JP4128426B2 - 電動ファンモータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両のラジエータを冷却するためのファンを駆動する電動ファンモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車や2輪車等のラジエータを冷却するためのファンを駆動する電動ファンモータでは、ロータがハウジングに回転可能に収容されており、このハウジングから突出すると共にロータと一体に回転する出力軸の先端にファン部材が固定されている。そして、電動ファンモータが作動してファン部材が回転するとラジエータが冷却される。
【0003】
電動ファンモータは、車両における水溜り等を走行する際に水没等によって被水する部位に配置されるため、出力軸廻りにシール部材を設け、ハウジング内への浸水を防止している。このような防水構造については、従来より種々の工夫がされている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような防水構造を有するモータの一例を図2に基づいて説明する。図2に示す電動ファンモータ100では、ハウジング102内にロータ104が回転可能に収容されている。具体的には、ハウジング102はハウジング本体106とエンドハウジング108とで構成されており、このハウジング本体106とエンドハウジング108とで形成する空間内にセンタピース110とプリントコイル112とで構成されるロータ104を収容している。プリントコイル112はセンタピース110の長手方向中央部における外周部に固着している。
【0005】
また、センタピース110の軸心部には、出力軸114が貫通して固着されている。出力軸114の一端部は、エンドハウジング108に保持された軸受116によって回転自在に支持されている。一方、出力軸114の他端部は、ハウジング本体106の軸心部に設けられた開口部106Aからハウジング102の外部に突出している。この出力軸114のハウジング102から突出した部分が図示しないファン部材に接続されるようになっている。ハウジング本体106の開口部106Aは、該ハウジング本体106の軸心部から軸線方向に突設された円筒部118の先端に設けられており、この円筒部118の内側に保持された軸受120が出力軸114の中間部を回転自在に支持している。すなわち、ロータ104は、軸受116、120及び出力軸114を介してハウジング102に回転自在に支持されている。
【0006】
さらに、ハウジング本体106及びエンドハウジング108には、それぞれプリントコイル112と対向するようにマグネット122が固定配置されている。また、エンドハウジング108には、スプリング124の付勢力によってプリントコイル112に圧接するブラシ126が保持されている。これにより、ブラシ126を介してプリントコイル112に給電すると、該プリントコイル112には磁界が発生し、この磁界がマグネット122の磁界と作用してプリントコイル112に回転トルクが発生する。この回転トルクによって、電動ファンモータ100では、ロータ104が出力軸114と共に回転する構成である。
【0007】
そして、ハウジング102を構成するハウジング本体106の円筒部118の外周部には、円筒状部材128が圧入によって嵌着されている。この円筒状部材128は、円筒部118に嵌着された状態で該円筒部118の開口部106A側端部よりも突出している。この円筒状部材128の突出部分における内周面と出力軸114の外周面との間には、オイルシール130が挿設されている。これにより、仮に電動ファンモータ100が完全に水没しても、オイルシール130によって、出力軸114を突出させる開口部106Aからハウジング102内への浸水、直接的には開口部106A(ファン部材)側の軸受120への被水が防止される構成である。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−307552号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の電動ファンモータ100では、オイルシール130を保持するために、ハウジング本体106の円筒部118に別部品である円筒状部材128を嵌着する構成であるため、部品点数及び組付工数が多いという問題があった。また、特許文献1に記載された構成でも、同様に別部材であるリテイナによってシール部材を保持するようになっており、部品点数及び組付工数が多いという問題があった。
【0010】
また、単に円筒状部材128を円筒部118に圧入するのみでは、円筒部118及び円筒状部材128の寸法誤差や圧入による変形等によって円筒状部材128が出力軸114に対し芯ズレするため、オイルシール130の出力軸114に対する芯ズレを防止する(芯出しする)ために、上記圧入後でオイルシール130の組付前に円筒状部材128の内周面に切削等の加工を施す必要があった。
