JP4734716B2 - 開閉体の開閉制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開閉体の開閉制御装置に係り、例えば、車両の側面に設けられたスライドドアをモータの動力で開閉し、スライドドアによる挟み込みを検知する際に好適な開閉体の開閉制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両における開閉体としてのスライドドアの開閉を行い、スライドドアによる異物の挟み込みを検知する開閉制御装置として、例えば特開平5−280253号公報に開示されたものがある。この開閉制御装置では、スライドドアを駆動するモータの回転が安定期の回転速度を検出して基準回転速度とし、その基準回転速度より一定値以上モータの回転速度が低下した場合に、挟み込みが生じたものとして判断している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような挟み込み検知のロジックでは、スライドドアの速度を制御するシステムにおいて、スライドドアの目標速度が減速域を含むように設定した場合、この減速域で目標速度に追従させたためにスライドドアが減速したのか、それとも挟み込みが発生したために減速したのか区別できない。
【0004】
又、スライドドアが減速するとモータに与える給電量を増加させてスライドドアの速度を目標速度に合わせようとするフィードバック制御をする場合、異物を挟み込んで減速すると、目標速度に合わせるようにモータが制御されるため、挟み込んだときに強い力でスライドドアが閉められたり、挟み込み検出の遅れが生じるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その第1の目的は、開閉体の動作速度をフィードバック制御で目標速度に合わせるものでも、遅れなく挟み込みを検知できる開閉体の開閉制御装置を提供することにある。そして、第2の目的は、前記第1の目的に加えて、目標速度の減速時においても混同せずに挟み込みを確実に検知できる開閉体の開閉制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、開閉体の位置を検出する位置検出手段と、前記開閉体の動作速度を検出する動作速度検出手段と、供給される給電量に応じた大きさのトルクで前記開閉体を開閉駆動するモータと、前記開閉体の動作速度を所定の目標速度に合わせるようにフィードバック制御により前記モータへの給電量を設定して前記モータを運転制御するモータ制御手段と、今回の開閉動作における前記開閉体の動作速度と、該動作速度と対応する前記モータへの前記給電量とを検出し、該検出動作速度と検出給電量との関係を基に、挟み込みのないときの目標速度に応じた給電量を推測し、該推測した給電量に対して挟み込みに相当する所定のしきい値を設定し、その後、前記モータに供給する給電量が前記しきい値より大きくなった場合に挟み込みと検知し、前記モータを反転駆動させる挟み込み検知手段とを備えることを要旨とする。
【0009】
この発明によれば、開閉体に異物等が挟み込まれて開閉体の動作速度が低下すると、モータに供給される給電量が増加され、この給電量がしきい値より大きくなると、挟み込みとして検知される。従って、モータの回転速度や開閉体の動作速度と異なり給電量で判断されるため、遅れなく挟み込みを検知できる。
【0010】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記モータは、前記給電量としての制御電圧により制御され、前記動作速度検出手段は前記開閉体の動作速度を検出して基準速度とし、前記挟み込み検知手段は前記基準速度を検出した際の制御電圧を基準制御電圧とするとともに、前記基準速度及び基準制御電圧を基に前記開閉体の各位置での目標速度に応じた推測制御電圧を求め、該推測制御電圧を基に前記しきい値を設定することを要旨とする。
【0011】
この発明によれば、環境の変化によって影響される開閉体の開閉動作時のトルクの増減、例えば、開閉体が坂道に設置された場合に開閉体の自重の斜面方向成分が作用することにより必要なトルクが増減しても、その開閉動作毎に基準速度と基準制御電圧が検出されて推測制御電圧が算出され、しきい値が設定されて挟み込みが検知される。従って、環境の変化によるトルクの増減に影響されずに、挟み込みの誤検知や検出漏れを防止できる。
