JP4554734B2 - 粉粒状セメント系グラウト組成物 - Google Patents

粉粒状セメント系グラウト組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木・建築分野において使用されるグラウト組成物であって、水以外の材料を既調合で供給することが可能な粉粒状セメント系グラウト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
土木・建築工事において、コンクリート構造物の細かい空隙、トンネルの履行背面と地山との間の空隙、鉄筋スリープ内の空隙、逆打ち工法における空隙、構造物の補修及び補強、ロックアンカー及びアースアンカー、橋梁支承及び機械のベースプレート下、軌道床板下などヘモルタルやセメントペーストを充填するグラウト工事が行われており、各種のグラウト材が開発されている(特開平9−263438号、特開平10−95652号)。
近年はグラウト材を用いる対象である構造体が複雑化する傾向にあり、グラウト材に要求される用途や性能が高度化してきており、原子力発電所格納器下グラウトをはじめ、斜張橋の斜材継手グラウト、鋼材継手グラウトなどの新たな用途に適応することが求められている。
【0003】
このような新用途に適応するためには、従来のグラウト材に比べより高い充填性を安定して保持する必要がある。
【0004】
グラウト材には充填性を向上させるためにセメント分散剤が使用されているが、充填性を高めるためにセメント分散剤を大量に使用したり、混練水量を増したりすると、充填後に材料分離が発生したり、体積収縮、硬化遅延等の不具合が生じることがある。また、一般にセメント分散剤の分散性能には温度依存性があり、既調合グラウト材に多用されているナフタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物又はメラミンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物を主成分とするセメント分散剤は、低温では分散性が経時的に低下する傾向がある。このように経時的に分散性が低下する場合には充填性が低下し、充填不良が生じ易くなるという問題があった。
【0005】
そこで、このようなセメント分散剤を用いる場合は、▲1▼環境温度が低いときにはセメント分散剤添加量あるいは混練水量を増し適当な充填性を確保する、▲2▼温水を用いて混練し、グラウト材の温度を調整して適正な充填性を確保する、などの方法がとられてきた。
しかしながら、既調合のグラウト材ではセメント分散剤添加量の調整は不可能であり、混練水量の増減でグラウト材混練時の流動性を調整しても、経時的に分散性能の低下による充填性低下、更には、硬化遅延や強度低下等が生じることもあった。また、温水の使用は不経済であり、作業の煩雑化という問題があった。
【0006】
更に、近年では分散性保持効果の高いポリカルボン酸系高分子を主成分とするセメント分散剤も使用されるようになり、高い減水性能により高強度のグラウト材の製造が可能となったが、これはナフタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物又はメラミンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物を主成分とするセメント分散剤とは逆に、低温では逆に分散性が経時的に増進する傾向があり材料分離を生じることがあった。しかし、低温での分散性が経時的に増進する現象については、防止策はなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、低温環境下でも高い充填性を安定的に長時間保持し、且つ充填後に材料分離や体積収縮等の不具合を生じない既調合グラウト材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
斯かる実情に鑑み本発明者は鋭意研究を行った結果、セメント、骨材及び2種類の粉末状有機化合物(下記に示す(メタ)アクリレート系水溶性高分子、トリアジン誘導体のホルムアルデヒド縮合物)を配合することにより、低温環境下でも高い充填性を安定的に長時間保持し、且つ充填後に材料分離等の不具合を生じない既調合グラウト材が得られることを見い出し本発明を完成した。
【0009】
すなわち本発明は、セメント、骨材並びに粉末状有機化合物(A)及び(B)を含有する粉粒状セメント系グラウト組成物を提供するものである。
(A)分子内に少なくとも下記式(1)及び(2)
【化2】
Figure 0004554734
(式中、R1 、R2 及びR3 は同一又は異なって水素原子又はメチル基を示し、R4 は炭素数1〜3のアルキル基を示し、M1 は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アミンを示し、Yは−CH2O−又は−COO−を示し、nは20〜109の数を示す)
で表される構成単位を有し、数平均分子量が4000〜50000である(メタ)アクリレート系水溶性高分子化合物水溶液の乾燥粉末 セメント100重量部に対して0.05〜0.5重量部。
