JP4128469B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造に使用可能なプラズマ処理装置に係り、特に、半導体ウエハ等の試料を載置するための台を備えたプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマ処理装置に搭載されている保持ステージは、半導体ウエハを載置し固定する機能、半導体ウエハにプラズマを引き込む機能、及び半導体ウエハの温度を制御する機能を担っている。固定は、誘電体を介して電気的に吸着させる静電吸着方式、また、温度制御は保持ステージ本体を冷媒により温調し、かつ保持ステージと半導体ウエハとの間隙(接触面)に伝熱ガス(ヘリウム、アルゴン等)を導入して行う方式が一般的である。このような構造の保持ステージは、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0003】
上記のような保持ステージを搭載したプラズマ処理装置では、半導体素子の高集積化に伴い、要求される加工寸法精度がますます厳しくなってきている。しかも、プラズマ処理装置には、スループット向上、被処理物の大面積化への対応、さらには半導体ウエハへの異物付着低減が要求されている。
【0004】
半導体ウエハへの異物付着では、エッチング中に発生する異物が半導体ウエハ表面に付着するものと、半導体ウエハの裏面(保持ステージとの接触面)に付着するものとがある。特に近年では、半導体ウエハ裏面に付着した異物が、次の工程等で隣接する半導体ウエハ表面に再付着したり、別の半導体ウエハに再付着して、半導体素子の歩留まりを低下させることがあり、裏面異物低減が重要となっている。
【0005】
このような処理中の半導体ウエハの裏面異物を低減する方法としては、例えば、特許文献3に開示されている。この開示例では、半導体ウエハを電極の表面に形成した突起で接触させ、かつ該突起の面積は電極(保持ステージ)面積の1%以下であり、前記突起の高さを1μm以上、10μm以下としている。また、特許文献4の開示例では、半導体ウエハを電極表面に形成した突起にて接触し、かつ該突起が凹状の形状を有した構造としている。さらに、特許文献5では、電極表面に突起を形成し、さらに突起の形状を有する絶縁層が樹脂シートにより覆われている構造の電極が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平4-61325号公報
【特許文献2】
特開平5-234944号公報
【特許文献3】
特開2001-274228号公報
【特許文献4】
特開2001-34103号公報
【特許文献5】
特開平11-220013号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来技術に開示された方法では、半導体ウエハと保持ステージとの接触面積が小さいので、吸着時の接触による摩耗粉や電極表面に存在する異物等の転写によって生じる半導体ウエハの裏面異物を低減できる。
【0008】
しかし、これらの従来技術では、このような微小な面積で接触する複数の構造体で試料を支えた構造での試料の熱伝達の配慮が十分にされておらず、試料の面方向で温度分布を生じてしまい、場所による処理の状態の差異が大きくなって処理の均一性が大きく損なわれるという問題が生じてしまう点については考慮されていなかった。例えば、微小な高さの突起複数が試料と接触してこれを支持する構造において、これらの間の隙間に両者の熱伝達を行うガスを導入する際に、より精密に温度の調節が可能なように供給するする構成については考慮されていなかった。さらに、特許文献3〜5に開示された方法では、吸着膜の詳細な製法が開示されていない。
【0009】
すなわち、上記従来技術では、半導体ウエハの裏面異物を低減するとともに精密な温度の制御が可能にする構成については、考慮が不十分であった。このため、製造する半導体素子の歩留まりが損なわれてしまうと言う問題が生じていた。
【0010】
本発明の目的は、半導体素子の歩留まりを大きく向上することができるプラズマ処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するたの手段】
