JP4130283B2 - 乾燥装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装したもの(木、鉄板、金属、布を含む)、熱硬化性物質(樹脂を含む)、その他の原料、製品等を乾燥する場合に適した乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、看板等の塗装後の乾燥においては、自然乾燥する方法もあるが時間がかかるので、熱風を当てて乾燥したり、あるいは、ヒータによる直接乾燥を行っていた。また、このとき、塗装面を速く乾燥させるために、風量を増加して熱量を増やすことにより乾燥を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように商品の塗装面を速く乾燥させるため、風量の増加により熱量を増やすと、塗装面に境膜ができ風が動かなくなる場所が発生する。これにより、商品の塗装面に乾く部分と乾かない部分とが生じるため、乾燥までの時間にずれが発生し、塗装面はしわやひび割れが発生した状態で乾燥し、塗装が有効に働かないばかりでなく、外観を悪くする問題が生じていた。
更に、このように商品の塗装面を速く乾燥させるため、高速の風速、例えば10〜20m/sec程度にするには、大きなファンが必要となり、設備が大型化し、コスト高になるという問題があった。
また、ここで、例え大きなファンを設置できたとしても、発生する高速の風速により、床や、大気中のゴミ、塵、そしてほこり等が温風と共に塗装面に送風されるため、塗装面にゴミや、塵、そしてほこり等が付着しやすいという問題が生じていた。なお、通常使用されているファンは、例えば1〜2m/sec程度であるが、それでも、塗装面にゴミや、塵、そしてほこり等が付着しやすい。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、少ないエネルギーで効率的に乾燥が実施できる乾燥装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的に沿う発明に係る乾燥装置は、50〜200℃又は200〜400℃の熱風を発生させる熱風発生手段と、熱風発生手段から発生する熱風の通路に配置された通気部材とを有して、乾燥対象物を熱風と遠赤外線によって加熱乾燥する乾燥装置において、
前記通気部材、熱風の流れ方向に隙間を開けて配置され、それぞれ隣り合う折り曲げ部の間に通風隙間が形成され、かつそれぞれ前記通風隙間の幅は、隣り合う前記通風隙間の間隔の1/2〜1/8となった2枚の板材からなって、しかも一方の前記板材の通風隙間に対応する位置に、他方の前記板材の折り曲げ部が配置されて、熱風の流れ方向に隣接する前記それぞれの板材の通風隙間は異なる位置に形成され、
更に前記各板材の少なくとも前記乾燥対象物側の表面には遠赤外線発生物質が塗布されているか、又は前記各板材が遠赤外線発生物質からなり、
前記熱風発生手段から発生する熱風の通路に乾燥室を配置し、前記通気部材が前記乾燥室を通過する熱風の入口側及び出口側にそれぞれ配置されている。
この発明に係る乾燥装置においては、通気部材が、それぞれには通風隙間が形成された2枚の板材からなって、しかも熱風の流れ方向に隣接する板材の通風隙間は異なる位置に形成されている。これにより、通気部材は、熱風発生手段からの熱風を妨げることなく、しかも遠赤外線発生物質の塗布面積、又は遠赤外線発生物質の面積を大きくすることが可能となる。
【0006】
