JP4857943B2 - 車両用開閉体の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用開閉体の制御装置に関するものである。
従来、例えば自動車などの車両用開閉体の制御装置として、該開閉体を開閉させる電動モータの回転速度が予め設定された目標回転速度となるように該電動モータを駆動制御するものが知られており、これに併せて異物の挟み込みを検出するものも提案されている。
具体的には、この制御装置は、電動モータの回転速度が所定の挟み込み判定閾値以下になったことが検出されたときに、回転速度が落ち込んだと判定して、異物の挟み込みを検出する。この場合、挟み込みの検出に伴い、例えば車両用開閉体の作動方向を反転させることで、異物に対し過大な挟み込み荷重が加わることが防止される。
なお、車両用開閉体の作動初期時、ギヤバックラッシや電動モータの温度特性変化等の影響により、電動モータの回転速度に乱れが生じ、該回転速度が通常よりも高くなって、オーバーシュートすることがある。そのため、電動モータの回転速度(あるいはこれに基づく適宜の値)と、所定の挟み込み判定閾値との大小比較により挟み込みを検出する従来構成では、オーバーシュート後の回転速度の落ち込みを挟み込みとして誤検出することがあった。そこで、作動開始からある一定時間又は車両用開閉体がある一定距離だけ開閉するまでの間は挟み込み検出を禁止する、いわゆる挟み込み検出のマスクを行うことも提案されている。
特開2003−214035号公報
ところで、このような時間又は開閉距離に基づく挟み込み検出のマスクでは、前述のオーバーシュートが終了しているにも関わらず徒に挟み込み検出のマスクが継続されることがあり、本来、マスクをしなくてもよい領域までマスクすることになっていた。この場合、挟み込み検出のマスクの間に、挟み込み荷重が大きくなる可能性がある。
一方、挟み込み検出のマスクに制約されることなく挟み込みを検出できるロジックを新たに作成し、上述したマスクの領域(期間)であっても車両用開閉体の作動方向を反転させることの可能なものも提案されている(例えば特許文献1など)。しかしながら、従来の挟み込みの検出精度の改善を考慮することなく別のロジックを作成・追加する形態では、制御装置による演算負荷を徒に高めることとなる。
本発明の目的は、挟み込み検出の信頼性を向上させることができる車両用開閉体の制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両用開閉体を開閉させる駆動部材の駆動速度を検出する速度検出手段を備え、該検出された駆動速度が予め設定された目標駆動速度となるように該駆動部材を駆動制御する車両用開閉体の制御装置において、前記検出された駆動速度に基づき、異物の挟み込みを検出する検出手段と、前記駆動部材の起動開始後の第1の所定時間内において、前記検出手段による挟み込み検出を禁止する禁止手段と、前記検出された駆動速度が前記目標駆動速度に基づく所定の駆動速度に達したときに、前記禁止手段による挟み込み検出の禁止を解除する解除手段とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用開閉体の制御装置において、前記解除手段は、前記検出された駆動速度が、前記所定の駆動速度に達しており、前記駆動部材の起動開始から前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間経過したときに前記禁止手段による挟み込み検出の禁止を解除することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用開閉体の制御装置において、前記検出された今回の駆動速度及び所定時間前に検出された前回の駆動速度に基づく速度変化量を算出する変化量算出手段と、前記算出された速度変化量を積算して偏差を算出する偏差算出手段とを備え、前記検出手段は、前記算出された偏差が所定の判定閾値を下回ったときに挟み込みを検出することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車両用開閉体の制御装置において、前記偏差算出手段は、前記駆動部材の起動開始後の加速状態において、前記検出された駆動速度が、前記目標駆動速度に基づく所定駆動速度に達したときに前記偏差の算出を開始することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の車両用開閉体の制御装置において、当該制御装置は、前記速度検出手段により検出された駆動速度が予め設定された目標駆動速度となるように該駆動部材に供給する電力指示値を上限電力指示値を上限に制御して該駆動部材を駆動制御するよう構成されており、前記解除手段は、前記電力指示値が前記上限電力指示値に基づく所定の電力指示値に達した状態が前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間継続したときに、前記禁止手段による挟み込み検出の禁止を解除することを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両用開閉体の制御装置において、前記検出手段は、前記検出された駆動速度が所定の挟み込み判定閾値を下回ったときに挟み込みを検出することを要旨とする。