本発明は上記課題を解決するために、容器内に配置された処理室と、この処理室内に配置され上面にはその上に載せられる半導体ウエハを静電吸着して保持するための吸着膜を有する保持ステージとを備え、前記吸着膜上に保持された前記半導体ウエハを前記処理室内に生起されたプラズマを用いて前記保持ステージ内の電極に高周波を印加しつつ処理するプラズマ処理装置であって、
前記吸着膜は最外周部に配置されたリング部とこのリング部の内側で平滑にされた表面に均等に配置された複数の凸型の突起を備え、前記吸着膜上の中央部分を含む前記吸着膜の半径の異なる3箇所以上の位置に配置され前記吸着膜の表面とこの上に載せられる前記半導体ウエハとの間の空間に伝熱ガスを供給するための導入口を備え、これらの導入口が前記半径の異なる3箇所以上の位置のうち前記中央部分を除く箇所において円周方向に沿って環状に複数配置されたものであって、
前記突起の高さが20μm以下であることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、電極ブロックの表面には溶射で形成された吸着膜があり、該吸着膜表面は断面が円状又は多角形状の凸型の突起と最外周部に略円状からなるリング部を設けた形状からなり、前記吸着膜表面と半導体ウエハとの間隙に伝熱ガスを導入して半導体ウエハの温度を制御する保持ステージを備えたプラズマ処理装置において、 前記伝熱ガスを保持ステージ面上の半径方向の3カ所以上から導入している。
【0013】
このとき、前記保持ステージ表面の凸型の突起の高さは、20μm以下としたプラズマ処理装置により上記課題は解決できる。これにより、半導体ウエハに転写される裏面異物を低減でき、かつ半導体ウエハの温度を高精度に制御できる。
【0014】
さらに、電極ブロックの表面に溶射で形成された吸着膜があり、該吸着膜表面は断面が円状又は多角形状の凸型の突起と最外周部に略円状からなるリング部を設けた形状からなり、前記吸着膜表面と半導体ウエハとの間隙に伝熱ガスを導入して半導体ウエハの温度を制御する保持ステージを備えたプラズマ処理装置において、前記保持ステージ表面の凸型の突起及びリング状の表面は、表面粗さがRa0.8以下としている。これにより、半導体ウエハの吸着力を大きくすることができるとともに、短時間で突起を製作することができる。
【0015】
また、プラズマ処理装置において、前記保持ステージ表面の凸型の突起の表面を円弧状としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるプラズマ処理装置について、図示の実施形態により詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係わるプラズマ処理装置の概要を示す縦断面図である。図2は、図1に示すプラズマ処理装置において半導体ウエハ等処理対象となる試料が搭載される台の構造を示す断面斜視図である。プラズマ処理装置101は、処理室容器103に形成された処理室内102と、処理室容器103の周囲を囲んで配置されたソレノイドコイル111と、試料106を載置する試料台104を備えている。試料例えば半導体ウエハ106は、搬送アーム105で処理室102内に搬出入される。エッチングガスがガス導入孔107から処理室102内に導入され、マグネトロン108で発生させたマイクロ波109が導波管110を通して処理室内102内のガスを含む雰囲気に照射されて、プラズマが生起される。また、ソレノイドコイル111で発生させた磁界によりプラズマの分布と密度とが調節される。処理室容器103は、上記供給される電磁波が透過することができ、さらに内部のプラズマによって起こる反応についても耐久性を備えた部材で構成されており、本実施の形態では石英によって構成されている。試料台104には電源112からの高周波電力が印加される。
【0018】
そして、上記調節と共に、試料台104に電源113から直流電圧を印加して、試料106を試料台104に静電吸着させ、これら試料106の裏側表面と試料台104の表面との間に両者の熱伝達を行うためのHeガスが導入されて試料106の温度が制御されている。また、電源112からの電力を試料台104に供給して高周波を試料106に印加しながらエッチングを行うものである。処理室102の内側は図示されていないガス排気手段によって、プラズマ化したガスや粒子、あるいはこれらと試料106とが反応して生成された反応物の粒子が、試料台104の下方から矢印で示されるように、壁部材120に設けられた開口部を経て排出される。
