JP4125591B2 - ポリ(1,4−シクロへキシレンジメチレン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)の製造方法及びそれからのポリエステル - Google Patents
ポリ(1,4−シクロへキシレンジメチレン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)の製造方法及びそれからのポリエステル Download PDFInfo
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Description
技術分野
本発明は、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)の製造方法、より詳しくは、重合プロセスへのある種の燐含有化合物の添加によって、ジメチルトランス−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートのジメチルシス−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートへの異性化の量が低減され且つ重合速度が増加された方法に関する。
【0002】
発明の背景
脂環式二酸及び脂環式ジオールのポリエステルは特許文献1において最初に開示された。このようなポリエステルは、ポリカーボネート、ポリアクリレート及び他のポリエステルとのブレンドのような多数の用途において有用である。特許文献2は、ポリ(アルキレンシクロヘキサンジカルボキシレート)と非晶質コポリマー樹脂とのブレンドを開示している。特許文献3は、脂肪族又は脂環式ポリエステルとアクリルポリマーとのブレンドを開示している。特許文献4は、脂肪族ポリエステル−アクリルブレンド成形用組成物を開示している。ポリカーボネート、脂環式樹脂、紫外線吸収剤及び触媒冷却剤(catalyst quencher)を含んでなる組成物が、特許文献5に開示されている。
【0003】
脂環式ポリエステルは一般に、脂環式ジオール、例えば1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)と脂環式二酸又はそのエステル誘導体、例えば1,4−ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレート(DMCD)とを、線状ポリエステルに代表的な二段法で反応させることによって調製される。このような方法の1つは、特許文献6に記載された方法である。この型の有用なポリエステルは、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)(以下PCCDと称する)である。
【0004】
PCCDの調製方法の第1段階においては、CHDMとDMCDとを、エステル交換反応を行うのに適当な触媒の存在下で反応させる。エステル交換は一般に、180〜220℃の範囲の温度において実施される。エステル交換に使用できる触媒としては、チタン、リチウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、コバルト、亜鉛、ナトリウム、ルビジウム、セシウム、ストロンチウム、クロム、バリウム、ニッケル、カドミウム、鉄及び錫が挙げられる。触媒の通常濃度は1〜500ppmの範囲である。最も普通には、チタンがPCCD用のエステル交換触媒として使用される。重縮合の間に大過剰の高沸点CHDMを除去する第2段階は難しいため、一般には低モル比のジオール対ジエステルが用いられる。従って、妥当な時間内に得ることができる重合度は限られる(非特許文献1)。ジエステルに対して化学量論量のジオールを使用することができ、又はかなりの量のジエステルが蒸発によって失われる場合には、わずかにモル過剰のジエステルを使用できる。第1段階のエステル交換の最後の反応生成物は、平均重合度が約2〜10の低分子量ポリマーからなる。
【0005】
第2段階においては、温度を約260〜290℃に上昇させ、反応副生成物の除去を助ける0.5〜1.0トルの真空を適用することによって、重縮合を行う。チタン、アンチモン、錫、ガリウム、ニオブ、ジルコニウム、アルミニウム、ゲルマニウム又は鉛のような金属を重縮合を触媒するのに使用でき、これらは一般に1〜500ppmの範囲の量で存在する。最も普通には、チタンがPCCDの重縮合触媒として使用される。重縮合はまた、固相においても実施できる。この方法においては、低分子量プレポリマーが単離され、凝固され、粒状にされる。次いで、固体ポリマーが真空下で、又は窒素流の存在下で、その融点より約20〜40℃低い温度で加熱される。
【0006】
CHDM及びDMCDはシス及びトランスの両幾何異性体として存在する。DMCD中の異性体の平衡濃度はトランス65%及びシス35%である。トランス含量が平衡濃度より多いDMCDは、特許文献7に記載されたような多数の方法で製造できる。最も有用なポリマーの性質を得るためには、PCCDの製造に使用される出発DMCDは、トランス量が65%の平衡量より多くなければならない。好ましくは、出発DMCDモノマー中のトランス異性体の量は、98重量%よりも多く、シス異性体の量は2重量%未満である。供給される出発CHDMモノマーは代表的には、トランス異性体を70重量%及びシス異性体を30重量%含む。非特許文献2に記載されたように、シス−CHDM又はシス−DMCD単位をポリマー鎖に混和すると、鎖の秩序が乱れ、融点が低下し、ポリマー中で発現できるのに比べて結晶化度が低下するので、高レベルのトランス単位が望ましい。
【0007】
PCCDの通常の調製方法の欠点の1つは、トランス−DMCD単位の一部が重合プロセスの間にシス異性体に異性化され、それによってポリマーの融点が低下し、ポリマー中の結晶化度が低下することにある。重合の間に起こる、トランス−DMCD単位の異性化の量は、触媒の型及び濃度、反応時間並びに反応器中の滞留時間を含むいくつかの因子によって決まる。トランス−DMCDがシス異性体への異性化を受ける時間がより少ないので、反応器中の滞留時間がより短い方法が望ましい。通常、重合プロセスの間にはトランス−CHDM単位の異性化は起こらない。図1はポリマー鎖中のシス−DMCD単位の、PCCDの融点に対する影響を示している。シス−DMCD単位が1%増加する毎に融点は約2℃低下する。
