JP4120392B2 - 車両用開閉体の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ワンボックスカーの後部ドア、一般車両のサンルーフやラゲッジドア等、各種の車両用開閉体を開閉させるための制御装置に関し、特に、予め設定した目標速度(或いは目標加速度)となるよう駆動モータを駆動させ、当該駆動モータの実際の速度に基づいて得られる値が、前記目標速度(或いは目標加速度)よりも低速側(或いは低加速側)に設定した挟み込み判定基準値に達したときに異物等が挟み込まれていると判定し、前記駆動モータを反転動作させる車両用開閉体の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種の車両用開閉体を駆動操作するには、予め設定されている駆動モータの目標速度と実際の速度との差に基づき、実際の速度を目標速度に近づけるべく駆動モータへの出力デューティーをフィードバック制御により増減させるものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−253570号(第5−6頁、第1−4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の制御装置によるものでは、例えば、車両用開閉体に人力等の外力が作用して車両用開閉体の開き速度が高まった場合などでは、外力による開閉体の速度増加を抑制しようとして駆動モータの出力が抑制される。このときに開閉体に作用する外力が消尽してしまっていると、駆動モータの出力の低下によって駆動モータの回転速度が挟み込み基準値を下回り、これによって異物の挟み込みの誤判定を行う場合があった。
【0005】
この他にも、例えば、車両用開閉体の駆動機構に多少のガタが存在する場合に、車両用開閉体が開閉動作中に振動することがある。このような場合にも、上記のようなフィードバック制御による過大な加速・減速が生じ、異物を挟み込んだとして誤判定することがあった。
【0006】
本発明の目的は、上記従来の問題点を解消し、開閉動作中に外力が加わったような場合でも挟み込みの誤判定を行わない車両用開閉体の制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために請求項1の発明は、車両用開閉体の開閉速度に基づく値が予め設定した目標値となるよう駆動モータを駆動させ、当該駆動モータの速度に基づいて異物等の挟み込みを判定する車両用開閉体の制御装置であって、前記目標値よりも高速側或いは高加速側に、第1しきい値と該第1しきい値よりも低速側或いは低加速側の第2しきい値が設定され、前記駆動モータの実際の速度に基づいて得られる実際値が前記第1しきい値以上になったことが検出されると同時に挟み込み判定を禁止し、前記駆動モータの実際値が前記第2しきい値以下である状態が所定時間継続していることが検出されると挟み込み判定の禁止を解除することを特徴とする、車両用開閉体の制御装置とした。
【0008】
請求項1によると、駆動モータの実際値が第1しきい値以上になったことが検出されると同時に挟み込み判定を禁止するようにしたことで、外力が付加されたとみなされる場合に、挟み込みの誤判定を回避することが可能になる。
【0012】
また、第2しきい値以下の状態が所定時間継続した場合には、開閉体に加わっていた外力が除かれたものと想定し、挟み込みの誤判定は生じにくくなると判断して、この時点から再び挟み込みを判定することができる。これにより、挟み込みの誤判定を回避するとともに、挟み込みの発生を確実に判定することが可能になる。
【0013】
請求項の発明は、車両用開閉体の開閉速度に基づく値が予め設定した目標値となるよう駆動モータを駆動させ、当該駆動モータの速度に基づいて異物等の挟み込みを判定する車両用開閉体の制御装置であって、前記目標値よりも高速側或いは高加速側にしきい値が設定され、前記駆動モータの実際の速度に基づいて得られる実際値が前記しきい値以上になったことが検出されると同時に挟み込み判定を禁止し、前記駆動モータの実際値が前記しきい値以上を維持している状態が所定時間を経過すると挟み込み判定の禁止を解除するようにしたことである。
【0014】
