JP4192119B2 - 開閉部材制御装置 - Google Patents

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本発明は、例えば、車両のウインドガラスやルーフガラスを開閉させるパワーウインド装置やサンルーフ装置といった開閉部材制御装置に関する。
車両用パワーウインド装置には、ウインドガラスによる挟み込みを防止する機能を有するとともに、ウインドガラスによる挟み込み荷重を小さくする目的等から全閉近傍位置から全閉位置まで閉作動速度を通常速度から低速にする速度制御を行うものがある(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2002−168049号公報 特開平8−165842号公報
ところで、上記特許文献1,2のパワーウインド装置では、駆動源であるモータの回転速度(回転周期)の変動値(特許文献1では周期差分値、特許文献2では変化率)を算出し、その回転速度が低下した際の回転速度の変動値が予め定めたしきい値より大きくなった時に挟み込みが生じたと判定することが記載されている。即ち、ウインドガラスにて挟み込みが生じると、モータの回転速度が低下する。すると、モータの回転速度の変動値が大きくなるため、この変動値をしきい値と比較することで、挟み込みの判定が行われている。
一方、上記のようにモータの回転速度(ウインドガラスの閉作動速度)が通常速度から低速に変更されると、その変更直後に回転速度の変動値が一時的に大きくなる。この回転速度の変更における変動値が挟み込みによる変動値と近似するため、挟み込みと誤判定する虞があった。
そのため、モータの回転速度(ウインドガラスの閉作動速度)を通常速度から低速に変更した時、その変更時から回転速度の変動値が安定するまでの所定時間だけ挟み込みの判定を中止する等して対応する必要があった。
しかしながら、このように挟み込みを一時的に中止するといった対応策では、この挟み込みを中止する時間内に実際に挟み込みが生じても、挟み込みの解除が遅れたり、挟み込みを判定ができなかったりする虞があって、確実な対応策ではなかった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、挟み込みの判定を正確に行うことができる開閉部材制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するため、請求項1に記載の発明は、開閉部材の開閉動作を行う駆動モータを含む駆動部と、前記開閉部材の開閉動作を行うための指令を発する開閉動作指令生成部と、前記指令に基づいて前記駆動部を制御する駆動制御部と、前記駆動モータの回転速度を検出する回転速度検出部と、前記開閉部材の閉動作時に前記駆動モータの回転速度を変更する回転速度変更部と、前記閉動作時に前記開閉部材が障害物を挟み込んでいるか否かを判定し、挟み込みの判定結果に基づいて前記障害物を解放するために前記駆動部を制御する挟み込み制御部と、を備え、前記回転速度変更部は、前記駆動モータに供給する電力のデューティ比を変更することによって該駆動モータの回転速度を制御するデューティ制御を行い、前記挟み込み制御部は、前記電力の電圧と前記デューティ比とを用いて、前記回転速度変更部の回転速度減速操作によって生じる実際の回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を算出し、その算出した補正用電圧とは略逆に遷移する補正値を算出し、その算出した補正値を前記実際の回転速度に加算して該回転速度を補正し、その補正後の回転速度に基づいて挟み込み判定を行うようにした
請求項に記載の発明は、開閉部材の開閉動作を行う駆動モータを含む駆動部と、前記開閉部材の開閉動作を行うための指令を発する開閉動作指令生成部と、前記指令に基づいて前記駆動部を制御する駆動制御部と、前記駆動モータの回転速度を検出する回転速度検出部と、前記開閉部材の閉動作時に前記駆動モータの回転速度を変更する回転速度変更部と、前記閉動作時に前記開閉部材が障害物を挟み込んでいるか否かを判定し、挟み込みの判定結果に基づいて前記障害物を解放するために前記駆動部を制御する挟み込み制御部と、を備え、前記回転速度変更部は、前記駆動モータに供給する電力のデューティ比を変更することによって該駆動モータの回転速度を制御するデューティ制御を行い、前記挟み込み制御部は、前記電力の電圧と前記デューティ比とを用いて、前記回転速度変更部の回転速度減速操作によって生じる実際の回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を算出し、その算出した補正用電圧の微分値を算出し、閉動作時の挟み込み判定に用いる予め定めたしきい値に前記微分値を加算して該しきい値を補正し、前記実際の回転速度と補正後のしきい値とに基づいて挟み込み判定を行うようにした。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の開閉部材制御装置において、前記開閉部材の全開位置から全閉位置までの位置を検出する位置検出部を備え、前記回転速度変更部は前記位置検出部によって検出された位置によって回転速度を変更するようにした。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の開閉部材制御装置において、前記位置検出部は、前記全開位置近傍に予め設定された閉切り位置と該閉切り位置よりも前記全開位置から離れて予め設定された速度変更位置とを検出し、前記回転速度変更部は、前記位置検出部の検出結果に基づき、少なくとも前記速度変更位置において前記駆動モータの回転速度を変更するようにした。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、回転速度変更部は、駆動モータの駆動による開閉部材の閉作動時に該駆動モータの回転速度を変更する。