【0012】
上記第2の目的を達成するために、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記基準速度と基準制御電圧は、前記目標速度の定速域で検出され、前記推測制御電圧は、前記目標速度の減速域で算出されることを要旨とする。
【0013】
この発明によれば、目標速度の定速域で検出された基準速度と基準制御電圧に基づいて、減速域で推測制御電圧が算出されてしきい値が設定され、挟み込みが検知される。従って、目標速度の減速時においても混同せずに一層確実に挟み込みを検知できる。
【0014】
請求項に記載の発明は、請求項又は請求項に記載の発明において、前記推測制御電圧は、該推測制御電圧と前記基準制御電圧の比と、前記目標速度と前記基準速度の比を等しくすることにより算出されることを要旨とする。
【0015】
この発明によれば、基準制御電圧と基準速度の比に、各位置での目標速度を掛けることにより各位置での推測制御電圧が算出されてしきい値が設定される。従って、しきい値が比較的簡単な計算により算出される。
【0016】
請求項に記載の発明は、請求項〜請求項のいずれか一項に記載の発明において、前記しきい値は、前記推測制御電圧に制御電圧の脈動の振幅を加えた値より大きな値に設定されることを要旨とする。
【0017】
この発明によれば、制御電圧が脈動しても、しきい値より制御電圧が小さい場合には挟み込みと検知されない。従って、制御電圧の脈動により挟み込みの誤検知をしないようにしきい値を設定できる。
【0018】
この場合、前記開閉体の動作方向を検出する動作方向検出手を備えれば、動作方向検出手段により開閉体の動作方向が検出され、開閉体の開動作と閉動作の両動作方向での位置検出が確実になる。従って、開動作と閉動作の両動作での挟み込み検知を確実に行える。
【0019】
又、挟み込みと検知すると、前記開閉体を反転動作又は停止動作させる反転制御手段を備えれば、挟み込んだ異物や開閉体を挟み込み状態から一層速く確実に解除できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車両に設けられたスライドドアを自動で開閉するパワードア開閉装置に具体化した一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0021】
図1に示すように、開閉体の開閉制御装置としてのパワードア開閉装置10は、車両Vの側面に設けられた昇降口Eを開閉する開閉体としてのスライドドアDを自動開閉させる。このパワードア開閉装置10は、駆動ユニット11、電子制御装置(以下、ECUという。)12、開閉スイッチ13及びカーテシスイッチ14等から構成されている。
【0022】
スライドドアDは、ボディV0の後部側面に設けられたセンタガイドレールV1、昇降口Eの上側に設けられたアッパガイドレールV2、及び、同じく下側に設けられたロワガイドレールV3によってボディV0に支持され、車両前後方向に開閉動作する。スライドドアDは、全閉状態のときの全閉位置から、全開状態のときの全開位置まで間の開閉範囲で開閉作動する。また、スライドドアDは、全閉位置から開動作するとき、先ず、昇降口の枠内から車両外側に移動配置された後、車両後方に全開位置まで直線的に移動される。
【0023】
駆動ユニット11及びECU12は、スライドドアD内に収容されている。開閉スイッチ13は運転席に設けられ、運転者によって操作される。カーテシスイッチ14はスライドドアD内に設けられ、スライドドアDが全閉状態となったことを検出する。
【0024】
駆動ユニット11は公知の構成からなり、図2に示す直流モータ(以下、単にモータという。)15や回転位置検出機構16、ワイヤドラム17、第1、第2ワイヤ18,19、そして、図示しない減速機構等を備えている。モータ15は、図示しないバッテリから給電される電圧に応じた制御電圧で正逆回転し、減速機構を介してワイヤドラム17を正逆回転させる。ワイヤドラム17には、先端がセンタガイドレールV1の後端に固定された第1ワイヤ18の基端側と、先端がセンタガイドレールV1の前端に固定された第2ワイヤ19の基端側とが巻回されている。両ワイヤ18,19は、ワイヤドラム17が正転(図2中、二点鎖線の矢印方向回転)するときに第1ワイヤ18が巻き取られ、第2ワイヤ19が繰り出されるように巻回されている。そして、駆動ユニット11は、モータ15が正転駆動されるときには、スライドドアDを閉状態から開動作させ、モータ15が逆転駆動されるときには、スライドドアDを開状態から閉動作させる。
