JP4125082B2 - インクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙や布などの記録媒体に対してインクを吐出させて記録を行うインクジェット記録ヘッド製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の記録装置は、画像情報に基づき被記録材上にドットパターンからなる画像を記録していくよう構成されている。この記録装置は、その記録方式により、インクジェット方式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができ、そのうちインクジェット式は、インク液路にインクを吐出させるために利用される吐出エネルギーを発生するエネルギー変換手段を有し、インクをインク供給口から液室を介して上記液路に導き、ここでインクにエネルギー変換手段から与えられた吐出エネルギーによりインクを飛翔液滴として被記録材に向けて飛翔させ、その着弾により記録が行われるよう構成されているインクジェット記録ヘッドを備えている。
【0003】
中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録ヘッドは、記録用のインク滴を吐出して飛翔液滴を形成するためのインク吐出口を高密度に配列することが可能であるほか、全体的にコンパクト化も容易であること等の利点があるため実用化されている。また、近年においては高速記録の要求から、インクジェット記録ヘッドに配列されるノズル数も多くなってきている。
【0004】
しかしながら、インクジェット方式の記録ヘッドでは流体であるインクを取り扱うために、インクの振動によりメニスカスの振動を大きく乱し、画像品位の劣化を発生させることがある。特に高密度に多くのノズルが配列されたインクジェット記録ヘッドにおいては単位時間あたりのインク流量が多く、吐出が停止された時のタンク系のインクが前方へ移動しようとする慣性力も大きくなり、この慣性力によりノズルに正圧がかかりメニスカスが飛び出した状態になる。このときに次の記録信号が印加されると、小さなインク滴が飛び散り、いわゆるスプラッシュ状に記録が行われてしまう。
【0005】
図7は、例えば気体を内在するバッファ室を持たない従来のインクジェット記録ヘッドで所定の吐出をしたときの吐出パルスに対するインク流路内の圧力振動波形を示した図であり、図8は図7中のA区間(吐出開始前)、B区間(吐出動作中)、C区間(吐出停止直後)におけるインク吐出口付近のメニスカスの様子を示す断面図である。
【0006】
図7に示すように、吐出停止直後は流路内の圧力振動振幅aが大きく正圧になっており、この振動が次の吐出時のメニスカスの振動を乱すことになる。さらに詳しく説明すると、図7中のA期間では図8(A)に示すように安定したメニスカスMを形成しており、この状態で発熱体53を駆動してB期間のように吐出動作を行うと、図8(B)のように良好な液滴50を生じる。そして吐出を停止した直後のC期間に入ると、吐出口51に向けて移動するインクの慣性により流路52内の圧力が大きく正圧となり、図8(C)に示すようにメニスカスMが吐出口形成面に盛り上がった状態で形成され、最悪の場合は吐出口51からインクが垂れ落ちる。このような現象を解決する方策として、インクタンクから記録ヘッドへ至るインク供給路中に設けられるフィルタの径やインク流路の断面積を適宜変更することで流抵抗の調整を行い、メニスカス振動を安定させることも行われている。
【0007】
メニスカス振動を安定させるための別の方策として、特許文献1に開示されているように、記録ヘッド内の共通液室にバッファ室を設け、この中に気泡を持たせることで圧力振動を吸収する技術が知られている。これは、記録ヘッド内のインクの圧力振動を抑える手段として有効であり、多くのインクジェット記録ヘッドにおいて採用されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−210872号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7および図8に示したような従来のインクジェット記録ヘッドにおいて、メニスカス振動を安定させるために流抵抗の調整を行う場合には、流抵抗を大きく設定するとインク流路内へのインク供給(リフィル)が間に合わなくなり吐出時に充分な吐出量が得られず濃度不足を起こすおそれがある一方、流抵抗を小さく設定するとインク供給は間に合うがメニスカス振動の振幅を抑えることができない。そのため、流抵抗の調整を行うにしても、その設計範囲はかなり限定される。