(B)トリアジン誘導体のホルムアルデヒド縮合物 セメント100重量部に対して0.05〜1.5重量部。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる粉末状セメント分散剤(A)の(メタ)アクリレート系水溶性高分子化合物(A)は、式(1)及び式(2)の構成単位を含むものであり、構成単位(1)は40〜80モル%であることが好ましく、特に45〜75モル%であることが好ましく、構成単位(2)は、1種類の場合1〜45モル%であることが好ましく、特に3〜40モル%であることが好ましい。構成単位(1)中のM1 は、水素原子;ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;アンモニウム又はエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられる。また、構成単位(2)中のnは、20〜109の数を示すが、nが20未満であると、乾燥粉末化工程でガム状となり、乾燥粉末化が困難になることがある。また、nが109を超えると、分散力が低下し、セメント組成物の流動性が低下するため、好ましくない。特に好ましいnの範囲は30〜109である。R4 で示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基が挙げられる。
【0011】
なお、構成単位(2)は、Yが−CH2O−のものと−COO−のものの2種類が存在するが、これらは、いずれか一方でも両方が存在するものであってもよい。両方が存在する場合は、Yが−COO−である(2)が1〜30モル%でYが−CH2O−である(2)が1〜30モル%であるものが好ましく、特にYが−COO−である(2)が5〜25モル%であり、Yが−CH2O−である(2)が3〜25モル%であるものが好ましい。また、(2)が混在する場合、いずれか一方の構成単位のnが20〜109の範囲であればよい。
【0012】
本発明に用いるポリカルボン酸系高分子化合物(A)は、更に次に示す構成単位の1又は2以上を有するものであってもよい。
【0013】
【化3】
Figure 0004554734
【0014】
〔式中、R5 は水素原子又はメチル基を示し、R6 は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは−SO32 又は−O−Ph−SO32 (ここで、M2 は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アミンを示し、Phはフェニレン基を示す)を示す〕
【0015】
上記構成単位(3)及び(4)において、R6 で示される炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基が挙げられ、M2 としては、水素原子;ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;アンモニウム又はエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられる。構成単位(3)は2〜25モル%であることが好ましく、特に5〜20モル%であることが好ましい。構成単位(4)は3〜20モル%であることが好ましく、特に5〜15モル%であることが好ましい。なお構成単位のモル%は(1)〜(4)の全構成単位の合計を100モル%とした場合の夫々の構成単位のモル%を示す。
【0016】
構成単位(1)〜(4)において、R1 〜R6 はメチル基が特に好ましく、M及びM2 としては、特にナトリウムが好ましく、Xとしては、−SO3Naが好ましい。
【0017】
また、(メタ)アクリレート系水溶性高分子化合物としては、構成単位(1)〜(4)のすべてを含むものが好ましく、この際構成単位(2)は1種でも2種でもよい。(メタ)アクリレート系水溶性高分子の数平均分子量は4000〜50000の範囲内のものが好ましく、特に5000〜30000のものが好ましい。(GPC法、ポリエチレングリコール換算)。
【0018】
粉末状有機化合物(A)は、上記(メタ)アクリレート系水溶性高分子化合物及び水を含有する混合物を乾燥粉末化することにより得られる。
【0019】
ここで用いる乾燥器としては、スプレードライヤー、フラッシュジェットドライヤー、流動層乾燥器等の熱風乾燥装置、攪拌型乾燥器、バンド型連続真空乾燥器等の伝導伝熱乾燥装置が好ましい。
しかしながら、構成単位(2)中のnが30未満の場合は、単に加熱乾燥したのみでは、ガム状のものが得られ良好な粉末とすることができないことがあるため、混合物を混練攪拌しながら乾燥粉末化することが好ましい。
混練攪拌の温度は40〜120℃程度が好ましく、特に60〜100℃程度が好ましい。また混練攪拌は減圧下又は乾燥ガス雰囲気下で行うことが変質防止の観点から好ましい。
更に好ましくは、上記混合物の硬度(ゴム硬度計(テクロック(株)社製、型式GS−701、JIS K6301準拠品)で測定した)が予め30°以上になるまで濃縮した後、0.5kw/m3/rpm 以上の馬力で混練攪拌しながら乾燥粉末化する方法が挙げられる。ここで用いる混練攪拌乾燥器としては、馬力が0.5kw/m3/rpm 以上のニーダー型混練攪拌乾燥器が好ましい。
【0020】