【0025】
回転位置検出機構16は公知の構成であって、図2に示すように、モータ15によって回転駆動される環状磁石20と、環状磁石20の外周面に対向するようにハウジングに固定された一対の第1ホールIC21及び第2ホールIC22とからなる。環状磁石20の外周面には、周方向に等角度間隔に区分された磁化領域が形成され、各磁化領域は隣り同士で磁化方向が切り換わるように磁化されている。各ホールIC21,22は、環状磁石20に回転に伴って各磁化領域を検出し、環状磁石20すなわちモータ15の回転速度に比例するパルス周期のパルス信号P1,P2を出力する。
【0026】
次に、パワードア開閉装置10の電気的構成を説明する。
両ホールIC21,22は、それぞれが出力するパルス信号P1,P2が、パルス幅の半分だけずれて出力されるように配置されている。両パルスP1,P2はECU12に送られる。ECU12は両パルスP1,P2を比較し、モータ15の回転方向、即ち、スライドドアDの動作方向が開方向か閉方向かを判断する。そして、パルス信号P1(又はパルス信号P2)を基にスライドドアDの速度(ドア速度)を算出して取得する。即ち、スライドドアDが所定距離移動する毎に入力されるパルス間の時間間隔をカウンタで計時し、このカウンタの計時した時間間隔から速度を算出する。
【0027】
開閉スイッチ13は、オフ位置からそれぞれスイッチ操作される開位置及び閉位置を備えている。開閉スイッチ13は、オフ位置から開位置にスイッチ操作されたとき、スライドドアDを全閉位置から全開位置まで開動作させるためのスイッチ入力をECU12に与える。また、オフ位置から閉位置にスイッチ操作されたとき、スライドドアDを全開位置から全閉位置まで閉動作させるためのスイッチ入力をECU12に与える。
【0028】
カーテシスイッチ14は、スライドドアDが全閉位置となったときにオフとなり、全閉位置でないときににオンとなるスイッチ入力をECU12に与える。
又、バッテリ電圧検出センサ23は、バッテリの電圧を検出してECU12に与える。
【0029】
ECU12は、開閉スイッチ13がオフ位置から閉位置にスイッチ操作されたときに、駆動ユニット11を制御してスライドドアDを全閉位置から全開位置まで自動で開動作させる。また、開閉スイッチ13がオフ位置から開位置にスイッチ操作されたときに、同じくスライドドアDを全開位置から全閉位置まで自動で閉動作させる。
【0030】
ECU12は、図2に示すように、マイクロコンピュータ(以下、単にマイコンと言う。)24及びPWM駆動回路25等からなる。本実施形態では、第1ホールIC21、第2ホールIC22及びマイコン24が、位置検出手段、動作速度検出手段及び動作方向検出手段を構成する。又、マイコン24が、挟み込み検出手段及び反転制御手段であり、マイコン24とPWM駆動回路25が、モータ制御手段を構成する。
【0031】
マイコン24は、予め記憶されている制御プログラムに従って作動し、開閉スイッチ13、カーテシスイッチ14、各ホールIC21,22及びバッテリ電圧検出センサ23の各出力に基づいてモータ15を制御し、スライドドアDを自動で開閉動作させる自動開閉制御を実行する。マイコン24は、ドア速度を目標速度に合わせるために、フィードバック演算を行って制御電圧を決定する。即ち、目標速度とドア速度との間の速度差を算出し、その速度差の増減によりモータ15に与える制御電圧を決定する。例えば、ドア速度が目標速度より低下すれば制御電圧を増加する。
【0032】
マイコン24は、自動開閉制御として、設定した制御電圧でモータ15を正転又は逆転動作させるために、バッテリ電圧検出センサ23により検出されるバッテリの電圧値を考慮し、所望の制御電圧を得るために必要なデューティ値を算出する。そして、このデューティ値を基にPWMデューティ指令信号SCを決定し、該PWMデューティ指令信号SCをPWM駆動回路25に出力する。
【0033】
PWM駆動回路25は公知の構成であって、PWMデューティ指令信号SCで指令される回転方向及びPWMデューティ比のPWM駆動信号SDをモータ15に出力し、モータ15を正転又は逆転動作させる。
