JP2003084317A - 着色回転粒子及びその製造方法、並びに表示装置 - Google Patents

着色回転粒子及びその製造方法、並びに表示装置

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JP2003084317A JP2002007558A JP2002007558A JP2003084317A JP 2003084317 A JP2003084317 A JP 2003084317A JP 2002007558 A JP2002007558 A JP 2002007558A JP 2002007558 A JP2002007558 A JP 2002007558A JP 2003084317 A JP2003084317 A JP 2003084317A
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桂 阪本
Mitsuo Ozaki
光男 尾崎
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紀男 猿渡
Satoshi Takezawa
敏 竹澤
Atsunori Minagawa
厚紀 皆川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各色部位のバランスが良く、機械的な粒子製
造方法では得られない程に極めて小径で真球性に優れ、
大量生産が容易である着色回転粒子を実現する。 【解決手段】 表面が相異なる2色に色分けされ、各色
毎に異なる誘電率を有しており、電界の作用により回転
して対応する色の面を表示する着色回転粒子21を製造
するに際して、既に有色状態とされて母体として機能す
る粒子1の懸濁液11と、未だ非有色状態である単量体
2の乳濁液12とを混合し、粒子1の表面の一部に単量
体2を偏在して付着させ、粒子1に付着した単量体を重
合させ、単量体が重合化してなる粒子3を得た後、粒子
3のみに選択的に着色し、雪だるま状に複合化してなる
粒子1と粒子3からなる樹脂粒子4を一体的に球形化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面が相異なる2
色に色分けされてなり、電界の作用により回転して対応
する色の面を表示する着色回転粒子の製造方法とその着
色回転粒子、及び表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯情報端末や高度情報通信網な
どの発達に伴い、薄型且つ軽量で、携帯性に優れた表示
装置の開発に注目が集まっている。なかでも、電界によ
り光学的吸収特性や光学的反射特性を変化させて像表示
を行い、紙に匹敵する柔軟性に加え、電子情報を容易に
書き換えることが可能な表示装置、いわゆるデジタルペ
ーパー、エレクトロニックペーパー、ペーパーライクデ
ィスプレイなどと呼ばれる表示装置への期待が高まって
いる。
【0003】電界の印加により光学的吸収特性や光学的
反射特性を変化する表示素子としては、色と電気的特性
の双方が異なる半球を合わせた回転粒子を誘電性液体と
ともに内包したマイクロカプセルや、特願昭62−24
4679号に開示されているように、電気泳動粒子を分
散させた溶媒を着色し、この溶媒を内包したマイクロカ
プセル、または、2色性色素とスメクチック液晶を含む
液晶/高分子複合膜などがある。
【0004】これらの表示素子は、電源がなくても像情
報の保持が可能なメモリ性や、反射型表示などの特徴を
有し、当該表示素子を電極を備えたPETフィルム上な
どに形成できるため、薄くて、軽く、曲げることが可能
なシート型の表示装置であり、紙の代替として期待され
ている。
【0005】特に、米国特許第4,216,854号、
及び第4,148,103号の各々に記載されている、
粒子の半球ずつを異なる色と帯電特性に分けた2色回転
粒子を用いる表示媒体は、他の方式に比べ、優れたコン
トラスト特性を示すディスプレイとして知られている。
この表示媒体は、誘電性液体を充填した空隙を複数有
し、且つ光学的に透明な層である基材と、この空隙に回
転粒子を有する構造とされている。また、2色回転粒子
は、一個の粒子中に、色と帯電特性の異なる領域を半分
ずつ有する着色回転粒子であるため、電界を印加するこ
とによって、当該粒子の電気泳動と回転運動が引き起こ
され、像表示を行うことができる。
【0006】この2色回転粒子の製造方法及び材料とし
ては、以下のものが提案されている。 (1)米国特許第5,262,908号に開示された、
色の異なるワックス粒子を2種類溶融させて結合させ、
表面張力により球形化した後に固化させる方法であっ
て、材料はカルナウバワックス、酸化チタン、カーボン
ブラックを用いる。 (2)特願平9−246738号、特願平9−2467
39号に開示された、光透過性の粒子の表面に、金属、
カーボンブラック、硫化アンチモンなどを蒸着、塗布す
る方法であって、材料はガラス、あるいは樹脂を用い
る。 (3)特願平9−24857号、特願平9−33013
5号に開示された、感光材料からなる粒子を用い、露
光、現像、定着処理を行い発色させる方法であって、材
料は酸化亜鉛(発色剤:トナー)、親水性高分子(発色
剤:ハロゲン化銀)を用いる。
【0007】更に、重合法を利用した回転粒子の製造方
法としては、ポリエチレンワックスにカーボンブラック
を添加した粒子を、酸化チタンとスチレンモノマを混合
した乳濁液に分散して重合することにより2色回転粒子
を製造する方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらの手法で製造さ
れた2色回転粒子は、通常シリコーンゴムなどの媒体中
に分散され、電界印加によって回転し、表示が切り替わ
るものである。従って、2色回転粒子の分散状態が表示
装置の解像度や明るさなどに大きく影響するため、粒径
が制御された2色回転粒子を均一に分散させる必要があ
る。しかしながら、例えば前記の米国特許第5,26
2,908号などでは、回転ディスクの上下に2色の低
分子量の樹脂、いわゆるワックスの溶液を流し、ディス
クの回転による遠心力によってディスク端部から2色の
ワックス溶融液が結合した微小液滴を飛散させ、これを
液中で表面張力により球形化して2色回転粒子を製造す
るため、当該粒子の粒径は、ディスクの回転速度、ワッ
クス溶液の温度、粘度、飛散する場合の空気抵抗などに
大きく依存する。このため、均一粒径且つ十分な濃度に
着色された2色ワックスが半球ずつ結着された着色回転
粒子を製造することは極めて困難であった。
【0009】また、予め用意された単色の回転粒子の半
球部分をディップコートなどで色分けする、または色素
を蒸着する、または樹脂に感光性材料を混合しておき露
光現像などの処理により半球だけ着色する、といった着
色回転粒子の製造方法においても、均等に半分のみ着色
することは困難である。
【0010】また、更に容易に着色回転粒子を製造する
方法として、樹脂フィルムを直接粒径サイズに型抜きし
た樹脂粒子を、適切な液中で表面張力により球形化する
方法があるが、樹脂フィルムの厚みむらや硬さむらなど
から、クラックや粒子端部におけるバリなどが発生し、
同一粒径且つ2色に半球ずつ着色された回転粒子を製造
することは困難であった。
【0011】更に、上記で示される各製造方法は、いず
れも機械的なものだけに着色回転粒子の大量生産が難し
く、生産性の効率化に課題が残されたままである。
【0012】また、球状の粒子の大量生産が比較的容易
な、重合法を用いた製造方法においては、着色によりコ
ントラストを高くする(具体的には、白色部と着色部と
の反射率の差が50%以上であるようにする)ことが難
しいという課題が残されていた。
【0013】本発明は、前述の課題を解決克服するもの
であり、各色間のコントラストが高く、機械的な粒子製
