンサ、アクチュエータ等の室外機制御部品11や室内機制御部品21の計測データや計測状態に、室外機制御部品11や室内機制御部品21の名称を付加した文字列を生成し、集中リモコン3に送信することにより、室外機1や室内機2の機種によって、計測データや計測状態が機種によって異なっても、室外機制御部品11や室内機制御部品21の名称と計測データや計測状態は対となって送信される。
【0097】
また、集中リモコン3では、室外機1や室内機2から受信した文字列に、室外機特定情報又は室内機特定情報を付加して画面情報を生成して遠隔監視端末機6に送信することにより、集中リモコン3及び遠隔監視端末機6は、室外機1及び室内機2の機種が変更になり、室外機特定情報又は室内機特定情報が変更されても、プログラムを変更することなしに、室外機1の室外機制御部品11や室内機2の室内機制御部品21の計測データや計測状態に室内機制御部品21の名称と室外機特定情報又は室内機特定情報を付加して表示することができる。
【0098】
この参考例1では、室外機1及び室内機2に文字列生成手段13−1及び文字列生成手段23−1を備えているが、室外機1又は室内機2に文字列生成手段13−1又は文字列生成手段23−1を備えるようにしても良い。
【0099】
以上のように、この参考例1によれば、室外機1や室内機2の機種が変更になり、固有の情報が変更されても、集中リモコン3及び遠隔監視端末機6のプログラムは変更することなしに、室外機1の室外機制御部品11や室内機2の室内機制御部品21の計測データや計測状態に室内機制御部品21の名称と室外機特定情報や室内機特定情報を付加して表示することができるという効果が得られる。
【0100】
実施の形態8.
上記実施の形態1から実施の形態3における設備機器制御器5の記憶手段53に記憶されるプログラムは空調機製造メーカが作成し、設備機器制御器5は空調機販売業者が販売する。空調機販売業者は、任意の種類及び任意の数の着脱可能な入出力手段52を客先要求に応じて選択し、任意のプログラムに書き換え可能な記憶手段53に記憶されるプログラムは空調機製造メーカから供給されるメニューから選択して記憶手段53に設置する。
【0101】
以上のように、この実施の形態8によれば、空調機製造メーカが設備機器制御器5で使用するプログラムを作成することにより、高い計装技術を保有していない空調機販売業者でも、プログラムの設置や設備機器制御器5の販売を行うことができるという効果が得られる。
【0102】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、集中リモコンは、第1の伝送媒体を介して空気調和機と接続する第1の伝送手段と、第2の伝送媒体を介して設備機器制御器と接続する第2の伝送手段とを備え、設備機器制御器は、第2の伝送媒体を介して集中リモコンと接続する第3の伝送手段と、設備機器との間で制御情報を入出力する入出力手段とを備え、集中リモコンが空気調和機の運転操作を行うための制御情報を空気調和機に伝送すると共に設備機器制御器に伝送し、設備機器制御器が集中リモコンからの制御情報を受信し設備機器に出力して設備機器の運転制御を行うことにより、集中リモコンにより空気調和機と連動して運転する多種多様な設備機器の制御が可能となり、小規模ビルへも適正価格で提供できるという効果がある。
【0103】
この発明によれば、設備機器制御器の入出力手段は、アナログ入力、アナログ出力、デジタル入力、デジタル出力の各入力手段及び各出力手段をそれぞれ別個に備えていることにより、多種多様な設備機器の制御が可能となり、小規模ビルへも適正価格で提供できるという効果がある。
【0104】
この発明によれば、設備機器制御器が、設備機器からの運転情報を、入出力手段を介して入力し、第3の伝送手段及び第2の伝送媒体を介して集中リモコンに伝送し、集中リモコンが、空気調和機からの運転情報を受信すると共に、設備機器からの運転情報を受信して、空気調和機及び設備機器の運転状態の監視を行うことにより、集中リモコンにより多種多様な設備機器の制御が可能となり、小規模ビルへも適正価格で提供できるという効果がある。
【0105】
