JP4128687B2 - 半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法およびエッチング代検出方法 - Google Patents

半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法およびエッチング代検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体ウェーハ洗浄後の表面の清浄度管理方法およびエッチング代検出方法に係わり、特に洗浄後に半導体ウェーハ表面に存在するマイクロクラックを利用した半導体ウェーハ洗浄後の表面の清浄度管理方法およびエッチング代検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なシリコンウェーハの製造工程は、シリコン単結晶の切断―面取り―研削―エッチング―ドナキラー処理―鏡面研磨等多数の工程より構成されており、そしてこの各工程間には、洗浄、または洗浄/乾燥の工程が組込まれている。
【0003】
切断から研削までの機械的加工により、シリコンウェーハの表面に生じた破砕層およびごみ等の汚染物を除去するために洗浄が行われる。この洗浄工程はNaOH(2%)+界面活性剤よりなる洗浄液によりシリコンウェーハの洗浄を行い、破砕層および汚染物を除去する。破砕層の除去と、特に汚染物の除去が十分に行われているか否かを調べるために、シリコンウェーハ表面の清浄度を把握し、この結果に基づき洗浄条件を設定する。
【0004】
従来、シリコンウェーハ表面の清浄度の管理は、洗浄工程後のウェーハの表面が、相当激しい凹凸状態を有しているので、通常のパーティクルカウンタによるパーティクル数のカウントができず、例えば必要に応じて苛性ソーダ系洗浄液で洗浄した後、このシリコンウェーハの表面に粘着テープ(例えば、基材=アセテートフィルム、粘着剤:アクリル樹脂系)を貼り付けた後、そのテープを剥し、テープを剥がしたときのテープの汚れ具合を目視で観察していた。
【0005】
すなわち、従来、凹凸状態を有するウェーハ表面から粘着テープへの汚染物の付着状態等を確認することにより、洗浄処理の良否を判断し、ウェーハ表面の清浄度を把握、管理していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のテーピングテストによる管理方法にあっては、粘着テープに付着するごみ等で汚染物の除去状態を把握する一応の目安になるが、洗浄処理の良否を正確、かつ定量的に把握することができないという問題があった。
【0007】
特に、研削工程時に使用される研磨剤と呼ばれる硬い砥粒は破砕層のマイクロクラックに深く食い込んでいるため、粘着テープに付着しにくく、テストの再現性は極めて低いものである。
【0008】
なお、この研磨剤の残留は、鏡面研磨工程後のウェーハ製品の品質低下、歩留低下などと密接に関係し、ごみ、砥粒等の汚染物の除去状態を正確かつ定量的に把握しておくことが、極めて重要である。
【0009】
また、洗浄工程において、シリコンウェーハ表面の破砕層が十分に除去されているか否か把握するために、洗浄工程でのエッチング代の検出、管理が重要である。このエッチング代の検出としては、従来、例えば厚さ測定器(ソータ)および平坦度測定装置(ADE)、ダイヤルゲージ等により洗浄工程後にエッチングされたシリコンウェーハの厚さを直接またはイニシャルウェーハとの差を測定することによってエッチング代を検出していた。
【0010】
このような従来のエッチング代の検出では、破砕層の除去状態を把握する一応の目安にはなるが、破砕層が完全に除去されているか、さらには、破砕層と共に表層に残存する研削時の砥粒や汚染物等の除去状態を把握できないという問題があった。
【0011】
そこで、ウェーハ表面の破砕層が半導体ウェーハ洗浄後に十分除去されて、汚染物も十分に除去されたか否か、ウェーハ表面の清浄度を管理し、また、エッチング工程が適正に行われているか、否かを管理する必要があり、このため表面の清浄度の状態を的確に管理可能な半導体ウェーハ洗浄後の表面の清浄度管理方法および表面の清浄度の管理等に役立つエッチング代検出方法が要望されている。
【0012】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、汚染物の存在を把握して、表面の清浄度の状態を的確に管理可能な半導体ウェーハ洗浄後の表面の清浄度管理方法および表面の清浄度の管理等に役立つエッチング代検出方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本願請求項1の発明は、半導体ウェーハの表面処理後に行う洗浄工程の清浄度を管理する半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法において、前記清浄度管理は半導体ウェーハ表面に存在するマイクロクラックを観察して行ない、このマイクロクラックの観察は、マイクロクラックの溝幅を測定して行ない、このマイクロクラックの溝幅の測定は、0.1〜2.0μmの範囲で溝幅を測定することを特徴とする半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法であることを要旨としている。