【0010】
また、特許文献1に開示されているように、記録ヘッド内の共通液室にバッファ室を設け、この中に気泡を持たせることで圧力振動を吸収する構成では、共通液室にバッファ室を設けるために、そのバッファ容積や形状にほとんど自由度がなくなってしまう。また、バッファ室の形状は、バッファ室内の気体がインクと置換されることを防ぐために閉塞空間とすることで、液体が入りにくい形状にする必要性がある。この場合には、バッファ室を設けた部品を洗浄する際にバッファ室内の洗浄が充分に行えなかったり、洗浄後の乾燥に長い時間を要したりする問題が生じる。洗浄が不十分であると、バッファ室に残った塵等が記録ヘッドのインク流路内に詰まり、記録不良を引き起こすおそれがある。
【0011】
本発明は上述の課題を解決すべくなされたものであり、液体を吐出することで液体供給路内の液体に発生する振動を良好に抑えるために液体供給路に接続されたバッファ室を良好に洗浄することができるインクジェット記録ヘッド製造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法は、インクジェット記録ヘッドの製造方法において、タンクが装着される装着部と該装着部に装着されたタンクから液体を導出する液体導出口とを備えたタンクホルダユニットを用意する工程と、一方の側面に前記液体導出口と連通する液体供給路溝と、該液体供給路溝の端部に設けられ前記一方の側面から他方の側面に貫通して設けられた液体供給口と、前記一方の側面に設けられ前記液体供給路溝と連通したバッファ室溝と、該バッファ室溝内に設けられ前記一方の側面から前記他方の側面に貫通して設けられたバッファ室開口部と、を備えた流路形成部材の前記一方の側面と前記タンクホルダユニットとを接合する工程と、前記バッファ室開口部の前記他方の側面の開口を通して液体供給路と前記バッファ室開口部との間に洗浄水を流して洗浄する工程と、前記流路形成部材の前記液体供給口に連通する液体供給口と記録ヘッドとを備えた記録ヘッドユニットと、前記流路形成部材の前記他方の側面とを接合する工程と、を有し、液体導出口、液体供給路、液体供給口、記録ヘッドに至る通路を形成するとともに、前記バッファ室開口部を閉栓して前記液体供給路から分岐したバッファ室を構成することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0018】
(第1の実施形態)
図1および図2は、本発明のインクジェット記録ヘッドに係る第1の実施形態を模式的に示す分解斜視図である。図1はそのインクジェット記録ヘッドをインクタンク装着側から見た図であり、図2はそのインクジェット記録ヘッドを吐出口側から見た図である。
【0019】
図1および図2に示すように、本実施形態のインクジェット記録ヘッドは、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の3色のカラーインク用の吐出部とブラック(BK)インク用の吐出部との2つの吐出部を持つ記録ヘッドユニット5と、3色のカラーインクのインクタンクが一体になったカラーインク用のインクタンク(不図示)とブラックインク用のインクタンク(不図示)とが装着されるタンクホルダユニット4と、このタンクホルダユニット4に接合され、タンクホルダユニット4に液体供給路を形成する流路形成部材1とを備えている。本実施形態のタンクホルダユニット4と流路形成部材1は、例えば熱可塑性を有する樹脂によって構成されている。
【0020】
タンクホルダユニット4には、タンクホルダユニット4に装着された各インクタンクからタンクホルダユニット4の裏面に設けられた液体供給路用溝1Bに各色のインクを導くために、シアンインク用の液体導出口(C)4a、マゼンダインク用の液体導出口(M)4b、イエローインク用の液体導出口(Y)4c、およびブラックインク用の液体導出口(BK)4dが設けられている。
【0021】
流路形成部材1と記録ヘッドユニット5との間には弾性体部材として液体供給口シール弾性体2が備えられており、この液体供給口シール弾性体2には、流路形成部材1に各色のインク毎に独立して設けられたシアンインク用の液体供給口(C)1a、マゼンダインク用の液体供給口(M)1b、イエローインク用の液体供給口(Y)1c、およびブラックインク用の液体供給口(BK)1dと、記録ヘッドユニット5に各色のインク毎に独立して設けられたシアンインク用の液体供給口(C)5a、マゼンダインク用の液体供給口(M)5b、イエローインク用の液体供給口(Y)5c、およびブラックインク用の液体供給口(BK)5dとをそれぞれ連通させる、シアンインク用の液体供給口(C)2a、マゼンダインク用の液体供給口(M)2b、イエローインク用の液体供給口(Y)2c、およびブラックインク用の液体供給口(BK)2dが形成されている。
