JPH1024573A - 液体吐出ヘッド、該液体吐出ヘッドの製造方法、ヘッドカートリッジ、および液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、該液体吐出ヘッドの製造方法、ヘッドカートリッジ、および液体吐出装置

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JPH1024573A
JPH1024573A JP8179692A JP17969296A JPH1024573A JP H1024573 A JPH1024573 A JP H1024573A JP 8179692 A JP8179692 A JP 8179692A JP 17969296 A JP17969296 A JP 17969296A JP H1024573 A JPH1024573 A JP H1024573A
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heating element
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Kiyomitsu Kudo
清光 工藤
Toshio Kashino
俊雄 樫野
Hiroshi Sugitani
博志 杉谷
Takeshi Origasa
剛 折笠
Kazuaki Masuda
和明 益田
Akio Saito
昭男 斎藤
Shuji Koyama
修司 小山
Masami Ikeda
雅実 池田
Hiroyuki Sugiyama
裕之 杉山
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数が少なく、製造を簡易にすること
で、安価な液体吐出ヘッドを提供する。 【解決手段】 素子基板1には、吐出液に熱を与えるた
めの発熱体2が、複数個、列状に設けられている。ま
た、溝付部材50は素子基板1が挿入される開口部52
を有し、この開口部52の内側面には素子基板1上の発
熱体2の各々と対応する複数の溝53が形成されてい
る。この素子基板1と溝付部材50の接合によって、吐
出される吐出液体が流通する吐出流路(不図示)が形成
される。溝付部材50には溝付部材50の開口部52を
塞ぐオリフィスフィルム51が接着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーを液
体に作用させることで起こる気泡の発生によって、所望
の液体を吐出する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドを用
いたヘッドカートリッジ、及び液体吐出装置に関する。
【0002】また本発明は紙、糸、繊維、布帛、皮革、
金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の
被記録媒体に対し記録を行うプリンター、複写機、通信
システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワ
ードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と複合
的に組み合わせた産業用記録装置に適用できる発明であ
る。
【0003】なお、本発明における、「記録」とは、文
字や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与
することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像
を付与することをも意味するものである。
【0004】
【従来の技術】熱等のエネルギーをインクに与えること
で、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態
変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって
吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着
させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、いわ
ゆるバブルジェット記録方法が従来知られている。この
バブルジェット記録方法を用いる液体吐出ヘッドには、
USP4,723,129等の公報に開示されているよ
うに、インクを吐出するための吐出口と、この吐出口に
連通するインク流路と、インク流路内に配されたインク
を吐出するためのエネルギー発生手段としての発熱体
(電気熱変換体)等が配されている。
【0005】図33は従来の液体吐出ヘッドの構成を示
す概略図である。以下、この図を参照して、従来の液体
吐出ヘッドの構成および、その組立製造方法を簡単に説
明する。
【0006】液体吐出ヘッド200は、インクに熱エネ
ルギーを付与するヒータ(発熱抵抗体)を複数個配列さ
れたヒータボード(素子基板)101と、ノズルとなる
複数の溝および各々の溝に連通する共通液室を形成して
ある溝付天板150と、押えばね178からなる。この
液体吐出ヘッド200は、インクタンク190と接続す
る時にヘッド200への液体供給部材となるチップタン
ク180および、回路基板171を有した基材としての
ベースプレート170を備え、インクタンク190に組
み付けることでヘッドカートリッジとなる。
【0007】このような構成部品を組立てるには、ベー
スプレート170にヒータボード101を接着した後
に、ヒータボード101上に天板150を、ヒータとノ
ズル用溝の位置を位置決めして仮接着する。その後、天
板150とヒータボード101を密着させるように押え
ばねで押えつつ、チップタンク180と一緒にベースプ
レート170に熱溶着する。最後に、インクタンク19
0の位置決めピン194、195にベースプレート17
0をはめ込み熱溶着して、チップタンク180をインク
タンク190に接続する。
【0008】インクジェット記録方法によれば、品位の
高い画像を高速、低騒音で記録することができると共
に、この記録方法を行うヘッドではインクを吐出するた
めの吐出口を高密度に配置することができるため、小型
の装置で高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容
易に得ることができるという多くの優れた点を有してい
る。このため、このバブルジェット記録方法は近年、プ
リンター、複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機
器に利用されており、さらに、捺染装置等の産業用シス
テムにまで利用されるようになってきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図33
に示した従来例のように液体吐出ヘッドを組立製造する
場合、部品点数が多い上、製造工程が複雑であるため、
安価に提供することができないという不都合が見られる
問題点がある。従って、本発明者達の一部は、簡易にか
つ安価に組立製造できる構造を持つ液体吐出ヘッドを提
供することを一つの技術課題として認識した。
【0010】また、この技術課題を解決する発明におい
て、別の観点から見て、簡易にかつ安価に製造できる構
造は、従来では得られなかった気泡を利用した新規な液
滴吐出原理のヘッドに対しても適用可能であることにも
着目した。
【0011】本発明の主たる目的は以下の通りである。
【0012】本発明の第1の目的は、部品点数が少な
く、製造を簡易にすることで、安価な液体吐出ヘッドを
提供することにある。
【0013】上記の第1の目的に加えて、第2の目的
は、吐出効率、吐出力の向上を図りつつ、発熱体上の液
体への蓄熱を大幅に軽減できると共に、発熱体上の残留
気泡の低減を図ることで、良好な液体の吐出を行ないう
る液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0014】本発明の第3の目的は、バック波による液
体供給方向とは逆方向への慣性力が働くのを抑えると同
時に、可動部材の弁機能によってメニスカス後退量を低
減させることで、リフィル周波数を高め、印字スピード
等を向上させた液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、液体に気泡を発生させる複数の発熱体を有
する基板と、複数の液流路を構成するための複数の溝を
有する溝付部材とを備え、前記基板と前記溝付部材の接
合により前記液流路が前記発熱体の各々について形成さ
れる液体吐出ヘッドにおいて、前記溝付部材は前記基板
が挿入される開口部を有し、該開口部は、前記基板が挿
入された際に前記発熱体の各々について液流路を構成す
る複数の溝を有することを特徴とする。
【0016】さらに、前記溝付部材は、前記開口部の複
数の溝と連通する吐出口を有する。。 この液体吐出ヘ
ッドの製造方法は、前記基板を前記溝付部材の開口部に
挿入する時、前記開口部を広げて前記基板を挿入し、前
記溝付部材の復元力により前記開口部内に前記基板を固
定保持させることを特徴とする。この場合において、前
記溝付部材の開口部を広げるために、前記溝付部材に熱
を加え、かつ前記開口部を広げる方向に張力を加えるこ
とを特徴とする。
【0017】また、上記の構造の液体吐出ヘッドは、前
記発熱体に面して設けられ吐出口側に自由端を有し前記
発熱体による気泡発生時の圧力に基づいて前記自由端を
変位させて前記圧力を吐出口側に導く可動部材をさらに
有するもの、あるいは、この可動部材と、前記可動部材
の前記発熱体に近い面に沿った上流側から前記発熱体上
に液体を供給する供給路とをさらに有するものに好適で
ある。
【0018】また、上記の構造の液体吐出ヘッドは、前
記液流路を、吐出口に連通した第1の液流路と、液体に
熱を加えることで該液体に気泡を発生させる気泡発生領
域を有する第2の液流路とに区分し、吐出口側に自由端
を有し、前記気泡発生領域内での気泡の発生による圧力
に基づいて該自由端を前記第1の液流路側に変位させて
前記圧力を前記第1の液流路の吐出口側に導く可動部材
とをさらに有するものや、液体に気泡を発生させる複数
