JP4126295B2 - スクリュータイプ押し出し機 - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の上位概念（所謂おいて部分）にしたがうスクリュータイプ押し出し機に関するものである。

ＥＰ０８７５３５６Ｂ１（特開平１０−２９６８３６号に相当） ＵＳ６０４８０８８ ＥＰ０１６０１２４（特開昭６０−２０８３０９号に相当） ＵＳ４８２４２５６ ＥＰ１１２１２３８Ｂ１（特表２００２−５２６２８０号に相当） ＵＳ０９／８０６６０５

一般タイプの混合捏和ディスクを備える一般タイプのスクリュータイプ押し出し機は広い範囲で、例えば特許文献１（特許文献２に対応する）、特許文献３（特許文献４に対応する）及び特許文献５（特許文献６に対応する）から公知である。これら公知のスクリュータイプ押し出し機においては、幾つかの混合捏和ディスクが捏和ブロックを構成するよう組み合わされて、スクリューシャフトに連続して配置されている。これら捏和ブロックは、隣接する捏和ディスクによって作られる頂頭ずれ（変形）の角度が３６０°内で一体的に収容されるように構成されている。捏和ブロックの最初と最後の混合捏和ディスクは頻繁に幾何合同乃至一致する（コングルエント）。連続する５枚の混合捏和ディスクを有し２条（two-flight、２段式）デザインの捏和ブロックは例えば４５°の頂頭ずれの角度の連続する混合捏和ディスクを備えている。

スクリューシャフトが回転（それ故にディスクが回転）する際に変動する一対の混合捏和ディスクの混合捏和ディスク係合の位置に基づいて、回転動作の間にトルク変動が起こり、夫々のスクリューシャフトに作用する。混合捏和ディスクの上記した公知のデザインと配置においてトルク衝撃（短く強いトルク増加）が生じ、これは、上記した対称的な捏和ブロックにおいて混合捏和ディスクの幾何合同位置（congruent positions）が同時に幾重にも起こることによって増大される。結果として、著しい振動ストレスが共振の場合に駆動列全体において起こる。駆動列は駆動モータ、連結装置及び伝動装置の回転部品全部、混合捏和ディスクを有したスクリューシャフト並びに場合によってはネジから成っている。

本発明の課題は、振動の問題を少なくとも減少するようにスクリュータイプの押し出し機を改善することにある。

本発明によれば、この課題は請求項１の特徴部分の特徴構成によって達成される。
本発明に係る構成の結果として、連続配置の多数の混合捏和ディスクも、駆動列の共振点の近傍において容認できないほど大きな振幅を引き起こし得る同時のトルク衝撃（torque momenta、トルク運動量）をもたらさないことができる。

後に続く従属請求項は本発明の有利な展開を含んでいる。

本発明の更なる特徴、詳細及び利点は図面に関連した例示的な実施形態の以下の記載から明らかとなろう。

図面に示されたツインスクリュー（双軸）押し出し機１は、連結装置３と後続する伝動装置４を介してモータ２によって駆動される。スクリュータイプの押し出し機１のケース５には、平行軸線７，７’を有する水平な数字８に似た形状をして交差する（言い換えれば、互いにその断面の一部を重複させる）２つのケース孔（円筒孔）６，６’がある。スクリューシャフト８，８’が上記孔６，６’内に配されており、その軸線は上記軸線７，７’と一致する。スクリューシャフト８，８’は伝動装置４によって同じ回転方向９，９’に駆動される。

伝動装置４の近傍端部で、ケース５は送りホッパー１０を備える。これを通って処理されるべき材料を供給する。これに続いてスクリュー１１，１１’がスクリューシャフト８，８’に据え付けられ、送り域１２を構成する。

これに続いて混合捏和ディスク１３，１３’、１４，１４’、１５，１５’、１６，１６’及び１７，１７’がスクリューシャフト８，８’に回転不能に据え付けられている。これらは図示された例示的態様においては捏和ブロック１８，１８’として一体的に形成されている。混合捏和域１９が、これら捏和ブロック１８，１８’の近傍に形成され、これに、スクリューシャフト８，８’に回転不能に据え付けられたスクリュー２１，２１’を有する搬送圧力発生域２０が続いている。これらスクリュー２１，２１’の後ろで、スクリューチップ２２，２２’がスクリューシャフト８，８’に形成され、これらに搬送方向２３で、即ち、送りホッパー１０と反対側の端部で、ケース５を終端するダイス乃至ノズル２４が続いている。２つ一組に配置されたスクリュー１１，１１’並びに混合捏和ディスク１３，１３’〜１７，１７’とスクリュー２１，２１’が相互係合（噛み合い）のために、言い換えればぴったりと噛み合うように形成されている。モータ２、連結装置３及び伝動装置４の回転部品、スクリュー１１，１１’、２１，２１’を伴うシャフトシャフト８，８’、並びに混合捏和ディスク１３，１３’〜１７，１７’が駆動列を構成する。