この発明によれば、集中リモコンは、第3の伝送媒体を介して遠隔監視端末機と接続する第4の伝送手段を備え、遠隔監視端末機が、集中リモコンが受信した空気調和機及び設備機器からの運転情報を受信して、空気調和機及び設備機器の運転状態の遠隔監視を行うことにより、集中リモコンのプログラムを変更することなく、遠隔監視端末機による監視ができ、多種多様な設備機器の制御が可能で、小規模ビルへも適正価格で提供できるという効果がある。
【0106】
この発明によれば、設備機器制御器は、第4の伝送媒体を介して、複数の設備機器制御器の総合処理を行う集中設備制御器と接続する第5の伝送手段を備え、設備機器制御器は集中リモコンからの空気調和機の運転情報を受信して集中設備制御器に伝送し、集中設備制御器は、受信した複数の設備機器制御器からの空気調和機の運転情報に基づき設備機器の制御情報を求めて複数の設備機器制御器に伝送し、各設備機器制御器は、受信した設備機器の制御情報に基づき設備機器の運転を制御することにより、多種多様な設備機器の制御が可能で、小規模ビルへも適正価格で提供できるという効果がある。
【0107】
この発明によれば、設備機器制御器は空気調和機の製造メーカにより作成されたプログラムを使用して、設備機器の運転制御に係る処理を行うことにより、高い計装技術を保有していない空調機販売業者でも、プログラムの設置や設備機器制御器の販売を行うことができるという効果がある。
【0108】
この発明によれば、遠隔監視端末機に第5の伝送媒体を介して接続され空気調和機の運転データを計測する計測器を備え、集中リモコンは、第1の伝送媒体を介して空気調和機と接続する第1の伝送手段と、第3の伝送媒体を介して遠隔監視端末機と接続する第4の伝送手段とを備え、受信した空気調和機の運転情報を遠隔監視端末機に伝送し、遠隔監視端末機は、計測器により計測され空気調和機の運転データと集中リモコンから伝送された空気調和機の運転情報に基づき、空気調和機の運転に係る演算処理を行うことにより、空気調和システム全体のコストダウンを図ることができ、集中リモコンを低コストで実現できると共に、計測器の種類を変更しても、集中リモコンのプログラムを変更する必要はないという効果がある。
【0109】
この発明によれば、集中リモコンは、空気調和機を運転操作するための機能毎に独立したスイッチにより構成された操作手段を備えたことにより、ユーザの操作性を改善することができるという効果がある。
【0110】
この発明によれば、第5の伝送媒体として、RS485規格準拠の伝送媒体を使用することにより、空気調和機の運転データを低コストで監視することができるという効果がある。
【0111】
この発明によれば、集中リモコンは空気調和機の運転情報を記憶する第1の記憶手段を備え、計測器は計測した運転データを記憶する第2の記憶手段を備えたことにより、遠隔監視端末機の故障にも対応でき、信頼性の高い空気調和システムを得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による空気調和システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による空気調和システムの構成を示すブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による空気調和システムの構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による空気調和システムの設備機器制御器の内部構成を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態4による空気調和システムの構成を示すブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態7による空気調和システムの構成を示すブロック図である。
【図7】 この発明の参考例1による空気調和システムの構成を示すブロック図である。
【図8】 従来の空気調和システムの構成を示すブロック図である。
Claims (10)
- 室外機と室内機により構成される空気調和機と、
上記空気調和機の運転操作と運転状態の監視を行う集中リモコンと、
上記空気調和機の運転と連動して運転する設備機器と、
上記設備機器の運転制御を行う設備機器制御器とを備えた空気調和システムであって、
上記集中リモコンは、
第1の伝送媒体を介して上記空気調和機と接続する第1の伝送手段と、
第2の伝送媒体を介して上記設備機器制御器と接続する第2の伝送手段とを備え、