一般に、前記速度検出手段により検出された駆動速度が予め設定された目標駆動速度となるように前記駆動部材が駆動制御される構成では、該検出された駆動速度が、前記目標駆動速度に基づく所定の駆動速度に達することで、前記駆動部材の駆動速度はある程度安定する状態になる。請求項1に記載の発明では、前記検出された駆動速度が、前記目標駆動速度に基づく所定の駆動速度に達したときに、前記解除手段により、前記禁止手段による挟み込み検出の禁止が解除されることで、前記駆動部材の起動開始後、前記第1の所定時間を待たずして前記検出手段により異物の挟み込みを検出することが可能となる。従って、前記禁止手段による挟み込み検出の禁止が徒に継続されることを回避でき、ひいては挟み込み検出の信頼性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明では、前記検出された駆動速度の、前記所定の駆動速度に達しており、前記駆動部材の起動開始から前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間経過したときに、前記解除手段により、前記禁止手段による挟み込み検出の禁止が解除されることで、例えば前記所定の駆動速度への到達によって挟み込み検出の禁止が直ちに解除されることを回避でき、挟み込み検出の信頼性を更に向上させることができる。
請求項3に記載の発明では、前記偏差は、前記算出された速度変化量を積算することで算出されるため、例えば外乱により前記駆動部材の駆動速度に瞬間的な脈動が生じても、この脈動を前記偏差の算出段階で好適に吸収することができ、前記検出手段による挟み込みの検出精度を向上させることができる。
請求項4に記載の発明では、前記偏差算出手段は、前記駆動部材の起動開始後の加速状態において、前記検出された駆動速度が、前記目標駆動速度に基づく所定駆動速度に達するまでは前記偏差の算出を開始しない。従って、前記駆動速度の不安定な状態で前記偏差が算出されることが抑制され、該偏差の脈動が抑制される。そして、挟み込みの発生時には、このときの駆動速度の変動を反映する態様で算出された速度変化量が、その積算を通じて前記算出された偏差に速やかに反映されるため、前記検出手段による挟み込みの検出精度を更に向上させることができる。
一般に、前記速度検出手段により検出された駆動速度が予め設定された目標駆動速度となるように該駆動部材に供給される電力指示値が上限電力指示値を上限に制御されて前記駆動部材が駆動制御される構成では、該電力指示値が、前記上限電力指示値に基づく所定の電力指示値に達した状態が一定時間(第2の所定時間)継続することで、前記駆動部材に十分な電気エネルギーが供給されて前記駆動部材の駆動速度はある程度安定する状態になる。請求項5に記載の発明では、前記電力指示値が、前記上限電力指示値に基づく所定の電力指示値に達した状態が前記第2の所定時間継続したときに、前記解除手段により、前記禁止手段による挟み込み検出の禁止が解除されることで、前記駆動部材の起動開始後、前記第1の所定時間を待たずして前記検出手段により異物の挟み込みを検出することが可能となる。従って、前記禁止手段による挟み込み検出の禁止が徒に継続されることを回避でき、ひいては挟み込み検出の信頼性を向上させることができる。
請求項6に記載の発明では、前記駆動部材の実際の駆動速度が所定の挟み込み判定閾値を下回ったとき、即ち該駆動速度が著しく低下したときに、前記検出手段により挟み込みを検出することができる。特に、請求項3又は4に記載の構成にこの構成が適用されることで、例えば前記算出された偏差のみに基づく挟み込みの検出の場合に比べ、その検出精度を更に向上させることができるといった作用効果も得られるようになる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、車両用開閉体の一例としてのバックドア(テールゲート)1及びその周辺構造を概略的に示す側面図である。同図に示されるように、車両2の後部には、バックドア1がドアヒンジ3を介して開閉自在に取着されるとともに、該バックドア1は、ガスダンパ4によって支持される。なお、バックドア1は、車両2の上縁に設置された前記ドアヒンジ3を中心に上方に押し上げられる態様で開放されるもので、ガスダンパ4は、そのガス反力にてこのときのバックドア1の押し上げを助勢する。
また、車両2の後部には、駆動部材としての電動モータ5が設置されるとともに、該電動モータ5の回転軸は、減速機構6を介して長尺状のアーム部材7に駆動連結される。さらに、アーム部材7の先端は、棒状のロッド8の一端に回転自在に連結されるとともに、該ロッド8の他端は、前記バックドア1に回転自在に連結される。従って、前記電動モータ5(回転軸)を回転させると、該電動モータ5の回転が減速機構6を介して減速されてアーム部材7に伝達され、該アーム部材7の回動に伴いロッド8が押し引きされることで前記バックドア1が開方向又は閉方向に駆動される。そして、バックドア1は、完全に閉鎖状態となる全閉位置から、最大限の開放状態となる全開位置までの間を移動する。