【0008】
特許文献8は、比較的結晶化度の高いPCCDの必要性を記載している。この方法は、結晶化度を増すために総エステル及びアミドセグメントに基づき約18モル%以下のアミドセグメントの混和を必要とし、これによってポリマーのコストはかなり高くなる。
【0009】
特許文献9は、最大分子量及び結晶化度を有するポリ(1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)の調製方法を開示している。この反応は、265℃未満の次第に増加する一連の温度において、250℃より高い温度での滞留時間を40〜120分の範囲として実施し、且つ/又は反応の初期段階を少なくとも1種のC2-6脂肪族ジオールの存在下とすることによって反応を実施する。この方法を用いて満足する結果は得られるが、狭い温度範囲及び滞留時間の要件は、重合速度を制限するので望ましくない。
【0010】
特許文献10は、ポリマー中のDMCDからの反復単位のトランス−シス比が約6対1よりも大きく且つCHDMに由来する反復単位のトランス−シス比はポリマー中において約1対1よりも大きい結晶性PCCD樹脂を開示している。このポリエステルは、約4200ポアズよりも大きい粘度及び約216〜約230℃の範囲の融解温度を有する。このポリマーの製造方法もまた開示されている。Patelは、DMCDのトランスからシスへの異性化の程度を制御するにはDMCD対CHDMの最初のモル比が重要であることを教示している。色安定剤としてホスフィット化合物をPCCDに添加することは開示されているが、実施例はいずれも安定剤が添加されたことは示していない。
【0011】
特許文献11は、ポリカーボネートとブレンドするためのポリエステルを調製するために、燐化合物及びチタン化合物からなるポリエステル化触媒を用いることを開示している。この方法の利点は、ブレンドの強度及び成形サイクル時間の増加である。
【0012】
特許文献12には、ポリカーボネート、脂環式ポリエステル及び紫外線吸収剤のブレンドへのホスフィット冷却剤(quencher)の反応後添加が開示されている。ホスフィット触媒冷却剤は、PCCDと他のポリマーとの反応後配合において添加される。
【0013】
従って、トランス−DMCDのシス−DMCDへの異性化レベルの低い、迅速で、簡単で、原価効率の高いPCCD調製方法が、当業界で必要とされている。従って、本発明の第一の目的はこのような方法を提供することである。
【0014】
【特許文献1】
米国特許第2,891,930号(Caldwellら)
【特許文献2】
米国特許第5,486,562号(Bormanら)
【特許文献3】
米国特許第5,498,668号
【特許文献4】
欧州特許出願0 902 052 A1(Hoefflinら)
【特許文献5】
米国特許第5,907,026号(Factorら)
【特許文献6】
米国特許第2,465,319号(Whinfieldら)
【特許文献7】
米国特許第5,231,218号(Sumnerら)
【特許文献8】
米国特許第5,939,519号(Brunelle)
【特許文献9】
米国特許第6,084,055号(Brunelle)
【特許文献10】
米国特許第5,986,040号(Patelら)
【特許文献11】
米国特許第5,453,479号(Bormanら)
【特許文献12】
米国特許第5,907,026号(Factorら)
【0015】
【非特許文献1】
E.V.Martin及びC.J.Kibler,”Man−Mad
e Fibers:Science and Technology
”,vol.III,Mark,Atlas及びCernia編,1
968,pp.83〜134
【非特許文献2】
Wilfong,J.Polymer Sci.,vol.54,3
85〜410(1961)
【0016】
発明の要旨
ポリエステルの製造方法において、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)は、反応プロセスへの燐含有化合物の添加によって、1,4−ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレートのトランス異性体のシス異性体への異性化量が低減され、重合速度が増大されている。この方法は、
a)少なくとも80モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を含む二酸又は少なくとも80モル%の1,4−ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレートを含む該二酸のエステル誘導体と、少なくとも80モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含むグリコールとを、二酸に対してはエステル化を、又はエステル誘導体に対してはエステル交換を、行うのに充分な温度で反応させ;
b)工程(a)の生成物を、重縮合を行う温度及び圧力において適当な触媒下で重縮合させ;
c)1〜800ppmの燐を添加し(全ての重量部はポリエステルの重量基準であり、燐は燐含有化合物の形態で添加する);そして
d)工程(c)の後に、インヘレント粘度が0.4〜2.0dL/gのポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)のポリエステルを取り出す
工程を含んでなる。燐含有化合物は、
(1)式:
【0017】
【化9】
【0018】
[式中、R1は水素原子又はO、ClもしくはBr原子を場合によっては含むC1〜C20基であり、R2及びR3は同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20基の組み合わせであって、C1〜C20基は場合によってはO、ClもしくはBr原子を含む]
を有する燐酸エステル;
(2)式:
【0019】
【化10】
【0020】
[式中、Rはジオールに由来し;R1及びR4は水素原子又はO、ClもしくはBr原子を場合によっては含むC1〜C20基であることができ、R2及びR3は同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20基の組み合わせであって、C1〜C20基は場合によってはO、ClもしくはBr原子を含む]
を有する燐酸エステル;
(3)式:
【0021】