【0011】
本発明は、上記事実を考慮して、ハウジング内への浸水を防止する機能を維持しつつ部品点数及び組付工数を削減することができる電動ファンモータを得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る電動ファンモータは、ロータを回転可能に収容するハウジングと、前記ハウジングと固定されたシャフトと、前記ロータに筒状に形成されると共に、前記シャフトが軸芯部に挿通され、前記シャフトに軸受を介して回転可能に支持されたセンタピースと、前記軸受を前記シャフトの軸線方向に支持するフランジ部と、前記ハウジングの開口部から突出した出力軸とを備えて構成され、前記ロータに固定された出力部材と、円筒状に形成されると共に、前記ハウジングにおける前記開口部の縁部から前記出力軸の軸線方向に沿って一体に延設され、該出力軸を挿通させる筒状部と、前記出力軸の外周面と前記筒状部の内周面との間に設けられたシール部材と、を備えている。
【0013】
請求項1記載の電動ファンモータでは、ハウジング内にロータが回転可能に収容されており、該ロータと一体に回転する出力軸がハウジングの開口部を挿通して該ハウジング外に突出している。この出力軸におけるハウジング外に(筒状部よりも)突出した部分に、例えばラジエータ冷却用のファン部材が接続される。そして、出力軸がロータと共に回転すると、該出力軸に接続されたファン部材が回転してラジエータが冷却される。
【0014】
また、ハウジングの開口縁部から延設された筒状部には出力軸が挿通しており、互いに対向する筒状部の内周面と出力軸の外周面との間に設けられたシール部材が、出力軸を外部に突出させるための開口部からハウジング内への浸水を防止している。
【0015】
ここで、シール部材がハウジングの筒状部と出力軸との間に設けられているため、換言すれば、シール部材を保持するための筒状部がハウジングと一体に形成されているため、従来のようにハウジングとは別部品である円筒状部材をハウジングに取り付けることなくシール部材を保持することができる。すなわち、シール部材を保持するための部品点数が少なく、組付工数も削減される。
【0016】
また、単にハウジングから延設された筒状部によってシール部材を保持するため、従来の如く円筒部に筒状部材を圧入によって嵌着するために問題となる2部材の寸法誤差の累積や圧入に伴う変形等がなく、シール部材の出力軸に対する許容できない芯ズレが生じ難い。このため、シール部材の組付前に筒状部の内周面を切削等によって仕上げる工程を不要とすることもできる。
【0017】
このように、請求項1記載の電動ファンモータでは、ハウジング内への浸水を防止する機能を維持しつつ部品点数及び組付工数を削減することができる。
【0018】
請求項2記載の発明に係る電動ファンモータは、請求項1記載の電動ファンモータにおいて、前記ハウジングは、金属材より成り、プレス加工によって前記筒状部が一体に形成されている、ことを特徴としている。
【0019】
請求項2記載の電動ファンモータでは、通常磁路を形成するためのヨークを兼ねるハウジングが金属材にて構成されており、このハウジングには、低コスト(材料コスト及び加工コスト)で高い寸法精度が得られるプレス加工によって筒状部が一体に形成されている。このため、筒状部の寸法精度(内周面の真円度)が高く、該筒状部内でシール部材が出力軸に対し芯ズレすることなく適正に保持され、低コストでハウジング開口部の良好なシール性が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係る電動ファンモータ10について、図1に基づいて説明する。
【0021】
図1には、電動ファンモータ10が断面図にて示されている。この図に示される如く、電動ファンモータ10は、ロータ12と、ロータ12に固定される出力部材14と、出力部材14の出力軸16を開口部18Aから外側に突出させた状態でロータ12を回転可能に収容するハウジング18と、出力軸16とハウジング18との間に配設され開口部18Aをシールするオイルシール20とを主要構成要素として構成されている。以下、この順に説明する。
【0022】
ロータ12は、センタピース22と、センタピース22に固定されたプリントコイル24とを備えて構成されている。センタピース22は、略筒状に形成されており、その軸芯部に挿通されたシャフト26に軸受28、30を介して回転可能に支持されている。なお、軸受28、30は、センタピース22内の互いに異なる端部近傍に収容されて該センタピース22を支持している。
【0023】