更に、熱風発生手段から発生する熱風の通路に乾燥室を配置し、通気部材が乾燥室を通過する熱風の入口側及び出口側にそれぞれ配置されている。これにより、熱風発生手段からの熱風によって、乾燥室を通過する熱風の入口側及び出口側にそれぞれ配置された通気部材は加熱される。よって、乾燥室を通過する熱風の入口側及び出口側にそれぞれ配置された板材から遠赤外線が発生し、この遠赤外線によって乾燥対象物を乾燥することができるので、乾燥対象物の片面だけでなく、両面を一度に加熱乾燥することが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の第1の実施の形態に係る乾燥装置の説明図、図2(a)、(b)はそれぞれ同乾燥装置の通気部材の板材の平断面図、正面図、図3は同乾燥装置の通気部材の板材の平断面図、図4(a)、(b)はそれぞれ同乾燥装置の変形例に係る通気部材を構成する板材の平断面図、斜視図、図5(a)、(b)はそれぞれ同乾燥装置の別の変形例に係る通気部材を構成する板材の平断面図、図6(a)、(b)はそれぞれ同乾燥装置の別の変形例に係る通気部材を構成する板材の平断面図、図7は本発明の第2の実施の形態に係る乾燥装置の説明図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る乾燥装置10は、乾燥室11と、乾燥室11の排気側(下流側)に排気管27を介して設けられ、乾燥室11内を通過する空気を循環させるファン12と、ファン12からの風を加熱する熱風発生手段の一例である熱風発生炉13とを有し、乾燥室11内に置いた乾燥対象物28を熱風と遠赤外線によって加熱乾燥している。
以下、これらについて詳細に説明する。
【0008】
乾燥室11は、前後(入口側、出口側)にテーパー状連結部14、15を備え、テーパー状連結部14の上流側の縮径部分が熱風入口16を構成し、テーパー状連結部15の下流側の縮径部分が熱風出口17を形成している。テーパー状連結部14、15と乾燥室本体18の連結部分には、遠赤外線を発生する通気部材19、20を設けている。また、乾燥室本体18の側壁上部にはダンパー21aを有した排気口21が設けられている。
本発明の実施の形態に係る乾燥装置10においては、遠赤外線を発生する通気部材19、20に特徴を有するので、以下、この部分について詳細に説明する。
【0009】
図2、図3に示すように、乾燥室11を通過する熱風の入口側及び出口側(すなわち熱風の通路)に設けられた通気部材19、20は、それぞれ熱風の流れ方向に隙間a(例えば1〜5cm)を開けて配置され、それぞれに複数の通風隙間23、25が形成された厚みが1〜3.2mm程度の2枚の板材22、24を有している。熱風の流れ方向に隣接する板材22、24の通風隙間23、25は、板材22、24に上下方向を向いて形成された縦長孔からなって、それぞれ異なる位置に形成された通風隙間23、25の巾は1〜5cm程度としている。更に、この2枚の板材22、24は、金属製(例えば、鉄、ステンレス、アルミ)で、板材22、24の乾燥対象物側の表面、又は板材22、24の両面には遠赤外線発生物質26(この実施の形態では、黒鉛)が厚く(例えば0.05〜2mm)塗布されている。次に遠赤外線発生物質について示す。
【0010】
遠赤外線発生物質は、その放射特性から例えば以下のものが挙げられる。
(1)全波長域高放射率型材料
二酸化マンガン(MnO2)、酸化クロム(Cr23)、酸化鉄(Fe23)、酸化コバルト(CoO)等のVI〜VIII属の金属酸化物、及び酸化銅(CuO)等のように波長域全般を通じて高い放射率を示す放射材料。
(2)遠赤外波長域型放射材料
ジルコニア(ZrO2)、アルミナ(Al23)、ジルコン(ZrO2・SiO2)、チタニア(TiO2)等のように、4μm前後より短い波長域では放射率は低いが、それ以上の長波長域では放射率が高くなる放射材料。なお、補助材料として利用できるチタン酸アルミニウム(Al2TiO5)、コージェライト(2MgO・2Al23・5SiO2)、ケイ酸アルミニウム(Al23・3SiO2)等もこれに属する。
前記した(1)、(2)を含むもので、より効率的にはより波長の長い(λ≧4μm)ものを使用することによって、乾燥対象物の熱エネルギーの浸達が大きくなり、表面は熱風から送られる熱によって加熱乾燥することができる。これにより、乾燥対象物の全体をより均一に、短時間に、そして、塗装面にゴミや塵、ほこり等を付着させることなく乾燥できる。
【0011】