挟み込み制御部は、前記閉動作時に前記開閉部材が障害物を挟み込んでいるか否かを判定し、挟み込みの判定結果に基づいて前記障害物を解放するために前記駆動部を制御する。そして、挟み込み制御部は、前記電力の電圧と前記デューティ比とを用いて、回転速度減速操作によって生じる実際の回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を算出し、その算出した補正用電圧とは略逆に遷移する補正値を算出し、その算出した補正値を前記実際の回転速度に加算して該回転速度を補正し、その補正後の回転速度に基づいて挟み込み判定を行うようにした。そのため、挟み込み判定に対して回転速度減速操作にともなう駆動モータの回転速度の低下変動の影響が低減され、正確な挟み込み判定が得られる。
また、回転速度変更部は、駆動モータに供給する電力のデューティ比を変更して該駆動モータの回転速度を制御するデューティ制御を行う。挟み込み制御部は、駆動モータに供給する電力の電圧とデューティ比とを用いて、回転速度変更操作による駆動モータの回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を算出し、その算出した補正用電圧とは略逆に遷移する補正値を算出する。つまり、駆動モータの回転速度を変更した時のデューティ比の変化量と駆動モータの回転速度の変動量とは相対関係にあるので、デューティ比を用いて低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を容易に算出できる。これにより、その低下変動とは略逆に遷移する補正値も容易に算出できる。しかも、補正値を算出するための補正電圧を算出するのに駆動モータに供給する電力の電圧を用いているので、該電圧の変動がその補正値に反映される。そのため、駆動モータに供給する電力の電圧の低下に伴う駆動モータの回転速度の低下変動も挟み込み判定から排除でき、挟み込みの判定をより正確に行うことが可能となる。
請求項に記載の発明によれば、回転速度変更部は、駆動モータの駆動による開閉部材の閉作動時に該駆動モータの回転速度を変更する。挟み込み制御部は、前記閉動作時に前記開閉部材が障害物を挟み込んでいるか否かを判定し、挟み込みの判定結果に基づいて前記障害物を解放するために前記駆動部を制御する。そして、挟み込み制御部は、前記電力の電圧と前記デューティ比とを用いて、回転速度減速操作によって生じる実際の回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を算出し、その算出した補正用電圧の微分値を算出し、閉動作時の挟み込み判定に用いる予め定めたしきい値に前記微分値を加算して該しきい値を補正し、前記実際の回転速度と補正後のしきい値とに基づいて挟み込み判定を行うようにした。そのため、挟み込み判定に対して回転速度減速操作にともなう駆動モータの回転速度の低下変動の影響が低減され、正確な挟み込み判定が得られる。
また、挟み込み制御部は、その挟み込み判定時において、回転速度減速操作によって生じる駆動モータの回転速度の低下変動分に応じてしきい値を補正し、挟み込みの誤判定を防止する。つまり、挟み込みを判定するのに用いるしきい値は、駆動モータの回転速度の低下変動分に応じた値となるので、その低下変動分以外の変動、即ち主に挟み込みによる回転速度の低下変動にて挟み込みの判定がなされる。そのため、挟み込みの判定が正確に行われる。
また、回転速度変更部は、駆動モータに供給する電力のデューティ比を変更して該駆動モータの回転速度を制御するデューティ制御を行う。挟み込み制御部は、駆動モータに供給する電力の電圧とデューティ比とを用いて、回転速度変更操作による駆動モータの回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を算出し、その算出した補正用電圧の微分値を算出し、閉動作時の挟み込み判定に用いる予め定めたしきい値に前記微分値を加算して該しきい値を補正する。つまり、駆動モータの回転速度を変更した時のデューティ比の変化量と駆動モータの回転速度の変動量とは相対関係にあるので、デューティ比を用いて低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を容易に算出できる。しかも、補電圧を算出するのに駆動モータに供給する電力の電圧を用いているので、該電圧の変動がその微分値に反映される。そのため、駆動モータに供給する電力の電圧の低下に伴う駆動モータの回転速度の低下変動も挟み込み判定から排除でき、挟み込みの判定をより正確に行うことが可能となる。
また、挟み込み制御部は、補正電圧の微分値をしきい値に加算して補正する。そのため、挟み込みを判定するのに用いるしきい値の補正を容易に行うことが可能となる。
請求項に記載の発明によれば、位置検出部は、開閉部材の全開位置から全閉位置までの位置を検出する。そして、回転速度変更部は検出された位置によって回転速度を変更する。そのため、回転速度減速操作によって駆動モータの回転速度が低下し、開閉部材により挟み込みが生じた場合に障害物に対する挟み込み荷重が小さく抑えられる。
請求項に記載の発明によれば、位置検出部は、全開位置近傍に予め設定された閉切り位置と該閉切り位置よりも前記全開位置から離れて予め設定された速度変更位置とを検出する。回転速度変更部は、少なくとも速度変更位置において駆動モータの回転速度を変更する。例えば、速度変更位置において回転速度減速操作によって駆動モータの回転速度を低下させれば、開閉部材により挟み込みが生じた場合に障害物に対する挟み込み荷重が小さく抑えられる。また、閉切り位置において駆動モータの回転速度を高くすれば、その駆動モータのトルクが大きくなって開閉部材の閉切りが確実に行われる。