請求項によると、通常、ワンボックスカーの後部ドアや一般車両のラゲッジドアには、開閉体を開位置で保持するためのダンパが設けられている。ここで、高温時にダンパのダンパ力が増大した場合、開閉体がしきい値を超えてから目標値近傍になるのに比較的長い時間を要したり、場合によっては目標値に達しなかったりすることもある。そこで、駆動モータの実際値がしきい値以上を維持している状態が所定時間を経過したときには、開閉体を保持するためのダンパ力が増大したとみなし、その時点で挟み込み判定の禁止を解除することで、挟み込み判定が禁止される期間をできるだけ短くでき、挟み込みの誤判定を回避するとともに、挟み込みの発生を確実に判定することが可能になる。
【0015】
請求項3の発明は、前記駆動モータの実際値が前記しきい値以上になった時点から一定の時間が経過すると、挟み込み判定の禁止を解除するようにしたことである。
これによると、実際値がしきい値以上になってから一定の時間が経過した場合には、開閉体に加わっていた外力が除かれたものと想定し、挟み込みの誤判定は生じにくくなると判断して、この時点から再び挟み込みを判定することができる。これにより、挟み込みの誤判定を回避するとともに、挟み込みの発生を確実に判定することが可能になる。
【0016】
これによると、挟み込みの誤判定を発生しにくくすることができるとともに、明らかな異物の挟み込みが発生した場合を認識することができ、好適である。
【0017】
請求項及び請求項は、上述した請求項1,2に対応するものであり、請求項3を前提として、請求項1,2と同様の作用を奏するものである。
【0018】
尚、本発明における「開閉速度に基づく値」とは、開閉体の開閉速度、開閉体の開閉加速度、開閉体を開閉させる駆動モータの回転速度、駆動モータの回転加速度、さらにはこれらにフィルタ処理を施した値も含むものとする。また、本発明における「目標値」とは、予め設定された車両用開閉体の開閉速度、開閉加速度、或いは駆動モータの回転速度、回転加速度である。さらに、本発明における「駆動モータの実際値」とは、駆動モータの実際の回転速度に基づいて得られる値であり、駆動モータの回転速度や、回転加速度、さらには実際の回転速度や回転加速度にフィルタ処理を施して得られる値も、本発明における実際値に含まれるものとする。
【0019】
また、請求項5から請求項8における挟み込み判定基準値とは、異物等の挟み込みの有無を判定する際の基準となる値であり、駆動モータの回転速度、或いは回転加速度に対応する値である。
【0020】
更に、本発明における「高加速側」とは、車両用開閉体の開閉加速度が大きくなる側を意味し、「低加速側」とは、開閉加速度が小さくなる側を意味する。尚、本発明では、車両開閉体が減速している場合における負の加速度(減速度)も考慮しており、この場合、加速度が負の方向に大きくなる側(減速度が大きい側)を、加速度が小さい側、すなわち低速側とみなすものとする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係る車両用開閉体の開閉制御装置は、図1に示すような車両のバックドアの開閉装置を制御するものである。この他に、例えば、乗用車の乗降ドア(スライドドアも含む)やラゲッジドア、後部横開きのドアなど各種の車両用ドアに適用可能である。図1において、車両12の後部には、車両用開閉体であるバックドア1がドアヒンジ1aを介して取り付けられている。このバックドア1は、ガスダンパ30によって支えられている。また、駆動モータMと、駆動モータMの回転速度を減速する減速機構Rと、減速機構Rとバックドア1とを連結するアーム部材3bおよびロッド4が設けられている。駆動モータMを回転させると、アーム部材3bおよびロッド4が駆動されて、バックドア1が開方向もしくは閉方向に駆動される。駆動モータMは、制御装置5からの信号により駆動される。
【0022】
バックドア1が開方向に駆動されるとき、車両の後ろに障害物や人が存在する場合、または、バックドア1が閉方向に駆動されるとき、バックドア1と車両後部の間に荷物や人が存在する場合には、挟み込みと判断して、駆動モータMを停止させてバックドア1の動作を停止させたり、駆動モータMを逆転させてバックドア1の動作を反転させたりするのが望ましい。