次に、バックドア1の開閉等の制御に係る制御装置10の電気的な構成について説明する。図2は、車両2に設置される制御装置10及びその周辺構造の電気的構成を示すブロック図である。同図に示されるように、制御装置10は、CPU(中央処理装置)11と、該CPU11に電気的に接続された入力回路12,13及び駆動回路14とを備えて構成されている。なお、CPU11は、その演算処理に係る各種制御プログラムを格納するROM、各種データ(演算処理結果等)を一時記憶するRAM、タイマ等の機能を一体的に有するものである。このCPU11には、バッテリのバッテリ電圧+Bを電源回路15を介して所定電圧(例えば5V)に変換した電源電圧が供給されている。
CPU11は、入力回路12を介してバッテリ電圧+Bを入力するとともに、該バッテリ電圧+Bに基づいてバッテリの実際の電圧Vを検出する。また、CPU11は、入力回路12を介して車外操作スイッチ21に接続されるとともに、該車外操作スイッチ21からの信号に基づいて前記バックドア1の車外側からの開閉操作の有無を検出する。さらに、CPU11は、入力回路12を介して室内操作スイッチ22に接続されるとともに、該室内操作スイッチ22からの信号に基づいて前記バックドア1の室内側からの開閉操作の有無を検出する。
さらにまた、CPU11は、入力回路13を介して速度検出手段としてのパルスセンサ23に接続されるとともに、該パルスセンサ23からのパルス信号に基づいて前記電動モータ5の回転角度及び駆動速度としての回転速度N等を検出する。すなわち、このパルスセンサ23は、電動モータ5により回転駆動される環状の磁石の、所定角度ごとに極性(N極、S極)の切り替わる外周面に対向配置される一対のホール素子を備えるとともに、該磁石即ち電動モータ5の所定角度ごとの回転の都度にこれらホール素子から互いに位相の異なるパルス信号を出力する。従って、CPU11は、例えばいずれか一方のパルス信号の立ち上がりエッジ(又は立ち下がりエッジ)をカウントすることで電動モータ5の回転角度を検出するとともに、該立ち上がりエッジ(又は立ち下がりエッジ)の時間間隔に基づいて電動モータ5の回転速度Nを検出し、更に両パルス信号の位相差に基づいて該電動モータ5の回転方向(正転又は逆転)を検出する。なお、電動モータ5の回転角度、回転速度N及び回転方向は、基本的に前記バックドア1の開閉位置、開閉速度及び開閉方向とそれぞれ一対一で対応する(同期する)ことはいうまでもない。
前記駆動回路14には、バッテリのバッテリ電圧+Bが供給されるとともに、前記電動モータ5が接続される。駆動回路14は、CPU11からの電力指示値としての出力デューティ値DUTYに基づいて、電動モータ5に供給されるバッテリ電圧+Bの極性を切り替えるとともに、該バッテリ電圧+Bを供給/非供給とするオン/オフの比率(デューティ比)を変化させる。つまり、電動モータ5は、CPU11からの出力デューティ値DUTYに基づき、供給されるバッテリ電圧+Bの極性が制御されることでその回転方向(正転又は逆転)が制御されるとともに、デューティ比が制御(いわゆるPWM制御)されることで、供給される平均的な電圧即ち回転速度Nが制御される。なお、本実施形態では、電動モータ5の回転角度(バックドア1の開閉位置)に対応して、目標駆動速度としての目標回転速度Ntが予め設定されており、CPU11は、前記検出された回転速度Nが該目標回転速度Ntに一致するように出力デューティ値DUTYを制御(フィードバック制御)する。
ここで、本実施形態における出力デューティ値DUTYについて説明する。図3は、前記バックドア1を閉作動させる際の前記電動モータ5の起動開始後の経過時間と出力デューティ値DUTYとの関係を示すグラフであり、このときの目標回転速度Nt及び回転速度Nを併せて図示している。同図に示されるように、出力デューティ値DUTYは、回転速度Nが目標回転速度Ntとなるように制御されており、例えば前記電動モータ5の起動開始の直後は、該回転速度Nを加速すべく時間の経過に伴って出力デューティ値DUTYが漸増されている。この出力デューティ値DUTYには、各経過時間に対応して上限電力指示値としての上限出力デューティ値DUTYULが設定されており、該出力デューティ値DUTYは、回転速度N及び目標回転速度Ntのずれ量に関わらずこの上限出力デューティ値DUTYULを超えない範囲で調整される。この上限出力デューティ値DUTYULは、回転速度N及び目標回転速度Ntのずれ量に応じて調整された前記出力デューティ値DUTYがその値に達したときに、作動初期の電動モータ5の回転速度Nが概ね安定したと見なしうる該出力デューティ値DUTYの出力制限値となっている。
なお、図3にハッチングで示したように、前記上限出力デューティ値DUTYULと、該上限出力デューティ値DUTYULから所定の出力デューティ値ΔDUTYを減じた出力デューティ値(DUTYUL−ΔDUTY)との間に、上限出力デューティ値認識範囲が設定されている。本実施形態では、前記出力デューティ値DUTYが出力デューティ値(DUTYUL−ΔDUTY)に達して(時刻t1)、上限出力デューティ値認識範囲に張り付いた状態が第2の所定時間としての所定の挟み込み検出復帰判定時間TL継続したとき(時刻t2)に、電動モータ5に十分な電気エネルギーが供給されてその回転速度Nはある程度安定する状態になったとみなし、回転速度Nと所定の挟み込み判定閾値Nthとの大小比較による挟み込みの検出が許可されるようになっている。この挟み込み判定閾値Nthは、回転速度Nに基づく挟み込みの検出に好適な値に設定されている。