以上詳述したように、本発明によれば、挟み込みの判定を正確に行うことができる開閉部材制御装置を提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態の車両用パワーウインド装置1の電気的構成を示すブロック図である。パワーウインド装置1は、図2に示す車両のサイドドア10に配設される開閉部材としてのウインドガラス11を駆動モータ2の回転駆動により昇降(開閉)作動させるものである。パワーウインド装置1は、駆動モータ2、駆動制御部、回転速度検出部、位置検出部、回転速度変更部、挟み込み制御部としてのコントローラ3、駆動回路4、開閉動作指令生成部としてのウインドスイッチ(ウインドSW)5、及び回転速度検出部及び位置検出部を構成する回転検出装置6を備え、それぞれ車両の所定の場所に配設されている。コントローラ3には、車両に搭載されるバッテリ7から動作に必要な電力が供給され、駆動回路4には、該バッテリ7から駆動モータ2を駆動させるのに必要な電力が供給される。
駆動モータ2は、コントローラ3の制御に基づいて駆動回路4から電力が供給されて駆動され、ウインドレギュレータ(図示略)を介してウインドガラス11を昇降(開閉)させるものである。この駆動モータ2には、回転検出装置6が一体に備えられている。
回転検出装置6は、駆動モータ2の回転と同期したパルス信号を得るものであり、そのパルス信号をコントローラ3に出力する。回転検出装置6は、例えば2個のホール素子を有しており、駆動モータ2の回転に同期したパルス信号を出力するとともに、互いのパルス信号に所定の位相差が生じるように構成されている。
コントローラ3は、入力されるパルス信号の周期に基づいて駆動モータ2の回転速度(回転周期)を検出するとともに、各パルス信号の位相差に基づいて駆動モータ2の回転方向を検出する。つまり、コントローラ3は、駆動モータ2の回転速度(回転周期)に基づいてウインドガラス11の作動速度を検出し、駆動モータ2の回転方向に基づいてウインドガラス11の作動方向を検出している。又、コントローラ3は、パルス信号のエッジをカウントし、そのカウント値に基づいてウインドガラス11の全閉位置P1、後述する閉切り位置P2、後述する速度変更位置P3及び全開位置P4を含めた開閉位置を検出している。因みに、ウインドガラス11の全閉位置P1はカウント値「0」に設定され、ウインドガラス11の全開方向への開作動に伴ってカウント値が加算される。これに対し、ウインドガラス11の閉作動時にはカウント値が減算され、ウインドガラス11が全閉位置P1になるとカウント値が再び「0」となる。
又、コントローラ3には、ウインドスイッチ5からウインドガラス11を開閉(昇降)作動させるべく各種指令信号が入力される。ウインドスイッチ5は、ウインドスイッチ5からウインドガラス11を開閉作動させるべく操作されるものである。ウインドスイッチ5は、一端側に2段階操作可能な揺動型スイッチ等で構成され、開スイッチ、閉スイッチ及びオートスイッチを備えている。
具体的には、ウインドスイッチ5は、一端が一段階操作されると開スイッチがオンされ、ウインドガラス11を通常開作動、即ち操作している間だけ開作動させるための通常開指令信号をコントローラ3に出力する。又、ウインドスイッチ5は、他端が一段階操作されると閉スイッチがオンされ、ウインドガラス11を通常閉作動、即ち操作している間だけ閉作動させるための通常閉指令信号をコントローラ3に出力する。又、ウインドスイッチ5は、一端が二段階操作されると開スイッチ及びオートスイッチがともにオンされ、ウインドガラス11をオート開作動、即ち操作を止めても全開位置P4まで開作動させるためのオート開指令信号をコントローラ3に出力する。又、ウインドスイッチ5は、他端が二段階操作されると閉スイッチ及びオートスイッチがともにオンされ、ウインドガラス11をオート閉作動、即ち操作を止めても全閉位置P1まで閉作動させるためのオート閉指令信号をコントローラ3に出力する。
コントローラ3は、ウインドスイッチ5から通常開指令信号が入力されると、コントローラ3は、該指令信号が入力されている間(ウインドスイッチ5を操作している間)、ウインドガラス11を通常開作動させるべく駆動回路4を介して駆動モータ2を駆動する。ウインドガラス11は通常開作動される。又、ウインドスイッチ5から通常閉指令信号が入力されると、コントローラ3は、該指令信号が入力されている間(ウインドスイッチ5を操作している間)、ウインドガラス11を通常閉作動させるべく駆動回路4を介して駆動モータ2を駆動する。ウインドガラス11は通常閉作動される。又、ウインドスイッチ5からオート開指令信号が入力されると、コントローラ3は、ウインドガラス11を全開位置P4までオート開作動させるべく駆動回路4を介して駆動モータ2を駆動する。ウインドガラス11は全開位置P4までオート開作動される。又、ウインドスイッチ5からオート閉指令信号が入力されると、コントローラ3は、ウインドガラス11を全閉位置P1までオート閉作動させるべく駆動回路4を介して駆動モータ2を駆動する。ウインドガラス11は全閉位置P1までオート閉作動される。
コントローラ3は、ウインドガラス11を閉作動(通常閉作動及びオート閉作動)させている場合、ウインドガラス11による挟み込みの有無を判定している。即ち、ウインドガラス11にて挟み込みが生じると、該ウインドガラス11の作動速度、即ち駆動モータ2の回転速度が低下する(回転周期が長くなる)。そのため、コントローラ3は、駆動モータ2の回転速度の変動を常時監視しており、その回転速度が低下した際の回転速度の変動値が予め定めたしきい値を超えると挟み込みと判定し、ウインドガラス11にて挟持した異物を解放可能とすべく駆動モータ2を制御する。因みに、本実施形態のコントローラ3は、ウインドガラス11にて挟持した異物を解放可能とすべく、駆動モータ2の回転を反転させてウインドガラス11を所定量だけ開作動させる。尚、挟み込みが生じた場合、駆動モータ2の作動を停止してウインドガラス11のこれ以上の閉作動を停止し、ウインドガラス11にて挟持した異物を解放可能とするように制御してもよい。