の発熱体を備える素子基板と、前記素子基板が挿入され
る開口部を有ると共に、該開口部への前記素子基板の挿
入により複数の液流路を構成する複数の溝が形成された
溝付部材と、前記各液流路を、吐出口に連通した第1の
液流路と、前記複数の発熱体が配された第2の液流路と
に区分し、前記気泡の発生に基づく圧力によって前記第
1の液流路側に変位する可動部材とを具備した分離壁と
を有し、前記圧力を前記可動部材により前記吐出口側に
導いて前記液体を吐出するものにも好適である。
【0019】以上のような液体吐出ヘッドと、該液体吐
出ヘッドに供給される液体を保持する液体容器とを有す
るヘッドカートリッジも本発明に属する。
【0020】また、上述した構造の液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドから液体を吐出させるための駆動信
号を供給する駆動信号供給手段、あるいは前記液体吐出
ヘッドから吐出された液体を受ける被記録媒体を搬送す
る被記録媒体搬送手段とを有する液体吐出装置も本発明
に属する。
【0021】上記のとおりに構成された発明は、複数の
液流路を構成するための複数の溝を有する溝付部材に、
液体に気泡を発生させる複数の発熱体を有する基板が挿
入される開口部を設け、該開口部に前記基板が挿入され
た際に前記発熱体の各々について液流路を構成する複数
の溝を形成したことにより、前記溝付部材の開口部へ前
記素子基板をはめ込めば液体吐出ヘッドが完成するの
で、従来のヘッドよりも部品点数が削減でき、さらに簡
易にかつ安価にヘッドを組立てることが可能である。特
に、溝付部材が複数の溝を有するだけの簡易な構造であ
るため、製造が簡単でノズルの高密度化に対しても有効
である。さらに、素子基板を溝付部材の開口部に圧入す
ることにより、溝付部材の成形時のそりを矯正できるた
め、基板の長尺化も容易になる。また、複数の溝の配列
方向に対して垂直な方向から圧入することにより、溝壁
が倒れることがない。しかも、圧入接合により素子基板
と溝付部材が密着されるため、従来例のような押えばね
は必要なくなる。
【0022】上述の発明に加えて、極めて新規な吐出原
理に基づく本発明の液体吐出ヘッド等によると、発生す
る気泡とこれによって変位する可動部材との相乗効果を
得ることができ、吐出口近傍の液体を効率よく吐出でき
るため、従来のバブルジェット方式の吐出方法、ヘッド
等に比べて、吐出効率を向上できる。例えば本発明の最
も好ましい形態においては2倍以上という飛躍的な吐出
効率の向上を達成できた。
【0023】この発明の特徴的な構成によれば、低温や
低湿で長期放置を行った場合であっても不吐出になるこ
とを防止でき、仮に不吐出になっても、予備吐出や吸引
回復といった回復処理をわずかに行うだけで正常状態に
即座に復帰できる利点もある。
【0024】具体的には64個の吐出口を持つ従来のバ
ブルジェット方式のヘッドの大半が不吐出になるような
長期放置条件においても、本発明のヘッドでは約半分以
下の吐出口が吐出不良になるだけである。また、これら
のヘッドを予備吐出で回復した場合、各吐出口に対して
従来ヘッドで数千発の予備吐出を行う必要があったが、
本発明では100発程度の予備吐出で回復を行うだけで
十分であった。これは、回復時間の短縮や回復による液
体の損失を低減でき、ランニングコストも大幅に下げる
ことが可能であることを意味する。
【0025】また、特に本発明のリフィル特性を向上し
た構成によれば、連続吐出時の応答性、気泡の安定成
長、液滴の安定化を達成して、高速液体吐出による高速
記録また高画質記録を可能にすることができた。
【0026】本発明のその他の効果については、各実施
形態の記載から理解される。
【0027】なお、本発明の説明で用いる「上流」「下
流」とは、液体の供給源から気泡発生領域(又は可動部
材)を経て、吐出口へ向かう液体の流れ方向に関して、
又はこの構成上の方向に関しての表現として表されてい
る。
【0028】また、気泡自体に関する「下流側」とは、
主として液滴の吐出に直接作用するとされる気泡の吐出
口側部分を代表する。より具体的には気泡の中心に対し
て、上記流れ方向や上記構成上の方向に関する下流側、
又は、発熱体の面積中心より下流側の領域で発生する気
泡を意味する。
【0029】また、本発明の説明で用いる「実質的に密
閉」とは、気泡が成長するとき、可動部材が変位する前
に可動部材の周囲の隙間(スリット)から気泡がすり抜
けない程度の状態を意味する。
【0030】さらに、本発明でいう「分離壁」とは、広
義では気泡発生領域と吐出口に直接連通する領域とを区
分するように介在する壁(可動部材を含んでもよい)を
意味し、狭義では気泡発生領域を含む流路を吐出口に直
接連通する液流路とを区分し、それぞれの領域にある液
体の混合を防止するものを意味する。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。また、本発明は以下に挙げ
られる形態例に限られるものではなく、この発明を逸脱
しない技術的範囲内であれば如何なる形態でもよい。
【0032】本実施の形態は部品点数が少なく、簡易に
かつ安価に製造でき、ノズルの高密度化に対して有効
で、しかもヘッドの長尺化も容易である新規構造の液体
吐出ヘッドである。しかも、後述するような発熱体上に
生じた気泡を効率よく吐出の為に作用させる画期的な吐
出機構を持つものにも好適な構造の液体吐出ヘッドであ
る。
【0033】まず、図1乃至図8を参照し、本発明の液
体吐出ヘッドに適用される液体吐出用の液路構造と吐出
原理を説明する。
【0034】図1は本発明の液体吐出ヘッドの一実施形
態を液流路方向で切断すると共に、吐出動作を段階的に
表した断面模式図であり、図2はこのような液体吐出ヘ
ッドの部分破断斜視図を示している。
【0035】本形態の液体吐出ヘッドは、液体を吐出す
るための吐出エネルギー発生素子として、液体に熱エネ
ルギーを作用させる発熱体2(図2においては、40μ
m×105μmの形状の発熱抵抗体)が素子基板1に設
けられており、この素子基板上に発熱体2に対応して液
流路10が配されている。液流路10は吐出口18に連
通していると共に、複数の液流路10に液体を供給する
ための共通液室13に連通しており、吐出口から吐出さ
れた液体に見合う量の液体をこの共通液室13から受け
取る。
【0036】この液流路10の素子基板上には、前述の
発熱体2に対向するように面して、金属等の弾性を有す
る材料で構成された可動部材31が片持梁状に設けられ
ている。この可動部材の一端は液流路10の壁や素子基
板上に感光性樹脂などをパターニングして形成した土台
(支持部材)34等に固定されている。これによって、
可動部材は保持されると共に支点(支点部分)33を構
成している。
【0037】この可動部材31は、液体の吐出動作によ
って共通液室13から可動部材31を経て吐出口18側
へ流れる大きな流れの上流側に支点(支点部分;固定
端)33を持ち、この支点33に対して下流側に自由端
(自由端部分)32を持つように、発熱体2に面した位
置に発熱体2を覆うような状態で発熱体から15μm程
度の距離を隔てて配されている。この発熱体と可動部材
との間が気泡発生領域となる。なお発熱体、可動部材の
種類や形状および配置はこれに限られることなく、後述
するように気泡の成長や圧力の伝搬を制御しうる形状お
よび配置であればよい。本発明では自由端32の先端部
が幅を持っているため、気泡の発泡パワーを吐出口18
側へ導きやすい。なお、上述した液流路10は、後に取
り上げる液体の流れの説明のため、可動部材31を境に
して直接吐出口18に連通している部分である第1の液
流路14と、気泡発生領域11や液体供給路12を有す
る第2の液流路16との2つの領域に分けて説明する。
【0038】発熱体2を発熱させることで可動部材31
と発熱体2との間の気泡発生領域11の液体に熱を付与
し、液体に米国特許第4,723,129号明細書に記載されて
いるような膜沸騰現象に基づく気泡を発生させる。気泡
の発生に基づく圧力と気泡は可動部材に優先的に作用
し、可動部材31は図1(b)、(c)もしくは図2で
示されるように支点33を中心に吐出口側に大きく開く
ように変位する。可動部材31の変位若しくは変位した
状態によって気泡の発生に基づく圧力の伝搬や気泡自身
の成長が吐出口側に導かれる。またこのとき、自由端3
2の先端部が幅を持っているため、気泡の発泡パワーを
吐出口18側へ導きやすい。
【0039】ここで、本発明に適用される基本的な吐出
原理の一つを説明する。本発明において最も重要な原理
の1つは、気泡に対面するように配された可動部材が気
泡の圧力あるいは気泡自体に基づいて、定常状態の第1
の位置から変位後の位置である第2の位置へ変位し、こ
の変位する可動部材31によって気泡の発生に伴う圧力
や気泡自身を吐出口18が配された下流側へ導くことで
ある。
【0040】この原理を、可動部材を用いない従来の液
流路構造を模式的に示した図3と本発明の図4とを比較
してさらに詳しく説明する。なおここでは吐出口方向へ
の圧力の伝搬方向をVA、上流側への圧力の伝搬方向を
Bとして示した。
【0041】図3で示されるような従来のヘッドにおい
ては、発生した気泡40による圧力の伝搬方向を規制す
る構成はない。このため気泡40の圧力伝搬方向はV1
〜V8のように気泡表面の垂線方向となり様々な方向を
向いていた。このうち、特に液吐出に最も影響を及ぼす
A方向に圧力伝搬方向の成分を持つものは、V1〜V4
即ち気泡のほぼ半分の位置より吐出口に近い部分の圧力
伝搬の方向成分であり、液吐出効率、液吐出力、吐出速
度等に直接寄与する重要な部分である。さらにV1は吐
出方向VAの方向に最も近いため効率よく働き、逆にV4
はVAに向かう方向成分が比較的少ない。
【0042】これに対して、図4で示される本発明の場
合には、可動部材31が図3の場合のように様々な方向
を向いていた気泡の圧力伝搬方向V1〜V4を下流側(吐
出口側)へ導き、VAの圧力伝搬方向に変換するもので
あり、これにより気泡40の圧力が直接的に効率よく吐
出に寄与することになる。そして、気泡の成長方向自体
も圧力伝搬方向V1〜V4と同様に下流方向に導かれ、上