このように通気部材19、20を構成することによって、通気部材19、20を通過する熱風によって板材22、24が加熱されると、板材22、24の表面から遠赤外線が発生する。板材22の通風隙間23の部分は、背後に配置された板材24からの遠赤外線が通過する。これによって、熱風を通過させると共に、乾燥対象物側から見た場合、凹凸状に形成された広い面積を有する遠赤外線発生面が形成されるので、乾燥対象物28がより効果的に加熱乾燥される。
【0012】
続いて、図4〜図6を参照しながら本実施の形態の乾燥装置の変形例に係る通気部材について説明する。
図4(a)、(b)に示すように通気部材30は、板材30aにプレス加工にて通風部29が形成されている。通風部29には、板材30aに上下方向を向いて形成された左右対となる折り曲げ部29a、29bとその中間位置に形成された通風隙間31とが所定ピッチで形成されている。左右の折り曲げ部29a、29bは、平面状の板材を乾燥対象物側に約20〜50度の角度で乾燥対象物側に折り曲げることにより形成され、この中間部に前記した通風隙間31が形成されている。この通風隙間31の幅は、隣り合う通風隙間31の間隔(ピッチ)の半分程度が好ましいが、これより小さい場合(1/2〜1/8)であっても本発明は適用される。
【0013】
また、この板材30aは金属製(例えば、鋼板、ステンレス、アルミニウム)で、通気部材30の乾燥対象物側の表面には前記したような遠赤外線発生物質32(この実施の形態では、黒鉛)が厚く塗布されている。
このようにして、乾燥対象物側から通気部材30を見ると、遠赤外線発生物質32を塗布した遠赤外線発生面が波形に形成され、遠赤外線の発生面積を増加させ、これによって、乾燥対象物28は熱風の他、通気部材30から広い面積で発生する遠赤外線によって効率的に加熱される。
通風部29の折り曲げ部29a、29bは、乾燥対象物28と反対側に突出するように折り曲げることも可能であり、これによってより広い乾燥室を形成できる。
また、この実施の形態では折り曲げ部29a、29bを平面状(即ち、対向する折り曲げ部29a、29bを「ハ」字状)に形成したが、円錐台状に形成し、これを多数板材状に形成して多数の凹凸を形成することも可能であり、これによって遠赤外線を発生する表面積が増加する。
【0014】
図5(a)に示すように、通気部材35は、熱風の流れ方向に隙間b(1〜5cm)を有して配置された2枚の板材38、39を備えている。それぞれの板材38、39の上下及び左右を除く中間部には、通風部36、37がそれぞれが形成されている。板材38の通風部36はプレス加工によって形成され、乾燥対象物側を向いた折り曲げ部40を所定ピッチで有し、隣り合う折り曲げ部40の間に通風隙間41が形成されている。折り曲げ部40の折り曲げ角度は、30〜120度(この実施の形態では90度)となっている。
【0015】
一方、板材39には、乾燥対象物側に広がる折り曲げ部42が、板材38の折り曲げ部40の形成ピッチと同じピッチで形成されている。板材39に形成されている通風隙間43は、隣合う折り曲げ部42の間(中心位置)に配置されて、板材38の通風隙間41と対応する位置に、板材39の折り曲げ部42が配置されるように、位相をずらして配置している。
なお、通風隙間41、43の幅は、隣り合う通風隙間41、43のピッチ(間隔)の1/2〜1/8程度とするのが好ましい。
また、この板材38、39は金属製(例えば、鋼板、ステンレス、アルミニウム)で、通気部材35の乾燥対象物側の表面には前記したような遠赤外線発生物質44、45(この実施の形態では、黒鉛)が厚く塗布されている。
このようにして、乾燥対象物側から通気部材35を見ると、遠赤外線発生物質44、45を塗布した遠赤外線発生面が波状でしかも凹凸形に形成され、遠赤外線の発生面積を増加させ、これによって、乾燥対象物28は熱風の他、通気部材35から広い面積で発生する遠赤外線によって効率的に加熱される。
【0016】
図5(b)に示すように通気部材46は、熱風の流れ方向に隙間b(1〜5cm)を有して配置された2枚の板材49、50を備えている。それぞれの板材49、50の上下及び左右を除く中間部には、通風部47、48がそれぞれが形成されている。板材49の通風部47はプレス加工によって形成され、乾燥対象物側に広がる折り曲げ部51を所定ピッチで有し、隣り合う折り曲げ部51の間に通風隙間52が形成されている。折り曲げ部51の折り曲げ角度は、30〜120度(この実施の形態では90度)となっている。
