JP4124996B2 - セメント系pcグラウト組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木、建築分野で使用されるセメント系グラウト組成物であって、水以外の材料を既調合(プレミックス)で供給することが可能なセメント系グラウト材に関する。さらに詳しくは、プレストレストコンクリート(PC)構造物(以下、PC構造物と呼ぶ)を製造する際のPCグラウト材として好適なセメント系グラウト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
PC構造物を製造する工法の一つとして、ポストテンション工法、すなわち、部材コンクリート硬化物に金属やプラスチック製などのシース管を埋め込んでダクトを形成し、ダクトを通してPC鋼材を通して緊張させることで部材コンクリートにプレストレスを導入する工法がある。ここで、PC鋼材を腐食から保護したり、PC鋼材と部材コンクリート硬化物との間の一体性を確保するなどの目的で、ダクト内にはグラウト(以下、PCグラウトと呼ぶ)が注入される。
【0003】
PCグラウトには、材料の分離がなくブリーディングの発生がないこと、安定して良好な流動性を有し空隙を残さずダクト内に注入できること、PC鋼材と部材コンクリート硬化物との間の一体性が確保できること、PC鋼材を腐食させないこと、十分な圧縮強度を有することなどの性能が求められている。
【0004】
従来、PCグラウトの材料としては、ポルトランドセメント、減水剤、水及びアルミニウム粉などを含有した、水/結合材比が45%程度のセメントミルクが使用されてきた。しかしながら、近年のPC構造物の長大化に対応するため、PCグラウト材の性能としては、高い流動性を長時間(概ね60分)保持でき、高強度(60N/mm2以上、より好ましくは70N/mm2以上)を発現することが要求されている。また、PC鋼材を腐食から保護するためにはグラウト硬化体を密実にして、PC鋼材を塩分などから遮断する必要があるため、水/結合材比をなるべく低減することが望ましい。
【0005】
従来のPCグラウトでは、流動性を安定して長時間保持するために、水量を増加させる必要がある。このため、水量増加によりブリーディングの増加や強度低下を生じることがあった。そのため、現状では、混和剤として減水剤と有機系増粘剤を使用することにより、比較的長い可使時間とブリーディングの発生を防止したノンブリーディングタイプのPCグラウトが使用されるようになってきている。このノンブリーディングタイプのPCグラウトには、低粘性型(J14ロート流下時間4〜8秒未満)と高粘性型(J14ロート流下時間8〜12秒未満)がある。しかし、いずれも流動性が十分に高くなく、また経時的な低下も生じるため、特に注入距離が長い場合やシース内の空隙率が小さい場合には、充填不良を生じることがあった。また、注入時間が長時間必要になったり、高圧で注入する必要が生じたりするなど、作業性についても満足できるものではなかった。さらに、いずれのPCグラウトも水結合材比が比較的高く(概ね40〜45%)、圧縮強度が50N/mm2程度であるため、PC構造物の高強度化への対応も不十分であった。以上の理由から、従来のPCグラウトおよびノンブリーディングタイプのPCグラウトは近年のPC構造物の長大化に充分対応できるものではなかった。
【0006】
そのため、石灰石粉末を配合して低粘性とし、流動性の長時間確保を図ったり(特開平2−102162号公報)、石灰石粉末とナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物などを主成分とする高性能減水剤および増粘剤を配合することで(特開平9−30855号公報)、ブリーディングを防止し、かつ流動性も長時間確保する方法が試みられている。しかしながら、いずれの方法も、作業性向上及び良好な充填性のために必要である安定して高い流動性(混練直後のJ14ロート流下時間4秒未満であり、60分経過後の流下時間の増加が1秒未満)を十分に満足するものではなかった。また、強度発現性についても十分ではなかった。
また、高ビーライト系セメントと高性能減水剤との組み合わせや、高ビーライト系セメントとシリカフュームとを組み合わせて使用することにより、水セメント比を低減し、低粘性かつ高強度のコンクリートを製造する技術(特開平5−213653号公報、特開平11−29349号公報)が開発されている。しかしながら、これらの技術をそのまま用いてPCグラウトなどの骨材を含まないセメントペーストを製造しても、上記の必要とする安定して高い流動性の確保はできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題点を解決し、近年のPC構造物の長大化に適応可能なPCグラウト材として、安定して高い流動性(混練直後のJ14ロート流下時間4秒未満であり、60分経過後の流下時間の増加が1秒未満)を有し、低い注入圧で良好な充填性を確保でき、さらに分離抵抗性に優れブリーディングを生じず、高い圧縮強度を発現するセメント系グラウト組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する手段】
