JPS6410757B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、種々の目的で被加熱物に空気を吹込
んだり炉室から空気を吸出したりすることができ
るようにした電気炉に関するものである。

電気炉が有機物である被加熱物を加熱焼付又は
乾燥すると、炉室内に溶剤等によつてガスが発生
し爆発等の危険を惹起するのでこのガスを除去す
ることが要求される。また、電気炉内で被加熱物
の反応速度を高めるために炉室内に風を与えるこ
とが要求されることがある。

本発明の目的は、このような要求を達成するた
め炉室内の空気を吸出したり炉室内に空気を吹込
むことができるようにした電気炉を提供すること
にある。

本発明の実施例を図面を参照してのべると、第
１図は本発明に係る電気炉１０の一実施例を示
し、この電気炉１０は、入口１２と出口１４とに
整列して被加熱物１が通る中空炉室１６を有する
電気炉本体１８を備え、この電気炉本体は断熱材
２０とこの断熱材を囲むカバー２２とから成つて
いる。面状ヒータ２４は断熱材２０の上下内面即
ち炉壁の上下内面に取付けられている。この面状
ヒータは、幅射板と反射板との間に蛇行して配置
された金属外被付無機絶縁ヒータとすることがで
き、この場合輻射板は輻射面に黒色処理を施して
遠赤外線を輻射するようにするのが好ましい。

本発明の電気炉１０は、断熱材２０とカバー２
２との間に設けられた空気室２６と、この空気室
２６に連通し断熱材２０と面状ヒータ２４とを径
方向に貫通し被加熱物１に指向する複数の空気ダ
クト２８とを更に備えている。尚、空気ダクト２
８にはカバー２２に取付けられた空気吸排口３０
が連通し、この空気吸排口は図示しない吸引ポン
プ又はブロアに接続される。

上記の電気炉１０は、被加熱物１が入口１２か
ら炉室１６内を縦方向に通つて出口１４から出る
間空気吸排口３０から吸引ポンプによつて空気を
吸引するかブロアによつて空気を吹込みつつ運転
させる。被加熱物１が有機物であつて溶剤等が飛
んで発生するガスは空気の吸引又は吹込によつて
炉室１６内から追放されるので炉室内で爆発を起
す危険がなくなる。尚、空気を吸引する場合には
ガスを作業室外へ誘導できるので衛生的である
が、空気を吹込む場合にはこの空気は面状ヒータ
２４を横切る際に加熱されて被加熱物１に熱風と
して吹付けるので反応速度を高めることができ
る。

第２図乃至第４図は空気室２６′が断熱材２０
内を縦方向に貫通する３つのパイプから成つてお
り、空気ダクト２８′がノズル状となつている本
発明の他の実施例を示す。尚、第３図において符
号２４ａは面状ヒータ２４を構成する蛇行状金属
外被付無機絶縁ヒータを示す。複数のパイプは共
通に連通された空気吸排口３０′によつて図示し
ない吸引ポンプ又はブロアに接続されている。こ
の実施例は空気ダクト２８′がノズルから成つて
いるので特に空気の吹込に好適であるが、更に第
３図及び第４図に示すように被加熱物１ａ，１ｂ
の寸法（幅）によつて一部のノズルを開閉するダ
ンパー３２を設けることができる。大きい被加熱
物１ａを加熱する場合にはダンパー３２を開き、
小さい被加熱物１ｂを加熱する場合には不必要な
ノズルをダンパー３２によつて閉じる。

本発明によれば、上記のように、炉室内に空気
を吹込んだり炉室内の空気を排出したりすること
ができるので炉室内の有害ガスを追放したり被加
熱物の反応速度を高めることができる実益があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電気炉の一実施例の上半部垂
直断面図、第２図は本発明の他の実施例の要部を
示す水平断面図、第３図は第２図の要部の正面
図、第４図は第３図のＡ−A′線断面図である。 １０……電気炉、１６……炉室、１８……電気
炉本体、２０……断熱材、２２……カバー、２４
……面状ヒータ、２６，２６′……空気室、２８，
２８′……空気ダクト、３０，３０′……空気吸排
口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 被加熱物が通る炉室を有する電気炉本体の炉
   壁内面に面状ヒータを取付けてなる電気炉におい
   て、前記炉壁内に設けられた空気室と前記空気室
   に連通し前記炉壁と面状ヒータとを貫通し被加熱
   物に指向する複数の空気ダクトとを備えているこ
   とを特徴とする電気炉。 ２ 前記空気室は前記炉壁を構成する断熱材とカ
   バーとの間に形成されている特許請求の範囲第１
   項に記載の電気炉。 ３ 前記空気室は前記炉壁を構成する断熱材内を
   縦方向に貫通する少なくとも１つのパイプから成
   つている特許請求の範囲第１項に記載の電気炉。