【0019】
なお、本実施の形態に示すようなプラズマ処理装置において、試料台(保持ステージ)は、その部材の一部が接地されるか或いは電源に接続され、一般に電極と呼ばれている。特に、試料を静電力により保持する機能を備えるものは静電吸着電極と呼ばれている。本明細書では、以下、単に試料台と記載することにする。
【0020】
次に、図2に示すように、上記電極である試料台104はアルミニウム製の電極ブロック1とステンレス製のガイド部材2、ベース部材3、誘電性の部材から構成される吸着膜4、さらに、セラミックス製の電極カバー5から構成されている。例えば、本実施の形態の試料台104では、直径12インチの(約300mm)の半導体ウエハを対象とした場合で、電極ブロック1の直径が320mmで、全体の厚さが約45mmになるように作られている。吸着膜4は試料台(電極)104の表面にその材料が溶射されて形成されたもので、高純度のアルミナセラミックスからなり、本実施の形態ではその厚さは0.1mmである。
【0021】
この吸着膜4の表面上に、半導体ウエハ106が搭載され、試料台104に電力が供給されることで、半導体106が吸着膜4に静電力の作用により吸着されている。本実施の形態では、電力は電極ブロック1に印加されてこの電極ブロック1が電位を持つことで、誘電性部材を有して構成された吸着膜4表面に生じた静電力が生じて、試料106を試料台104に吸着させている。
【0022】
図2に示すように、この吸着膜4の表面には、特定の形状を有する円柱状の突起が形成されている。本実施の形態では、その形状は直径約2mm、高さ20μmとなっている。なお、なお、吸着膜4の材質や厚さは本実施例に限られたものではなく、低抵抗セラミックスの場合は、それに応じて0.1mmから数mmの厚さが選択される。
【0023】
試料台104と半導体ウエハ106との間の熱伝導を行うために供給されるHeガスは、半導体ウエハ106がその表面上に搭載される試料台104の搭載面(吸着膜4の表面)に配置された半径方向の3カ所の伝熱ガス導入口6から導入される。特に、半導体ウエハ106あるいは吸着膜4の半径方向について異なる3カ所あるいはそれ以上の位置に、各々円周方向に沿って複数のHeガスの導入口6が配置されており、ここから上記伝熱ガスであるHeガスが半導体ウエハ106の裏面における圧力が均一となるように供給される。なお、Heガス導入口6は図2に示すように、ガイド部材2とベース部材3との接触面に形成されたHeガス分散路130とつながっている。このガイド部材2とベース部材3との接触面には、ベース部材3の最外周部や試料押し上げ用のピン穴部にOリングが設置され、Heガスがチャンバー内に漏れないようになっている。
【0024】
また、図3に、試料台104の、ガイド部材2とベース部材3との接触面(図2のA−A‘断面)を示す。図3に示すように、Heガス分散路130はリング状を有し、内径側のHeガス導入口6とつながっている。さらに、電極ブロック1の内部には、電極ブロック1の温度を調整するために供給される冷媒が通流する流路7が配置されている。図示していないが、冷媒は温度調整手段である温度コントローラで所定の温度になるよう調整され、所定の温度に保たれた冷媒は、流入口7Aから電極ブロック1内の流路7に流入した後、電極ブロック1内の流路7を通ることで電極ブロック内を螺旋状に通流して排出口7Bから排出し、温度制御装置に戻る。このようにして、試料台104にこの内部を循環するように供給される。
【0025】
このような構造の試料台104は、高電圧を印加することで吸着膜4に生じるクーロン力又はジョンソンランベック力といった静電気作用により半導体ウエハ106を吸着膜4表面に吸着させるものである。高電圧が印加される試料台104の構成として、方式として単極型と双極型とが考えられる。前者の単極型は、試料106と誘電体膜4との間に一様の電位を与えるもので、一方、後者の双極型は試料106と誘電体膜4との間に2つ以上の電位差を与えて使用するものであり、本実施形態では何れの方法でも良い。なお、試料台104には円周上等間隔に複数のピン穴140が設けられ、各ピン穴には、試料台104に半導体ウエハ等の試料106を上下させる押し上げ用のピンが配置される。
