JP4122812B2 - 電気泳動表示装置用表示液の製造方法 - Google Patents

電気泳動表示装置用表示液の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気泳動表示装置用表示液の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電界の作用により可逆的に視認状態を変化させうる表示媒体に用いられる表示素子としては、液晶素子、エレクトロクロミック素子、電気泳動素子、磁気泳動素子等が知られている。それらを用いた表示媒体の多くは、一対の電極基板とその間に挿入された表示素子からなり、該表示媒体には各電極に画像を表示するための信号を印加する駆動回路が接続されている。
【0003】
これらの表示媒体のうち、電気泳動表示素子には、分散媒に対して染料を溶解させかつ顔料粒子を非溶解状で分散させた電気泳動表示装置用表示液、または2種の顔料粒子を分散させた電気泳動表示装置用表示液が用いられる。このような分散粒子と該分散粒子と異なる色調に着色された分散媒とからなる電気泳動用表示液をマイクロカプセル中に封入し、これらのマイクロカプセルを電極間に配装する構成の電気泳動表示装置が提案され(特開公平1−86116号公報)、電気泳動表示装置の構成方法としても簡便な手段が提案されるようになってきた。
【0004】
このような電気泳動表示装置用表示液は、染料を溶解して着色された分散媒中に一般に二酸化チタンなどの高屈折率の無機顔料を分散させている。
【0005】
また、上記表示液のコントラストを改善するために、染料溶液を用いないシステムが提案されている。たとえば、高絶縁性低粘度の無色分散媒中に色調および電気泳動性が互いに異なる少なくとも2種類の電気泳動性粒子を分散した液を少なくとも一方が透明な2枚の対向電極間にスペーサーを介して形成されるセル内に封入した電気泳動表示素子が提案されている(特開昭62−269124号公報)。
【0006】
また、高絶縁性低粘度の無色分散媒中に電気泳動性が同一で色調および電気泳動速度が互いに異なる少なくとも2種類の電気泳動性粒子を分散した液を少なくとも一方が透明な2枚の対向電極間にスペーサーを介して形成されるセル内に封入した電気泳動表示素子が提案されている(特開昭63−50886号公報)。
【0007】
また、前述の特開昭62−269124にて提案されている電気泳動表示液と同一の分散媒をマイクロカプセル内に内包した例がWO98・03896号に例示されているが、この場合も同様である。
【0008】
一方、このような色調および電気泳動性(帯電電荷)が互いに異なる2種類の電気泳動性粒子を分散した液の粒子間の凝集を改善する手段として、立体障害剤や電荷調整剤による立体的あるいは電気的反発効果を用いることが提案されている(特表平8−510790号公報)。
【0009】
また、樹脂と白色顔料からなる大きめの隠蔽用白色粒子と表示用磁性着色粒子と溶媒からなる画像表示用インク組成物が提案されている(特開平10−149117号公報)。
【0010】
特開平11-119704号公報では、少なくとも1種類の帯電粒子と、界面活性剤とを含んだ分散媒体によって構成されており、前記帯電粒子の少なくとも1種類には、少なくとも第4級アンモニウム化合物が含有されていると記載されている。発明者自身が指摘しているようにこの界面活性剤は絶縁性液体分散媒体の絶縁性を阻害することから、系に含まれないことが望ましいことは明白である。また、界面活性剤の性質上、電圧印加により電離促進されて変質する、カプセルにした場合カプセル壁に付着するなど弊害が大きい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術に記載された方法は、いずれもコントラストが充分でなかったり、凝集を防ぐには不充分であった。
【0012】