造方法では得られないほどに極めて小粒径で真球性に優
れ、短時間での大量生産が容易である着色回転粒子の製
造方法、及びその着色回転粒子を提供することを目的と
する。
【0014】更に本発明は、前記構成の着色回転粒子を
表示素子として備え、極めてきめ細かく画像解像度の高
い表示装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討の
結果、以下に示す発明の態様に到達した。本発明の着色
回転粒子の製造方法の第1の態様は、既に有色状態とさ
れて母体として機能する第1の粒子の懸濁液と、前記第
2の粒子となる単量体混合物とを混合し、前記第1の粒
子の表面の一部に前記単量体混合物を偏在して付着し複
合化させる第1の工程と、前記第1の粒子に付着した前
記単量体混合物を重合させて前記第2の粒子を得る第2
の工程と、前記第2の粒子のみに選択的に着色する第3
の工程とを含む。
【0016】本発明の着色回転粒子の製造方法の第2の
態様は、既に有色状態とされて母体として機能する第1
の粒子の懸濁液と、前記第2の粒子となる単量体混合物
とを混合し、前記第1の粒子の表面の一部に前記単量体
混合物を偏在して付着し複合化させる第1の工程と、前
記第2の粒子となる前記単量体混合物の部分のみに選択
的に着色する第2の工程と前記第1の粒子に付着した前
記単量体混合物を重合させて前記第2の粒子を得る第3
の工程とを含む。
【0017】前記第1及び第2の態様では、必要に応じ
て、複合化してなる前記第1の粒子と前記第2の粒子と
を一体的に球形化する第4の工程を更に含む。
【0018】この場合、前記第1の粒子は白色のもので
あり、前記第1の粒子は、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアクリル、ポリアルキド、ポリ
イミド、ポリカーボネート、カルナウバワックス、パラ
フィンワックスなどから選択され、単独または2種類以
上混合したものからなり、少なくとも白色顔料により着
色されてなるものであることが好ましい。
【0019】更に、前記白色顔料は、酸化チタン、酸化
亜鉛、酸化ケイ素、アルミナ、炭酸カルシウムから選択
された単独または2種類以上の混合物であることが好適
である。
【0020】また、前記単量体は、スチレン誘導体、ア
クリル酸エステル、アクリル酸誘導体、メタクリル酸エ
ステル、メタクリル酸誘導体、オレフィン系誘導体、ビ
ニルエーテル系誘導体、ビニルエステル系誘導体などか
ら選択され、単独または2種類以上混合したものである
ことが好ましい。
【0021】また、前記第1の工程は、前記単量体の乳
濁液を得る工程と、前記第1の粒子の懸濁液と前記単量
体の乳濁液とを混合する工程とを含むことが好ましい。
【0022】また、前記工程(前記第1の態様では第3
の工程、前記第2の態様では第2の工程)は、前記第2
の粒子となる部分の着色を、染料を用いて行う工程であ
ることが好ましい。
【0023】この染料は、前記第1の粒子の成分を融解
させたものあるいは前記第1の粒子を構成する単量体に
対しては溶解度1重量%未満であり、前記第2の粒子を
構成する単量体に対しては溶解度2重量%以上という溶
解能を有するものであることが望ましい。
【0024】また、必要に応じて行う前記第4の工程
は、少なくとも前記第1及び第2の粒子の、軟化点ある
いはガラス転移点以上の温度で加熱処理を行うことによ
り、前記球形化を行う工程であることが好ましい。
【0025】更に、本発明の着色回転粒子は、表面が相
異なる2色に色分けされ、各色毎に異なる帯電特性を有
しており、電界の作用により回転して対応する色の面を
表示する表示素子であって、所定の樹脂からなる第1の
粒子と、所定の単量体が前記第1の粒子に付着した状態
で着色、重合されてなる第2の粒子とから構成され、一
体的に球形化されてなる。
【0026】更に、本発明の表示装置は、少なくとも一
方が透明な一対の対向電極基板と、前記対向電極基板間
に回転運動が可能なように着色回転粒子を分散、保持し
た層を形成した表示装置である。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した好適な諸
実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。
【0028】[第1の実施形態] −着色回転粒子の構成及び製法− 図1は、本実施形態における着色回転粒子の製造方法を
工程順に示す模式図である。なお便宜上、本実施形態で
は着色回転粒子の構成をその製造方法とともに説明す
る。
【0029】先ず、ステップS1に示すように、白色部
となる第1の粒子である種粒子1の懸濁液11と、単量
体2の乳濁液12とを用意する。ここで、着色回転粒子
の白色部となる種粒子としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエステル、ポリアクリル、ポリアルキ
ド、ポリイミド、ポリカーボネート、カルナウバワック
ス、アマイドワックス、パラフィンワックスから選択し
た単独、あるいは2種類以上を混合したものが挙げられ
る。特に固形状態で白色度が大きく結晶性の高いポリプ
ロピレン、ポリエチレンが望まれる。
【0030】更に、種粒子の白色度及び帯電性能を高め
るため、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、アルミ
ナ、炭酸カルシウムなどの白色無機顔料を単独、あるい
は2種類以上混合したものを母体樹脂中に分散する。
【0031】無機顔料を分散した粒子の作製方法として
は、粉砕法、析出法などが挙げられる。
【0032】粉砕法は、前記樹脂と白色無機顔料を混合
し、ニーダ、押し出し機などを用いて溶融混練してから
この混練物を粗粉砕後、ジェットミル等で微粉砕し、風
力分級機により粒子を得ることができる。
【0033】析出法は、シランカップリング剤等で疎水
化処理した白色無機顔料をオイルバス中で溶融した樹脂
に分散し、温浴中で授枠後、徐々に温度を低下させ粒子
を析出させる方法である。
【0034】このような方法で作製した白色粒子を水中
に微分散させて懸濁液を得ることができる。
【0035】次に、吸収させる単量体乳濁液12につい
て説明する。ここで使用する単量体には、一分子中にエ
チレン性不飽和結合を一つ有するものであれば良い。例
えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,
4−ジメチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−ク
ロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−n−ブ
チルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘ
キシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−
ドデシルスチレンなどのスチレン系単量体、エチレン、
プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのオレフィン
系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニ
ルなどのビニルエステル系単量体、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸
イソブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−
オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロ
ロエチル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステ
ル系単量体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−オク
チル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2−
クロロエチル、メタクリル酸フェニルなどのメタクリル
酸エステル系単量体、ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニル
エーテル系単量体、アクリルニトリル、メタクリルニト
リル、アクリルアミドなどのアクリル酸又はメタクリル
酸誘導体のようなビニル系単量体が挙げられる。これら
の単量体は、単独で使用しても良いし、2種類以上の単
量体を組み合わせて使用しても良い。
【0036】また、これらの単量体と組み合わせて樹脂
の分子量分布を制御するため、架橋剤としてジビニルベ
ンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル等を加
えても良い。
【0037】これらの単量体単量体には、予め重合開始
剤を加えておく。重合開始剤は、過酸化ベンゾイル、過
酸化ラウロイルなどの過酸化物、ペルオキソ二硫化カリ
ウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウムなどの過硫酸塩、2,2−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(イソブ
チロニトリル)などのアゾ系化合物などが挙げられる。
通常、重合開始剤の使用量は、単量体重量の0.01重
量%〜10重量%で良い。より好ましくは、0.05重
量%〜7重量%である。また、重合開始剤の他に、必要
に応じてtert−ドデカンチオールなどの重合調整剤を添
加しても良い。
【0038】また、単量体乳濁液を調整するために、予
め水中に乳化剤を添加しても良い。乳化剤としては、ド
デシル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤、ポ
リオキシラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニル
フェニルなどのノニオン性界面活性剤、ラウリルトリメ
チルアンモニウムクロライドなどのカチオン性界面活性
剤などが挙げられる。
【0039】続いて、ステップS2に示すように、種粒
子1の懸濁液11に単量体の乳濁液12を加え、種粒子
1に単量体2を吸収させて複合化を行う。
【0040】この複合化は、混合液を単量体の重合度以
下の室温もしくは冷却条件下で放置することにより行わ
れる。この時の温度が単量体の重合温度に近いと、単量
体が種粒子と複合化せず、単量体粒子のまま重合する可
能性が高くなるであろう。単量体粒子のまま重合が生ず
ると、雪だるま状の粒子にならず、ほぼ球状の樹脂粒子
が形成されてしまう。雪だるま上の粒子を得るために
は、水系溶媒が凍結しない程度のなるべく低い温度で複
合化させることが望ましい。
【0041】複合化に要する時間は、通常数十分から数
時間程度である。種粒子の懸濁液11と単量体乳濁液1
2とを混合すると、水に極微量溶解した単量体2の分子
が種粒子1の表面に析出すると考えられる。このように
して、単量体乳濁液12から種粒子1への単量体2の移
動が起こる。ここで、単量体2と種粒子1との親和性が
高い場合には、種粒子1が単量体2を吸収して膨潤し、
その粒径を増大させると考える。この場合には、雪だる
ま上の粒子は得られないであろう。
【0042】一方、種粒子として単量体に溶解しないも
のを使用すると、水に極微量溶解した単量体が種粒子の
表面に析出する際に、その界面エネルギーを低減させる
ように局所的に集中し、表面に偏在して付着すると考え
られる。単量体と樹脂粒子との複合化が進むと雪だるま
状の粒子が得られると考えられる。
【0043】本実施形態では、単量体2と種粒子1とを
混合する前に、単量体2を微粒子にして乳濁液12中に
分散させている。このため、単量体の総表面積が増大
し、水中への単量体の溶出が促進される。また、単量体
粒子の径を種粒子の径よりも小さくしておくことが望ま
しい。単量体粒子の径が大きいと、単量体の一部分が種
粒子と複合化せず副生成粒子となりやすい。単量体の乳
濁化には、例えばローターステーター式乳化器、高圧式
乳化器、超音波式乳化器等の一般的な乳化器を使用でき
る。
【0044】続いて、ステップS3に示すように、第1
の粒子である種粒子1に付着した単量体2を加熱や光照
射等の方法により重合させ、単量体2が重合化してなる
第2の粒子である重合粒子3を得る。重合中には、粒子
の沈降を防止するために、緩やかに攪拌することが望ま
しい。このようにして、種粒子1及び第2の重合粒子3
からなる雪だるま状の樹脂粒子4を得ることができる。
【0045】なお、水中での副生成粒子の発生を抑制す
るために、重合前にヒドロキノン等の水溶性重合禁止剤
を添加しても良い。
【0046】また、種粒子1と第2の重合粒子3とが複
合した雪だるま状の樹脂粒子4の安定化を高めるため
に、重合の前に懸濁安定剤を添加しても良い。懸濁安定
剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、ゼラチン、メチルセルロース等の親水性高分子、
またはリン酸三カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アル
ミニウム、シリカ等の非水溶性粉末、アニオン系、ノニ
オン系等の界面活性剤等を用いることができる。
【0047】続いて、ステップS4に示すように、単量
体重合部である重合粒子3のみに選択的に染色により着
色する。これにより、雪だるま状の樹脂粒子4において
は、種粒子1により白色部が、重合粒子3により着色部
が構成されることになる。なお、着色回転粒子を作製す
る際に、粒子の着色に染料又は顔料を用いる技術は開示
されているが、その旨を記載したに留まり、本発明の如
き重合化等を含めた一連の具体的開示(複合化、重合
化、染色、球状化等の明確な記載)はなされていない。
【0048】水中で重合粒子3のみを染色するには、分
散染料を用いることが望ましい。具体的には、C.I. Dis
perse Yellowの1,3,7,8、C.I. Disperse Orangeの3,20,
21、C.I. Disperse Redの43,54,56,65,72,73,82,84,88,
99,152、C.I. Disperse Violetの10,24、C.I. Disperse
Blueの43,44,85,88,94,96等を用いることができる。
【0049】これらの分散染料は、樹脂中に極性を持た
ないポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン等
の母体粒子の樹脂を染色しないが、スチレン誘導体やア
クリル酸、メタクリル酸誘導体等極性を持つ単量体重合
粒子を染色しやすい特徴をもつ。これは、樹脂と染料の
相溶性に依存しており、分散染料と相溶性の高い単量体
重合粒子だけを選択的に着色する。
【0050】また、これらの染料は単体で用いても良い
し、複数種を混合しても良く、特に種粒子の白色部との
コントラストを高くなるようモル吸光係数が高い黒色に
近づけるための染料の組み合わせを選択することが必要
である。
【0051】更に、これらの染料使用量は単量体量の
0.1重量%〜10重量%程度であることが望ましく、
0.1重量%未満の場合には、染料が少なすぎて着色濃
度が低くなり白色部とのコントラストが不十分である。
また、10重量%を超えると樹脂に溶解しきれない染料
が結晶として析出し、均一な着色が難しくなるといった
不具合が生ずる。
【0052】引き続き、染色する際には、重合粒子3の
ガラス転移温度以上に加熱して、染料分子を重合粒子3
に移行させて染色を行う。なお、染色に要する時間は、
