JP4121617B2 - パウチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
密封されたフレキシブルパッケージの開封性と、安定した内容物の取り出し性に関する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
柔軟な材料により構成されるパウチには、種々の内容物が充填され、販売されている。
これらのパウチの開封は、鋏等の用具を用いて、袋端部のヒートシール部分を切断(切り取る)することによって開口部を形成する方法、前記用具を用いないで、手によってパウチを引裂くことによって開封する方法がある。鋏等を用いる場合には、切断する位置および角度の切断によって任意の開口部を形成可能であるが、鋏等が手元にない場合には、開封が困難なことがある。そのために易開封のパウチが提案され、実用されている。
軽量で水分の少ない内容物を収納するパウチの場合には、パウチを構成する包装材の厚さは一般的に薄く、この種のパウチは引裂開始部(ノッチ等)を設けることだけで、容易に引裂くことができる。
図6は従来の技術によるパウチとその構造について説明する図であり、(a)は平面図、(a−1)はZ2 −Z2 部の断面図、(b)は、引裂予想線を説明する図、(c)は開口部から内容物を他の容器に注ぎ入れる状態を示す斜視図、(d−1)乃至(d−4)は引裂開始部の各種の例を示す図である。
例えば、パウチ101は、図6(a)及び、図6(a−1)に示すように、前パネルPfと後パネルPbとのヒートシール面同士を向かい合わせて、その周縁部102をヒートシールすることに得られるパウチ101であって、その一辺のシール部の内側であって、前記シール部と平行に引裂線を予想し、その引裂線のパウチ端部に引裂開始部103を形成する。前記引裂開始部103は前記パウチの両端部に設けることもある。前記引裂開始部の形状は、頭4(d)に示すように、一般的にIノッチ(d−1)、Vノッチ(d−2)、Uノッチ(d−3)又はUVノッチ(d−4)等と称する形状に設けられる。
例えば、パウチの周縁にノッチを設けて、手によってパウチを引裂くことによって開口部を形成させる方法がある。前記のように鋏等の用具を使用することなく、手によって開封することができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特に、内容物が液体や粘稠体の場合には、破袋あるいは漏れ等を防止するためにパウチを構成する積層材の厚さとして、特にヒートシール層等を厚くすることが多い。ヒートシール層が厚いと、開口の際の引裂抵抗が大きくなり、かつ、引裂開始部を形成しても、引裂方向を望ましい一定方向に引裂いていくのが難しかった。具体的には、図6(a)ないし図6(d)に示すように、パウチ101を開封する場合、パウチ101を手に持ち、引裂開始部103からパウチ101を引裂き、開口部100kを形成する。その際、図6(b)に示すように、引裂線がシール部の内側の前記シール部に平行に引裂かれる(104f)ことが理想であるが、実際には、内容物側に曲がってしまったり(104g)、あるいは、シール部側に曲がって(104b)、開口部が極端に小さくなってしまうことがあった。
そのため、パウチを構成する積層材に一軸延伸フィルムを積層することによって、開封する辺に平行な引裂きによる開口部100kの形成は可能であるが、その場合の開口部は一辺の全体となって、開口部100kとしては大き過ぎる。内容物Cが液体や粘稠体の場合には、注出時に内容物が大きく広がった状態になって出てきて、内容物を入れる容器100H(受け皿)の外にこぼれてしまうことがあった。
また、図示はしないけれども、パウチにプラスチック成形品等からなる別体の注出口を装着して、注出を安定させる注出口付きパウチも提案されているが、この種のパウチは、開封(開栓)は容易であり、かつ、安定した注出は可能であるが、注出口を装着するための工程が必要であり、また、注出口を製造するための金型等も必要である。その結果として得られる容器のコストが高価なものとなる。