【0014】
本願請求項2の発明は、半導体ウェーハの表面処理後に行う洗浄工程によるエッチング代を検出する半導体ウェーハ表面のエッチング代検出方法において、エッチング代検出方法は洗浄後の半導体ウェーハ表面に存在するマイクロクラックを観察して行ない、このマイクロクラックの観察は、マイクロクラックの溝幅を測定して行ない、このマイクロクラックの溝幅の測定は、0.2〜3.0μmの範囲で溝幅を測定することを特徴とする半導体ウェーハ表面のエッチング代検出方法であることを要旨としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる半導体ウェーハ洗浄後の表面の清浄度管理方法およびエッチング代検出方法の実施形態について添付図面に基づき説明する。
【0025】
半導体ウェーハ、例えばシリコンウェーハは、図2に示すような製造工程を経て製造される。
【0026】
切断工程:単結晶引上装置により引上げられたシリコン単結晶をSiC砥粒が分散された加工液を供給しながらマルチワイヤソーにより所定の厚さに切断しウェーハを製造する。
【0027】
洗浄工程:前工程の切断工程ではシリコンの切粉や加工液に含まれるSiC砥粒等の無機物や有機物がウェーハに多数付着するため、洗浄液を用いてウェーハの洗浄を行う。
【0028】
面取り工程:ウェーハのカケ・チップ防止およびエピタキシャル成長のウェーハ周辺部での異常成長を防止するため、ダイヤモンド砥石を用いて面取りを行う。
【0029】
研削工程:切断で生じたウェーハ面の凹凸の平滑化、加工歪みの深さの均一化、ウェーハ内およびウェーハ間の厚さの均一化を図るために、SiC、SiO2、ZrSiO4、Al23などの研磨剤を用いて両面を40〜60μm研削する。
【0030】
洗浄工程:アルカリ洗浄液(NaOH(3%)+界面活性剤)を用いてウェーハ表面の洗浄を行い、表面の破砕層および表層の汚染物を除去する。切断や研削されたウェーハには、加工により生じた表面に破砕層および表層にマイクロクラックが存在し、破砕層はスライス状態で25〜50μm、研削状態で10〜15μmであり、この破砕層には、研磨剤、シリコン粉等の汚染物が残存する。このような研磨剤、シリコン粉等の汚染物が残存した歪層が存在するとデバイスの電気特性の悪化、動作不良等の悪影響を与えると共に以降のウェーハ製造工程においても汚染等の悪影響を与える。従って、表面の破砕層および表層の汚染物の完全な除去が必要である。
【0031】
表面清浄度管理工程:半導体ウェーハの表面の汚染物を洗浄工程後に本発明の半導体ウェーハ洗浄後の表面の清浄度管理方法を用いてシリコンウェーハの表面の清浄度を管理する。管理結果を基に、前の洗浄工程の洗浄条件の適否を判断し、所望の洗浄結果が得られていない場合には、洗浄条件を変更して所望の結果が得られるよう管理する。
【0032】
エッチング工程:エッチング工程では、HF(還元剤)、HNO3(酸化剤)、CH3COOH(緩和剤)の混酸液を用いて加工化学的腐食法による表面処理をする。
【0033】
洗浄工程:前工程のエッチング工程ではウェーハに無機物や有機物が多数付着するため、アルカリ洗浄液(NaOH+界面活性剤)や純水を用いてウェーハの洗浄を行う。
【0034】
なお、表面清浄度管理工程は、エッチング工程後の洗浄工程終了後にも行ってもよい。
【0035】
ドナーキラー処理:シリコン単結晶に含まれる酸素ドナーを消去するために、ウェーハを650℃で30分熱処理する。
【0036】
洗浄工程:前工程のドナーキラー処理工程でウェーハに付着した汚染物を除去するため、アルカリ洗浄液(NaOH+界面活性剤)や純水を用いてウェーハの洗浄を行う。
【0037】
鏡面研磨工程:化学―機械研磨方法を用いて破砕層がなく汚れもないシリコンウェーハの表面を鏡のように研磨する。
【0038】
上述したようなシリコンウェーハの製造工程において、洗浄工程は研磨剤、シリコン粉等の汚染物が存在して、デバイスの電気特性の悪化、動作不良等の悪影響を与えると共に以降のウェーハ製造工程においてもウェーハの汚染等の悪影響を与える原因となることを未然に防止するのに極めて重要である。
【0039】
従って、洗浄工程でウェーハのエッチングまたは洗浄が確実に行われ破砕層や汚染物が的確に除去されているか否か、ウェーハ表面の清浄度を正確に把握することが重要である。