1〜2時間程度であるが、染色中は樹脂粒子4の沈降を
抑えるために攪拌を行うことが望ましい。
【0053】続いて、ステップS5に示すように、雪だ
るま状の樹脂粒子4を一体的に球形化し(球形度が高ま
る)、図2に示すように、誘電率の高い白色部13及び
着色部14からなる着色回転粒子21を完成させる。こ
の着色回転粒子21では、白色部13は誘電率が高く、
着色部14は誘電率が低い構成とされている。
【0054】ここでは、樹脂粒子4の懸濁液に先に示し
た重合安定剤を加え、種粒子1に用いた樹脂のガラス転
移温度よりも高い温度まで加熱しながら攪拌する。この
場合にも、着色回転粒子21同士の合一化を防止する効
果を上げるため、先に示した界面活性剤を加えても良
い。
【0055】なお、種粒子及び単量体混合物に用いる材
料によっては、ステップS3までの間に複合化した粒子
が十分に球形化していることがある。この場合には、既
に着色回転粒子21が得られていることになり、ステッ
プS5を省略できる。
【0056】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、各色部位(白色部13及び着色部14)のバランス
が良く、機械的な粒子製造方法では得られない程に極め
て小径(ここでは、100μm以下の径)で真球性に優
れ、大量生産が容易である着色回転粒子21を実現する
ことができる。
【0057】[第2の実施形態]図3は、本実施形態に
おける着色回転虹子の製造方法を工程順に示す模式図で
ある。なお便宜上、本実施形態では着色回転粒子の構成
をその製造方法とともに説明する。
【0058】先ず、ステップS11に示すように、白色
部となる第1の粒子である種粒子101の懸濁液111
と、単量体102の乳濁液112とを用意する。ここ
で、着色回転粒子の白色部となる種粒子としては、樹脂
を水系媒体中に分散させたものと、水系媒体中で単量体
を重合させたものと、どちらでもよいが、より好ましく
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リアクリル、ポリアルキド、ポリイミド、ポリカーボネ
ート、カルナウバワックス、パラフィンワックスから選
択し、単独、あるいは2種類以上を混合したものが挙げ
られる。特に固形状態で白色度が高く結晶性の高いポリ
プロピレン、ポリエチレンが好ましい。
【0059】更に、種粒子の白色度及び帯電性能を高め
るため、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、アルミ
ナ、炭酸カルシウムなどの白色無機顔料を単独、あるい
は2種類以上混合したものを種粒子中に分散させる。
【0060】無機顔料を分散した種粒子の製法として
は、粉砕法、スプレードライ法、懸濁法などが挙げられ
る。
【0061】粉砕法は、前記樹脂と白色無機顔料を混合
し、ニーダ、押し出し機などを用いて溶融混練してから
この混合物を粗粉砕後、ジェットミルなどで微粉砕し、
風力分級機により粒子を得るものである。
【0062】スプレードライ法は、同様に混合した樹脂
と顔料を溶融させ、気中に噴出、冷却させ、粒子を得る
ものである。
【0063】懸濁法は、シランカップリング剤などで疎
水化処理した白色無機顔料をオイルバス中で溶融した樹
脂に分散し、水浴中で水系媒体中に分散後、徐々に温度
を低下させ粒子を得るものである。
【0064】このような方法で製造した白色粒子を水中
に微分散させて、懸濁液を得ることができる。
【0065】次に、吸着させる単量体乳濁液112につ
いて説明する。ここで使用する単量体は、一分子中にエ
チレン性不飽和結合を1つ有するものであればよい。例
えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,
4−ジメチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−ク
ロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−n−ブ
チルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘ
キシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−
ドデシルスチレンなどのスチレン系単量体、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエス
テル系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニルなどのア
クリル酸エステル系単量体、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸n−プロピル、メタクリル酸n−オクチル、メタ
クリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2−クロロエチ
ル、メタクリル酸フェニルなどのメタクリル酸エステル
系単量体、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル系
単量体、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、アク
リルアミドなどのアクリル酸またはメタクリル酸誘導体
のような、ビニル系単量体が挙げられる。これらの単量
体は、単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わ
せて使用してもよい。
【0066】また、これらの単量体と組み合わせて樹脂
の分子量分布を制御するため、架橋剤としてジビニルベ
ンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテルなどを
加えてもよい。
【0067】これらの単量体には、予め重合開始剤を加
えておく。重合開始剤は、過酸化ベンゾイル、過酸化ラ
ウロイルなどの過酸化物、ペルオキソ二硫酸カリウム、
過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸
塩、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2−アゾビス(イソブチロニトリル)などの
アゾ系化合物などが挙げられる。通常、重合開始剤の含
有量は、単量体混合物中の0.01重量%〜10重量%
でよい。より好ましくは、0.05重量%〜7重量%で
ある。また、重合開始剤の他に、必要に応じてtert−ド
デカンチオールなどの重合調整剤を添加してもよい。ま
た、単量体乳濁液を調製するために、予め水中に界面活
性剤を添加してもよい。
【0068】界面活性剤としては、ドデシル硫酸ナトリ
ウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのア
ニオン性界面活性剤、ポリオキシラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルなどのノニオン性界面
活性剤、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドな
どのカチオン性界面活性剤などが挙げられる。
【0069】続いて、ステップS12に示すように、種
粒子101の懸濁液111に単量体混合物の乳濁液11
2を加え、種粒子101に単量体混合物102を吸着さ
せて複合化を行い、複合化された粒子103を得る。
【0070】この複合化は、混合液を単量体の重合温度
以下の、室温または冷却条件下にして行われる。このと
きの温度が単量体の重合温度に近いと、単量体が種粒子
と複合化せず、単量体液滴のままで重合しやすくなる。
すると複合化された粒子ではなく、ほぼ球状の樹脂粒子