プリントコイル24は、略円板状に形成され、その軸芯部に形成された取付孔にセンタピース22を挿通させた状態で、該センタピース22の軸方向中央部における外周部に固着されている。すなわち、プリントコイル24は、センタピース22と一体にシャフト26の軸芯廻りに回転するようになっている。
【0024】
出力部材14は、出力軸16と、出力軸16の一端部に一体に設けられたフランジ部32とを備えて構成されている。出力軸16は、その根元部分が円柱状に形成されてシール嵌合部16Aとされると共に、その先端部がおねじ部16Bとされている。また、出力軸16におけるシール嵌合部16Aとおねじ部16Bとの間の中間部が断面視で非円(回り止め)形状とされたファン嵌合部16Cとされており、さらにシール嵌合部16Aとファン嵌合部16Cとの間には鍔部16Dが径方向外側に延設されている。
【0025】
この出力軸16には、エンジン冷却用のファン部材(図示省略)が固定されるようになっている。具体的には、ファン嵌合部16Cに回り止め状態で嵌合したファン部材を、おねじ部16Bに螺合したナット(図示省略)と鍔部16Dとの間に挟持して固定する構成である。
【0026】
一方、フランジ部32には、周方向に等間隔で複数の透孔32Aが設けられている。各透孔32Aは、センタピース22の軸受28側の端面22Aに開口して設けられた複数のねじ孔22Bにそれぞれ対応している。そして、フランジ部32は、各透孔32Aを貫通してねじ孔22Bにねじ込まれたボルト34の頭部34Aとセンタピース22の端面22Aとの間に挟持されて該センタピース22に固定されている。
【0027】
これにより、出力部材14がロータ12に同軸的に固定され、該出力部材14の出力軸16(ファン部材)がロータ12と一体にシャフト26の軸芯廻りに(シャフト26と同軸的に)回転する構成である。なお、出力部材14は、センタピース22への固定状態で、そのフランジ部32がセンタピース22の端面22A側の開口を閉塞している。すなわち、センタピース22をシャフト26に支持するための軸受28が出力部材14によってカバーされている。
【0028】
ハウジング18は、ハウジング本体36とエンドハウジング38との接合によって構成されている。ハウジング本体36は、略有底円筒状に形成され主にセンタピース22のプリントコイル24よりも端面22A側部分及び出力部材14の一部を収容するカバー部40と、カバー部40よりも大径の略有底短円筒状に形成され主にプリントコイル24及びマグネット54(後述)を収容するヨーク部42とを備えている。
【0029】
ヨーク部42は、その底部42Aの中央部においてカバー部40と連通している。換言すれば、ヨーク部42の底部42Aがカバー部40のヨーク部42側の開口端から径方向外側に延設されている。このハウジング本体36は、金属材より成り、プレス加工によって全体として一体に形成されている。
【0030】
また、カバー部40におけるヨーク部42と反対側に位置する底部40Aには、出力軸16を挿通させて外部に突出させる開口部18Aが設けられている。この開口部18Aの縁部からはシール保持部44が一体に延設されているが、これについては後述するオイルシール20と共に説明する。
【0031】
エンドハウジング38は、ハウジング本体36側に開口する略カップ状に形成され軸芯部に位置する保持部46と、保持部46の径方向外側に延設されヨーク部42に対応した径を有する円板(ドーナツ)状のヨーク部48と、保持部46の周方向の一部における径方向外側にヨーク部48を一部切り欠いて連設されたブラシ保持部50とが一体に形成されている。
【0032】
このエンドハウジング38は、ハウジング本体36と同様の金属材より成り、プレス加工によって全体として一体に形成されている。そして、エンドハウジング38は、そのヨーク部48がハウジング本体36のヨーク部42と接合されて、該ヨーク部42の開口端を閉塞してハウジング本体36に固定されている。
【0033】
保持部46の軸芯部には、貫通孔52Aを有するボス部52が一体に設けられておいる。このボス部52(貫通孔52A)は、シャフト26におけるセンタピース22の軸受30側の端部から突出した大径部26Aに嵌合した状態で固定されている。すなわち、ハウジング18がシャフト26に固定されており、該シャフト26に回転可能に支持されたロータ12はハウジング18内に回転可能に収容されている。
【0034】
ヨーク部48の内面には、マグネット54が固定されている。マグネット54は環状に形成されると共にプリントコイル24と同軸的に配置されており、該プリントコイル24と所定間隔だけ離間して対向している。すなわち、マグネット54とプリントコイル24との間には所定間隔のエアギャップが形成されている。一方、プリントコイル24とハウジング本体36のヨーク部42内面との間にも別途所定距離のエアギャップが形成されている。また、マグネット54は、その周方向にS極とN極とが交互に着磁されている。