【0023】
制御装置5は、マイクロプロセッサを搭載したコントロールユニットであり、駆動モータへの出力デューティーを決定する機能の他、駆動モータMの実速度Vをモニターし、予め設定されている目標速度と比較演算する機能、比較演算に基づいて出力デューティーをフィードバック制御する機能、さらには、バックドア1に異物が挟まれたか否かを判断する機能等を備えている。
【0024】
以下、制御装置5によってバックドア1の挟み込み判定の禁止がどのように行われるかを、バックドア1の作動の様子を示す図2、および、挟み込み判定禁止のフローチャートを示す図3に基づいて説明する。
【0025】
制御装置5では、図2に示すごとく、バックドア1が予め設定した目標速度で開閉動作するように、駆動モータMの駆動速度を制御する。制御装置5は、駆動モータMの回転速度を常時モニターする。目標速度から所定の量だけ低速側には、挟み込み判定基準値である挟み込み判定速度を設定してある。駆動モータMの実速度Vがこの挟み込み判定速度に達したときには、制御装置5は異物を挟み込んだと判定し、駆動モータMを反転動作させる。ここで、目標速度が特許請求の範囲における目標値に、挟み込み判定速度が特許請求の範囲における挟み込み基準値に、実速度Vが特許請求の範囲における実際値にそれぞれ対応する。
【0026】
上記基本的な機能を備えている本発明の制御装置5は、さらに以下に記すごとく、挟み込みの誤判定を回避する機能を備えている。
【0027】
バックドア1を駆動開閉する場合、特別な外力がかからなければ、通常は、バックドア1の開閉速度はそれ程乱れない。しかし、前述したごとく、人力などによってバックドア1が加速されたりする場合に開閉速度が乱れることがある。経験上では、開閉速度が乱れるのは、加速側への外力の作用が起因となることが多い。
【0028】
そこで、本制御装置5では、挟み込みの誤判定を防止するために、まず、バックドア1の自動開閉動作中にバックドア1が加速されたか否かを判断することとしている(図3(1)、(2)、(3))。そのため、本制御装置5では、図2に示すごとく、目標速度に対して所定の閾値だけ高速側(図2の上側)に、第1しきい速度V1と、第2しきい速度V2とを設ける。第2しきい速度V2は、目標速度と等しいか目標速度よりも高速であり、且つ第1しきい速度V1と等しいか或いは第1しきい速度V1よりも低速である。自動開閉作動中でなければ加速フラグをオフして、処理を一端終了する(図3(10))。ここで、第1しきい速度V1が特許請求の範囲におけるしきい値及び第1しきい値に、第2しきい速度V2が特許請求の範囲における第2しきい値に、それぞれ対応する。
【0029】
図2には、バックドア1の開き動作を開始したのち2秒が経過する手前で通常のドアの開き速度に比べて加速が加わった場合が示してある。加速が加わる以前までは、駆動モータMは、その目標速度に基づいて出力デューティーがフィードバック制御されることで駆動している。よって、出力デューティーは増減を繰り返しており、駆動モータMの実速度Vは目標速度を中心に振幅している。
【0030】
2秒手前で、実速度Vが第1しきい速度V1を上回った瞬間に、制御装置5は、外力が加えられたと判定する。すると、ドアが通常の開き速度に比べて加速していると判断し、加速フラグをオンする(図3(3))。そして、加速フラグがオンである場合には挟み込み判定を禁止する(図3(4)、(5))。
【0031】
バックドア1の開閉作動中において、バックドア1の実速度Vが第2しきい速度V2よりも小さい状態となっている時間tが一定時間t1(例えば0.5〜3秒)以上継続されていると、加速フラグをオフにして挟み込み判定禁止を解除する(図3(7)、(8)、(9))。これによって、例えば外力によってバックドア1の実速度Vが第1しきい速度V1を超えて挟み込み判定が禁止されたとしても、その後、実速度Vが第2しきい速度V2以下になって一定時間t1が経過することで、挟み込み判定の禁止が解除される。したがって、挟み込みの保護処理を適切に行うことができる。
【0032】