本発明の課題は、易開封性を有し、注出口などの特殊な部材を用いることなく内容物の取り出しが安定してできる安価なパウチを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、2層以上の積層材からなり、かつ、その片面がヒートシール性を有する層である前記積層材の2枚の前記ヒートシール面同士を対向させて、周縁部をヒートシールしてなるパウチであって、前記パウチの一辺のヒートシール部から外方に前記ヒートシールされた巾よりも狭くした出口通路が形成されており、少なくとも一軸方向に延伸した延伸フィルムを含んだ前記積層材により形成されるパウチの、前記出口通路の先端部の密封シール部の内側に位置するシール部端部に、前記延伸フィルムの延伸方向と同一方向に引裂き可能とする引裂開始部が設けられると共に、前記一軸方向に延伸した延伸フィルムが方向性ナイロンフィルムであり、また、前記出口通路の先端部にラベルシール部を設け、該ラベルシール部と開口辺との境界の開口辺シールの内側を引裂くようにパウチの外縁に引裂開始部または同様の効果のある切り込みが設けられ、前記ラベルシール部に吊り下げ用孔が設けられていることを特徴とするパウチからなる。
【0005】
【発明の実施の形態】
パウチに収納した内容物を取り出すために、パウチを引裂いて開口部を形成する際に、その引裂きが容易であり、また、内容物の他の容器への移し替えが安定してできるようにしたものであり、以下、図面等を用いてさらに詳細に説明する。
図1は、本発明のパウチの実施例を示す正面図およびY部拡大図である。図2は、開口部を形成後、内容物の取り出し状態を示す図である。図3は、本発明のパウチを構成する積層材の材質構成例を示す断面図である。図4は、本発明のパウチの、(a)別の実施例を示す正面図、(b)(b)図4(a)と比較する従来技術によるパウチの例を示す正面図
図5は、本発明のパウチの、(a)第三の実施例を示す正面図、(b)図5(a)と比較する従来技術によるパウチの例を示す正面図
【0006】
本発明のパウチ1は、少なくとも延伸フィルムを含む積層材を用いて、例えば、図1(a)に示すような形状に製袋され内容物が充填される。
そして、前記延伸フィルムを含む積層材であるために、パウチの引裂きによる開封が容易となり、かつ、引裂きが直進的に行われるものである。本発明において用いることのできる、前記延伸フィルムについては、後述する。従来のパウチにおいては、平面視において矩形または正方形であって、通常、該パウチを開口する際には、図6に示すように、パウチのいずれかの一辺に開口部100kを設ける。
パウチ101を密封するシール部102の内側の部分において、当該シール部102と平行な引裂予想線104fに沿って引裂くことによって、図6(c)に示すようにパウチ101の当該シール部ののシール内側部分を全域を開口部100kとしていた。
本発明パウチの形状においては、開封予定辺の密封シールの形状を例えば、図1(a)のようにして、シール辺全域の開口ではなく、内容物の取り出しにおいて図2に示すように、絞られた開口部kとする。すなわち、パウチ1のシール部の先端から開口部の両端に至る傾斜したシール部2sを設けることによって、前記パウチ1の一辺を開口辺と設定した時に、該開口辺に於けるシールを山形に形成させる。そして、上部シール部の内側に引裂予定線4を想定して、該予定線4の端部に引裂開始部3を設ける。パウチからの内容物Cの取り出しにあたり、前記引裂開始部3からパウチ1を引き裂くことにより、絞り込んだ開口部kを形成することにより、内容物Cを安定して取り出せるようにしたものである。
図1(a)において、開口部kは、開口辺αの中央にした例であるが、例えば図4に示すように、パウチ20の辺の端部のいずれかの側に偏在させた形状であってもよく、この場合には、前記左右の傾斜シール部の傾斜角度が異なるものとなる。また、図1に示すように、開口部を設ける辺のシール部に連接したラベルシール部2Lを設けてもよい。
【0007】
すなわち、本実施例においては、前記開口部kを設ける辺のシールをラベルシール部2Lとする。このパウチを開口し、内容物を取り出す際、両手でパウチの引裂開始部(ノッチ)3から引裂くときに、前記ラベルシール部2Lがあると、摘まみやすいことを見出した。
また、図1(a)の例においては、引裂予定線4を前記ラベルシールの下端から僅かに内容物側とした例である。
本発明においては、図1(a)に示すように、パウチ1を構成する積層材に延伸フィルムを積層してあり、その延伸方向eを前記引裂予定線4の方向と一致させることにより、開口のためにパウチ1を引裂く方向が確実になり、従来のように、開口のための引裂き方向がばらつくことが無いので、前記ラベルシール2Lの下端に極めて近い位置に引裂予定線を設定できることになる。
また前記ラベルシール部2Lに抜き孔5を設けることにより、販売の際の陳列として吊り下げを可能にすることができる。
【0008】