本発明者らは、前記課題解決のため鋭意検討した結果、高ビーライト系セメントと、カーボン含有量が1.5重量%未満であり、平均粒径が約0.20μm以下であるシリカフュームとからなる基材に、ポリカルボン酸系高分子化合物を主成分とする粉末状セメント分散剤を配合することにより、安定して高い流動性(混練直後のJ14ロート流下時間4秒未満であり、60分経過後の流下時間の増加が1秒未満)が得られるとともに、ブリーディングも発生せず、高い圧縮強度を発現することを見出し、前記課題を解決し、本発明を完成するに至った。
ここで、J14ロート流下時間とは、土木学会規準「PCグラウト試験方法(JSCE−F531−1999)」に準じて測定する流動性を示す秒単位の値である。
【0009】
すなわち、本発明は、高ビーライト系セメントと、カーボン含有量が1.5重量%未満であり、平均粒径が約0.20μm以下であるシリカフュームと、ポリカルボン酸系高分子化合物を主成分とする粉末状セメント分散剤とを含有するセメント系グラウト組成物である。
【0010】
これらの配合割合としては、高ビーライト系セメントを85〜98重量部、シリカフュームを2〜15重量部、高ビーライト系セメントとシリカフュームの合計100重量部に対して、粉末状セメント分散剤を0.05〜0.4重量部の割合で含むことが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
1.使用材料について
本発明においては、高ビーライト系セメントを必須の成分として含有する。高ビーライト系セメントとは、普通ポルトランドセメントの主成分であるエーライトの含有量を減らし、中庸熱ポルトランドセメントより更にビーライト含有量を多くして、水和熱を一層低くした低熱ポルトランドセメントをいう。高ビーライト系セメントとしては、ビーライト(2CaO・SiO2)を40重量%以上含有するものが好適に使用できる。特に、ビーライト含有量が50重量%以上であり、ブレーン比表面積が4500cm2/g以下のものが好ましい。低粘性化して良好な流動性を長時間確保するために好適だからである。
【0012】
本発明において、低粘性化とブリーディング防止を図るために配合物に必須とされるシリカフュームは、カーボン含有量が1.5重量%未満であり、平均粒径が0.20μm以下である。カーボン含有量が1.5重量%未満の場合、高い流動性を長時間確保し易くなるので、注入圧の増加や充填不良が生じ難くなる。また、施工上外観も良好となる。平均粒径が0.20μm以下の場合、良好な材料分離防止効果が得られ、ブリーディングが生じないため充填不良を防止でき、PC鋼材と部材コンクリートの一体性が良好に確保できる。特に、平均粒径が0.12〜0.17μmの範囲のものがより好ましい。平均粒径が0.12μm以上の場合、流動性の経時変化が極めて少なくなるからである。なお、シリカフュームを用いることにより強度発現性も良くなる。
【0013】
本発明において、配合物に必須の成分として含有される粉末状セメント分散剤は、ポリカルボン酸系高分子化合物を主成分としている。これは、低水比でも低粘性による良好な流動性を長時間確保するために使用する。ポリカルボン酸系高分子化合物を主成分とする粉末状セメント分散剤は、ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物やメラミンスルホン酸ホルマリン高縮合物を主成分とする従来の粉末分散剤に比べ、流動化性能および流動性の保持性が高い。
この粉末状セメント分散剤は、ポリアルキレングリコール鎖を有するポリカルボン酸系高分子化合物を主成分とする液を乾燥粉末化することにより得ることができる。このような高分子化合物としては、基−COOM(Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アミンを示す)及びポリアルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリル酸系共重合体、またはポリアルキレングリコールアルケニルエーテル−無水マレイン酸共重合体(ただし、多価金属塩を除く)等が好ましい。ポリアルキレングリコール鎖としては、炭素数2〜4のポリアルキレングリコール鎖が好ましく、より好ましくは−O(CH2CH(Ra)O)b−で示されるものである。ここでRa は水素原子又はメチル基を示し、bは2〜200が好ましい。また、乾燥粉末化する前に、上記の液に、亜硫酸塩などの還元性無機化合物と、アミン系化合物などの還元性有機化合物とを添加することが好ましい。これらの各添加量(固形分)は、ポリカルボン酸系高分子化合物の固形分含有量の0.01〜2.5重量%とすることが好ましい。また、上記の液はpH7〜9に調整しておくことが好ましい。乾燥粉末化は混練攪拌を行いながら実施することが好ましい。(特開2001−002788号公報に記載の粉末状水硬性組成物用分散剤は、本発明の粉末状セメント分散剤として用いることができる)。