【0034】
モータ15の制御電圧設定処理で用いられる目標速度は、スライドドアDの開閉範囲での各ドア位置に対して予め設定されているものであって、全開位置と全閉位置の近くでドア速度を比較的低速にすることにより、開閉動作に高級感を持たせたり、挟み込みが発生する可能性が高い全閉位置の近くにおいては、挟み込みが発生する可能性を低減するように設定されている。
【0035】
開閉範囲は、図3に示すように、全閉位置を含む閉側加減速域と、全開位置を含む開側加減速域と、両加減速域の間の定速度域とに区分されている。閉側加減速域は、全閉位置から車両側方にスライドドアDが昇降口の枠内から移動動作した後、一定距離だけ車両後方に移動したドア位置までの動作領域である。開側加減速域は、全開位置から車両前方にスライドドアDが一定距離だけ移動したドア位置までの動作領域である。また、定速域は、閉側加減速域と開側加減速域とに挟まれた動作領域である。
【0036】
そして、目標速度UMはスライドドアDの位置に応じて次のように設定されている。閉側加減速域に対しては、全閉位置で「0」に近く、全閉位置から定速度域との境界位置まで直線的に増大する目標速度UMが設定されている。又、定速域に対しては、スライドドアDの最大ドア速度となる一定の目標速度UMが設定されている。さらに、開側加減速域に対しては、定速域との境界位置から全開位置にまで直線的に減少し、全閉位置で「0」に近くなる目標速度UMが設定されている。
【0037】
次に、パワードア開閉装置10による挟み込み検知の手順を、図4に示すグラフと図5に示すフローチャートに従って説明する。
スライドドアDの開閉動作に伴って異物の挟み込みが発生する可能性が高いのは、閉動作中の閉側加減速域での減速時の場合であるため、以下では、閉動作中の閉側加減速域での減速時について説明する。
【0038】
先ず、ステップ(以下、ステップを「S」と記す)11で、スライドドアDが閉動作中に、定速域の一定区間(閉側加減速域に入る直前の位置)に移動すると、減速制御を開始する。なお、マイコン24は、パルス信号P1を受信する毎に、スライドドアDの動作方向に応じて位置カウンタを加算又は減算して、全閉位置を基準とするスライドドア位置に対応した位置カウント値を生成する。この位置カウント値が閉側加減速域に入る直前の位置に対応する所定のカウント値に到達したことにより、スライドドアDが閉側加減速域に入る直前の位置に到達したことを判断する。
【0039】
次に、S12では、定速域の数カ所でドア速度を算出して取得すると同時に、制御電圧も取得してそれぞれの平均値を算出する。このドア速度と制御電圧の平均値をそれぞれ基準速度UK、基準制御電圧DKと呼ぶ。なお、ドア速度は目標速度に合うように制御されてきたため、基準速度UKは目標速度UMとほぼ同じ値である。
【0040】
S13では、挟み込みを定期的に検知するための所定時間が経過したか否かを判断する。この所定時間の経過は、予め設定された検出時間T(例えば2msec.)が経過する毎に繰り返し実行される。所定時間が経過した場合は、次のS14に進む。
【0041】
S14では、閉側加減速域での各位置での推測制御電圧DSを算出する。推測制御電圧DSは、定速域で取得した基準速度UK及び基準制御電圧DKと、各位置での目標速度UMから下記のように算出される。
【0042】
(スライドドアDの各位置での推測制御電圧DS)=(基準制御電圧DK)×(スライドドアDの各位置での目標速度UM)/(基準速度UK)・・・(1)この推測制御電圧DSは、挟み込みが生じない場合の制御電圧の平均値に相当する。実際には、制御電圧は定期時間毎に設定されるため、該制御電圧は推測制御電圧DSを中心に脈動する。
【0043】
基準制御電圧DKは、スライドドアDの閉動作を行う際の環境の変化により増減される。例えば、車両Vが、該車両Vの前部が下方を向くような状態で坂道に停車している場合、スライドドアDの自重の斜面方向の成分がスライドドアDを車両の前方(全閉位置の向き)へ付勢するため、閉動作での基準制御電圧DKは、車両Vが平地に停車している場合の基準制御電圧よりこの坂道に停車している場合の基準制御電圧の方が小さくなる。又、温度や湿度によってもスライドドアDと各レールV1〜V3との間の摩擦(摺動)抵抗が変化するため、基準制御電圧DKは増減される。