又、コントローラ3は、全閉位置P1、全閉位置P1近傍の閉切り位置P2、全閉位置P1寄りの所定位置である速度変更位置P3及び全開位置P4を認識している。尚、この閉切り位置P2は、ウインドガラス11による挟み込みが生じ難い例えばウェザーストリップ(図示略)に接触し始める位置に設定されている。そして、コントローラ3は、ウインドガラス11の閉作動時における速度変更位置P3から閉切り位置P2までの区間において、駆動モータ2を通常速度から低速駆動に変更し、ウインドガラス11の閉作動速度を低速に変更する。
具体的に、コントローラ3は、デューティ制御(PWM制御)により駆動モータ2の速度制御を行っており、ウインドガラス11の開作動時の全区間、閉作動時の全開位置P4から速度変更位置P3までの区間、及び閉作動時の閉切り位置P2から全閉位置P1までの区間においては、デューティ比を「100」、即ち一定電力を駆動モータ2に供給し、該駆動モータ2を通常速度で駆動する。これに対し、ウインドガラス11の閉作動時の速度変更位置P3から閉切り位置P2までの区間においては、コントローラ3は、デューティ比を「70」とした電力を駆動モータ2に供給し、該駆動モータ2を低速で駆動する。
因みに、速度変更位置P3から閉切り位置P2までの区間において、コントローラ3は駆動モータ2に供給する電力を制御するデューティ比をその区間以外に比べて小さくしてその駆動モータ2に供給する電力を少なくして閉作動速度を低速にしている。従って、駆動モータ2に発生するトルクは、駆動モータ2を高速で駆動する区間に比べて小さい。このため、ウインドガラス11により挟み込みが生じた場合、その挟み込み荷重が小さく抑えられる。又、同区間、即ち全閉位置P1の近傍から閉作動速度を低速とすることで、ウインドガラス11の作動に高級感を持たせる等の利点がある。
ここで、ウインドガラス11の閉作動時に速度変更位置P3を通過すると、駆動モータ2の回転速度を低速に変更するので、その変更直後に回転速度の低下する方向の変動値が一時的に大きくなる。そして、この変動値の変動が挟み込みによる変動と近似している。そのため、本実施形態のコントローラ3は、このように駆動モータ2の回転速度を低速に変更する際において、挟み込みの誤判定を防止する処理を行っている。
以下、挟み込み誤判定防止処理を含めたコントローラ3の挟み込み検出処理について、図3及び図4を参照しながら説明する。尚、挟み込みはウインドガラス11が閉作動している時に生じ得るものであるので、コントローラ3は、ウインドガラス11の閉作動時において所定時間毎にこの挟み込み検出処理を行う。
ステップS1において、コントローラ3は、バッテリ7におけるバッテリ電圧(VB )を得る。因みに、本実施形態では、バッテリ電圧(VB )を14[V]としている。
ステップS2において、コントローラ3は、ウインドガラス11の位置に応じたデューティ比(Duty)を算出する。即ち、コントローラ3は、全開位置P4から速度変更位置P3までの区間、及び閉切り位置P2から全閉位置P1までの区間においては、デューティ比を「100」、即ち一定電力を駆動モータ2に供給し、該駆動モータ2を通常速度で駆動する。これに対し、速度変更位置P3から閉切り位置P2までの区間においては、コントローラ3は、デューティ比を「70」とした電力を駆動モータ2に供給し、該駆動モータ2を低速で駆動する。
ステップS3において、コントローラ3は、前記ステップS1で得たバッテリ電圧(VB )にデューティ比(Duty)を掛けてモータ駆動電圧(VBM)を算出する。因みに、デューティ比が「100」となる時のモータ駆動電圧(VBM)は14[V]となり、デューティ比が「70」となる時のモータ駆動電圧(VBM)は9.8[V]となる。
ステップS4において、コントローラ3は、前記ステップS3で得たモータ駆動電圧(VBM)をフィルタ処理により、挟み込みが生じていない状態におけるデューティ比(Duty)の変更に基づいた駆動モータ2の実際の回転速度(実回転速度(SR ))と略同様に遷移する補正用電圧(VBF)に変換する。因みに、図3に示す駆動モータ2の実回転速度(SR )の変動は、挟み込みが生じていない状態におけるデューティ比(Duty)の変更に基づいたものである。従って、挟み込みが生じた場合の駆動モータ2の実回転速度(SR )の変動は、図3に示す波形よりも下方側に変動する波形となる。
ステップS5において、コントローラ3は、予め定めた所定係数(KSPD )から前記ステップS4で得た補正用電圧(VBF)を引いた補正値(KSPD −VBF)、即ち補正用電圧(VBF)とは略逆に遷移する数値を、別の処理ルーチンで得られる駆動モータ2の実回転速度(SR )に加算し、挟み込みを判定するための判定用モータ回転速度(SM )を得る。従って、挟み込みが生じていなければ、判定用モータ回転速度(SM )は略一定となり、挟み込みが生じて場合には、その挟み込みによる駆動モータ2の回転速度の変動が判定用モータ回転速度(SM )に現れることになる。つまり、これらステップS1〜ステップS5は挟み込み誤判定防止処理であって、挟み込みの誤判定が懸念されるデューティ比(Duty)の変更時の駆動モータ2の回転速度の低下変動を挟み込みの判定を行うのに用いる判定用モータ回転速度(SM )に反映させないで、挟み込みの誤判定を防止するようになっている。