【化11】
【0022】
[式中、R1及びR4は水素原子又はO、ClもしくはBr原子を場合によっては含むC1〜C20基であり、R2及びR3は同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20基の組み合わせであって、C1〜C20基は場合によってはO、ClもしくはBr原子を含む]
を有する二燐酸エステル;及び
(4)式:
【0023】
【化12】
【0024】
[式中、R1は水素原子又はO、ClもしくはBr原子を場合によっては含むC1〜C20基であり、R2及びR3は同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20基の組み合わせであって、C1〜C20基は場合によってはO、ClもしくはBr原子を含む]
のホスホン酸エステル
からなる群から選ばれる。
【0025】
さらに、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)の反応生成物ポリエステル組成物は、インヘレント粘度が0.4〜2.0dL/gで製造される。このポリエステル組成物は、100モル%の二酸成分に基づき少なくとも約80モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の残基からなる二酸成分;100モル%のグリコール成分に基づき少なくとも約80モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基からなるグリコール成分;0〜500ppmのエステル化触媒又は1〜500ppmのエステル交換触媒;1〜500ppmの重縮合触媒;及び前記の燐含有化合物からの1〜800ppmの燐を含んでなる(全ての重量部はポリエステルの重量基準である)。
【0026】
発明の詳細な説明
本発明は、ポリマー鎖中のシス−1,4−ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレート(シス−DMCD)単位のレベルが低下し且つ重合速度が増加した、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)(PCCD)の調製方法に関する。1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)及び1,4−ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレート(DMCD)からのPCCDの調製方法にある種の燐含有化合物を添加することによって、トランス−DMCD単位のシス−DMCD単位への異性化が減少し、重合速度が増加する。シス−DMCDの増加は全て、より融点の低いポリマーを生じ且つポリマーの結晶化度を低下させるので、トランス−DMCDの異性化の制御は、PCCDの製造方法にとって重要である。
【0027】
本発明は、ポリエステルを製造するためのポリマーのブレンドとは区別される、PCCDのポリエステルの製造方法である。こうして製造されたポリエステルは、インヘレント粘度が0.4〜2.0dL/gであり、少なくとも約80モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸からの反復単位を含む二酸成分及び少なくとも約80モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールからの反復単位を含むグリコール成分からの反復単位を有する。1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)の反復単位は、酸自体又は好ましくはDMCDのそのエステル誘導体から誘導させることができる。二酸成分及びグリコール成分のモル百分率は共に100モル%に基づく。この方法において、二酸成分とグリコール成分とは、CHDAの使用時にはエステル化を、又はDCMDの使用時にはエステル交換を、行うのに充分な温度において反応させる。二酸成分とグリコール成分との反応生成物は、次いで適当な触媒の存在下で重縮合を行う温度及び圧力において重縮合に供される。
【0028】
本発明の際だった特徴は、PCCDの調製方法にある種の燐含有化合物の形態の燐を添加することにある。燐は、1〜800百万分率(ppm)、好ましくは1〜310ppm、より好ましくは5〜91ppmの量で添加する。添加する燐の重量部は、元素燐の重量部であり、この方法によって製造されるポリエステルの重量に基づく。しかし、燐は元素の形態でこの方法に添加するのではなく、ある種の燐含有化合物の形態でこの方法に添加する。使用する燐含有化合物は、以下のエステルからなる群から選ばれる:
(1)式:
【0029】
【化13】
【0030】
[式中、R1は水素原子又はO、ClもしくはBr原子を場合によっては含むC1〜C20基であり、R2及びR3は同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20基の組み合わせであって、C1〜C20基は場合によってはO、ClもしくはBr原子を含む]
を有する燐酸エステル;
(2)式:
【0031】
【化14】
【0032】
[式中、Rはジオールに由来し;R1及びR4は水素原子又はO、ClもしくはBr原子を場合によっては含むC1〜C20基であることができ、R2及びR3は同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20基の組み合わせであって、C1〜C20基は場合によってはO、ClもしくはBr原子を含む]
を有する燐酸エステル;
(3)式:
【0033】
【化15】
【0034】
[式中、R1及びR4は水素原子又はO、ClもしくはBr原子を場合によっては含むC1〜C20基であり、R2及びR3は同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20基の組み合わせであって、C1〜C20基は場合によってはO、ClもしくはBr原子を含む]
を有する二燐酸エステル;及び
(4)式:
【0035】
【化16】
【0036】
[式中、R1は水素原子又はO、ClもしくはBr原子を場合によっては含むC1〜C20基であり、R2及びR3は同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20基の組み合わせであって、C1〜C20基は場合によってはO、ClもしくはBr原子を含む]