【0035】
そして、エンドハウジング38のブラシ保持部50には、長手方向一端部がプリントコイル24の板面に対向して開口したブラシホルダ56が固定されており、ブラシホルダ56にはブラシ58が長手方向に移動可能に収容されている。ブラシホルダ56は、樹脂材等の絶縁材料にて構成されている。また、ブラシホルダ56の閉塞された長手方向他端部とブラシ58との間にはスプリング60が配設されており、ブラシ58は、スプリング60の付勢力によってプリントコイル24に圧接している。このブラシ58には、外部から駆動電流が供給されるようになっている。
【0036】
以上により、本実施の形態係る電動ファンモータ10は、所謂プリントモータとされており、ブラシ58を介してプリントコイル24に給電すると、該プリントコイル24に磁界が発生し、この磁界がマグネット54の磁界と作用してプリントコイル24に回転トルクが発生するようになっている。そして、この回転トルクによって、電動ファンモータ10では、ロータ12が出力軸16と一体に回転する構成である。
【0037】
また、ハウジング本体36とエンドハウジング38とが接合して構成されたハウジング18には、これらのハウジング本体36とエンドハウジング38とを共に貫通する取付孔62が設けられており、車体への取付用とされている。具体的には、電動ファンモータ10は、車両におけるラジエータの近傍に配置され、取付孔62に挿通されるボルト等によって車体に固定される。
【0038】
さらに、ハウジング18を構成するハウジング本体36のヨーク部42の外周部には、外気温とハウジング18内の内部温度との差による圧力差を生じさせないための呼吸孔64が設けられている。すなわち、呼吸孔64は、電動ファンモータ10の作動に伴う発熱や外気温の上昇によってハウジング18内の空気が膨張しても該空気を外部に逃すことによってハウジング18内外の圧力を一定に保つようになっている。この呼吸孔64には筒状のホースジョイント部材66が連通状態で取り付けられており、ホースジョイント部材66には図示しない配管ホースの一端部が接続されるようになっている。配管ホースの他端部は車両における浸水或いは被水しない部位に下向き乃至水平向きで配置され、呼吸孔64からハウジング18内への浸水を防止する構成である。
【0039】
そして、上記の通り、ハウジング18における出力軸16を貫通させる開口部18Aは、本発明におけるシール部材としてのオイルシール20によってシールされるようになっている。以下、具体的に説明する。
【0040】
ハウジング18を構成するハウジング本体36における開口部18Aの縁部からは、略円筒状に形成された本発明における筒状部としてのシール保持部44が該ハウジング18の外側に向けて一体に延設されている。このシール保持部44は、上記の通りプレス加工によってハウジング本体36に一体に形成されており、その加工精度(内周面の真円度)が高い。すなわち、ハウジング本体36は、カバー部40と、ヨーク部42と、シール保持部44とが、プレス加工によって一体にかつ精度良く形成されている。
【0041】
このシール保持部44は、ハウジング18がシャフト26に固定された状態で、該シャフト26と同軸的に配置されるようになっている。すなわち、シール保持部44は、シャフト26の軸芯廻りに回転する出力軸16と同軸的に配置される(出力軸16の軸線方向に沿って延設される)構成である。また、シール保持部44は、その内周面が出力軸16のシール嵌合部16Aの外周面と対向すると共に、その開口端44Aから出力軸16の鍔部16Dよりも先端側部分(おねじ部16B、ファン嵌合部16C、鍔部16D)を突出させるように、その長さが決められている。
【0042】
そして、このシール保持部44の内周面と出力軸16のシール嵌合部16Aの外周面との間には、ゴム等の弾性材料より成るオイルシール20が配設されている。具体的には、オイルシール20は、その外周部がシール保持部44の内周面に圧接されると共に、その内周部が出力軸16のシール嵌合部16Aの外周面に圧接されている。これにより、オイルシール20によって、開口部18Aからハウジング18内への浸水が防止される構成である。
【0043】
また、上記の通りハウジング18には呼吸孔64が設けられているため、ハウジング18内の圧力が外部の圧力よりも低くなることがなく、オイルシール20設置部位やハウジング本体36とエンドハウジング38との接合部等における吸気作用に伴うハウジング18内への浸水も防止される構成である。
【0044】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0045】