が形成されてしまう。複合化された粒子を得るために
は、水系媒体が凍結しない程度のなるべく低い温度で複
合化させることが望ましい。
【0071】複合化に要する時間は、通常数十分から数
時間程度である。種粒子の懸濁液111と単量体乳濁液
112とを混合すると、水にごく微量溶解した単量体混
合物102の分子が種粒子101の表面に析出すると考
えられる。このようにして、単量体乳濁液112から種
粒子101への単量体混合物102の移動が起こる。
【0072】ここで、単量体混合物102と種粒子10
1との親和性が高すぎると、種粒子101が単量体混合
物102を吸収して膨潤し、その粒径が増大すると考え
られる。この場合には、複合化された粒子は得られない
であろう。
【0073】一方、種粒子として単量体にほとんど溶解
しないものを使用すると、水にごく微量溶解した単量体
混合物が種粒子の表面に析出する際に、その界面エネル
ギーを低減させるように局所的に集中し、表面に偏在し
て付着すると考えられる。種粒子と単量体混合物との複
合化が進み、目的とする複合化した粒子が得られると考
えられる。
【0074】本実施形態では、単量体混合物102と種
粒子101とを混合する前に、単量体混合物102を微
細な液滴にして乳濁液112中に分散させている。
【0075】このため、単量体混合物の総表面積が増大
し、水中への溶出が促進される。また、単量体混合物の
液滴の系を種粒子の径よりも小さくしておくことが望ま
しい。単量体混合物の液滴の径が大きいと、単量体混合
物の一部分が種粒子と複合化せず副生成粒子となりやす
い。単量体混合物の乳濁化には、例えばローターステー
ター型乳化機、高圧式乳化機、超音波式乳化機などの一
般的な乳化機を使用できる。
【0076】続いて、ステップS13に示すように、種
粒子101に吸着した単量体混合物102の部分のみ
に、選択的に染料を吸収させ、着色された粒子104を
得る。これは、単量体混合物102の重合が完結する
前、つまり重合開始前あるいは重合途中に行う。重合完
結前に着色を行うと、染料が粒子104に溶解浸透しや
すく、より高いコントラストを得ることができる。
【0077】水系媒体中で単量体混合物102の部分の
みを着色するための染料は、種粒子101の成分を融解
させたものあるいは種粒子101を構成する単量体に対
しては溶解度1重量%未満であり、後から吸着させた単
量体混合物102に対しては溶解度2重量%以上の溶解
能を有するものが望ましい。
【0078】種粒子を構成する成分に対する染料の溶解
度が1重量%以上では、種粒子までが着色されてしま
う。また、後から吸着させる単量体に対する染料の溶解
度が2重量%未満では、後から吸着した粒子部分が十分
な色濃度を有するまでに至らない。いずれにしてもコン
トラストが不十分になり、表示素子としての目的を果た
せなくなる。
【0079】ここで、単量体に対する染料の溶解度と、
着色された樹脂粒子の反射率との関係を図4に示す。こ
れは単量体混合物の乳濁液(詳細な組成は以下の実施例
1と同様)に溶解能の異なる染料を過剰量(単量体混合
物に対して10重量%程度)添加、重合完結し、樹脂の
着色に寄与しない過剰な染料結晶を除去して得られた樹
脂粒子を、100μm厚のシート状に圧縮成形したサン
プルについて調べたもので、溶解度が低い染料を用いた
場合は反射率が高く(白色に近く)、溶解度2重量%以
上の染料を用いた場合に反射率が十分に低く(黒色に近
く)なることがわかる。
【0080】更に、これらの染料使用量は、単量体混合
物に対して2重量%〜10重量%であることが望まし
い。2重量%未満の場合には、染料が少なすぎて着色濃
度が低くなり白色部とのコントラストが不十分である。
また、10重量%を超えると単量体混合物に浸透しきれ
ない染料が多量に結晶として析出し、その後の工程にお
いて不具合が生じる。
【0081】使用できる染料としては、単量体混合物の
組成により異なるが、C.I. SolventBlue 63、C.I. Disp
erse Violet 31、C.I. Disperse Red 22、C.I. Solvent
Red 168、C.I. Solvent Yellow 93、C.I. Solvent Yel
low 16といった染料が挙げられる。これらの染料は、単
独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用
してもよい。
【0082】続いて、ステップS14に示すように、種
粒子101に付着した単量体混合物102の部分を加熱
などの方法により重合させ、着色、複合化した樹脂粒子
105を得る。重合中には、粒子の沈降を防止するため
に、緩やかに授枠することが望ましい。
【0083】なお、水中での副生成粒子の発生を抑制す
るために、重合前にヒドロキノンなどの水溶性重合禁止
剤を添加してもよい。
【0084】また、種粒子101と後から重合した粒子
とが複合化した樹脂粒子105の安定性を高めるため
に、重合の前に懸濁安定剤を添加してもよい。懸濁安定
剤としては、アニオン系、ノニオン系などの界面活性
剤、リン酸三カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミ
ニウム、シリカなどの非水溶性粉末、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、メチルセルロ
ースなどの親水性高分子などを用いることができる。
【0085】続いて、必要があればステップS15に示
すように、重合完結した樹脂粒子5を一体的に球形化し
(球形度が高まる)、図2のように、誘電率の高い白色
部13及び誘電率の低い着色部14から構成される、着
色回転粒子21を完成させる。
【0086】ここでは、重合完結した樹脂粒子105の
懸濁液に、必要に応じて先に示した懸濁安定剤を加え、
種粒子101に用いた樹脂の融点近くの温度まで加熱し
ながら授枠する。
【0087】なお、種粒子及び単量体混合物に用いる材
料によっては、ステップS14までの間に複合化した粒
子が十分に球形化していることがある。この場合には、
既に着色回転粒子21が得られていることになり、ステ
ップS15を省略できる。
【0088】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、各色部位(白色部13及び着色部14)間のコント
ラストが高く、機械的な粒子製造方法では得られないほ
どに極めて小粒径(ここでは、100μm以下の径)で
真球性に優れ、大量生産が容易である着色回転粒子21
を実現することができる。
【0089】[第3の実施形態]次に、本実施形態によ
る表示装置の構成について説明する。この表示装置は、
紙に匹敵する柔軟性に加え、電子情報を容易に書き換え
ることが可能な機能を有する表示装置、いわゆるデジタ
ルペーパーである。
【0090】本実施形態の表示装置は、図5に示すよう
に、表面に透明電揮32を有してなる透明部材からなる
一対のフィルム31を有し、透明電極32を対向させる
ように一対のフィルム31により、所定の誘電体液中
に、本実施態様の着色回転粒子21が分散されてなる分
散系33を扶持して構成されている。分散系33は、シ
リコーンゴムなどの透明な材料中に着色回転粒子21を
封入し、この材料をシリコーンオイルなどの媒体により
膨潤させ、着色回転粒子21の周囲に、回転するに必要
なだけの空隙を形成したものである。
【0091】この表示装置においては、分散系33中の
着色回転粒子21を構成する白色部13と着色部14の
誘電率の違いに起因して、透明電極32に所定電位を印
加することにより着色回転粒子21が半回転し、対応す
る色の面が表示される。これにより、像表示が実現す
る。
【0092】本実施形態の表示装置によれば、極めて小
粒径で真球性に優れた着色回転粒子21を表示素子とし
て備えるため、極めてきめ細かく、高い画像解像度と高