図面に示すように、スクリュー１１，１１’と２１，２１’並びに混合捏和ディスク１３，１３’〜１７，１７’は２条ネジ状に形成されている。ディスク１３，１３’〜１７，１７’はしたがって、頂頭（クレスト、crest）２５，２５’，２６，２６’と側腹（flankフランク、逃げ面）２７，２７’，２８，２８’を有し、これらは回転方向９，９’の回転に際してそれ自体公知のように互いにすれ違って動く。頂頭２５，２５’と２６，２６’は幾らかの遊びをもって、即ち、小さなギャップ２９，２９’を残して、ケース孔６，６’の壁３０，３０’に向かって回転する。混合捏和ディスク１３〜１７の頂頭２５，２６は当該対に関連した他の混合捏和ディスク１３’〜１７’の側腹２７’，２８’を超えて僅かな隙間で動き、逆の関係もまた同じようになっている。これは、２条ネジ状の混合捏和ディスクに関しては特許文献１（特許文献２に対応する）により教示され、１条ネジ状の混合捏和ディスクに関して特許文献５（特許文献６に対応する）により教示され、３条ネジ状又は４条ネジ状の混合捏和ディスクに関して特許文献３（特許文献４に対応する）により教示された一般的なものである。

連続するディスク１３，１３’〜１７，１７’は軸線７と７’を横切る横断面において等しい。２条構成の場合、個々のディスクは各々二重に鏡面対称である。当該ディスクは頂頭角ａ乃至ａ’、側腹角ｂ乃至ｂ’を有し、２条構成の場合にはａ＋ｂ＝ａ’＋ｂ’＝１８０°で、ａ＝ａ’、ｂ＝ｂ’が当てはまる。

中心面３１，３１’、３２，３２’、３３，３３’、３４，３４’、３５，３５’が中心にて頂頭２５，２６、２５’，２６’と夫々の軸線７，７’を交差し、その際、搬送方向２３で直接連続する混合捏和ディスクの２つの中心面が、頂頭ずれ（misalignment）の角度（要するに進み角度）を囲む。したがって、ディスク１３，１４の中心面３１，３２が角度ｃを囲む一方で、ディスク１３’，１４’の中心面３１’，３２’が角度ｃ’を囲む。ディスク１４，１５の中心面３２，３３が角度ｄを囲み、ディスク１４’，１５’の中心面３２’，３３’が角度ｄ’を囲む。ディスク１５，１６の中心面３３，３４が角度ｅを囲み、ディスク１５’，１６’の中心面３３’，３４’が角度ｅ’を囲む。そしてディスク１６，１７の中心面３４，３５が角度ｆを囲み、ディスク１６’，１７’の中心面３４’，３５’が角度ｆ’を囲む。各対の混合捏和ディスク１３と１３’又は１４と１４’などの頂頭ずれの角度は等しく、ｃ＝ｃ’，ｄ＝ｄ’，ｅ＝ｅ’及びｆ＝ｆ’が当てはまる。他方、ｃ，ｄ，ｅ，ｆとｃ’，ｄ’，ｅ’，ｆ’は夫々等しくある必要はない。むしろ頂頭ずれの夫々の角度ｃ，ｃ’，ｄ，ｄ’，ｅ，ｅ’，ｆ，ｆ’の整数倍量（integral multiple、ganzzahlig Vielfach）は３６０°と異ならない。言い換えれば、これは、搬送方向２３に隣接する２つの混合捏和ディスクの間の頂頭ずれの角度が整数的に３６０°に含まれないということである。その結果、多数の連続する対の混合捏和ディスク１３，１３’〜１７，１７’ですら、２対の混合捏和ディスクが等しい係合位置にない。

注釈のために、スクリューシャフト８，８’上の夫々の対の混合捏和ディスク１３，１３’〜１７，１７’によって及ぼされるトルクは全回転の間、一定でないことに言及する。その結果、特に多数の混合捏和ディスク対が連続して配置される場合に、処理されるべき材料、即ち、溶融物、粉末等は搬送方向２３に逃げる（流出する）ことができるだけである。ディスク対のディスクの一周回転の間に自由断面積が変動するので、各スクリューシャフト８，８’の回転の間にトルク変動が起こる。最も高いトルクは、２つの頂頭２５，２５’乃至２６，２６’が夫々の類似三角形３６，３６’の近傍にある場合に生じる。それら類似三角形３６，３６’は、ケース孔６，６’が互いに移行するケース５に形成された鋭形範囲である。この位置において、ケース孔６，６’の自由横断面は特に小さい。混合捏和ディスク間の頂頭ずれの角度は、一般的な実地に対応して、整数的に３６０°に含まれ（余りがでない；要するに整数倍が３６０°となる）、２条ネジ状の混合捏和ディスクの場合に整数的に１８０°に含まれ、特に２条ディスクの場合に４５°になる場合、このトルク変動はスクリューシャフト８，８’の回転の間、スクリューシャフト８，８’の回転数（スピード）に依存する振動数で生じる。駆動列の共振振動数（固有振動数）がトルク変動の上述した振動数に対応する場合、このトルク振幅は、整数的に３６０度に含められる頂頭ずれ角度を有した混合捏和ディスクの従来配置の場合には、共振位置で許容できないほど強められることになる。叙述したやり方によって、この問題は大幅に阻止される。