のホスホン酸エステル。
【0037】
好ましくは、燐含有化合物は、R1、R2及びR3がO、ClもしくはBr原子を場合によっては含む同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20の組み合わせである前記グループ(1)の燐酸エステル並びにRがジオールに由来し、R1、R2、R3及びR4がO、ClもしくはBr原子を場合によっては含む同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20の組み合わせである前記グループ(2)の燐酸エステルからなる群から選ばれる。
【0038】
本発明において使用できる燐化合物の具体例としては以下のものが挙げられるがこれらに限定されない:トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリトリルホスフェート、エチレングリコールホスフェート、トリエチルホスホノアセテート、ジメチルメチルホスホネート、テトライソプロピルメチレンジホスホネート、及びMerpol A。
【0039】
2個以上の−OH基が燐に直接結合している場合の重縮合速度に比べて重縮合速度が速いので、燐含有化合物は各燐原子に結合した−OH基を1個だけ含むのが好ましい。
【0040】
燐含有化合物は、プロセスの間に任意の段階でも添加することができる。より速い重縮合速度が得られるので、燐含有化合物は、二酸成分とグリコール成分との反応の前又は後に添加するのが好ましい。より好ましくは、燐含有化合物はエステル化又はエステル交換反応の前に添加する。これはこの時点で燐含有化合物を添加する場合に重縮合速度が最も速いためである。
【0041】
エステル化の場合には、触媒は使用してもしなくてもよい。エステル化触媒の量は0〜500ppm、好ましくは10〜200ppm、より好ましくは20〜100ppmである。エステル交換の場合には、充分な量のエステル交換触媒の存在が必要であり、その量は1〜500ppm、好ましくは10〜200ppm、より好ましくは20〜100ppmである。使用できるエステル化及びエステル交換触媒の例は、マンガン、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、チタン、銀、モリブデン、金、コバルト、ニッケル、カリウム、ナトリウム、リチウム、ルビジウム、セシウム、ストロンチウム、バリウム、銅、銀、水銀、錫、カドミウム、ビスマス、アルミニウム、クロム、ジルコニウム、鉄及び鉛である。このような触媒は、燐の添加の効果を損なったり、ポリマーの黄色度又は暗色化をかなり増大させたりするような、ポリマーの形成中のトランス−DMCD異性化量の増加を引き起こさないのが好ましい。こうした理由から、チタン、カルシウム、ストロンチウム、クロム、ジルコニウム及びアルミニウムのようなエステル化触媒及びエステル交換触媒が好ましい。
【0042】
重縮合触媒は1〜500ppm、好ましくは5〜200ppm、より好ましくは20〜100ppmの量で存在する。適当な重縮合触媒としては、好ましくはチタン、ゲルマニウム、ジルコニウム及びアルミニウムが挙げられる。これは、それらがトランス−DMCD異性化量を増加させたり、ポリマーの色にマイナスの影響を与えたりしないためである。
【0043】
燐と同様に、エステル化、エステル交換及び重縮合触媒は、元素の形態でなく、当業界でよく知られた金属含有化合物として添加する。添加される金属の重量部は、元素金属の重量部であり、この方法によって製造されるポリエステルの重量に基づく。
【0044】
本発明に最も好ましい触媒は、エステル化又はエステル交換触媒及び重縮合触媒の両方として使用できるチタンである。チタンに対する燐含有化合物からの燐のより好ましい比は約0.2〜2.4である。より好ましくは、この比は約0.4〜1.4である。使用できるチタン含有化合物の例は、テトライソプロピルチタネート、アセチルトリイソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、チタンジイソプロポキシドビス(2,4−ペンタンジオネート)及びテトラキス(2−エチルヘキシル)オルトチタネートであるがこれらに限定されない。
【0045】
PCCDポリエステルの二酸成分は、少なくとも80モル%、好ましくは90モル%、より好ましくは100モル%のCHDAからの反復単位を含んでなる。PCCDポリエステルの二酸成分は場合によっては、約20モル%以下、好ましくは10モル%の1種又はそれ以上のジカルボン酸で改質することができる。このような改質用ジカルボン酸としては、炭素数が好ましくは8〜14の芳香族ジカルボン酸又はそれらのエステル誘導体、炭素数が好ましくは4〜12の脂肪族ジカルボン酸又はそれらのエステル誘導体及び炭素数が8〜12の脂環式ジカルボン酸又はそれらの誘導体が挙げられる。改質剤として使用できる可能性のあるジカルボン酸の例としては以下のものが挙げられる:テレフタル酸;フタル酸;イソフタル酸;ナフタレン−2,6−ジカルボン酸;シクロヘキサン二酢酸;ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸;コハク酸;グルタル酸;アジピン酸;アゼライン酸;及びセバシン酸。これらの酸のエステル誘導体は、PCCDポリエステルの調製方法に使用できる。
【0046】
PCCDポリエステルのグリコール成分は、少なくとも80モル%、好ましくは90モル%、より好ましくは100モル%のCHDMからの反復単位を含んでなる。ポリエステルのグリコール成分は、場合によっては約20モル%以下、好ましくは10モル%の1種又はそれ以上のジオールで改質することができる。このような改質用ジオールとしては、炭素数が好ましくは6〜20の脂環式ジオール、炭素数が好ましくは3〜20の脂肪族ジオール、及びポリエーテルグリコールが挙げられる。このようなジオールの例は、エチレングリコール;ジエチレングリコール;トリエチレングリコール;プロパン−1,3−ジオール;ブタン−1,4−ジオール;ペンタン−1,5−ジオール;ヘキサン−1,6−ジオール;ネオペンチルグリコール;2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチルシクロブタン;及びポリ(テトラメチレンエーテルグリコール)である。