流より下流で大きく成長する。このように、気泡の成長
方向自体を可動部材によって制御し、かつ気泡の圧力伝
搬方向を制御することで、吐出効率や吐出力また吐出速
度等の根本的な向上を達成することができる。
【0043】次に図1に戻って、本形態の液体吐出ヘッ
ドの吐出動作について詳しく説明する。
【0044】図1(a)は、発熱体2に電気エネルギー
等のエネルギーが印加される前の状態であり、発熱体が
熱を発生する前の状態である。ここで重要なことは、可
動部材31が、発熱体の発熱によって発生した気泡に対
し、この気泡の少なくとも下流側部分に対面する位置に
設けられていることである。つまり、気泡の下流側が可
動部材に作用するように、液流路構造上では少なくとも
発熱体の面積中心3より下流(発熱体の面積中心3を通
って流路の長さ方向に直交する線より下流)の位置まで
可動部材31が配されている。
【0045】図1(b)は、発熱体2に電気エネルギー
等が印加されて発熱体2が発熱し、発生した熱によって
気泡発生領域11内を満たす液体の一部を加熱し、膜沸
騰に伴う気泡を発生させた状態である。
【0046】このとき可動部材31は気泡40の発生に
基づく圧力により、気泡40の圧力の伝搬方向を吐出口
方向に導くように第1位置から第2位置へ変位する。こ
こで重要なことは前述したように、可動部材31の自由
端32を下流側(吐出口側)に配置し、支点33を上流
側(共通液室側)に位置するように配置して、可動部材
の少なくとも一部を発熱体の下流部分すなわち気泡の下
流部分に対面させることである。
【0047】図1(c)は気泡40がさらに成長した状
態であるが、気泡40の発生に伴う圧力に応じて可動部
材31はさらに変位している。発生した気泡は上流より
下流に大きく成長すると共に可動部材の第1の位置(点
線位置)を越えて大きく成長している。このように気泡
40の成長に応じて可動部材31が徐々に変位して行く
ことで気泡40の圧力伝搬方向や堆積移動のしやすい方
向、すなわち自由端側への気泡の成長方向を吐出口に均
一的に向かわせることができることも吐出効率を高める
と考えられる。可動部材は気泡や発泡圧を吐出口方向へ
導く際もこの伝達の妨げになることはほとんどなく、伝
搬する圧力の大きさに応じて効率よく圧力の伝搬方向や
気泡の成長方向を制御することができる。また、自由端
32の先端部が幅を持っているため、気泡の発泡パワー
を吐出口18側へ導きやすい。
【0048】図1(d)は気泡40が、前述した膜沸騰
の後、気泡内部圧力の減少によって収縮し、消滅する状
態を示している。
【0049】第2の位置まで変位していた可動部材31
は、気泡の収縮による負圧と可動部材自身のばね性によ
る復元力によって図1(a)の初期位置(第1の位置)
に復帰する。また、消泡時には、気泡発生領域11での
気泡の収縮体積を補うため、また、吐出された液体の体
積分を補うために上流側(B)、すなわち共通液室側か
らの流れVD1、VD2のように、また、吐出口側からの流
れVcのように液体が流れ込んでくる。
【0050】以上、気泡の発生に伴う可動部材の動作と
液体の吐出動作について説明したが、さらに本発明に適
用可能な液体吐出ヘッドにおける液体のリフィルについ
て詳しく説明する。
【0051】図1(c)の後、気泡40が最大体積の状
態を経て消泡過程に入ったときには、消泡した体積を補
う体積の液体が気泡発生領域に、第1液流路14の吐出
口18側と第2液流路16の共通液室側13から流れ込
む。可動部材31を持たない従来の液流路構造において
は、消泡位置に吐出口側から流れ込む液体の量と共通液
室から流れ込む液体の量は、気泡発生領域より吐出口に
近い部分と共通液室に近い部分との流抵抗の大きさに起
因する(流路抵抗と液体の慣性に基づくものであ
る。)。
【0052】このため、吐出口に近い側の流抵抗が小さ
い場合には、多くの液体が吐出口側から消泡位置に流れ
込みメニスカスの後退量が大きくなることになる。特
に、吐出効率を高めるために吐出口に近い側の流抵抗を
小さくして吐出効率を高めようとするほど、消泡時のメ
ニスカスMの後退が大きくなり、リフィル時間が長くな
って高速印字を妨げることとなっていた。
【0053】これに対して本構成は可動部材31を設け
たため、気泡の体積Wを可動部材31の第1位置を境に
上側をW1、気泡発生領域11側をW2とした場合、消
泡時に可動部材が元の位置に戻った時点でメニスカスの
後退は止まり、その後残ったW2の体積分の液体供給は
主に第2の液流路16の流れVD2からの液供給によって
成される。これにより、従来、気泡Wの体積の半分程度
に対応した量がメニスカスの後退量になっていたのに対
して、それより少ないW1の半分程度のメニスカス後退
量に抑えることが可能になった。
【0054】さらに、W2の体積分の液体供給は消泡時
の圧力を利用して可動部材31の発熱体側の面に沿っ
て、主に第2液流路の上流側(VD2)から強制的に行う
ことができるためより速いリフィルを実現できた。
【0055】ここで特徴的なことは、従来のヘッドで消
泡時の圧力を用いたリフィルを行った場合、メニスカス
の振動が大きくなってしまい画像品位の劣化につながっ
ていたが、本形態の高速リフィルにおいては可動部材に
よって吐出口側の第1液流路14の領域と、気泡発生領
域11との吐出口側での液体の流通が抑制されるためメ
ニスカスの振動を極めて少なくすることができることで
ある。
【0056】このように本発明に適用される上述した構
成は、第2の液流路16の液供給路12を介しての発泡
領域への強制リフィルと、上述したメニスカス後退や振
動の抑制によって高速リフィルを達成することで、吐出
の安定や高速繰り返し吐出、また記録の分野に用いた場
合、画質の向上や高速記録を実現することができる。
【0057】上述した構成においては、さらに次のよう
な有効な機能を兼ね備えている。それは、気泡の発生に
よる圧力の上流側への伝搬(バック波)を抑制すること
である。発熱体2上で発生した気泡の内、共通液室13
側(上流側)の気泡による圧力は、その多くが、上流側
に向かって液体を押し戻す力(バック波)になってい
た。このバック波は、上流側の圧力と、それによる液移
動量、そして液移動に伴う慣性力を引き起こし、これら
は液体の液流路内へのリフィルを低下させ高速駆動の妨
げにもなっていた。本構成においては、まず可動部材3
1によって上流側へのこれらの作用を抑えることでもリ
フィル供給性の向上をさらに図っている。
【0058】次に、更なる特徴的な構造と効果につい
て、以下に説明する。
【0059】本形態の第2の液流路16は、発熱体2の
上流に発熱体2と実質的に平坦につながる(発熱体表面
が大きく落ち込んでいない)内壁を持つ液体供給路12
を有している。このような場合、気泡発生領域11およ
び発熱体2の表面への液体の供給は、可動部材31の気
泡発生領域11に近い側の面に沿って、VD2のように行
われる。このため、発熱体2の表面上に液体が淀むこと
が抑制され、液体中に溶存していた気体の析出や、消泡
できずに残ったいわゆる残留気泡が除去され易く、ま
た、液体への蓄熱が高くなりすぎることもない。従っ
て、より安定した気泡の発生を高速に繰り返し行うこと
ができる。なお、本構成では、実質的に平坦な内壁を持
つ液体供給路12を持つもので説明したが、これに限ら
ず、発熱体表面となだらかに繋がり、なだらかな内壁を
有する液供給路であればよく、発熱体上に液体の淀み
や、液体の供給に大きな乱流を生じない形状であればよ
い。
【0060】また、気泡発生領域への液体の供給は、可
動部材の側部(スリット35)を介してVD1から行われ
るものもある。しかし、気泡発生時の圧力をさらに有効
に吐出口に導くために図1で示すように気泡発生領域の
全体を覆う(発熱体面を覆う)ように大きな可動部材を
用い、可動部材31が第1の位置へ復帰することで、気
泡発生領域11と第1液流路14の吐出口に近い領域と
の液体の流抵抗が大きくなるような形態の場合、前述の
D1から気泡発生領域11に向かっての液体の流れが妨
げられる。しかし、本構成のヘッド構造においては、気
泡発生領域に液体を供給するための流れVD1があるた
め、液体の供給性能が非常に高くなり、可動部材31で
気泡発生領域11を覆うような吐出効率向上を求めた構
造を採っても、液体の供給性能を落とすことがない。
【0061】ところで、可動部材31の自由端32と支
点33の位置は、例えば図5で示されるように、自由端
が相対的に支点より下流側にある。このような構成のた
め、前述した発泡の際に気泡の圧力伝搬方向や成長方向
を吐出口側に導く等の機能や効果を効率よく実現できる
のである。さらに、この位置関係は吐出に対する機能や
効果のみならず、液体の供給の際にも液流路10を流れ
る液体に対する流抵抗を小さくしでき高速にリフィルで
きるという効果を達成している。これは図5に示すよう
に、吐出によって後退したメニスカスMが毛管力により
吐出口18へ復帰する際や、消泡に対しての液供給が行
われる場合に、液流路10(第1液流路14、第2液流
路16を含む)内を流れる流れS1、S2、S3に対し、
逆らわないように自由端と支点33とを配置しているた
めである。
【0062】補足すれば、図1においては、前述のよう
に可動部材31の自由端32が、発熱体2を上流側領域
と下流側領域とに2分する面積中心3(発熱体の面積中
心(中央)を通り液流路の長さ方向に直交する線)より
下流側の位置に対向するように発熱体2に対して延在し
ている。これによって発熱体の面積中心位置3より下流
側で発生する液体の吐出に大きく寄与する圧力、又は気
泡を可動部材31が受け、この圧力及び気泡を吐出口側
に導くことができ、吐出効率や吐出力を根本的に向上さ
せることができる。
【0063】さらに、加えて上記気泡の上流側をも利用
して多くの効果を得ている。また、本構成においては、
可動部材31の自由端が瞬間的な機械的変位を行ってい
ることも、液体の吐出に対して有効に寄与していると考
えられる。
【0064】図6は、本発明の液体吐出ヘッドの他の実
施形態の流路方向の断面模式図を示しており、図7は図
6に示した液体吐出ヘッドの部分破断斜視図である。本
実施の形態においても、主たる液体の吐出原理について