また、本実施形態では、前記回転速度Nの瞬間的な脈動を吸収するための偏差ANによる挟み込みの検出を併せて行っている。すなわち、図4に、前記バックドア1を閉作動させる際の前記電動モータ5の起動開始後の経過時間と回転速度Nとの関係を示したように、回転速度Nが目標回転速度Ntに所定値α(0<α<1)を乗じた回転速度Nt1(=αNt)に達しており、電動モータ5の起動開始から第2の所定時間としての所定の挟み込み検出復帰判定時間TA経過したとき(時刻t3)に、前述の回転速度Nと所定の挟み込み判定閾値Nthとの大小比較による挟み込みの検出に加えて、偏差ANと所定の判定閾値ANthとの大小比較による挟み込みの検出が許可されるようになっている。この判定閾値ANthは、偏差ANに基づく挟み込みの検出に好適な値に設定されている。
さらに、電動モータ5の起動開始後の加速状態、即ち今回の演算周期において検出された現在の回転速度Nが前回の演算周期において検出された所定時間前の回転速度よりも大きい状態において、回転速度Nが目標回転速度Ntから所定回転速度ΔNtを減じた偏差演算開始回転速度Nt2(=Nt−ΔNt)に達しており、電動モータ5の起動開始から所定の演算開始判定時間TB経過したとき(時刻t4)、即ち電動モータ5の起動開始後の回転速度変動が概ね収束したと見なし得るときに、前述の偏差ANの算出が開始されるようになっている。これは、電動モータ5の起動直後の回転速度Nの不安定な状態、即ち回転速度Nの加速減速状態で偏差ANが算出されることを抑制し、該偏差ANの脈動を抑制するためである。特に、挟み込み発生時の特性と一致しない電動モータ5の加速状態における一定時間(演算開始判定時間TB)分の回転速度変動が偏差ANの算出に反映されることが回避されるため、該偏差ANの脈動が好適に抑制される。そして、偏差ANが安定するまでに要する時間が短縮される。
ちなみに、本実施形態では、回転速度N及び目標回転速度Ntのずれ量に応じた出力デューティ値DUTYのフィードバック制御において、該目標回転速度Ntを含む少なくともその低回転速度側の所定領域にフィードバック制御の不感帯が設定されて、該制御の過剰な反応が抑制されており、前記回転速度Nが目標回転速度Ntに達しないこともある。前記偏差演算開始回転速度Nt2は、このようなフィードバック制御においても、前記回転速度Nが達し得る回転速度として設定されている。換言すれば、フィードバック制御に上述の不感帯が設定されていないのであれば、前記偏差演算開始回転速度Nt2を目標回転速度Ntに一致させてもよい。
なお、前記バックドア1を開作動させる際においても、上記に準じて挟み込み検出を許可させ、あるいは偏差ANの演算の開始させてもよい。
次に、CPU11による異物の挟み込みの検出態様について説明する。なお、CPU11は、例えばバックドア1の開作動において車両2の後方に障害物や人など存在する場合、若しくはバックドア1の閉作動において該バックドア1と車両2後部との間に荷物や人などが存在する場合に異物の挟み込みを検出する。そして、異物の挟み込みが検出されると、CPU11は、例えば前記電動モータ5を停止させてバックドア1の動作を停止させたり、あるいは該電動モータ5を反転させてバックドア1を反転動作させたりして、当該挟み込みの解消を図る。
図5は、前記バックドア1の開閉作動時(例えば、前記バックドア1の閉作動時)における上述した挟み込み検出の許可態様を示すフローチャートである。この処理は、前記車外操作スイッチ21又は室内操作スイッチ22からの信号に基づき前記バックドア1の閉操作が検出されて、該バックドア1が閉作動を開始していることを条件に起動される。このとき、電動モータ5は、回転速度Nが目標回転速度Ntに一致するようにCPU11により出力デューティ値DUTYが制御(フィードバック制御)されることは既述のとおりである。
処理がこのルーチンに移行すると、CPU11は、S(ステップ)1において、検出された現在の電圧Vに基づき、バッテリ電圧+Bが低電圧状態にあるか、若しくは電圧急変動状態にあるかを判断する。そして、CPU11は、バッテリ電圧+Bが低電圧状態でなく且つ電圧急変動状態でなくなるのを待って、S2において、電動モータ5の起動開始後の経過時間が第1の所定時間としての所定の設定時間T1に達したか否かを判断する。具体的には、CPU11は、電動モータ5の起動開始に伴ってそのタイマを起動するとともに、該タイマの計時値と設定時間T1とを大小比較することで、前記経過時間が上記設定時間T1に達したか否かを判断する。なお、この設定時間T1は、前記挟み込み検出復帰判定時間TA,TLよりも大きく設定されている。
ここで、電動モータ5の起動開始後の経過時間が設定時間T1に達していないと判断されると、CPU11は、電動モータ5の回転速度に乱れが生じているものと暫定的に判断して、S3において、電動モータ5の起動開始後のバックドア1の閉方向への移動距離が所定の設定距離L1に達したか否かを判断する。具体的には、CPU11は、前述の態様で検出された電動モータ5の回転角度に基づいて上記移動距離を算出するとともに、該移動距離と設定距離L1とを大小比較することで、バックドア1の移動距離が上記設定距離L1に達したか否かを判断する。
