JP4127644B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置に関し、特に、除電手段が正常に動作しているか否かを判別する機能を有する画像形成装置に関するものである。提供する。なお、本発明の画像形成装置としては、複写機、プリンタ(LEDプリンタ、レーザビームプリンタ、プリンタ等)、あるいはファクシミリ等、およびそれらのカラー装置が含まれる。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子写真方式を用いた画像形成装置は、例えば特許文献1に示すように、像担持体となる電子写真感光体およびこの電子写真感光体に作用するプロセス手段(帯電、露光、現像、転写、除電、定着等)を有し、これらのプロセス手段を用いて電子写真感光体から用紙への転写を繰り返すことによって印字処理を行なっている。
【0003】
【特許文献1】
特許第3261027号公報
【0004】
これらの一連のプロセス手段において、その中の1つにでも故障や不具合等の異常があると当然のことながら十分な印字品質は得られないために、従来からプロセス手段の異常を検知する様々な方法が知られている。例えば、除電手段の異常検知を行う場合に、従来から除電手段に流れ込む電流値を検知し、電流値が少ない時に断線と判断する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のように除電手段に流れ込む電流値を検知する場合、その電流値を検知するための専用の回路が必要となり、部品点数が増え、コストアップにもなってしまうという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、像担持体と、像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、帯電された像担持体の表面に画像のドットを形成する露光手段と、像担持体にトナー像を現像する現像手段と、像担時体に現像されたトナー像を用紙に転写する転写手段と、像担持体の電荷を除電する除電手段と、用紙を転写位置まで搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬送される用紙の搬送位置によって帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、および除電手段の動作を制御して印字処理を行う制御手段と、を備えてなる画像形成装置において、メインモータの駆動開始とともに除電手段を動作させ、その後に帯電手段を動作させた後、用紙の先端が転写位置に達する時点から前記像担持体上の前記帯電手段に対応する位置が前記転写位置に到達するまでの時間分を溯った時点を基点とし、該基点以降に前記除電手段による除電がされる前にすでに前記帯電手段により帯電がされている部分について前記帯電手段の動作を所定時間停止して、該所定時間に対応する帯電停止電位部に現像バイアス及び転写バイアスを印加して現像及び転写することで印字処理を行うことにより除電手段の異常を検査する画像形成装置としたものである。
【0007】
このような構成により、テスト印字として上述の印字処理を行うことで、前記除電手段の動作確認をテスト印字された用紙を目視することで行うことができるようになる。
【0008】
【発明の実施形態】
以下に図面を用いて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される画像形成装置の一実施例を示し、図上時計回りに回転する像担持体(感光体ドラム)1の周囲に、その回転方向に沿って帯電器2、現像器4、転写ローラ5、クリーニング器6、及び除電器7が配設されている。
【0009】
現像器4には、現像ローラ41が配設され、現像ローラ41の表面は像担持体1の表面と所定間隔離間している。そして、現像器4は不図示のトナーコンテナから適宜所定量のトナーが供給可能に構成されている。
【0010】
像担持体1の上部には像担持体1の表面に画像のドットを形成する露光手段としての光学伝送機構3が設けられ、光学伝送機構3は図示しないレーザ光源からのレーザ光をポリゴンミラー、反射ミラーを介して帯電器2と現像ローラ41との間の像担持体1表面に画像ドットを結像する光学系として構成している。
【0011】
また、特許文献2と同様に、画像形成装置の下部には、後述する装置全体を制御する制御回路が収納される基部が設けられ、基部の上側には給紙カセットが外部から着脱可能に配置され、給紙カセットには転写前の用紙が載置され、制御回路の指令により適宜載置された用紙を用紙先端検知手段8およびレジストローラ9まで搬送可能に構成されている。また、転写ローラ5の搬送方向下流側には、定着手段があり、像担持体1と転写ローラ5の間を通過した用紙Pは定着手段により定着される。そして、定着後の用紙は、搬送ローラにより装置外に排紙される。
【0012】
【特許文献2】
特開平10−254231号公報
【0013】
次に、具体的な構成およびプロセス条件について説明すると、像担持体1は、電荷発生材と電子輸送材および正孔輸送材を樹脂バインダー中に分散させた感光層を略φ30のアルミ管に塗工してなる分散型の単層感光体ドラムとし、図上時計周りに線速略93mm/sで回転させる。帯電器2は、スコロトロン帯電器とし、440Vに一様に帯電させる。光学伝送機構3は、レーザ光ユニットとし、波長780nm、光量1.0μJ/cm2のレーザ光を照射し静電潜像を形成する。
【0014】
また、現像ローラ41を磁石体を内包したアルミスリーブとし、アルミスリーブ上へDC330Vに振幅1.65kV、周波数2.4kHz、DUTY比50%の矩形波を重畳した現像バイアスを印加して静電潜像へ現像する。このときのドラムとアルミスリーブのギャップは0.3mmとした。
【0015】
像担持体1上に現像されたトナーは、−800V〜1200VDCを印加した転写ローラ5によって用紙に転写される。このとき転写されずに像担持体1上に残った残留トナーは、クリーニング器6の像担持体1に圧接したゴムブレード61によってクリーニングされる。ゴムブレード61は、硬度65°のウレタンゴムを用い、厚み、自由端、くいこみ量を調整して、像担持体1に対する圧接力が17g/cmとなるように調整した。