本発明は、凝集が起こりにくく、コントラストが良好で安定性のある電気泳動表示装置用表示液を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、帯電微粒子と分散媒とを含んでなる電気泳動表示装置用表示液の製造方法において、着色剤、アイオノマーおよび樹脂を加熱混練して前記帯電微粒子用の微粒子とする工程を含むことを特徴とする電気泳動表示装置用表示液の製造方法に関する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる帯電微粒子は、正または負に帯電しており、着色剤を含むことにより各種色に着色される。
【0019】
本発明に用いる電気泳動性微粒子は、少なくとも樹脂と着色剤とアイオノマーとからなる。また、それらは電気絶縁性溶媒中に分散されて、電気泳動表示装置用表示液となる。
【0020】
本発明で用いられる正帯電または負帯電微粒子の樹脂としては、スチレン系、スチレン−アクリル系、スチレン−イソプレン系、ジビニルベンゼン系、メチルメタクリレート系、メタクリレート系、エチルメタクリレート系、エチルアクリレート系、n−ブチルアクリレート系、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル等のアクリル酸系、アクリロニトリル系、アクリルゴム−メタクリレート系、ポリエチレンーアクリル酸共重合体、ポリエチレン−メタクリル酸共重合体、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体のNa塩,Zn塩,Ca塩、エチレンアクリル酸共重合体のNa塩,Zn塩,Ca塩,Mg塩、エチレンエチルアクリレ−ト共重合体、エチレンマレイン酸共重合体等のエチレン系、ナイロン系、シリコーン系、ウレタン系、メラミン系、ベンゾグアナミン系、フェノール系、フッソ(テトラクロロエチレン)系、塩化ビニリデン系、4級ピリジニウム塩系、合成ゴム、セルロース、酢酸セルロース、キトサン、アルギン酸カルシウム、ポリ塩化ビニル樹脂、ニトロセルロース、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリイソシアネート樹脂、ポリアミド樹脂,エポキシ樹脂等があげられるが、これらのポリマー材料に限定されるものではない。
【0021】
本発明で用いられる白色の着色剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、シリカ、珪酸カルシウム、アルミナ、硫化亜鉛、鉛白、亜鉛華、リトポン、二酸化アンチモン、カオリン、雲母、硫酸バリウム、グロスホワイト、タルクなどが使用可能である。これらの着色剤の樹脂に対しての含有比率は、10〜90重量%の範囲が良い。
【0022】
本発明で用いられる白色以外の着色剤としては、カドミウムイエロー、カドミウムリポトンイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、チタンバリウムイエロー、カドミウムオレンジ、カドミウムリポトンオレンジ、モリブデートオレンジ、ベンガラ、鉛丹、銀朱、カドミウムレッド、カドミウムリポトンレッド、アンバー、褐色酸化鉄、亜鉛鉄クロムブラウン、クロムグリーン、酸化クロム、ビリジアン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、チタンコバルトグリーン、紺青、コバルトブルー、群青、セルリアンブルー、コバルトアルミニウムクロムブルー、コバルトバイオレット、ミネラルバイオレット、カーボンブラック、鉄黒、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅クロムブラック、銅クロムマンガンブラック、チタンブラック、アルミニウム粉、銅粉、鉛粉、鈴粉、亜鉛粉、ニグロシン、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、縮合アゾイエロー、アントラピリミジンイエロー、イソインドリンイエロー、銅アゾメチンイエロー、キノフタロインイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、ニッケルジオキシムイエロー、モノアゾイエローレーキ、ジニトロアニリンオレンジ、ピラゾロンオレンジ、ペリノンオレンジ、ナフトールレッド、トルイジンレッド、パーマネントカーミン、ブリリアントファストスカーレット、ピラゾロンレッド、ローダミン6Gレーキ、パーマネントレッド、リソールレッド、ボンレーキレッド、レーキレッド、ブリリアントカーミン、ボルドー10B、ナフトールレッド、キナクリドンマゼンタ、縮合アゾレッド、ナフトールカーミン、ペリレンスカーレッド、縮合アゾスカーレッド、ベンズイミダゾロンカーミン、アントラキノニルレッド、ペリレンレッド、ペリレンマルーン、キナクリドンマルーン、キナクリドンスカーレッド、キナクリドンレッド、ジケトピロロピロールレッド、ベンズイミダゾロンブラウン、フタロシアニングリーン、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、アルカリブルートーナー、インダントロンブルー、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットレーキ、ジオキサジンバイオレット、ナフトールバイオレット等が挙げられる。これらの顔料は単独で、或いは混合して使用出来る。これらの着色剤の樹脂に対しての含有比率は0.1〜60重量%が好ましい。
【0023】
また、本発明の電気泳動性微粒子においては、着色剤を樹脂中に分散させるには公知の顔料誘導体、アイオノマー、各種ワックスなどが良好な分散性を示す。アイオノマーは、例えばエチレン−アクリル酸共重合体を金属で中和したものであり、アライドシグナル社からACLYNの商標名で市販されているものがある。Ca塩,Mg塩,Na塩,Zn塩タイプがそれぞれあり、いずれも顔料分散の効果がある。酸価は、樹脂との親和性を考慮すると100mgKOH/g以下の範囲が好ましく、より好ましくは60mgKOH/g以下であり、酸価を有しなくても良い。また重量平均分子量は、500〜10000の範囲が好ましい。
【0024】
本発明の帯電微粒子の最短径と最長径との比は、1:1.1〜1:50の比率であることが好ましい。非球形であるが故に、立体障害性が発現出来るのと表面積が大きいことにより、その表面に存在する帯電剤の効果が最大限に発揮出来るというメリットがある。より好ましい比率は、1:1.5〜1:20の範囲である。
【0025】
微粒子の平均粒子径は20μm以下が好ましく、さらに良好な電気泳動性と分散安定性を得るには0.1〜10μmの範囲がより好ましい。
【0026】
本発明に於いて用いられる分散媒は、誘電率が3.0以下で電気絶縁性(体積固有抵抗109 Ωcm以上)の炭化水素系溶剤、好ましくは分岐鎖状脂肪族炭化水素が用いられる。このような特性を有する無極性溶媒としては、エクソン化学(株)製のアイソパー(商品名)が最も一般的であり、更に詳しくはアイソパーG,アイソパーH、アイソパーL等が最も好ましいが、特にこれらに限定されるものではない。その他の溶剤としては、場合によってはごく微量添加するものも含めて、例えばシェル社製シェルゾールA、AB(商品名)、日本石油(株)製ナフテゾルL、M、H(商品名)等が挙げられる。分散媒に対しての微粒子の重量比率は、1〜50重量%の範囲が良い。
【0027】
本発明における微粒子製造法の流れについての一例を説明する。まず、混練により樹脂中に顔料分散剤を添加し顔料を充分分散させる次いで粉砕を行う。粉砕工程は1回だけでもよいし、2回以上であってもよい。また、いくつかの粉砕方式を採用しても良い。例えば、乾式粉砕により予備粉砕を行った後湿式粉砕を行うなどが挙げられる。この場合、最後の湿式粉砕工程において分散媒と帯電剤を添加し(帯電剤については正帯電は必須、負帯電は必要に応じて添加)微粒子の機能化を行うことができる。機能化とは、帯電性能の付与と非球形形状の発現を意味する。特に粉砕方式は、非球状形状の発現には、好ましいといえる。
【0028】
本発明において於いて用いられる加熱混練は、樹脂と着色剤を、好適には、分散剤を配合し、ヘンシェルミキサー、クーラーミキサー、ナウターミキサー、ドラムミキサー、タンブラー等を用い混合した後に、バンバリーミキサー、コニーダー、二本ロールミル、三本ロールミル、一軸押出機、二軸押出機等により着色剤と樹脂を加熱混練し、それを粗粉砕することで得られる。
【0029】