は先の説明と同じであるが、ここでは、第1の液流路1
4と第2の液流路16とを、以下に説明するように可動
部材31を持つ分離壁30で区分することで、熱を加え
ることで発泡させる液体(発泡液)と、主として吐出さ
れる液体(吐出液)とに分けることができるものであ
る。
【0065】図6及び図7において、本形態の液体吐出
ヘッドは、液体に気泡を発生させるための熱エネルギー
を与える発熱体2が設けられた素子基板1上に、発泡用
の第2の液流路16があり、その上に吐出口18に直接
連通した吐出液用の第1の液流路14が配されている。
【0066】ここで、第1の液流路14の上流側から下
流側に対しての構造は、図示されているように吐出口に
向かって可動部材31に対して高さが徐々に高くなって
いる。言い換えれば、可動部材31の支点部に対して自
由端側が第1の液流路14内を移動し易い抵抗関係にな
っている。
【0067】第1液流路14の上流側は、複数の第1液
流路14に吐出液を供給するための第1共通液室15に
連通しており、第2液流路16の上流側は、複数の第2
液流路16に発泡液を供給するための第2共通液室17
に連通している。
【0068】但し、発泡液と吐出液を同じ液体とする場
合には、共通液室を一つにして共通化させてもよい。
【0069】第1と第2の液流路の間には、金属等の弾
性を有する材料で構成された分離壁30が配されてお
り、第1液流路と第2の液流路とを区分している。な
お、発泡液と吐出液とができる限り混ざり合わない方が
よい液体の場合には、この分離壁によってできる限り完
全に第1液流路14と第2液流路16の液体の流通を分
離した方がよいが、発泡液と吐出液とがある程度混ざり
合っても問題がない場合には、分離壁に完全分離の機能
を持たせなくてもよい。
【0070】発熱体の面上方への投影空間(以下、吐出
圧発生領域という。;図6中のAの領域とBの気泡発生
領域11)に位置する部分の分離壁は、スリット35に
よって吐出口側(液体の流れの下流側)が自由端で、共
通液室(15、17)側に支点33が位置する片持梁形
状の可動部材31となっている。この可動部材31は、
気泡発生領域11(B)に面して配されているため、発
泡液の発泡によって第1液流路側の吐出口側に向けて開
口するように動作する(図中矢印方向)。この際に、可
動部材の支点側よりも自由端が移動し易い環境となって
いるため、自由端が気泡の成長に追従して移動し、気泡
を無駄なく吐出口へ導くことができる。発熱体2として
の発熱抵抗部と、この発熱抵抗部に電気信号を印加する
ための配線電極(不図示)とが配された素子基板1上
に、第2の液流路を構成する空間を介して分離壁30が
配置されている。
【0071】可動部材31の支点33、自由端32の配
置と、発熱体との配置の関係については、先の説明と同
様である。
【0072】また、先の説明では、液体供給路12と発
熱体2との構造の関係については説明したが、本実施の
形態においても第2の液流路16と発熱体2との構造の
関係を同じくしている。
【0073】次に、図8を用いて本実施形態の液体吐出
ヘッドの動作を説明する。
【0074】ヘッドを駆動させるにあたっては、第1液
流路14に供給される吐出液と第2の液流路16に供給
される発泡液として同じ水系のインクを用いて動作させ
た。発熱体2が発生した熱が、第2液流路の気泡発生領
域内の発泡液に作用することで、先の実施例で説明した
のと同様に発泡液にUSP4,723,129に記載されているよう
な膜沸騰現象に基づく気泡40を発生させる。
【0075】本実施形態においては、気泡発生領域の上
流側を除く、3方からの発泡圧の逃げがないため、この
気泡発生にともなう圧力が吐出圧発生部に配された可動
部材6側に集中して伝搬し、気泡の成長をともなって可
動部材31が図8(a)の状態から図8(b)のように
第1液流路側に変位する。この可動部材の動作によって
第1液流路14と第2液流路16とが大きく連通し、気
泡の発生に基づく圧力が第1液流路の吐出口側の方向
(A方向)に主に伝わる。この圧力の伝搬と、前述のよ
うな可動部材の機械的変位によって液体が吐出口から吐
出される。
【0076】次に、気泡が収縮するに伴って可動部材3
1が図8(a)の位置まで戻ると共に、第1液流路14
では吐出された吐出液体の量に見合う量の吐出液体が上
流側から供給される。本実施形態においても、この吐出
液体の供給は前述の実施形態と同様に可動部材が閉じる
方向であるため、吐出液体のリフィルを可動部材で妨げ
ることがない。
【0077】本実施形態は、可動部材の変位に伴う発泡
圧力の伝搬、気泡の成長方向、バック波の防止等に関す
る主要部分の作用や効果については先の実施形態と同じ
であるが、本実施形態のような2流路構成をとることに
よって、さらに次のような長所がある。
【0078】すなわち、上述の実施例の構成によると、
吐出液と発泡液とを別液体とし、発泡液の発泡で生じた
圧力によって吐出液を吐出することができる。このため
従来、熱を加えても発泡が十分に行われにくく吐出力が
不十分であったポリエチレングリコール等の高粘度の液
体であっても、この液体を第1の液流路に供給し、発泡
液に発泡が良好に行われる液体(エタノール:水=4:
6の混合液1〜2cP程度等)や低沸点の液体を第2の
液流路に供給することで良好に吐出させることができ
る。
【0079】また、発泡液として、熱を受けても発熱体
の表面にコゲ等の堆積物を生じない液体を選択すること
で、発泡を安定化し、良好な吐出を行うことができる。
【0080】さらに、本発明のヘッドの構造においては
先の実施例で説明したような効果をも生じるため、さら
に高吐出効率、高吐出力で高粘性液体等の液体を吐出す
ることができる。
【0081】また、加熱に弱い液体の場合においてもこ
の液体を第1の液流路に吐出液として供給し、第2の液
流路で熱的に変質しにくく良好に発泡を生じる液体を供
給すれば、加熱に弱い液体に熱的な害を与えることな
く、しかも上述のように高吐出効率、高吐出力で吐出す
ることができる。以上、本発明の特徴的な液体吐出原理
を奏する液体吐出ヘッドの液路構造について1液路形態
と2液路形態を挙げて説明したが、以下に、上述した形
態に適用可能であって、部品点数の削減が図れ、簡易に
かつ安価に製造でき、ノズルの高密度化に対して有効
で、しかもヘッドの長尺化も容易である液体吐出ヘッド
の組立構造、並びに液体吐出ヘッドとインクタンクから
なるヘッドカートリッジについて説明する。
【0082】まず、本発明による液体吐出ヘッドの基本
的な組立構造について説明する。図9は、本発明の液体
吐出ヘッドの基本的な組立構造を示す斜視図である。
【0083】本実施形態の液体吐出ヘッドは図9に示す
ように、素子基板1、溝付部材50、オリフィスフィル
ム51から成っている。素子基板1には、吐出液に熱を
与えるための発熱体2が、複数個、列状に設けられてい
る。また、溝付部材50は素子基板1が挿入される開口
部52を有し、この開口部52の内側面には素子基板1
上の発熱体2の各々と対応する複数の溝53が形成され
ている。この素子基板1と溝付部材50の接合によっ
て、吐出される吐出液体が流通する吐出流路(不図示)
が形成される。
【0084】溝付部材50には溝付部材50の開口部5
2を塞ぐオリフィスフィルム51が接着される。オリフ
ィスフィルム51はポリエチレン等の樹脂フィルムや金
属からなる。オリフィスフィルム51には溝付部材50
の溝53の各々に対応して複数の吐出口18が配設され
ている。この吐出口18は接着前に予め形成しても良
く、あるいは溝付部材50に接着後にレーザ加工により
形成しても良い。
【0085】以上のようなヘッド構造を採ることによ
り、溝付部材が複数の溝を有するだけの簡易な構造であ
るため、製造が簡単でノズルの高密度化に対しても有効
である。さらに、素子基板を溝付部材の開口部に圧入す
ることにより、溝付部材の成形時のそりを矯正できるた
め、基板の長尺化も容易になる。また、複数の溝の配列
方向に対して垂直な方向から圧入することにより、溝壁
が倒れることがない。しかも、圧入接合により素子基板
と溝付部材が密着されるため、従来例のような押えばね
は必要なくなる。
【0086】また、上記のような液体吐出ヘッドの基本
構成には、さらにインク供給部材とベースプレートとが
組付けられてもよい。この時の構成を図10に断面図で
示す。この図に示すように、ベースプレートの端面に溝
付部材の一部の面が付き当てられる様にして、素子基板
1がAl等の材質からなるベースプレート70に支持さ
れている。ベースプレート上に固定された素子基板1と
溝付部材50の上に液供給部材80が設置されている。
この事により、発熱体2が配された液流路10の各々に
共通して通じる共通液室80aと、この共通液室80a
に液供給を行なうための液供給路80bとが液体吐出ヘ
ッドに備えられる。
【0087】さらに、図11を参照し、上述した基本的
な液体吐出ヘッドの組立方法を説明する。溝付部材50
の開口部52への素子基板1の挿入時に素子基板1の上
面(発熱体設置側面)と溝付部材50の液流路となる溝
53が形成されている面とが接触し、素子基板1や液流
路用の溝壁54を損傷させないために、溝付部材50に
熱を加えて変形を容易にさせておき、溝付部材50の、
液流路となる溝53が形成された面とそれに対向する面
に開口部52を広げる方向に引っ張り力を加えて、素子
基板1を挿入する。溝付部材50と素子基板1のはめ合
わせ形状をしている為、素子基板1上の発熱体2と溝付
部材50の溝53との位置合わせが必要なく、ヘッドの
組立工程が簡略化できる。このようにして溝付部材50
の開口部52に素子基板1を挿入後、加えていた熱及び
引っ張り力を取り除くと、溝付部材50は弾性変形可能
な部材であるため、復元力により素子基板1と溝付部材
50が密着接合される。
【0088】その後、ベースプレート4上に固定された
素子基板1及び溝付部材の上から液供給部材80を被せ
ると共に液供給部材80の一対の脚部80cをベースプ
レート70の一対の穴70aに挿通させ、脚部80cの
端部をベースプレート70の裏面側に突出させる。この
際、液供給部材80をベースプレート70側へ押圧する
と共に、穴4aから突出した液供給部材80の両脚部8