いコントラスト(少なくとも、白色部と着色部との反射
率の差が50%以上)を持つ像表示が可能となる。
【0093】
【実施例】以下、本発明の着色回転粒子の製造方法を実
施例として更に具体的に説明する。
【0094】−実施例1− ポリエチレンWAX(三井化学社製)を加熱溶融後、酸
化チタン(チタン工業社製)を5重量%分散し、冷却し
た。これをイカ万能粉砕機(イカ社製)で粉砕後、メッ
シュで分級し、平均粒径10μmの白色樹脂粒子を得
た。この白色樹脂粒子50重量部を水500ml、ドデ
シル硫酸ナトリウム0.3重量部の分散液中で授枠し懸
濁液を調整した。
【0095】次に、水750ml、ドデシル硫酸ナトリ
ウム0.1重量部を溶解させた溶液中にスチレン75重
量部、重合開始剤としてアゾ系重合開始剤(V−65)
4重量部を混合した単量体相を添加した。
【0096】この溶液を、高圧式ホモジナイザ(マイク
ロフルイダイズ社製)を用いて単量体乳濁液を調整し
た。
【0097】単量体乳濁液に白色樹脂粒子の懸濁液を加
えて室温で2時間攪拌し、種粒子と単量体粒子との複合
化を行った。複合化した粒子の懸濁液にドデシル硫酸ナ
トリウム0.5重量部を添加した後、温度70℃で8時
間重合させた。
【0098】重合粒子に分散染料としてC.I. Disperse
Blue 183(三井東圧染料社製)を2.5重量部添加し、
80℃で1時間攪拌して、重合粒子を染色した。染色
後、白色部と着色部の半分に分かれた雪だるま状の樹脂
粒子を得た。これに懸濁安定剤としてポリビニルアルコ
ールを1重量部加え、90℃中で2時間攪拌し、加熱処
理を行った。わずかに副生成した樹脂微粉、染料結晶を
デカンテーションにより除去し、水洗、乾燥後に球形の
着色回転粒子を得た。この着色回転粒子の平均粒径は、
20μmであった。
【0099】−実施例2− 実施例1で使用したポリエチレンWAXの替わりに、ポ
リプロピレンWAX(三井化学社製)を用いて懸濁液を
作製した。その他の材料、工程は実施例1と同様であ
る。実施例1と同様に、白色部と着色部の半分に分かれ
た球形状の着色回転粒子を得た。この着色回転粒子の平
均粒径は、20μmであった。
【0100】−実施例3− 実施例1で使用したスチレン単量体の替わりにメチルメ
タクリレートを用いて単量体乳濁液を作製した。その他
の材料、工程は実施例1と同様である。実施例1と同様
に、白色部と着色部の半分に分かれた球形状の着色回転
粒子を得た。この着色回転粒子の平均粒径は、20μm
であった。
【0101】−実施例4− 実施例1で使用したC.I. Disperse Blue 183の替わりに
C.I. Disperse Redの60(三井東圧染料社製)を用いて
染色を行った。その他の材料、工程は実施例1と同様で
ある。この着色回転粒子の平均粒径は、20μmであっ
た。
【0102】−実施例5− ポリエチレンワックス(三井化学社製)を加熱溶融後、
酸化チタン(チタン工業社製)を10重量%分散させ
た。この溶融した混合物50重量部を、ポリビニルアル
コール1重量%水溶液の450重量部を95℃に加熱し
たところに投入し、ビスコトロン(エスエムテー社製)
で授枠し、冷却して種粒子の懸濁液を調製した。
【0103】この白色の種粒子について、100μmの
フィルム状に圧縮成形したときの反射率を測定したとこ
ろ、65%であった。
【0104】次に、スチレン85重量部、アクリル酸ブ
チル15重量部、アゾ系重合開始剤(V−65)4重量
部を混合させた単量体混合物を、ドデシル硫酸ナトリウ
ム0.05重量%水溶液の900重量部に投入し、クレ
アミックス(クレア社製)で授枠し、単量体混合物の乳
濁液を調製した。
【0105】種粒子の懸濁液に単量体混合物の乳濁液を
加えて室温で2時間投絆し、種粒子と単量体混合物との
複合化を行った。
【0106】この懸濁液を70℃に昇温するとともに、
ドデシル硫酸ナトリウム15重量部を添加、染料とし
て、C.I. Solvent blue 63(有本化学社製。前記ワック
スの溶融物への溶解度は殆ど0重量%、前記単量体混合
物への溶解度は6.6重量%であった)を7.0重量部
添加し、単量体混合物部分の着色を行った。
【0107】引き続き、懸濁液を70℃に保ち6時間、
更に95℃で2時間投枠し、重合及び球形化処理を行っ
た。
【0108】わずかに副生成した樹脂微粉や、残留した
染料結晶を濾過により除去し、水洗し、球形の複合化し
た樹脂粒子を得た。
【0109】これとは別に、単量体混合物の乳濁液のみ
に同様にドデシル硫酸ナトリウムと染料C.I. Solvent B
lue 63を添加し、同様に重合、濾過、水洗して得た着色
粒子を、100μmのフィルム状に充填して反射率を測
定したところ、10%であった。
【0110】上記の複合化した樹脂粒子の平均粒径は2
0μmで、半球が白色(反射率65%)、半球が濃い青
色(反射率10%)で色分けされており、着色回転粒子
として十分なコントラストを持つものであった。
【0111】−実施例6− 実施例5で使用したC.I. Solvent Blue 63のかわりに、
SMS-5(日本化薬社製。前記ワックスの溶融物への溶解
度はほとんど0重量%、前記単量体混合物への溶解度は
2.3重量%であった)を使用した以外は、実施例5と
同様にして、球形の複合化した樹脂粒子を得た。
【0112】これとは別に、種粒子を用いない着色粒子
を、染料としてSMS-5を使用した以外は実施例5と同様
にして作製し、反射率を測定したところ、15%であっ
た。
【0113】上記の複合化した樹脂粒子の平均粒径は2
0μmで、半球が白色(反射率65%)、半球が濃い赤
色(反射率15%)で色分けされており、着色回転粒子
として十分なコントラストを持つものであった。
【0114】−実施例7− 染料として、C.I. Solvent Blue 63を6.0重量部と、
SMS-5を2.0重量部加えた以外は、実施例5と同様に
して、球形の複合化した樹脂粒子を得た。
【0115】これとは別に、種粒子を用いない着色粒子
を、C.I. Solvent Blue 63を6.0重量部と、SMS-5を
2.0重量部使用した以外は実施例5と同様にして作製
し、反射率を測定したところ、5%であった。
【0116】上記の複合化した樹脂粒子の平均粒径は2
0μmで、半球が白色(反射率65%)、半球が黒色に
近い紫色(反射率5%)で色分けされており、着色回転
粒子として十分なコントラストを持つものであった。
【0117】−比較例1− 実施例5で使用したC.I. Solvent Blue 63の替わりに、
C.I. Disperse Blue 14(日本化薬社製:前記ワックス
の溶融物への溶解度は殆ど0重量%、前記単量体混合物
への溶解度は0.5重量%であった)を使用した以外
は、実施例5と同様にして、複合化した樹脂粒子を得
た。
【0118】これとは別に、種粒子を用いない着色粒子
を、C.I. Disperse Blue 14を使用した以外は実施例5
と同様にして作製し、反射率を測定したところ、50%
であった。
【0119】上記の複合化した樹脂粒子の平均粒径は2
0μm、半球が白色(反射率65%)、半球は薄い青色
(反射率50%)であり、着色回転粒子として十分なコ
ントラストを持つものではなかった。
【0120】−比較例2− 実施例5で使用したC.I. Solvent blue 63のかわりに、
C.I. Solvent Red 207(有本化学社製。前記ワックスの
溶融物への溶解度はほとんど0重量%、前記単量体混合
物への溶解度は0.3重量%であった)を用いた以外
は、実施例5と同様にして、複合化した樹脂粒子を得
た。
【0121】これとは別に、種粒子を用いない着色粒子
を、C.I. Solvent Red 207を使用した以外は実施例5と
同様にして作製し、反射率を測定したところ、50%で
あった。
【0122】上記の複合化した樹脂粒子の平均粒径は2