本発明で用いるトリアジン誘導体のホルムアルデヒド縮合物としては、ベンゾグアナミン、メチルグアナミンなどのグアナミン類やメラミンなどのホルムアルデヒド縮合物が挙げられ、特にメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物が好適に使用できる。メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の粉末としては、例えば市販品の粉末状高性能減水剤メルメントF10M(SKW)等を用いることができる。
【0021】
粉末状有機化合物(A)又は(B)の平均粒径は5〜2000μmの範囲とすることが好ましく、特に10〜1000μmとすることが好ましい。平均粒径が5μm未満になるとこれが凝集しやすくなり、2000μmを超えると水に対する溶解性が低下し、セメントに対する分散性の経時的な変動が大きくなるため好ましくない。なお、平均粒径を上記範囲に調整するには、従来の粉砕・分級方法を用いればよい。
【0022】
本発明で用いる粉末状有機化合物である(メタ)アクリレート系水溶性高分子化合物の配合量はセメント100重量部に対して0.05〜0.5重量部とすることが好ましく、特に0.1〜0.3重量部とすることが好ましい。(メタ)アクリレート系水溶性高分子化合物の配合量が0.05重量部未満であると必要な充填性が得られ難くなり、0.5重量部を超えると凝結遅延や強度低下を起こすことがある。
【0023】
一方、トリアジン誘導体のホルムアルデヒド縮合物の配合量は、セメント100重量部に対して0.05〜1.5重量部が好ましく、特に0.1〜0.8重量部が好ましい。トリアジン誘導体のホルムアルデヒド縮合物の配合量が0.05重量部未満であると低温での分散性の経時的変動が大きくなることがあり、1.5重量部を超えると充填性が低下することがある。
【0024】
本発明で用いるセメントとしては、セメントはポルトランドセメントとして普通セメント、早強セメント、超早強セメント、中庸熱セメント、耐硫酸塩セメント等、また混合セメントとして高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント等を使用することができる。
【0025】
本発明で用いる骨材としては川砂、海砂、陸砂、砕砂、珪砂等が挙げられ、これらの砂は乾燥砂が好ましい。また、フライアッシュ、高炉スラグ、炭酸カルシウム等を単独で、あるいは上記の砂と併用することもできる。配合する骨材の粒度は5mm以下で、FMが1.5〜3.0程度のものが好ましい。骨材配合量は結合材100重量部に対して50〜200重量部であるが、50重量部以下では収縮量が増大し、200重量部以上では強度及び充填性の低下を招くので好ましくない。配合量は特に70〜150重量部が好ましい。
【0026】
本発明では必要により更に次の成分を配合することができる。
本発明で用いる膨張材は構造体とグラウト材との付着性を確保する目的で使用するため、収縮を低減する効果があり、水和反応により膨張作用を示すものであればよく、例えば、カルシウムサルフォアルミネート系無機物質としてアウイン、カルシウムアルミネート系無機物質として非晶質又は結晶質の各種アルミネート、石灰系無機物質として酸化カルシウム、金属系として金属アルミニウム粉末や鉄粉等が挙げられる。特に金属アルミニウム粉末と酸化カルシウムあるいはカルシウムサルフォアルミネートとを併用して用いると、長期間収縮を低減することができるため、より好ましい。
【0027】
本発明で用いる増粘剤は、材料分離を防止する目的で使用するため、粘性を付与する作用があるものであればよく、例えば、メチルセルロースやポリビニルアルコールが挙げられる。
【0028】
本発明の粉粒状セメント系グラウト組成物には上記材料以外に、物性に悪影響を及ぼすものでない限り、収縮低減剤、消泡剤などの公知の混和剤や増量材などを使用することもできる。
【0029】
本発明の粉粒状セメント系グラウト組成物は上記材料を調合して、通常袋詰めなどの形態で提供され、建築現場でミキサーを用いて水と混練した後打設される。ここで使用されるミキサーは特に限定されるものではなく、水の添加量は通常結合材100重量部に対して25〜60重量部が好ましい。
【0030】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例に使用した材料は以下の通りである。
〔使用材料〕
(1)結合材
早強ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製)
(2)細骨材
石灰石砕砂F.M=2.5(太平洋セメント(株)製)
(3)粉末状有機化合物
▲1▼粉末状(メタ)アクリレート系水溶性高分子
(乾燥粉末の製造方法)
【0031】
表1記載の(メタ)アクリレート系水溶性高分子水溶液800gを容量1Lの混練攪拌乾燥機(入江商会社製 卓上式ニーダーPNV−1)に仕込み、90℃30torrの条件で混練攪拌しながら濃縮し乾燥粉末化した。得られた粉粒体を粉砕機(マツバラ社製 MCG180)で粉砕して、粒径50〜500μmとし、表3に示す粉末状(メタ)アクリレート系水溶性高分子(A1)を得た。同様にして、表2記載の(メタ)アクリレート系水溶性高分子水溶液を乾燥粉末化し表3に示す粉末状(メタ)アクリレート系水溶性高分子(A2)を得た。