【0017】
一方、板材50には、乾燥対象物側を向いた折り曲げ部53が、板材49の折り曲げ部51の形成ピッチと同じピッチで形成されている。板材50に形成されている通風隙間54は、隣合う折り曲げ部53の間(中心位置)に配置されて、板材49の通風隙間52と対応する位置に、板材50の折り曲げ部53が配置されるように、位相をずらして配置している。
なお、通風隙間52、54の幅は、隣り合う通風隙間52、54のピッチ(間隔)の1/2〜1/8程度とするのが好ましい。
また、この板材49、50は金属製(例えば、鋼板、ステンレス、アルミニウム)で、通気部材46の乾燥対象物側の表面には前記したような遠赤外線発生物質55、56(この実施の形態では、黒鉛)が厚く塗布されている。
このようにして、乾燥対象物側から通気部材46を見ると、遠赤外線発生物質55、56を塗布した遠赤外線発生面が凹凸形に形成され、遠赤外線の発生面積を増加させ、これによって、乾燥対象物28は熱風の他、通気部材46から広い面積で発生する遠赤外線によって効率的に加熱される。また、このように板材50を配置することで、板材50の熱風の吹き込みに対する抵抗が大きくなるので、例え風量の大きなファンが設置してある場合であっても、塗装面にゴミや塵、ほこり等を付着させることなく乾燥できる。
【0018】
図6(a)に示すように通気部材57は、熱風の流れ方向に隙間c(1〜5cm)を有して配置された2枚の板材60、61を備えている。それぞれの板材60、61の上下及び左右を除く中間部には、通風部58、59がそれぞれが形成されている。板材60の通風部58はプレス加工によって形成され、乾燥対象物側を向いた折り曲げ部62を所定ピッチで有し、隣り合う折り曲げ部62の間に通風隙間63が形成されている。折り曲げ部62の折り曲げ角度は、30〜120度(この実施の形態では90度)となっている。
【0019】
一方、板材61には、乾燥対象物側を向いた折り曲げ部64が、板材60の折り曲げ部62の形成ピッチと同じピッチで形成されている。板材61に形成されている通風隙間65は、隣合う折り曲げ部64の間(中心位置)に配置されて、板材60の通風隙間63と対応する位置に、板材61の折り曲げ部64が配置されるように、位相をずらして配置している。
なお、通風隙間63、65の幅は、隣り合う通風隙間63、65のピッチ(間隔)の1/2〜1/8程度とするのが好ましい。
また、この板材60、61は金属製(例えば、鋼板、ステンレス、アルミニウム)で、通気部材57の乾燥対象物側の表面には前記したような遠赤外線発生物質66、67(この実施の形態では、黒鉛)が厚く塗布されている。
このようにして、乾燥対象物側から通気部材57を見ると、遠赤外線発生物質66、67を塗布した遠赤外線発生面が凹凸形に形成され、遠赤外線の発生面積を増加させ、これによって、乾燥対象物28は熱風の他、通気部材57から広い面積で発生する遠赤外線によって効率的に加熱される。また、このように板材61を配置することで、板材61の熱風の吹き込みに対する抵抗が大きくなるので、例え風量の大きなファンが設置してある場合であっても、塗装面にゴミや塵、ほこり等を付着させることなく乾燥できる。
【0020】
図6(b)に示すように、通気部材68は、熱風の流れ方向に隙間c(1〜5cm)を有して配置された2枚の板材71、72を備えている。それぞれの板材71、72の上下及び左右を除く中間部には、通風部69、70がそれぞれが形成されている。板材71の通風部69はプレス加工によって形成され、乾燥対象物側に広がる折り曲げ部73を所定ピッチで有し、隣り合う折り曲げ部73の間に通風隙間74が形成されている。折り曲げ部73の折り曲げ角度は、30〜120度(この実施の形態では90度)となっている。
【0021】
一方、板材72には、乾燥対象物側に広がる折り曲げ部75が、板材71の折り曲げ部73の形成ピッチと同じピッチで形成されている。板材72に形成されている通風隙間76は、隣合う折り曲げ部75の間(中心位置)に配置されて、板材71の通風隙間74と対応する位置に、板材72の折り曲げ部75が配置されるように、位相をずらして配置している。