0μm、半球が白色(反射率65%)、半球は薄い赤色
(反射率50%)であり、着色回転粒子として十分なコ
ントラストを持つものではなかった。
【0123】−比較例3− 実施例5において、粒子の複合化の直後に染料を添加す
ることを省略し、70℃、6時間の授枠が終了した時点
で染料を添加した以外は、実施例5と同様にして、複合
化した樹脂粒子を得た。
【0124】これとは別に、種粒子を用いない着色粒子
を、70℃、6時間の授拝が終了した時点で染料を添加
した以外は実施例5と同様にして作製し、反射率を測定
したところ、35%であった。
【0125】上記の複合化した樹脂粒子の平均粒径は2
0μm、半球が白色(反射率65%)、半球は薄い青色
(反射率35%)であり、着色回転粒子として十分なコ
ントラストを持つものではなかった。
【0126】以下、本発明の諸態様を付記としてまとめ
て記載する。
【0127】(付記1)表面が相異なる2色に色分けさ
れ、各色毎に異なる帯電特性を有しており、電界の作用
により回転して対応する色の面を表示する着色回転粒子
の製造方法であって、既に有色状態とされて母体として
機能する第1の粒子の懸濁液と、前記第2の粒子となる
単量体混合物とを混合し、前記第1の粒子の表面の一部
に前記単量体混合物を偏在して付着し複合化させる第1
の工程と、前記第1の粒子に付着した前記単量体混合物
を重合させて前記第2の粒子を得る第2の工程と、前記
第2の粒子のみに選択的に着色する第3の工程とを含む
ことを特徴とする着色回転粒子の製造方法。
【0128】(付記2)複合化してなる前記第1の粒子
と前記第2の粒子とを一体的に球形化する第4の工程を
更に含むことを特徴とする付記1に記載の着色回転粒子
の製造方法。
【0129】(付記3)前記第1の粒子は、少なくとも
白色顔料により着色されてなるのものであることを特徴
とする付記1又は2に記載の着色回転粒子の製造方法。 (付記4)前記第1の粒子は、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエステル、ポリアクリル、ポリアルキド、
ポリイミド、ポリカーボネート、カルナウバワックス、
アマイドワックス、パラフィンワックスから選択された
単独又は2種類以上混合したものからなり、前記白色顔
料により着色されてなることを特徴とする付記3に記載
の着色回転粒子の製造方法。
【0130】(付記5)前記白色顔料は、酸化チタン、
酸化亜鉛、酸化ケイ素、アルミナ、炭酸カルシウムから
選択された単独又は2種類以上の混合物であることを特
徴とする付記3又は4に記載の着色回転粒子の製造方
法。
【0131】(付記6)前記単量体は、スチレン誘導
体、アクリル酸エステル、アクリル酸誘導体、メタクリ
ル酸エステル、メタクリル酸誘導体、オレフィン系誘導
体、ビニルエーテル系誘導体、ビニルエステル系誘導体
から選択された単独又は2種類以上混合したものである
ことを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の着
色回転粒子の製造方法。
【0132】(付記7)前記第1の工程は、前記単量体
の乳濁液を得る工程と、前記第1の粒子の懸濁液と前記
単量体の乳濁液とを混合する工程とを含むことを特徴と
する付記1〜6のいずれか1項に記載の着色回転粒子の
製造方法。
【0133】(付記8)前記第3の工程は、前記第2の
粒子の着色を染料を用いた染色により行う工程であるこ
とを特徴とする付記1〜7のいずれか1項に記載の着色
回転粒子の製造方法。
【0134】(付記9)前記第4の工程は、前記第1の
粒子のガラス転移温度よりも高い温度で加熱処理を行う
ことにより、前記球形化を行う工程であることを特徴と
する付記1〜8のいずれか1項に記載の着色回転粒子の
製造方法。
【0135】(付記10)表面が相異なる2色に色分け
され、各色毎に異なる帯電特性を有しており、電界の作
用により回転して対応する色の面を表示する着色回転粒
子の製造方法であって、既に有色状態とされて母体とし
て機能する第1の粒子の懸濁液と、前記第2の粒子とな
る単量体混合物とを混合し、前記第1の粒子の表面の一
部に前記単量体混合物を偏在して付着し複合化させる第
1の工程と、前記第2の粒子となる前記単量体混合物の
部分のみに選択的に着色する第2の工程と前記第1の粒
子に付着した前記単量体混合物を重合させて前記第2の
粒子を得る第3の工程とを含むことを特徴とする着色回
転粒子の製造方法。
【0136】(付記11)複合化してなる前記第1の粒
子と前記第2の粒子とを一体的に球形化する第4の工程
を更に含むことを特徴とする付記10に記載の着色回転
粒子の製造方法。
【0137】(付記12)前記第1の粒子は、少なくと
も白色顔料により着色されてなるのものであることを特
徴とする付記10又は11に記載の着色回転粒子の製造
方法。
【0138】(付記13)前記第1の工程は、前記単量
体混合物の乳濁液を得る工程と、前記第1の粒子の懸濁
液と前記単量体混合物の乳濁液とを混合する工程とを含
むことを特徴とする付記10〜12のいずれか1項に記
載の着色回転粒子の製造方法。
【0139】(付記14)前記第2の工程は、前記単量
体混合物の着色を染料を用いた染色により行う工程であ
ることを特徴とする付記10〜13のいずれか1項に記
載の着色回転粒子の製造方法。
【0140】(付記15)前記染料は、前記第1の粒子
の成分を融解させたもの又は前記第1の粒子を構成する
単量体に対しては、その溶解度が1重量%未満であり、
前記第2の粒子を構成する単量体に対しては、その溶解
度が2重量%以上のものであることを特徴とする付記1
4に記載の着色回転粒子の製造方法。
【0141】(付記16)前記第4の工程は、前記第1
の粒子のガラス転移温度よりも高い温度で加熱処理を行
うことにより、前記球形化を行う工程であることを特徴
とする付記11〜15のいずれか1項に記載の着色回転
粒子の製造方法。
【0142】(付記17)表面が相異なる2色に色分け
され、各色毎に異なる帯電特性を有しており、電界の作
用により回転して対応する色の面を表示する着色回転粒
子であって、所定の樹脂からなる第1の粒子と、所定の
単量体混合物が前記第1の粒子に付着した状態で前記第
1の粒子と異なる色に染色により着色及び重合化された
第2の粒子とが複合化され、一体的に球形化されてなる
ことを特徴とする着色回転粒子。
【0143】(付記18)少なくとも一方が透明な一対
の対向電極基板と、前記対向電極基板間に封入されてお
り、着色回転粒子を含む分散系とを備えた表示装置であ
って、前記着色回転粒子は、表面が相異なる2色に色分
けされ、各色毎に異なる帯電特性を有し、電界の作用に
より回転して対応する色の面を表示する表示素子であっ
て、所定の樹脂からなる第1の粒子と、定の単量体混合
物が前記第1の粒子に付着した状態で前記第1の粒子と
異なる色に染色により着色及び重合化された第2の粒子
とが複合化され、一体的に球形化されてなるものである
ことを特徴とする表示装置。
【0144】(付記19)前記第1の粒子は、少なくと
も白色顔料により着色されてなるのものであることを特
徴とする付記18に記載の表示装置。
【0145】(付記20)前記第1の粒子は、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリル、
ポリアルキド、ポリイミド、ポリカーボネート、カルナ
ウバワックス、アマイドワックス、パラフィンワックス
から選択された単独又は2種類以上混合したものからな
り、白色顔料により着色されてなることを特徴とする付
記19に記載の表示装置。
【0146】(付記21)前記白色顔料は、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、アルミナ、炭酸カルシウム
から選択された単独又は2種類以上の混合物であること
を特徴とする付記19又は20に記載の表示装置。