【0022】
液体供給口シール弾性体2の各液体供給口2a〜2dは、流路形成部材1の各液体供給口1a〜1dの突出部が挿通される貫通口をそれぞれ有している。これらの貫通口の縁のうち、液体供給口シール弾性体2を間に挟んで流路形成部材1と記録ヘッドユニット5とを接合したときに記録ヘッドユニット5に圧接される側の縁は各液体供給口5a〜5dの周囲を封止し、流路形成部材1に圧接される側の縁は各液体供給口1a〜1dの周囲を封止する。
【0023】
流路形成部材1とタンクホルダユニット4の互いの接合面には、両者を接合したときに両者の間に液体供給路を形成する液体供給路溝1A,1Bと、バッファ室20(図3参照)を形成するバッファ室溝3A,3Bとがそれぞれ設けられている。このバッファ室20は、気体を内在させてインク振動を吸収する空間を構成するものであり、連通路21によって液体供給路から分岐している。
【0024】
図3は、図1等に示した流路形成部材とタンクホルダユニットとの間に形成されるバッファ室を拡大して示す模式的概略図である。
【0025】
バッファ室20は、ブラックインク用の液体供給口(BK)1dに連通する連通路21の延長に設けられており、その内部には、流路断面積を局所的に狭めるためにリブ20aが設けられている。流路形成部材1には、バッファ室20内に連通するバッファ室開口部1eが設けられており、タンクホルダユニット4と流路形成部材1とが接合されてバッファ室20が形成されたときには、バッファ室20は開口部1eを通して外部に開口されるようになっている。
【0026】
また、図1および図2に示すように、液体供給口シール弾性体2には、バッファ室20の開口部1eに対応するバッファ室開口部ジョイント2eが設けられている。バッファ室開口部ジョイント2eは、各液体供給口2a〜2dと同様に、バッファ室開口部1eの突出部が挿通される貫通口を有している。この貫通口の縁のうち、流路形成部材1と記録ヘッドユニット5とを液体供給口シール弾性体2を間に挟んで接合させたときに、記録ヘッドユニット5に当接される側の縁は記録ヘッドユニット5の液体供給口5a〜5dが形成されていない平坦な箇所に圧接され、流路形成部材1に当接される側の縁はバッファ室開口部1eの周囲を封止する。
【0027】
このように液体供給口シール弾性体2を間に挟んだ状態で流路形成部材1と記録ヘッドユニット5とを接合してタンクホルダユニット4と記録ヘッドユニット5とを結合させることによって、バッファ室20の開口部1eを閉栓することができ、これにより、液体供給路に連通路21を介して接続された、気体を内在する閉塞空間であるバッファ室20が形成される。
【0028】
本実施形態においては、流路形成部材1の液体供給路溝1Aとバッファ室溝3Aの周囲に溶着リブ30を設け、この溶着リブ30を超音波振動によって溶融させてタンクホルダユニット4の液体供給溝1Bとバッファ室溝3Bに溶着させることで、ホルダタンクユニット4と流路形成部材1との接合を行っている。タンクホルダユニット4と流路形成部材1とを接合させる手段としては、上記の超音波振動溶着のほかに熱溶着や接着剤等による手段が考えられるが、いずれにしても溶着による樹脂片や固化後の接着剤片などの異物が液体供給路内やバッファ室20内に生じうる。この異物は、放置すると液体供給路を通って記録ヘッドの吐出口まで移動し、吐出口を詰まらせて液体吐出不良を引き起こす原因となるため、洗浄して外部に排出する必要がある。これに対し、本実施形態ではバッファ室20に開口部1eが開口しているため、バッファ室開口部1eを通して液体供給口1dとバッファ室開口部1eとの間に洗浄水を流すことで、バッファ室20内も容易にかつ確実に洗浄することが可能である。
【0029】
なお、本実施形態では図1および図2を簡略化するためにブラックインク用の液体供給路にのみバッファ室20を設ける構成を示したが、他のカラーインク用の各液体供給路についても同様にバッファ室を設けることが可能である。
【0030】
図4は、インクタンクが装着された状態の本実施形態のインクジェット記録ヘッド内に形成された液体供給経路を示す模式的断面図である。