【0047】
さらに、PCCDポリエステルは、少量(ポリエステルの重量に基づき1重量%未満)の三官能価又は四官能価コモノマー、例えばトリメリット酸無水物、トリメチロールプロパン、ピロメリット酸二無水物、ペンタエリトリトール及び当業界で知られた他のポリエステル形成性ポリ酸又はポリオールを含むことができる。
【0048】
別の実施態様において、本発明は、インヘレント粘度(IV)が0.4〜2.0dL/g、好ましくは0.8〜1.2dL/gであるPCCDの反応生成物ポリエステル組成物である。IVは、フェノール60%及び1,1,2,2−テトラクロロエタン40%からなる溶媒中で0.5重量%のポリマー濃度を用いて25℃において測定する。反応生成物ポリエステル組成物は、100モル%の二酸成分に基づき少なくとも約80モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の残基の二酸成分;100モル%のグリコール成分に基づき少なくとも約80モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基のグリコール成分;0〜500ppmのエステル化触媒又は1〜500ppmのエステル交換触媒;1〜500ppmの重縮合触媒及び前記燐含有化合物の形態の1〜800ppmの燐を含んでなる(全ての部はポリエステルの重量に基づく)。前記方法に関する好ましい実施態様は、反応生成物ポリエステル組成物に適用できる。
【0049】
本発明は、その好ましい実施態様の以下の実施例によってさらに説明できるが、これらの例は説明のためにのみ記載するのであって、特に断らない限り、本発明の範囲を限定することを目的としない。
【0050】
実施例
実施例1
この例は、燐酸エステル、トリフェニルホスフェートの、PCCDの性質に対する効果を示す。500mLの丸底フラスコに、ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレート(DMCD)100.1g(0.4モル)、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)72.1g(0.4モル)及びチタン(IV)イソプロポキシドとしてチタン70ppmを装入した。DMCD出発原料はトランス異性体98.5重量%及びシス異性体1.5重量%を含んでいることが分析された。CHDMモノマーはトランス異性体を70重量%及びシス異性体を30重量%含んでいた。反応体の装入後、オーバーヘッドスターラー、窒素注入口、凝縮フラスコ及び真空ソースを装着した重合反応器にこのフラスコを接続した。185℃に予熱したBelmont金属の溶融浴をフラスコを取り囲むように上昇させた。窒素のゆるやかな流れを系にブリードしながら、Belmont金属浴の温度を30分かけて185から220℃に上昇させた。反応は100回転/分(rpm)の速度で撹拌した。温度を30分間220℃の保持して、エステル交換反応時間を完了させた。この段階で、50ppmの燐をトリフェニルホスフェートとして窒素注入口からフラスコに添加した。次いで、温度を25分かけて270℃に上昇させた。窒素流を停止後、10分かけて、圧力を大気圧から0.5トルに低下させ且つ撹拌速度を100rpmから20rpmに低下させた。重縮合反応をこれらの条件下で5時間続けた。反応の完了時に、フラスコをBelmont金属浴から取り出し、ポリマーを窒素雰囲気下で冷却させた。ポリマーをフラスコから回収し、Wileyミル中で約6mmの粒度に粉砕した。インヘレント粘度(IV)を、フェノール60重量%及び1,1,2,2−テトラクロロエタン40重量%からなる溶媒中で0.5重量%のポリマー濃度を用いて25℃において測定した。ポリマーの黄色度及び明度を、Hunter Ultrascan機器で測定し、CIELAB単位で報告した。チタン及び燐の濃度を、X線螢光分析によって測定した。ポリマー中のシス−DMCD単位の量を、核磁気共鳴分析法によって得た。
【0051】
実施例2
この例は、燐酸エステル、Merpol AのPCCDの性質に対する効果を示す。Merpol AはStepan,Co.から市販されている。トリフェニルホスフェートの代わりにMerpol Aからの燐18ppmをフラスコに添加する以外は実施例1の手法に従った。
【0052】
比較例1
この例は、燐酸の、PCCDの性質に対する効果を示す。トリフェニルホスフェートの代わりに燐酸からの燐49ppmを添加する以外は実施例1の手法に従った。
【0053】
比較例2
この例は、燐酸エステル化合物を添加しない場合のPCCDの性質を示す。燐化合物を添加しない以外は、実施例1の手法に従った。
【0054】
比較例3
この例は、ホスフィット安定剤、ジステアリルペンタエリトリトールジフォスフィット(Weston 619)のPCCDの性質に対する効果を示す。トリフェニルホスフェートの代わりにWeston 619からの燐31ppmを添加する以外は実施例1の手法に従った。
【0055】
比較例4
この例は、ホスフィット安定剤の、PCCDの性質に対する効果を示す。Weston 619の代わりにホスフィットビス(2,4−ジ−テトラブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット(Ultranox 626)からの燐43ppmを添加する以外は比較例3の手法に従った。
【0056】
比較例5
この例は、亜燐酸(H3PO4)の、PCCDの性質に対する効果を示す。Weston 619の代わりに亜燐酸からの燐43ppmを添加する以外は比較例3の手法に従った。
【0057】
比較例6
この例は、ホスフィットを添加せずに製造したPCCDの性質を示す。ホスフィットを添加しない以外は、比較例3の手法に従った。
【0058】
表I中の実施例1及び2並びに比較例1及び2の結果は、PCCDの性質に対する燐酸エステルの効果を示す。反応プロセスへの燐酸エステルの添加は、トランス−DMCDのシス異性体への異性化の量を減少させる。この結果はまた、燐酸エステルの添加すると対照よりもIVの高いポリマーが生成され、燐酸を添加するとポリマーのIVが低下したことを示している。このことは、燐に結合した酸性−OH基の数の多い燐化合物を使用する場合には重合速度が遅くなることを示している。重合速度が遅くなると、目標とするポリマーIVに到達するのに重合反応器中で必要な時間が増加し、その結果、DMCDのトランスからシスへの異性化に利用できる時間が増えるので望ましくない。従って、中性燐化合物の方が、燐に結合した酸性−OH基の数の多い化合物よりも好ましい。