S3においてバックドア1の移動距離が上記設定距離L1に達していると判断されると、(若しくは、上述のS2において電動モータ5の起動開始後の経過時間が設定時間T1に達していると判断されると、)CPU11は、電動モータ5の回転速度の乱れが収束しているものと判断して、S4において偏差ANによる挟み込み判定許可の設定を行い、更にS5において回転速度Nによる挟み込み判定許可の設定を行う。
一方、S3においてバックドア1の移動距離が上記設定距離L1に達していないと判断されると、CPU11は、電動モータ5の回転速度に乱れが生じているものと暫定的に判断して、S6において、回転速度Nが回転速度Nt1(=αNt)に達しており、前記電動モータ5の起動開始から前記挟み込み検出復帰判定時間TA経過しているか否かを判断する。そして、回転速度Nが回転速度Nt1に達しており、前記電動モータ5の起動開始から前記挟み込み検出復帰判定時間TA経過していると判断されると、CPU11は、電動モータ5の回転速度が概ね安定する状態にあるものと判断して、S4及びS5において、それぞれ偏差ANによる挟み込み判定許可の設定及び回転速度Nによる挟み込み判定許可の設定を行う。
また、S6において、回転速度Nが回転速度Nt1に達しており、前記電動モータ5の起動開始から前記挟み込み検出復帰判定時間TA経過していないと判断されると、CPU11は、S7において、出力デューティ値DUTYが上限出力デューティ値認識範囲(DUTYUL−ΔDUTY〜DUTYUL)にある状態が前記挟み込み検出復帰判定時間TL継続しているか否かを判断する。そして、出力デューティ値DUTYが上限出力デューティ値認識範囲にある状態が前記挟み込み検出復帰判定時間TL継続していると判断されると、CPU11は、偏差ANによる挟み込み判定許可の設定を行うことなく、S5において回転速度Nによる挟み込み判定許可の設定を行う。一方、S7において、出力デューティ値DUTYが上限出力デューティ値認識範囲にある状態が前記挟み込み検出復帰判定時間TL継続していないと判断されると、CPU11は、S1に戻って同様の処理を繰り返す。
S1〜S7の処理を行ったCPU11は、S8において、偏差AN及び回転速度Nによる両挟み込み判定許可の設定が完了しているか否かを判断する。そして、両挟み込み判定許可の設定が完了していないと判断されると、CPU11は、S1に戻って両挟み込み判定許可の設定が完了するまで同様の処理を繰り返す。そして、両挟み込み判定許可の設定が完了していると判断されると、CPU11は、当該ルーチンにおける処理を終了する。
なお、図5において、挟み込み判定許可を非設定とする各処理(S2、S3、S6、S7においてNO)が禁止手段に相当する。これらの処理により、電動モータ5の起動直後のギヤバックラッシや温度特性変化等の影響による該電動モータ5の不安定な回転速度変動によって挟み込みが誤検出されることが回避される。また、挟み込み判定許可を設定とする各処理(S6、S7においてYES)が解除手段に相当する。これらの処理により、挟み込み検出の禁止が徒に継続されることが回避される。
次に、前記バックドア1の開閉作動時(例えば、前記バックドア1の閉作動時)における偏差演算開始態様について、図6のフローチャートに従って説明する。この処理も、前記車外操作スイッチ21又は室内操作スイッチ22からの信号に基づき前記バックドア1の閉操作が検出されて、該バックドア1が閉作動を開始していることを条件に起動される。
処理がこのルーチンに移行すると、CPU11は、S11において、電動モータ5の起動開始後の経過時間が所定の設定時間T2に達したか否かを判断する。なお、この設定時間T2は、前記挟み込み検出復帰判定時間TA,TLよりも大きく設定されている。
ここで、電動モータ5の起動開始後の経過時間が設定時間T2に達していないと判断されると、CPU11は、電動モータ5の回転速度に乱れが生じているものと暫定的に判断して、S12において、電動モータ5の起動開始後のバックドア1の閉方向への移動距離が所定の設定距離L2に達し、且つ、回転速度Nが前記偏差演算開始回転速度Nt2(=Nt−ΔNt)に達しており、前記電動モータ5の起動開始から前記挟み込み検出復帰判定時間TB経過しているか否かを判断する。そして、バックドア1の移動距離が上記設定距離L2に達していないと判断され、あるいは回転速度Nが偏差演算開始回転速度Nt2に達しており、前記電動モータ5の起動開始から前記挟み込み検出復帰判定時間TB経過していないと判断されると、CPU11は、S11に戻って同様の処理を繰り返す。
一方、S12において、電動モータ5の起動開始後のバックドア1の閉方向への移動距離が上記設定距離L2に達し、且つ、回転速度Nが偏差演算開始回転速度Nt2に達しており、前記電動モータ5の起動開始から前記挟み込み検出復帰判定時間TB経過していると判断され、若しくは、上述のS11において上記経過時間が設定時間T2に達していると判断されると、CPU11は、電動モータ5の回転速度の乱れが収束しているものと判断して、S13において偏差演算開始を設定する。そして、CPU11は、当該ルーチンにおける処理を終了する。