【0044】
S15では、挟み込みが発生しているか否かを判断する。
推測制御電圧DSに制御電圧の脈動の振幅より大きな一定値αを加算した値(=しきい値としての挟み込み検知制御電圧DH)より制御電圧が大きくなった場合に、挟み込みと判断し、S16に進む。なお、推測制御電圧DSに加算する値は、制御電圧の脈動の振幅より大きな値であればよく、一定値に限らなくてもよい。又、図4では、挟み込み時の制御電圧である挟み込み時制御電圧DDを一点鎖線で示している。
【0045】
S16では、モータ15を最大駆動力で逆転駆動させる指令を出し、スライドドアDを最大速度で反転駆動(この場合、閉動作から開動作に反転駆動)させる。
【0046】
S15において、制御電圧が挟み込み検知制御電圧DHより大きくならない場合は、再びS13に戻り、減速制御を続行する。
S13で、前回の検出時間Tが経過した後、次の検出時間Tが経過する前に、S17で、スライドドアDが全閉位置に到達(ドア開閉動作終了条件が成立)したことを判断すると、減速制御を終了する。スライドドアDが全開位置に到達したか否かは、カーテシスイッチ14がオンからオフに切り替わったか否かで判断する。なお、上記では閉動作中の挟み込み検知について説明したが、開動作中でも同様に挟み込み検知する。
【0047】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の各効果を得ることができる。
(1)モータ15の回転速度ではなく制御電圧で挟み込みを検知するため、挟み込みによるモータ15の回転速度の低下がフィードバック制御のために遅れても、挟み込みを遅れなく検知できる。
【0048】
(2)スライドドアDが減速時の挟み込みが検知されるため、挟み込みが発生する可能性が高い閉動作時の閉側加減速域で挟み込みを検知でき、目標速度UMに沿った減速と挟み込みによる減速とを混同せずに挟み込みを確実に検知できる。つまり、高級感を出すために、閉まる間際で減速する減速域を設定しても、挟み込み検知を設定できる。
【0049】
(3)各開閉動作毎に定速域で検知した基準速度UKと基準制御電圧DKを基に推測制御電圧DSが算出されて挟み込み検知制御電圧DHが設定されるため、温度や湿度、車両Vが停車する斜面の傾き等の環境の変化による制御電圧の増減に影響されずに、挟み込みの誤検知や検出漏れを防止できる。
【0050】
(4)推測制御電圧DSを式(1)により算出するため、挟み込み検知に必要な推測制御電圧DSを比較的簡単な計算で算出できる。
(5)しきい値としての挟み込み検知制御電圧DHは制御電圧の脈動の振幅より大きな値である一定値αを加えた値に設定されているため、脈動により挟み込みの誤検知をしないように、簡単に設定できる。
【0051】
(6)両パルス信号P1,P2によりスライドドアDの動作方向が検出されるため、開閉体の開動作と閉動作の両動作方向での位置検出が確実になり、開動作と閉動作の両動作での挟み込み検知を確実に行える。
【0052】
(7)挟み込みを検知すると、S16において、モータ15を反転駆動させてスライドドアDをそれまでの動作方向と反対方向に移動させるため、挟み込んだ異物やスライドドアDを挟み込み状態から一層速く確実に解除できる。
【0053】
なお、実施形態は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変更してもよい。
・挟み込みを検知するのは減速域に限らず、推測制御電圧を定速域や加速域でも算出して、定速域や加速域で発生する挟み込みを検知するようにしてもよい。即ち、挟み込み検知を行う位置の直前でドア速度を検出し、同時に制御電圧も取得して平均値を出して基準速度と基準制御電圧を算出し、式(1)から推測制御電圧を算出し、それに制御電圧の脈動の振幅より大きな値を加えた挟み込み検知制御電圧より制御電圧が大きくなった場合に挟み込みと判断する。
【0054】
・挟み込み検知は、閉動作と開動作の両動作方向で行われるように設定することに限らず、例えば、開動作時には手動でスライドドアDを開け、閉動作時にのみパワードア開閉装置を作動させて、図5に示す手順で挟み込み検知するようにしてもよい。
【0055】
・モータ15は、制御電圧により制御されることに限らず、例えば、電流や電力により制御してもよい。