【0059】
表I中の比較例3〜6は、ホスフィットの、PCCDの性質に対する効果を示している。これらの化合物は、下記の一般構造を有する:
【0060】
【化17】
【0061】
[式中、R1、R2及びR3はアルキル、アリール又は水素置換基からなる群から選ばれる]。
これらの化合物は、燐の酸化状態が燐酸エステルとは異なる。ホスフィット中の燐の酸化状態は+3であるのに対し、燐酸エステルの酸化状態は+5である。このデータから、PCCDへのホスフィットの使用はDMCDのトランスからシスへの異性化を遅延するが、ホスフィットの使用はまた、より低いポリマーIVによって示されるように、重縮合速度を遅くするので望ましくないことがわかる。所望のポリマーIVに達するのに反応器中で必要な滞留時間を増加させ、トランスからシスへの異性化を起こす時間を増やすので、これは望ましい効果ではない。従って、PCCDの異性化を減少させる目的で中性又は酸性ホスフィット化合物を使用するのは好ましくない。
【0062】
実施例3〜9
燐酸エステルMerpol Aからの燐レベルを17から114ppmまで変化させる以外は、実施例2の手法を用いた。
【0063】
比較例7
Merpol Aを添加しない以外は、実施例3〜9の手法を用いた。
【0064】
実施例3〜9及び比較例7の結果を表IIに示す。実施例3〜9は燐酸エステルを燐供給源として用いる場合の最適P/Tiモル比を示す。最高ポリマーIV及び最低シス−DMCD含量は、P/Tiモル比が約0.4〜1.4である場合に起こる。P/Tiモル比が約2.4より大きい場合には、ポリマーIVはかなり低下する。従って、2.4未満のP/Tiモル比が好ましく、さらに、約0.4〜1.4のモル比が最も好ましい。
【0065】
実施例10〜21
チタン(IV)イソプロポキシドとしてのチタン70ppmの他に助触媒を反応フラスコに添加する以外は、実施例1の手法を用いた。実施例10においては、酢酸リチウムとしてリチウム50ppmを添加した。実施例11においては、酢酸ナトリウムとしてナトリウム50ppmを添加した。実施例12においては、酢酸ルビジウムとしてルビジウム50ppmを添加した。実施例13においては、酢酸セシウムとしてセシウム50ppmを添加した。実施例14においては、酢酸ストロンチウムとしてストロンチウム50ppmを添加した。実施例15においては、酢酸マンガンとしてマンガン50ppmを添加した。実施例16においては、酢酸ニッケルとしてニッケル50ppmを添加した。実施例17においては、酢酸カドミウムとしてカドミウム50ppmを添加した。実施例18においては、ジブチル錫ジアセテートとして錫50ppmを添加した。実施例19においては、酢酸クロム(III)としてクロム50ppmを添加した。実施例20においては、酢酸銀として銀50ppmを添加した。実施例21においては、酢酸モリブデンとしてモリブデン50ppmを添加した。
【0066】
比較例8
この例は、助触媒を添加しない場合のPCCDの性質を示す。助触媒を添加しない以外は、実施例10〜21の方法に従った。
【0067】
実施例22〜27
実施例10〜21の手法を用いて、チタンと別の助触媒との併用の効果を評価した。実施例22においては、酢酸カルシウムとしてカルシウム50ppmを添加した。実施例23においては、酢酸鉛(II)として鉛50ppmを添加した。実施例24においては二酸化ゲルマニウムとしてゲルマニウム50ppmを添加した。実施例25においては、酸化アンチモン(III)としてアンチモン50ppmを添加した。実施例26においては、酢酸マグネシウムとしてマグネシウム50ppmを添加した。実施例27においては、酢酸金(III)として金50ppmを添加した。
【0068】
比較例9
この例は、助触媒を用いない場合のPCCDの性質を測定するために実施した。助触媒を添加しないことを除いては、実施例22〜27の方法に従った。
【0069】
実施例28〜31
これらの例は、異なる助触媒を評価する以外は、実施例10〜21と同一の方法に従った。実施例28においては、酢酸亜鉛として亜鉛50ppmを添加した。実施例29においては、酢酸コバルトとしてコバルト50ppmを添加した。実施例30においては、酢酸バリウムとしてバリウム50ppmを添加した。実施例31においては、酢酸アルミニウムとしてアルミニウム50ppmを添加した。
【0070】
比較例10
助触媒を添加しない以外は、実施例28〜31の方法を比較例10として行った。
【0071】
実施例32〜35
これらの例は、異なる助触媒を評価する以外は、実施例10〜21の手法に従った。実施例32においては、酢酸ビスマスとしてビスマス50ppmを添加した。実施例33においては、ジルコニウムイソプロポキシドとしてジルコニウム50ppmを添加した。実施例34においては、酢酸銅(II)として銅50ppmを添加した。実施例35においては、酢酸鉄(III)として鉄50ppmを添加した。
【0072】
比較例11
助触媒を添加しないことを除いては、実施例32〜35と同一の手法に従った。
【0073】
表III中の実施例11〜35の結果は、ポリマーの性質及びDMCDのトランスからシスへの異性化量に対する、チタンと助触媒との併用の効果を示している。リチウム、ナトリウム、ルビジウム、セシウム、マンガン、ニッケル、カドミウム、錫、モリブデン、鉛、マグネシウム、金、亜鉛、コバルト及び鉄助触媒は全て、対照よりも高いレベルのシス−DMCD単位を生じた。従って、これらはトランス−DMCD単位レベルの低いPCCDを製造するので好ましくない。カルシウム、ゲルマニウム、ストロンチウム及びジルコニウム助触媒はDMCD異性化量に対してほとんど又は全く効果がなかった。アンチモン、バリウム、クロム、銅、ビスマス、銀及びアルミニウムは全て、対照よりも低量のシス−DMCD単位をポリマー中に生じた。しかし、ビスマス、銅、銀及びアンチモン触媒を用いて製造したポリマーは、対照に比べて許容できないほど黒かった(低L*)。これはイオンがその金属状態に還元されたことによると推定される。従って、好ましい助触媒は、トランスからシスへのDMCD異性化レベルを増加させず且つ許容され得る色のポリマーを生成するアルミニウム、バリウム、ジルコニウム、ストロンチウム、クロム、カルシウム及びゲルマニウムである。