【0040】
この把握結果に基づき、洗浄工程の良否を判断し、ウェーハ表面に残留する不純物が所定量より多い、あるいは好ましくない不純物が残留している場合には前記洗浄工程の条件等、例えば薬液組成、処理時間、ウェーハ保持状態等を変更して良好な表面状態となるように半導体ウェーハ製造工程を管理する。
【0041】
以下に本発明の半導体ウェーハ洗浄後の半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法およびエッチング代検出方法の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0042】
図3に示されるように、研削されたシリコンウェーハ1には加工により破砕層2とマイクロクラック3が発生する。上述のように破砕層2はスライス状態で25〜50μm、研削状態で10〜15μmであり、この破砕層2には、研磨剤、シリコン粉等の汚染物が残存する。
【0043】
図4に示されるように、破砕層2は研削工程後の洗浄工程により除去されるが、シリコンウェーハ1表面にはゴミや砥粒と共にマイクロクラック3が残る。
【0044】
さらに洗浄工程が進行すると、図1に示されるように、線状であったマイクロクラック3(図1(a)、(b))は、エッチングされてマイクロクラック3の溝幅wが拡大する(図1(c)、(d))。溝幅wとシリコンウェーハ1表面の清浄度と密接な関係があり、溝幅wが0.1〜2.0μmの範囲では洗浄に起因する不良率は低く、さらに残留研磨剤数も少ない。特に溝幅wが0.3〜2.0μmの範囲では不良率は極めて低く、残留研磨剤数も0である。
【0045】
溝幅wはシリコンウェーハ1の鏡面仕上げ後の製品品質、製造歩留とも密接に関連しており、洗浄工程を進行させると溝幅wはさらに拡大し、溝の形状が不明瞭となる(図1(e)、(f))。溝幅wは当該ウェーハの洗浄工程の短縮、ウェーハ表面消耗量の低減から可能な限り狭くする(ウェーハエッチング量を少なくする)ことが好ましい。
【0046】
洗浄工程におけるマイクロクラックの溝幅wの管理は図5に示すような電子顕微鏡、例えば反射電子線検出装置4を付けた電子顕微鏡(電子線マイクロアナライザー)5を用いて行う。
【0047】
研削工程に続く洗浄工程後のシリコンウェーハから試料Sを作製し、この試料Sを試料ステージ6に載置し、試料Sに電子ビーム照射装置7から電子線を照射し、試料Sからの反射線、例えば反射電子線を反射電子線検出装置4で検出する。すなわち、検出された反射電子線の情報を、中央演算装置(CPU)8と記憶装置9を有するデータ処理装置10に収集し、CPU8により反射電子線の強度から試料Sの2次元反射電子像で形成される溝幅データを作り、記憶装置9に格納し、表示装置11に表示する。電子顕微鏡5の一定視野、例えば420μm×560μmの大きさの範囲内に存在するマイクロクラックの溝幅wを管理する。
【0048】
なお、上述した本発明の第1の実施形態では、電子顕微鏡として電子線走査による反射電子を検出する電子線検出装置を付けた電子線マイクロアナライザーを用いて説明したが、光学顕微鏡を用いて、シリコンウェーハ1のマイクロクラックの溝幅wを管理してもよい。
【0049】
次に上述した第1の実施形態の変形例について説明する。
【0050】
半導体ウェーハ表面の洗浄工程において、シリコンウェーハ表面およびマイクロクラックはエッチングされる。シリコンウェーハ表面がエッチングされることによりシリコンウェーハ表面の清浄度は向上するが、これに伴って、マイクロクラックの溝深さは浅くなる。従って、マイクロクラックの溝幅を管理するのに換えて、溝深さを管理することにより、シリコンウェーハ表面の清浄度を判断することができる。
【0051】
上述した本発明の第1の実施形態によれば、半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法は洗浄後にウェーハ表面に存在するマイクロクラックの溝幅あるいは溝深さを観察して行うので、管理の再現性は極めて高く、残留研磨剤を一個一個数える管理方法と異なり、容易かつ正確にシリコンウェーハの洗浄工程後の清浄度管理を行うことができる。
【0052】
また、従来の粒径1〜5μmの比較的大きい残留研磨剤をカウントする管理方法と第1の実施形態の方法を組合わせれば、半導体ウェーハ表面の清浄度の広範な管理が可能となる。
【0053】
次に本発明に係わる半導体ウェーハ洗浄後の表面清浄度管理方法およびエッチング代検出方法の第2の実施形態について説明する。
【0054】
第2の実施形態は半導体ウェーハ表面の処理後に行われる洗浄工程においてシリコンウェーハは洗浄液によりエッチングされるが、そのエッチング代の検出に、洗浄後の半導体ウェーハ表面に存在するマイクロクラックの溝幅を観察して行う方法である。