ステップS6において、コントローラ3は、複数個(N個)の判定用モータ回転速度(SM )を用いて、挟み込みを判定するための判定用モータ回転速度(SM )の変動値(ΔSM )を演算する。この場合においても、判定用モータ回転速度(SM )の算出時にデューティ比(Duty)の変更による駆動モータ2の回転速度の低下変動分が反映されないので、この変動値(ΔSM )においても、挟み込みによる駆動モータ2の回転速度の変動に応じて変動する。
ステップS7において、コントローラ3は、前記ステップS6で得た変動値(ΔSM )と予め定めたしきい値(Vth)とを比較して、挟み込みの有無を判定する。上記したように、変動値(ΔSM )は、デューティ比(Duty)の変更による駆動モータ2の回転速度の低下変動分が反映されないので、このデューティ比(Duty)の変更による駆動モータ2の回転速度の低下変動分が挟み込みの誤判定の要因となることが防止される。一方、挟み込みによる駆動モータ2の回転速度の低下はこの変動値(ΔSM )を変動させるので、挟み込みの判定は正確に行われる。
そして、挟み込みが生じたと判定すると、コントローラ3は、ステップS8に進み、挟み込み検出フラグをセットする。コントローラ3は、挟み込み検出フラグのセットに基づいて、ウインドガラス11にて挟持した異物を解放可能とすべく駆動モータ2を制御する。一方、挟み込みが生じていないと判定すると、コントローラ3は、ステップS9に進み、挟み込み検出フラグをクリアする。そして、所定時間経過後、コントローラ3は、前記ステップS1からこのような挟み込み検出処理を繰り返すようになっている。
尚、このような挟み込み検出処理を用いると、バッテリ電圧(VB )が低下して駆動モータ2の実回転速度(SR )が低下しても、そのバッテリ電圧(VB )の低下変動分がモータ駆動電圧(VBM)及び補正用電圧(VBF)に反映される。つまり、補正用電圧(VBF)とは略逆に遷移する補正値(KSPD −VBF)はその低下変動分に応じて大きくなるので、結果的に判定用モータ回転速度(SM )にバッテリ電圧(VB )の低下による駆動モータ2の回転速度の低下変動分が反映されない。従って、本実施形態では、バッテリ電圧(VB )の低下による駆動モータ2の実回転速度(SR )が低下することで、挟み込みと誤判定することも防止できるようになっている。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)コントローラ3は、駆動モータ2の駆動によるウインドガラス11の閉作動時に該ガラス11が所定位置(速度変更位置P3)に到達すると、該駆動モータ2の回転速度を低速に変更する。コントローラ3は、駆動モータ2の駆動によるウインドガラス11の閉作動時に該駆動モータ2の回転速度が低下した際の該回転速度の変動値(ΔSM )がしきい値(Vth)を超えると挟み込みが生じたと判定し、ウインドガラス11にて挟持した異物を解放可能とすべく駆動モータ2を制御する。そして、コントローラ3は、その挟み込み判定時において、駆動モータ2の低速駆動への変更に基づく該駆動モータ2の回転速度の低下変動分を該回転速度の変動値(ΔSM )から除去する補正を行い、挟み込みの誤判定を防止している。つまり、挟み込みを判定するのに用いる駆動モータ2の回転速度の変動値(ΔSM )には、駆動モータ2の低速駆動への変更に基づく該駆動モータ2の回転速度の低下変動分以外の変動、即ち挟み込みによる回転速度の低下変動が主に反映され、その低下変動に基づいて挟み込みの判定がなされる。そのため、挟み込みの判定を正確に行うことができる。
(2)コントローラ3は、駆動モータ2の低速駆動への変更に基づく該駆動モータ2の回転速度の低下変動とは略逆に遷移する補正値(KSPD −VBF)を回転速度の変動値(ΔSM )に加算して補正する。そのため、挟み込みを判定するのに用いる駆動モータ2の回転速度の変動値(ΔSM )の補正を容易に行うことができる。
(3)コントローラ3は、デューティ制御にてバッテリ7から駆動モータ2に供給する電力を変更して該駆動モータ2の回転速度を制御する。コントローラ3は、バッテリ電圧(VB )とデューティ比(Duty)とを用いて、駆動モータ2の低速駆動への変更に基づく該駆動モータ2の回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧(VBF)を算出し、該補正用電圧(VBF)に基づいて補正値(KSPD −VBF)を算出する。つまり、駆動モータ2を低速駆動に変更した時のデューティ比(Duty)の変動と駆動モータ2の回転速度の低下変動とは相対関係にあるので、その低下変動と略同様に遷移する補正用電圧(VBF)をデューティ比(Duty)を用いて容易に算出することができる。これにより、その低下変動とは略逆に遷移する補正値(KSPD −VBF)も容易に算出することができる。しかも、補正値(KSPD −VBF)を算出するための補正値電圧(VBF)を算出するのにバッテリ電圧(VB )を用いているので、該バッテリ電圧(VB )の変動がその補正値(KSPD −VBF)に反映される。そのため、バッテリ電圧(VB )の低下に伴う駆動モータ2の回転速度の低下変動も挟み込み判定から排除でき、挟み込みの判定をより正確に行うことができる。
(4)コントローラ3は、ウインドガラス11の閉作動時における閉切り位置P2から全閉位置P1までの区間において、駆動モータ2を再び通常速度に切り換えて駆動する。つまり、コントローラ3は、駆動モータ2に供給する電力を制御するデューティ比を大きくしてその駆動モータ2に供給する電力を多くして駆動モータ2の回転速度を高くする。従って、この区間での駆動モータ2のトルクが供給される電力に応じて大きくなる。この区間においては、ウェザーストリップ(図示略)等からの抵抗を受けて比較的大きな力を必要とするため、供給される電力に応じて発生するトルクによってウインドガラス11の閉切りを確実に行うことができる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形態では、前記第1実施形態と比べてコントローラ3の挟み込み検出処理が若干異なるのみである。従って、図5及び図6を参照しながら、本実施形態の挟み込み検出処理を中心に説明する。本実施形態の挟み込み検出処理も、ウインドガラス11の閉作動時において所定時間毎に行われる。