0cをベースプレート70から離す方向に引き出す。こ
の状態で、両脚部80cの各端部をベースプレート70
の裏面に熱溶着させることにより、液供給部材80をベ
ースプレート70に固定する。
【0089】なお、素子基板1上には、素子基板1を溝
付部材50の開口部に挿入する際、溝付部材50の溝を
形成する溝壁54が係合する凹溝55が形成されていて
もよい。図12は、素子基板1を溝付部材50に圧入接
合した時の様子を部分的に表した拡大斜視図である。図
12に示す凹溝55は発熱体2を素子基板1上に形成す
る際に発熱体2を構成する薄膜や下地膜などをパターニ
ングすることによって形成される。この凹溝55の領域
には発熱体2や配線などが配されていないので、パター
ニングによる除去を行なっても素子基板1に影響はな
い。本例においては、凹溝55の深さは約2.2μmと
しているが、パターニングにより3μm程度の深さの溝
の形成が可能である。このような構造によれば、溝付部
材50と素子基板1との密着性が若干劣っていても、溝
壁54で構成される流路同士において相互に液漏れは発
生しない。また、素子基板1上の発熱体2と溝付部材5
0の溝53との位置合わせ精度が向上する。
【0090】また、上述の、可動部材を持つ特徴的な流
路構造からなる液体吐出ヘッドの組立方法について述べ
る。ここでは、上述した2液路形態のヘッドを例に採っ
て説明する。図15は、液流路に可動部材を発熱体と対
向して持つ液体吐出ヘッドの組立方法の一例を説明する
ための斜視図である。図15において、複数の発熱体2
を配置する素子基板1の上に、ニッケル,金等の金属材
料やポリエチレン等の樹脂フィルム等の弾性を有し微細
な加工が可能な材料で構成された分離壁30が配され
る。この分離壁30には微細なスリット35が設けられ
ており、このスリット35によって可動部材31が形成
されている。図6に示したように、分離壁30と素子基
板1の間は、発熱体2ごとに発泡液用の第2液流路を構
成する第2流路壁(不図示)で仕切られている。溝付部
材50の開口部52に、前述のように発熱体2ごとに発
泡液用の第2液流路を構成する第2流路壁を有する素子
基板1と、素子基板1の上に発熱体2と可動部材31が
対向するように位置決め固定され分離壁30とが挿入さ
れる。なお、このとき、溝付部材50の溝壁54と分離
壁30とが密着され、溝付部材50の溝53と分離壁3
0の間が吐出液用の第1液流路となる(図6参照)。挿
入時は上述したように溝付部材50の開口部52を熱に
よって拡げて行なう。
【0091】なお、1液路形態のヘッドの組立の場合
は、例えば図13に示すように素子基板1の発熱体2に
対応して櫛歯状の可動部材31を有する分離壁30が支
持された状態で素子基板1は溝付部材50の開口部52
に挿入され、溝付部材50の溝53内に発熱体2及び可
動部材31が配置される。この場合の組立後の状態を図
14に示す。この図14のように素子基板1を溝付部材
50の開口部に挿入した際は、素子基板1上に形成され
た凹溝55に、溝付部材50の溝を形成する溝壁54が
係合し、素子基板1上の発熱体2と溝付部材50の溝5
3との位置合わせが高精度に行なわれる。
【0092】また、溝付部材50の開口部52に素子基
板1を挿入する方向は図11及び13に示したような素
子基板1の前方からだけでなく、図15に示したように
後方から挿入してもよい。特に、図15に示したヘッド
構成では、前方挿入時に、素子基板1上に固定された分
離壁30の可動部材31の先端部(自由端32)にそり
等で浮きがある場合、溝付部材50の溝壁54にその自
由端がひっかかることが考えられ、可動部材31を損傷
又は折り曲げてしまうことがある。これを考慮すること
から、素子基板1の後方挿入が適当である。
【0093】ここで、上記のヘッド構造の他にも様々な
構造が考えられるので、以下に好ましい構造例を挙げて
説明することとする。
【0094】図16は溝付部材の変形例を示し、(a)
は正面図、(b)は(a)のA−A断面図である。この
図に示すように溝付部材50は、開口部52の開口縁に
テーパ56を有するものであっても良い。このようにテ
ーパ56を設けることで、素子基板1の圧入を簡易に行
なうことができ、圧入時に溝壁がかける等の不具合は生
じない。また、最も外側に位置する溝壁よりも外側に逃
げ57を設けることにより、開口部52の溝壁54の高
さの寸法精度だけで、素子基板1と溝付部材50の溝壁
54との密着性は向上する。
【0095】図17は図16に示した溝付部材の開口部
のテーパの他の例を示す断面図である。前述のテーパ5
6は素子基板1と溝付部材50の溝壁54とを密着でき
る構造であれば、図17(a)に示すように溝付部材5
0の両面の開口部52の開口縁にかけて形成されたり、
図17(b)に示すように溝壁54にも形成されたりし
たものでも良い。
【0096】図18乃至図20には、溝付部材50の開
口部に、図13に示した櫛歯状の可動部材31が形成さ
れた分離壁30及び素子基板1を挿入する際の、より好
ましい形態が示されている。図18は素子基板1の発熱
体が形成された面を表しており、溝付部材50の開口部
に先だって挿入される素子基板1の端部側の凹溝55に
テーパ56を設けることにより挿入を容易にすることが
考えられる。また、図19は溝付部材50の溝壁54が
形成された開口部の内側面の一部を表しており、溝付部
材50の凸状の溝壁54にテーパ56を設けることによ
り挿入を容易にすることが考えられる。尚、より挿入し
易くする為には前記の溝壁54及び凹溝55の両方にテ
ーパを設けることが好ましい。さらに、図20は素子基
板1の発熱体が形成された面を表しており、素子基板1
の、溝付部材50の開口部に先だって挿入される端部側
の面のみに、溝付部材の溝壁54間の溝53と係合する
三角柱形状の凸部材59を形成して、溝付部材へ挿入し
た時の素子基板1の位置を決定し易くしても良い。この
凸部材59は分離壁30を支持するドライフィルム等の
支持部材34でこれと同時に作製してもよい。なお、以
上の図18乃至図20の構成において、溝付部材50の
溝壁54の高さは、接合時に液流路を構成するため、素
子基板1の凹溝55の深さや凸部材59の高さよりも大
きくなっている。
【0097】図21乃至図23はそれぞれ溝付部材の更
なる変形例を示している。図21に示すように開口部5
2の、溝壁54と対向する内側面にリブ58を設けるこ
とにより、リブ58を若干つぶして圧入接合することが
できるので、素子基板1と溝付部材50の溝壁54との
密着性が向上すると共に、リブ58の先端から溝壁54
の先端までの距離により密着力が決まるので、設計も容
易である。なお、図21ではリブ58は2箇所設けられ
ているが、必要に応じて1箇所以上設けてあれば良い。
また、前記リブ58は図16及び図17に示したテーパ
形状と組み合せて使用しても良い。
【0098】さらに、圧入接合した際に、溝壁54と、
溝壁54と対向する内側面の少なくとも一部が素子基板
と密着される形態であれば、図22に示されるように開
口部52の素子基板の側面と接する部分が溝付部材50
の外側へと抜けているものや、図23に示されるように
開口部52の、溝壁54と対向する内側面に設けたリブ
58の一部が溝付部材50の外側へと抜けているもので
あっても構わない。
【0099】次に、上述の組立構造の液体吐出ヘッドを
備えたヘッドカートリッジについて説明するが、以下で
は、主として図9に示した基本的なヘッド構造を用いた
ヘッドカートリッジを説明することとする。
【0100】図24は本発明の液体吐出ヘッドとインク
タンクとからなるヘッドカートリッジの第1の形態例の
分解組立図を示している。
【0101】この形態のヘッドカートリッジは図24に
示すように、上述した組立構造の液体吐出ヘッドに、基
材であるベースプレート70、液供給部材であるチップ
タンク80、および液体容器であるインクタンク90を
付属させて構成されている。チップタンク80は素子基
板1と係合されて共通液室(不図示)を構成するととも
に、インクタンク90と接続された時に共通液室への液
体供給路を構成するものである。ベースプレート70
は、素子基板1等を係合したチップタンク80を支持す
るためのものであり、このベースプレート70上にはさ
らに素子基板1に接続し電気信号を供給するための配線
基板71や、装置本体側と接続することで装置本体と電
気信号のやりとりを行うためのコンタクトパッド72が
配置されている。
【0102】インクタンク90は、上述の液体吐出ヘッ
ドに供給される液体(発泡液と吐出液が異なる場合は2
種類の液体)を内部に収容している。インクタンク90
の外側には、液体吐出ヘッドとインクタンク90との接
続を行う接続部材94、95が設けられている。ヘッド
への液体の供給は、インクタンク90の液体供給路9
2、93からチップタンク80の液体供給路81、82
に供給されることで行なわれる。なお、このインクタン
ク90は、液体の消費後に液体を再充填して使用しても
よい。このためにはインクタンク90に液体注入口を設
けておくことが望ましい。また、液体吐出ヘッドとイン
クタンクとは一体であってもよく、また分離可能として
もよい。
【0103】ここで、上記のヘッドカートリッジ形態の
他にも様々な形態が考えられるので、更に好ましい形態
例を挙げて説明する。
【0104】図25は、本発明の液体吐出ヘッドを備え
たヘッドカートリッジの第2の形態例の分解斜視図であ
る。この図に示す形態のヘッドカートリッジは、インク
タンク90を構成する容器壁に、溝付部材50と圧入接
合された素子基板1を係合するための係合部61と、素
子基板1の接合により共通液室を形成する液供給部60
とを設けたものである。素子基板1上には可動部材31
を有する分離壁が支持されている。
【0105】カートリッジの組立の際は、液体吐出ヘッ
ドを構成する溝付部材50及び素子基板1と、インクタ
ンク90の液供給部60の周辺部との接合箇所は封止剤
にて液漏れの無いように封止される。また、組立後は、
素子基板1、及び素子基板1に接続した配線基板71は
カバー92で覆われるが、このカバー92は無くても構
わない。
【0106】以上のようなカートリッジ構造を採れば、
図24で示したようなチップタンクが削減されるので、