以上述べた本発明のパウチ1の開封または開口は、特別な用具を用いることなく、手による引裂き開封が容易である。更に、パウチを構成する包装材は一軸延伸フィルムを含む積層材とし、パウチの開口のための引裂き方向4と前記延伸フィルムの延伸方向eとが一致しているため、引裂き方向が一定であるので、常に、一定の大きさ開口部を形成することができる。
【0009】
上記に説明した、本発明の絞り込みされた開口部構造とすることによって、内容物の取り出しの際、内容物が広がって出るおそれがなくなり、移し替える他の容器からこぼれる心配もなくなった。
ラベルシール部を連接することによって、開口する際に、引裂開始部の両側を手で摘む場合に持ちやすい。
さらに、前記ラベルシール部2Lに吊り下げ用の孔5を設けることによって、ハンガー機能が付与され、吊り下げ陳列が可能となった。
【0010】
本発明のパウチは、少なくとも一層以上の延伸フィルムを含み、また片面がヒートシール性を有する層からなる積層材を用いて製袋されてなるものである。その積層材としては、次のような構成がある(図3参照)。
A.基材層/接着層/延伸フィルム層/接着層/ヒートシーラント層〔図3(a)〕
B.基材層/接着層/延伸フィルム層/接着層/バリア層/接着層/ヒートシーラント層〔図3(b)〕
C.基材層/接着層/バリア層/接着層/延伸フィルム層/接着層/ヒートシールラント層〔図3(c)〕
前記の構成において、接着層を除けば、構成Aは3層の積層材であり、構成B及びCはいずれも4層構成であるが、積層材のなかでの延伸フィルム層とバリア層との位置の違いである。
【0011】
本発明にかかるパウチを構成するシートは、2種以上の材料からなる層を積層した積層材シートとし、前記積層材には基材層11を設けることが望ましい。基材層は、抗張力、耐熱性の有るフィルムが望ましい。
印刷工程において、張力がかけられ、またインキの乾燥のために加熱が行われるが、その際にフィルムが伸縮しない素材から選択され、各種薄紙、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂を製膜してなる好ましくは延伸されたフィルムが望ましい。また、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無機酸化物を蒸着したフィルムを用いてもよい。
【0012】
本発明にかかるパウチを構成する積層材の層構成には、縦または横方向のいずれかに一軸延伸したフィルムを積層する。
本発明において、袋を開口する方向と、前記延伸したフィルムの延伸方向とを同一とすることにより、易開封性(引裂き易さ)とその引裂き方向の安定化を図るものである。
延伸されたフィルムは、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリスチレン等を素材とする各種のフィルムから選択して用いることができる。
【0013】
本発明にかかるパウチには、内容物の保存性のために、バリア層を設けることができる。
バリア層を構成する材料としては、アルミニウム箔等の金属箔、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合体のケン化物等を製膜して得られる未延伸または延伸フィルム、または、前記各種フィルムに塩化ビニリデン等のバリアコートを施したもの、または、前記各種フィルムにアルミニウム、錫等の金属、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどの無機酸化物を蒸着したもの等を挙げることができる。
【0014】
前記ヒートシール層は、該ヒートシール層同士のヒートシール強度があって、パウチとしての破袋のないこと、また、内容物を殺菌するための加熱処理等のある場合には、相応の耐熱性を有するものを選択する必要がある。
ヒートシール層を構成する樹脂としては、具体的には、低密度〜高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート、エチレンアクリル酸、エチレンメタクリル酸、エチレンアクリル酸メチル、アイオノマー等を用いることができる。
【0015】
前記、基材層、延伸フィルム層、バリア層及びヒートシーラント層のそれぞれの層の間には、接着層を介在させてもよい。接着層は、通常の積層工程において用いられる接着剤あるいは接着性樹脂層等であり、例えば、ドライラミネート法のラミネートに用いるポリウレタン系接着剤や押出機を用いて行うサンドイッチラミネートの接着性樹脂層であってもよい。また、ヒーシーラント層等を押出コートにより形成する際に用いるアンカーコート剤であってもよい。