次に、前記バックドア1の閉作動時における挟み込みの検出態様について説明する。
図7は、前記バックドア1の閉作動時における回転速度Nに基づく挟み込みの検出態様を示すフローチャートである。この処理は、前記車外操作スイッチ21又は室内操作スイッチ22からの信号に基づき前記バックドア1の閉操作が検出されて、該バックドア1が閉作動を開始していることを条件に、電動モータ5が駆動停止されるまでの間で所定時間ごとの定時割り込みにより繰り返し実行される。
処理がこのルーチンに移行すると、CPU11は、S21において、各種データの入力処理を実行する。そして、CPU11は、S22において、回転速度Nによる挟み込み判定許可の設定が完了(S5)しているか否かを判断する。そして、回転速度Nによる挟み込み判定許可の設定が完了していると判断されると、CPU11は、S23において、挟み込みの判断を実行する(検出手段)。すなわち、CPU11は、現在の回転速度Nと、前記挟み込み判定閾値Nthとを大小比較する。そして、回転速度Nが上記挟み込み判定閾値Nthを下回ったと判断されたときには、CPU11は、回転速度Nが落ち込んだと判定して挟み込みを検出するとともにS24に移行して挟み込み処理を実行する。具体的には、CPU11は、例えば前記電動モータ5を停止させてバックドア1の動作を停止させたり、あるいは該電動モータ5を反転させてバックドア1を反転動作させたりして、当該挟み込みの解消を図る。
一方、S22において、回転速度Nによる挟み込み判定許可の設定が完了していないと判断され、若しくは、S23において、回転速度Nが上記挟み込み判定閾値Nth以上と判断されたときには、CPU11はそのままその後の処理を一旦終了する。
また、図8は、前記バックドア1の閉作動時における偏差ANに基づく挟み込みの検出態様を示すフローチャートである。この処理も、前記車外操作スイッチ21又は室内操作スイッチ22からの信号に基づき前記バックドア1の閉操作が検出されて、該バックドア1が閉作動を開始していることを条件に、電動モータ5が駆動停止されるまでの間で所定時間ごとの定時割り込みにより繰り返し実行される。
処理がこのルーチンに移行すると、CPU11は、S31において、各種データの入力処理を実行する。そして、CPU11は、S32において、偏差演算開始の設定が完了(S13)しているか否かを判断する。そして、偏差演算開始の設定が完了していると判断されると、CPU11は、S33において、速度差演算を実行する。すなわち、CPU11は、今回の演算周期において検出された現在の回転速度N(n)から、現在のドア位置に対応して設定されている目標回転速度Nt(n)を減じたものに「100」を乗じて速度差DN(n)を算出する。
DN(n)=(N(n)−Nt(n))×100
そして、CPU11は、S34において、速度差変化量演算を実行する。すなわち、CPU11は、S33において算出された現在の速度差DN(n)から前回の演算周期において算出された所定時間前の速度差DN(n−1)を減じて速度変化量としての速度差変化量ΔDN(n)を算出する(変化量算出手段)。
ΔDN(n)=DN(n)−DN(n−1)
次いで、CPU11は、S35において、速度差変化量ΔDNを積算・平均化する偏差演算を実行する。すなわち、CPU11は、S34において算出された現在の速度差変化量ΔDN(n)と、前回の演算周期において算出された偏差AN(n−1)とを1対99の重み付けで平均して偏差AN(n)を算出する(偏差算出手段)。
AN(n)=(ΔDN(n)×1+AN(n−1)×99)/100
なお、偏差ANの初期値は「0」に設定されており、演算周期の都度にそのときの速度差変化量ΔDNが順次反映されるように上述の式によって更新される。つまり、偏差ANは、過去の速度差変化量ΔDNを積算・平均化することで算出される。従って、外乱により前記電動モータ5の回転速度N、即ち速度差DNに瞬間的な脈動が生じても、この脈動は偏差ANの算出段階で好適に吸収される。また、偏差ANは、回転速度Nと目標回転速度Ntとの速度差DNに基づく速度差変化量ΔDNにより算出されるため、ドア位置に応じた目標回転速度Ntの変化分が、偏差ANに反映されることが抑制される。そして、偏差ANには、基本的に速度差DN(回転速度N)の急激でかつ連続的な変化分のみが蓄積される。
偏差演算を実行したCPU11は、S36において、偏差ANによる挟み込み判定許可の設定が完了(S4)しているか否かを判断する。そして、偏差ANによる挟み込み判定許可の設定が完了していると判断されると、CPU11は、S38において、挟み込みの判断を実行する(検出手段)。すなわち、CPU11は、現在の偏差AN(n)と、前記判定閾値ANthとを大小比較する。そして、偏差AN(n)が上記判定閾値ANthを下回ったと判断されたときには、CPU11は、偏差ANが著しく低下したと判定して、即ち回転速度Nに急激でかつ連続的な変化が生じた判定して挟み込みを検出するとともにS38に移行して挟み込み処理を実行する。具体的には、CPU11は、例えば前記電動モータ5を停止させてバックドア1の動作を停止させたり、あるいは該電動モータ5を反転させてバックドア1を反転動作させたりして、当該挟み込みの解消を図る。