ステップS11〜ステップS14は、前記第1実施形態のステップS1〜ステップS4と同様である。即ち、ステップS11において、コントローラ3は、バッテリ7におけるバッテリ電圧(VB )を得る。因みに、本実施形態では、バッテリ電圧(VB )を14[V]としている。
ステップS12において、コントローラ3は、ウインドガラス11の位置に応じたデューティ比(Duty)を算出する。即ち、コントローラ3は、全開位置P4から速度変更位置P3までの区間、及び閉切り位置P2から全閉位置P1までの区間においては、デューティ比を「100」、即ち一定電力を駆動モータ2に供給し、該駆動モータ2を通常速度で駆動する。これに対し、速度変更位置P3から閉切り位置P2までの区間においては、コントローラ3は、デューティ比を「70」とした電力を駆動モータ2に供給し、該駆動モータ2を低速で駆動する。
ステップS13において、コントローラ3は、前記ステップS11で得たバッテリ電圧(VB )にデューティ比(Duty)を掛けてモータ駆動電圧(VBM)を算出する。因みに、デューティ比が「100」となる時のモータ駆動電圧(VBM)は14[V]となり、デューティ比が「70」となる時のモータ駆動電圧(VBM)は9.8[V]となる。
ステップS14において、コントローラ3は、前記ステップS13で得たモータ駆動電圧(VBM)をフィルタ処理により、挟み込みが生じていない状態におけるデューティ比(Duty)の変更に基づいた駆動モータ2の実際の回転速度(実回転速度(SR ))と略同様に遷移する補正用電圧(VBF)に変換する。因みに、図5に示す駆動モータ2の実回転速度(SR )の変動は、図3と同様、挟み込みが生じていない状態におけるデューティ比(Duty)の変更に基づいたものである。従って、挟み込みが生じた場合の駆動モータ2の実回転速度(SR )の変動は、図5に示す波形よりも下方側に変動する波形となる。
ステップS15において、コントローラ3は、前記ステップS14で得た補正用電圧(VBF)の微分値(ΔVBF)を算出し、該微分値(ΔVBF)をベースとなる予め定めたしきい値(Vth)に加算し、挟み込みの判定を行うのに用いる判定用しきい値(Vth1 )を算出する。即ち、微分値(ΔVBF)は挟み込みが生じていない状態におけるデューティ比(Duty)の変更に基づいた駆動モータ2の実際の回転速度(実回転速度(SR ))の変動であるので、判定用しきい値(Vth1 )は、その変動を反映した値となる。つまり、これらステップS11〜ステップS15は挟み込み誤判定防止処理であって、挟み込みの誤判定が懸念されるデューティ比(Duty)の変更時の駆動モータ2の回転速度の低下変動を挟み込みの判定を行うのに用いる判定用しきい値(Vth1 )に反映させて、挟み込みの誤判定を防止するようになっている。
ステップS16において、コントローラ3は、別の処理ルーチンで得られる駆動モータ2の複数個(N個)の実回転速度(SR )を用いて、挟み込みを判定するための実回転速度(SR )の変動値(ΔSR )を演算する。
ステップS17において、コントローラ3は、前記ステップS16で得た変動値(ΔSR )と前記ステップS15で得た判定用しきい値(Vth1 )とを比較して、挟み込みの有無を判定する。上記したように、判定用しきい値(Vth1 )は、デューティ比(Duty)の変更による駆動モータ2の回転速度の低下変動分が反映されているので、このデューティ比(Duty)の変更による駆動モータ2の回転速度の低下変動分が挟み込みの誤判定の要因となることが防止される。一方、挟み込みによる駆動モータ2の回転速度の低下はこの変動値(ΔSR )を変動させるので、挟み込みの判定は正確に行われる。
そして、挟み込みが生じたと判定すると、前記第1実施形態と同様に、コントローラ3は、ステップS18に進み、挟み込み検出フラグをセットする。コントローラ3は、挟み込み検出フラグのセットに基づいて、ウインドガラス11にて挟持した異物を解放可能とすべく駆動モータ2を制御する。一方、挟み込みが生じていないと判定すると、コントローラ3は、ステップS19に進み、挟み込み検出フラグをクリアする。そして、所定時間経過後、コントローラ3は、前記ステップS11からこのような挟み込み検出処理を繰り返すようになっている。
尚、このような挟み込み検出処理を用いても、バッテリ電圧(VB )が低下して駆動モータ2の実回転速度(SR )が低下した場合に、そのバッテリ電圧(VB )の低下変動分がモータ駆動電圧(VBM)及び補正用電圧(VBF)に反映される。つまり、補正用電圧(VBF)の微分値(ΔVBF)はその低下変動分に応じて大きくなるので、結果的に判定用しきい値(Vth1 )にバッテリ電圧(VB )の低下による駆動モータ2の回転速度の低下変動分が反映される。従って、本実施形態においても、バッテリ電圧(VB )の低下による駆動モータ2の実回転速度(SR )が低下することで、挟み込みと誤判定することも防止できるようになっている。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)コントローラ3は、駆動モータ2の駆動によるウインドガラス11の閉作動時に該ガラス11が所定位置(速度変更位置P3)に到達すると、該駆動モータ2の回転速度を低速に変更する。コントローラ3は、駆動モータ2の駆動によるウインドガラス11の閉作動時に該駆動モータ2の回転速度が低下した際の該回転速度の変動値(ΔSR )が判定用しきい値(Vth1 )を超えると挟み込みが生じたと判定し、ウインドガラス11にて挟持した異物を解放可能とすべく駆動モータ2を制御する。そして、コントローラ3は、その挟み込み判定時において、駆動モータ2の低速駆動への変更に基づく該駆動モータ2の回転速度の低下変動分に応じてしきい値(Vth1 )を判定用しきい値(Vth1 )に補正し、挟み込みの誤判定を防止している。つまり、挟み込みを判定するのに用いる判定用しきい値(Vth1 )には、駆動モータ2の低速駆動への変更に基づく該駆動モータ2の回転速度の低下変動分に応じた値となるので、その低下変動分以外の変動、即ち主に挟み込みによる回転速度の低下変動にて挟み込みの判定がなされる。そのため、挟み込みの判定を正確に行うことができる。