尚、上記の実施形態では、加速フラグがオンである場合には挟み込み判定を禁止するようにしたが、挟み込み判定を禁止する代わりに、加速フラグがオンである状況下では挟み込み判定速度をさらに低速側(図2の下側)に設定するようにしてもよい。これによると、フラグがオンである状況下であっても、実速度Vが新たな挟み込み判定速度以下になったときには、明らかに異物を挟み込んでいると判断して、駆動モータMを反転動作する。したがって、ドアの開閉状態によらず異物の挟み込みを確実に判定することができる。
【0033】
上記した第1の実施形態では、挟み込みが禁止された後、実速度Vが第2しきい速度V2以下となってから一定時間経過することで、挟み込み判定の禁止を解除するものであった。
【0034】
しかし、高温時にガスダンパ30のダンパ力が増大するような状況下でバックドア1を自動開動作すると、図4に示すようにガスダンパ30のダンパ力の増大によってバックドア1の開速度が目標速度よりも大きくなってしまうことがある。そのため、第1の実施形態に示す方法で挟み込み判定を解除するタイミングを設定している場合、バックドア1の開動作が開始されてから実速度Vが第2しきい速度V2以下になるのに比較的長い時間を要したり、場合によっては目標速度にならなかったりすることもある。したがって、この長い時間で挟み込みの判定が禁止されてしまい、好ましくない。
【0035】
そこで第2の実施形態では、駆動モータMの実速度Vがしきい速度V3以上を維持している時間t´が所定時間t2を経過すると挟み込み判定の禁止を解除することで、挟み込みの禁止を解除する例を示す。
【0036】
本発明の第2の実施形態において、制御装置5によってバックドア1の挟み込み判定の禁止がどのように行われるかを、バックドア1の作動の様子を示す図4、および、挟み込み判定禁止のフローチャートを示す図5に基づいて説明する。
【0037】
第2の実施形態における制御装置5と、第1の実施形態における制御装置5とを比べてみると、まず、予め設定した目標速度となるよう駆動モータMを駆動させ、駆動モータMの実速度Vが、目標速度よりも低速側(図4の下側)に設定した挟み込み判定速度に達したとき、異物の挟み込みを検知したとして駆動モータMを反転動作させる点は同じである。また、目標速度よりも所定の速度だけ高速側(図4の上側)にしきい速度V3を設ける点も同じである。つまり、第2の実施形態における制御装置5も、まず、バックドア1が加速された否かを判定し、その後、実速度Vが挟み込み判定速度にまで低下したことを認識して挟み込み判定を行うものである。
【0038】
しかしながら、本構成に係る制御装置5では、実速度Vがしきい速度V3以上を維持している時間t´が所定時間t2を経過すると、挟み込み判定の禁止を解除する点において、第1の実施形態とは異なる。尚、第2の実施形態におけるしきい速度V3は、特許請求の範囲におけるしきい値に対応するものである。
【0039】
例えば、バックドア1を自動開動作するときに、高温下のためガスダンパ30のダンパ力が通常時よりも増大している場合には、図4に示すように、自動開動作が開始して実速度Vがしきい速度V3を超えてからも実速度Vは大きくなる(図5(1)、(2))。しかしながら、実速度Vがしきい速度V3を超えた直後において、制御装置5は、人為的にバックドア1の動作方向に力が加えられている状態であるか、或いはダンパ力の増大によって実速度Vが高くなっている状態であるかは判断できない。バックドア1の開閉はフィードバック制御にて行っているから、人為的にバックドア1の動作方向に力が加えられている状態から外力が除かれた直後に急減速が生じ、挟み込みの誤判定を生じやすくなる。
【0040】
本実施形態では、実速度Vがしきい速度V3以上を維持している時間t´が所定時間t2を経過すると、ダンパ力の増大によって実速度Vの増大が当然に生じるものと想定し、実速度Vがしきい速度V3以上になった時点からしきい速度V3以上を所定時間t2維持していると判断されるまでの間は、挟み込み判定を禁止し、所定時間t2維持した後に挟み込み判定の禁止を解除する構成としている。自動開閉作動中でなければ加速フラグをオフして、処理を一端終了する(図5(9))。
【0041】