一方、S32において、偏差演算開始の設定が完了していないと判断され、若しくは、S36において、偏差ANによる挟み込み判定許可の設定が完了していないと判断され、若しくは、S37において、偏差AN(n)が上記判定閾値ANth以上と判断されたときには、CPU11はそのままその後の処理を一旦終了する。
なお、前記バックドア1の開作動時における挟み込みの検出態様については、その動作方向が逆向きになることを除いて基本的に同様の処理となるため、その説明を割愛する。
図9は、バックドア1が閉作動する際の電動モータ5の回転速度N及び偏差ANの推移を示すタイムチャートである。同図には、電動モータ5の起動開始後に直ちに偏差の演算が開始された場合の該偏差の推移を破線にて併せて図示している。同図から明らかなように、本実施形態では、電動モータ5の起動開始後の加速状態において、回転速度Nが前記偏差演算開始回転速度Nt2に達しており、前記電動モータ5の起動開始から所定の演算開始判定時間TB経過したとき(時刻t)に、前述の偏差ANの演算が開始されることで、回転速度Nの不安定な状態で偏差ANが算出されることが抑制され、該偏差ANの脈動が抑制されていることが確認される。これにより、偏差ANによる挟み込みの誤検出が抑制される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、回転速度Nが回転速度Nt1に達しており、前記電動モータ5の起動開始から挟み込み検出復帰判定時間TA経過したときに、設定時間T1を待たずして挟み込み検出の禁止が解除されて異物の挟み込みを検出することが可能となる。従って、挟み込み検出の禁止が徒に継続されることを回避でき、ひいては挟み込み検出の信頼性を向上させることができる。
(2)本実施形態では、回転速度Nが回転速度Nt1に達しており、前記電動モータ5の起動開始から挟み込み検出復帰判定時間TA経過したときに、挟み込み検出の禁止が解除されることで、例えば回転速度Nt1への到達によって挟み込み検出の禁止が直ちに解除されることを回避でき、挟み込み検出の信頼性を更に向上させることができる。
(3)本実施形態では、偏差ANは、速度差変化量ΔDNを積算・平均化することで算出されるため、例えば外乱により回転速度Nに瞬間的な脈動が生じても、この脈動を偏差ANの算出段階で好適に吸収することができ、挟み込みの検出精度を向上させることができる。
(4)本実施形態では、偏差ANの算出は、電動モータ5の起動開始後の加速状態において、回転速度Nが偏差演算開始回転速度Nt2に達するまでは開始されない。従って、回転速度Nの不安定な状態で偏差ANが算出されることが抑制され、該偏差ANの脈動が抑制される。そして、挟み込みの発生時には、このときの回転速度Nの変動を反映する態様で算出された速度差変化量ΔDNが、その積算・平均化を通じて偏差ANに速やかに反映されるため、挟み込みの検出精度を更に向上させることができる。
(5)本実施形態では、出力デューティ値DUTYが上限出力デューティ値認識範囲にある状態が前記挟み込み検出復帰判定時間TL継続したときに、設定時間T1を待たずして挟み込み検出の禁止が解除されて異物の挟み込みを検出することが可能となる。従って、挟み込み検出の禁止が徒に継続されることを回避でき、ひいては挟み込み検出の信頼性を向上させることができる。
(6)本実施形態では、回転速度Nが挟み込み判定閾値Nthを下回ったとき、即ち該回転速度Nが著しく低下したときに、挟み込みを検出することができるため、例えば偏差ANのみにより挟み込みを検出する場合に比べて挟み込みの検出精度を更に向上させることができる。
(7)本実施形態では、バッテリ電圧+Bの低電圧状態、若しくは電圧急変動状態において、挟み込み検出の禁止が解除されることを回避できる(S1)。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、偏差ANの算出態様は一例である。
・前記実施形態のS6において、回転速度Nが回転速度Nt1に達した段階で直ちに偏差ANによる挟み込み判定許可の設定を行ってもよい。
・前記実施形態において、偏差ANによる挟み込み検出及び回転速度Nによる挟み込み検出の両方が成立したときに対応する処理(挟み込み処理)を行うようにしてもよい。
・前記実施形態においては、偏差ANと判定閾値ANthとの大小比較により挟み込みの検出を行ったが、例えば偏差ANを判定閾値ANthで除した値(AN/ANth)と「1」との大小比較により挟み込みの検出を行ってもよい。つまり、偏差AN及び判定閾値ANthにより適宜の演算を行って見かけ上の挟み込みの検出態様を変更したとしても、実質的に偏差ANと判定閾値ANthとの大小比較を行うものは本発明を何ら逸脱するものではない。回転速度Nと挟み込み判定閾値Nthとの大小比較による挟み込みの検出についても同様である。
・前記実施形態において、電動モータ5の回転速度Nを、例えば速度検出手段としてのポテンショメータなどで検出してもよい。
・前記実施形態において、電動モータ5のフィードバック制御にあたっては、バッテリ電圧+Bの実際の電圧Vを考慮して出力デューティ値DUTYを調整することが好ましい。