【0055】
半導体ウェーハ表面の洗浄工程において、シリコンウェーハ表面およびマイクロクラックはエッチングされる。シリコンウェーハ表面がエッチングされることによりシリコンウェーハ表面の清浄度は向上するが、これに伴って、マイクロクラックの溝幅も拡大する。
【0056】
図6に示されるように、マイクロクラックの溝幅が0.2〜3.0μmの範囲ではマイクロクラックの溝幅とエッチング代(片面)には密接な関係がある。
【0057】
従って、マイクロクラックの0.2〜3.0μmの範囲で溝幅を管理することにより、エッチング代を把握することができる。
【0058】
マイクロクラックの溝幅の管理は、第1の実施形態と同様に電子顕微鏡または光学顕微鏡を用いて行う。
【0059】
本第2の実施形態によれば、マイクロクラックの溝幅を管理することによりシリコンウェーハ表面のエッチング代を把握することができる。このエッチング代を把握することで適性な洗浄条件の設定ができるなどシリコンウェーハの洗浄工程の管理に役立つ。また、エッチング代の増加に伴い、シリコンウェーハに残存する研磨剤の個数は減少し、破砕層の残存も減少することに基づき、エッチング代を把握できることにより、容易に半導体ウェーハ表面の清浄度をモニタリングすることができる。
【0060】
次に上述した第2の実施形態に変形例について説明する。
【0061】
半導体ウェーハ表面の洗浄工程において、シリコンウェーハ表面およびマイクロクラックはエッチングされる。シリコンウェーハ表面がエッチングされることによりシリコンウェーハ表面の清浄度は向上するが、これに伴って、マイクロクラックの溝深さは浅くなる。従って、マイクロクラックの溝幅を管理するのに換えて、溝深さを管理することにより、シリコンウェーハ表面のエッチング代を把握することができる。
【0062】
上述した本発明の第2の実施形態によれば、半導体ウェーハ表面のエッチング代の管理方法は洗浄後のウェーハ表面に存在するマイクロクラックの溝幅あるいは溝深さを観察して行うので、容易かつ正確にエッチング代を把握することができて、洗浄条件の設定が容易にでき、さらに清浄度管理に応用すれば、容易に半導体ウェーハ表面の清浄度をモニタリングすることができる。
【0063】
【実施例】
1.第1の実施例
シリコン単結晶インゴットの切断−洗浄−面取り−研削の各工程を行った後、シリコンウェーハを界面活性剤(5%)+NaOH(3%)の洗浄液を用いて洗浄を行う。
【0064】
表1はこの洗浄液の薬液温度やタクトタイム、さらに後工程を調整して、破砕層の除去と共にウェーハ表面に存在するマイクロクラックの溝幅が約0.2μmずつ広がるようにしたシリコンウェーハを作製し、マイクロクラックの溝幅とシリコンウェーハの洗浄工程での洗浄起因不良(外観不良)率との関係を見たものである。
【0065】
表1に示すように、溝幅0.3〜2.0μmの範囲で洗浄起因不良率との間に非常に良好な相関性が見られた。なお、本実施例では従来の残留研磨剤の直接カウントによる管理方法と比較するために、電子顕微鏡による反射電子ないし二次電子像による管理を行った。すなわち、200倍の面積(視野は約420μm×560μm)の大きさの範囲内に存在する粒径1〜5μmの残留研磨剤と同視野内に存在するマイクロクラックの溝幅を測定したものである。
【0066】
この測定結果のように、従来の管理方法では研磨剤数が50個以下程度と少ないカウント数になるとバラツキが大きく、洗浄起因不良率とほとんど相関がなくなり、正確に評価できないことが判明し、マイクロクラックの溝幅測定による清浄度管理が優れていることがわかった。
【0067】
【表1】
Figure 0004128687
【0068】
2.第2の実施例
本発明の第2の実施形態によるエッチング代検出方法と従来の厚さ管理によるエッチング代検出方法を用いてエッチング代の測定を行った。
【0069】
上述した第1の実施例と同様にして作製したシリコンウェーハを界面活性剤(1%)+NaOH(5%)の洗浄液を用い、薬液温度70℃一定にしてタクトタイムを5〜20分間で洗浄した場合のエッチング代を調べた。
【0070】
電子顕微鏡によって任意の視野内におけるマイクロクラックの溝幅を管理し、この管理値を用いて図6よりウェーハ面(破砕層)のエッチング代(片面)を求めた。同視野(この場合は200倍で、視野の大きさは約420μm×560μm)内の表面清浄度と密接に関係している粒径1〜5μmの残留研磨剤(酸化ジルコニア系)の個数をカウントした。
【0071】
これらの結果を表2に示す。
【0072】
【表2】
Figure 0004128687
【0073】
本発明の第2の実施形態によれば、洗浄後のマイクロクラックの溝幅を測定することにより、エッチング代を把握できると共に、洗浄液で除去しきれない研削時に発生したチッピングや破砕層の残り具合を把握することができることがわかった。
