JP4119875B2 - 屋外床スラブの通気構造 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の屋外床の通気構造は、下階居室の上方に設けられている屋外床の床下空間に連通するように屋外床に連通孔を設け、先端に係止部を有する基筒部を当該連通孔に嵌入した構造となっており、当該基筒部と床下空間とが連通することにより、床下空間の換気が行えるようになっている。
特許文献2に記載の屋外床の通気構造は、下階居室の上方に設けられている屋外床の床下空間が下階居室の外壁に設けた開口部と連通した構造となっていることにより、床下空間の換気が行えるようになっている。
また、特許文献1に記載の屋外床の通気構造は、平面防水部に欠損を生じさせるため、長期的に取り合い部での防水性の維持に不安があり、特許文献2に記載の屋外床の通気構造は、外壁防水層に欠損を生じさせるため、長期的に取り合い部での防水性の維持に不安があった。
また、屋外床スラブの床下空間の湿気が床枠組みの上面を通り抜けて屋外床スラブの通気路に入り込むので、屋外床スラブの床下空間の換気も行うことができるようになっている。
また、床構造のほかに建物全体の通気構造の一部として本発明の屋外床スラブの通気構造を用いることができる。
また、簡易な施工で済むので経済的で、施工コストを少なくすることができる。
さらに、施工が容易であるので、様々な形状の屋外床スラブに適用することができる。
図1は本発明の屋外床スラブの通気構造の一例を示す部分断面図である。図2(a)は図1のA部拡大図であり、図2(b)は、図1のB部拡大図である。図3は突起膜材の一例を示す斜視図である。
なお、本実施形態において、図1に示すように、周壁を、手摺壁20Aと、屋外床Yに隣接し、下階居室SKの上方に位置する上階居室UKの居室壁20Bとに区別して説明する。
ここで、防水下地層14には、例えば、無機質版等を用いることができる。
なお、防水下地層14の上面に設けられる防水層15を屋外床Yとする。
この屋外床下地材13には、その下部に溝が設けられており、その下端面を床枠組み12の上パネル12Bの上面に当接させることで通気路11Aが形成される。
壁枠組み22Aは、木材が用いられ、枠状に組まれた(図示せず)角材に、屋外床Y側に位置する屋外床側パネル221と外側に位置する外側パネル222とが取り付けられて構成されている。この壁枠組み22Aは、枠状の所定の一辺を構成する角材が屋外床スラブ10の床枠組み12の上パネル12Bの上面に当接される。
また、笠木24は、長尺であって、断面視略逆U字型の形状となっており、通気空間21の上方を覆うように、床枠組み12の上パネル12Bの上面に当接する壁枠組み22Aの角材に対して相対する位置の角材、つまり、床枠組み12の上部に位置する角材に取り付けられる。
突起膜材30は、図3に示すように、平面部31と突起部32とから構成され、平面部31の一方の表面に複数の突起部32が形成されている。
この突起膜材30の略半分が屋外床スラブ10の通気路11A内であって、平面部31の突起部32が形成されていない面が屋外床下地材13の外周縁側の下部に取り付けられ、残りの略半分が手摺壁20A及び居室壁20Bの通気空間21内に設けられる。このとき、突起膜材30の突起部32の頂点は、床枠組み12の上パネル12Bの上面及び壁枠組み22A,22Bの屋外床側パネル221,221に接触した状態になっている。
このように、突起膜材30は、屋外床スラブ10の通気路11Aと手摺壁20A及び居室壁20Bの通気空間21との連通位置及びその周囲に設けたことにより、屋外床スラブ10の通気路11Aと手摺壁20A及び居室壁20Bの通気空間21の間隔を容易に維持することができる。
まず、図1に示すように、屋外床スラブ10の通気路11A内の湿気は、前記したように、手摺壁20A及び居室壁20Bの通気空間21を通って外部へ排気される。
したがって、屋外床スラブ10の防水層が欠損して通気路11Aが湿気た状態となった場合でも、その湿気を屋外に排気することができる。
また、屋外床スラブ10の床枠組み12によって形成される床下空間11Bは、屋外床スラブ10の通気路11A、手摺壁20A及び居室壁20Bの通気空間21のどちらにも連通していないが、この床下空間11B内の湿気は、床枠組み12の上パネル12Bを通り抜けて屋外床スラブ10の通気路11Aに入り込むことができる。したがって、床下空間11B内の湿気は、通気路11Aと手摺壁20A及び居室壁20Bの通気空間21とをと通過して屋外に排気される。
同様に、下階居室SKの湿気は、床枠組み12の下パネル12Aを通り抜けて床下空間11Bに入り込むことができる。したがって、下階居室SKの湿気は、床下空間11Bと屋外床スラブ10の通気路11Aと手摺壁20A及び居室壁20Bの通気空間21とをと通過して屋外に排気される。
また、床構造のほかに建物全体の通気構造の一部として本発明の屋外床スラブの通気構造を用いることができる。
また、簡易な施工で済むので経済的で、施工コストを少なくすることができる。
また、屋外床の形状は平面視矩形形状に限定されず、様々な形状となっていても適用することができる。
また、屋外床の配置位置は、建物の外周縁部に限定されず、建物の内部側に位置させても良い。
また、突起膜材は、平面部31と突起部32とを有した構成に限定されず、例えば、可とう性を有する波板のように、設置する床及び外壁パネルとの間に、必要な通気路又は通気空間を形成しうるものであれば良く、また、硬質のL型形状の形成部材を用いても良い。
また、床枠組みは木材に限定されず、湿気を通す木質材料を用いても良い。
10 屋外床スラブ
11A 通気路
11B 床下空間
12 床枠組み
12A 下パネル
12B 上パネル
13 屋外床下地材
14 防水下地層
15 防水層
20A 手摺壁(周壁)
20B 居室壁(周壁)
21 通気空間
22A 壁枠組み
22B 壁枠組み
221 屋外床側パネル
222 外側パネル
223 室内側パネル
23 外壁パネル
24 笠木
30 突起膜材
31 平面部
32 突起部
Y 屋外床
UK 上階居室
SK 下階居室
Claims (3)
- 屋外に設けられる屋外床の床下空間を形成する床枠組みと下部に通気路が形成された屋外床の屋外床下地材とから構成され、前記床枠組みの上面に前記屋外床下地材が設けられた屋外床スラブと、
前記床枠組みの上面であって前記屋外床を囲うように立設される壁枠組みと前記壁枠組みの屋外床側に取り付けられる外壁パネルとから構成され、前記壁枠組みと前記外壁パネルとが間隔を有することによって形成された通気空間を有する周壁とを備え、
前記床下空間の下方に下階居室が位置し、
前記屋外床スラブの通気路と前記周壁の通気空間とが連通していることを特徴とする屋外床スラブの通気構造。 - 前記屋外床スラブの通気路と前記周壁の通気空間との連通位置及びその周囲に、複数の突起が設けられた突起膜材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の屋外床スラブの通気構造。
- 下階居室の湿気が床下空間を形成する前記床枠組みを通過して前記屋外床スラブの通気路に入り込むことを特徴とする請求項1に記載の屋外床スラブの通気構造。
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