【0031】
本実施形態のインクジェット記録ヘッドでは、タンクホルダユニット4に装着されたインクタンク7に貯えられているインクは、タンクホルダユニット4に設けられたフィルタ11を通った後に液体供給路8を介して共通液室9内に供給される。共通液室9内に供給されたインクは、記録ヘッドユニット5に共通液室9を塞ぐように設けられたヒーターボード10に形成されている複数のノズル(不図示)に供給され、ヒーターボード10に各ノズル毎に設けられているヒーター(不図示)を駆動することによって、各ノズルの吐出口から吐出される。このように、ヒーターボード10に形成されている複数のノズルと吐出口は、インクを吐出する吐出部を構成している。
【0032】
なお、インクタンク7のインク出口の周囲はタンクシール弾性体13に圧接されており、インク出口からインクが漏れ出すことが防止されている。
【0033】
上述した連通路21はこの液体供給路8から分岐しており、連通路21の延長にはバッファ室20が設けられている。バッファ室20を開口させるバッファ室開口部1eは、連通シール弾性体2のバッファ室開口部ジョイント2eと、それを両側から圧接する流路形成部材1と記録ヘッドユニット5によって閉栓されている。そのため、吐出口からインクを吐出することによって流路内に生じる圧力振動がバッファ室20内の気体の収縮によって吸収されるので、吐出口から吐出されるインクの吐出状態が安定し、高品位な画像を記録することが可能になる。
【0034】
なお、バッファ室20内の気体が成長して液体供給路8内に気体が入ると、その気体はインクに押し流されて液体供給路8から共通液室9を経てノズル内に進入するおそれがある。この場合に、インクが充填されていないノズルにおいてヒーターが駆動されると、インクが吐出されないばかりでなく、ヒーターが焼き付いてしまう、「泡不吐」と呼ばれる現象を引き起こすおそれがある。
【0035】
そこで本実施形態では、液体供給口シール弾性体2にガスバリア性を持たせて、バッファ室20内の気体が成長することを抑えるべく、液体供給口シール弾性体2の素材に塩素化ブチルゴムを用いている。これにより、本実施形態のインクジェット記録ヘッドは、35℃の環境下に168時間放置した後においても、「泡不吐」を発生することなく画像を記録することが可能であった。
【0036】
また、インクジェット記録ヘッドの姿勢や振動、周囲圧力の減圧等によってバッファ室20内の気体がインクと置換されてしまうと、流路内の圧力振動を抑制することができなくなり、結果として記録不良を発生させてしまう。これを防止する手段として、本実施形態においては、図3を参照して説明したように、リブ20aがバッファ室20内の流路断面積を局所的に狭めるためにバッファ室20内に設けられている。これにより、バッファ室20内が迷路のような構造となり、また流路断面積が局所的に狭められるために、連通路21からバッファ室20内へのインク進入が防止されるようになっている。
【0037】
(第2の実施形態)
図5は本発明のインクジェット記録ヘッドの第2の実施形態における液体供給口シール弾性体を示す平面図、図6はインクタンクが装着された状態の本実施形態のインクジェット記録ヘッド内に形成された液体供給経路を示す模式的断面図である。
【0038】
図5および図6に示すように、本実施形態における液体供給口シール弾性体2は、第1の実施形態と異なりバッファ室開口部ジョイント2eに貫通口が空けられておらず、記録ヘッドユニット5によって流路形成部材1のバッファ室開口部1eに弾性体2のバッファ室開口部ジョイント2eを圧接させることで、バッファ室開口部1eを閉栓するようになっている。なお、本実施形態のインクジェット記録ヘッドのその他の構成は第1の実施形態と同じであるので、各構成についての詳しい説明は省略する。
【0039】
仮に、液体供給口シール弾性体2にバッファ室開口部ジョイント2eすら設けず、バッファ室開口部1eを記録ヘッドユニット5に直接当接させて開口部1eを閉栓しようとすると、記録ヘッドユニット5の当接面が有する平滑性の程度によっては、開口部1eの閉栓が十分に行われない場合がある。これに対して本実施形態では、弾性体2の変形によって開口部1eが閉栓されるので、開口部1eをより確実に閉栓することができる。
【0040】
これにより、本実施形態のインクジェット記録ヘッドによっても、第1の実施形態と同様に、吐出口からインクを吐出することによって流路内に生じる圧力振動がバッファ室20内の気体の収縮によって吸収されるので、吐出口から吐出されるインクの吐出状態が安定し、高品位な画像を記録することが可能になる。