本発明の電気泳動表示装置用表示液をマイクロカプセル内に内包させた電気泳動表示装置用表示粒子に用いられるマイクロカプセルは、in−situ法、界面重合法、コアセルベーション法等により調製することが可能であり、その際マイクロカプセルの壁材としてはポリウレタン、ポリ尿素、ポリ尿素−ポリウレタン、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホンアミド、ポリカーボネート、ポリスルフィネート、エポキシリ、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、ゼラチン等が挙げられる。更に、本発明の電気泳動表示装置用表示粒子に用いられるマイクロカプセルの大きさは、0.5〜500μm程度であり、好ましくは1.0〜100μm程度の大きさが好ましい。
【0030】
このような表示液を用いた電気泳動表示装置の一例としては、次のような形態が挙げられる。
(1)一対のガラス基板の透明部材の一方に所望のパターンで形成された透明電極を有するものを、スペーサーを介して対向配置させて空間をつくり、その空間に本発明の表示液を充填する。
(2)全面電極を施した基板に、多数のスペーサーを介して絶縁フィルムを対向させ不連続の空間をつくり、その空間に本発明の表示液を充填する。
(3)一対のガラス基板等の透明部材の一方に所望のパターンで形成された透明電極を有するものを、スペーサーを介して対向配置させて空間をつくり、その空間に本発明の表示液を内包させたマイクロカプセルを充填する。なお、この例では空間の代りにバインダーが存在していてもよい。
(4)全面電極を施した基板に多数のスペーサーを介して絶縁フィルムを対向させ不連続の空間をつくり、その空間に本発明の表示液を内包させたマイクロカプセルを充填する。なお、この例では空間の代りにバインダーが存在していてもよい。
(5)全面電極を施した基板に、本発明の表示液を内包させたマイクロカプセルをバインダー とともに塗布する。
【0031】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。例中、部とあるのは重量部を、%とあるのは重量%をそれぞれ示す。
【0032】
〔実施例1〕白色粒子液の調製:着色剤である酸化チタン300部と樹脂であるN1110H(三井デュポンポリケミカル社製 エチレン−メタクリル酸共重合体)300部とを、二本ロールで加熱混練後1〜10mm角に粗粉砕し、着色チップを得た。次いで、液体窒素にて冷却しながらピンミルで粉砕し、150μmの目開きのメッシュで分級すると、平均粒子径46μm(SA−CP3L、島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定機)でシャープな粒度分布をもつ粉砕物が得られた。この粉砕物を下記の処方で混合しDCPミル(ドライスヴェルケ社製)で湿式粉砕を行った。
上記粉砕物 130部 アイソパーL(エクソン化学社製) 520部 を粉砕し平均粒子径2.5μm(MS2000 シスメックス社製)の電気泳動表示粒子母液を得た。分散時間は60分であった。この液をアイソパーLで不揮発分4.0%に調整し、電気泳動表示液Aを得た。この粒子は良好な正帯電性を示した。
【0033】
着色粒子液(黒)の調製:着色剤であるカーボンブラック100部と樹脂であるN1110H(三井デュポンポリケミカル社製 エチレン−メタクリル酸共重合体)480部と顔料分散剤としてACLYN246(エチレンアクリル酸のマグネシウム塩)を、二本ロールで加熱混練後1〜10mm角に粗粉砕し、着色チップを得た。次いで、液体窒素にて冷却しながらピンミルで粉砕し、150μmの目開きのメッシュで分級すると、平均粒子径47μm(SA−CP3L、島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定機)でシャープな粒度分布をもつ粉砕物が得られた。この粉砕物を下記の処方で混合しDCPミルで湿式粉砕を行った。
【0034】