【0026】
次に、本実施形態によるプラズマ処理装置101の動作について説明する。プラズマ処理装置101の処理室102内部は、排気手段により内部の気体が排気されて所定の圧力まで減圧される。処理室容器103及び処理室の下部を構成する壁部材120は、減圧された場合の容器内外の圧力差に起因して加わる外力に耐えられるだけ十分な強度を有しているものである。
【0027】
次に、図1に示す処理室容器103内側の試料台104上に、搬送アーム105で半導体ウエハ106を導入する。
【0028】
次に、所定の圧力になるように塩素系やフッ素系のエッチングガスがガス導入孔107から処理室102内に導入され、マグネトロン108で発生させたマイクロ波109が導波管110を通して処理室内102内のガスを含む雰囲気に照射されて、プラズマが生起される。また、処理室容器103の周囲を囲んで配置されたソレノイドコイル111で発生させた磁界によりプラズマの分布と密度とが調節される。処理室容器103は、上記供給される電磁波が透過することができ、さらに内部のプラズマによって起こる反応についても耐久性を備えた部材で構成されており、本実施の形態では石英によって構成されている。
【0029】
そして、上記調節と共に、試料台104に電源113から直流電圧を印加して、試料106を試料台104に静電吸着させ、これら試料106の裏側表面と試料台104の表面との間に両者の熱伝達を行うためのHeガスが導入されて試料106の温度が制御されている。また、電源112からの電力を試料台104に供給して高周波を試料106に印加しながらエッチングを行うものである。処理室102の内側は図示されていないガス排気手段によって、プラズマ化したガスや粒子、あるいはこれらと試料106とが反応して生成された反応物の粒子が、試料台104の下方から→で示されるように排出される。
【0030】
なお、本発明の実施形態によるプラズマ処理装置101では、プラズマをマグネトロン108からのマイクロ波109を用いて生起する例を示したが、本方式に限らず、他の手段によりプラズマを形成してもよい。例えば、マイクロ波以外の周波数帯の電力を供給しても良く、処理室102の形態も平行平板型の電極やコイル上のアンテナ、電極を用いたものでも良い。また、このようなプラズマ処理装置101では、試料106として半導体ウエハのみならず、用途に応じて石英ウエハ等の材料のエッチングにも用いられる。
【0031】
次に、本発明における裏面異物を低減する構成及び伝熱ガスを導入する構成について以下に説明する。
【0032】
試料106の裏面異物は、試料台104に吸着された際の摩耗粉や吸着膜4表面に付着した異物(例えば、鉄、クロム等の重金属)が転写されることによって発生する。このことから、裏面異物を低減する有効な方法は接触面積を小さくすることであると考えられる。その手段として、吸着膜4の表面に凸型の突起を複数形成し、かつこれらを吸着膜4あるいは試料台104の試料106が載置される表面に分散させて形成させて、試料106の全体で均一な力で支持することが考えられる。
【0033】
ところで、前述したようにプラズマ処理装置101では、試料106として半導体ウエハの処理のみならず、用途に応じて石英ウエハなどのエッチングにも用いられる。そのため、試料台104は半導体ウエハの処理のみでなく、石英ウエハ等でも良好にエッチングできることが要求されている。この試料106を良好にエッチングするうえで、上記突起の高さ、つまり試料106の裏面と試料台104の試料載置面の表面との間の隙間の大きさが重要となる。特に、石英ウエハ等の電気抵抗の大きな部材を試料106として用いる場合は、突起の高さが適正にすべき重要なパラメータとなる。たとえば、石英ウエハは電気抵抗が高く、突起が高いと試料台104でバイアスが均一に負荷されず、石英ウエハ面内でエッチングレートが不均一になるという問題が生じてしまう。
【0034】
発明者は、図2、図3に示した本実施の形態に係る突起の高さを10、20、30、50、100μmとした場合の、厚さ1.2mmの石英ウエハの表面に形成したパターンのエッチングについて評価した。その結果、突起の高さが20μm以下であれば、ウエハ表面の処理が良好にエッチングされることを確認された。したがって、試料106の処理の均一さを向上させるためには、突起の高さを20μm以下にすれば良いことが判る。