部品点数を減らすことができる。また、液体吐出時の発
熱体による素子基板1の昇温を緩和させるために、素子
基板1上にアルミブロック62を接合してあっても良
い。
【0107】図26は本発明の液体吐出ヘッドを備えた
ヘッドカートリッジの第3の形態例の分解斜視図であ
る。この図に示す形態のヘッドカートリッジは、インク
タンク90を構成する容器壁に、素子基板1が圧入接合
された溝付部材50を係合するための係合部61と、溝
付部材50がシーリングテープ66およびOリング64
を介して接合される液供給部63とを設けたものであ
る。溝付部材50の端部にはインクタンク90の係合部
61と係わる係合溝65が形成されている。溝付部材5
0には、インクタンク90と係合された際に液供給部6
3から液供給される共通液室となる掘り込み穴(図26
中の溝付部材に描いた一点鎖線の部分)が設けられてい
る。素子基板1上には可動部材31を有する分離壁が支
持されている。また、インクタンク90は、液体吐出ヘ
ッドを組付けた際の素子基板1、及び素子基板1に接続
した配線基板71を覆うカバー92を有している。
【0108】上記のような第3の形態例のヘッドカート
リッジの組立工程を図27を用いて詳細に説明する。こ
の図に示すように、発熱体等が配置された素子基板1が
ダイシングされて所望のサイズに形成される。素子基板
1には、外部装置と信号のやりとりを行なうための配線
基板71が電気的に接続される。素子基板1と配線基板
71の接続部は封止剤で封止される。素子基板1上に
は、発熱体と対向して可動部材31が配置される。オリ
フィスフィルム51には、予め液流路の位置に対応する
吐出口が形成される。インクタンク90にはインクが注
入され、液供給部63にOリング64が組み付けられ
る。
【0109】そして、溝付部材50にシーリングテープ
66が貼られてから、溝付部材50の開口部に上記の素
子基板1がはめ込まれる。溝付部材50に上記のオリフ
ィスフィルム51が貼り付けられる。前述のように組立
られた液体吐出ヘッドは上記のインクタンク90にはめ
込まれる。この際、溝付部材50の係合溝65がインク
タンク90の係合部61に係合する。その後、インクタ
ンク90には、液体吐出ヘッドおよびこの配線基板71
を覆うようにカバー92が組み付けられる。以上によ
り、ヘッドカートリッジが完成する。
【0110】この形態のヘッドカートリッジによれば、
組立の際は、液体吐出ヘッドを構成する溝付部材50及
び素子基板1と、インクタンク90の液供給部60の周
辺部との接合において封止剤による封止工程が削減する
ことができ、組立てがより簡便となる。
【0111】図28は本発明の液体吐出ヘッドを備えた
ヘッドカートリッジの第4の形態例の分解斜視図であ
る。この図に示す形態のヘッドカートリッジのインクタ
ンク90は、容器壁を開口し、この開口内にインク吸収
体67を収容し、さらに開口縁に複数の加締めピン69
を設けたものである。カートリッジの組立は、溝付部材
50の開口部52に素子基板1を圧入接合し、溝付部材
50とインクタンク90の開口縁の間にシーリングテー
プ66を介在させた状態で、インクタンク90の加締め
ピン69にシーリングテープ66、素子基板1を接合し
た溝付部材50、およびオリフィステープ51を順に挿
入し、最後に、各部品が密着するように、加締めピン6
9の先端を熱融着する。このとき、素子基板1の大部分
はインクタンク90のインク吸収体67内へ押し込まれ
るが、素子基板1に接続されると共にその接続部分が封
止剤68で封止された配線基板71は、接合部分の外側
に出される。なお、インクタンクと本発明の液体吐出ヘ
ッドとの脱着を考慮するならば、前述した形態例のよう
にインクタンクに係合部を配し、溝付部材の係合溝を配
することも可能である。また、素子基板1上には可動部
材31を有する分離壁が支持されている。
【0112】以上説明したような、ノズルを構成する溝
付部材に開口部を設け、開口部に素子基板を圧入してヘ
ッドを組立てる技術思想は、吐出口が発熱体と対向して
配されているいわゆるサイドシュータタイプにも適用可
能である。そこで、サイドシュータタイプの液体吐出ヘ
ッドおよびヘッドカートリッジの組立構造についても簡
単に説明する。
【0113】図29は本発明によるサイドシュータタイ
プの液体吐出ヘッドおよびヘッドカートリッジの一形態
例を示す分解斜視図である。この図に示される液体吐出
ヘッドは、配線基板71が接続されると共にその接続部
分が封止剤68で封止された素子基板1と、素子基板1
が圧入接合される溝付部材76とを有する。この溝付部
材76は、素子基板1の大部分を圧入可能なくぼみ73
と、くぼみ73に圧入された素子基板1上の発熱体と相
対する複数の流路溝74と、各流路溝74に連通する吐
出口75とからなる。くぼみ73と流路溝74は同時に
型成形、あるいはくぼみ73のみ型成形し流路溝74は
エキシマレーザで加工される。吐出口75はエキシマレ
ーザで加工される。このような液体吐出ヘッドとでヘッ
ドカートリッジを成すインクタンク90は、容器壁を開
口し、この開口内にインク吸収体67を収容したもので
ある。
【0114】このカートリッジの組立は、溝付部材76
のくぼみ73に素子基板1の大部分を圧入接合し、溝付
部材76を係合部61を用いてインクタンク90に係合
させて密着接合させる。このとき、素子基板1はインク
タンク90のインク吸収体67内へ押し込まれるが、配
線基板71は、接合部分の外側に出される。また、イン
ク吸収体67と溝付部材76のくぼみ73とは組立時に
は連通される。
【0115】図30は、前述のヘッドカートリッジを搭
載した液体吐出装置の概略構成を示している。本形態で
は特に吐出液体としてインクを用いたインク吐出記録装
置を用いて説明する液体吐出装置のキャリッジHCは、
インクを収容する液体タンク部70と液体吐出ヘッド部
60とが着脱可能なヘッドカートリッジを搭載してお
り、被記録媒体搬送手段で搬送される記録紙等の被記録
媒体Pの幅方向に往復移動する。
【0116】不図示の駆動信号供給手段からキャリッジ
上の液体吐出手段に駆動信号が供給されると、この信号
に応じて液体吐出ヘッドから被記録媒体に対して記録液
体が吐出される。
【0117】また、本形態の液体吐出装置においては、
被記録媒体搬送手段とキャリッジを駆動するための駆動
源としてのモータ81、駆動源からの動力をキャリッジ
に伝えるためのギア82,83、キャリッジ軸85等を
有している。この記録装置及びこの記録装置で行う液体
吐出方法によって、各種の被記録媒体に対して液体を吐
出することで良好な画像の記録物を得ることができた。
【0118】図31は、本発明の液体吐出ヘッドを適用
したインク吐出記録を動作させるための装置全体のブロ
ック図である。
【0119】記録装置は、ホストコンピュータ300よ
り印字情報を制御信号として受ける。印字情報は印字装
置内部の入力インタフェイス301に一時保存されると
同時に、記録装置内で処理可能なデータに変換され、ヘ
ッド駆動信号供給手段を兼ねるCPU302に入力され
る。CPU302はROM303に保存されている制御
プログラムに基づき、前記CPU302に入力されたデ
ータをRAM304等の周辺ユニットを用いて処理し、
印字するデータ(画像データ)に変換する。
【0120】またCPU302は前記画像データを記録
用紙上の適当な位置に記録するために、画像データに同
期して記録用紙および記録ヘッドを移動する駆動用モー
タを駆動するための駆動データを作る。画像データおよ
びモータ駆動データは、各々ヘッドドライバ307と、
モータドライバ305を介し、ヘッド200および駆動
モータ306に伝達され、それぞれ制御されたタイミン
グで駆動され画像を形成する。
【0121】上述のような記録装置に適用でき、インク
等の液体の付与が行われる被記録媒体としては、各種の
紙やOHPシート、コンパクトディスクや装飾板等に用
いられるプラスチック在、アルミニュウムや銅等の金属
材、牛皮、豚皮、人工皮革等の皮革材、木、合板等の木
材、竹材、タイル等のセラミックス材、スポンジ等の三
次元構造体等を対象とすることができる。
【0122】また上述の記録装置として、各種の紙やO
HPシート等に対して記録を行うプリンタ装置、コンパ
クトディスク等のプラスチック材に記録を行うプラスチ
ック用記録装置、金属板に記録を行う金属用記録装置、
皮革に記録を行う皮革用記録装置、木材に記録を行う木
材用記録装置、セラミックス材に記録を行うセラミック
ス用記録装置、スポンジ等の三次元網状構造体に対して
記録を行う記録装置、又布帛に記録を行う捺染装置等を
も含むものである。
【0123】またこれらの液体吐出装置に用いる吐出液
としては、夫々の被記録媒体や記録条件に合わせた液体
を用いればよい。
【0124】次に、本発明の液体吐出ヘッドを記録ヘッ
ドとして用い、被記録媒体に対して記録を行うインクジ
ェット記録システムの一例を説明する。
【0125】図32は、前述した本発明の液体吐出ヘッ
ドを用いたインクジェット記録システムの構成を説明す
るための模式図である。本形態における液体吐出ヘッド
は、被記録媒体の記録可能幅に対応した長さに360d
piの間隔で吐出口を複数配したフルライン型のヘッド
であり、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン
(C),ブラック(Bk)の4色に対応した4つのヘッ
ドをホルダ202によりX方向に所定の間隔を持って互
いに平行に固定支持されている。
【0126】これらのヘッドに対してそれぞれ駆動信号
供給手段を構成するヘッドドライバ307から信号が供
給され、この信号に基づいて各ヘッドの駆動が成され
る。
【0127】各ヘッドには、吐出液としてY,M,C,
Bkの4色のインクがそれぞれ204a〜204dのイ
ンク容器から供給されている。なお、符号204eは発
泡液が蓄えられた発泡液容器であり、この容器から各ヘ
ッドに発泡液が供給される構成になっている。
【0128】また、各ヘッドの下方には、内部にスポン
ジ等のインク吸収部材が配されたヘッドキャップ203
a〜203dが設けられており、非記録時に各ヘッドの
吐出口を覆うことでヘッドの保守を成すことができる。