なお、通風隙間74、76の幅は、隣り合う通風隙間74、76のピッチ(間隔)の1/2〜1/8程度とするのが好ましい。
また、この板材71、72は金属製(例えば、鋼板、ステンレス、アルミニウム)で、通気部材68の乾燥対象物側の表面には前記したような遠赤外線発生物質77、78(この実施の形態では、黒鉛)が厚く塗布されている。
このようにして、乾燥対象物側から通気部材68を見ると、遠赤外線発生物質77、78を塗布した遠赤外線発生面が凹凸形に形成され、遠赤外線の発生面積を増加させ、これによって、乾燥対象物28は熱風の他、通気部材68から広い面積で発生する遠赤外線によって効率的に加熱される。
【0022】
本実施の形態に係る乾燥装置10のファン12は通常の電動によるファンであって、所定のガス流量とガス圧を発生させる能力を有している。
熱風発生炉13は、重油等を燃料とするバーナを有し、これを空気で希釈して乾燥対象物28が必要な温度(例えば、50〜200℃又は200〜400℃)の熱風を発生している。なお、ここで、熱風発生手段としては、電気ヒータとファンを用いたものでもよいし、場合によって焼却炉等の排ガスを直接使用した又は空気と熱交換を行った加熱空気等であってもよい。また、例えば、ヒートパイプを使用して熱交換を行うのが好ましい。
【0023】
上記のように、乾燥装置10を構成することによって、熱風発生炉13から発生する熱風は、乾燥室本体18の入口側で通気部材19を加熱し、これによって遠赤外線が発生する。また、乾燥室本体18の熱風の出口側に設けられた通気部材20も排気ガスによって加熱されるので、遠赤外線が発生する。従って、乾燥室本体18内に置かれた乾燥対象物28は、熱風、及び通気部材19、20から放射される遠赤外線によって加熱されるので、乾燥効率が向上する。
乾燥室11から排気される排ガスの一部は、乾燥室本体18に設けられた排気口21から排気され、それ以外はファン12によって排気管27を通って熱風発生炉13に送られ、再び熱風発生炉13によって加熱され、再度乾燥室11に供給される。
この実施の形態においては、ガスには空気を使用しているが、乾燥対象物が酸化性を有するものである場合には、窒素ガスやその他の不活性ガスを使用することも可能である。
【0024】
本実施の形態においては、板材に形成されたそれぞれの通気隙間が板材の上端部から下端部まで、上下方向に形成された場合について示したが、板材に強度を持たせるため、通気隙間を、板材の上端部から中央部まで、そして、板材の中央部から下端部までに2分割することが可能である。また、使用用途や、通風部材の大きさに応じて3分割以上にすることも可能である。また、通風隙間は4つ有する場合について示したが、使用用途や通風部材の大きさに応じて、1〜3つ、又は5つ以上にすることも可能である。
また、前記実施の形態においては、折り曲げ部に30〜120度(この実施の形態では90度)の角度を持たせたが、「U」字形にすることも可能である。
前記実施の形態においては、板材として、遠赤外線発生物質が塗布されている場合について示したが、遠赤外線発生物質を含むガラス、セラミックス、又はプラスチック、遠赤外線発生物質からなる板材を使用することも可能である。
また、板材は、通風抵抗が少ないものが好ましく、更には遠赤外線の放射方向に遠赤外線を発生する素材が重なっても遠赤外線発生の効率は向上しないので、できるだけ薄く、しかも通気抵抗を小さく構成するのが好ましい。このため、ここでは、遠赤外線発生物質が塗布されている板材を1枚、及び2枚使用した場合について示したが、使用用途等を考慮に入れることで、3〜5枚程度使用することも可能である。
【0025】
図7に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る乾燥装置80は、乾燥室81と、乾燥室81の排気側(下流側)にあるファン82と、ファン82からの風を加熱する熱風発生手段の一例である熱風発生炉83と、排気管84とを有している。