【0035】
一方、突起の高さが20μm以下とした場合は、半導体ウエハや石英ウエハの裏面に導入したHeガスの圧力が不均一となり、試料106の面方向における温度の不均一さが増大して、ひいてはエッチングの処理速度の不均一さが大きくなるという問題が生じてしまう。以下、この点について説明する。
【0036】
図4に、試料台104の中心からHeガスを導入した際の半導体ウエハ裏面の圧力分布(石英ウエハでも同じ)を示す。この図に示すように、突起の高さが低くなるに伴って、半導体ウエハの外周部での裏面の圧力が低くなり、半導体ウエハ裏面の面方向で圧力の差異が大きくなり圧力値の分布が生じている。図2、図3に示した構造の試料台104に吸着した半導体ウエハの温度は、プラズマから半導体ウエハに伝達される熱(入熱)や、Heガスが充填された間隙の熱通過率、電極ブロック1の熱抵抗、さらに、電極ブロック1を循環する冷媒と電極ブロック1との熱通過率等によって影響される。このため、試料106である半導体ウエハと吸着膜4の間隙に導入したHeガスに圧力分布が生じれば、半導体ウエハの面方向の温度が不均一となり、この場合半導体ウエハの外周部で高くなってしまう。
【0037】
そこで、前述した石英ウエハでのエッチングの実験を行う前に、予め、突起の高さと半導体ウエハの温度分布の関係について検討した。実験は、図2、図3に示した試料台104を用いて、中心からのみ伝熱用のHeガスを導入し、アルゴン(Ar)ガスの雰囲気中でバイアスパワーを500Wとして行った。その結果、300mmの半導体ウエハでは突起の高さが50μm以下になった場合に最外周部の温度が中心に比べ約6℃高くなることが判った。これより、試料台104の表面に配置された突起とこれに支持された半導体ウエハの裏面との間に試料台の中心部から伝熱ガス導入する場合において、突起の高さは50μm以上必要であることが確認された。
【0038】
次に、上記と同様な実験を半導体ウエハの最外周部より導入した場合について実施した。その結果、上記の中央部からHeガスを導入した場合と比べ、最外周から導入する場合は圧力の差が小さく圧力値の分布が生じにくく、半導体ウエハの表面の温度はより均一な分布のものとなった。
【0039】
一方で、Heガスを最外周から導入した場合は、図5に示すように、半導体ウエハ裏面と試料台表面との隙間におけるHeガスの圧力のウエハ面方向での差異が小さくなるための時間を必要とすることが判った。
【0040】
以上の通り、試料106をより均一にエッチングして良好に処理するために、試料台104の試料載置面(吸着膜4の表面)に配置された突起の高さを20μm以下にすることが望ましい。一方で、この場合、伝熱用のHeガスの圧力は半導体ウエハ又は石英ウエハ等の試料106の裏面で不均一になりやすいという知見が得られた。発明者らは、上記知見から、伝熱用のHeガスを試料台104の載置面上に導入する位置に着目して、上記本実施の形態に記載の発明を想起した。
【0041】
すなわち、本実施の形態に示すように、試料台104の半径方向について異なる3カ所の以上の位置で上記Heガスを導入することで、試料106の面方向の温度の均一性を向上させ、試料106の処理における装置の温度信頼性を著しく向上できる。本実施の形態では、図2、図3に示す通り、吸着膜4の中央部分(試料の中央部分)を含む半径方向の3カ所に伝熱用ガスの流出口6が設けられている。このうち、中央部分を除く流出口6は、円周方向に沿って環状に複数個設けられている。
【0042】
次に、吸着膜4表面の突起状の製法について説明する。吸着膜4は焼結セラミックや溶射等により形成されるのが一般的である。溶射とはセラミック等の素材(例えば10〜50μmのセラミックス粒子)を高温に加熱して半溶融の状態で吹き付けて形成する方法で、焼結セラミックスに比べ施工時間を短くすることができ、ハンドリング性も容易であるので製造コストを低くすることができる。また、溶射された吸着膜はミクロ的にはポーラスであり、その結果、電極ブロックとの熱膨張係数の差による熱応力を小さくすることができる。さらに、そのポーラスな特性のため、容易に加工を施すことができる。たとえば、ブラストによる加工では、焼結セラミックスに比べ加工速度が2〜5倍速いことを確認している。
【0043】