【0014】
本発明のグラウト組成物は、上記成分以外の他の成分、例えば、水、防錆剤、増粘剤、消泡剤などを必要に応じて適宜含むものであっても良い。
【0015】
2.各使用材料の配合割合について
高ビーライト系セメントとシリカフュームの配合割合は、重量比で、高ビーライト系セメント/シリカフューム=85/15〜98/2の割合で配合することが好ましい。この配合割合であれば、ブリーディングを防止して低粘性で良好な充填性を確保することが容易となる。より好ましい高ビーライト系セメントとシリカフュームの配合割合は、重量比でセメント/シリカフューム=88/12〜96/4である。
【0016】
粉末状セメント分散剤の配合割合は、高ビーライト系セメントとシリカフュームの合計100重量部に対し、0.05〜0.4重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜0.3重量部である。配合割合を0.05〜0.4重量部の範囲にすることで、ブリーディングを生じることなく、良好な流動性を確保することができる。
【0017】
本発明において、グラウト組成物に配合する水の量は、グラウト組成物の流動性やブリーディング防止性能、また硬化後の強度発現や性状安定性などから、高ビーライト系セメントとシリカフュームの合計100重量部に対して、40重量部未満が好ましく、28〜38重量部がより好ましい。水の配合量を40重量部未満にすることで、強度を確保することができる。ただし、水の配合量が28重量部未満の場合、良好な流動性の確保が難しくなる場合がある。本発明のグラウト組成物は、高ビーライト系セメントとシリカフュームの合計100重量部に対し、40重量部未満の水を加えて混練することにより、混練直後のJ14ロート流下時間が4秒未満で60分経過後の流下時間の増加が1秒未満である安定して高い流動性を示し、かつブリーディングを発生しないことを特徴とする。
【0018】
3.製造方法その他について
本発明のセメント系グラウト組成物は、上記材料を従来通りの方法で既調合(プレミックス)して、通常袋詰めなどの形態で提供され、施工現場でミキサを用いて水と混練した後使用される。ここで使用されるミキサは特に限定されるものではなく、一般にグラウト製造で使用されている混練機なら何れのものを用いて行ってもよく、例えば、グラウトミキサ、パン型ミキサ、二軸練りミキサ、ハンドミキサなどを使用することができる。その他、セメント系グラウト組成物の使用方法も従来と変わらない。
【0019】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明にかかるセメント系グラウト組成物について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】
〔使用材料〕
・高ビーライト系セメント及び普通セメント
・シリカフューム
実施例及び比較例に用いたセメントの化学成分および粉末度(比表面積)を表1に示す。同様に、シリカフュームの化学成分、平均粒径および粉末度(比表面積)を表2に示す。
【0021】
【表1】
Figure 0004124996
【0022】
【表2】
Figure 0004124996
【0023】
・本発明のポリカルボン酸系高分子化合物を主成分とする粉末状セメント分散剤(略号:SP)の製造方法
次の製造方法により製造したものを用いた。メタクリル酸ナトリウム54モル%、メタリルスルホン酸ナトリウム7モル%、メチルアクリレート8モル%、メトキシポリ(n=40)エチレングリコールメタクリルレート16モル%並びにメトキシポリ(n=23)エチレングリコールメタクリルレート15モル%を重合させてなる分子量11900の高分子化合物を主成分とする固形分濃度45%の水溶液各800gに、pH調整のために10重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液75.2gを加えて常温で約3分間撹拌し、次いで、亜硫酸ソーダ及びトリエタノールアミンを、高分子化合物の固形分100重量部に対して各0.5重量部添加し3分間撹拌した。これを処理容積が1Lのニーダー型混練撹拌機に入れて温度90℃、30torrの減圧下で混練しながら濃縮・乾燥を行った。得られた粉粒体を粉砕機で粉砕し、分級して粒径50〜500μmの粉末(SP)を製造した。尚、該粉末の含水率は2.1重量%であった。
【0024】
・従来の粉末状セメント分散剤
比較例に用いる従来の粉末状セメント分散剤として、商品名:マイティー100(主成分:ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物)(花王(株)製)(略号:MT)を使用した。