【0016】
本発明のパウチは固体、粒状体、粉体、粘稠体又は液体のいずれにも適用でき、またその効果も期待できるものであるが、特に内容物が液体や粘稠体の場合には、破袋あるいは漏れ等を防止するためにパウチを構成する積層材の厚さとして、特にヒートシール層等を厚くすることが多い。ヒートシール層が厚いと、開口の際の引裂き抵抗が大きくなり、かつ、手によって引裂き方向を望ましい一定方向に引裂いていくのが難しい。
【0017】
本発明によるパウチにおいては、パウチ1を構成する積層材に一軸延伸フィルムを含むため、パウチとしての開口のための引裂き方向と前記延伸フィルムの延伸方向を一致させることにより、引裂きが安定してでき、また、注出口を絞った形状のため、前記引裂きすべきフィルムの長さが少ないことからも開口部の形成は極めて容易となった。
【0018】
【実施例】
本発明のパウチについて、実施例によって更に詳細に説明する。
前記実施例1に対して比較例1、実施例2に対して比較例2のそれぞれの対比により、実際の開口性等の評価を行った。
[実施例1]
パウチの形状:図4(a)、引き裂き開始部の形状はUVノッチとした。
各部位のサイズ:
1 =105mm,x2 =180mm, y1 =60 y2 =275mm
サイズ、注出口の開口部の巾は:85mm
内容物:生パン粉 150g
包装材料の構成:
OPP12/ON- ▲1▼15/LLDPE30
[略号 OPP:2軸延伸ポリプロピレンフィルム、ON- ▲1▼: 方向性ナイロンフィルム、LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレンフィルム]
使用材料:
OPP: 東洋紡 パイレンOT P-2161 (東洋紡績株式会社製 商品名)
ON-▲1▼:ユニアスロンTB-1010 (出光石油化学株式会社製 商品名)
LLDPE: TUX-FCD (東セロ株式会社製 商品名)
【0019】
[実施例2]
パウチの形状:図5(a)引き裂き開始部の形状:UVノッチ
パウチ各部位のサイズ:
1 =50mm, x2 =135mm, y1 =50mm, y2 =135mm
内容物:レトルトカレー 200g
積層材の層構成
PET12/ ON-▲1▼15/ CPP60
[ 略号 PET:2軸延伸ポリエステルフィルム、ON- ▲1▼: 方向性ナイロンフィルム、CPP:無延伸ポリプロピレンフィルム]
使用材料:
PET:東洋紡エステルフィルムES102 (東洋紡績株式会社製 商品名)
ON- ▲1▼:ユニアスロンTB-1010 (出光石油化学株式会社製 商品名)
CPP:トレファンNO ZK93 (東レ合成フィルム株式会社 商品名)
【0020】
[比較例1]
パウチ形状:図4(b)、引き裂き開始部の形状:UVノッチ
パウチ各部位のサイズ:
1 =180mm, y1 =265mm
内容物:生パン粉 150g
OPP12 /ON- ▲2▼15 / LLDPE30
[略号 ON- ▲2▼15:方向性ナイロンフィルム]
使用材料:
OPP:東洋紡 パイレンOT P-2161 (東洋紡績株式会社製 商品名)
ON- ▲2▼:ハーデン1202(東洋紡績株式会社製 商品名)
LLDPE:TUX-FCD (東セロ株式会社)
【0021】
[比較例2]
パウチ形状:図5(b)、引き裂き開始部の形状:UVノッチ
パウチ各部位のサイズ:
1 ′=130mm, y2 ′=170mm
内容物:レトルトカレー 200g
PET12 /AL7 /ON- ▲2▼15 / CPP60
[略号 AL:アルミニウム箔]
使用材料:
PET:東洋紡エステルフィルムES102 (東洋紡績株式会社製 商品名)
ON- ▲2▼:ハーデン1202(東洋紡績株式会社製 商品名)
CPP:トレファンNO ZK93 (東レ合成フィルム株式会社 商品名)
【0022】
開口性の評価方法ー1:
主婦10名をテスターとし、実施例1および2、比較例1および2を前記各テスターにより5袋/人の開封をさせて、その結果を観察した。
実施例、比較例の評価ー1の結果は表1の通りである。
【0023】
【表1】
Figure 0004121617
#1)実施例1、比較例1ともに、20℃での評価。実施例2及び比較例2については、常温と、加熱して使用するケースが考えられるため、60℃での開口性を評価した。尚、評価結果中、抵抗感有りは、パウチは引裂き可能であるが、引裂くのに、かなりの力を要した。