具体的には、図4に示す如く、バックドア1の自動開閉作動中におけるバックドア1の加速を判定するために、駆動モータMの目標速度よりも大きな速度であるしきい速度V3を設ける。しきい速度V3は、第1の実施形態におけるしきい速度V1、V2のいずれかと同一の速度である必要はない。バックドア1がダンパ力により加速を受けたとき、図4に示すごとく、駆動モータMの実速度Vは急激に上昇する。そして、まず、しきい速度V3に達する(図5(2))。このあと、ダンパ力によって実速度Vはさらに上昇する。第2の実施形態では、この瞬間を挟み込み判定禁止の開始時とする。実速度Vがしきい速度以上である時間t´が所定時間t2内であれば、加速フラグをオンして挟み込み判定を禁止する(図5(3)、(4)、(5)、(6))。実速度Vがしきい速度V3以上である時間t´が所定時間t2(例えば1〜4秒)継続すると、ガスダンパ30のダンパ力によってバックドア1の開方向への実速度Vが高くなっているとみなし、加速フラグをオフして挟み込み判定の禁止を解除する(図5(7)、(8))。したがって、挟み込みの保護処理を適切に行うことができる。
【0042】
尚、第2の実施形態では、実速度Vがしきい速度V3を上回り、且つ加速フラグがオンである場合には挟み込み判定を禁止するようにしたが、挟み込み判定を禁止する代わりに、実速度Vがしきい速度V3を上回り且つ加速フラグがオンである状況下では挟み込み判定速度をさらに低速側(図4の下側)に設定するようにしてもよい。これによると、実速度Vがしきい速度V3を上回り且つ加速フラグがオンである状況下であっても、実速度Vが新たな挟み込み判定速度以下になったときには、明らかに異物を挟み込んでいると判断して、駆動モータMを反転動作する。したがって、バックドアの開閉状態によらず異物の挟み込みを確実に判定することができる。
【0043】
また、上記した第1及び第2の実施形態以外に、駆動モータMの実速度Vがしきい速度(V1或いはV3)以上になった時点で挟み込みの判定を禁止し、その後の実速度Vの大きさにかかわらず、実速度Vがしきい速度以上になった時点から一定の時間が経過すると挟み込み判定の禁止を解除するようにしてもよい。
【0044】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、駆動モータMの実速度Vを入力とするフィルタを備え、このフィルタの出力に応じて挟み込み判定を行うようにしてもよい。また、駆動モータMの回転加速度を演算し、予め設定されている負の加速度と比較することで、挟み込みの有無を判定することもできる。更に、駆動モータMの実際値として駆動モータMの回転速度ではなく回転加速度を用いると、第1しきい値及び第2しきい値が加速度として設定される。このような場合であっても、駆動モータMの実際の加速度を入力とするフィルタを備え、このフィルタの出力に応じて挟み込み判定を行うようにしてもよい。
【0045】
図6は、駆動モータMの実際値として駆動モータMの回転加速度を用いた場合の挟み込み判定の禁止の様子を示す図である。図6における実加速度αは、図4に示した実速度Vを加速度で表したものであり、しきい値としてしきい加速度α3を、目標値として目標加速度を、更に、挟み込み判定基準値として挟み込み判定加速度を用いた場合の挟み込み判定の様子を示す図である。尚、図6に対応する挟み込み判定禁止のフローチャートは省略する。
【0046】
図6に示す実施形態では、実加速度αがしきい加速度α3に達した時点で挟み込みの判定を禁止し、挟み込みの判定が禁止されてから一定の時間t3が経過すると、挟み込み判定の禁止を解除するものである。
【0047】
図6の実施形態では、一定時間t3の間で挟み込み判定を禁止するようにしたが、挟み込み判定を禁止する代わりに、一定時間t3の間における挟み込みの誤判定の発生を抑えつつ明らかな挟み込みの判定を行うために、一定時間t3内では、挟み込み判定加速度よりも低加速側(図6の下側)に新たな挟み込み判定加速度αsを設定し、新たな挟み込み判定加速度αsが設定されてから一定の時間t3が経過すると、挟み込み判定加速度αsを再び元の挟み込み判定加速度に戻すようにしてもよい。この場合、一定時間t3が経過した後で挟み込み判定加速度を元の値に戻す以外に、一定時間t3の経過後は、元の挟み込み判定加速度と新たな挟み込み判定加速度α3との間に、更なる挟み込み判定加速度を設定するようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明によると、駆動モータの実際値がしきい値以上になったことが検出されると同時に挟み込み判定を禁止するようにしたことで、外力が付加されたとみなされる場合に、挟み込みの誤判定を回避することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置5を用いる車両用開閉体の駆動機構の実施形態を示す構成図である。