・従来のPCグラウト用混和剤
比較例に用いる従来のPCグラウト用混和剤として、セルロースエーテルとメラミンスルホン酸ホルマリン高縮合物を主成分とする市販の混和剤(略号:SEM)を使用した。
【0025】
〔グラウトの製造〕
各材料を、表3に表す配合量となるように、あらかじめプレミックスし、水を基材100重量部に対して所定量加えハンドミキサ(回転数1100ppm)を用いて5分間混練してグラウト材を作製した。
【0026】
【表3】
Figure 0004124996
【0027】
〔試験方法〕
得られたグラウト材について以下の試験を実施した。試験結果を表4〜表6に示す。
▲1▼流動性
14ロート流下時間測定方法
土木学会基準「PCグラウト試験方法(JSCE−F531−1999)」に準じてJ14ロート流下時間を混練直後、30分経過後および60経過後に測定した。ロート落ち口の内径は14mmのものを使用した。
▲2▼ブリーディング
ブリーディング率測定方法
土木学会基準「PCグラウト試験方法(ポリエチレン袋方法)(JSCE−F532−1999)に準じて材齢20時間でのブリーディング率を測定した。
▲3▼強度発現性
圧縮強度測定方法
土木学会基準「PCグラウト試験方法(JSCE−G531−1999)に準じて材齢28日の圧縮強度を測定した。
【0028】
【表4】
Figure 0004124996
【0029】
【表5】
Figure 0004124996
【0030】
【表6】
Figure 0004124996
【0031】
表4に示すように、実施例である配合番号1〜9は、混練直後のJ14ロート流下時間が4秒未満で、かつ60分経過後の流下時間の増加が1秒未満であった。よって、作業性の向上と良好な充填性を確保するために必要な低い粘性と安定して高い流動性を得ることができた。また、表5に示すように、これら実施例は、材齢20時間でのブリーディング率が0.0%であり、ブリーディング防止機能も良好であった。さらに、表6に示すように、これら実施例は、材齢28日の圧縮強度が70N/mm2以上であり、高い強度を発現した。このように実施例では、良好な品質のPC構造物を製造するための優れた性能を得ることができた。
【0032】
一方、比較例である配合番号10及び14〜16は、混練直後のJ14ロート流下時間が4秒以上で、さらに60分経過後の流下時間の増加が2秒以上であった。また、カーボン含有率が1.5重量%以上であるシリカフュームを用いた配合番号11及び12は、混練直後のJ14ロート流下時間は4秒未満であったが、60分経過後の流下時間の増加が1秒以上であった。さらに、平均粒径が0.20μm以上であるシリカフュームを用いた配合番号13は、混練直後のJ14ロート流下時間は4秒未満であったが、60分経過後の流下時間の増加が1秒以上であった。また、材齢20時間でのブリーディング率が0.2%であり、ブリーディングを生じているため、良好な充填性を確保できるものではなかった。このように、これら比較例は、PCグラウト材に使用できる安定して高い流動性と、ブリーディング防止機能を得ることはできなかった。
【0033】
【発明の効果】
本発明のセメント系グラウト組成物は、混練直後のJ14ロート流下時間が4秒未満で、60分経過後の流下時間の増加が1秒未満であるため、従来用いられてきたセメント系グラウト組成物に比べ、高い流動性を安定して長時間保持することができ、長大なPC構造物や、鋼材が過密に配置されている部位に対しても、低い注入圧で短時間に注入工事を行うことができる。さらに分離抵抗性に優れブリーディングが生じないため完全充填が可能であり、プレストレストコンクリート構造物の耐久性を向上させることができる。そのうえ、水以外の材料をプレミックスした形態で施工現場に供給できるため、施工の効率化を図ることができる。

Claims (2)

  1. 高ビーライト系セメントと、平均粒径が0.20μm以下であってカーボン含有量が1.5重量%未満であるシリカフュームと、ポリカルボン酸系高分子化合物を主成分とする粉末状セメント分散剤とを含有するセメント系PCグラウト組成物であって、このセメント系PCグラウト組成物に水を加えて混練した際に、JSCE−F531−1999に準じて測定した混練直後のJ 14 ロート流下時間が4秒未満で、かつ60分経過後の流下時間の増加が1秒未満である流動性を有するセメント系PCグラウト組成物
  2. 上記高ビーライト系セメントを85〜98重量部、上記シリカフュームを2〜15重量部、高ビーライト系セメントとシリカフュームの合計100重量部に対して上記粉末状セメント分散剤を0.05〜0.4重量部の割合で含む請求項1に記載のセメント系PCグラウト組成物。
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