開口性の評価方法ー2:
実施例2及び比較例2について、開封感について別の評価をした。
特に図5(b)に示すように、パウチを引き裂く際に、引裂線がパウチの表フィルム54aと裏フィルム54bとで異なり、引裂の最終点、つまり、袋端部におけるズレqが発生することは好ましくなく、開封性に支障を及ぼす前記引裂きの最終点でのズレqについて、前記と同じ10名のパネルにより、開封したパウチについて測定した。さらに、パネルから開封時の引裂感を聞き取った。
評価方法ー2の結果は表2の通りである。
【0024】
【表2】
Figure 0004121617
実施例2においては、前記パウチの表裏フィルムでの引き裂きの最終点でのズレは殆どなかったが、比較例2においては、前記ズレが大きかった。
<総合評価結果>
実施例1のパウチの開口は容易であり、また、形成した開口部からの内容物(生パン粉)を取り出す(振り出す)にあたって、開口部が狭くなっているので、一度に大量の内容物が出過ぎることによる不都合がなくなり、振出し易いパッケージとなった。実施例2は、20℃、60℃共に開封は容易であり、開口部は、絞りこまれた大きさのため、取り出して他の容器に移し替えが安心してできた。
それに対して比較例1、比較例2ともに、開口において、引裂きの方向が、直線となりにくく、開口部の形状が一定しない傾向であった。比較例2は、引裂き抵抗も大きい評価であった。
【0025】
【発明の効果】
本発明のパウチ、すなわち、少なくとも一軸延伸フィルムを含んだ積層材を用いて、前記延伸フィルムの延伸方向とパウチの開口のための引裂き方向を一致させ、その端部に引裂開始部としてノッチを設け、該ノッチから手でパウチを一定方向に引裂くことができ、かつ、開封部を絞り込んだために、引裂きの長さも短く、易開封性のあるパウチとなった。加熱して食すような食品、例えばレトルト食品用のパウチ等にも応用可能である。また、開口部を狭くすることにより、移し替える他の容器または皿等に、内容物を安定して注ぎ出すことができるようになった。
また、袋の上部シール部にラベルシール部を設け、該ラベルシール部に吊り下げ用孔を設けることにより、商品の店頭販売において前記孔を利用した吊り下げ陳列が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパウチの実施例を示す正面図およびY部拡大図
【図2】開口部を形成後、内容物の取り出し状態を示す図
【図3】本発明のパウチを構成する積層材の材質構成例を示す断面図
【図4】本発明のパウチの、(a)別の実施例を示す正面図、(b)従来技術によるパウチの例を示す正面図
【図5】本発明のパウチの、(a)第三の実施例を示す正面図、(b)従来技術によるパウチの例を示す正面図
【図6】従来の技術によるパウチについての説明図
【符号の説明】
C,100C 内容物
H,100H 受け容器
e 延伸方向
k,100k 開口部
1,20,30,40,50 パウチ
2,22,32,42,52,シール部
2L ラベルシール部
3,23,33,43,53 引裂開始部
4,24,34,44,54引裂線又は引裂予想線
5 吊り下げ用孔
6 切り離し片
10 積層材
11 基材層
12 延伸フィルム層
13 バリア層
14 ヒートシール層
15 接着層
101 パウチ
102 シール部
103 引裂開始部
104 引裂線又は引裂予想線

Claims (1)

  1. 2層以上の積層材からなり、かつ、その片面がヒートシール性を有する層である前記積層材の2枚の前記ヒートシール面同士を対向させて、周縁部をヒートシールしてなるパウチであって、前記パウチの一辺のヒートシール部から外方に前記ヒートシールされた巾よりも狭くした出口通路が形成されており、少なくとも一軸方向に延伸した延伸フィルムを含んだ前記積層材により形成されるパウチの、前記出口通路の先端部の密封シール部の内側に位置するシール部端部に、前記延伸フィルムの延伸方向と同一方向に引裂き可能とする引裂開始部が設けられると共に、前記一軸方向に延伸した延伸フィルムが方向性ナイロンフィルムであり、また、前記出口通路の先端部にラベルシール部を設け、該ラベルシール部と開口辺との境界の開口辺シールの内側を引裂くようにパウチの外縁に引裂開始部または同様の効果のある切り込みが設けられ、前記ラベルシール部に吊り下げ用孔が設けられていることを特徴とするパウチ。
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