【0041】
バッファ室20の洗浄に関しては、記録ヘッドユニット5を流路形成部材1に取り付けるまでは液体供給口シール弾性体2は流路形成部材1に圧接されず、バッファ室開口部1eは開口しているので、第1の実施形態と同様にバッファ室20内も容易に洗浄することが可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、液体を吐出することで液体供給路内の液体に発生する振動を良好に抑えるために液体供給路に接続されたバッファ室を良好に洗浄することができるインクジェット記録ヘッド製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録ヘッドに係る第1の実施形態を模式的に示す分解斜視図である。
【図2】本発明のインクジェット記録ヘッドに係る第1の実施形態を模式的に示す分解斜視図である。
【図3】図1に示した流路形成部材とタンクホルダユニットとの間に形成されるバッファ室を拡大して示す模式的概略図である。
【図4】インクタンクが装着された状態の第1の実施形態のインクジェット記録ヘッド内に形成された液体供給経路を示す模式的断面図である。
【図5】本発明のインクジェット記録ヘッドの第2の実施形態における液体供給口シール弾性体を示す平面図である。
【図6】インクタンクが装着された状態の第2の実施形態のインクジェット記録ヘッド内に形成された液体供給経路を示す模式的断面図である。
【図7】従来のインクジェット記録ヘッドで所定の吐出をしたときの吐出パルスに対するインク流路内の圧力振動波形を示した図である。
【図8】図7中のA区間(吐出開始前)、B区間(吐出動作中)、C区間(吐出停止直後)におけるインク吐出口付近のメニスカスの様子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 流路形成部材
1A,1B 液体供給路溝
1a,2a,5a 液体供給口(C)
1b,2b,5b 液体供給口(M)
1c,2c,5c 液体供給口(Y)
1d,2d,5d 液体供給口(BK)
2 液体供給口シール弾性体
2e バッファ室開口部ジョイント
3A,3B バッファ室溝
4 タンクホルダユニット
4a 液体導出口(C)
4b 液体導出口(M)
4c 液体導出口(Y)
4d 液体導出口(BK)
5 記録ヘッドユニット
7 インクタンク
8 液体供給路
9 共通液室
10 ヒーターボード
11 フィルタ
13 タンクシール弾性体
20 バッファ室
20a リブ
21 連通路
30 溶着リブ

Claims (2)

  1. インクジェット記録ヘッドの製造方法において、
    タンクが装着される装着部と該装着部に装着されたタンクから液体を導出する液体導出口とを備えたタンクホルダユニットを用意する工程と、
    一方の側面に前記液体導出口と連通する液体供給路溝と、該液体供給路溝の端部に設けられ前記一方の側面から他方の側面に貫通して設けられた液体供給口と、前記一方の側面に設けられ前記液体供給路溝と連通したバッファ室溝と、該バッファ室溝内に設けられ前記一方の側面から前記他方の側面に貫通して設けられたバッファ室開口部と、を備えた流路形成部材の前記一方の側面と前記タンクホルダユニットとを接合する工程と、
    前記バッファ室開口部の前記他方の側面の開口を通して液体供給路と前記バッファ室開口部との間に洗浄水を流して洗浄する工程と、
    前記流路形成部材の前記液体供給口に連通する液体供給口と記録ヘッドとを備えた記録ヘッドユニットと、前記流路形成部材の前記他方の側面とを接合する工程と、を有し、
    液体導出口、液体供給路、液体供給口、記録ヘッドに至る通路を形成するとともに、前記バッファ室開口部を閉栓して前記液体供給路から分岐したバッファ室を構成することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  2. 前記流路形成部材の前記液体供給路溝と前記バッファ室溝との周囲には溶着リブが設けられており、前記タンクホルダユニットに対して超音波振動、熱溶着、接着剤による接着によって接合することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
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