【図2】第1の実施形態の制御装置5による車両用開閉体の作動の様子を示す説明図である。
【図3】第1の実施形態の制御装置5による車両用開閉体の制御手法を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施形態の制御装置5による車両用開閉体の作動の様子を示す説明図である。
【図5】第2の実施形態の制御装置5による車両用開閉体の制御手法を示すフローチャートである。
【図6】駆動モータの回転加速度を用いた実施形態における車両用開閉体の作動の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・バックドア(車両用開閉体)
12・・・車両
5・・・制御装置
30・・・ガスダンパ
M・・・駆動モータ

Claims (5)

  1. 車両用開閉体の開閉速度に基づく値が予め設定した目標値となるよう駆動モータを駆動させ、当該駆動モータの速度に基づいて異物等の挟み込みを判定する車両用開閉体の制御装置であって、
    前記目標値よりも高速側或いは高加速側に、第1しきい値と該第1しきい値よりも低速側或いは低加速側の第2しきい値とが設定され、
    前記駆動モータの実際の速度に基づいて得られる実際値が前記第1しきい値以上になったことが検出されると同時に挟み込み判定を禁止し、前記駆動モータの実際値が前記第2しきい値以下である状態が所定時間継続していることが検出されると挟み込み判定の禁止を解除することを特徴とする、車両用開閉体の制御装置。
  2. 車両用開閉体の開閉速度に基づく値が予め設定した目標値となるよう駆動モータを駆動させ、当該駆動モータの速度に基づいて異物等の挟み込みを判定する車両用開閉体の制御装置であって、
    前記目標値よりも高速側或いは高加速側にしきい値が設定され、前記駆動モータの実際の速度に基づいて得られる実際値が前記しきい値以上になったことが検出されると同時に挟み込み判定を禁止し、前記駆動モータの実際値が前記しきい値以上を維持している状態が所定時間を経過すると挟み込み判定の禁止を解除することを特徴とする、車両用開閉体の制御装置。
  3. 車両用開閉体の開閉速度に基づく値が予め設定した目標値となるよう駆動モータを駆動させ、当該駆動モータの速度に基づいて異物等の挟み込みを判定する車両用開閉体の制御装置であって、
    前記目標値よりも高速側或いは高加速側にしきい値が設定され、前記駆動モータの実際の速度に基づいて得られる実際値が前記しきい値以上になった時点から一定の時間が経過すると、前記挟み込み判定基準値を、前記実際値が前記しきい値以上になってから変更された挟み込み判定基準値よりも高速側或いは高加速側に変更することを特徴とする、両用開閉体の制御装置。
  4. 前記しきい値として、第1しきい値と該第1しきい値よりも低速側或いは低加速側の第2しきい値とが設定され、前記駆動モータの実際値が前記第1しきい値以上になったことが検出されると同時に挟み込み判定基準値を低速側或いは低加速側に変更し、前記駆動モータの実際値が前記第2しきい値以下である状態が所定時間継続していることが検出されると、前記挟み込み判定基準値を、前記実際値が前記しきい値以上になったことで変更された挟み込み判定基準値よりも高速側或いは高加速側に設定することを特徴とする、請求項3に記載の車両用開閉体の制御装置。
  5. 前記駆動モータの実際値が前記しきい値以上を維持している状態が所定時間を経過すると、前記挟み込み判定基準値を、前記実際値が前記しきい値以上になったことで変更された挟み込み基準値よりも高速側或いは高加速側に設定することを特徴とする、請求項3に記載の車両用開閉体の制御装置。
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