・挟み込みを検知した後、S16において、モータ15を反転駆動することに限らず、モータ15を停止させてもよい。
【0056】
・目標速度UMは、開側加減速域や閉側加減速域を設定してこれらの両加減速域で比較的低速に設定されることに限らず、例えば、全閉位置から全開位置まで一定速度に設定してもよい。
【0057】
・上記実施形態で、ドア速度や制御電圧の検知は、予め設定されている検出距離だけ変化する毎に求めてもよい。
・車両に設けられた開閉体は、スライドドアに限らず、その他例えば、スライドルーフあるいはスライドウィンドウ等であってもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜請求項に記載の発明によれば、開閉体の動作速度をフィードバック制御で目標速度に合わせるものでも、遅れなく挟み込みを検知できる。そして、請求項〜請求項に記載の発明によれば、フィードバック制御で目標速度に合わせるものでも、遅れなく挟み込みを検知できるとともに、目標速度の減速時においても混同せずに挟み込みを確実に検知できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パワードア開閉制御装置の模式構成図。
【図2】 同じく電気的な模式構成図。
【図3】 目標速度−ドア位置の関係を設定するマップを示す説明図。
【図4】 減速域での挟み込み検知の様子を示す説明図。
【図5】 挟み込み検知処理のフローチャート。
【符号の説明】
10…開閉制御装置としてのパワードア開閉装置、15…モータとしての直流モータ、20…位置検出手段、動作速度検出手段及び動作方向検出手段を構成する環状磁石、21…同じく第1ホールIC、22…同じく第2ホールIC、24…位置検出手段、動作速度検出手段、動作方向検出手段及びモータ制御手段を構成し、挟み込み検出手段及び反転制御手段としてのマイクロコンピュータ、25…モータ制御手段を構成するPWM駆動回路、D…開閉体としてのスライドドア、DH…しきい値としての挟み込み検知制御電圧、DK…基準制御電圧、DS…推測制御電圧、UK…基準速度、UM…目標速度。

Claims (5)

  1. 開閉体の位置を検出する位置検出手段と、
    前記開閉体の動作速度を検出する動作速度検出手段と、
    供給される給電量に応じた大きさのトルクで前記開閉体を開閉駆動するモータと、
    前記開閉体の動作速度を所定の目標速度に合わせるようにフィードバック制御により前記モータへの給電量を設定して前記モータを運転制御するモータ制御手段と、
    今回の開閉動作における前記開閉体の動作速度と、該動作速度と対応する前記モータへの前記給電量とを検出し、該検出動作速度と検出給電量との関係を基に、挟み込みのないときの目標速度に応じた給電量を推測し、該推測した給電量に対して挟み込みに相当する所定のしきい値を設定し、その後、前記モータに供給する給電量が前記しきい値より大きくなった場合に挟み込みと検知し、前記モータを反転駆動させる挟み込み検知手段と
    を備えることを特徴とする開閉体の開閉制御装置。
  2. 前記モータは、前記給電量としての制御電圧により制御され、
    前記動作速度検出手段は前記開閉体の動作速度を検出して基準速度とし、
    前記挟み込み検知手段は前記基準速度を検出した際の制御電圧を基準制御電圧とするとともに、
    前記基準速度及び基準制御電圧を基に前記開閉体の各位置での目標速度に応じた推測制御電圧を求め、該推測制御電圧を基に前記しきい値を設定することを特徴とする請求項に記載の開閉体の開閉制御装置。
  3. 前記基準速度と基準制御電圧は、前記目標速度の定速域で検出され、前記推測制御電圧は、前記目標速度の減速域で算出されることを特徴とする請求項に記載の開閉体の開閉制御装置。
  4. 前記推測制御電圧は、該推測制御電圧と前記基準制御電圧の比と、前記目標速度と前記基準速度の比を等しくすることにより算出されることを特徴とする請求項又は請求項に記載の開閉体の開閉制御装置。
  5. 前記しきい値は、前記推測制御電圧に制御電圧の脈動の振幅を加えた値より大きな値に設定されることを特徴とする請求項〜請求項のいずれか一項に記載の開閉体の開閉制御装置。
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