【0074】
また、本発明による検出方法によるエッチング代の値(片面)と従来の方法の値(両面)はよく一致している。
【0075】
【発明の効果】
本発明に係わる半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法によれば、管理の再現性は極めて高く、容易かつ正確にシリコンウェーハの洗浄工程後の清浄度管理を行うことができる。
【0076】
マイクロクラックの溝幅を測定して清浄度管理を行うことによりさらに再現性高く、容易かつ正確にシリコンウェーハの洗浄工程後の清浄度管理を行うことができる。
【0077】
マイクロクラックの溝幅は、0.1〜2.0μmの範囲を測定するので、より一層再現性高く、容易かつ正確にシリコンウェーハの洗浄工程後の清浄度管理を行うことができる。
【0078】
マイクロクラックの観察は、マイクロクラックの溝深さを観察して行うので、再現性高く、容易かつ正確にシリコンウェーハの洗浄工程後の清浄度管理を行うことができる。
【0079】
マイクロクラックの観察は、光学顕微鏡または電子顕微鏡により行うので、正確にマイクロクラックの溝幅あるいは溝深さを管理できて、ウェーハ表面の清浄度を正確に把握できる。
【0080】
本発明に係わる半導体ウェーハ表面のエッチング代検出方法によれば、マイクロクラックを観察することによりシリコンウェーハ表面のエッチング代を把握することができてる。このエッチング代を把握することで適性な洗浄条件の設定ができるなどシリコンウェーハの洗浄工程の管理に役立つ。エッチング代を把握することにより、容易に半導体ウェーハ表面の清浄度をモニタリングすることができる。
【0081】
マイクロクラックの溝幅を測定することによりシリコンウェーハ表面のエッチング代を容易に把握できる。
【0082】
マイクロクラックの溝幅の測定は、0.2〜3.0μmの範囲で溝幅を測定するので、より一層再現性高く、容易かつ正確にシリコンウェーハの洗浄工程後のエッチング代を把握できる。
【0083】
マイクロクラックの観察は、マイクロクラックの溝深さを測定して行うので、再現性高く、容易かつ正確にシリコンウェーハの洗浄後のエッチング代を把握することができる。
【0084】
マイクロクラックの観察は、光学顕微鏡または電子顕微鏡により行うので、正確にマイクロクラックの溝幅あるいは溝深さを管理できて、エッチング代を正確に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法およびエッチング代検出方法で管理される半導体ウェーハ面のマイクロクラックのエッチング状態を示す説明図。
【図2】本発明に係わる半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法およびエッチング代検出方法が実施されるシリコンウェーハの製造工程図。
【図3】一般的な研削後のシリコンウェーハ表面の状態を示す説明図。
【図4】一般的な洗浄後のシリコンウェーハ表面の状態を示す説明図。
【図5】本発明に係わる半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法に用いられる電子顕微鏡の概念図。
【図6】本発明に係わる半導体ウェーハ表面のエッチング代検出方法により管理されたマイクロクラック溝幅とエッチング代の相関図。
【符号の説明】
1 半導体ウェーハ
2 破砕層
3 マイクロクラック
w マイクロクラックの溝幅

Claims (2)

  1. 半導体ウェーハの表面処理後に行う洗浄工程の清浄度を管理する半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法において、前記清浄度管理は半導体ウェーハ表面に存在するマイクロクラックを観察して行ない、
    このマイクロクラックの観察は、マイクロクラックの溝幅を測定して行ない、
    このマイクロクラックの溝幅の測定は、0.1〜2.0μmの範囲で溝幅を測定することを特徴とする半導体ウェーハ表面の清浄度管理方法。
  2. 半導体ウェーハの表面処理後に行う洗浄工程によるエッチング代を検出する半導体ウェーハ表面のエッチング代検出方法において、エッチング代検出方法は洗浄後の半導体ウェーハ表面に存在するマイクロクラックを観察して行ない、
    このマイクロクラックの観察は、マイクロクラックの溝幅を測定して行ない、
    このマイクロクラックの溝幅の測定は、0.2〜3.0μmの範囲で溝幅を測定することを特徴とする半導体ウェーハ表面のエッチング代検出方法。
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