【0129】符号206は、各種の被記録媒体を搬送す
るための搬送手段を構成する搬送ベルトである。搬送ベ
ルト206は、各種ローラにより所定の経路に引き回さ
れており、モータドライバ305に接続された駆動用ロ
ーラにより駆動される。
【0130】本形態のインクジェット記録システムにお
いては、記録を行う前後に被記録媒体に対して各種の処
理を行う前処理装置251および後処理装置252をそ
れぞれ被記録媒体搬送経路の上流と下流に設けている。
【0131】前処理と後処理は、記録を行う被記録媒体
の種類やインクの種類に応じて、その処理内容が異なる
が、例えば、金属、プラスチック、セラミックス等の被
記録媒体に対しては、前処理として、紫外線とオゾンの
照射を行い、その表面を活性化することでインクの付着
性の向上を図ることができる。また、プラスチック等の
静電気を生じやすい被記録媒体においては、静電気によ
ってその表面にゴミが付着しやすく、このゴミによって
良好な記録が妨げられる場合がある。このため、前処理
としてイオナイザ装置を用い被記録媒体の静電気を除去
することで、被記録媒体からごみの除去を行うとよい。
また、被記録媒体として布帛を用いる場合には、滲み防
止、先着率の向上等の観点から布帛にアルカリ性物質、
水溶性物質、合成高分子、水溶性金属塩、尿素およびチ
オ尿素から選択される物質を付与する処理を前処理とし
て行えばよい。前処理としては、これらに限らず、被記
録媒体の温度を記録に適切な温度にする処理等であって
もよい。
【0132】一方、後処理は、インクが付与された被記
録媒体に対して熱処理、紫外線照射等によるインクの定
着を促進する定着処理や、前処理で付与し未反応で残っ
た処理剤を洗浄する処理等を行うものである。
【0133】なお、本形態では、ヘッドとしてフルライ
ンヘッドを用いて説明したが、これに限らず、前述した
ような小型のヘッドを被記録媒体の幅方向に搬送して記
録を行う形態のものであってもよい。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、部材に開
口部を設けると共に開口部に複数の溝を設け、部材の開
口部に素子基板をはめ込むことで素子基板と開口部の溝
とで液流路を構成する構造の液体吐出ヘッドとしたこと
により、従来のヘッドよりも部品点数が削減でき、さら
に簡易にかつ安価にヘッドを組み立てることができる。
【0135】特に、溝付部材が複数の溝を有するだけの
簡易な構造であるため、製造が簡単でノズルの高密度化
に対しても有効である。さらに、素子基板を溝付部材の
開口部に圧入することにより、溝付部材の成形時のそり
を矯正できるため、基板の長尺化も容易になる。また、
複数の溝の配列方向に対して垂直な方向から圧入するこ
とにより、溝壁が倒れることがない。しかも、圧入接合
により素子基板と溝付部材が密着されるため、従来例の
ような押えばねは必要なくなる。
【0136】また、このような構造のヘッドに可動部材
を用いる新規な吐出原理に基づく発明を適用すれば、発
生する気泡とこれによって変位する可動部材との相乗効
果を得ることができ、吐出口近傍の液体を効率よく吐出
できるため、従来のバブルジェット方式のヘッド等に比
べて吐出効率を向上できる。
【0137】また、本発明の特徴的な液路構成によれ
ば、低温や低湿で長期放置を行った場合であっても不吐
出になることを防止でき、仮に不吐出になっても予備吐
出や吸引回復といった回復処理をわずかに行うだけで正
常状態に即座に復帰できる利点もある。これに伴い、回
復時間の短縮や回復による液体の損失を低減でき、ラン
ニングコストも大幅に下げることが可能である。
【0138】また、特に本発明のリフィル特性を向上し
た構成によれば、連続吐出時の応答性、気泡の安定成
長、液滴の安定化を達成して、高速液体吐出による高速
記録また高画質記録を可能にすることができた。
【0139】また、2流路構成のヘッドにおいて発泡液
として、発泡しやすい液体や、発熱体上への堆積物(こ
げ等)が生じにくい液体を用いることで、吐出液の選択
の自由度が高くなり、発泡が生じにくい高粘性液体、発
熱体上に体積物を生じやすい液体等、従来のバブルジェ
ット吐出方法で吐出することが困難であった液体につい
ても良好に吐出することができた。
【0140】さらに熱に弱い液体等も、この液体に熱に
よる悪影響を与えず吐出することができた。
【0141】また、本発明の液体吐出ヘッドを記録用の
液体吐出記録ヘッドとして用いることで、さらに高画質
な記録を達成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体吐出ヘッドの流路構造並びに吐出
原理を説明するための模式断面図である。
【図2】本発明の液体吐出ヘッドの一実施形態の部分破
断斜視図である。
【図3】従来のヘッドにおける気泡からの圧力伝搬を示
す模式図である。
【図4】本発明のヘッドにおける気泡からの圧力伝搬を
示す模式図である。
【図5】本発明の液体の流れを説明するための模式図で
ある。
【図6】本発明の液体吐出ヘッドの他の実施形態である
2流路構造の模式断面図である。
【図7】本発明の液体吐出ヘッドの他の実施形態の部分
破断斜視図である。
【図8】図6に示した液体吐出ヘッドの可動部材の動作
を説明するための図である。
【図9】本発明の液体吐出ヘッドの基本的な組立構造を
示す斜視図である。
【図10】図9に示した基本的な構造の液体吐出ヘッド
にベースプレートと液供給部材を組付けた際の断面図で
ある。
【図11】本発明の基本的な液体吐出ヘッドの組立方法
を説明するための斜視図である。
【図12】本発明において素子基板を溝付部材に圧入接
合した時の様子を部分的に表した拡大斜視図である。
【図13】本発明の、液流路に可動部材を発熱体と対向
して持つ液体吐出ヘッドの組立方法の一例を説明するた
めの斜視図である。
【図14】図13に示した部品の組立後の状態を具体的
に示す斜視図である。
【図15】本発明の、液流路に可動部材を発熱体と対向
して持つ液体吐出ヘッドの組立方法の他の例を説明する
ための斜視図である。
【図16】本発明の液体吐出ヘッドを構成する溝付部材
の変形例を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA
−A断面図である。
【図17】図15に示した溝付部材の開口部のテーパの
他の例を示す断面図である。
【図18】図13に示した分離壁及び素子基板を挿入す
る際の好ましい形態を示す図である。
【図19】図13に示した分離壁及び素子基板を挿入す
る際の好ましい形態を示す図である。
【図20】図13に示した分離壁及び素子基板を挿入す
る際の好ましい形態を示す図である。
【図21】本発明の液体吐出ヘッドを構成する溝付部材
の更なる変形例を示す断面図である。
【図22】本発明の液体吐出ヘッドを構成する溝付部材
の更なる変形例を示す断面図である。
【図23】本発明の液体吐出ヘッドを構成する溝付部材
の更なる変形例を示す断面図である。
【図24】本発明の液体吐出ヘッドとインクタンクとか
らなるヘッドカートリッジの第1の形態例の分解組立図
を示している。
【図25】本発明の液体吐出ヘッドを備えたヘッドカー
トリッジの第2の形態例の分解斜視図である。
【図26】本発明の液体吐出ヘッドを備えたヘッドカー
トリッジの第3の形態例の分解斜視図である。
【図27】本発明のヘッドカートリッジの第3の形態例
の組立工程を説明するための図である。
【図28】本発明の液体吐出ヘッドを備えたヘッドカー
トリッジの第4の形態例の分解斜視図である。
【図29】本発明によるサイドシュータタイプの液体吐
出ヘッドおよびヘッドカートリッジの一形態例を示す分
解斜視図である。
【図30】本発明のヘッドカートリッジを搭載した液体
吐出装置の概略構成を示す図である。
【図31】本発明の液体吐出ヘッドを適用したインク吐
出記録を動作させるための装置全体のブロック図であ
る。
【図32】本発明の液体吐出ヘッドを用いたインクジェ
ット記録システムの構成を説明するための模式図であ
る。
【図33】従来の液体吐出ヘッドとインクタンクとから
なるヘッドカートリッジの分解組立図である。
【符号の説明】
1 素子基板 2 発熱体 3 面積中心 10 液流路 11 気泡発生領域 12 供給路 13、60、80a 共通液室 14 第1液流路 15 第1共通液室 16 第2液流路 17 第2共通液室 18 吐出口 30 分離壁 31 可動部材 32 自由端 33 支点 34 支持部材 35 スリット 40 気泡 45 液滴 50、76 溝付部材 51 オリフィスフィルム 52 開口部 53 溝 54 溝壁 55 凹溝 56 テーパ 57 逃げ 58 リブ 59 凸部材 61 係合部 62 アルミブロック 63 液供給部 64 Oリング 65 係合溝 66 シーリングテープ 67 インク吸収体 68 封止剤 69 加締めピン 70 ベースプレート 70a 穴 71 配線基板 72 コンタクトパッド 73 くぼみ 74 流路溝 80 液供給部材 80c 脚部 81、82、92、93、80b 液体供給路 90 液体容器(インクタンク) 94、95 96 カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 折笠 剛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 益田 和明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 斎藤 昭男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小山 修司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 池田 雅実 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 杉山 裕之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体に気泡を発生させる複数の発熱体を
    有する基板と、複数の液流路を構成するための複数の溝