次に、図6〜図8で、Heガス導入口6の製法について説明する。まず、図6に、Heガス導入口に6用いたパイプ600の断面を示す。パイプは内径200μm、外径500μmの石英製パイプ602であり、その外表面には、厚さ15μmのポリイミド樹脂604が被覆されている。このパイプ600は、一般に引き抜等によって加工される。
【0044】
次に、電極ブロック1に、このパイプ600の直径とほぼ等しい530μmの穴を加工後、約250℃に電極ブロック1を加熱して、この穴にパイプを挿入した。この工程は、いわゆる、焼きばめ処理にあたる。焼きばめ処理により、パイプ600と電極ブロック1が強固に固定されるとともに、パイプ表面の樹脂604が、電極ブロック1を冷却した際の応力を緩和し、かつ気密性を確保する。
【0045】
なお、パイプ表面の樹脂604の材質や厚さは、本実施例のものに限らす、例えばフッ素樹脂でも良い。
【0046】
次に、図8に、パイプ挿入後の加工手順、図9に突起状の膜の加工を示す。
【0047】
まず、図8の(A)に示すように、電極ブロック1にパイプ600を挿入後、図8の(B)に示すように、パイプ表面の穴部に接着剤802を塗布した。次に、接着剤の硬化後、(C)に示すように、表面に溶射により誘電体膜4を形成し、さらに(D)に示すように、その表面を平滑に研磨した。
【0048】
その後、誘電体膜4の表面にフェノール系の厚さ100μmの樹脂フィルム8を貼り付けた。なお、樹脂フィルム8の表面には、異物の発生を抑制するために接着剤は塗布していない。この樹脂フィルム8は、レジストと同様に露光によりパターンが形成できる。
【0049】
樹脂フィルム8を貼り付けた後、図9の(a)、(b)に示すように、直径10μmのアルミナ粒子9を突起の高さが20μmになるまで圧縮空気で吹き付けた。この加工法は一般にブラストと呼ばれる方法である。加工後、樹脂フィルム8を剥がせば、図9(c)に示す形状になる。
【0050】
以上の工程が本実施例に示した電極Pの加工法である。このような樹脂フィルムを用いたブラスト加工においては、樹脂フィルム8の密着性が問題となる。
【0051】
図10に、溶射で形成した吸着膜表面の粗さと樹脂フィルムの密着力との関係を示す。同図に示すように、吸着膜表面の粗さをRa0.8以下とすれば良好に接着できることがわかる。溶射膜表面をRa0.8以下で密着力が高くなるのは、接触面積に影響するためである。すなわち、樹脂フィルム8は静電気力と若干の粘着力により吸着しているためである。
【0052】
ここで、密着性を確保するために樹脂フィルムに接着剤を塗布する方法が考えられるが、異物低減のためには接着剤を塗布することは好ましくない(洗浄にも時間を要する)。したがって、溶射で形成した吸着力表面の粗さは、加工上の点からRa0.8以下とすれば良い。なお、静電吸着力は表面粗さが小さいほどその吸着力及び残留吸着力が大きいので、突起の面積は吸着特性と加工性を考慮して、Ra0.8以下で任意に選定すれば良い。
【0053】
次に、突起状の表面形状を有する吸着膜4を溶射で製法した場合の効果について説明する。図11に溶射にて製作した吸着膜の状態の概念図を示す。同図に示すように、溶射にて製作した吸着膜の組織は、微少な粒子10が層状になった様相を示す。そのため、粒子10間にはマイクロクラック800を生じており、ひずみを緩和する働きがある。たとえば、プラズマ放電し電極Pにバイアスを印加しているエッチング中には、半導体ウエハWを介して電極Pが加熱(入熱)されるので、電極P内に温度分布が生じ熱応力が発生する。この時、吸着膜を焼結セラミックで製作した場合は、突起状の角部には大きな熱応力が生じ、最悪の場合は異物の発生源又はクラック(耐電圧の低下)を生じる。しかし、溶射法で製作した場合は、製法時にマイクロクラック800が生じているので発生する熱応力は小さくなり焼結セラミックのような問題は生じない。直径340mmのアルミニウム表面に厚さ0.5mmの膜を、焼結セラミックス(低融点はんだでろう付け)及び溶射(直接形成)それぞれで製作した試験片の温度と耐電圧の関係を調べた結果、焼結セラミックスでは120℃以上にて耐電圧が著しく低下することを確認している。
【0054】