【0147】(付記22)前記単量体は、スチレン誘導
体、アクリル酸エステル、アクリル酸誘導体、メタクリ
ル酸エステル、メタクリル酸誘導体、オレフィン系誘導
体、ビニルエーテル系誘導体、ビニルエステル系誘導体
から選択された単独又は2種類以上混合したものである
ことを特徴とする付記18〜21のいずれか1項に記載
の表示装置。
【0148】
【発明の効果】本発明によれば、各色間のコントラスト
が高く、機械的な粒子製造方法では得られないほどに極
めて小粒径で真球性に優れ、短時間での大量生産が容易
である着色回転粒子の製造方法が提供できる。
【0149】また、本発明によれば、重合法では難しか
った、着色回転粒子の高い色濃度における2色の色分け
及び球形化を可能にしたため、コントラストに優れてお
り、スムーズに回転することが可能な着色回転粒子が提
供できる。
【0150】更に、本発明によれば、着色回転粒子を数
十μmから数μm程度まで小粒径化することが容易なこ
とから、極めてきめ細かく、高い画像解像度と高いコン
トラストを持つ表示装置を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における着色回転粒子
の製造方法を工程順に示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における着色回転粒子
の概略構造を示す模式図である。
【図3】本発明の第2の実施形態における着色回転粒子
の製造方法を工程順に示す模式図である。
【図4】単量体に対する染料の溶解度と着色された樹脂
粒子の反射率との関係を示す特性図である。
【図5】本発明の第3の実施形態における表示装置を示
す概略断面図である。
【符号の説明】
1 種粒子 2 単量体混合物 3 複合化した粒子 4 着色された粒子 5 重合完結した粒子 11 懸濁液 12 乳濁液 13 白色部 14 着色部 21 着色回転粒子 22 空隙 31 透明フィルム 32 透明電極 33 分散系 34 電極 35 基材 101 種粒子 102 単量体混合物 103,104 粒子 105 樹脂粒子 111 懸濁液 112 乳濁液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猿渡 紀男 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 竹澤 敏 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 皆川 厚紀 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が相異なる2色に色分けされ、各色
    毎に異なる帯電特性を有しており、電界の作用により回
    転して対応する色の面を表示する着色回転粒子の製造方
    法であって、 既に有色状態とされて母体として機能する第1の粒子の
    懸濁液と、前記第2の粒子となる単量体混合物とを混合
    し、前記第1の粒子の表面の一部に前記単量体混合物を
    偏在して付着し複合化させる第1の工程と、 前記第1の粒子に付着した前記単量体混合物を重合させ
    て前記第2の粒子を得る第2の工程と、 前記第2の粒子のみに選択的に着色する第3の工程とを
    含むことを特徴とする着色回転粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 表面が相異なる2色に色分けされ、各色
    毎に異なる帯電特性を有しており、電界の作用により回
    転して対応する色の面を表示する着色回転粒子の製造方
    法であって、 既に有色状態とされて母体として機能する第1の粒子の
    懸濁液と、前記第2の粒子となる単量体混合物とを混合
    し、前記第1の粒子の表面の一部に前記単量体混合物を
    偏在して付着し複合化させる第1の工程と、 前記第2の粒子となる前記単量体混合物の部分のみに選
    択的に着色する第2の工程と前記第1の粒子に付着した
    前記単量体混合物を重合させて前記第2の粒子を得る第
    3の工程とを含むことを特徴とする着色回転粒子の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 複合化してなる前記第1の粒子と前記第
    2の粒子とを一体的に球形化する第4の工程を更に含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の着色回転粒子
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の粒子は、少なくとも白色顔料
    により着色されてなるのものであることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の着色回転粒子の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の工程は、 前記単量体混合物の乳濁液を得る工程と、 前記第1の粒子の懸濁液と前記単量体混合物の乳濁液と
    を混合する工程とを含むことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の着色回転粒子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の粒子部分の着色を染料を用い
    た染色により行う工程であることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか1項に記載の着色回転粒子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記染料は、前記第1の粒子の成分を融
    解させたもの又は前記第1の粒子を構成する単量体に対
    しては、その溶解度が1重量%未満であり、前記第2の
    粒子を構成する単量体に対しては、その溶解度が2重量
    %以上のものであることを特徴とする請求項2又は6に
    記載の着色回転粒子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第4の工程は、前記第1の粒子のガ
    ラス転移温度よりも高い温度で加熱処理を行うことによ
    り、前記球形化を行う工程であることを特徴とする請求
    項3〜7のいずれか1項に記載の着色回転粒子の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 表面が相異なる2色に色分けされ、各色
    毎に異なる帯電特性を有しており、電界の作用により回
    転して対応する色の面を表示する着色回転粒子であっ
    て、 所定の樹脂からなる第1の粒子と、 所定の単量体混合物が前記第1の粒子に付着した状態で
    前記第1の粒子と異なる色に染色により着色及び重合化
    された第2の粒子とが複合化され、一体的に球形化され
    てなることを特徴とする着色回転粒子。
  10. 【請求項10】 少なくとも一方が透明な一対の対向電
    極基板と、 前記対向電極基板間に封入されており、着色回転粒子を
    含む分散系とを備えた表示装置であって、 前記着色回転粒子は、 表面が相異なる2色に色分けされ、各色毎に異なる帯電
    特性を有し、電界の作用により回転して対応する色の面
    を表示する表示素子であって、 所定の樹脂からなる第1の粒子と、定の単量体混合物が
    前記第1の粒子に付着した状態で前記第1の粒子と異な
    る色に染色により着色及び重合化された第2の粒子とが
    複合化され、一体的に球形化されてなるものであること
    を特徴とする表示装置。
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