以下、詳細に説明する。
乾燥室81は、前後(入口側、出口側)にテーパー状連結部85、86を備え、テーパー状連結部85の上流側の縮径部分が熱風入口87を構成し、テーパー状連結部86の下流側の縮径部分が熱風出口88を形成している。テーパー状連結部85、86と乾燥室本体89の連結部分には、通気部材90、91を設けている。また、乾燥室本体89には、乾燥対象物92(この実施の形態では、板)が、乾燥室本体89を自動的に一定速度で移動できるよう、吊り下げコンベア93が設置されている。
【0026】
このように、吊り下げコンベア93を設置することで、塗装後の乾燥対象物92は、乾燥室本体89で乾燥が終了するように、一定の速度で、しかも自動的に左から右へと移動できる。これにより、手作業で一枚、一枚乾燥室本体89の内部に入れることなく、乾燥対象物92を乾燥させることが可能となるので、作業性が良好で、しかも容易に乾燥を実施することが可能となる。
また、テーパー状連結部85、86と乾燥室本体89の連結部分には、通気部材90、91が設けられているため、乾燥対象物92が板状のものでも、表裏面を一度に熱風と遠赤外線によって加熱乾燥できるため作業効率が良く、生産量も向上できる。なお、通気部材90、91は、前記第1の実施の形態の通気部材と実質的に同じ構成であるので、説明を省略する。
【0027】
ここで、この第2の実施の形態においては、乾燥対象物が板状のものであるため、乾燥室本体内の乾燥対象物の移動手段として吊り下げコンベアを使用したが、設置した乾燥対象物の安定性が良好なときは、吊り下げでなく、通常のベルトコンベア等にすることも可能である。また、乾燥対象物が立体形状である場合には、乾燥対象物を囲む3以上の通気部材を備え、この通気部材を通じて乾燥対象物に熱風を当てて乾燥処理を行うことも可能である。
【0028】
本発明は、前記第1、第2の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、通気部材は全体として多数の凹凸又は波形に形成され、板材の表面積を拡大できれば他の形状でもよい。また、このとき、板材の表面積を拡大するためだけでなく、熱風発生手段から発生する熱風を、乾燥室本体に均一に送風できるようにすることも考慮に入れて、板材の形状を変化させることも可能である。これにより、大きな乾燥室においても、熱風が均一に行き渡るため、乾燥室内部の乾燥対象物を均一に、しかも短時間に乾燥することが可能となる。
【0029】
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る乾燥装置は、通気部材が、熱風の流れ方向に隙間を開けて配置され、それぞれには通風隙間が形成された2枚の板材からなって、しかも熱風の流れ方向に隣接する板材の通風隙間は異なる位置に形成され、更に各板材の少なくとも乾燥対象物を向く側の面には遠赤外線発生物質が塗布されているか、又は各板材が遠赤外線発生物質からなっているので、通気部材は、熱風発生手段からの熱風を妨げることなく、しかも遠赤外線発生物質の塗布面積、又は遠赤外線発生物質からなる面積を大きくすることが可能となる。これにより、風量を増加させることで熱量を増やす必要がなくなるため、床や、大気中のゴミ、塵、そしてほこり等が温風と共に塗装面に送風されることなく、塗装面全体を均一に、しかも短時間にしわやひび割れが発生しない状態で乾燥させるので、塗装が有効に働き、外観も良好な状態で加熱乾燥できる。また、大きなファンも必要ないため、設備を大型化することなく、コストも低減できるので、少ないエネルギーで効率的に乾燥対象物の加熱乾燥が実施できる。
【0031】
また、熱風発生手段から発生する熱風の通路に乾燥室を配置し、通気部材が乾燥室を通過する熱風の入口側及び出口側にそれぞれ配置されているので、熱風発生手段からの熱風により、乾燥室を通過する熱風の入口側及び出口側にそれぞれ配置された通気部材は加熱される。よって、乾燥室を通過する入口側及び出口側にそれぞれ配置された板材から遠赤外線が発生し、この遠赤外線によって乾燥対象物を加熱することができるので、乾燥対象物の片面だけでなく、両面を一度に加熱乾燥することが可能となる。これにより、短時間に、しかも少ないエネルギーで効率的に乾燥対象物の加熱乾燥が実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る乾燥装置の説明図である。