(2)コントローラ3は、駆動モータ2の低速駆動への変更に基づく該駆動モータ2の回転速度の低下変動を微分した微分値(ΔVBF)を予め定めたしきい値(Vth)に加算して補正する。そのため、挟み込みを判定するのに用いる判定用しきい値(Vth1 )の補正を容易に行うことができる。
(3)コントローラ3は、デューティ制御にてバッテリ7から駆動モータ2に供給する電力を変更して該駆動モータ2の回転速度を制御する。コントローラ3は、バッテリ電圧(Vb )とデューティ比(Duty)とを用いて、駆動モータ2の低速駆動への変更に基づく該駆動モータ2の回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧(VBF)を算出し、該補正用電圧(VBF)に基づいて微分値(ΔVBF)を算出する。つまり、駆動モータ2を低速駆動に変更した時のデューティ比(Duty)の変動と駆動モータ2の回転速度の低下変動とは相対関係にあるので、その低下変動と略同様に遷移する補正用電圧(VBF)をデューティ比(Duty)を用いて容易に算出することができる。これにより、その低下変動を微分した微分値(ΔVBF)も容易に算出することができる。しかも、微分値(ΔVBF)を算出するための補正値電圧(VBF)を算出するのにバッテリ電圧(VB )を用いているので、該バッテリ電圧(VB )の変動がその微分値(ΔVBF)に反映される。そのため、バッテリ電圧(VB )の低下に伴う駆動モータ2の回転速度の低下変動も挟み込み判定から排除でき、挟み込みの判定をより正確に行うことができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記各実施形態では、速度変更位置P3においてデューティ比(Duty)を「100」から一気に「70」に変動させたが、図3の破線Aに示すように、デューティ比(Duty)が次第に小さくなるように変動させるようにしてもよい。又、デューティ比(Duty)はこれ以外の数値を用いてもよい。又、デューティ比(Duty)を変更する位置や変更する回数を適宜変更してもよい。又、デューティ比(Duty)を位置以外の所定条件(例えば、駆動モータ2に供給する電源の電圧や電流、該駆動モータ2の回転速度等)を満たすことで変更するようにしてもよい。
○上記各実施形態では、デューティ制御にて駆動モータ2の回転速度を制御したが、デューティ制御以外で駆動モータ2の回転速度を制御するようにしてもよい。この場合、デューティ比(Duty)を用いて算出していたモータ駆動電圧(VBM)の算出方法を変更する必要がある。
○上記各実施形態では、開閉部材をウインドガラス11とした車両用パワーウインド装置1に実施したが、開閉部材をサンルーフとしたサンルーフ装置や開閉部材をスライドドアとしたスライドドア開閉装置に実施してもよい。又、これ以外の開閉制御装置に実施してもよい。
上記各実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ) 開閉部材の開閉動作を行う駆動モータを含む駆動部を駆動制御部が前記開閉部材の開閉動作を行うための指令に基づいて制御し、回転速度検出部が前記駆動モータの回転速度を検出し、回転速度変更部が前記開閉部材の閉動作時に前記駆動モータの回転速度を変更し、挟み込み制御部が前記閉動作時に前記開閉部材が障害物を挟み込んでいるか否かを判定し、挟み込みの判定結果に基づいて前記障害物を解放するために前記駆動部を制御し、更に挟み込み制御部が前記回転速度変更部の回転速度減速操作によって生じる回転速度の低下分によって閉動作時の回転速度に関する値を補正し、補正された値に基づいて挟み込み判定を行うことを特徴とする開閉部材制御方法。
(ロ) 前記値は閉動作時に得られる回転速度であり、前記回転速度減速操作によって生じる回転速度の低下分によって前記得られた回転速度を補正し、補正された回転速度に基づき挟み込み判定を行うことを特徴とする上記(イ)に記載の開閉部材制御方法。
(ハ) 前記回転速度減速操作によって生じる回転速度の低下変動とは略逆に遷移する補正値を算出し、該補正値を前記得られた回転速度に加算して補正することを特徴とする上記(ロ)に記載の開閉部材制御方法。
(ニ) 前記駆動モータに供給する電力のデューティ比を変更することによって該駆動モータの回転速度を制御するデューティ制御を行い、前記電力の電圧と前記デューティ比とを用いて、前記回転速度減速操作によって生じる回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を算出し、該補正用電圧に基づいて前記補正値を算出することを特徴とする上記(ハ)に記載の開閉部材制御方法。
(ホ) 前記値は閉動作時の挟み込み判定に用いるしきい値であり、前記回転速度減速操作によって生じる回転速度の低下分によって前記しきい値を補正し、補正されたしきい値に基づいて挟み込み判定を行うことを特徴とする上記(イ)に記載の開閉部材制御方法。
(ヘ) 前記回転速度減速操作によって生じる回転速度の低下変動とは略逆に遷移する補正値を算出し、該補正値を加算することによって前記しきい値を補正することを特徴とする上記(ホ)に記載の開閉部材制御方法。