DCPミルによる粉砕:上記粉砕物 130部 アイソパー L(エクソン化学社製) 520部を粉砕し平均粒子径2.8μm(MS2000 シスメックス社製)の電気泳動表示粒子母液を得た。分散時間は60分であった。この液をアイソパーLで不揮発分4.0%に調整し、電気泳動表示液Bを得た。この粒子は良好な負帯電性を示した。
【0035】
混合液の調製:上記の電気泳動表示液Aと電気泳動表示液Bを等量混合し、電気泳動表示液Cを得た。この液は粒子同士の凝集がほとんど発生しなかった。
【0036】
(実施例2)
着色粒子液の調製において、顔料分散剤としてACLYN246(エチレンアクリル酸のマグネシウム塩)を使用するかわりにACLYN295(エチレンアクリル酸の亜鉛塩)を使用すること以外は、実施例1と同じ条件で試作、評価した。DCPミルによる粉砕後の平均粒子径は2.8μm(MS2000 シスメックス社製)であった。
【0037】
(実施例3)
着色粒子液の調製において、カーボンブラックを使用して黒色粒子液を調製するかわりにLionol Blue FG7351(東洋インキ製造株式会社製)を使用して青色粒子液を調製すること以外は、実施例1と同じ条件で試作、評価した。DCPミルによる粉砕後の平均粒子径は3.0μm(MS2000 シスメックス社製)であった。
【0038】
(実施例4)
着色粒子液の調製において、カーボンブラックを使用して黒色粒子液を調製するかわりにLionol Yellow FG1310(東洋インキ製造株式会社製)を使用して黄色粒子液を調製すること以外は、実施例1と同じ条件で試作、評価した。DCPミルによる粉砕後の平均粒子径は2.9μm(MS2000 シスメックス社製)であった。
【0039】
(実施例5)
着色粒子液の調製において、カーボンブラックを使用して黒色粒子液を調製するかわりにFiness Led F2B(東洋インキ製造株式会社製)を使用して赤色粒子液を調製すること以外は、実施例1と同じ条件で試作、評価した。DCPミルによる粉砕後の平均粒子径は2.3μm(MS2000 シスメックス社製)であった。
【0041】
(比較例1)
電気泳動表示液A':スチレン5部及びジビニルベンゼン5部をメタノール100部と混合し、精密に秤量した開始剤2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.5部及び安定化剤ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)2部の入った密閉容器中に導入した。密閉した容器を数時間溶液中に窒素を気泡として通すことにより窒素で追い出した。次に、1分当たり30回転で8時間60℃で混合物を回転させた。8時間回転させた後、第二段階単量体、即ち、アクリルアミド0.5部をその容器中に注入し、同じ反応条件で回転し続けた。この二段階分散重合法で製造された最終生成物は、第二段階単量体として表面にアクリルアミドがグラフトした高度に架橋したポリ(スチレン−co−ジビニルベンゼン)粒子である。最終粒子は大きさが均一で、使用した反応媒体により0.2〜2μmの範囲にあった。最終粒子は良好な白色度を持つ誘電体であり、1g/cm3に近い密度を有した。
【0042】
暗色粒子を形成するため、前の方法により製造された重合体粒子を分散媒体から遠心分離及び分散媒体の傾瀉により分離した。次にそれらを混合し、2重量%の四酸化オスミウム水溶液を入れて室温で攪拌反応した。四酸化オスミウムはポリ(スチレン−co−ジビニルベンゼン)粒子の残留二重結合と反応し、それを着色し、それによって希望の黒色度を有する高度に架橋した重合体粒子を与え、それを黒色誘電体粒子として用いた。
【0043】
重合工程の後、最終的重合体粒子生成物をエタノールなどの分散媒体と誘電体媒体の両方に相互に可溶性の溶媒と混合し、その混合物を遠心分離にかけて粒子と液体とを分離し、上澄み液を傾瀉して濃縮した粒子を取り出した。溶媒洗浄された粒子を、電荷調節剤を添加した誘電体媒体中(テトラクロロエチレン)に再び分散させ、電気泳動表示液A'を得た。好ましい表面活性剤は、粒子帯電のための電荷調節剤として働くのみならず、凝集を防ぐ立体的安定化剤としても働く官能性化重合体(又はオリゴマー)化合物である。負に帯電させるために用いる表面活性剤は塩基性末端基を有するのが好ましく、ポリイソブチレンスクシンイミドを用いた。