【0074】
実施例36
フラスコと真空下に置いたまま、反応からサンプルを取り出すためにサンプリング装置を装着した2つ口丸底フラスコを用いる以外は、実施例1の方法を用いた。フラスコには燐酸エステル化合物を添加しなかった。最後の重縮合段階の間に約30分ごとにサンプルを取り出した。サンプルをIV及びシス−DMCD単位について分析した。
【0075】
実施例37
エステル交換段階の開始前に燐酸エステルMerpol AとしてP 70ppmを添加する以外は、実施例36の方法を用いた。
【0076】
実施例38
エステル交換の完了後に燐酸エステルMerpol AとしてP 70ppmを添加する以外は、実施例36の方法を用いた。
【0077】
実施例36〜38の結果を、図2及び3にプロットした。これらの図は、重縮合速度及びシス−DMCD含量に対する燐酸エステルMerpol Aの効果を示している。図2のデータは、エステル交換期間の前又は後のMerpol A燐酸エステル化合物の添加によって、重合速度が速くなることを示している。これらの結果はさらに、燐酸エステル化合物をエステル交換期間の開始時に添加する場合に重縮合速度がより速いことを示している。図3においては、実施例36〜38に関してIVをシス−DMCD単位に対してプロットしてある。このプロットは、ポリマー中で形成されるシス−DMCD単位の量に対する燐酸エステル化合物の有益な効果を示している。燐酸エステルを添加する場合にはより高いIVおよびより低量のシス−DMCD異性体が得られる。さらに、これは、燐酸エステルの最も有益な供給位置がエステル交換期間の前であることを示している。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】 PCCDの融点に対するポリマー鎖中のシス−DMCD単位の影響を説明する、融点対シス−DMCD単位の百分率のグラフである。
【図2】 燐酸エステルの形態の燐の添加が重縮合速度を増加させることを示す、インヘレント粘度対重縮合時間のグラフである。
【図3】 燐酸エステルの形態の燐の添加がインヘレント粘度を増加させることを示す、インヘレント粘度対シス−DMCD単位の百分率のグラフである。
Claims (37)
- a)少なくとも80モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を含む二酸又は少なくとも80モル%の1,4−ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレートを含む前記二酸のエステル誘導体と、少なくとも80モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含むグリコールとを、前記二酸に対してはエステル化を又は前記エステル誘導体に対してはエステル交換を行うのに充分な温度で反応させ(二酸又はエステル誘導体は100モル%基準、グリコールは100モル%基準);
b)工程(a)の生成物を、重縮合を行う温度及び圧力において適当な触媒下で重縮合させ;
c)1〜800ppmの燐を添加し(全ての重量部はポリエステルの重量基準であり、燐は燐含有化合物の形態で添加する);そして
d)工程(c)の後に、インヘレント粘度が0.4〜2.0dL/gのポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)のポリエステルを取り出す
工程を含んでなるポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)のポリエステルの製造方法であって、
前記燐含有化合物が、
(1)式:
を有する燐酸エステル;
(2)式:
を有する燐酸エステル;及び
(3)式:
を有する二燐酸エステル
からなる群から選ばれ、かつ、工程(a)の前に、燐含有化合物を添加する工程(c)を行う、方法。 - 工程(b)の前に、燐含有化合物を添加する工程(c)を行う請求項1に記載の方法。
- 前記燐含有化合物において、各燐原子に結合している−OH基が1個以下である請求項1に記載の方法。
- 前記燐含有化合物がトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリトリルホスフェート、エチレングリコールホスフェート及びトリエチルホスホノアセテートからなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
- 前記燐含有化合物が、R1、R2及びR3がO、ClもしくはBr原子を場合によっては含む同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20の組み合わせである前記群(1)の燐酸エステル並びにRがジオールに由来し、R1、R2、R3及びR4がO、ClもしくはBr原子を場合によっては含む同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20の組み合わせである前記群(2)の燐酸エステルからなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
- 前記燐含有化合物がトリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリトリルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、エチレングリコールホスフェート及びトリス(2−エチルヘキシル)ホスフェートからなる群から選ばれる請求項5に記載の方法。
- 前記燐含有化合物が300g/モルより大きい分子量を有する請求項5に記載の方法。
- 前記二酸が少なくとも90モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を含む請求項1に記載の方法。
- 前記二酸が100モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を含む請求項8に記載の方法。
- 前記エステル誘導体が少なくとも90モル%の1,4−ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレートを含む請求項1に記載の方法。