(ト) 前記駆動モータに供給する電力のデューティ比を変更することによって該駆動モータの回転速度を制御するデューティ制御を行い、前記電力の電圧と前記デューティ比とを用いて、前記回転速度減速操作によって生じる回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を算出し、該補正用電圧に基づいて前記補正値を算出することを特徴とする上記(ヘ)に記載の開閉部材制御方法。
(チ) 前記補正値は前記補正用電圧の微分値であり、前記微分値を加算することによって前記所定のしきい値を補正することを特徴とする上記(ト)に記載の開閉部材制御方法。
(リ) 前記開閉部材の全開位置から全閉位置までの位置を検出する位置検出部を備え、前記位置検出部によって検出された位置によって回転速度を変更することを特徴とする上記(イ)に記載の開閉部材制御方法。
(ヌ) 前記全開位置近傍に予め設定された閉切り位置と該閉切り位置よりも前記全開位置から離れて予め設定された速度変更位置とを検出し、前記位置検出部の検出結果に基づき、少なくとも前記速度変更位置において前記駆動モータの回転速度を変更することを特徴とする上記(リ)に記載の開閉部材制御方法。
これら(イ)〜(ヌ)に記載の発明によれば、それぞれ前記請求項1,2に記載の発明と同様の効果を有する。
本実施形態の車両用パワーウインド装置の電気的構成を示すブロック図。 ウインドガラスの開閉位置を説明するための図。 挟み込み検出処理を説明するための波形図。 挟み込み検出処理を説明するためのフロー図。 別例における挟み込み検出処理を説明するための波形図。 別例における挟み込み検出処理を説明するためのフロー図。
符号の説明
2…駆動部を構成する駆動モータ、3…駆動制御部,回転速度検出部,位置検出部,回転速度変更部,挟み込み制御部としてのコントローラ、5…開閉動作指令生成部としてのウインドスイッチ、6…回転速度検出部及び位置検出部を構成する回転検出装置、7…駆動電源としてのバッテリ、11…開閉部材としてのウインドガラス、P1…全閉位置、P2…閉切り位置、P3…速度変更位置、P4…全開位置、Vth…しきい値、Vth1 …判定用しきい値、ΔSM …変動値、ΔSR …変動値、(KSPD −VBF)…補正値、Duty…デューティ比、VB …駆動電源の電圧としてのバッテリ電圧、VBF…補正用電圧、ΔVBF…微分値。

Claims (4)

  1. 開閉部材の開閉動作を行う駆動モータを含む駆動部と、
    前記開閉部材の開閉動作を行うための指令を発する開閉動作指令生成部と、
    前記指令に基づいて前記駆動部を制御する駆動制御部と、
    前記駆動モータの回転速度を検出する回転速度検出部と、
    前記開閉部材の閉動作時に前記駆動モータの回転速度を変更する回転速度変更部と、
    前記閉動作時に前記開閉部材が障害物を挟み込んでいるか否かを判定し、挟み込みの判定結果に基づいて前記障害物を解放するために前記駆動部を制御する挟み込み制御部と、
    を備え、
    前記回転速度変更部は、前記駆動モータに供給する電力のデューティ比を変更することによって該駆動モータの回転速度を制御するデューティ制御を行い、
    前記挟み込み制御部は、前記電力の電圧と前記デューティ比とを用いて、前記回転速度変更部の回転速度減速操作によって生じる実際の回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を算出し、その算出した補正用電圧とは略逆に遷移する補正値を算出し、その算出した補正値を前記実際の回転速度に加算して該回転速度を補正し、その補正後の回転速度に基づいて挟み込み判定を行うことを特徴とする開閉部材制御装置。
  2. 開閉部材の開閉動作を行う駆動モータを含む駆動部と、
    前記開閉部材の開閉動作を行うための指令を発する開閉動作指令生成部と、
    前記指令に基づいて前記駆動部を制御する駆動制御部と、
    前記駆動モータの回転速度を検出する回転速度検出部と、
    前記開閉部材の閉動作時に前記駆動モータの回転速度を変更する回転速度変更部と、
    前記閉動作時に前記開閉部材が障害物を挟み込んでいるか否かを判定し、挟み込みの判定結果に基づいて前記障害物を解放するために前記駆動部を制御する挟み込み制御部と、
    を備え、
    前記回転速度変更部は、前記駆動モータに供給する電力のデューティ比を変更することによって該駆動モータの回転速度を制御するデューティ制御を行い、
    前記挟み込み制御部は、前記電力の電圧と前記デューティ比とを用いて、前記回転速度変更部の回転速度減速操作によって生じる実際の回転速度の低下変動と略同様に遷移する補正用電圧を算出し、その算出した補正用電圧の微分値を算出し、閉動作時の挟み込み判定に用いる予め定めたしきい値に前記微分値を加算して該しきい値を補正し、前記実際の回転速度と補正後のしきい値とに基づいて挟み込み判定を行うことを特徴とする開閉部材制御装置。
  3. 前記開閉部材の全開位置から全閉位置までの位置を検出する位置検出部を備え、
    前記回転速度変更部は前記位置検出部によって検出された位置によって回転速度を変更する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の開閉部材制御装置。
  4. 前記位置検出部は、前記全開位置近傍に予め設定された閉切り位置と該閉切り位置よりも前記全開位置から離れて予め設定された速度変更位置とを検出し、
    前記回転速度変更部は、前記位置検出部の検出結果に基づき、少なくとも前記速度変更位置において前記駆動モータの回転速度を変更する
    ことを特徴とする請求項3に記載の開閉部材制御装置。
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