・前記実施形態において、電動モータ5のフィードバック制御にあたっては、回転速度N及び目標回転速度Ntのずれ量の大きさに応じて出力デューティ値DUTYの調整幅を変更してもよい。
・前記実施形態においては、回転速度Nが目標回転速度Ntとなるように電動モータ5を駆動制御(フィードバック制御)する構成として説明したが、該回転速度Nに基づくバックドア1の開閉速度が目標回転速度Ntに対応するバックドア1の目標開閉速度となるように電動モータ5を駆動制御する構成としてもよい。また、バックドア1の開閉速度を直に検出する適宜のセンサを備える場合には、当該センサにより検出されたバックドア1の開閉速度が目標回転速度Ntに対応するバックドア1の目標開閉速度となるように電動モータ5を駆動制御する構成としてもよい。すなわち、このような構成であっても、電動モータ5の回転速度と、バックドア1の開閉速度とが基本的に一定の関係を有する以上、本発明を何ら逸脱するものではない。
・前記実施形態において、電動モータ5の回転軸と減速機構6又はアーム部材7との間の動力伝達を接続・非接続とし得るクラッチを設けてもよい。この場合、バックドア1を手動で開閉操作する場合には上記動力伝達を非接続とすることで、円滑な操作が実現される。
・本発明に係る車両用開閉体としては、横開きのバックドア、車両側部に設けられる乗降ドア(スウィングドア、スライドドア)、トランクリッド、サンルーフ、窓ガラス等への適用が可能である。
本発明の一実施形態を示す側面図。 同実施形態の電気的構成を示すブロック図。 回転速度及び出力デューティ値を示すタイムチャート。 回転速度及び偏差を示すタイムチャート。 同実施形態の制御態様を示すフローチャート。 同実施形態の制御態様を示すフローチャート。 同実施形態の制御態様を示すフローチャート。 同実施形態の制御態様を示すフローチャート。 同実施形態の動作を示すタイムチャート。
符号の説明
1…車両用開閉体としてのバックドア、5…駆動部材としての電動モータ、10…制御装置、11…CPU、12,13…入力回路、14…駆動回路、23…速度検出手段としてのパルスセンサ。

Claims (6)

  1. 車両用開閉体を開閉させる駆動部材の駆動速度を検出する速度検出手段を備え、該検出された駆動速度が予め設定された目標駆動速度となるように該駆動部材を駆動制御する車両用開閉体の制御装置において、
    前記検出された駆動速度に基づき、異物の挟み込みを検出する検出手段と、
    前記駆動部材の起動開始後の第1の所定時間内において、前記検出手段による挟み込み検出を禁止する禁止手段と、
    前記検出された駆動速度が前記目標駆動速度に基づく所定の駆動速度に達したときに、前記禁止手段による挟み込み検出の禁止を解除する解除手段とを備えたことを特徴とする車両用開閉体の制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用開閉体の制御装置において、
    前記解除手段は、前記検出された駆動速度が、前記所定の駆動速度に達しており、前記駆動部材の起動開始から前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間経過したときに前記禁止手段による挟み込み検出の禁止を解除することを特徴とする車両用開閉体の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用開閉体の制御装置において、
    前記検出された今回の駆動速度及び所定時間前に検出された前回の駆動速度に基づく速度変化量を算出する変化量算出手段と、
    前記算出された速度変化量を積算して偏差を算出する偏差算出手段とを備え、
    前記検出手段は、前記算出された偏差が所定の判定閾値を下回ったときに挟み込みを検出することを特徴とする車両用開閉体の制御装置。
  4. 請求項3に記載の車両用開閉体の制御装置において、
    前記偏差算出手段は、前記駆動部材の起動開始後の加速状態において、前記検出された駆動速度が、前記目標駆動速度に基づく所定駆動速度に達したときに前記偏差の算出を開始することを特徴とする車両用開閉体の制御装置。
  5. 請求項1に記載の車両用開閉体の制御装置において、
    当該制御装置は、前記速度検出手段により検出された駆動速度が予め設定された目標駆動速度となるように該駆動部材に供給する電力指示値を上限電力指示値を上限に制御して該駆動部材を駆動制御するよう構成されており、
    前記解除手段は、前記電力指示値が前記上限電力指示値に基づく所定の電力指示値に達した状態が前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間継続したときに、前記禁止手段による挟み込み検出の禁止を解除することを特徴とする車両用開閉体の制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両用開閉体の制御装置において、
    前記検出手段は、前記検出された駆動速度が所定の挟み込み判定閾値を下回ったときに挟み込みを検出することを特徴とする車両用開閉体の制御装置。
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