【0016】
次に、制御回路の構成について説明する。
図2は、プロセスタイミングを決定するための制御回路を示す。エンジン制御装置11がコントローラ10からプリント信号を受けると、駆動・給紙手段12を介して駆動及び給紙を開始する。また、このとき略同時期に高圧発生手段14を介して帯電器2に所定の電圧を印加すると共に除電器7をオンにする。次に、用紙先端検知手段8が用紙の先端を検知すると、所定の時間を計測し、高圧発生手段14を介して画像形成手段15に所定の電圧を随時印加する。なお、画像形成手段15は、像担持体1やプロセス手段など、印字処理する際に動作させる手段を示すものとする。なお、本実施例は、用紙先端検知手段8により用紙先端の検知を行ったが、給紙動作からの時間経過カウントによりソフト的に用紙先端の到達を判断するようにしてもよい。
【0017】
図3は、本発明の画像形成装置の画像形成手段15におけるそれぞれのタイミングを示すものである。通常印字時は、実線で示すタイミングで画像形成を行う。すなわち、駆動開始(メインモータON)とともに除電器7を動作させ、所定時間後、帯電器2を動作させる。次に、用紙先端検知手段8が用紙の先端を検知すると、所定のタイミングで現像ローラ41への現像バイアス、および転写ローラ5への転写バイアスを順次動作させる。この時、現像バイアスと転写バイアスは用紙先端部から動作を開始するようにしている。したがって、現像バイアスの駆動タイミングは、像担持体1の線速と、転写位置と現像位置の位置関係から決められる。本実施例では、像担持体1の現像位置から転写位置までに到達する時間、すなわち現像器1で像担持体1に初めて現像した領域となる用紙先端に対応する領域が転写位置に達するまでの時間である260msec溯った時点で動作開始するようにしている。
【0018】
一方、本発明は、除電器7の異常検知を行うテストパターン印字を行う時は、図3の破線で示すタイミングで画像形成を行うことを特徴とする。すなわち、用紙の先端が転写位置に達する時点から像担持体1上の帯電器2に対応する位置が転写位置に到達するまでの時間分を溯った時点を基点とし、基点以降に帯電器2の動作を所定時間停止して印字処理を行うことを特徴とする。本実施例では、用紙先端が転写位置に達する時点より500msec溯った点Aが基点であり、それ以降の任意時間から帯電器2を停止し、基点Aから像担持体1が一周する点Bまでの間に帯電器2を再度ONする。本実施例では、点Bまでに帯電器2の停止を復帰させるようにした。これは、転写メモリによる黒帯の乱れを避けるため、すなわち像担持体1が転写ローラ5の履歴を避けるためである。
【0019】
このテストパターン印字時、除電器7が正常に動作していれば、帯電以前のドラム表面電位は略0Vなので、帯電器2による帯電を停止している間は光学伝送機構3により露光されたのと同様の状態となり、黒帯を現像することになる。
【0020】
一方、除電器7が正常に動作していなければ、帯電以前の像担持体1の表面電位を除電できないため、帯電器2を停止している間は光学伝送機構3により露光されていないのと同様の状態となり、黒帯を現像することはできない。
【0021】
これより、テストパターンを印字して黒帯がある場合は除電器7が正常に動作していることを示し、そうでない場合は除電器7が正常に動作していないと判断できるようになる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明から明らかなように本発明によれば、用紙の先端が転写位置に達する時点から像担持体上の前記帯電手段に対応する位置が前記転写位置に到達するまでの時間分を溯った時点を基点とし、基点以降に帯電手段の動作を所定時間停止して印字処理を行うことにより、除電手段の断線検知を行うのに特別な回路を設ける必要がない画像形成装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置を示す図である。
【図2】本発明の制御回路内を示す構成ブロック図である。
【図3】本発明の画像形成装置の各手段における動作タイミングを示すものである。
【符号の説明】
1:像担持体
2:帯電器
3:光学伝送機構
4:現像器
5:転写ローラ
6:クリーニング器
7:除電器
8:用紙先端検知手段
9:レジストローラ
10:コントローラ
11:エンジン制御装置
12:駆動・給紙手段
14:高圧発生手段
15:画像形成手段
Claims (2)
- 像担持体と、像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、帯電された像担持体の表面に画像のドットを形成する露光手段と、像担持体にトナー像を現像する現像手段と、像担時体に現像されたトナー像を用紙に転写する転写手段と、像担持体の電荷を除電する除電手段と、用紙を転写位置まで搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬送される用紙の搬送位置によって帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、および除電手段の動作を制御して印字処理を行う制御手段と、を備えてなる画像形成装置において、
メインモータの駆動開始とともに前記除電手段を動作させ、その後に前記帯電手段を動作させた後、
用紙の先端が転写位置に達する時点から前記像担持体上の前記帯電手段に対応する位置が前記転写位置に到達するまでの時間分を溯った時点を基点とし、該基点以降に前記除電手段による除電がされる前にすでに前記帯電手段により帯電がされている部分について前記帯電手段の動作を所定時間停止して、該所定時間に対応する帯電停止電位部に現像バイアス及び転写バイアスを印加して現像及び転写することで印字処理を行うことにより除電手段の異常を検査することを特徴とする画像形成装置。 - 前記基点以降のいずれかの時間から帯電手段を停止し、前記基点から前記像担持体が1周するまでの間に帯電手段を再度動作させるまでの時間を所定時間とすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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