上記構成の電動ファンモータ10では、ブラシ58を介してプリントコイル24に駆動電流が供給されて該プリントコイル24に磁界が発生すると、この磁界がマグネット54の磁界と作用してプリントコイル24に回転トルクが発生し、この回転トルクによってロータ12が出力軸16と一体に回転する。これにより、出力軸16に接続されたファン部材が回転し、ラジエータが冷却される。
【0046】
この電動ファンモータ10は、車両における水溜りの走行時に完全に水没したり雨水等が被水したりする場合のある位置に配置されるが、このように完全に水没等したりしてハウジング18の外面に被水した場合でも、オイルシール20によって、ハウジング18における出力軸16を突出させる開口部18Aから該ハウジング18内への浸水が防止される。そして、センタピース22を支持する開口部18A(ファン部材)側の軸受28は、出力部材14のフランジ部32によってカバーされており、被水が確実に防止されている。
【0047】
ここで、出力軸16のシール嵌合部16Aの外周面との間でオイルシール20を保持するシール保持部44が、ハウジング18を構成するハウジング本体36に一体に形成されているため、従来のようにハウジングとは別部品である円筒状部材をハウジングに取り付けることなくオイルシール20を保持することができる。すなわち、オイルシール20を保持するための部品点数が少なく、組付工数も削減される。
【0048】
また、シール保持部44がプレス加工によって精度良く形成されているため、オイルシール20の組付前にシール保持部44の内周面を切削等によって仕上げたりする工程が不要である。すなわち、ハウジング本体36と一体のシール保持部44が精度良く形成されているため、従来の如くオイルシール130を保持する円筒状部材128をハウジング102の円筒部118に圧入によって嵌着する構成では問題となる2部材の寸法(加工)誤差の累積や圧入に伴う変形等がなく、上記切削等の加工を施すことなく、オイルシール20の出力軸16に対する芯ズレが防止される。
【0049】
このように、本実施の形態に係る電動ファンモータ10では、ハウジング18内への浸水を防止する機能を維持しつつ部品点数及び組付工数を削減することができる。
【0050】
そして、上記部品点数の削減によって部品管理が容易となり、組付工数の削減及び加工工程の省略によって電動ファンモータ10の生産性が向上する。また、ハウジング本体36を一体に形成するプレス加工は、例えば削り出しやダイカスト等と比較して低コストである。これらにより、電動ファンモータ10は、防水性能を維持しつつ、低コスト化が図られる。
【0051】
なお、上記の実施の形態では、電動ファンモータ10がプリントモータである好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、ハウジング本体36にシール保持部44を一体に設ける防水構造を如何なる形式の電動ファンモータに適用しても良い。したがって、例えば、電動ファンモータ10は、コアにコイルを巻装したアーマチャが筒状のヨーク内で回転するDCモータとしても良い。また、図2に示した従来の電動ファンモータ100におけるハウジング本体106(円筒部118)に、本発明におけるシール保持部44を一体に設けることも可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電動ファンモータを示す断面図である。
【図2】従来の電動ファンモータを示す断面図である。
【符号の説明】
10…電動ファンモータ、12…ロータ、16…出力軸、18…ハウジング、18A…開口部(ハウジングの開口部)、20…オイルシール(シール部材)、36…ハウジング本体(ハウジング)、44…シール保持部(筒状部)

Claims (2)

  1. ロータを回転可能に収容するハウジングと、
    前記ハウジングと固定されたシャフトと、
    前記ロータに筒状に形成されると共に、前記シャフトが軸芯部に挿通され、前記シャフトに軸受を介して回転可能に支持されたセンタピースと、
    前記軸受を前記シャフトの軸線方向に支持するフランジ部と、前記ハウジングの開口部から突出した出力軸とを備えて構成され、前記ロータに固定された出力部材と、
    円筒状に形成されると共に、前記ハウジングにおける前記開口部の縁部から前記出力軸の軸線方向に沿って一体に延設され、該出力軸を挿通させる筒状部と、
    前記出力軸の外周面と前記筒状部の内周面との間に設けられたシール部材と、
    を備えた電動ファンモータ。
  2. 前記ハウジングは、金属材より成り、プレス加工によって前記筒状部が一体に形成されている、ことを特徴とする請求項1記載の電動ファンモータ。
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