上記設備機器制御器は、
上記第2の伝送媒体を介して上記集中リモコンと接続する第3の伝送手段と、
上記設備機器との間で制御情報を入出力する入出力手段とを備え、
上記集中リモコンが、上記空気調和機の運転操作を行うための制御情報を、上記第1の伝送手段及び第1の伝送媒体を介して上記空気調和機に伝送すると共に、上記第2の伝送手段及び第2の伝送媒体を介して上記設備機器制御器に伝送し、
上記設備機器制御器が、上記集中リモコンからの制御情報を、上記第2の伝送媒体及び上記第3の伝送手段を介して受信し、上記入出力手段を介して上記設備機器に出力することにより、上記設備機器の運転制御を行うことを特徴とする空気調和システム。 - 設備機器制御器の入出力手段は、アナログ入力、アナログ出力、デジタル入力、デジタル出力の各入力手段及び各出力手段をそれぞれ別個に備えていることを特徴とする請求項1記載の空気調和システム。
- 設備機器制御器が、設備機器からの運転情報を、入出力手段を介して入力し、第3の伝送手段及び第2の伝送媒体を介して集中リモコンに伝送し、
上記集中リモコンが、空気調和機からの運転情報を、第1の伝送媒体及び第1の伝送手段を介して受信すると共に、第2の伝送媒体及び第2の伝送手段を介して上記設備機器からの運転情報を受信して、上記空気調和機及び上記設備機器の運転状態の監視を行うことを特徴とする請求項1記載の空気調和システム。 - 集中リモコンは、第3の伝送媒体を介して遠隔監視端末機と接続する第4の伝送手段を備え、
上記遠隔監視端末機が、上記集中リモコンが受信した空気調和機及び設備機器からの運転情報を、上記第3の伝送媒体を介して受信して、上記空気調和機及び上記設備機器の運転状態の遠隔監視を行うことを特徴とする請求項3記載の空気調和システム。 - 設備機器制御器は、第4の伝送媒体を介して、複数の設備機器制御器の総合処理を行う集中設備制御器と接続する第5の伝送手段を備え、
上記設備機器制御器は集中リモコンからの空気調和機の運転情報を受信して、上記第5の伝送手段及び第4の伝送媒体を介して上記集中設備制御器に伝送し、
上記集中設備制御器は、受信した上記複数の設備機器制御器からの空気調和機の運転情報に基づき設備機器の制御情報を求めて、上記第4の伝送媒体を介して上記複数の設備機器制御器に伝送し、
上記各設備機器制御器は、受信した設備機器の制御情報に基づき上記設備機器の運転を制御することを特徴とする請求項4記載の空気調和システム。 - 設備機器制御器は空気調和機の製造メーカにより作成されたプログラムを使用して、設備機器の運転制御に係る処理を行うことを特徴とする請求項1記載の空気調和システム。
- 室外機と室内機により構成される空気調和機と、
上記空気調和機の運転操作と運転状態の監視を行う集中リモコンと、
上記空気調和機の運転状態の遠隔監視を行う遠隔監視端末機とを備えた空気調和システムであって、
上記遠隔監視端末機に第5の伝送媒体を介して接続され上記空気調和機の運転データを計測する計測器を備え、
上記集中リモコンは、
第1の伝送媒体を介して上記空気調和機と接続する第1の伝送手段と、
第3の伝送媒体を介して上記遠隔監視端末機と接続する第4の伝送手段とを備え、上記第1の伝送媒体及び第1の伝送手段を介して受信した上記空気調和機の運転情報を、上記第4の伝送手段及び第3の伝送媒体を介して上記遠隔監視端末機に伝送し、
上記遠隔監視端末機は、上記計測器により計測され上記第5の伝送媒体を介して伝送された上記空気調和機の運転データと上記集中リモコンから上記第3の伝送媒体を介して伝送された上記空気調和機の運転情報に基づき、上記空気調和機の運転に係る演算処理を行うことを特徴とする空気調和システム。 - 集中リモコンは、空気調和機を運転操作するための機能毎に独立したスイッチにより構成された操作手段を備えたことを特徴とする請求項7記載の空気調和システム。
- 第5の伝送媒体として、RS485規格準拠の伝送媒体を使用することを特徴とする請求項7記載の空気調和システム。
- 集中リモコンは空気調和機の運転情報を記憶する第1の記憶手段を備え、
計測器は計測した運転データを記憶する第2の記憶手段を備えたことを特徴とする請求項7記載の空気調和システム。
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