図５に示されるように、スクリューシャフト８，８’は混合捏和ディスク１３，１３’〜１７，１７’の内側スプライン歯（鋸歯）３７と係合する外側スプライン歯を有し、これによってディスクとスクリューシャフトの間で非回転の接続が生じる。同じことがスクリュー１１，１１’と２１，２１’に当てはまる。スプライン歯３７は３６０°に整数的に含まれるピッチ角ｇを有し、２４枚の歯３８が周囲に沿って配される場合にはｇ＝１５°が当てはまり；３６枚の歯３８の場合にはｇ＝１０°が当てはまり；１２枚の歯３８が周囲に沿って配される場合にはｇ＝３０°が当てはまる。多数のディスク１３，１３’〜１７，１７’が連続して配される場合、頂頭ずれ角度の合計ｃ＋ｄ＋ｅ＋ｆはｇの整数倍量に等しいことが有利である。この場合、ずれや付加的な特殊な移行要素なしに、更なる類似の捏和ブロック又はスクリューを取り付けることができる。

部分的に切り開いて描いたスクリュータイプ押し出し機の概略平面図である。 ５つの混合捏和ディスクを備える捏和ブロックの側方図である。 図２の矢印IIIにしたがう捏和ブロックの正面図である。 図２の矢印IVにしたがう捏和ブロックの他の正面図である。 図１のＶ-Ｖ線に関するスクリュータイプ押し出し機の横断面図である。

符号の説明

６ ケース孔
８ スクリューシャフト
１３〜１７ 混合捏和ディスク
２５，２６ 頂頭
２７，２８ 側腹

Claims (5)

1. 相互に平行で互いに交差する少なくとも２つのケース孔（６，６’）と；当該ケース孔（６，６’）に配された回転駆動可能なスクリューシャフト（８，８’）と；当該スクリューシャフト（８，８’）に連続して配され２つ一組で相互係合する複数の混合捏和ディスク（１３，１３’〜１７，１７’）を備えて成るスクリュータイプの押し出し機にして、上記混合捏和ディスクが少なくとも１つの頂頭（２５，２５’，２６，２６’）と少なくとも１つの側腹（２７，２７’，２８，２８’）を有し；上記複数の混合捏和ディスク（１３〜１７と１３’〜１７’）が一体的に形成される捏和ブロック（１８，１８’）を構成する押し出し機において、
   直接連続する混合捏和ディスク（１３〜１７と１３’〜１７’）が頂頭ずれの角度（ｃ，ｄ，ｅ，ｆ；ｃ’，ｄ’，ｅ’，ｆ’）をなし、夫々の頂頭ずれの角度（ｃ，ｄ，ｅ，ｆ；ｃ’，ｄ’，ｅ’，ｆ’）の整数倍量が３６０°と異なることが当てはまること；
   連続する混合捏和ディスク（１３〜１７と１３’〜１７’）のいずれも互いに幾何合同に配されていないこと；
   を特徴とする押し出し機。
2. 混合捏和ディスク（１３，１３’〜１７，１７’）がｎ条ネジ状に形成され、ｎ＝１、２、３又は４が当てはまることを特徴とする請求項１に記載のスクリュータイプ押し出し機。
3. 混合捏和ディスク（１３，１３’〜１７，１７’）が２条ネジ状に形成されていることを特徴とする請求項２に記載のスクリュータイプ押し出し機。
4. スクリューシャフト（８，８’）が同じ方向に駆動可能であることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載のスクリュータイプ押し出し機。
5. 捏和ブロック（１８，１８’）がスプライン歯（３７）によってスクリューシャフト（８，８’）に接続可能で、上記スプライン歯（３７）は等角間隔に配された歯（３８）を有し、隣接する歯（２７）の間でピッチ角度（ｇ）が形成されること；
   捏和ブロック（１８と１８’）の複数の混合捏和ディスク（１３〜１７と１３’〜１７’）の頂頭ずれの角度（ｃ＋ｄ＋ｅ＋ｆとｃ’＋ｄ’＋ｅ’＋ｆ’）の和がピッチ角度（ｇ）の整数倍量であること
   を特徴とする請求項１に記載のスクリュータイプ押し出し機。

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