- 前記エステル誘導体が100モル%の1,4−ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレートを含む請求項10に記載の方法。
- 前記グリコールが少なくとも90モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含む請求項1に記載の方法。
- 前記グリコールが100モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含む請求項12に記載の方法。
- チタン、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、クロム、ジルコニウム及びアルミニウムからなる群から選ばれるエステル化触媒又はエステル交換触媒をさらに含む請求項1に記載の方法。
- 適当な重縮合触媒がチタン、ゲルマニウム、ジルコニウム及びアルミニウムからなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
- 前記エステル化触媒又はエステル交換触媒及び適当な重縮合触媒がチタンであり、チタンが燐対チタンのモル比0.2〜2.4で存在する請求項1に記載の方法。
- 燐対チタンのモル比が0.4〜1.4である請求項16に記載の方法。
- 燐含有化合物からの燐が1〜310ppmの量で添加される請求項1に記載の方法。
- 燐含有化合物からの燐が5〜91ppmの量で添加される請求項18に記載の方法。
- 請求項1に記載の方法によって製造されたポリエステル。
- a)100モル%の二酸成分に基づき少なくとも80モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の残基を含む二酸成分;
b)100モル%のグリコール成分に基づき少なくとも80モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基を含むグリコール成分;
c)0〜500ppmのエステル化触媒又は1〜500ppmのエステル交換触媒;
d)1〜500ppmの重縮合触媒;及び
e)燐含有化合物の形態で存在する、1〜800ppmの燐
を含んでなる、インヘレント粘度が0.4〜2.0dL/gのポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)の反応生成物ポリエステル組成物であって、
前記燐含有化合物が、
(1)式:
を有する燐酸エステル;
(2)式:
を有する燐酸エステル;及び
(3)式:
を有する二燐酸エステル
からなる群から選ばれるポリエステル組成物。 - 前記燐含有化合物において、各燐原子に結合している−OH基が1個である請求項21に記載のポリエステル組成物。
- 前記燐含有化合物がトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリトリルホスフェート、エチレングリコールホスフェート及びトリエチルホスホノアセテートからなる群から選ばれる請求項21に記載のポリエステル組成物。
- 前記燐含有化合物が、R1、R2及びR3がO、ClもしくはBr原子を場合によっては含む同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20の組み合わせである前記群(1)の燐酸エステル並びにRがジオールに由来し、R1、R2、R3及びR4がO、ClもしくはBr原子を場合によっては含む同一のC1〜C20基又は異なるC1〜C20の組み合わせである前記群(2)の燐酸エステルからなる群から選ばれる請求項21に記載のポリエステル組成物。
- 前記燐含有化合物がトリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリトリルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、エチレングリコールホスフェート及びトリス(2−エチルヘキシル)ホスフェートからなる群から選ばれる請求項24に記載のポリエステル組成物。
- 前記燐含有化合物が300g/モルより大きい分子量を有する請求項24に記載のポリエステル組成物。
- 前記エステル化触媒又はエステル交換触媒がチタン、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、クロム、ジルコニウム及びアルミニウムからなる群から選ばれる請求項21に記載のポリエステル組成物。
- 前記重縮合触媒がチタン、ゲルマニウム、ジルコニウム及びアルミニウムからなる群から選ばれる請求項21に記載のポリエステル組成物。
- 前記エステル化触媒又はエステル交換触媒及び重縮合触媒がチタンであり、前記チタンが燐対チタンのモル比0.2〜2.4で存在する請求項28に記載のポリエステル組成物。
- 燐対チタンのモル比が0.4〜1.4である請求項29に記載のポリエステル組成物。
- 燐含有化合物の形態の燐が1〜310ppmの量で添加される請求項21に記載のポリエステル組成物。
- 燐含有化合物の形態の燐が5〜91ppmの量で添加される請求項31に記載のポリエステル組成物。
- 前記二酸成分が少なくとも90モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の残基を含む請求項21に記載のポリエステル組成物。
- 前記二酸成分が100モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の残基を含む請求項33に記載のポリエステル組成物。
- 前記二酸成分の残基が1,4−ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレートに由来する請求項21に記載のポリエステル組成物。
- 前記グリコール成分が少なくとも90モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基を含む請求項21に記載のポリエステル組成物。
- 前記グリコール成分が100モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基を含む請求項36に記載のポリエステル組成物。
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