【0044】
電気泳動表示液B':スチレン5部及びジビニルベンゼン5部をメタノール100部と混合し、精密に秤量した開始剤2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.5部及び安定化剤ポリ(アクリル酸)2部の入った密閉容器中に導入した。密閉した容器を数時間溶液中に窒素を気泡として通すことにより窒素で追い出した。次に、1分当たり30回転で8時間60℃で混合物を回転させた。8時間回転させた後、第二段階単量体、即ち、メタクリル酸をその容器中に注入し、更に同じ反応条件で回転し続けた。この二段階分散重合法で製造された最終生成物は、第二段階単量体として表面にポリ(メタクリル酸)が表面にグラフトしている。最終粒子は大きさが均一で、使用した反応媒体により0.2〜2μmの範囲にあった。最終粒子は良好な白色度を持つ誘電体であり、1g/cm3に近い密度を有した。
【0045】
重合工程の後、上記の方法で処理し、溶媒洗浄された粒子を、電荷調節剤を添加した誘電体媒体中(テトラクロロエチレン)に再び分散させ、電気泳動表示液B'を得た。正に帯電させるために用いる表面活性剤は酸性末端基を有するのが好ましく、ポリイソブチレンコハク酸無水物を用いた。
混合液の調製:上記の電気泳動表示液A'と電気泳動表示液B'を等量混合し、電気泳動表示液C'を得た。
【0046】
(比較例2)着色粒子液の調製において、着色チップを作らずに、カーボンブラック顔料とN1110H(三井デュポンポリケミカル社製 エチレン−メタクリル酸共重合体)とをホモディスパー(特殊機化製)を用いて下記の処方で攪拌加熱溶解し、その後冷却析出した。
【0047】
ホモディスパーによる攪拌加熱溶解:カーボンブラック顔料 24部 N1110H(三井デュポンポリケミカル社製 エチレン−メタクリル酸共重合体) 128部
アイソパー L(エクソン化学社製)248部。
次いで、下記の処方で混合しDCPミル(ドライスヴェルケ社製)で湿式粉砕を行ったこと以外は、実施例1と同じ条件で試作、評価した。
DCPミルによる粉砕:上記析出物 355部 アイソパー L(エクソン化学社製) 295部
DCPミルによる粉砕後の平均粒子径は7.1μm(MS2000 シスメックス社製)であった。
【0048】
(比較例3)白色粒子と青色に着色された分散媒とからなる電気泳動表示装置用表示液
アイソパーL(エクソン化学社製)150部に対して、油溶性染料のオイルブルー1部を溶解して着色した疎水性分散媒を用意する。この疎水性分散媒に電気泳動性粒子として樹脂により疎水処理された二酸化チタン3部を加え超音波分散機を用いて10分間分散させて、疎水性分散相溶液を作製、評価した。
【0049】
評価:対向する電極間に液を充填し+50V又は−50Vの電圧を1秒間印加すると正極側には電気泳動表示液Bの黒粒子が、負極側には電気泳動表示液Aの白粒子がそれぞれ移動・付着する様子を目視により確認した。結果を表1に示す。
コントラスト:反対電荷をもつ2粒子の混色による白さの低下を評価した。混色による白さの低下がなければ○、△、低下の著しい×までとした。
凝集・電極面への付着: 視認側の白系色調と黒系色調の交互変化する表示面積が変化しなければ○、減少するならば×とした。
安定性:電源をOFFにした後、分散粒子が沈降することなく表示が維持されていれば○、中間を△、沈降により表示が不鮮明となれば×とした。
【0050】
表1
【表1】
Figure 0004122812
【0051】
【発明の効果】
本発明により、凝集が起こりにくく、コントラストが良好で安定性のある電気泳動表示装置用表示液を提供することができた。

Claims (1)

  1. 帯電微粒子と分散媒とを含んでなる電気泳動表示装置用表示液の製造方法において、着色剤、アイオノマーおよび樹脂を加熱混練して前記帯電微粒子用の微粒子とする工程を含むことを特徴とする電気泳動表示装置用表示液の製造方法。
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