以上のように、特に複雑な突起を有する電極では溶射とブラストとの組合せにより、その加工時間の効果を最大限引き出せる。また、溶射法で製作した複雑な突起の形状を有する吸着膜は、耐熱性にも優れ信頼性が高い。さらに、加工に際しては、樹脂フィルムを良好に密着するために表面粗さに配慮すべきである。
【0055】
上記本実施の形態では、電極ブロックの表面に溶射により形成した吸着膜があり、該吸着膜表面は断面が円状又は多角形状の凸型の突起と最外周部に略円状からなるので、半導体ウエハとの接触面積を小さくするこができ、かつ伝熱ガスを保持ステージ面上の半径方向の2カ所以上から導入しているので、半導体ウエハ裏面の圧力が均一となり所定の圧力に制御することができる。また、前記凸型の突起の高さを20μm以下としているので、電気抵抗の高い石英ウエハ等でも問題なく、均一にエッチングができる。また、表面粗さをRa0.8以下としているので、接着剤を用いない樹脂フィルムなどを用いて、容易に加工を施すことができ、試料台のコストを充分に低くすることが可能となる。
【0056】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、半導体素子の歩留まりを大きく向上することができるプラズマ処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプラズマ処理装置の一実形態を示す説明図である。
【図2】本発明のプラズマ処理装置における静電吸着電極の一実形態を示す斜視図である。
【図3】図2のA−A‘断面を示す図である。
【図4】静電吸着電極の中心のみから伝熱ガスを導入した場合の半導体ウエハ裏面の圧力分布を示す説明図である。
【図5】静電吸着電極の外周のみから伝熱ガスを導入した場合の半導体ウエハ裏面の圧力変化を示す説明図である。
【図6】本発明の一実形態になる静電吸着電極のHeガス導入口の製法を説明する図である。
【図7】本発明の一実形態になる静電吸着電極のHeガス導入口の製法を説明する図である。
【図8】本発明の一実形態になる静電吸着電極のHeガス導入口の製法を説明する図である。
【図9】静電吸着電極の表面を突起状に加工する方法の説明図である。
【図10】静電吸着電極表面の吸着膜とフィルム樹脂との密着力を示すグラフである。
【図11】溶射にて製作した吸着膜の状態の様相を示す概念図である。
【符号の説明】
S…静電吸着電極、P…プラズマ処理装置、W…半導体ウエハ、1…電極ブロック、2…ガイド部材、3…バース部材、4…吸着膜、5…電極カバー、6…伝熱ガスの導入口、7…冷媒の流路、7A…冷媒の流路入り口、7B…冷媒の流路排出口、8…樹脂フィルム、9…アルミナ粒子、10…粒子、101…プラズマ処理装置、102…処理室、103…処理室容器、104…試料台、105…搬送アーム、106…試料、107…ガス導入孔、108…マグネトロン、109…マイクロ波、110…導波管、111…ソレノイドコイル、112…電源、113…電源、600…パイプ。

Claims (3)

  1. 容器内に配置された処理室と、この処理室内に配置され上面にはその上に載せられる半導体ウエハを静電吸着して保持するための吸着膜を有する保持ステージとを備え、前記吸着膜上に保持された前記半導体ウエハを前記処理室内に生起されたプラズマを用いて前記保持ステージ内の電極に高周波を印加しつつ処理するプラズマ処理装置であって、
    前記吸着膜は最外周部に配置されたリング部とこのリング部の内側で平滑にされた表面に均等に配置された複数の凸型の突起を備え、前記吸着膜上の中央部分を含む前記吸着膜の半径の異なる3箇所以上の位置に配置され前記吸着膜の表面とこの上に載せられる前記半導体ウエハとの間の空間に伝熱ガスを供給するための導入口を備え、これらの導入口が前記半径の異なる3箇所以上の位置のうち前記中央部分を除く箇所において円周方向に沿って環状に複数配置されたものであって、
    前記突起の高さが20μm以下であるプラズマ処理装置。
  2. 前記凸型の突起及びリング部の表面は、表面粗さがRa0.8以下である請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記突起の表面が円弧状の形状を備えた請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
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