    を有する溝付部材とを備え、前記基板と前記溝付部材の
    接合により前記液流路が前記発熱体の各々について形成
    される液体吐出ヘッドにおいて、 前記溝付部材は前記基板が挿入される開口部を有し、該
    開口部は、前記基板が挿入された際に前記発熱体の各々
    について前記液流路を構成する複数の溝を有することを
    特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記基板を前記溝付部材の開口部に挿入
    した際、前記開口部の複数の溝が形成された面とこの面
    に対向する面の少なくとも一部が前記基板と密着する構
    造であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 前記開口部は、前記複数の溝の配列方向
    に対して垂直な方向に前記基板を挿入可能に開口してい
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体
    吐出ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記開口部はテーパを有することを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出
    ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記開口部の複数の溝が形成された面と
    対向する面にリブが設けられていることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記基板の、前記開口部の複数の溝を成
    す溝壁と接合する面に、前記溝壁の各々と係合する複数
    の溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記溝付部材は、前記開口部の複数の溝
    と連通する吐出口を有することを特徴とする請求項1乃
    至6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    液体吐出ヘッドの製造方法であって、前記基板を前記溝
    付部材の開口部に挿入する時、前記開口部を広げて前記
    基板を挿入し、前記溝付部材の復元力により前記開口部
    内に前記基板を固定保持させることを特徴とする液体吐
    出ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の液体吐出ヘッドの製造
    方法において、前記溝付部材の開口部を広げるために、
    前記溝付部材に熱を加え、かつ前記開口部を広げる方向
    に張力を加えることを特徴とする液体吐出ヘッドの製造
    方法。
  10. 【請求項10】 前記発熱体に面して設けられ吐出口側
    に自由端を有し前記発熱体による気泡発生時の圧力に基
    づいて前記自由端を変位させて前記圧力を吐出口側に導
    く可動部材をさらに有する請求項1乃至7のいずれか1
    項に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 【請求項11】 前記発熱体に面して設けられ吐出口側
    に自由端を有し前記発熱体による気泡発生時の圧力に基
    づいて前記自由端を変位させて前記圧力を吐出口側に導
    く可動部材と、 前記可動部材の前記発熱体に近い面に沿った上流側から
    前記発熱体上に液体を供給する供給路とをさらに有する
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッ
    ド。
  12. 【請求項12】 前記液流路を、吐出口に連通した第1
    の液流路と、液体に熱を加えることで該液体に気泡を発
    生させる気泡発生領域を有する第2の液流路とに区分
    し、吐出口側に自由端を有し、前記気泡発生領域内での
    気泡の発生による圧力に基づいて該自由端を前記第1の
    液流路側に変位させて前記圧力を前記第1の液流路の吐
    出口側に導く可動部材とをさらに有する請求項1乃至7
    のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  13. 【請求項13】 前記可動部材は前記発熱体に面した位
    置に設けられており、前記可動部材と前記発熱体との間
    が前記気泡発生領域である請求項12に記載の液体吐出
    ヘッド。
  14. 【請求項14】 前記可動部材の自由端は、前記発熱体
    の面積中心より下流に位置する請求項10、請求項11
    又は請求項13に記載の液体吐出ヘッド。
  15. 【請求項15】 前記発熱体に沿った前記発熱体より上
    流から前記発熱体上に液体を供給するための供給路を有
    する請求項13に記載の液体吐出ヘッド。
  16. 【請求項16】 前記気泡は前記発熱体が発生する熱に
    よって液体に膜沸騰を生じることで発生する気泡である
    請求項10、請求項11又は請求項15に記載の液体吐
    出ヘッド。
  17. 【請求項17】 前記可動部材は板状である請求項1
    0、請求項11又は請求項13の液体吐出ヘッド。
  18. 【請求項18】 前記可動部材は前記第1の液流路と前
    記第2の液流路との間に配された分離壁の一部として構
    成されている請求項12に記載の液体吐出ヘッド。
  19. 【請求項19】 前記分離壁は、金属材料で構成されて
    いる請求項18に記載の液体吐出ヘッド。
  20. 【請求項20】 前記金属材料は、ニッケル若しくは金
    である請求項19に記載の液体吐出ヘッド。
  21. 【請求項21】 前記分離壁は樹脂である請求項18に
    記載の液体吐出ヘッド。
  22. 【請求項22】 液体に気泡を発生させる複数の発熱体
    を備える素子基板と、 前記素子基板が挿入される開口部を有すると共に、該開
    口部への前記素子基板の挿入により複数の液流路を構成
    する複数の溝が形成された溝付部材と、 前記各液流路を、吐出口に連通した第1の液流路と、前
    記複数の発熱体が配された第2の液流路とに区分し、前
    記気泡の発生に基づく圧力によって前記第1の液流路側
    に変位する可動部材とを具備した分離壁と、を有し、前
    記圧力を前記可動部材により前記吐出口側に導いて前記
    液体を吐出する液体吐出ヘッド。
  23. 【請求項23】 前記吐出口が複数形成され、かつ前記
    溝付部材に接着されるオリフィスフィルムをさらに備え
    た請求項22に記載の液体吐出ヘッド。
  24. 【請求項24】 前記第1の液流路に供給される液体と
    前記第2の液流路に供給される液体とが同じ液体である
    請求項12又は請求項22に記載の液体吐出ヘッド。
  25. 【請求項25】 前記第1の液流路に供給される液体と
    前記第2の液流路に供給される液体とが異なる液体であ
    る請求項12又は請求項22に記載の液体吐出ヘッド。
  26. 【請求項26】 前記発熱体は電気信号を受けることで
    熱を発生する発熱抵抗体を有する電気熱変換体である請
    求項10、請求項11、請求項12又は請求項22の液
    体吐出ヘッド。
  27. 【請求項27】 前記気泡発生領域もしくは発熱体が配
    された部分の前記第2液流路の形状は室形状である請求
    項12又は請求項22に記載の液体吐出ヘッド。
  28. 【請求項28】 前記吐出口から吐出される液体はイン
    クである請求項10、請求項11、請求項12又は請求
    項22に記載の液体吐出ヘッド。
  29. 【請求項29】 請求項10、請求項11、請求項12
    又は請求項22に記載の液体吐出ヘッドと、該液体吐出
    ヘッドに供給される液体を保持する液体容器とを有する
    ヘッドカートリッジ。
  30. 【請求項30】 前記液体吐出ヘッドと、前記液体容器
    とは分離可能である請求項29に記載のヘッドカートリ
    ッジ。
  31. 【請求項31】 前記液体容器には、液体を再充填する
    ための液体注入口が設けられている請求項29に記載の
    ヘッドカートリッジ。
  32. 【請求項32】 請求項12又は請求項22に記載の液
    体吐出ヘッドと、第1の液流路に供給される第1の液体
    と、第2の液流路に供給される第2の液体とを保持する
    液体容器とを有するヘッドカートリッジ。
  33. 【請求項33】 請求項10、請求項11、請求項1
    2、又は請求項22に記載の液体吐出ヘッドと、 前記液体吐出ヘッドから液体を吐出させるための駆動信
    号を供給する駆動信号供給手段と、を有する液体吐出装
    置。
  34. 【請求項34】 請求項10、請求項11、請求項1
    2、又は請求項22に記載の液体吐出ヘッドと、 前記液体吐出ヘッドから吐出された液体を受ける被記録
    媒体を搬送する被記録媒体搬送手段と、を有する液体吐
    出装置。
  35. 【請求項35】 前記液体吐出ヘッドからインクを吐出
    し、記録紙にインクを付着させることで記録を行う請求
    項33又は請求項34に記載の液体吐出装置。
  36. 【請求項36】 前記液体吐出ヘッドから記録液体を吐
    出し、布帛、プラスチック、金属、皮革もしくは木材に
    記録液体を付着させることで記録を行う請求項33又は
    請求項34に記載の液体吐出装置。
  37. 【請求項37】 前記液体吐出ヘッドから複数色の記録
    液体を吐出し、被記録媒体に前記複数色の記録液体を付
    着させることでカラー記録を行う請求項33又は請求項
    34に記載の液体吐出装置。
  38. 【請求項38】 前記吐出口が被記録媒体の記録可能領
    域の全幅に渡って、複数配されている請求項33又は請
    求項34に記載の液体吐出装置。
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