(メタ)アクリレート系水溶性高分子水溶液(L1)(固形分45%水溶液)
表1に構成単位及びその反応比(モル%)を示す。
【0032】
【表1】
Figure 0004554734
【0033】
(メタ)アクリレート系水溶性高分子水溶液(L2)(固形分45%水溶液)
表2に構成単位及びその反応比(モル%)を示す。
【0034】
【表2】
Figure 0004554734
【0035】
【表3】
Figure 0004554734
【0036】
▲2▼粉末状トリアジン誘導体のホルムアルデヒド縮合物
(メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩粉末)
市販品:粉末状高性能減水剤メルメントF10M(SKW製)を用いた(ME)。
【0037】
表4に示す組成のセメント系グラウト組成物を常法により混合し製造した。
【0038】
【表4】
Figure 0004554734
【0039】
試験例
環境温度5℃の条件下で、表4に示す配合に従い調合した材料100重量部に対し、水19重量部を加え、ホバートミキサーを用いて3分間混合した後、得られたスラリーに対し、流動性(充填性)の評価として、スラリーの流動に対する抵抗値であるコンシステンシー(J ロート流下時間)を混練直後から75分まで15分毎に測定した。また、材料分離の評価としてブリーディング率、硬化時間の評価として凝結時間を測定した。更に体積収縮の評価として混練後材齢7日と28日の膨張率を測定した(膨張を正、収縮を負の値で示す)。試験結果を表5〜7に示す。
【0040】
〔コンシステンシー試験方法〕
日本道路公団規格「無収縮モルタル品質管理試験方法(JHS−312(1992))」のコンシステンシー試験方法(Jロートによる試験方法)に準じて試験した。
【0041】
〔ブリーディング試験方法〕
日本道路公団規格「無収縮モルタル品質管理試験方法(JHS−312(1992))」のブリーディング試験方法に準じて試験した。
【0042】
〔凝結時間試験方法〕
日本道路公団規格「無収縮モルタル品質管理試験方法(JHS−312(1992))」の凝結時間試験方法に従い、ASTM−C403T「プロクター貫入抵抗針を用いるコンクリートの凝結試験方法」に準じて試験した。
【0043】
〔膨張率試験方法〕
日本道路公団規格「無収縮モルタル品質管理試験方法(JHS−312(1992))」の膨張収縮試験方法に従い、米国工兵隊規格「CRD−C−589改良式」に従い膨張率を測定した。
【0044】
【表5】
Figure 0004554734
【0045】
【表6】
Figure 0004554734
【0046】
【表7】
Figure 0004554734
【0047】
表5〜7に示す結果より、本発明品の粉粒状セメント系グラウト組成物は、低温環境下においても安定した高い充填性を長時間保持でき、且つ材料分離を生じず、硬化時間及び体積収縮についても優れた品質を有することが判る。
【0048】
【発明の効果】
本発明の粉粒状セメント系グラウト組成物は、低温環境下においても材料分離や体積収縮等の問題を生じることなく、安定した高い充填性を長時間保持でき、冬期の施工で複雑な構造体に多量に注入する場合でも問題なく施工を行うことができる。

Claims (3)

  1. セメント、粗粒率(FM)1.5〜3.0の骨材、金属アルミニウム粉末と酸化カルシウム又はカルシウムサルフォアルミネートとからなる膨張材、並びに粉末状有機化合物(A)及び(B)を含有する粉粒状セメント系グラウト組成物。
    (A)分子内に、下記式(1)、(2)、(3)及び(4)
    Figure 0004554734
    Figure 0004554734
    〔式中、R1 、R2 及びR3 は同一又は異なって水素原子又はメチル基を示し、R4 は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アミンを示し、Yは−CH2O−又は−COO−を示し、nは20〜109の数を示す。R5 は水素原子又はメチル基を示し、R6 は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは−SO32 又は−O−Ph−SO32 (ここで、M2 は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アミンを示し、Phはフェニレン基を示す)を示す。〕
    で表される構成単位を有し、数平均分子量が4000〜50000である(メタ)アクリレート系水溶性高分子化合物水溶液の乾燥粉末 セメント100重量部に対して0.05〜0.5重量部。
    (B)トリアジン誘導体のホルムアルデヒド縮合物 セメント100重量部に対して0.05〜1.5重量部。
  2. 粉末状有機化合物(B)がメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物である請求項1記載の粉粒状セメント系グラウト組成物。
  3. 更に、増粘剤を含有する請求項1又は2記載の粉粒状セメント系グラウト組成物。
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