【図2】(a)、(b)はそれぞれ同乾燥装置の通気部材の板材の平断面図、正面図である。
【図3】同乾燥装置の通気部材の板材の平断面図である。
【図4】(a)、(b)はそれぞれ同乾燥装置の変形例に係る通気部材を構成する板材の平断面図、斜視図である。
【図5】(a)、(b)はそれぞれ同乾燥装置の別の変形例に係る通気部材を構成する板材の平断面図である。
【図6】(a)、(b)はそれぞれ同乾燥装置の別の変形例に係る通気部材を構成する板材の平断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る乾燥装置の説明図である。
【符号の説明】
10:乾燥装置、11:乾燥室、12:ファン、13:熱風発生炉、14:テーパー状連結部、15:テーパー状連結部、16:熱風入口、17:熱風出口、18:乾燥室本体、19:通気部材、20:通気部材、21:排気口、21a:ダンパー、22:板材、23:通風隙間、24:板材、25:通風隙間、26:遠赤外線発生物質、27:排気管、28:乾燥対象物、29:通風部、29a:折り曲げ部、29b:折り曲げ部、30:通気部材、30a:板材、31:通風隙間、32:遠赤外線発生物質、35:通気部材、36:通風部、37:通風部、38:板材、39:板材、40:折り曲げ部、41:通風隙間、42:折り曲げ部、43:通風隙間、44:遠赤外線発生物質、45:遠赤外線発生物質、46:通気部材、47:通風部、48:通風部、49:板材、50:板材、51:折り曲げ部、52:通風隙間、53:折り曲げ部、54:通風隙間、55:遠赤外線発生物質、56:遠赤外線発生物質、57:通気部材、58:通風部、59:通風部、60:板材、61:板材、62:折り曲げ部、63:通風隙間、64:折り曲げ部、65:通風隙間、66:遠赤外線発生物質、67:遠赤外線発生物質、68:通気部材、69:通風部、70:通風部、71:板材、72:板材、73:折り曲げ部、74:通風隙間、75:折り曲げ部、76:通風隙間、77:遠赤外線発生物質、78:遠赤外線発生物質、80:乾燥装置、81:乾燥室、82:ファン、83:熱風発生炉、84:排気管、85:テーパー状連結部、86:テーパー状連結部、87:熱風入口、88:熱風出口、89:乾燥室本体、90:通気部材、91:通気部材、92:乾燥対象物、93:吊り下げコンベア

Claims (2)

  1. 50〜200℃又は200〜400℃の熱風を発生させる熱風発生手段と、該熱風発生手段から発生する熱風の通路に配置された通気部材とを有して、乾燥対象物を熱風と遠赤外線によって加熱乾燥する乾燥装置において、
    前記通気部材は、熱風の流れ方向に隙間を開けて配置され、それぞれ隣り合う折り曲げ部の間に通風隙間が形成され、かつそれぞれ前記通風隙間の幅は、隣り合う前記通風隙間の間隔の1/2〜1/8となった2枚の板材からなって、しかも一方の前記板材の通風隙間に対応する位置に、他方の前記板材の折り曲げ部が配置されて、熱風の流れ方向に隣接する前記それぞれの板材の通風隙間は異なる位置に形成され、
    更に前記各板材の少なくとも前記乾燥対象物側の表面には遠赤外線発生物質が塗布されているか、又は前記各板材が遠赤外線発生物質からなり、
    前記熱風発生手段から発生する熱風の通路に乾燥室を配置し、前記通気部材が前記乾燥室を通過する熱風の入口側及び出口側にそれぞれ配置されていることを特徴とする乾燥装置。
  2. 請求項1記載の乾燥装置において、前記乾燥室の入口側のテーパー状連結部の上流側の縮径部分に熱風入口を、出口側のテーパー状連結部の下流側の縮径部分に熱風出口を備えていることを特徴とする乾燥装置。
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